JP2954723B2 - パッシブ型オートフォーカス装置用測距装置 - Google Patents

パッシブ型オートフォーカス装置用測距装置

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JP2954723B2
JP2954723B2 JP4872491A JP4872491A JP2954723B2 JP 2954723 B2 JP2954723 B2 JP 2954723B2 JP 4872491 A JP4872491 A JP 4872491A JP 4872491 A JP4872491 A JP 4872491A JP 2954723 B2 JP2954723 B2 JP 2954723B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被写体からの光を受
けて該被写体までの距離を測定し、該測定結果に基づい
て撮影レンズが合焦するように焦点を調節するパッシブ
型オートフォーカス装置の、被写体までの距離を測定す
るための測距装置に関する。
【0002】
【従来の技術】オートフォーカス装置は、カメラなどの
撮影距離を自動的に測定し、その測距結果に基づいて撮
影レンズを調節してピントを合わせる装置で、このオー
トフォーカス装置によって誰もが写真撮影をより手軽に
楽しめるようになった。このオートフォーカス装置には
種々の形式のものが開発されているが、主なものとして
三角測量法による測距法がある。この三角測量法による
ものに、カメラに設けられた受光センサで被写体からの
光を受けて撮影距離を測定するパッシブ型のものがあ
る。
【0003】この種のパッシブ型測距装置のうちには2
個の受光センサを配設したものがある。この2個の受光
センサからなる測距装置では、2つの被写体が存在する
場合の測定結果からは被写体の存在態様が2通りに考え
られることになってしまい、確実な測距を行なえずピン
トのずれた画像となってしまうおそれがある。
【0004】このため、確実な測距を行なって鮮明な画
像を得ることができるように、本願出願人は3個の受光
素子列からなる測距機構を既に提案した(特願平1−17
7382号)。この測距機構による測距原理を図13と図14に
基づいて説明する。測距機構は基準受光センサ1と第1
受光センサ2、第2受光センサ3とからなり、これら受
光センサ1、2、3は、それぞれ結像レンズ1a、2a、3a
と受光素子列1b、2b、3bとから構成され、被写体像が結
像レンズ1a、2a、3aを透過して受光素子列1b、2b、3b上
に結像するようにしてある。また、図13は1つの被写体
Pが存在する場合を示している。そして、基準となる受
光素子列1bによって検出された被写体Pの輝度分布に関
する出力信号P0 の、基準受光センサ1の光軸T0 から
の変位量をx0 、第1受光素子列2bによって検出された
被写体Pの輝度分布に関する出力信号P1 の、第1受光
センサ2の光軸T1 からの変位量をx1 、第2受光素子
列3bによって検出された被写体Pの輝度分布に関する出
力信号P2 の、第2受光センサ3の光軸T2 からの変位
量をx2 とする。これらの変位量x0、x1、x2 は、受
光素子列1b、2b、3bによって検出された被写体像の輝度
分布に関する位相差を表わす。そして、光軸T0、T1
2 のそれぞれの間隔をB、結像レンズ1a、2a、3aと受
光素子列1b、2b、3bの受光面との間隔をA、結像レンズ
1a、2a、3aから被写体Pまでの距離をLp、光軸T0から
被写体Pまでの距離をXとすると、三角測量の原理か
ら、
【数1】X=x0*Lp/A となる。また、光軸T0 を基準にして出力信号の像が現
われた方向の符号を含めて、
【数2】−x1={(B−X)/Lp}*A
【数3】x2={(B+X)/Lp}*A となる。これら数2式、数3式のそれぞれに、数1式を
代入すれば、
【数4】x1=−{(B/Lp)*A}+x0
【数5】x2=(B/Lp)*A+x0 となる。
【0005】数4式と数5式とを比較すると、x1、x2
はそれぞれx0 を基準として、
【数6】(B/Lp)*A=Xp だけずれていることが分る。したがって、このXp を求
