JPH06324259A - パッシブ型オートフォーカス装置用測距装置 - Google Patents

パッシブ型オートフォーカス装置用測距装置

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Publication number
JPH06324259A
JPH06324259A JP13533193A JP13533193A JPH06324259A JP H06324259 A JPH06324259 A JP H06324259A JP 13533193 A JP13533193 A JP 13533193A JP 13533193 A JP13533193 A JP 13533193A JP H06324259 A JPH06324259 A JP H06324259A
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JP
Japan
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circuit
zero
line sensor
signal
data
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JP13533193A
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English (en)
Inventor
Minoru Ishiguro
稔 石黒
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Fujinon Corp
Original Assignee
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電荷蓄積型ラインセンサを用いた測距装置
で、モニタ用受光手段を設け、該受光手段の蓄積電荷の
積分値が比較に供される検知レベルを越えると検知信号
を出力し、積分回路をリセットして再度比較を行い、所
定時間内に出力された検知信号の数の逆数と増幅回路の
最大増幅率との積であって、該値よりも小さく且つ該値
に最も近い増幅率でラインセンサからの画像信号を増幅
して、広輝度範囲で測距を行えるようにする。 【構成】 駆動制御回路11a の、センサ駆動信号をライ
ンセンサ8に、増幅率選択信号を増幅回路11c に、リセ
ット信号を積分回路11b に夫々入力し、モニタ用受光手
段7の出力の積分値をレベル検知回路11e で検知レベル
と比較し、検知信号LVを駆動制御回路11a に入力す
る。所定時間t0 内で出力された検知信号の数(M)の逆
数と増幅回路11c の最大増幅率Gとの積よりも小さく該
値G/Mに最も近い増幅率でラインセンサの画像信号を
増幅する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被写体からの光を受
けて該被写体までの距離を測定し、該測定結果に基づい
て撮影レンズが合焦するように焦点を調節するパッシブ
型オートフォーカス装置の、被写体までの距離を測定す
るための測距装置に関する。
【0002】
【従来の技術】オートフォーカス装置は、カメラなどの
撮影距離を自動的に測定し、その測距結果に基づいて撮
影レンズを調節してピントを合わせる装置で、このオー
トフォーカス装置によって誰もが写真撮影をより手軽に
楽しめるようになった。このオートフォーカス装置には
種々の形式のものが開発されているが、主なものとして
三角測量法による測距法があり、この三角測量法による
ものに、カメラに設けられた受光センサで被写体からの
光を受けて撮影距離を測定するパッシブ型のものがあ
る。
【0003】この種のパッシブ型測距装置のうちには2
個の受光センサを配設したものがある。この2個の受光
センサからなる測距装置では、2つの被写体が存在する
場合の測定結果からは被写体の存在態様が2通りに考え
られることになってしまい、確実な測距を行なえずピン
トのずれた画像となってしまうおそれがある。
【0004】このため、確実な測距を行なって鮮明な画
像を得ることができるように、本願出願人は3個の受光
素子列からなる測距機構を既に提案した(特開平3− 4
2642号)。この測距機構による測距原理を図17と図18に
基づいて説明する。測距機構は基準受光センサ1と第1
受光センサ2、第2受光センサ3とからなり、これら受
光センサ1、2、3は、それぞれ結像レンズ1a、2a、3a
と受光素子列1b、2b、3bとから構成され、被写体像が結
合レンズ1a、2a、3aを透過して受光素子列1b、2b、3b上
に結像するようにしてある。また、図17は1つの被写体
Pが存在する場合を示している。そして、基準となる受
光素子列1bによって検出された被写体Pの輝度分布に関
する出力信号P0の、基準受光センサ1の光軸T0からの
変位量をx0 、第1受光素子列2bによって検出された被
写体Pの輝度分布に関する出力信号P1の、第1受光セ
ンサ2の光軸T1からの変位量をx1 、第2受光素子列3
bによって検出された被写体Pの輝度分布に関する出力
信号P2 の、第2受光センサ3の光軸T2からの変位量
をx2とする。これらの変位量x0、x1、x2 は、受光
素子列1b、2b、3bによって検出された被写体像の輝度分
布に関する位相差を表わす。そして、光軸T0、T1、T
2 のそれぞれの間隔をB、結像レンズ1a、2a、3aと受光
素子列1b、2b、3bの受光面との間隔をA、結合レンズ1
a、2a、3aから被写体Pまでの距離をLp、光軸T0から
被写体Pまでの距離をXとすると、三角測量の原理か
ら、
【数1】X=x0 * Lp/A となる。また、光軸T0 を基準にして出力信号の像が現
われた方向の符号を含めて、
【数2】−x1={(B−X)/Lp}* A
【数3】x2={(B+X)/Lp}* A となる。これら数2式、数3式のそれぞれに、数1式を
代入すれば、
【数4】x1=−{(B/Lp)* A}+x0
【数5】x2=(B/Lp)* A+x0 となる。
【0005】数4式と数5式とを比較すると、x1、x2
はそれぞれx0 を基準として、
【数6】(B/Lp) * A=Xp だけずれていることが分かる。したがって、このXp を
求めることにより、
【数7】Lp=A * B/Xp を算出することができる。
【0006】そして、上記Xp を求める操作を図18に基
づいて説明する。(a)は2つの被写体P、Qからの光
を受けた受光素子列1b、2b、3bの被写体像の輝度分布に
関する出力信号を、基準となる出力信号P0、Q0と比較
したもので、(a)に示す状態から(b)に示すよう
に、出力信号P0、P1、P2が一致するまで出力信号
