JPH063289Y2 - 調理器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は五徳の代わりにホットプレートを備えたシステ
ムキッチン用のビルトイン式のガス調理器その他の調理
器に関する。

（従来の技術） 従来のこの種のものとして、天板に設けた開口にバーナ
を臨ませると共に該バーナの上方に五徳に代えて被加熱
物を載置するホットプレートを配置し、更に、該開口の
周縁部に天板上面から下方に位置して汁受凹部を形成す
るものは知られる（例えば実公昭50-39817号公報）。

（考案が解決しようとする課題） 上記従来のものは、ホットプレートを用いることにより
調理器上面のデザインをフラット状にし、これにより商
品価値を高めることができるが、ホットプレートと天板
との間から汁受凹部が見えるため、この汁受凹部により
フラット観が損なわれると共に、汁受凹部に受けられた
煮こぼれ等が見えて使用者に不潔感を与え、更には、ホ
ットプレートの各部空間において燃焼排気が汁受凹部に
回り込んで煮こぼれ等が焼き付きやすくなるという不具
合が生じる。

そこで、本考案は上記問題点に鑑み、汁受凹部を設けて
も調理器上面のフラット観が損なわれず、また汁受凹部
に受けられた煮こぼれ等を目隠しできると共に煮こぼれ
の焼き付きを防止し得るようにした調理器を提供するこ
とを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、請求項１の考案は、天板に
設けた開口にバーナを臨ませると共に該バーナの上方に
被加熱物を載置するホットプレートを配置し、該開口の
周縁部に汁受凹部を形成するものにおいて、該天板の上
面からなだらかに連続し該汁受凹部の上方に張り出す環
状の係止板を設けると共に、該係止板に係止孔を設け、
該ホットプレートの脚部を該係止板にその係止孔で係止
して支持したことを特徴とする。

また、請求項２の考案は、天板に設けた開口にバーナを
臨ませると共に該バーナの上方に被加熱物を載置するホ
ットプレートを配置し、該開口の周縁部に汁受凹部を形
成するものにおいて、該天板の上面からなだらかに連続
し該汁受凹部の上方に張り出す環状の係止板を設けると
共に、該係止板に係止孔を設け、該ホットプレートの脚
部を該係止孔を貫通して該汁受凹部の底壁に載置させて
支持したことを特徴とする。

（作用） 請求項１及び請求項２の考案によれば、汁受凹部の上方
に張り出したホットプレート用の係止板により該汁受凹
部が隠され、一方、該係止板は天板の上面に対してなだ
らかに連続するように設けられるため、調理器の上面が
外観上フラットになると共に汁受凹部に受けられた煮こ
ぼれ等が隠される。また、燃焼排気が係止板の上面に沿
ってホットプレートの下部空間からスムーズに排気さ
れ、汁受凹部への熱気の回り込みによる煮こぼれの焼き
付きが防止される。

（実施例） 次に本考案をシステムキッチン用のビルトイン式のガス
調理器に適用した場合の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図及び第２図において、１はシステムキッチンのカ
ウンタトップを示し、該カウンタトップ１には開口２が
形成され、該開口２には内部に熱源たるバーナ３を有す
るガス調理器本体４が嵌め込まれる。該ガス調理器本体
４はその上部外周に設けたフランジ部５において該開口
２の縁部により支承される。

該ガス調理器本体４には上面開口4aを覆う天板６が設け
られており、該天板６から底壁17に向って下方に膨出
し、該底壁17の内周縁より内側壁22が立設された環状の
汁受凹部７が形成され、その内側に前記バーナ３を臨ま
せる開口８が形成される。

該天板６には、該天板６の上面からなだらかに連続し該
汁受凹部７の上方に張り出す環状の係止板９が載置され
ており、鍋等の被加熱物Ａを載置するためのホットプレ
ート10が該バーナ３の上方に位置するよう該係止板９に
支持されている。このホットプレート10は、断面コ字形
の枠体11にガラスディスク12を嵌め込み、該枠体11の下
面に脚部13を接合してなるもので、該脚部13はその下端
に設けた突部14を該係止板９に設けた係止孔15に係合さ
せて係止板９上に支持される。また、枠体11に設けた16
は水切部で、煮汁が前記開口８に及ばないようにした。

かくするときは、汁受凹部７の底壁17を深くし該汁受凹
部７の容量を十分に確保しても、係止板９により汁受凹
部７が隠され、ガス調理器の使用者に対しフラット感を
与える。尚、鍋等の被加熱物Ａからの煮こぼれは係止板
９を伝って汁受凹部７内に受けられ、ガス調理器本体４
内部に侵入することはなく、また、この汁受凹部７内に
受けられた煮こぼれは係止板９により隠され、使用者に
不潔感を与えない。更には、ホットプレート10下の熱気
が排出される際に、熱気は汁受凹部７内に入らずに係止
板９の上面に沿ってスムーズに流れ、バーナ３の下方か
らの２次空気の供給が良好に行われると共に、熱気が汁
受凹部７内に受けられた煮こぼれに接しないので汁受凹
部７内に煮こぼれが焼き付かない。

