JPH06329080A - 浮遊式海洋構造物 - Google Patents
浮遊式海洋構造物Info
- Publication number
- JPH06329080A JPH06329080A JP14135493A JP14135493A JPH06329080A JP H06329080 A JPH06329080 A JP H06329080A JP 14135493 A JP14135493 A JP 14135493A JP 14135493 A JP14135493 A JP 14135493A JP H06329080 A JPH06329080 A JP H06329080A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- floating type
- floating
- adjusting structural
- adjusting
- type marine
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 比較的簡単な構造により、広い波周期範囲に
おいて優れた波浪中動揺性能をもつ浮遊式海洋構造物を
提供しようとすること。 【構成】 浮遊式海洋構造物10の没水部分であるロワ
ーハル11に調節用構造材12として、たとえば水平板
状のものを設けて出し入れできるようにしている。 こ
の水平板状の調整用構造材12によって没水部分のロワ
ーハル11の水平方向の寸法を調節するようにする。こ
れにより、広い波周期範囲で優れた波浪中動揺性能が得
られるようにしている。また、調整用構造材12を設け
て出し入れするだけで良く、構造も簡単で信頼性も高く
なる。
おいて優れた波浪中動揺性能をもつ浮遊式海洋構造物を
提供しようとすること。 【構成】 浮遊式海洋構造物10の没水部分であるロワ
ーハル11に調節用構造材12として、たとえば水平板
状のものを設けて出し入れできるようにしている。 こ
の水平板状の調整用構造材12によって没水部分のロワ
ーハル11の水平方向の寸法を調節するようにする。こ
れにより、広い波周期範囲で優れた波浪中動揺性能が得
られるようにしている。また、調整用構造材12を設け
て出し入れするだけで良く、構造も簡単で信頼性も高く
なる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、石油、天然ガスなど
の海洋鉱物資源の開発や海洋空間の有効利用のためなど
に使用される浮遊式海洋構造物の改良に関し、簡単な構
造で、広い波周期範囲において優れた波浪中動揺性能を
持つようにしたものである。
の海洋鉱物資源の開発や海洋空間の有効利用のためなど
に使用される浮遊式海洋構造物の改良に関し、簡単な構
造で、広い波周期範囲において優れた波浪中動揺性能を
持つようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】石油、天然ガスなどの海洋鉱物資源の開
発、海洋空間の有効利用などのため、その目的に応じた
各種海洋構造物の開発がすすめられている。これら海洋
構造物の中には、固定式のもののほか、浮遊させた状態
で定位置にチェーンやワイヤロープなどにより係留する
浮遊式のものがある。この浮遊式海洋構造物では、浮遊
状態で波の力を受けると動揺が生じてしまうため、波浪
中での動揺を軽減する必要から、半潜水式としたものが
ある。
発、海洋空間の有効利用などのため、その目的に応じた
各種海洋構造物の開発がすすめられている。これら海洋
構造物の中には、固定式のもののほか、浮遊させた状態
で定位置にチェーンやワイヤロープなどにより係留する
浮遊式のものがある。この浮遊式海洋構造物では、浮遊
状態で波の力を受けると動揺が生じてしまうため、波浪
中での動揺を軽減する必要から、半潜水式としたものが
ある。
【0003】この半潜水式の浮遊式海洋構造物は、その
代表的なものを図2に示すように、2つのロワーハル1
を備え、それぞれのロワーハル1に複数本のコラム2が
立設されてブレース3等で補強され、これらコラム2上
に上部構造4が設けられるようになっている。
代表的なものを図2に示すように、2つのロワーハル1
を備え、それぞれのロワーハル1に複数本のコラム2が
立設されてブレース3等で補強され、これらコラム2上
に上部構造4が設けられるようになっている。
【0004】このような浮遊式海洋構造物では、波浪中
の動揺性能を確保するため没水部分の形状が定められ、
特にコラム2から見たロワーハル1の水平方向の張り出
し部分の形状が決められる。
の動揺性能を確保するため没水部分の形状が定められ、
特にコラム2から見たロワーハル1の水平方向の張り出
し部分の形状が決められる。
【0005】たとえば、4種類A,B,C,Dのロワー
ハルの形状と波浪中動揺性能との関係は、図3に示すよ
うに、没水した張り出し部分の大きさにより動揺特性が
変化することが分かり、Dの場合のようにロワーハルの
張り出し部分を大きくすると、比較的揺れの小さい波周
期範囲cが広がるが、波周期の短い範囲において、張り
出し部分の小さいBやCの場合に比べて、動揺dが若干
大きくなるとともに、固有周期での動揺のピーク振幅e
が大きくなる傾向がみられる。
ハルの形状と波浪中動揺性能との関係は、図3に示すよ
うに、没水した張り出し部分の大きさにより動揺特性が
変化することが分かり、Dの場合のようにロワーハルの
張り出し部分を大きくすると、比較的揺れの小さい波周
期範囲cが広がるが、波周期の短い範囲において、張り
出し部分の小さいBやCの場合に比べて、動揺dが若干
大きくなるとともに、固有周期での動揺のピーク振幅e
が大きくなる傾向がみられる。
【0006】なお、図3の横軸は波周期であり、縦軸は
上下揺れを無次元化した値であり、上下揺れ振幅Za を
波振幅ζa で割った値である。
上下揺れを無次元化した値であり、上下揺れ振幅Za を
波振幅ζa で割った値である。
【0007】したがって、浮遊式海洋構造物を設置する