1、P2の波形をずらせば、そのずらし量が上記Xp と
なる。すなわちこのときP1とP2 のずらし量は等しく
なるのであるから、受光素子列2bの出力信号と受光素子
列3bの出力信号とを等しい距離だけずらして、3つの信
号の波形が一致したとき、これら3つの信号の波形が同
じ被写体Pに関する情報となるのである。次に(C)に
示すように、出力信号Q1、Q2が出力信号Q0 と一致す
る状態までずらせば、該ずらし量がXq となる。
【0007】上述のようにして求められた上記Xp、Xq
から前記数7式により、被写体P、Qまでの距離Lp、
Lqが求められることになる。
【0008】そして、パッシブ型オートフォーカス装置
の測距装置にこの原理を利用したものを、本願出願人は
提案している(例えば、特開平3− 42417号)。この測
距装置は、受光センサに電荷蓄積型のラインセンサを用
い、このラインセンサで得られた被写体輝度分布の2次
差分のゼロクロス挙動を比較することにより測距を行な
うものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電荷蓄
積型のラインセンサを用いているため、次のような問題
が生じる。すなわち、被写体の輝度が低い場合にも、該
ラインセンサへの電荷の蓄積が十分となるまで待つよう
にすると、測距するために要する時間が長くなってしま
い、撮影までの時間が長くなってしまうおそれがある。
また、動的な被写体を撮影する場合にはシャッターチャ
ンスは一瞬であり、電荷が蓄積するために要する時間が
長くなってしまうと、撮影された画像が流れてしまった
り、十分な測距が行なわれずピントがボケた写真となっ
てしまうおそれがある。そのため、短時間で電荷の蓄積
が終了する程度に、測距ができる被写体の輝度範囲を狭
くしてしまうことになる。
【0010】しかし、被写体の輝度範囲を狭くしてしま
った場合には、撮影が可能となる範囲が狭くなってしま
ってカメラの汎用性を損なってしまう。
【0011】そこで、この発明は、被写体の輝度が低い
場合であっても短時間でラインセンサに電荷の蓄積を行
なうことができるようにして、広い輝度範囲の被写体に
対して短時間で測距をできるようにしたパッシブ型オー
トフォーカス装置用測距装置を提供することを目的とし
ている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの技術的手段として、この発明に係るパッシブ型オー
トフォーカス装置用測距装置は、被写体の輝度分布を補
捉するラインセンサを有する3組の受光センサと、上記
受光センサの出力信号の2次差分を算出する2次差分演
算回路と、該2次差分演算回路の出力信号のゼロクロス
点を検出するゼロクロス検出回路と、該ゼロクロス検出
回路によって得られたゼロクロス挙動信号を、上記3組
の受光センサに関して各別に記憶するゼロクロスメモリ
回路と、上記それぞれのゼロクロスメモリ回路に記憶さ
れたゼロクロス挙動信号を比較してこれらの一致を検出
する一致検出回路とからなり、上記3組の受光センサの
うちの1つを基準とし該基準の受光センサから得られた
ゼロクロス挙動信号に対して、他の2つの受光センサか
ら得られたゼロクロス挙動信号を順次シフトさせてこれ
らのゼロクロス挙動信号の一致を上記一致検出回路によ
り検出し、該シフト量から被写体までの距離を演算する
パッシブ型オートフォーカス装置用測距装置において、
被写体の平均的な明るさをモニタするモニタ用受光手段
と、上記モニタ用受光手段の出力を積分する積分回路
と、設定された検知レベルに上記積分回路の積分値が達
したときに検知信号を出力するレベル検知回路と、複数
の増幅率から適宜な増幅率を設定し、該設定した増幅率
で前記ラインセンサから出力される画像信号を増幅する
増幅回路と、上記ラインセンサの電荷の蓄積と上記積分
回路のリセットと上記増幅回路の増幅率の設定とを制御
する駆動制御回路とからなり、上記ラインセンサは所定
時間電荷が蓄積され、該所定時間内に上記レベル検知回
路から出力される検知信号の数がMである場合に、上記
増幅回路に於ける最大増幅率の1/M以下であって、1
/Mに最も近い増幅率を上記増幅回路に設定することを
特徴としている。
【0013】
【作用】上記受光センサを構成するラインセンサによっ
て被写体輝度分布に応じた出力電圧が得られ、この出力
電圧の2次差分分布はゼロレベルを境に挙動する。この
挙動のゼロクロス点は、被写体の同一部分に関する輝度
分布に対しては上記ラインセンサの3つの部分について
所定の基準部分から適宜ずれた状態で等しくなる。
【0014】このずれた量は、上記一致検出回路でゼロ
クロス挙動をシフトさせて検出すればシフト量として得
られることになる。
【0015】そして、このシフト量から三角測量法によ
って被写体までの距離を算出することができる。
【0016】被写体の輝度の捕捉、即ちラインセンサに
よる電荷の蓄積は、前記所定時間で終了し、該所定時間
内で出力された検知信号の数(パルス数)Mに応じた増
幅率でラインセンサから出力された画像信号が増幅さ
れ、ゼロクロス挙動の検出が行なわれる。
【0017】ラインセンサで被写体の輝度分布を捕捉す
るに際し、被写体の輝度が高い場合には短時間で積分値
が上記検知レベルを越えるから、所定時間内にレベル検
知回路から出力されるパルス数M1が多くなり、該パル
ス数M1に対する増幅率は最大増幅率の1/M1 とな
る。他方、被写体の輝度が低い場合には、輝度が高い場
合に比べて積分値が検知レベルを越えるまでの時間が長
くなり、所定時間内に出力されるパルス数M2が少なく
なる。このため、増幅率は最大増幅率の1/M2とな
る。パルス数Mの関係はM1>M2であるから、これら2
つの増幅率の関係は1/M1<1/M2となり、被写体輝
度が高い場合は小さな増幅率で、被写体輝度が低い場合
には大きな増幅率で、ラインセンサから出力される画像
信号が増幅されることになる。したがって、被写体の輝
度に拘わりなくラインセンサにおける電荷の蓄積は所定
時間で終了し、被写体輝度の高低に応じた増幅率で画像
信号を増幅することができ、信号レベルをほぼ等しくし
てゼロクロス挙動の検出に供することができる。なお、
増幅率は上記増幅回路に設定される値のうち、最大増幅
率とパルス数Mの逆数との積の値以下であって、該値に
最も近いものが選択される。
【0018】
【実施例】以下、図示した実施例に基づいて、この発明
に係るオートフォーカス装置用測距装置を具体的に説明
する。
【0019】図4に示すように、受光センサ10、20、30
は適宜数の画素を並設した受光素子列からなる1本のラ
インセンサと3つの結像レンズとが組合わされて構成さ
れており、カメラの前面には3つの結像レンズ10a、20
