JPH0632425B2 - 電磁シ−ルド材 - Google Patents

電磁シ−ルド材

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JPH0632425B2
JPH0632425B2 JP62141986A JP14198687A JPH0632425B2 JP H0632425 B2 JPH0632425 B2 JP H0632425B2 JP 62141986 A JP62141986 A JP 62141986A JP 14198687 A JP14198687 A JP 14198687A JP H0632425 B2 JPH0632425 B2 JP H0632425B2
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amorphous alloy
shield material
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electromagnetic shield
magnetic
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博義 石井
美佐夫 金子
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は電磁シールド材に関する。
ロ.従来技術 近年、電気、電子機器の普及に伴い、これらの軽量化、
低価格化のためにケーシング材料にプラスチックが多用
されるようになり、そのため、これら電気、電子機器か
らの漏洩電磁波による電磁波障害が大きな問題となって
きている。コンピュータや精密測定器のような精密な電
気、電子機器は、外部からの電磁波に曝されると、誤動
作を起こしたり測定値に誤差を生じたりすることが多々
ある。そのため、米国や西独では電磁波規制がなされて
おり、我国に於いても近く電磁波規則の制度が制定され
ることが予定されている。
ところが、電磁波を遮蔽する方法として種々の方法が検
討されているが、いずれも不十分である。
例えば、電気、電子機器のプラスチツク製ケーシングの
表面をシールド材で覆う方法として、導電性塗料による
塗装、亜鉛熔射、めっき、蒸着及びスパッタリング等が
ある。これらの方法では、電界成分のシールドにはかな
りの効果があるが、低周波領域の磁界成分に対しては効
果が少なく、また、剥離の問題もあってトラブルを起こ
しかねず、十分な対策とは言い難い。
また、電気、電子機器の上記プラスチツク中へ金属のフ
ィラーを混入してシールドする方法としては、磁界成分
のシールドをも考慮してステンレス鋼繊維等を用いられ
ているが、これもシールド効果が十分ではない。即ち、
シールド効果を十分に持たせるためには、上記金属フィ
ラーをかなりの量添加する必要があり、その結果、プラ
スチツクの強度低下をきたし、また、表面に金属フィラ
ーが現れて更に塗装を施すためにコスト高となる。
更に、磁界成分のシールド性をも考慮して鉄箔もシール
ド材として検討されているが、低周波領域での磁界成分
には透磁率が低くて十分なシールド効果が得られず、高
周波領域での電界成分に対しては銅やアルミニウム等と
較べると電気抵抗が大きく、シールド特性が十分ではな
い。
ハ.発明の目的 本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであって、
低周波領域に於ける電界成分及び高周波領域に於ける電
界成分をも含めた広い周波数領域に亘る電磁波の効果的
な遮蔽を可能とする電磁シールド材を提供することを目
的としている。
ニ.発明の構成 本発明は、第一の非晶質合金層と第二の非晶質合金層と
の複数の非晶質合金層が、夫々、厚さ5〜100μm、ア
スペクト比(但し、アスペクト比は最大厚さに対する最
大長さの比である。)10〜15000の鱗片状又はフレーク
状軟磁性非晶質合金片を単位面積当たりの重量で100〜5
00g/m2積層してなる構造を有し、かつ、前記第一の非晶
質合金層と前記第二の非晶質合金層との間に厚さ5〜50
0μmの誘電体層が介在して積層構造をなしている電磁
シールド材に係る。
ホ.発明の作用効果 非晶質合金は、化学的、機械的性質に於いて通常の結晶
質合金にみられない特異な特性を示すために、各種機能
材料として注目されている。中でも鉄基、コバルト基等
の非晶質合金は、結晶異方性を示さないため、保磁力が
非常に小さく、透磁率が高いという極めて良好な軟磁気
特性を示し、この性質を利用しての実用化が期待されて
いる。
ところが、非晶質合金は通常厚さ数十μm、幅100mm程
度のリボン状のものとして供給されており、所定の寸法
の板材とするには切断による破損や重ね合わせに際して
接着に問題があり、取扱いが非常に難しい。その上、所
定の厚さにするには幾層にも積層せねばならず、多くの
工数を要して生産性の点で難がある。
本発明者は、鋭意研究の結果、磁性非晶質合金を鱗片状