海洋の波周期に応じて没水部分の形状を決めるようにす
ることで、異なる波浪中の動揺性能を確保できることに
なる。
海洋の波周期に応じて没水部分の形状を決めるようにす
ることで、異なる波浪中の動揺性能を確保できることに
なる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の浮遊
式海洋構造物の没水部分の形状では、上記A〜Dのいず
れかやこれ以外の他の形状でも、比較的狭い波周期の範
囲でしか優れた波浪中動揺性能が得られず、広い波周期
の範囲で揺れを小さくできる等の浮遊式海洋構造物の開
発が望まれている。
式海洋構造物の没水部分の形状では、上記A〜Dのいず
れかやこれ以外の他の形状でも、比較的狭い波周期の範
囲でしか優れた波浪中動揺性能が得られず、広い波周期
の範囲で揺れを小さくできる等の浮遊式海洋構造物の開
発が望まれている。
【0009】この発明はかかる従来技術の課題に鑑みて
なされたもので、比較的簡単な構造により、広い波周期
範囲において優れた波浪中動揺性能をもつ浮遊式海洋構
造物を提供しようとするものである。
なされたもので、比較的簡単な構造により、広い波周期
範囲において優れた波浪中動揺性能をもつ浮遊式海洋構
造物を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明の浮遊式海洋構造物は、浮遊式海洋構造物
の没水部分に水平方向の寸法を調節する調節用構造材を
出し入れ可能に設けたことを特徴とするものである。
め、この発明の浮遊式海洋構造物は、浮遊式海洋構造物
の没水部分に水平方向の寸法を調節する調節用構造材を
出し入れ可能に設けたことを特徴とするものである。
【0011】
【作用】この浮遊式海洋構造物によれば、浮遊式海洋構
造物の没水部分に調節用構造材として、たとえば水平板
状構造材を設けて出し入れできるようにしており、この
水平板状構造材によって没水部分の水平方向の寸法を調
節するようにして広い波周期範囲で優れた波浪中動揺性
能が得られるようにしている。
造物の没水部分に調節用構造材として、たとえば水平板
状構造材を設けて出し入れできるようにしており、この
水平板状構造材によって没水部分の水平方向の寸法を調
節するようにして広い波周期範囲で優れた波浪中動揺性
能が得られるようにしている。
【0012】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づき詳
細に説明する。図1はこの発明の浮遊式海洋構造物の一
実施例にかかる静穏時と荒天時の横断面図である。この
浮遊式海洋構造物10では、没水部分となるロワーハル
11の矩形横断面の上下面の左右両側にそれぞれロワー
ハル11の外側を囲むように4個の断面L字状の調節用
構造材12が上下面に沿って出し入れできるように取付
けられている。この調節用構造材12は、図示省略した
が、たとえば油圧モータ等で往復駆動される往復駆動機
構によって出し入れできるように構成され、調整用構造
材12を引き込んだ状態では、ロワーハル11本来の横
断面における水平方向の寸法となるようにしてあり、調
整用構造材12を突き出すことによってロワーハル11
の横断面における水平方向の寸法を大きくするように変
えることができるようにしてある。
細に説明する。図1はこの発明の浮遊式海洋構造物の一
実施例にかかる静穏時と荒天時の横断面図である。この
浮遊式海洋構造物10では、没水部分となるロワーハル
11の矩形横断面の上下面の左右両側にそれぞれロワー
ハル11の外側を囲むように4個の断面L字状の調節用
構造材12が上下面に沿って出し入れできるように取付
けられている。この調節用構造材12は、図示省略した
が、たとえば油圧モータ等で往復駆動される往復駆動機
構によって出し入れできるように構成され、調整用構造
材12を引き込んだ状態では、ロワーハル11本来の横
断面における水平方向の寸法となるようにしてあり、調
整用構造材12を突き出すことによってロワーハル11
の横断面における水平方向の寸法を大きくするように変
えることができるようにしてある。
【0013】このような4個の調節用構造材12を突き
出すようにすると、ロワーハル11の両端部で見掛上、
図3のBの場合からDの場合に形状を変えたようにする
ことができ、上下の調整用構造材12で挾まれた海水は
付加質量の増加となる。
出すようにすると、ロワーハル11の両端部で見掛上、
図3のBの場合からDの場合に形状を変えたようにする
ことができ、上下の調整用構造材12で挾まれた海水は
付加質量の増加となる。
【0014】したがって、このような調整用構造材12
によって、浮遊式海洋構造物10の波浪中動揺性能を、
たとえば周期の長い波の場合には、図3のDの場合の波
浪中動揺性能とし、周期の短い波の場合には、図3のB
の場合の波浪中動揺性能とすることができ、図3中の太
い破線で示すような波浪中動揺性能を得ることができ
る。
によって、浮遊式海洋構造物10の波浪中動揺性能を、
たとえば周期の長い波の場合には、図3のDの場合の波
浪中動揺性能とし、周期の短い波の場合には、図3のB
の場合の波浪中動揺性能とすることができ、図3中の太
い破線で示すような波浪中動揺性能を得ることができ
る。
【0015】通常、海象状態はゆっくりと(数時間)変
化するので、衛星などを利用した海象予報を参考にして
調整用構造材12を出し入れし、海象が変わる前にロワ
ーハル11の水平方向の寸法を変えて、変化する海象の
波周期に対して適切な没水形状に変化させる。
化するので、衛星などを利用した海象予報を参考にして
調整用構造材12を出し入れし、海象が変わる前にロワ
ーハル11の水平方向の寸法を変えて、変化する海象の
波周期に対して適切な没水形状に変化させる。
【0016】こうすることにより、そのときの海象に応
じて必要な波浪中動揺性能に適した没水形状(水平方向
の寸法)を調整用構造材12で選択するようにして広い
波周期範囲において優れた波浪中動揺性能を得ることが
できる。