a、30a が配設され、被写体から発せられた光はこれら
の結像レンズ10a、20a、30a を透過して後方に配設され
たラインセンサ8の対応する部分に結像する。したがっ
て、ラインセンサ8は3つの部分に分割されて構成さ
れ、それぞれラインセンサ中央部10b 、ラインセンサ右
部20b、ラインセンサ左部30bとしてある。またこれら受
光センサ10、20、30はそれぞれ中央部センサ10、右側セ
ンサ20、左側センサ30とされており、右側センサ20と左
側センサ30のそれぞれの光軸20c、30cは中央部センサ10
の光軸10c を中心として対称の位置にある。
【0020】上記ラインセンサ8には、図3に示すよう
に、ラインセンサ制御手段11からの制御信号が入力され
ている。このラインセンサ制御手段11は駆動制御信号線
40aによって制御回路40に接続され、制御回路40から出
力される駆動制御信号によって制御される。また、ライ
ンセンサ制御手段11には、図1に示すように、駆動制御
回路11aと積分回路11b、増幅回路11c、レベル検知回路1
1eとが含まれ、上記制御回路40からの駆動制御信号は駆
動制御回路11a に入力されている。駆動制御回路11a の
センサ駆動信号が信号線8aを介してラインセンサ8の動
作を切り替えるシフトゲート部8bに入力され、このシフ
トゲート部8bはセンサ駆動信号に基づいて、ラインセン
サ8に対し被写体からの光の捕捉の開始と終了、および
ゲートを開いてラインセンサ8に蓄積された被写体輝度
に関するデータのレジスタ8cへの転送を行なう。さら
に、該駆動制御回路11a から出力される増幅率選択信号
と積分回路11b のリセット信号とのそれぞれが、増幅率
選択信号線11f とリセット信号線11g とを介して、増幅
回路11c と積分回路11b とにそれぞれ入力されている。
上記レベル検知回路11eの検知信号LVが検知信号線11h
を介して上記駆動制御回路11a に入力されている。ま
た、レジスタ8cの出力信号は信号線8dを介して上記増幅
回路11c に入力されている。
【0021】上記積分回路11b には、カメラの前面で被
写体からの光を受ける位置に設けられ、被写体の平均的
な明るさを捕捉するモニタ用受光手段7の出力がモニタ
信号線7aを介して入力されている。そして、この積分回
路11b の出力が前記レベル検知回路11eに送出されてお
り、該レベル検知回路11eに設定された検知レベルと積
分回路11b の積分値とが比較される。
【0022】上記検知信号LVは、図2に示すように、
積分回路11b の積分値がレベル検知回路11e に設定され
た検知レベルS0 を越えると上記レベル検知回路11e か
ら出力される。この検知信号LVが駆動制御回路11a に
入力されると該駆動制御回路11a から積分回路11b に対
してリセット信号が出力される。積分回路11b ではこの
リセット信号を受けてリセットされて再びモニタ用受光
手段7の出力の積分を開始する。他方、上記増幅回路11
c には複数の増幅率を設定することができ、後述するよ
うにこれら複数の増幅率の中から適宜な増幅率が選択さ
れ、選択された増幅率によってラインセンサ8から出力
された画像信号が増幅される。
【0023】前記ラインセンサ8とモニタ用受光手段7
における電荷の蓄積は、図2に示すように予め設定され
た所定の時間t0 で行われる。そして、この所定時間t
0 内において、上記レベル検知回路11e から検知信号L
Vが出力されるたびに積分回路11bがリセットされて、
再び積分を開始しその積分値と検知レベルS0とが比較
される。駆動制御回路11aでは上記所定時間t0 内にレ
ベル検知回路11eから出力された検知信号LVの数(パ
ルス数)Mをカウントする。そして、駆動制御回路11a
は、増幅回路11cに設定されることができる最大増幅率
とこのパルス数Mの逆数1/Mとの積、即ち最大増幅率
をGとした場合のG/M以下の増幅率であって該増幅率
G/Mに最も近い増幅率を選択して増幅回路11c に設定
する。
【0024】他方、図2に示すように、上記所定時間t
0 の経過によって駆動制御回路11aはラインセンサ8に
センサ駆動信号のうちの転送信号SHを送出する。この
転送信号SHを受けて前記シフトゲート部8bが開き、そ
の時点においてラインセンサ8によって捕捉された被写
体の輝度に関するデータがレジスタ8cに転送され、さら
にレジスタ8cから増幅回路11c に該データが送出され
る。
【0025】上記増幅回路11cの出力は、画像信号線11i
を介して、図3に示すように、A/Dコンバータ9に入
力されている。このA/Dコンバータ9では、ラインセ
ンサ8の出力信号を、図8に示すようにクロックパルス
P1に同期してデジタル変換している。このA/Dコン
バータ9の出力側には、2次差分演算回路12が接続され
ており、該2次差分演算回路12によってラインセンサ8
で得られた被写体の輝度分布信号の2次差分が演算され
る。この2次差分演算回路12は、図5に示すようにA/
Dコンバータ9の出力信号ADをクロックパルスP2に
同期してDフリップフロップによる記憶回路12a、12bで
順次記憶し、
【数8】 DIFF(n)=AD(n-2)−2*AD(n-1)+AD(n) を演算することにより、2次差分を求める。
【0026】上記2次差分演算回路12の出力信号DIF
Fは、図3に示すように、ゼロクロス検出回路13に入力
されており、2次差分演算回路12で得られた2次差分の
ゼロクロス点を検出する。ゼロクロス検出回路13では、
まず図6に示す補間演算回路によって2次差分信号DI
FFが補間される。この補間演算回路では、2次差分信
号DIFFをDフリップフロップによる記憶回路13a で
記憶し、該記憶された値の(−1)倍とN倍とを求め、
N倍されたデータをデータセレクト回路13b に入力し、
(−1)倍されたデータと2次差分信号DIFFとを加
算したデータを、データセレクト回路13b の出力データ
に加算し、該加算されたデータをデータセレクト回路13
b に帰還している。すなわち、補間演算回路において
は、クロックパルスP3に同期して、
【数9】NDIFF(m)=N*DIFF(n-1)+m*(DI
FF(n)−DIFF(n-1)) を演算することにより信号DIFFを直線的に近似し
て、2次差分信号DIFFを補間している。そして、こ
の補間演算と同時に当該データの符号が正負いずれであ
るかを、符号信号SIGNとして出力している。
【0027】次いで、図7に示すように、このゼロクロ
ス検出回路13のDフリップフロップ13c に上記符号出力
SIGNが入力されており、該符号出力SIGNとDフ
リップフロップ13cの反転Q端子とがAND回路13dに入
力され、該符号出力SIGNのインバータ13eを介した