めることにより、
【数7】Lp=A*B/Xp を算出することができる。
【0006】そして、上記Xp を求める操作を図14に基
づいて説明する。(a)は2つの被写体P、Qからの光
を受けた受光素子列1b、2b、3bの被写体像の輝度分布に
関する出力信号を、基準となる出力信号P0、Q0と比較
したもので、(a)に示す状態から(b)に示すよう
に、出力信号P0、P1、P2が一致するまで出力信号
1、P2の波形をずらせば、そのずらし量が上記Xpと
なる。すなわちこのときP1とP2 のずらし量は等しく
なるのであるから、受光素子列2bの出力信号と受光素子
列3bの出力信号とを等しい距離だけずらして、3つの信
号の波形が一致したとき、これら3つの信号の波形が同
じ被写体Pに関する情報となるのである。次に(C)に
示すように、出力信号Q1、Q2が出力信号Q0 と一致す
る状態までずらせば、該ずらし量がXq となる。
【0007】上述のようにして求められた上記Xp、Xq
から前記数7式により、被写体P、Qまでの距離Lp、
Lqが求められることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の測距操作を原理に従って実行すると、基準受光
素子列1bの出力信号と第1受光素子列2bの出力信号との
相関関係を演算し、次いで基準受光素子列1bの出力信号
と第2受光素子列3bの出力信号との相関関係を演算する
から、相関演算が多くなって信号処理時間が長くなって
しまう。そのため、測距に要する時間が長くなり、被写
体が動的なものである場合にはピントがずれて撮影さ
れ、画像が不鮮明なものとなってしまうおそれが生じ
る。
【0009】そこで、この発明は、3つの受光センサを
有し、信号処理を短時間で行なうことができ、極力鮮明
な画像を得ることができるようにした測距装置を提供す
ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的のため、この
発明に係るパッシブ型オートフォーカス装置用測距装置
は、被写体の輝度分布を捕捉する3つの受光センサと、
上記それぞれの受光センサの出力信号の2次差分を算出
する2次差分演算回路と、上記それぞれの2次差分演算
回路の出力信号がゼロレベルを境に正負いずれの状態に
あるかを判別し、正負いずれかの状態が上記受光センサ
の所定数の画素の範囲継続した後他の状態に変化した場
合にゼロクロスしたと判断するとともに、該信号が正か
ら負に変化した場合のゼロクロス点と、負から正に変化
した場合のゼロクロス点とを判別して検出するゼロクロ
ス検出回路と、上記それぞれのゼロクロス検出回路によ
って得られたゼロクロス挙動信号を記憶するゼロクロス
メモリ回路と、上記それぞれのゼロクロスメモリ回路に
記憶されたゼロクロス挙動信号を比較してこれらの一致
を検出する一致検出回路とからなり、上記3つの受光セ
ンサのうちの1つを基準とし該基準の受光センサから得
られたゼロクロス挙動信号に対して、他の2つの受光セ
ンサから得られたゼロクロス挙動信号を順次スライドさ
せてこれらのゼロクロス挙動信号の一致を上記一致検出
回路により検出し、該スライド量から被写体までの距離
を演算することを特徴としている。
【0011】
【作用】上記受光センサを構成する受光素子列によって
被写体輝度分布に応じた出力電圧が得られ、この出力電
圧の2次差分分布はゼロレベルを境に挙動する。この挙
動のゼロクロス点は、被写体の同一部分に関する輝度分
布に対しては上記3つの受光センサについて所定の基準
部分から適宜ずれた状態で等しくなる。
【0012】また、天候などによっては同じ被写体であ
りながら輝度が変化するために2次差分分布が僅かに挙
動してゼロクロスすることがある。しかし、所定時間正
負いずれかの状態が継続した後に他の状態に変化した場
合にゼロクロスすると判断するから、上記僅かな挙動に
よるゼロクロスは検出されない。
【0013】そして、上記ずれた量は、上記一致検出回
路でゼロクロス挙動の信号波形をスライドさせて検出す
ればスライド量として得られることになる。
【0014】次いで、このスライド量から三角測量法に
よって被写体までの距離を算出することができる。