じて必要な波浪中動揺性能に適した没水形状(水平方向
の寸法)を調整用構造材12で選択するようにして広い
波周期範囲において優れた波浪中動揺性能を得ることが
できる。
【0017】また、構造も調整用構造材12を出し入れ
するだけで良く簡単であり、信頼性も高い。なお、この
発明は、上記実施例に限定するものでなく、この発明の
要旨を変更しない範囲で各構成要素に変更を加えても良
いことは言うまでもない。
するだけで良く簡単であり、信頼性も高い。なお、この
発明は、上記実施例に限定するものでなく、この発明の
要旨を変更しない範囲で各構成要素に変更を加えても良
いことは言うまでもない。
【0018】
【発明の効果】以上、一実施例とともに具体的に説明し
たようにこの発明の浮遊式海洋構造物によれば、浮遊式
海洋構造物の没水部分に調節用構造材を設けて出し入れ
できるようにしたので、この調整用構造材によって没水
部分の水平方向の寸法を調節するようにして広い波周期
範囲で優れた波浪中動揺性能を得ることができる。ま
た、調整用構造材を設けて出し入れするだけで良く、構
造も簡単で信頼性も高い。
たようにこの発明の浮遊式海洋構造物によれば、浮遊式
海洋構造物の没水部分に調節用構造材を設けて出し入れ
できるようにしたので、この調整用構造材によって没水
部分の水平方向の寸法を調節するようにして広い波周期
範囲で優れた波浪中動揺性能を得ることができる。ま
た、調整用構造材を設けて出し入れするだけで良く、構
造も簡単で信頼性も高い。
【図1】この発明の浮遊式海洋構造物の一実施例にかか
る静穏時と荒天時の横断面図である。
る静穏時と荒天時の横断面図である。
【図2】この発明が適用される半潜水式の浮遊式海洋構
造物の一例にかかる外観斜視図である。
造物の一例にかかる外観斜視図である。
【図3】半潜水式の浮遊式海洋構造物の断面形状による
波浪中動揺性能の変化を示すグラフである。
波浪中動揺性能の変化を示すグラフである。
1 ロワーハル 2 コラム 3 ブレース 4 上部構造 A〜D 上下揺れ応答 c 上下揺れの小さい波周期範囲 d 実用波周期範囲における上下揺れ応答 e 上下揺れ応答のピーク値 10 浮遊式海洋構造物 11 ロワーハル 12 調整用構造材
Claims (1)
- 【請求項1】浮遊式海洋構造物の没水部分に水平方向の
寸法を調節する調節用構造材を出し入れ可能に設けたこ
とを特徴とする浮遊式海洋構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14135493A JPH06329080A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 浮遊式海洋構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14135493A JPH06329080A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 浮遊式海洋構造物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06329080A true JPH06329080A (ja) | 1994-11-29 |
Family
ID=15290029
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14135493A Pending JPH06329080A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 浮遊式海洋構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06329080A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7677838B2 (en) | 2000-05-16 | 2010-03-16 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Motion reduction apparatus and floating body therewith |
US20140305359A1 (en) * | 2013-04-10 | 2014-10-16 | Technip France | Floating offshore platform with pontoon-coupled extension plates for reduced heave motion |
-
1993
- 1993-05-20 JP JP14135493A patent/JPH06329080A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7677838B2 (en) | 2000-05-16 | 2010-03-16 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Motion reduction apparatus and floating body therewith |
US20140305359A1 (en) * | 2013-04-10 | 2014-10-16 | Technip France | Floating offshore platform with pontoon-coupled extension plates for reduced heave motion |
US9302747B2 (en) * | 2013-04-10 | 2016-04-05 | Technip France | Floating offshore platform with pontoon-coupled extension plates for reduced heave motion |
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