出力信号とフリップフロップ13cのQ端子とがAND回
路13f に入力されている。
【0028】すなわち、図8のタイムチャートに示すよ
うにラインセンサ8の出力信号VinがA/Dコンバータ
9に入力されデジタル変換されて出力信号ADが得られ
る。この出力信号ADが2次差分演算回路12に入力され
るとクロックパルスP2に同期して2次差分信号DIF
Fが得られ、この信号DIFFがゼロクロス検出回路13
に入力されると、最初に該信号DIFFが直線的に近似
されて補間された信号NDIFF/Nと符号信号SIG
Nとが得られる。そしてこの符号信号SIGNがさらに
ゼロクロス検出回路13によって、クロックパルスP3に
同期して、AND回路13d からは符号信号SIGNがL
からHに変化したときに立上がるパルスP−ZEROが
ゼロクロス信号として出力され、AND回路13f からは
符号信号SIGNがHからLに変化したときに立上がる
パルスN−ZEROがゼロクロス信号として出力され
る。すなわち、パルスP−ZEROは2次差分信号DI
FFの補間データNDIFF/Nが正から負に変化する
ことによってゼロクロスしたときに立上がり、パルスN
−ZEROは補間データNDIFF/Nが負から正に変
化してゼロクロスしたときに立上がる信号となる。
【0029】上記ゼロクロス検出回路13によって得られ
たゼロクロス挙動の信号が、ラインセンサ中央部10bに
対応した部分とラインセンサ右部20bに対応した部分、
ラインセンサ30b に対応した部分とに分割されて、図3
に示すように各別にそれぞれゼロクロスメモリ回路14、
24、34に入力されて記憶される。このときゼロクロス挙
動は、ラインセンサ8の右部20bと左部30bでは画素位置
に応じてアドレス演算回路25、35から出力されるアドレ
スに対応して記憶され、ラインセンサ中央部10bでは第
1カウンタ50のカウント信号(COUNTER1)に応
じて記憶される。すなわち、アドレス演算回路25、35に
は第1カウンタ50のカウント信号(COUNTER1)
が入力され、中央部メモリ回路14にはカウント信号(C
OUNTER1)が入力されて順次インクリメントしな
がら、中央部メモリ回路14では、
【数10】ADDRESS=COUNTER1 右側メモリ回路24では、
【数11】ADDRESS=COUNTER1 左側メモリ回路34では、
【数12】ADDRESS=COUNTER1 に従って各画素に応じてそれぞれのアドレスに記憶され
る。
【0030】また、上記アドレス演算回路25、35には第
2カウンタ60のカウント信号(COUNTER2)が入
力されており、該第2カウンタ60および前記第1カウン
タ50は制御回路40の出力信号に基づいてカウントアップ
とリセットとが行なわれる。この第2カウンタ60は、後
述するように、ゼロクロスメモリ回路24、34からデータ
の読み出しを行なう場合にアドレスをインクリメントす
る。また、アドレス演算回路25、35には制御回路40から
アドレス処理情報が入力され、該アドレス処理情報に基
づいてアドレス演算回路25、35からゼロクロスメモリ回
路24、34に対して所定の書き込み信号と読み出し信号と
が出力される。
【0031】また、上記ゼロクロスメモリ回路14、24、
34には補間位置カウント用カウンタ55から補間位置カウ
ント信号(COUNTER3)が入力されており、この
補間位置カウント用カウンタ55は制御回路40の出力信号
に基づいてカウントアップとリセットとが行なわれる。
この補間位置カウント用カウンタ55は、図8に示すよう
に、前記クロックパルスP1、P2よりも短い周期のク
ロックパルスP3に同期して作動し、また該クロックパ
ルスP3に同期して2次差分信号DIFFを4つに分割
し、該分割された各部に0〜3の位置コードを割当てて
ある。そして、補間数(この場合は、4)に対応して、
補間位置カウント用カウンタ55の補間位置カウント信号
(COUNTER3)が、前記ゼロクロスメモリ回路1
4、24、34に入力してあり、該補間位置カウント信号
(COUNTER3)に同期して上記位置コードが対応
して、ゼロクロスメモリ回路14、24、34にゼロクロス検
出回路13によって検出されたゼロクロス点の位置コード
が記憶される。
【0032】上記ゼロクロスメモリ回路14、24、34の出
力側には一致検出回路70が接続されており、該ゼロクロ
スメモリ回路14、24、34に記憶された前記ゼロクロス挙
動の信号P−ZEROおよびN−ZEROとゼロクロス
データが存在する位置コードとが送出される。そして、
該一致検出回路70では、これらのゼロクロスデータと上
記位置コードが一致するか否かが判断される。さらに、
該一致検出回路70の出力側には制御回路40が接続されて
おり、ゼロクロスデータの一致信号が送出される。
【0033】また、第1カウンタ50のカウント信号はデ
ータメモリ回路80のアドレスポート81に入力され、第2
カウンタ60のカウント信号は該データメモリ回路80の距
離データポート82に入力され、補間位置カウント用カウ
ンタ55の補間位置カウント信号は該データメモリ回路80
の距離データポート83に入力されている。さらに第1カ
ウンタ50と第2カウンタ60、補間位置カウント用カウン
タ55のカウント信号は、いずれも制御回路40に入力され
ている。また、制御回路40からデータメモリ回路80に対
してデータメモリ信号が出力され、該信号に基づいてア
ドレスデータと距離データとがデータメモリ回路80に記
憶される。
【0034】上記一致検出回路70における一致検出に関
するブロック図を図9に示してあり、ラインセンサ中央
部10bとラインセンサ右部20b、ラインセンサ左部30b と
から出力された被写体輝度データのゼロクロスメモリ回
路14、24、34に記憶されたデータを、それぞれCデー
タ、Rデータ、Lデータで示してある。LデータはDフ
リップフロップ91と演算回路92とに入力され、Rデータ
はDフリップフロップ93と演算回路94とに入力されてお
り、さらに、上記Dフリップフロップ91でラッチされた
データが上記演算回路92に入力され、上記Dフリップフ
ロップ93でラッチされたデータが上記演算回路94に入力
されている。また、前記補間位置カウント用カウンタ55
の補間位置カウント信号(COUNTER3)が上記演
算回路92と演算回路94とにそれぞれ入力されている。そ
して、上記演算回路92と演算回路94の出力とCデータと
が比較回路95に入力され、該比較回路95で比較されて一
致した場合のデータが一致データとして出力されてい
る。
【0035】次に図10ないし図14に基づいて、ラインセ
ンサ8による被写体の輝度の捕捉から、該被写体の輝度
情報のメモリの書き込みと読み出しおよび一致検出の手
