JP4367997B2 - 港内係留船舶の長周期動揺抑制方法 - Google Patents
港内係留船舶の長周期動揺抑制方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、港内係留船舶の長周期動揺抑制方法に関し、さらに詳細には、港内で生じる長周期波により係留船舶が共振して動揺するのを防止する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
風や波のない穏やかな気象、海象にもかかわらず船舶が突然走り出したり、あるいは底うねりにより船舶が動き出すという現象、すなわち係留船舶の長周期動揺が知られている。長周期動揺は、港内の長周期波と係留船舶の固有周期とが一致し、共振することにより引き起こされることが判明している。このような長周期動揺が係留船舶に生じると、荷役作業の中止のみならず、係留索の破断、防舷材の過圧縮や、せん断圧縮、船舶の沖出しなどの影響をもたらす。
【0003】
従来、その対策として、
(1)係留索の変更により係留系の固有周期を外力場の共振周期から外す方法
(2)係留柱などの係留施設を増設することにより、係留系の固有周期を外力場の共振周期から外す方法
(3)空気式防舷材等を使用し、船体のサブハーモニックモーションを抑制する方法
(4)ダッシュポッド係留索などを使用した特殊係留による方法
が知られている。
【0004】
しかしながら、上記従来の方法は、いずれも次のような問題点がある。(1)の方法は、現在最も簡便な方法として考えられるが、係留索を硬くすることによる索の破断といった危険性や、係留索を太くすることによる作業効率の低下を伴う。また(2)及び(3)の方法については、その効果が大であることが実証されているが、いずれの方法も大規模な物揚場の改造等が必要になる。さらに(4)の方法については、その効果が期待できるとされたが、本来、船体の前後揺といった長周期動揺は運動速度が遅く、一方、ダッシュポッドによる減衰力は運動速度に比例するため、動揺抑制効果は少ないものと考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、既存の係留施設を変更することなく、安全で確実に船体の長周期動揺を抑制することができる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題を達成するために、次のような手段を採用している。
すなわち、この発明は、岸壁や物揚場等の係留施設に、一方の舷側が防舷材を介して該係留施設に接するように、船舶用の複数の係留索を介して係留している港内係留船舶において、
他方の舷側側に、ポンツーン用の複数の係留索を介して該船舶から離間した位置で浮遊する所要の質量を有するポンツーンを付加することにより、前記係留船舶の固有周期を変化させることを特徴とする港内係留船舶の長周期動揺抑制方法にある。
【0007】
ポンツーンを付加する前の係留船舶は、その係留索をばねとする1自由度の振動系であり、固有周期をもっている。この発明は、この主振動モードに、係留索をばねとするポンツーンによる補助振動モードを付加することにより、主モードの固有周期を変化させ、外力場の共振周期から外す方法である。すなわち、従来の方法のように、係留施設の変更により固有周期を変化させるのではなく、係留船舶の動揺の自由度系を2自由度系以上とすることにより、船舶の固有周期を外力場の共振周期から外し、長周期動揺を抑制する方法である。
【0008】
ここで、付加するポンツーンの数は1個でもよいし(2自由度系)、2個以上の複数個としてもよい(多自由度系)。多自由度系とした場合は、運動はより複雑になる。このため、主モードの動きもより複雑になり、小さいポンツーンを複数個用いることにより、質量の大きい1個のポンツーンを用いた場合と同等の効果が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は、この発明の実施の形態を示す平面図、図2は断面図である。岸壁や物揚場等の係留施設1には係留柱2や防舷材3が設けられ、船舶4は係留柱2に留められる係留索5を介して港内に係留させられる。
【0010】
この発明によれば、船舶4には係留索6を介してポンツーン7が付加される。係留索6としては一般的な繊維索を用いることができる。このポンツーン7は、対象とする船体の係留後、船体側面まで曳航され、海底に設置されるシンカー8に係留チェーン9を介して連結されている。このような、ポンツーン7を付加することにより、船舶4の固有周期が変化し、外力場の共振周期から外すことができる。
【0011】
このことを図3に示す振動モデルを参照して説明する。図3(a)は、ポンツーン7を付加する前の振動モデルであり、物体Mは船舶4に対応し、ばねKは係留索5に対応している。この振動モデルは1自由度系であり、水の粘性による減衰力を無視した場合、固有周期Tは次式で示される。
T=2π(m/k)1/2 …(1)
ここに、mは物体Mの質量、kはばね定数である。
(1)式において、例えばm=100kg、k=50kg/mとすると、
T=8.89sとなる。
【0012】
図3(b)は、ポンツーン7を付加した場合の振動モデルであり、物体M1,M2はそれぞれ船舶4及びポンツーン7に対応し、ばねK1,K2は船舶4及びポンツーン7の各係留索5,6に対応している。この振動モデルは2自由度系であり、水の粘性による減衰力を無視した場合、振動数nは次式で示される。
n4−(k11m2+k22m1)・n2/m1m2+(k11k22−k12k21)/m1m2=0…(2)