尚、脚部13の支持は上記突部14の代わりに下方から係止
孔15を貫通するねじにより行なっても良い。また、該ホ
ットプレート10の脚部13は枠体11に第２図に示すように
スポット溶接により接合しても良いが、第３図に示すよ
うに脚部13の上端に設けた突起18を枠体11に設けた透孔
19に嵌合させ、該突起18の上端をかしめることにより接
合しても良い。

ところで、上記した第１実施例では、ホットプレート10
の脚部13の突部14を該係止板９の透孔状の係止孔15に係
合させて該脚部13を支持させたが、第４図に示すよう
に、該突部14を係止板９の内側縁部に設けた切欠き状の
係止孔20に係合させて該脚部13を支持させても良い。

第５図は本考案の第２実施例を示すもので、ホットプレ
ート10の脚部13を上記した第１実施例の係止板９に設け
た係止孔15を貫通させ、汁受凹部７の底壁17に載置させ
て該脚部13を支持させた点が異なる。この場合、係止板
９はホットプレート10の位置ずれを防止する位置決め部
材として機能する。

また、第６図に示す本考案の第３実施例のように、前記
第１実施例のホットプレート10の脚部13の突部14を下方
に延ばし、これが汁受凹部７の底壁17に達するようにし
て、該脚部13を係止板９と該底壁17との両者で支持する
ようにしてもよい。

（考案の効果） このように本考案によれば、汁受凹部の容量を十分に確
保しても、係止板により汁受凹部が隠され、ガス調理器
の使用者に対しフラット感を与えることができる。ま
た、この汁受凹部内に受けられた煮こぼれは係止板によ
り隠され、使用者に不潔感を与えない。更には、ホット
プレート下の熱気が排出される際に、熱気は汁受凹部内
に入らずに係止板の上面に沿ってスムーズに流れ、２次
空気の供給が良好に行われると共に、熱気が汁受凹部内
に回り込まないので煮こぼれが焼き付かない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案をシステムキッチン用のビルトイン式の
ガス調理器に適用した場合の第１実施例を示す截断正面
図、第２図はそのホットプレートの部分の拡大図、第３
図はそのホットプレートの変形例を示す拡大図、第４図
は他の変形例の要部を示す截断正面図、第５図は第２実
施例の要部を示す截断正面図、第６図は第３実施例の要
部を示す截断正面図である。 ３…バーナ、６…天板 ７…汁受凹部、８…開口 ９…係止板、10…ホットプレート 13…脚部、15、20…係止孔 17…底壁、22…内側壁 23…係止部

フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭58−38166（ＪＰ，Ｂ１) 実公 昭58−37329（ＪＰ，Ｙ１) 実願 昭56−79987号（実開 昭58− 47008号）の願書に添付した明細書及び図 面の内容を撮影したマイクロフィルム（Ｊ Ｐ，Ｕ) 実願 昭55−156582号（実開 昭57− 79305号）の願書に添付した明細書及び図 面の内容を撮影したマイクロフィルム（Ｊ Ｐ，Ｕ) 実願 昭51−49318号（実開 昭52− 140962号）の願書に添付した明細書及び図 面の内容を撮影したマイクロフィルム（Ｊ Ｐ，Ｕ) 実願 昭57−99674号（実開 昭59− 4910号）の願書に添付した明細書及び図面 の内容を撮影したマイクロフィルム（Ｊ Ｐ，Ｕ)

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】天板に設けた開口にバーナを臨ませると共
   に該バーナの上方に被加熱物を載置するホットプレート
   を配置し、該開口の周縁部に汁受凹部を形成するものに
   おいて、該天板の上面からなだらかに連続し該汁受凹部
   の上方に張り出す環状の係止板を設けると共に、該係止
   板に係止孔を設け、該ホットプレートの脚部を該係止板
   にその係止孔で係止して支持したことを特徴とする調理
   器。
2. 【請求項２】天板に設けた開口にバーナを臨ませると共
   に該バーナの上方に被加熱物を載置するホットプレート
   を配置し、該開口の周縁部に汁受凹部を形成するものに
   おいて、該天板の上面からなだらかに連続し該汁受凹部
   の上方に張り出す環状の係止板を設けると共に、該係止
   板に係止孔を設け、該ホットプレートの脚部を該係止孔
   を貫通して該汁受凹部の底壁に載置させて支持したこと
   を特徴とする調理器。