順を説明する。なお、第1カウンタ50と第2カウンタ60
は前記クロックパルスP2に同期して作動し、補間位置
カウント用カウンタ55は前記クロックパルスP3に同期
して作動する。
【0036】カメラの図示しないレリーズボタンが押下
されると、測距開始スイッチがONされて制御回路40か
らラインセンサ制御手段11の駆動制御回路11a に測距開
始信号が送出される。この測距開始信号を受けて該駆動
制御回路11a から、モニタ用受光手段7とラインセンサ
8にセンサ駆動信号を出力し、これらモニタ用受光手段
7とラインセンサ8が被写体からの光の捕捉を開始して
電荷の蓄積が開始される(ステップ1001)。同時に、駆
動制御回路11a はラインセンサ8に電荷を蓄積させるた
めの所定時間t0 のカウントを開始する。
【0037】モニタ用受光手段7によって捕捉され被写
体の明るさに応じて該モニタ用受光手段7からの出力が
前記積分回路11b に入力され、積分された値が前記レベ
ル検知回路11eに入力される。このレベル検知回路11eに
は図2に示すように、適宜な検知レベルS0 が設定され
ており、上記積分値がこの検知レベルS0 と比較され
て、積分値が検知レベルS0 を越えるとレベル検知回路
11e から検知信号LVが出力される。
【0038】そして、上記検知信号LVを受けて駆動制
御回路11a から積分回路11b に対してリセット信号が送
出され、積分回路11b はこのリセット信号を受けてリセ
ットされ、再びモニタ用受光手段7の出力の積分を行な
う。また、駆動制御回路11aでは上記所定時間t0 内に
おいて入力される検知信号LVの数、即ちパルス数Mを
カウントする。図2は所定時間t0 においてレベル検知
回路11e から3つのパルスが出力された場合(M=3)
を示している。駆動制御回路11a は上記所定時間t0
経過すると、ラインセンサ8のシフトゲート部8bに対し
て転送信号SHを送出するとともに、増幅回路11c に増
幅率を設定するための増幅率選択信号を送出する。増幅
回路11c に設定される増幅率は、該増幅回路11c に設定
可能な最大の増幅率Gとパルス数の逆数1/Mとの積G
/Mであり、図2に示す場合には、G/3となる。
【0039】駆動制御回路11a から上記転送信号SHが
送出されると、シフトゲート部8bが開くとともにライン
センサ8が電荷の蓄積を中止し、その時点までに蓄積さ
れた電荷即ち被写体の輝度に関するデータがレジスタ8c
に転送され、該レジスタ8cから増幅回路11c に被写体輝
度の分布に関する情報を送出することになる。該増幅回
路11cでは駆動制御回路11aからの指令によって選択され
た前記増幅率で、ラインセンサ8の出力信号を増幅す
る。すなわち、所定時間t0におけるパルス数M1が多い
場合には積分値が短時間で検知レベルS0 を越えるので
あるから被写体の輝度が高い場合であり、該パルス数の
逆数1/M1 は小さくなる。他方、パルス数M2 が少な
い場合には積分値が検知レベルS0 に達するまでに時間
を要しているのであるから被写体の輝度が低い場合であ
り、この場合にはパルス数の逆数1/M2 は大きくな
る。したがって、被写体輝度が高い場合には小さな増幅
率G/M1で、被写体の輝度が低い場合には大きな増幅
率G/M2でラインセンサ8から出力される画像信号を
増幅することになる。このため、被写体の明るさが変化
した場合であっても、ラインセンサ8から出力された画
像信号を増幅回路11c によってほぼ一定の大きさの信号
にして出力している。
【0040】ラインセンサ8の電荷の蓄積が終了すると
(ステップ1001)、第2カウンタ60がリセットされ(ス
テップ1002)、制御回路40内の図示しない読み出し画素
数カウンタがリセットされる(ステップ1003)。
【0041】ラインセンサ8は1本で構成されているか
ら、まずそのうちのラインセンサ左部30b に関する部分
の最初の画素の読み出しが開始されたか否かが読み出し
画素数カウンタの値により判断され(ステップ1004)、
当該最初の部分の読み出しが開始されるまで1画素ずつ
出力される(ステップ1005)。当該最初の部分の読み出
しが開始されたならば、ステップ1006に進んで第1カウ
ンタ50がリセットされる。
【0042】次いで、ステップ1101(図11示)に進んで
カウンタ3をリセットしたのち、ラインセンサ8のライ
ンセンサ左部30b の1画素に係るデータを読み出す(ス
テップ1102)。そして、ステップ1103に進んで、前記数
9式に従って補間演算が実行されて補間データNDIF
F/Nが算出され、該補間データの符号信号SIGNと
ともにゼロクロス点が検出される。このとき、補間演算
は補間位置カウント用カウンタ55をカウントアップして
その補間位置カウント信号に基づいて行なわれ、ゼロク
ロス点が検出されたときの補間位置カウンタのカウント
値が記憶される(図示せず)。次いでステップ1104に進
んで補間が完了したか否か、即ちステップ1102において
読み出された1画素を所定数に分割して補間演算が行な
われたか否かが補間位置カウント用カウンタ55の値によ
り判断され、完了していない場合にはステップ1105に進
んで、補間位置カウント用カウンタ55をカウントアップ
したのちステップ1103に戻り、補間が完了するまでステ
ップ1103とステップ1104とが繰り返される。そして、分
割が完了した場合には、ステップ1106に進む。
【0043】ステップ1106では読み出し画素数カウンタ
をカウントアップし、ステップ1107に進んでステップ11
02で読み出され補間されたラインセンサ左部30b の1画
素に対応して記憶された補間位置データが左側ゼロクロ
スメモリ回路34に書き込まれる。次いでステップ1108に
進んでラインセンサ左部30b に含まれた全画素について
読み出しが完了したか否かを第1カウンタ50の値により
判断し、読み出されていない場合にはステップ1109に進
んで第1カウンタ50をカウントアップしたのちステップ
1101に戻って1画素読み出し(ステップ1102)と補間演
算、ゼロクロス検出(ステップ1103)、左側ゼロクロス
メモリ回路34(ステップ1107)への書き込みが行なわれ
る。そして左側ゼロクロスメモリ回路34にデータが書き
込まれる際には、第1カウンタ50のカウント信号に基づ
いてアドレス演算回路35からアドレスを指定されてメモ
リされる。このとき、メモリされるデータはゼロクロス
位置データと極性データであり、メモリされるアドレス
は、前記数12式に従って指定される。
【0044】ラインセンサ左部30b の全画素の読み出し
が完了してステップ1108でYESとなると、ステップ12
01(図12)に進んでラインセンサ中央部10b に関する部
分の最初の画素の読み出しが開始されたか否かが読み出
