JPH06326876A - 予測符号化方式の画情報の処理方法 - Google Patents

予測符号化方式の画情報の処理方法

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JPH06326876A
JPH06326876A JP5132429A JP13242993A JPH06326876A JP H06326876 A JPH06326876 A JP H06326876A JP 5132429 A JP5132429 A JP 5132429A JP 13242993 A JP13242993 A JP 13242993A JP H06326876 A JPH06326876 A JP H06326876A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 注目画素に対する周囲画素を抽出するテンプ
レートの設定を変更するごとに生じるデータ圧縮効果の
低下を防止して、画情報全体のデータ圧縮効果を向上さ
せる。 【構成】 シンボル出現確率を格納するデータテーブル
を複数備え、設定するテンプレート別に、それぞれのデ
ータテーブルを使い分ける。 【効果】 テンプレートの設定を変更しても精度の高い
確率データを保持することができるので、画情報全体の
データ圧縮効果を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、注目画素を周囲画素の
状態により予測し、その予測結果に基ずいて画情報を符
号化する予測符号化方式の画情報の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2値画情報のデータ圧縮に好適な符号化
法として、算術符号などの予測符号化方式が知られてい
る。この予測符号化方式では、画情報の各画素に注目
し、その周囲画素を参照して注目画素のシンボルを予測
し、その予測結果から符号情報を生成する。
【0003】この処理において、参照する周囲画素位置
は、予め注目画素を基準とした一定数の画素位置を固定
的に設定しており、それらの画素位置を示すものをテン
プレートと呼んでいる。このテンプレートは、処理する
画情報の種類に応じて設定することにより、注目画素の
シンボル予測精度が向上し、データ圧縮効果が高くな
る。
【0004】図12(a),(b)は、いずれも参照画
素数を10画素としたテンプレートの例であり、ハッチ
ング枠は注目画素、A〜Jは参照画素をそれぞれ示して
いる。
【0005】一般に、文字原稿の画情報の場合、同図
(a)に示すように、参照画素A〜Jを注目画素の近く
に集中的に配置し、絵などを疑似中間調処理した画情報
の場合、同図(b)に示すように、参照画素A〜Jを比
較的広い範囲に分散して配置することにより、高いデー
タ圧縮率が得られるようになる。
【0006】このため、従来は、処理する画情報の種類
に応じて、テンプレートを変更していた。また、原稿1
ページ内に文字と絵とが混在している場合には、注目画
素が、文字画像領域内にあるか写真画像領域内にあるか
を判別し、それぞれの画像領域別にテンプレートを変更
することもあった。
【0007】以上のような符号化処理を実行する際に
は、図13に示すように、参照画素A〜Jの各状態別
に、例えば劣勢シンボルの出現確率値を格納するデータ
テーブルを作成する。そして、そのデータテーブル内
に、まず初期値を格納する。符号化処理を開始すると、
このデータテーブルから該当する確率値を読み出し、そ
の確率値と実際の注目画素のシンボルとに基ずいて符号
情報を生成する。また、この処理を実行しながら、過去
の実際の注目画素の劣勢シンボル出現度数を調べて、デ
ータテーブル内の確率値を評価し、実際の出現確率に近
づくようにその確率値を逐次更新する。これにより、符
号化処理の進行につれて、予測精度が向上し、データ圧
縮効果も高くなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来は、画
情報の種類に応じてテンプレートを変更する場合でも、
上記データテーブルは1つだけ配設していた。そして、
例えば、文字と絵とが混在している画情報の符号化処理
実行中に、文字画像領域から絵画像領域に変った時点