【実施例】以下、図示した実施例に基づいて、この発明
に係るオートフォーカス装置用測距装置を具体的に説明
する。
【0015】受光センサ10、20、30は適宜数の画素を並
設した受光素子列からなるラインセンサと結像レンズと
が組合わされて構成されており、図2に示すようにカメ
ラの前面には3つの結像レンズ10a、20a、30a が配設さ
れ、被写体から発せられた光はこれらの結像レンズ10
a、20a、30a を透過して後方に配設されたラインセンサ
10b、20b、30b に結像する。これら受光センサ10、20、
30はそれぞれ中央部センサ10、右側センサ20、左側セン
サ30とされており、右側センサ20と左側センサ30のそれ
ぞれの光軸20c、30cは中央部センサ10の光軸10c を中心
として対称の位置にある。また、上記ラインセンサ10
b、20b、30b はそれぞれ中央部ラインセンサ10b、右側
ラインセンサ20b、左側ラインセンサ30b としてある。
【0016】上記ラインセンサ10b、20b、30b には、図
1に示すように、各別にセンサドライバ11、21、31から
の駆動信号が入力され、ラインセンサ10b、20b、30b は
該駆動信号に基づいて被写体からの光の捕捉を開始す
る。また、これらセンサドライバ11、21、31は駆動制御
信号線40a によって制御回路40に接続され、制御回路40
から出力される駆動制御信号によって制御される。
【0017】他方上記ラインセンサ10b、20b、30b の出
力端子には、図1に示すように、それぞれ2次差分演算
回路12、22、32が接続されており、該2次差分演算回路
12、22、32によってそれぞれのラインセンサ10b、20b、
30b で得られた被写体の輝度分布信号の2次差分を演算
する。これら2次差分演算回路12、22、32は図3に示す
ようにラインセンサ10b、20b、30b のそれぞれの画素の
出力信号Vinを、サンプルホールド回路12a、12b、12
c、12d、12e によってシフトしながら順次サンプルホー
ルドし、適宜な値の抵抗を介してオペアンプ12f によ
り、
【数8】Vout =(R2/R1)*(Vin(n-2)−2*Vi
n(n-1)+Vin(n)) を演算することにより、2次差分を求める。なお、この
2次差分演算回路12、22、32におけるタイムチャートを
図4に示してある。また、図9に示すように、被写体輝
度は同図(a)に示す分布波形をしており、その1次差
分波形と2次差分波形とをそれぞれ(b)、(c)に示
してある。
【0018】上記2次差分演算回路12、22、32の出力信
号は、図1に示すように、それぞれゼロクロス検出回路
13、23、33に入力されており、2次差分演算回路12、2
2、32で得られた2次差分のゼロクロス点を検出する。
このゼロクロス点の検出を行なう一の実施例を図5およ
び図6に示してあり、他の実施例を図7および図8に示
してある。
【0019】図5に示すように、ゼロクロス検出回路13
(23、33)にはコンパレータ13a を介在させて2次差分
演算回路12(22、32)の出力信号Vinが入力され、コン
パレータ13aの+側端子にはゼロレベル電圧Vzが加えら
れている。したがって、コンパレータ13a の出力信号z
は、図6に示すように出力信号Vinがゼロレベル電圧V
z よりも小さい状態のときに、Hとなる波形となる。こ
のコンパレータ13aの出力信号zは、Dフリップフロッ
プ13b、13c、13dからなる3ビットのシフトレジスタに
入力されている。フリップフロップ13a のQ端子とフリ
ップフロップ13bの反転Q端子とフリップフロップ13dの
反転Q端子はAND回路13e に入力され、フリップフロ
ップ13aの反転Q端子とフリップフロップ13bのQ端子と
フリップフロップ13d のQ端子はAND回路13f に入力
されている。
【0020】このため図6に示すようにクロックパルス
φ2に同期して、該クロックパルスφ2の先行した2パ
ルスに対する信号zの状態が記憶されて、先の2パルス
に対して信号zがHの状態にあって次のパルスでLとな
っていれば、AND回路13fから当該パルスで立上がる
信号N−ZEROがゼロクロス信号として出力され、反