し画素数カウンタの値により判断され、当該最初の部分
の読み出しが開始されるまで1画素ずつ出力される(ス
テップ1202)。当該最初の部分の読み出しが開始された
ならば第1カウンタ50がリセットされ(ステップ120
3)、前記ステップ1101からステップ1109と同様に、ラ
インセンサ中央部10b に関して、補間位置カウント用カ
ウンタ55をリセット(ステップ1204)したのち1画素の
読み出しを実行し(ステップ1205)、該補間位置カウン
ト信号の値によって補間の完了を判断しながら(ステッ
プ1207、1208)、補間演算とゼロクロス検出(ステップ
1206)とが実行され、次いで読み出し画素数カウンタの
カウントアップ(ステップ1209)と読み出された1画素
に係るデータの中央部ゼロクロスメモリ14への書き込み
(ステップ1210)、第1カウンタ50の値によるラインセ
ンサ中央部10b の全画素についての読み出し完了の判断
(ステップ1211)とが第1カウンタ50をカウントアップ
しながら(ステップ1212)繰り返される。なお、メモリ
されるアドレスは、数10式に従って指定される。
【0045】ラインセンサ中央部10b の全画素について
の読み出しが完了してステップ1211においてYESと判
断されると、ステップ1301(図13)に進んで、1画素ず
つ出力しながら(ステップ1302)ラインセンサ右部20b
に関する部分の最初の画素の読み出し開始が読み出し画
素数カウンタの値により判断され、当該最初の部分の読
み出しが開始されたならば第1カウンタ50がリセットさ
れる(ステップ1303)。そして、ラインセンサ左部30b
とラインセンサ中央部10bに関する手順と同様に、ライ
ンセンサ右部20b に関して、補間位置カウント用カウン
タ55をリセット(ステップ1204)したのち1画素の読み
出しを実行し(ステップ1305)、該補間位置カウント信
号の値によって補間の完了を判断しながら(ステップ13
07、1308)、補間演算とゼロクロス検出(ステップ130
6)とが実行され、次いでゼロクロス検出が行なわれな
がら、読み出し画素数カウンタのカウントアップ(ステ
ップ1309)と読み出された1画素に係るデータの右側ゼ
ロクロスメモリ24への書き込み(ステップ1310)、第1
カウンタ50の値によるラインセンサ右部20b の全画素に
ついての読み出し完了の判断(ステップ1311)とが第1
カウンタ50をカウントアップしながら(ステップ1312)
繰り返される。右側ゼロクロスメモリ回路24にデータが
書き込まれる際には、第1カウンタ50のカウント信号に
基づいてアドレス演算回路25から数11式に従って指定さ
れたアドレスにメモリされる。
【0046】ラインセンサ8の全画素について読み出し
が終了して前記ステップ1311の判定がYESとなれば、
ステップ1401(図14)に進んで補間位置カウント用カウ
ンタ55をリセットし、第1カウンタ50をリセットする
(ステップ1402)。そして、ゼロクロスメモリ回路14、
24、34から前記ステップ1107とステップ1210、ステップ
1310とにおいて書き込まれたメモリデータを読み出し
(ステップ1403)、一致検出回路70にて中央部ゼロクロ
スメモリ回路14と右側ゼロクロスメモリ回路24、左側ゼ
ロクロスメモリ回路34のデータが一致するか否かを判断
する(ステップ1404)。
【0047】この一致検出回路70における一致検出時の
データ変換演算は、補間数を「4」とする場合には、R
(n)、L(n)の位置データ部をそれぞれr(n)、l(n)とし
て、 R(n)の位置データに対しては、 r(n)+4−COU
NTER3 R(n-1)の位置データに対しては、 r(n-1)−COUN
TER3 L(n)の位置データに対しては、 l(n)+COUNT
ER3 L(n-1)の位置データに対しては、 l(n-1)−4+CO
UNTER3 により変換された位置データと極性データに関して、C
データ、Rデータ、Lデータの全てが一致することを検
出する。すなわち、図15は図9により行なわれる一致検
出演算を説明するための図であり、同図に示すように、
Cデータの1画素に関するデータが固定された状態で、
COUNTER3をインクリメントしながら一致検出が
行なわれる。いま、Lデータに関して、位置データL(n
-1)とL(n)、L(n+1) の分割された位置コードを上位ビ
ット側から−4〜7とし、Rデータに関して、位置デー
タR(n-2)とR(n-1)、R(n) の分割された位置コード
を、上位ビット側から−4〜7とする。補間位置カウン
タ信号が0(COUNTER3=0)のときには、Cデ
ータの位置コード0〜3に対して、Lデータでは位置コ
ード0〜3が、Rデータでは位置コード0〜3が一致比
較に供される。次いで、COUNTER3をカウントア
ップして、COUNTER3=1のときには、Cデータ
の位置コード0〜3に対して、Lデータでは位置コード
1〜4が、Rデータでは位置コード−1〜2がそれぞれ
0〜3の位置コードに変換されて一致比較に供される。
COUNTER3=2のときには、Cデータの位置コー
ド0〜3に対して、Lデータでは位置コード2〜5が、
Rデータでは位置コード−2〜1がそれぞれ0〜3の位
置コードに変換されて一致比較に供される。さらに、C
OUNTER3=3のときには、Cデータの位置コード
0〜3に対して、Lデータでは位置コード3〜6が、R
データでは位置コード−3〜0がそれぞれ0〜3の位置
コードに変換されて一致比較に供される。
【0048】そして、データが一致している場合にはス
テップ1405に進んで、当該時における、第1カウンタ50
のカウント信号(COUNTER1)の数値をアドレス
データとして、第2カウンタ60のカウント信号(COU
NTER2)の数値を距離データの上位ビットとし、補
間位置カウント用カウンタ55の補間カウント信号(CO
UNTER3)の数値を距離データの下位ビットとし
て、それぞれデータメモリ回路80に書き込む。上記ステ
ップ1404の判定がNOである場合にはステップ1406に進
んで、ラインセンサ8の中央部10b の有効な全画素に対
応したメモリデータ(基準データ)の読み出しが完了し
たか否かを第1カウンタ50の値により判断し、完了して
いない場合にはステップ1407に進んで第1カウンタ50を
カウントアップしたのちステップ1403に戻ってステップ
1406までを実行する。
【0049】基準データの読み出しが完了したならばス
テップ1406からステップ1408に進んで、補間位置カウン
ト用カウンタ55の値により補間が完了したか否か、即ち
分割された所定数の位置コードについてデータの一致が
判断されたか否かが判断される。補間が完了していない