で、テンプレートを変更した場合、データテーブル内の
確率値は、そのまま維持するか、あるいは絵画像用の初
期値を新たに設定するかのどちらかにより処理してい
た。
【0009】確率値は、そのまま維持される場合でも、
初期値が設定される場合でも、その後の符号化処理の進
行と共に、実際の出現確率に近づくように更新されるこ
とになる。
【0010】しかしながら、実際の出現確率に近づくま
での間、予測精度が低くなり、データ圧縮効果も低下す
る。
【0011】従来は、テンプレートを変更するごとに、
このようにデータ圧縮効果が低下するため、1ページの
画情報全体のデータ圧縮が低下してしまうという問題が
あった。
【0012】本発明は、上記の問題を解決し、画情報全
体のデータ圧縮効果を向上させることができる予測符号
化方式の画情報の処理方法を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】このために、本発明は、
シンボル出現確率を格納するデータテーブルを、複数備
えて、テンプレートの画素位置の指示パターン別に、そ
れぞれのデータテーブルを使い分けようにしたことを特
徴としている。
【0014】
【作用】これにより、テンプレートが変更されても、変
更前の精度の高い確率値が、そのまま保持され、次に元
のテンプレートを使用する際に、保持している精度の高
い確率値に基ずいて符号化処理を実行できるので、画情
報全体のデータ圧縮効果を向上させることができる。
【0015】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施例に係る符号化装
置のブロック構成図を示している。図において、一致回
数カウンタ1は、入力する画情報の各画素に注目し、そ
の注目画素とその周囲のサンプリング画素とのシンボル
の一致回数をサンプリング画素ごとに計数するものであ
る。いま、図2に示すように、注目画素周囲の13個の
画素をA〜Mとすると、サンプリング画素は、A〜C、
D,H〜Lの9個の画素であり、予め固定的に設定され
ているものである。最大値判定部2は、その9個の画素
に対応する各計数値の内の最大値を判定するものであ
る。一致回数カウンタ3は、注目画素と1つの浮動画素
とのシンボルの一致回数を計数するものである。浮動画
素は、上記サンプリング画素A〜C、D,H〜Lの内の
いずれか1つに設定される。
【0017】画素位置変更部4は、上記浮動画素の位置
を一定条件に従って変更するものである。可変テンプレ
ート画素抽出部5は、注目画素周囲の固定画素と上記浮
動画素とを抽出するものである。固定画素は、図2のE
〜G,Mで示す4個の画素である。
【0018】データ選択部6は、確率データ記憶部7内
のデータテーブルを選択するものである。確率データ記
憶部7は、注目画素の劣勢シンボル出現確率値をデータ
テーブルとして記憶するものである。このデータテーブ
ルは、図3に示すように、複数配設されており、それぞ
れ周囲画素のシンボルパターン別に劣勢シンボルの出現
確率を示す確率値データを記憶するようになっている。
そして、各データテーブルの画素位置欄には、上記4個
の固定画素と1つの浮動画素とがそれぞれ設定されてい
る。
【0019】予測情報作成部8は、上記データテーブル
から該当する確率値データを読み出すものである。符号
生成部9は、読み出された確率値データと注目画素の実
際のシンボルとに基ずいて算術符号の符号情報を生成す
るものである。確率評価更新部10は、注目画素の実際
のシンボル出現度数を調査して、確率データ記憶部7の
確率データを実際の値に近づくように更新するものであ
る。
【0020】制御情報生成部11は、逐次変更するテン
プレートの設定状態を制御情報として出力するものであ
る。
【0021】図4は、本発明の一実施例に係る復号化装
置のブロック構成図であり、可変テンプレート画素抽出
部5、データ選択部6、確率データ記憶部7、予測情報
作成部8および確率評価更新部10は、それぞれ図1と
同一機能のものである。復号部12は、符号情報を元の
画情報に復元するものである。
【0022】以上の構成で、次に本実施例の符号化装置
の動作を説明する。
【0023】この符号化装置は起動すると、図5に示す
ように、まず各部を初期設定する。この初期設定では、
