JPH0632621B2 - 固定化酵素 - Google Patents

固定化酵素

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JPH0632621B2
JPH0632621B2 JP21594886A JP21594886A JPH0632621B2 JP H0632621 B2 JPH0632621 B2 JP H0632621B2 JP 21594886 A JP21594886 A JP 21594886A JP 21594886 A JP21594886 A JP 21594886A JP H0632621 B2 JPH0632621 B2 JP H0632621B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、特定の重合体,特定の有機化合物及び酵素よ
りなる新規な固定化酵素に関する。
(従来技術及び発明が解決しようとする問題点) 酵素はタンパク質よりなる生体内触媒であつて、常温常
圧という温和な条件下に効率よく反応を進行させ、かつ
作用の特異性が非常に高いという特徴をもつ。従来、こ
のような酵素の作用を工業的に利用するために酵素を担
体に固定した、所謂固定化酵素が種々提供されてきた。
かかる固定化酵素の用途のうち、バイオセンサーとして
の用途においては、該センサーの応答速度の高速化ある
いは小型化を図るため、固定化酵素の薄膜化が要求され
るようになつてきた。
一方、固定化酵素は担体結合法,架橋法及び包括法によ
つて得られる3種に大別されるが、上記した薄膜化の如
き微細な成形加工を必要とする用途において次のような
問題を有している。すなわち、担体結合法は予め担体を
成形するために微細な成形加工は可能であるが、酵素の
固定化が困難であつたり、酵素の結合力が弱いという問
題を有する。また、架橋法及び包括法は、酵素の結合力
が強く、酵素活性の高いものも得られるが、架橋あるい
は包括を成形と同時に行うため微細な成形が困難である
という問題を有する。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、上記問題を解決すべく研究を重ねた。そ
の結果、特定の重合体,特定の有機化合物及び酵素より
なる固定化酵素が、酵素を固定化した状態で優れた成形
加工性を有し、しかも、成形後においても優れた活性を
有することを見出し、本発明を完成させるに至つた。
すなわち、本発明は、 (1)イオン性基を有する重合体(以下、イオン性重合体
と略記する) (2)(イ)2本または3本の直鎖疎水基、または剛直性部分
を連鎖中に含む1本の直鎖疎水基 を有し、かつ (ロ)イオン性基 を有する有機化合物(以下、直鎖有機化合物と略記す
る) (3)酵素 よりなる固定化酵素である。
本発明において、イオン性基とは酸性基または塩基性基
の総称として定義される。ここで酸性または塩基性と
は、ブレンステツド酸またはブレンステツド塩基を意味
し、酸性基としては一般にスルホン酸,カルボキシル
基,リン酸基,フエノール性水酸基,及びこれらが塩と
なつたもの、塩基性基としては一般にアミノ基,置換ア
ミノ基,第四アンモニウム基,及びこれらが塩となつた
ものが好適に使用される。また、本発明でいう直鎖疎水
基とは、完全に連鎖状のものの他に、炭素数2個までの
分枝を有する分枝状のものをも含んだ意味で使用され
る。かかる直鎖疎水基としては、炭素数4〜30の直鎖
アルキル基またはそのハロゲン置換体が代表的である。
更に、本発明において、剛直性部分とは、次の,及
びに示す基をいう。
直結あるいは、炭素−炭素多重結合,炭素−窒素多重
結合,窒素−窒素多重結合,エステル結合,アミド結合
等を介して連結された少なくとも2個の芳香環で構成さ
れた2価の基 このような基を具体的に示せば、例えば、 等の2価の基が挙げられる。
2個の芳香環の結合が複数であるか、複数原子間の単
結合であつて、その回転がエネルギー的に束縛を受けて
いる2価の基 このような基を具体的に示せば、例えば、 等の2価の基が挙げられる。
芳香環が縮合環を形成しているもので、この縮合環が
多分子間で積層した場合に、その回転が互いに立体的に
束縛を受けている2価の基 このような基を具体的に例示すると、 等の2価の基が挙げられる。
本発明の固定化酵素の構成要件の1つはイオン性重合体
である。かかるイオン性重合体は、前記したイオン性基
を有する公知のものが特に制限なく使用される。そのう
ち、得られる固定化酵素の強度及び安定性を勘案すれ