とし、これを積層することによって、磁性非晶質合金の
上記の優れた特性をその儘保有し、而も生産性にも優れ
た磁気シールド材が得られることを見出した。本発明は
上記の知見によってなされたものである。
軟磁性非晶質合金片(以下、単に非晶質合金片と呼
ぶ。)の厚さを5μm未満にすると非晶質合金片の製造
が困難であり、これが100μmを越えて厚くなると非晶
質化が難しくなるので、この厚さは5〜100μmとす
る。特に好ましい厚さは20〜60μmである。
非晶質合金片のアスペクト比が10未満では、非晶質合金
片の透磁率が低下し、非晶質合金片の磁気特性が変化す
るためと、積層が難しくなり、磁気シールド性が劣化す
るようになる。他方、上記アスペクト比が15000を越え
ると、非晶質合金片の取扱いが面倒になり、生産性が低
下するようになる。アスペクト比の特に好ましい範囲は
50〜10000である。
上記の非晶質合金片を単位面積当たりの重量で100〜500
g/m2となるように積層して非晶質合金層とするのである
が、非晶質合金片の量が100g/m2未満であると、非晶質
合金片の積層及びこれらの間の接触(導通)が難しくな
って磁気シールド性が劣化する。これが500g/m2を越え
ると、非晶質合金片を積層して密着させることが難しく
なって非晶質合金層中に空隙ができるため、単位面積当
たりの非晶質合金片の量が増大するにも拘わらず、磁気
シールド性が悪くなる。非晶質合金片の上記量の特に好
ましい範囲は200〜350g/m2である。
以上のような構造とした非晶質合金層は、良好な軟磁性
を示す非晶質合金片からなっているので、低周波領域に
於ける磁界成分のシールドに有効であるが、高周波領域
に於ける電磁波に対しては電界成分が主体となるため、
銅やアルミニウムのような電気抵抗の小さい導電性材料
に較べると電気抵抗は高い(100〜150μΩ・cm)ため、
厚さを大きくせねばばらず、不利である。
そこで、広範囲に亘る高周波領域で磁界、電界成分のシ
ールドを有効ならしめるため、上記の非晶質合金層を複
数層とし、各層を間隔を隔てて積層する。非晶質合金層
間の間隔が5μm未満では、非晶質合金層とこれらの間
に位置する中間層との間の密着が難しく、これが500μ
mを越えると、シールド材が厚くなって取扱いが不便に
なり、工業的にも不利となる。従って上記間隔は5〜50
0μmの範囲内とするのが良い。上記間隔形成のための
中間層としては、誘電体の層を使用し、特に、プラスチ
ックフィルム(例えばポリエステルフィルム等)の誘電
体が望ましい。この誘電体による誘電損失によって高周
波領域での電界シールド性が向上するのである。
ヘ.実施例 以下、本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明に基づく電磁シールド材の平面図、第2
図は同じく構造を模式的に示す拡大断面図である。
この例は電磁シールド材を強固な板状とした例であり、
非晶質合金片2aが積層してなる非晶質合金層2がポリ
エステルフィルムの誘電体3を挟んで2層設けられ、こ
れらガラス、アクリル樹脂、塩化ビニル、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂等(この例ではエポキシ樹脂)の2
枚の板4の間に挟まれた積層体となって磁気シールド材
1が構成されている。但し、第1図では上記の板4は図
示省略してある。
第1図から解るように、各非晶質合金片2aは方向がラ
ンダムになって均一に分散、積層するので、自然に無方
向性となる。これに対して非晶質合金リボンや結晶質合
金薄帯を積層するには、切断と接着の繰返し、無方向性
にするためにクロス方向及び角度を変えた接着をしなけ
ればならなず、その作業は甚だ煩わしい。なお、本発明
にあって方向性が要求される場合は、非晶質合金片の均
一分散時に所定の方向に沿った若干の磁場をかければ、
非晶質合金片を長手方向に揃え、方向性を付与すること
ができる。
なお、樹脂等の板4に替えて樹脂フィルムを使用する
(第3図)と、電磁シールド材に可撓性が付与されて目
的によっては使用上便利になる。
非晶質合金片の組成は、軟磁性を示す組成であれば磁気
シールド性を示す。
非晶質合金片は、リボンからの切断や公知のメルト・エ
クストラクション法によって作ることができるが、生産
性の観点及び非晶質合金片の周縁を薄肉にして鱗片状と
することができることから、本出願人が先に特開昭58-6
907号公報で提示したキャビテーション法(熔融金属に
対して漏れ性の小さな表面層を有し、高速で回転してい
るロール表面に熔融金属を供給し、この熔融金属を微細
な熔融金属滴に分断した後、引続いてこの熔融金属滴を
高速で回転する金属回転体に衝突させて急速凝固させる
方法。)を応用することが望ましい。
以下に本発明の具体的な実施例について説明する。
実施例1 前記キャビテーション法によってCO69.8Fe
4.2Si17(元素記号に付した数字は当該元素
成分の原子%を示す。以下同じ。)の非晶質合金片を作