場合には、ステップ1409に進んで補間位置カウント用カ
ウンタ55をカウントアップしたのち、ステップ1402に戻
って、上記ステップ1402からステップ1408までが繰り返
される。上記ステップ1408でYESと判断された場合に
は、ステップ1410に進んで、中央部ゼロクロスメモリ回
路14のデータに対して右側と左側のゼロクロスメモリ回
路24、34のデータが規定量シフトされて上記ステップ14
01からステップ1408までが実行(シフト読み出し)され
たか否かを第2カウンタ60の値により判断する(ステッ
プ1410)。シフト読み出しが完了していない場合には、
第2カウンタ60をカウントアップしてステップ1401に戻
り、ステップ1402からステップ1410を繰り返す。そし
て、シフト読み出しが完了した場合にはステップ1412に
進む。
【0050】このステップ1402からステップ1411までに
おけるメモリデータの読み出しは、第1カウンタ50とア
ドレス演算回路25、35によって、前記数10式、数11式、
数12式に対応して、中央部ゼロクロスメモリ回路14から
は、
【数13】ADDRESS=COUNTER1−1 右側ゼロクロスメモリ回路24からは、
【数14】 ADDRESS=COUNTER1+COUNTER2 左側ゼロクロスメモリ回路34からは、
【数15】ADDRESS=COUNTER1+S−1
−COUNTER2 に従って読み出される。なお、数15式の中のSは定数で
ある。このときの書き込みアドレスと読み出しアドレス
との関係を図16を参照して説明する。なお、アドレスが
負となる場合には読み出しは行なわれない。
【0051】図16(a)は第2カウンタ60のカウント信
号が0(COUNTER2=0)のときを示し、このと
き第1カウンタ50を0からWまでインクリメントしなが
ら(ステップ1407)、ラインセンサ8の各部10b、20b、
30b の各画素に対応したアドレスにメモリされたデータ
を比較してそれらのデータの一致を検出する。したがっ
て、COUNTER2=0のときには、ラインセンサ中
央部10b の画素ではアドレスが0から(W−1)までイ
ンクリメントされ、ラインセンサ右部20b の画素ではア
ドレスが0からWまでインクリメントされ、ラインセン
サ左部30b の画素ではアドレスが(S−1)から(S+
W−1)までインクリメントされる。そして、中央部ゼ
ロクロスメモリ回路14の1つのアドレスに含まれた画素
に対して、前述した図15に示すように、右側ゼロクロス
メモリ回路24と左側ゼロクロスメモリ回路34のそれぞれ
隣接した2つのアドレスにある画素が、これらが補間数
で分割された位置コードに従って順次シフトされなが
ら、一致の検出が行なわれる。
【0052】次いで第2カウンタ60をインクリメントし
(ステップ1411)、図16(b)に示すように、第2カウ
ンタ60のカウント信号を1(COUNTER2=1)と
した状態で第1カウンタ50を0からWまでインクリメン
トしながら(ステップ1407)、ラインセンサ8の各部10
b、20b、30b の各画素に対応したアドレスにメモリされ
たデータを比較してそれらのデータの一致を検出する。
従って、COUNTER2=1のときには、ラインセン
サ中央部10b に対してはアドレスが0から(W−1)ま
で、ラインセンサ右部20b に対しては1から(W+1)
まで、ラインセンサ左部30b に対しては(S−2)から
(S+W−2)までインクリメントされる。すなわち、
右側ゼロクロスメモリ回路24と左側ゼロクロスメモリ回
路34のメモリデータが、中央部ゼロクロスメモリ回路14
のメモリデータに対して1画素ずつずれて、前述した図
15に示すように、中央部ゼロクロスメモリ回路14の1つ
のアドレスにある1画素を所定数に分割した位置コード
に含まれたデータ対して、右側ゼロクロスメモリ回路24
と左側ゼロクロスメモリ回路34の隣接した2つのアドレ
スにある画素を分割した位置コードに含まれたデータが
シフトされながら一致検出が行なわれることになる。
【0053】そして、第2カウンタ60をインクリメント
しながら(ステップ1411)、第2カウンタ60のカウント
信号がCOUNTER2=S−1となるまで、一致検出
が繰り返される。
【0054】すなわち、ゼロクロスメモリ回路14、24、
34のメモリデータがゼロクロス点に関して一致したとき
の、第2カウンタ60の値を上位ビットとし補間位置カウ
ント用カウンタ55の値を下位ビットとした値が、前記数
6式におけるずれ量Xp に相当する。そして、このずれ
量がステップ1405においてデータメモリ回路80に距離デ
ータとしてメモリされることになる。
【0055】前記ステップ1410で所定のシフト読み出し
の完了が判定されたならばステップ1412に進み、ステッ
プ1405でデータメモリ回路80に書き込まれた距離データ
が図示しない撮影レンズ駆動装置に出力されて、撮影レ
ンズが所定の位置まで移動して被写体に合焦することに
なる。
【0056】上述した一致検出のためにゼロクロスメモ
リ回路14、24、34に記憶されるデータは極性データと位
置データとであり、位置データを、例えば2次差分信号
DIFFを4つに分割して、それぞれの部分のアドレス
に記憶する場合には、1つの極性に対して4ビットのメ
モリ容量が必要となり、正負2つの極性に対して1ビッ
ト必要となるが、極性データと位置コードとして記憶す
る場合には、位置コードのメモリとしての2ビットとデ
ータ有無のための1ビットと極性データとして1ビット
の合計4ビットのメモリ容量で足りることになる。した
がって、必要なメモリ容量を減じることができるととも
に、一致比較のための処理時間を短縮できる。
【0057】以上説明した実施例では1本のラインセン
サ8を左右と中央に3分割した構造について説明した
が、左側と右側、中央のそれぞれにラインセンサを配
し、それぞれのラインセンサにラインセンサ制御手段や
A/Dコンバータ9、2次差分演算回路12、ゼロクロス
検出回路13などを接続したものであっても構わない。ま
た、A/Dコンバータ9によって輝度分布情報をデジタ
ル変換して補間するものについて説明したが、アナログ
データを補間しあるいは補間せずに2次差分を演算して
ゼロクロス検出を行なうものであっても構わない。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るパ
ッシブ型オートフォーカス装置用測距装置によれば、モ
ニタ用受光手段を設け、該モニタ用受光手段の出力の積
分値を検知レベルと所定時間内で比較し、検知レベルを
積分値が越えた場合の検知信号によって積分回路をリセ
ットし、所定時間内で出力された検知レベルの回数の逆
数と増幅回路に設定できる最大増幅率との積の値以下で