一致回数カウンタ1と一致回数カウンタ3とをリセット
し、一致回数カウンタ3と可変テンプレート画素抽出部
5には1つの浮動画素を設定する。また、確率データ記
憶部7の各データテーブル内に確率データの初期値を設
定する。さらに、データ選択部6により、上記設定され
た浮動画素に対応する1つのデータテーブルを選択する
(処理101)。
【0024】そして、白黒の2値画情報を順次入力して
所定の符号化処理を開始すると共に、一致回数カウンタ
1と一致回数カウンタ3の計数動作を開始する。
【0025】すなわち、可変テンプレート画素抽出部5
は、入力した画情報の各画素に注目し、所定の周囲画素
を抽出する。例えば、いま、浮動画素として画素位置A
が設定されているとすると、図6に示すように、その画
素位置Aと固定画素である画素位置E〜G,Mをそれぞ
れ抽出することになる。予測情報作成部8は、抽出した
それらの画素のシンボルパターンを読み取って、確率デ
ータ記憶部7内のいま選択されているデータテーブルか
ら該当する確率値データを読み出す。いまの例では、画
素位置A,E〜G,Mに対応するデータテーブルから確
率値データが読み出されることになる。符号生成部9
は、その確率データと実際の注目画素のシンボルとに基
ずいて既知の算術演算を実行し、算術符号の符号情報を
生成する。生成した符号情報は、装置外部に出力する。
【0026】制御情報生成部11は、最初に上記初期設
定で設定したテンプレートの画素位置を示す情報を出力
する。この場合、例えば、図6に示したような各画素位
置を示す情報が出力される。確率評価更新部10は、上
記処理に並行して、注目画素の実際のシンボル出現度数
を調査し、確率データ記憶部7の確率データを実際の値
に近づくように更新する。
【0027】一方、一致回数カウンタ1は、注目画素と
1つ1つのサンプリング画素とのシンボル一致回数を計
数する。一致回数カウンタ3は、注目画素と1つの浮動
画素とのシンボル一致回数を計数する。
【0028】符号化装置は、以上のような動作を開始す
る(処理102)。
【0029】そして、画情報の処理ビット数を監視し
(処理103)、まだ一定ビット数処理していない場合
(処理103のN)、画情報の終了でないかどうか判別
し(処理104)、画情報の終了でなければ(処理10
4のN)、上記監視を継続する(処理103へ)。
【0030】そして、画情報を一定ビット数処理し終わ
った場合(処理103)、一致回数カウンタ1における
各サンプリング画素に対応する各計数値の内の最大値を
判別する(処理105)。そして、その最大値と一致回
数カウンタ3の計数値とを比較する(処理106)。
【0031】ここで、上記最大値が一致回数カウンタ3
の計数値の2倍未満の場合には(処理106のN)、一
致回数カウンタ1と一致回数カウンタ3の計数値をそれ
ぞれクリアして(処理107)、以上の処理を繰り返す
(処理103へ)。
【0032】一方、上記最大値が一致回数カウンタ3の
計数値の2倍以上であった場合には(処理106の
Y)、浮動画素位置を、いま最大値を示した1つのサン
プリング画素位置に変更する。そして、変更した新しい
浮動画素位置を一致回数カウンタ3と可変テンプレート
画素抽出部5にそれぞれ設定する(処理108)。ま
た、設定した浮動画素位置に対応する確率データ記憶部
7内の1つのデータテーブルを選択する(処理10
9)。このとき、制御情報生成部11は、処理ビット数
と今回設定したテンプレートの画素位置を示す情報とを
出力する。この処理ビット数は、前回浮動画素位置を設
定してから今回設定するまでの画情報の処理量である
(処理110)。
【0033】この後、一致回数カウンタ1と一致回数カ
ウンタ3をそれぞれクリアして(処理107)、上記処
理を繰り返す(処理103へ)。以上の処理により、符
号生成部9から、図7(a)に示すように、生成された
符号情報が出力され、制御情報生成部11から、同図
(b)に示すように、制御情報が出力されるようにな
る。
【0034】このようにして、入力された画情報を処理
し終ると(処理104のY)、以上の符号化処理を終了
する。
【0035】次に本実施例の復号化装置の動作を説明す
る。
【0036】上記符号化装置により生成された符号情報
は、図4に示す復号化装置の復号部12に入力され、制