対に先の2パルスに対して信号zがLの状態にあって次
のパルスでHとなっていれば、AND回路13e から当該
パルスで立上がる信号P−ZEROがゼロクロス信号と
して出力される。すなわち、2次差分Vinがゼロレベル
電圧Vz を境に変化した際に、その変化の前の状態が所
定時間、即ち所定画素数に対して、継続していた場合に
ゼロクロス信号が出力されることになる。したがって、
僅かな時間でのゼロクロスは検出されない。そして、N
−ZEROが立上がったときは2次差分Vinが負から正
に変化することによってゼロクロスしたときに対応し、
P−ZEROが立上がったときには2次差分Vinが正か
ら負に変化することによってゼロクロスしたときに対応
する。
【0021】図7および図8に示すゼロクロス検出回路
13(23、33)では、2次差分の出力信号Vinはコンパレ
ータ13gに入力され、該コンパレータ13gの+側端子には
ゼロレベル電圧Vz が加えられている。したがって、コ
ンパレータ13g の出力信号zは、図6に示すように出力
信号Vinがゼロレベル電圧Vz よりも小さい状態のとき
にHとなる波形となる。このコンパレータ13g の出力信
号zは、Dフリップフロップ13h、13i、13j、13kからな
る4ビットのシフトレジスタに入力されている。フリッ
プフロップ13hとフリップフロップ13iのQ端子およびフ
リップフロップ13jとフリップフロップ13kの反転Q端子
はAND回路13lに入力され、フリップフロップ13hとフ
リップフロップ13i の反転Q端子およびフリップフロッ
プ13jとフリップフロップ13kのQ端子はAND回路13m
に入力されている。
【0022】このため図8に示すようにクロックパルス
φ2に同期して、該クロックパルスφ2の先行した3パ
ルスに対する信号zの状態が記憶されて、当該3パルス
のうちの先の2パルスに対して信号zがHの状態にあっ
て続く1パルスで立下がり、次のパルスでLの状態にあ
れば、AND回路13m から当該パルスで立上がる信号N
−ZEROがゼロクロス信号として出力され、反対に先
の2パルスに対して信号zがLの状態にあって続く1パ
ルスで立上がり、次のパルスでHの状態にあれば、AN
D回路13l から当該パルスで立上がる信号P−ZERO
がゼロクロス信号として出力される。すなわち、2次差
分Vinがゼロレベル電圧Vz を境に変化した際に、その
変化の前の状態が所定時間、即ち所定画素数に対して継
続し、さらに変化後もその状態が所定時間、即ち所定画
素数に対して継続してていた場合にゼロクロス信号が出
力されることになる。したがって、僅かな時間でのゼロ
クロスは検出されない。そして、N−ZEROが立上が
ったときは2次差分Vinが負から正に変化することによ
ってゼロクロスしたときに対応し、P−ZEROが立上
がったときには2次差分Vinが正から負に変化すること
によってゼロクロスしたときに対応する。
【0023】上記ゼロクロス検出回路13、23、33によっ
て得られたゼロクロス挙動の信号波形が、それぞれゼロ
クロスメモリ回路14、24、34に入力されて記憶される。
このとき、ゼロクロス挙動はそれぞれのラインセンサ10
b、20b、30b の画素位置に対応してアドレス演算回路1
5、25、35から出力されるアドレスと対応して記憶され
る。すなわち、アドレス演算回路15、25、35には第1カ
ウンタ50のカウント信号(COUNTER1)が入力さ
れ順次インクリメントしながら、中央部メモリ回路14で
は、
【数9】ADDRESS=COUNTER1−S 右側メモリ回路24では、
【数10】ADDRESS=COUNTER1−S 左側メモリ回路34では、
【数11】ADDRESS=COUNTER1 に従って各画素に応じてそれぞれのアドレスに記憶され
る。なお、数9式と数10式中のSは定数である。
【0024】また、上記アドレス演算回路25、35には第
2カウンタ60のカウント信号(COUNTER2)が入
力されており、該第2カウンタ60および前記第1カウン
タ50は制御回路40の出力信号に基づいてカウントアップ
とリセットとが行なわれる。この第2カウンタ60は、後
述するように、ゼロクロスメモリ回路24、34からデータ