ば、一般には分子量が5,000以上のものを用いることが
望ましい。また、該重合体に含まれるイオン性基の量は
その種類、後記する直鎖有機化合物等によつて異なり一
概に限定できないが、一般には0.1meq/g以上、好ましく
は1.0meq/g以上のものが望ましい。
本発明において一般に好適に使用されるイオン性重合体
を一般式で例示すれば次のとおりである。
カルボキシル基を有する重合体 ただし、Rは水素原子,アルキル基またはカルボキシメ
チル基であり、Xは−CC2−基, (ただし、R′はアルキル基またはアリール基)であ
り、Mは水素原子,金属原子または低級アンモニウムで
ある。cは0〜2の整数であり、a,bは0または1で
ある。ここで、aが0のときは、b=1,c=0,Rは
水素原子であり、aが1のときはb=0,c=0〜2,
Rは水素原子,アルキル基またはカルボキシメチル基で
ある。
スルホン酸基を有する重合体 ただし、R″は水素原子またはアルキル基であり、Yは −O−または (ただし、eは正の整数)であり、Mは水素原子,金属
原子または低級アンモニウムであり、dは0または1で
ある。
リン酸基を有する重合体 ただし、Rは水素原子またはアルキル基であり、Zは (ただしgは正の整数)であり、Mは水素原子,金属原
子または低級アンモニウムであり、fは0または1であ
る。
アンモニウム塩基を有する重合体 (ただし、Rは水素原子またはアルキル基であり、
Zは−O−または−NH−基であり、Yは炭素数1〜12
のメチレン鎖で特に炭素数1〜8が好適であり、ハロゲ
ン置換あるいは水酸基置換のメチレン鎖も好適であり、
R3,R4,R5は同種または異種の炭素数1〜4のアルキル
基,またはそのハロゲン原子及び/または水酸基による
置換体であり、Xはハロゲン,水酸,硝酸,過塩素酸,
チオシアン酸,酢酸のアニオンである。) 上記一般式〔I〕,〔II〕,〔III〕及び〔IV〕中、
R,R′,R″,R ,及びRで示されるアルキル
基としては、その炭素数に限定されず、いかなるもので
も使用できるが、一般には炭素数が1〜4のものが好適
である。また、上記一般式〔II〕及び〔III〕中、e及
びgの正の整数であればよいが、就中、原料の入手の容
易さから1〜4の整数であることが好ましい。
本発明におけるイオン性基を有する重合体としては、前
記した重合体の他に、イオン性基を有する天然高分子も
好適に使用される。一般に本発明において好適に使用さ
れるイオン性基を有する天然高分子を例示すると、アル
ギン酸,アルギン酸ナトリウム,カルボキシメチルセル
ロース,ヘパリン,コンドロイチン硫酸及びこれらの誘
導体等が挙げられる。
また本発明において、直鎖有機化合物は2本または3本
の直鎖疎水基または剛直性部分を連鎖中に含む1本の直
鎖疎水基を有しかつイオン性基を有するものであれば公
知のものが特に限定されず用いうる。一般に好適に使用
される代表的なものを例示すれば以下の一般式に示すも
のがある。
(ただし、R1,R2は同種または異種の炭素数6〜30の
直鎖アルキル基またはそのハロゲン置換体であり、R3,R
4は同種あたは異種の炭素数1〜4のアルキル基,また
はそのハロゲン原子及び/または水酸基による置換体で
あり、Xはハロゲン原子またはOH原子団である。) (ただし、R1,R2,Xは上記と同じでありAは (ただし、Bは であり、jは0または1であり、kは正の整数であ
る。)であり、h,iは正の整数である。R3,R4,R5は上
記のR3及びR4の説明と同じである。) (ただし、R1,R2,R3,R4,R5,A及びXは上記と同じであ
り、lは1または2、mは0または1である。) (ただし、R1,R2,R3,R4,R5及びXは上記と同じであり、
nは正の整数である。) (ただし、R3,R4,R5及びXは上記と同じであり、、R6
炭素数4〜30のアルキル基,アルキルオキシ基,若し
くはアルキルオキシカルボニル基またはこれらのハロゲ
ン置換体であり、Dは (ただし、Fは−N=CH−,−N=N−,−CH=CH−, pは0または1である。)Eは である。(ただし、q,rは正の整数である。)) 上記一般式〔B〕,〔D〕及び〔E〕中、k,n,q及
びrは正の整数であればよいが、一般には原料の入手の
容易さから1〜16であることが好ましい。また、上記
一般式〔B〕中、h及びiは、正の整数を何ら制限なく
取り得るが、一般には原料の入手の容易さから1〜4で
あることが好ましい。
(ただし、R1,R2は有機化合物〔A〕〜〔D〕での説明
と同じで、Mは特に限定されず一般に有機,無機の陽イ
オンとなる原子または原子団であり、水素,アルカリ金