ここに、m1,m2は物体M1,M2の各質量、k1,k2はばね定数であり、またk11=k1+k2、k12=−k2、k21=k2、k22=k2である。
【0013】
(2)式において、m1=100kg、m2=10kg、k1=50kg/m、k2=5kgとすると、
n4−1.05n2+0.25=0 …(3)
となり、(3)式を解くと、
n1=0.604、n2=0.828が得られる。
したがって、各モードの固有周期は、
T1=2π/n1=10.40s
T2=2π/n2=7.588s
となる。以上のように、主モードの固有周期はT=8.89sからT1=10.40sに変化し、この変化を利用して外力場との共振現象を防ぐことができる。
【0014】
上述の振動モデルでは船体の質量M1とポンツーンの質量M2との関係はM1/M2=10.0であり、現実的には船体質量の10分の1程度の質量を有するポンツーンを使用することは困難であると考えられる。このような場合には、より軽い質量を有する複数個のポンツーンを用いることで同等の効果を得ることができる。
【0015】
また、図4〜図6に示すような形状、すなわち上部ポンツーン本体7aと、周面が部分円筒面で規定される複数の下部フィン7bとからなる浮体をポンツーン7として使用することで、ポンツーン周辺水塊による付加質量の増加を求め、補助振動モードの全体の質量増加効果を得ることができる。
【0016】
図7は、ポンツーン7の数を複数個とした場合を示し、この場合(a)のようにポンツーン7を直列にしてもよいし、(b)のように並列にしてもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、既存の係留施設を変更することなく、安全で確実に船体の長周期動揺を抑制することができ、したがって物揚場の荷役稼働率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の実施の形態を示す平面図である。
【図2】図2は断面図である。
【図3】図3は、この発明の作用をモデル化して説明する図である。
【図4】図4は付加質量の増加効果が得られるポンツーン形状を示す斜視図である。
【図5】図5は同ポンツーンの平面図である。
【図6】図6は同ポンツーンの側面図である。
【図7】図7は別の実施の形態を示す平面図である。
【符号の説明】
1:係留施設
2:係留柱
3:防舷材
4:船舶
5:係留索
6:係留索
7:ポンツーン
Claims (2)
- 岸壁や物揚場等の係留施設に、一方の舷側が防舷材を介して該係留施設に接するように、船舶用の複数の係留索を介して係留している港内係留船舶において、
他方の舷側側に、ポンツーン用の複数の係留索を介して該船舶から離間した位置で浮遊する所要の質量を有するポンツーンを付加することにより、前記係留船舶の固有周期を変化させることを特徴とする港内係留船舶の長周期動揺抑制方法。 - 前記ポンツーンが複数個であることを特徴とする請求項1記載の港内係留船舶の長周期動揺抑制方法。
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|---|---|---|---|
| JP14311299A JP4367997B2 (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 港内係留船舶の長周期動揺抑制方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14311299A JP4367997B2 (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 港内係留船舶の長周期動揺抑制方法 |
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|---|---|
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| JP4367997B2 true JP4367997B2 (ja) | 2009-11-18 |
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ID=15331198
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|---|---|---|---|
| JP14311299A Expired - Fee Related JP4367997B2 (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 港内係留船舶の長周期動揺抑制方法 |
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|---|---|---|---|---|
| CN121069799B (zh) * | 2025-11-07 | 2026-02-24 | 闽江学院 | 船舶码头靠泊振荡抑制控制系统 |
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1999
- 1999-05-24 JP JP14311299A patent/JP4367997B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP2000335485A (ja) | 2000-12-05 |
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