御情報は、可変テンプレート画素抽出部5とデータ選択
部6とに入力される。
【0037】復号部12は、入力された符号情報と、予
測情報作成部8から出力される注目画素の劣勢シンボル
出現確率とにより画情報を順次再生する。可変テンプレ
ート画素抽出部5は、入力された制御情報のテンプレー
ト画素位置に従って抽出画素位置を設定し、復元した画
情報の注目画素周囲の各画素を抽出する。
【0038】データ選択部6は、その制御情報のテンプ
レート画素位置に対応する確率データ記憶部7内のデー
タテーブルを選択する。予測情報作成部8は、可変テン
プレート画素抽出部5により抽出された各画素のシンボ
ルパターンを読み取って、選択されたデータテーブル内
の該当する確率値データを読み出して復号部12に出力
する。
【0039】確率評価更新部10は、以上の処理に並行
して、注目画素の実際のシンボル出現度数を調査し、確
率データ記憶部7の確率データを実際の値に近づくよう
に更新する。
【0040】このようにして、符号情報から元の画情報
が復元される。
【0041】ところで、本実施例では、注目画素と画素
位置A〜D,H〜Lとのシンボル一致回数を計数してい
るが、これらのシンボル一致回数は、例えば、処理する
画情報が文字原稿の画情報である場合、一般に、画素位
置A〜Cのシンボル一致回数が大きくなる。また、例え
ば、絵などをディザ処理して得た疑似中間調の画情報の
場合、一般に、画素位置I〜Kのシンボル一致回数が大
きくなる。また、例えば、絵の上に文字が書かれている
混合原稿の画情報の場合、画素位置D,H,Lのシンボ
ル一致回数が大きくなる。
【0042】シンボル一致回数が大きい画素位置は、注
目画素との相関が高いことを意味する。本実施例では、
シンボル一致回数が最大値を示した画素位置を浮動画素
位置に設定し、可変テンプレート画素抽出部5は、その
浮動画素位置と固定画素位置とを抽出する。また、確率
データ記憶部7には、画素位置A〜D,H〜Lのそれぞ
れに対応したデータテーブルが配設されており、設定さ
れた浮動画素位置に対応するデータテーブルが選択され
る。
【0043】従って、いま、処理する画情報1ページ内
に、文字と絵および両者が混合した画像領域が混在して
いたとすると、画情報の処理中に、処理している画像領
域に応じて、注目画素と相関の高い画素位置が浮動画素
位置に設定され、該当するデータテーブルが選択され
る。そして、それぞれのデータテーブルの確率データ
は、確率評価更新部10により、それぞれの画像領域別
に更新されるので、処理の進行につれて、実際の劣勢シ
ンボル出現確率に近い精度の高いものとなる。
【0044】この場合、1ページ内で処理している画像
領域が変わり、使用するデータテーブルか切り換わって
も、元のデータテーブル内の精度の高い確率データは元
のまま保持されるので、次回、同一画像領域の画情報の
処理を再開する際に、保持している精度の高い確率デー
タに基ずいて、符号化あるいは復号化処理を実行するこ
とができる。
【0045】以上のように、本実施例では、シンボル出
現確率を格納するデータテーブルを複数備えて、設定さ
れるテンプレート別に、それぞれ異なるデータテーブル
を使用して符号化処理を実行するようにしている。
【0046】これにより、テンプレートが変更されて
も、変更前の画像に適合する確率値データは、そのまま
保持され、次に元のテンプレートを使用する際に、保持
された確率値データに基ずいて符号化処理を実行できる
ので、画情報全体のデータ圧縮効果を向上させることが
できるようになる。
【0047】また、本実施例では、注目画素と周囲画素
との一致回数を計数して、最大値を示した画素位置をテ
ンプレートの抽出画素に設定するようにしている。これ
により、画情報1ページ内の文字画像領域と絵画像領域
というように、処理する画像領域に応じてテンプレート
を容易に切り換えることができる。
【0048】さらに、符号化装置は、符号情報を出力す
る際に、テンプレートの最初の設定内容や、画情報をど
れだけ処理した時点でどう変更するかという情報を制御
情報として出力し、復号化装置は、画情報に復元する際
に、符号情報と制御情報とに基ずいて、復号処理を実行
するようにしている。
【0049】このような制御情報を利用することによ
り、復号化装置内に、一致回数カウンタ1、最大値判定