属,アルカリ土類金属原子,アンモニウム原子団が好適
である。) (ただし、R1,R2及びMは上記と同じである。) また本発明でいう直鎖アルキル基とは、完全に直鎖状の
ものの他に、炭素数2個までの分枝を有する分枝状のも
のをも含んだ意味で使用される。また、上記一般式
〔A〕,〔B〕,〔C〕,〔D〕,〔E〕,〔F〕及び
〔G〕中、R1,R2,R3,R4,R5及びRで示されるハロゲン
置換アルキル基のハロゲン原子としては、フツ素,塩
素,臭素,ヨウ素の各原子が挙げられる。
本発明において、酵素とは特に限定されず公知のものを
意味するが、一般には分子量1万から100万のタンパ
ク質分子であつて、触媒活性を示すものをいう。本発明
に使用される代表的な酵素を例示すれば、アルコールデ
ヒドロゲナーゼ,グリセロールデヒドロゲナーゼ,乳酸
デヒドロゲナーゼ,リンゴ酸デヒドロゲナーゼ,グルタ
ミン酸デヒドロゲナーゼ,D−アミノ酸オキシダーゼ,
モノアミンオキシダーゼ,チロシナーゼ等のオキシドレ
ダクターゼ類;アスパアギン酸アミノトランスフエラー
ゼ,カテコールメチルトランスフエラーゼ,ホスホリラ
ーゼ,クロアチンキナーゼ等のトランスフエラーゼ類;
リパーゼ,キモトリプシン,アルカリ性ホスフアター
ゼ,トリプシン,アミノアシラーゼ,パパイン,ペプシ
ン,リゾチーム,ウレアーゼ等のヒドロラーゼ類;グル
タミン酸デカルボキシラーゼ,フマラーゼ,カルボネー
トデヒドラターゼ等のリアーゼ類;グルコースリン酸イ
ソメラーゼ,UDP−グルコース4−エピメラーゼ等の
イソメラーゼ類;ホルミルテトラヒドロホレートシンテ
ターゼ等のリガーゼ類等が挙げられる。
本発明のイオン性重合体,直鎖有機化合物及び酵素より
なる固定化酵素は、単なる混合物となつているのではな
く、一部イオン交換反応を起こしてイオン結合で結合さ
れていたり、直鎖有機化合物の疎水性による物理的な吸
着などにより一体化した物質として存在するので、一般
には単一物質として取扱うことができる。このようにイ
オン性重合体と直鎖有機化合物と酵素とが一体化した物
質として取扱うことができる限り、これらの組成比は特
に限定されず配合することができる。一般にはその製造
上あるいは取扱い上、水中での安定性を勘案すれば、イ
オン性重合体のイオン性基に対して0.2〜5倍当量、好
ましくは0.5〜3倍当量の直鎖有機化合物を配合すると
好適である。さらに、酵素はその酵素機能を発現、利用
するに足る量であれば特に限定されず配合することがで
きる。一般には製造上あるいは工業的入手の難しさ等を
勘案すれば、全重量に対し0.001〜10重量%、好まし
くは0.01〜5重量%の酵素を配合すると好適である。
また、前記のイオン性重合体と直鎖有機化合物とは、イ
オン性基が互いに逆荷電を有するように組合せて用いる
のが最適である。
本発明のイオン性重合体,直鎖有機化合物及び酵素とか
らなる固定化酵素の製造方法は特に限定されず、最終的
にこれらの成分が混合される方法であればどのような方
法であつてもよい。一般に好適な製造方法を例示すれば
以下に示す方法が挙げられる。すなわち、(イ)イオン性
重合体と直鎖有機化合物と酵素を所定量それぞれ同一ま
たは異なる溶媒に溶解、あるいは懸濁せしめ、これらを
混合して生じた沈澱物を集める方法。この場合の混合の
順序は特に限定されないが、一般にイオン性重合体及び
酵素に直鎖有機化合物を加える方法あるいは直鎖有機化
合物及び酵素にイオン性重合体を加える方法が好適に使
用される。あるいは(ロ)予めイオン性重合体と直鎖有機
化合物とからなる組成物を製造し、これと酵素を混合あ
るいは接触せしめる方法。この場合該組成物の製造方法
としては特開昭60−228564号に示される方法、
例えば、イオン性重合体と直鎖有機化合物とを所定量そ
れぞれ同一または異なる溶媒に溶解、あるいは懸濁せし
め、これらを混合し生じた沈澱物を集める方法等が好適
である。ここで使用される溶媒は同一の溶媒の場合、水
あるいは水と相溶性のある有機溶媒との混合溶媒、例え
ば水/メタノール混合溶媒,水/エタノール混合溶媒,
水/アセトン混合溶媒等が一般に好適である。重合体と
直鎖有機化合物とで異なる溶媒を使用する場合、重合体
の溶媒には一般に水が好適である。直鎖有機化合物の溶
媒としては、水,メタノール,エタノール,2−プロパ
ノール,アセトン,酢酸エチル,エチルエーテル,ベン
ゼン,クロロホルム,塩化メチレン,テトラヒドロフラ
ン,ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド,ア