の読み出しを行なう場合にアドレスをインクリメントす
る。また、アドレス演算回路15、25、35には制御回路40
からアドレス処理情報が入力され、該アドレス処理情報
に基づいてアドレス演算回路15、25、35からゼロクロス
メモリ回路14、24、34に対して所定の書込み信号と読み
出し信号とが出力される。
【0025】そして、上記ゼロクロスメモリ回路14、2
4、34の出力側には一致検出回路70が接続されており、
該一致検出回路70の出力側は制御回路40に接続されてい
る。
【0026】また、第1カウンタ50のカウント信号はデ
ータメモリ回路80のアドレスポート81に入力され、第2
カウンタ60のカウント信号は該データメモリ回路80の距
離データポート82に入力されている。さらに第1カウン
タ50と第2カウンタ60のカウント信号は、いずれも制御
回路40に入力されている。また、制御回路40からデータ
メモリ回路80に対してデータメモリ信号が出力され、該
信号に基づいてアドレスデータと距離データとがデータ
メモリ回路80に記憶される。
【0027】次に図10および図11に基づいて、被写体の
輝度情報のメモリの書き込みと読み出しの手順を説明す
る。
【0028】測距が開始されるとラインセンサ10b、20
b、30b に電荷が蓄積され(ステップ1001)、第2カウ
ンタ60がリセットされる(ステップ1002)とともに第1
カウンタ50がリセットされる(ステップ1003)。そし
て、各ラインセンサ10b、20b、30bの1画素に対応した
データを読み出して(ステップ1004)、読み出されたデ
ータをゼロクロスメモリ回路14、24、34に書き込む(ス
テップ1005)。なお、ステップ1004とステップ1005との
間でゼロクロス検出が実行される。次いでステップ1006
に進んで全画素について読み出しが完了したか否かを判
断し、読み出されていない場合にはステップ1007に進ん
で第1カウンタ50をカウントアップしたのちステップ10
04に戻って1画素読み出しとゼロクロスメモリ回路14、
24、34への書き込みが行なわれる(ステップ1005)。そ
してゼロクロスメモリ回路14、24、34にデータが書き込
まれる際には、第1カウンタ50のカウント信号に基づい
てアドレス演算回路15、25、35からアドレスを指定され
てメモリされる。このとき、メモリされるアドレスは、
前記数9式、数10式、数11式に従って指定される。
【0029】全画素について読み出しが終了して前記ス
テップ1006の判定がYESとなれば、ステップ1101(図
11)に進んで第1カウンタ50をリセットする。そして、
ゼロクロスメモリ回路14、24、34からメモリを読み出し
(ステップ1102)、一致検出回路70にて中央部ゼロクロ
スメモリ回路14と右側ゼロクロスメモリ回路24、左側ゼ
ロクロスメモリ回路34のデータが一致するか否かを判断
する(ステップ1103)。データが一致している場合には
ステップ1104に進んで、当該時における、第1カウンタ
50のカウント信号(COUNTER1)の数値をアドレ
スデータとして、第2カウンタ60のカウンタ信号(CO
UNTER2)の数値を距離データとして、それぞれデ
ータメモリ回路80に書き込む。ステップ1103の判定がN
Oである場合にはステップ1105に進んで、各ラインセン
サ10b、20b、30bの全画素に対応したメモリデータ(基
準データ)の読み出しが完了したか否かを判断し、完了
していない場合にはステップ1106に進んで第1カウンタ
50をカウントアップしたのちステップ1102に戻ってステ
ップ1105までを実行する。
【0030】基準データの読み出しが完了したならばス
テップ1105からステップ1107に進んで、中央部ゼロクロ
スメモリ回路14のデータに対して右側と左側のゼロクロ
スメモリ回路24、34のデータがシフトされて上記ステッ
プ1101からステップ1105までが実行(シフト読み出し)
されたか否かを判断する。シフト読み出しが完了してい
ない場合には、第2カウンタ60をカウントアップしてア
ドレスをシフトしてステップ1101に戻り、ステップ1102
からステップ1105を繰り返す。そして、基準データの読