部2、一致回数カウンタ3および画素位置変更部4など
を配設する必要がなくなるので、装置を簡単に構成する
ことができる。
【0050】次に、符号化装置の他の実施例を説明す
る。
【0051】本実施例の符号化装置は、図1と同一構成
で、確率データ記憶部7内のデータテーブルが、前述の
実施例と異なっている。
【0052】すなわち、本実施例では、図8に示すよう
に、注目画素の周囲画素位置をA〜Cと、D,H,L
と、I〜Lとの3つのグループに分ける。そして、確率
データ記憶部7内には、図9に示すように、各グループ
に対応した3種類のデータテーブルを配設している。各
データテーブルの画素位置欄には、固定画素位置E〜
G,Mと共に、上記周囲画素のグループ位置がそれぞれ
設定されている。
【0053】この構成で、前述の実施例と同様に、画情
報の符号化処理が開始すると、可変テンプレート画素抽
出部5には、1つの浮動画素位置が逐次設定される。ま
た、その設定と同時にデータ選択部6は、確率データ記
憶部7内の該当するデータテーブルを選択する。
【0054】いま、例えば、浮動画素位置として画素位
置Bが設定されたとすると、可変テンプレート画素抽出
部5は、図10に示すように、画素位置Bと画素位置E
〜G,Mを抽出する。予測情報作成部8は、抽出された
それらの画素のシンボルパターンを読み取って、確率デ
ータ記憶部7内の選択されているデータテーブルから該
当する確率データを読み出す。いまの例では、浮動画素
位置Bは、画素位置A〜Cのグループに相当するので、
そのグループのデータテーブルから確率データを読み出
す。
【0055】このように読み出した確率データに基ずい
て、前述の実施例と同様に、符号化処理を実行する。
【0056】本実施例では、このように周囲画素をグル
ープ分けして、各グループ対して1つのデータテーブル
を備えるようにしたので、データテーブル数が少なくな
り、確率データ記憶部7の容量を削減するすることがで
きる。
【0057】この場合、各グループの画素位置は、文字
画像の場合に注目画素と相関の高い画素位置A〜C、写
真画像の場合に相関の高い画素位置I〜L、両者混合の
場合に相関の高い画素位置D,H,Lというように、画
情報の種類に応じて設定しているので、それぞれの画情
報に対して、データ圧縮効果を向上させることができる
ようになる。
【0058】なお、上述の実施例では、テンプレートに
は、5つの画素位置を設定し、その内の4画素を固定、
1画素を可変にしたが、これらの固定・可変の画素数あ
るいはテンプレート全体の画素数は、それぞれ任意に設
定できるいことは当然である。
【0059】また、図5の処理106で説明したよう
に、一致回数カウンタ1における最大計数値が、一致回
数カウンタ3の計数値の2倍以上になった場合に、最大
計数値を示した画素位置を新たな浮動画素位置に設定す
るようにしたが、この設定条件は任意に定めてよいこと
はいうまでもない。
【0060】また、図7(b)に示したように、制御情
報はテンプレート画素位置と処理ビット数とにより構成
するようにしたが、図11に示すように、さらに確率デ
ータ記憶部7内のデータテーブル番号を追加するように
してもよい。復号化装置が、図7(b)の制御情報によ
り復号処理を実行する場合、テンプレートの画素位置と
データテーブルとの対応を予め定めておかなくてはなら
ない。この点、図11のようにデータテーブル番号を追
加することにより、符号化装置側では、任意に適当なデ
ータテーブルを使用して符号化処理を実行することがで
き、復号化装置は、符号化側で使用した同一データテー
ブルを使用して所定の復号処理を実行することができ
る。
【0061】さらに、以上の各実施例では、符号生成部
9および復号部12は、算術符号の符号化法により所定
の処理を実行するようにしたが、他の符号化法を採用し
てもよいことはいうまでもない。従って、本発明は、算
術符号に限らず予測符号化方式一般に広く適用すること
ができる。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、シンボ
ル出現確率を格納するデータテーブルを複数備えて、設
定する各テンプレート別にそれぞれのデータテーブルを
使い分けるようにしたので、常に精度の高い確率値デー