セトニトリル等が好適に用いられる。この時互いに混和
しない溶媒の場合には、一般に混合の際に激しく攪拌す
る等の方法でエマルジヨンにする操作が沈澱物を得るの
に有効である。一般に上記の操作により得られる組成物
の耐溶媒性が向上する。
本発明の固定化酵素は酵素を含んだ状態で成形を行うこ
とができる。例えば、溶融成形法,溶媒蒸発法等が
好適である。の溶融成形法は、酵素の活性が失なわれ
ない温度で、公知の溶融成形方法、例えば射出成形,押
出成形,プレス成形等によつて行うことができる。この
場合、固定化酵素の軟化温度はイオン性重合体と直鎖有
機化合物との組成比を調節することにより、−25〜1
00℃程度まで変化させることができる。従つて、上記
成形温度、使用環境等を勘案して該組成比を決定すれば
よい。また、の溶媒蒸発法は酵素を失活させることな
く固定化酵素を溶解し得る溶媒中に該固定化酵素を溶解
せしめ、これを例えば適当な平面を有する基板上に流延
させた後、該溶媒を除去する方法である。かかる方法に
よれば厚さ20μ以下の薄膜を得ることができる。上記
溶媒を例示すれば、メタノール,エタノール,2−プロ
パノール,酢酸エチル,アセトン,ベンゼン,クロロホ
ルム,塩化メチレン,テトラヒドロフラン,エチルエー
テル,アセトニトリル,ジメチルホルムアミド,ジメチ
ルアセトアミド等が挙げられる。一般に該固定化酵素の
有機溶媒に対する溶解性は、その成分であるイオン性重
合体及び直鎖有機化合物及び酵素の種類及び組み合せに
よつて大きく異なるので、実施の際には予め溶解性につ
いて試験することが望ましい。上記溶媒の除去は一般に
風乾、減圧乾燥等が好適に使用される。
(効果) 以上説明したように、本発明の固定化酵素は酸素を固定
化した状態で優れた成形性を有すると共に、成形後にお
いても充分な酸素活性を維持させることができる。従つ
て、バイオリアクタの触媒やクロマトグラフイー用担体
等の用途のみならず、微細加工の必要なバイオセンサ
ー,ミクロセンサー等の用途に好適に使用されるもので
ある。なお、酸素活性は酵素反応を測定することにより
確認され、公知の方法が特に限定されず使用される。一
般に好適な測定法としては、(イ)分光学的測定法すなわ
ち紫外−可視光などの吸光度変化を測定するもの、(ロ)
けい光法すなわちけい光強度変化を測定するもので、け
い光プローブなども使用可能であり、一般に高感度の測
定が可能となる、(ハ)電極法すなわち酸素電極やPH電
極などを用いて酸素濃度変化,PH変化を測定するなど
が挙げられる。
(作用) 本発明の固定化酵素が良好な成形加工性を示し、かつ酸
素機能を発現する作用機構については必ずしも明白では
ないが、本発明のイオン性重合体及び直鎖有機化合物と
からなる組成物が液晶性を示す(特開昭60-228564号)
ことが何らかの形で関与しているものと推察される。す
なわち、該組成物の液晶性により酵素との結合力が大き
くなり、固定化酵素としての機能が発現され易くなるば
かりでなく、成形加工時に伴う酵素の失活が少なくなる
ものと推察される。このことは本発明の直鎖有機化合物
が水中で脂質二分子膜と類似の二分子層構造を形成する
こととも関連するものと推測される。すなわち、該直鎖
有機化合物の配向性が酵素の安定化に寄与しているもの
と推察される。
(実施例) 以下に本発明をさらに具体的に説明するために実施例を
挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
実施例1 化合物 1gを水50mlに超音波分散させ、石けん状の液を得、
これにアシラーゼ(from As-pergillus genus,東京化
成工業)50mgを加え、40℃にて激しく攪拌しながら、
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(粘度平均分子量:
106万)0.4gを水に溶解させた液を加えた。40℃
のまま30分間攪拌し生じた沈澱を濾取し、水でよく洗
浄後、50%メタノールで軽く洗浄し減圧乾燥した。淡
かつ色の固形物1.0gを得た。
この固形物0.1gをクロロホルム5mlに溶解し、直径5c
mのテフロン製シヤーレに流延した後に溶媒を蒸発せし
め、厚さ35μmの膜状物を得た。
上記膜状物1.0cm2を切り取り、1.9mMアセチル−L−フ
エニルアラニン溶液(ベロナール緩衝液PH=7.95)0.2
ml,25mM塩化コバルト0.1ml,ベロナール緩衝液(PH=
7.95)1.6mlを加え、更に水で2mlに調製した液中に浸
し、38℃で4時間反応させた。次いでこの反応溶液0.