製した。この非晶質合金片の平均厚さは30μm、アスペ
クト比は400〜600である。
この非晶質合金片を使用して第1図及び第3図に示すよ
うな非晶質合金層2を2層有する電磁シールド材11と
した。即ち、非晶質合金片2aを250g/m2となるように
して厚さ50μmのポリエステルフィルム3を挟み、更に
これらを同じ厚さの2枚のポリエステルフィルム3で挟
んで電磁シールド材11とした。非晶質合金層とポリエ
ステルフィルム3との間は図示しない接着剤で互いに固
定してある。この第3図の電磁シールド材では、第2図
の電磁シールド材の外層の板4に替えて、中間層3のポ
リエステルフィルムと同じフィルムを使用している。
この電磁シールド材11について、アドバンテスト社製
スペクトラムアナライザTR−4172を使用して電磁シー
ルド性を測定した。測定の要領を、磁界成分については
第7図に、電界成分については第8図に夫々概要を図解
的に示す。200mm×200mmの電磁シールド材11から一方
の側10mm離れた位置に直径10mmの電波送信用ループアン
テナ5又は長さ10mmの電波送信用プローブアンテナ15
を、他方の側の10mm離れた位置に直径10mmの磁波受信用
ループアンテナ6又は長さ10mmの電波受信プローブアン
テナ16を夫々配置し、これらをトラッキングジェネレ
ータ付きスペクトラムアナライザTR41727に接続す
る。送信用アンテナ5又は15からの磁波又は電波の電
磁シールド材11による減衰を受信用アンテナ6又は1
6によって検知し、スペクトラムアナライザTR41727
で測定する。
測定結果は第5図(磁界成分)及び第6図(電界成分)
に示す通りである。なお、第5図及び第6図では、シー
ルド効果はdBの絶対値で表してある。第5図及び第6
図には、比較のための厚さ100μmの銅板(893g/m2、比
較例)について同様の測定を行った結果が併記してあ
る。
実施例2 平均厚さ40μm、アスペクト比400〜600のCo69.8
Fe4.2Si17の非晶質合金片2aを250g/m2
となるようにして非晶質合金層2を4層設けて第4図に
示す電磁シール材21とした。各非晶質合金層2の間及
び最表層には厚さ25μmのポリエステルフィルム3を配
してある。その他は前記実施例1に於けると同様であ
る。
この電磁シールド材21について、前記実施例1に於け
ると同様にして電磁シールド性を測定した。測定結果は
第5図及び第6図に示してある。
実施例1、2共、磁界成分として低周波領域の10〜100
kHzで比較の銅板と較べると、非常に良好なシールド効
果を示している。電界成分として1〜100MHzの高周波
領域では、良好なシールド効果を示す比較の銅板に対し
て同等又はそれ以上のシールド効果を示している。
以上のように、実施例1、2共に、低周波領域の磁界成
分から高周波領域の電界成分に至る迄良好な電磁シール
ド性を示し、これらの電磁シールド材は、従来にない優
れた電磁シールド材である。
【図面の簡単な説明】
図面はいずれも本発明の実施例を示すものであって、 第1図は電磁シールド材の平面図、 第2図、第3図及び第4図は夫々電磁シールド材の構造
を模式的に示す拡大断面図、 第5図及び第6図は夫々周波数とシールド効果との関係
を示すグラフ、 第7図及び第8図は夫々シールド効果測定の要領を示す
概略図 である。 なお、図面に示された符号に於いて、 1、11、21……電磁シールド材 2……非晶質合金層 2a……軟磁性非晶質合金片 3……ポリエステルフィルム 4……エポキシ樹脂 5、15……送信用アンテナ 6、16……受信用アンテナ 7……測定器(スペクトラムアナライザ) である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一の非晶質合金層と第二の非晶質合金層
    との複数の非晶質合金層が、夫々、厚さ5〜100μm、
    アスペクト比(但し、アスペクト比は最大厚さに対する
    最大長さの比である。)10〜15000の鱗片状又はフレー
    ク状軟磁性非晶質合金片を単位面積当たりの重量で100
    〜500g/m2積層してなる構造を有し、かつ、前記第一の
    非晶質合金層と前記第二の非晶質合金層との間に厚さ5
    〜500μmの誘電体層が介在して積層構造をなしている
    電磁シールド材。
JP62141986A 1987-06-05 1987-06-05 電磁シ−ルド材 Expired - Lifetime JPH0632425B2 (ja)

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WO2013183913A1 (ko) * 2012-06-04 2013-12-12 주식회사 아모센스 디지타이저용 자기장 차폐시트 및 그의 제조방법과 이를 이용한 휴대 단말기기

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