み出しが完了したならば、再び第2カウンタ60をカウン
トアップして全画素に対するメモリデータの読み出しを
繰り返すことになる。
【0031】このステップ1101からステップ1108までに
おけるメモリデータの読み出しは、アドレス演算回路1
5、25、35によって、前記数9式、数10式、数11式に対
応して、中央部ゼロクロスメモリ回路14からは、
【数12】ADDRESS=COUNTER1 右側ゼロクロスメモリ回路24からは、
【数13】ADDRESS=COUNTER1+COU
NTER2 左側ゼロクロスメモリ回路34からは、
【数14】ADDRESS=COUNTER1+S−C
OUNTER2 に従って読み出される。このときの書き込みアドレスと
読み出しアドレスとの関係を図12を参照して説明する。
【0032】図12(a)は第2カウンタ60のカウント信
号が0(COUNTER2=0)のときを示し、このと
き第1カウンタ50を0から(W−1)までインクリメン
トしながら(ステップ1106)、ラインセンサ10b、20b、
30bの各画素に対応したアドレスにメモリされたデータ
を比較してそれらのデータの一致を検出する。したがっ
て、COUNTER2=0のときには、中央部ラインセ
ンサ10b と右側ラインセンサ20b の画素ではアドレスが
0から(W−1)までインクリメントされ、左側ライン
センサ30b の画素ではアドレスがSから(S+W−1)
までインクリメントされる。次いで第2カウンタ60をイ
ンクリメントし(ステップ1108)、第2カウンタ60のカ
ウンタ信号を1(COUNTER2=1)とした状態
で、第1カウンタ50を0から(W−1)までインクリメ
ントしながら(ステップ1106)、ラインセンサ10b、20
b、30b の各画素に対応したアドレスにメモリされたデ
ータを比較してそれらのデータの一致を検出する。した
がって、COUNTER2=1のときには、中央部ライ
ンセンサ10b に対してはアドレスが0から(W−1)ま
で、右側ラインセンサ20bに対しては1からWまで、左
側ラインセンサ30bに対しては(S−1)から(S+W
−2)までインクリメントされる。すなわち、右側ゼロ
クロスメモリ回路24と左側ゼロクロスメモリ回路34のメ
モリデータが、中央部ゼロクロスメモリ回路14のメモリ
データに対して1画素ずつずれて一致検出が行なわれる
ことになる。
【0033】そして、第2カウンタ60をインクリメント
しながら(ステップ1108)、第2カウンタ60のカウント
信号がCOUNTER2=Sとなるまで、一致検出が繰
り返される。なお、図12(C)はCOUNTER=S−
1のときを示し、図12(d)はCOUNTER2=Sの
ときを示している。
【0034】すなわち、ゼロクロスメモリ回路14、24、
34のメモリデータが一致したときの第2カウンタ60の値
が、前記数6式におけるずれ量Xp に相当する。そし
て、このずれ量がステップ1104においてデータメモリ回
路80に距離データとしてメモリされることになる。
【0035】ステップ1107で所定のシフト読み出しの完
了が判定されたならばステップ1109に進み、ステップ11
04でデータメモリ回路80に書き込まれた距離データが図
示しない撮影レンズ駆動装置に出力されて、撮影レンズ
が所定の位置まで移動して被写体に合焦することにな
る。
【0036】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係るパッ
シブ型オートフォーカス装置用測距装置によれば、3つ
のラインセンサで被写体輝度を捕捉しそのデータから2
次差分を演算し、該2次差分のゼロクロス点を特徴点と
してそのゼロクロスデータを記憶し、3つのうちの1つ
を基準のゼロクロスデータとして他の2つのゼロクロス
データを順次1画素ずつずらしながら一致するか否かを
比較して、一致したときのずらし量を距離データとして
被写体までの距離を演算するようにしたから、相関演算
して距離データを求めるものに比べて演算処理速度が速
くなる。このため、動的な被写体を確実に捕捉して素早
いピント合わせを行なうことができる。
【0037】また、2次差分の出力信号がゼロレベルを