5mlを取り出し、0.2Mホウ酸緩衝液(PH=9.0)を加
え、更にフルオレサミンの0.02%アセトン溶液0.5mlを
加えて激しく攪拌し、この溶液について励起波長380
mm,450〜500mm範囲でけい光分光光度計(日立2
04R型)を用いてけい光強度を測定した結果、アセチ
ル−L−フエニルアラニンの酵素反応生成物であるL−
フエニルアラニンが11%(基質に対して)生成してい
ることが確認された。
実施例2 化合物 1gを水50mlに超音波分散させ、石けん状の液を得、
これにα−キモトリプシン(SIGMA)20mgを加
え、40℃にて激しく攪拌しながらポリ(塩化トリメチ
ルアンモニオエチルメタクリレート)0.4gを水20ml
に溶解させた液を加えた。40℃のまま30分間攪拌
し、生じた沈澱を濾取し、水でよく洗浄した後50%メ
タノールで軽く洗浄後、減圧乾燥した。白色の固定物1.
0gを得た。
この固定物0.1gをクロロホルム5mlに溶解し、直径5c
mのテフロ製シヤーレに流延した後、溶媒を蒸発せし
め、厚さ約40μmの膜状物を得た。
上記膜状物の1.0cm2を切り取り、これを吸光度測定用セ
ルに10−3M N−アセチル−L−チロシンエチルエ
ステル(リン酸緩衝液PH=7.08)3mlと共に入れ、N
−アセリル−L−チロシンエチルエステルの加水分解生
成物であるN−アセチル−L−チロシンとの吸光度の差
(at 237mm)を紫外可視分光光度計(日立200
型)で測定し、酵素反応の進行を確認した。その結果、
26℃で60分経過後1.6×10−1の吸光度の変化がみ
られた。
実施例3 化合物 1gを水50mlに超音波分散させ、石けん状の液を得、
これにトリプシン(SIGMA)20mgを加え、40℃
にて激しく攪拌しながらポリスチレンスルホン酸ナトリ
ウム(粘度平均分子量=106万)0.4gを水20mlに
溶解させた液を加えた。40℃のまま30分間攪拌して
生じた沈澱を濾別し、水でよく洗浄した後50%メタノ
ールで洗浄、減圧乾燥し、白色の固形物0.9gを得た。
この固形物20mgをクロロホルム1mlに溶解し、このう
ち0.15mlを石英板(0.9×2.5cm)上に流延した後に溶媒
を蒸発させ、石英板上に膜状物を形成せしめた。
上記石英板を吸光度測定用セルに5×10-4M N−ベン
ゾイル−L−アルギニンエチルエステル(リン酸緩衝液
PH=8.02)2mlと共に入れ、N−ベンゾイル−L−ア
ルギニンエチルエステルの加水分解生成物N−ベンゾイ
ル−L−アルギニンとの吸光度の差(at235mm)を紫
外可視分光光度計(日立200型)で測定し、酵素反応の
進行を確認した。その結果、38℃で30分経過後5×
10-2の吸光度変化がみられた。
実施例4 実施例1〜3と同様の方法で、第1表に示す直鎖有機化
合物1mmoleとイオン性基として当量のイオン性重合体
1mmoleと酵素10mgとから固形物を得た。
この固形物0.1gを第1表に示す溶媒5mlに溶解し、直
径5cmのテフロン製シヤーレに流延した後に溶媒を蒸発
せしめ、膜状物を得た。
上記膜状物1.0cm2を切り取り、基質との酵素反応を第1
表に示す方法を用いて測定し、固定化酵素としての機能
を有することを確認した。その結果、第1表に示す全て
の固定化酵素が充分な酵素活性を有していることが確認
された。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン性基を有する重合体
  2. 【請求項2】(イ)2本または3本の直鎖疎水基、または
    剛直性部分を連鎖中に含む1本の直鎖疎水基 を有し、かつ (ロ)イオン性基 を有する有機化合物
  3. 【請求項3】酵素 よりなる固定化酵素
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