あって該値に最も近い増幅率を増幅回路に設定するよう
にしたから、検知レベルの出力回数が多い場合には小さ
な増幅率となり、出力回数が少ない場合には大きな増幅
率となる。すなわち、所定時間内において、検知レベル
の出力回数が多い場合は被写体の輝度が高い場合であ
り、小さな増幅率によって、出力回数が少ない場合には
被写体の輝度が低い場合であり、大きな増幅率によって
それぞれラインセンサから出力される画像信号を増幅す
る。したがって、ゼロクロス検出に係る信号をほぼ同じ
レベルにすることができる。しかも、被写体の輝度に拘
らず所定時間で電荷の蓄積を終了させるから、短時間で
測距を行なうことができる。
【0059】そのため、広い輝度範囲の被写体に対して
測距が可能となり、汎用性が高く、被写体の状態に影響
さることが少ない測距装置を備えたカメラを提供でき
る。
【0060】また、被写体輝度分布の2次差分のゼロク
ロスデータを比較するものであるため、ラインセンサ上
の被写体輝度分布のパターンに依存することがなく、高
精度に距離データを取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】このパッシブ型オートフォーカス装置用測距装
置のラインセンサの電荷の蓄積と蓄積された電荷の転送
を制御するラインセンサ制御手段の構成を説明するブロ
ック図である。
【図2】ラインセンサ制御手段におけるラインセンサに
よる電荷の蓄積の終了までを示すタイムチャートであ
る。
【図3】このパッシブ型オートフォーカス装置用測距装
置の回路ブロック図である。
【図4】受光センサの概略の構造を示す側面図である。
【図5】ラインセンサの出力をA/D変換し、その2次
差分をデジタル処理して演算する2次差分演算回路の回
路ブロック図である。
【図6】2次差分演算回路の出力信号をデジタル処理し
て直線的に近似することによって当該信号を補間する補
間演算回路ブロック図である。
【図7】2次差分演算回路によって求められた2次差分
信号の補間されたデータのゼロクロス点を検出するゼロ
クロス検出回路の回路図である。
【図8】ラインセンサとA/Dコンバータ、2次差分演
算回路、ゼロクロス検出回路の出力信号のタイムチャー
トである。
【図9】ゼロクロスデータの一致検出回路のブロック図
である。
【図10】ラインセンサから得られたデータをゼロクロ
スメモリ回路に書き込む手順を示すフローチャートであ
って、ラインセンサの左部に関するものの一部である。
【図11】ラインセンサから得られたデータをゼロクロ
スメモリ回路に書き込む手順を示すフローチャートであ
って、ラインセンサの左部に関するものの他部である。
【図12】ラインセンサから得られたデータをゼロクロ
スメモリ回路に書き込む手順を示すフローチャートであ
って、ラインセンサの中央部に関するものである。
【図13】ラインセンサから得られたデータをゼロクロ
スメモリ回路に書き込む手順を示すフローチャートであ
って、ラインセンサの右部に関するものである。
【図14】ゼロクロスメモリ回路に記憶されたデータの
一致を検出するために、該ゼロクロスメモリ回路から所
定のデータを読み出す手順を示すフローチャートであ
る。
【図15】ゼロクロスメモリ回路に記憶されたデータの
一致検出の手順を説明するための概念図である。
【図16】ゼロクロスメモリ回路に記憶されたデータを
読み出して比較する際の操作手順を説明する図である。
【図17】測距原理を示す光路図である。
【図18】測距原理に基づいて測定手順を説明するため
の図で、受光素子列で検出される被写体像の輝度分布に
関する信号図である。
【符号の説明】
7 モニタ用受光手段 8 ラインセンサ 9 A/Dコンバータ 10、20、30 受光センサ 10b ラインセンサ中央部 20b ラインセンサ右部 30b ラインセンサ左部 11 ラインセンサ制御手段 11a 駆動制御回路 11b 積分回路 11c 増幅回路 11e レベル検知回路 12 2次差分演算回路 13 ゼロクロス検出回路 14、24、34 ゼロクロスメモリ回路 25、35 アドレス演算回路 40 制御回路 50 第1カウンタ 55 補間位置カウント用カウンタ 60 第2カウンタ 70 一致検出回路 80 データメモリ回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 パッシブ型オートフォーカス装置用
測距装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 13/36

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の輝度分布を補捉するラインセン
    サを有する3組の受光センサと、上記受光センサの出力
    信号の2次差分を算出する2次差分演算回路と、該2次
    差分演算回路の出力信号のゼロクロス点を検出するゼロ
    クロス検出回路と、該ゼロクロス検出回路によって得ら
    れたゼロクロス挙動信号を、上記3組の受光センサに関
    して各別に記憶するゼロクロスメモリ回路と、上記それ
    ぞれのゼロクロスメモリ回路に記憶されたゼロクロス挙
    動信号を比較してこれらの一致を検出する一致検出回路
    とからなり、上記3組の受光センサのうちの1つを基準
    とし該基準の受光センサから得られたゼロクロス挙動信
    号に対して、他の2つの受光センサから得られたゼロク
    ロス挙動信号を順次シフトさせてこれらのゼロクロス挙
    動信号の一致を上記一致検出回路により検出し、該シフ
    ト量から被写体までの距離を演算するパッシブ型オート
    フォーカス装置用測距装置において、 被写体の平均的な明るさをモニタするモニタ用受光手段
    と、 上記モニタ用受光手段の出力を積分する積分回路と、 設定された検知レベルに上記積分回路の積分値が達した
    ときに検知信号を出力するレベル検知回路と、 複数の増幅率から適宜な増幅率を設定し、該設定した増
    幅率で前記ラインセンサから出力される画像信号を増幅
    する増幅回路と、 上記ラインセンサの電荷の蓄積と上記積分回路のリセッ
    トと上記増幅回路の増幅率の設定とを制御する駆動制御
    回路とからなり、 上記ラインセンサは所定時間電荷が蓄積され、該所定時
    間内に上記レベル検知回路から出力される検知信号の数
    がMである場合に、上記増幅回路に於ける最大増幅率の
    1/M以下であって、1/Mに最も近い増幅率を上記増
    幅回路に設定することを特徴とするパッシブ型オートフ
    ォーカス装置用測距装置。
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