タに基ずいて符号化処理を実行することができるので、
画情報全体のデータ圧縮効果を向上させることができる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る符号化装置のブロック
構成図である。
【図2】処理に関係する注目画素周囲の画素位置の説明
図である。
【図3】データテーブルの説明図である。
【図4】本発明の一実施例に係る復号化装置のブロック
構成図である。
【図5】符号化処理の動作フローチャートである。
【図6】可変テンプレート画素抽出部の抽出画素位置の
一例を示す説明図である。
【図7】符号化装置の出力情報の説明図である。
【図8】符号化装置の他の実施例において周囲画素位置
のグループ分けの方法を示す説明図である。
【図9】その実施例におけるデータテーブルの説明図で
ある。
【図10】上記実施例における抽出画素位置の一例を示
す説明図である。
【図11】制御情報の他の実施例を示す説明図である。
【図12】従来のテンプレートの例を示す説明図であ
る。
【図13】従来のデータテーブルの例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1,3 一致回数カウンタ 2 最大値判定部 4 画素位置変更部 5 可変テンプレート画素抽出部 6 データ選択部 7 確率データ記憶部 8 予測情報作成部 9 符号生成部 10 確率評価更新部 11 制御情報生成部 12 復号部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力した画情報の各画素に注目しその注
    目画素に対して一定範囲の周囲画素位置を指示するテン
    プレートと、上記注目画素の画素位置における画情報の
    状態を判定する画情報状態判定手段と、その判定結果に
    応じて上記テンプレートが指示する画素位置を変更する
    テンプレート可変手段と、上記周囲画素位置の各シンボ
    ルパターン別に上記注目画素のシンボル出現確率値を格
    納するデータテーブルと、上記テンプレートの指示に従
    って上記注目画素に対する周囲画素位置のシンボルパタ
    ーンを読み取って上記データテーブル内の該当するシン
    ボル出現確率値を読み出す確率値読出手段と、読み出し
    たシンボル出現確率値と上記注目画素の実際のシンボル
    とに基ずいて符号情報を生成する符号化手段と、上記注
    目画素の実際のシンボル出現度数に基ずいて上記データ
    テーブル内のシンボル出現確率値を更新する更新手段と
    を備えて画情報を符号化する予測符号化方式の画情報の
    処理方法において、上記データテーブルを複数備え、上
    記テンプレートの画素位置の指示パターン別にそれぞれ
    のデータテーブルを使い分けることを特徴とする予測符
    号化方式の画情報の処理方法。
  2. 【請求項2】 上記画情報状態判定手段は、上記注目画
    素とその周囲の各画素とのシンボル一致回数を計数し
    て、計数値が最大値を示した画素位置に基ずいて、画情
    報の状態を判定することを特徴とする請求項1記載の予
    測符号化方式の画情報の処理方法。
  3. 【請求項3】 上記画情報状態判定手段は、画情報1ペ
    ージ内の少なくとも文字画像領域と絵画像領域とを判別
    することを特徴とする請求項1記載の予測符号化方式の
    画情報の処理方法。
  4. 【請求項4】 生成した上記符号情報から元の画情報を
    復元する際には、その符号情報と、各符号の生成時点に
    おける上記テンプレートの設定状態を示す情報とに基ず
    いて復号処理を実行することを特徴とする請求項1記載
    の予測符号化方式の画情報の処理方法。
  5. 【請求項5】 生成した上記符号情報から元の画情報を
    復元する際には、その符号情報と、各符号の生成時点に
    おける上記テンプレートの設定状態および使用した上記
    データテーブルの別を示す情報とに基ずいて復号化処理
    を実行することを特徴とする請求項1記載の予測符号化
    方式の画情報の処理方法。
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