挟んで正負いずれの状態にあるかを判別し、一の状態が
所定時間継続した後他の状態に変化した場合をゼロクロ
スと判断するようにしたから、僅かに時間内でゼロクロ
スを挟んで挙動した場合であっても、当該挙動によるも
のはゼロクロス点とされない。このため、天候や被写体
表面の方向が変ることによる被写体輝度の変化による影
響がなく、被写体輝度分布の僅かな変化では距離データ
を取得せず、従って誤計測することを極力防止できる。
【0038】また、2次差分の出力信号をゼロレベルを
挟んだ2つ以上の判定レベルによって3つ以上のレベル
領域に分割し、該出力信号が隣接しないレベル領域に変
化した際にゼロクロスと判断し、該出力信号のゼロレベ
ルを挟んでの僅かな挙動ではゼロクロスと判断しないか
ら、被写体輝度分布の僅かな変化では距離データを取得
せず、従って誤計測することを極力防止できる。
【0039】加えて、ゼロクロスデータを比較するもの
であるため、ラインセンサ上の被写体輝度分布のパター
ンに依存することがないから、高精度に距離データを取
得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】このパッシブ型オートフォーカス装置用測距装
置の回路図である。
【図2】受光センサの概略の構造を示す側面図である。
【図3】ラインセンサの出力から2次差分を演算する2
次差分演算回路の回路図である。
【図4】図3の回路におけるタイムチャートである。
【図5】2次差分演算回路によって求められた2次差分
信号からゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回路の
一の実施例を示す回路図である。
【図6】図5の回路におけるタイムチャートである。
【図7】2次差分演算回路によって求められた2次差分
信号からゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回路の
他の実施例を示す回路図である。
【図8】図7の回路におけるタイムチャートである。
【図9】被写体輝度分とそれに対する1次差分と2次差
分を示す図である。
【図10】ラインセンサから得られたデータをゼロクロ
スメモリ回路に書き込む手順を示すフローチャートであ
る。
【図11】ゼロクロスメモリ回路に記憶されたデータの
一致を検出するために、該ゼロクロスメモリ回路から所
定のデータを読み出す手順を示すフローチャートであ
る。
【図12】ゼロクロスメモリ回路に記憶されたデータを
読み出して比較する際の操作手順を説明する図である。
【図13】測距原理を示す光路図である。
【図14】測距原理に基づいて測定手順を説明するため
の図で、受光素子列で検出される被写体像の輝度分布に
関する信号図である。
【図15】 図14に示す測距原理に基づいて測定手順を
説明するための図で、受光素子列で検出される被写体像
の輝度分布に関する信号図である。
【符号の説明】
10 受光センサ 20 受光センサ 30 受光センサ 10a 結像レンズ 20a 結像レンズ 30a 結像レンズ 10b 中央部ラインセンサ 20b 右側ラインセンサ 30b 左側ラインセンサ 11、21、31 センサドライバ 12、22、32 2次差分演算回路 13、23、33 ゼロクロス検出回路 14、24、34 ゼロクロスメモリ回路 15、25、35 アドレス演算回路 40 制御回路 50 第1カウンタ 60 第2カウンタ 70 一致検出回路 80 データメモリ回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の輝度分布を捕捉する3つの受光
    センサと、上記それぞれの受光センサの出力信号の2次
    差分を算出する2次差分演算回路と、上記それぞれの2
    次差分演算回路の出力信号がゼロレベルを境に正負いず
    れの状態にあるかを判別し、正負いずれかの状態が上記
    受光センサの所定数の画素の範囲継続した後他の状態に
    変化した場合にゼロクロスしたと判断するとともに、該
    信号が正から負に変化した場合のゼロクロス点と、負か
    ら正に変化した場合のゼロクロス点とを判別して検出す
    るゼロクロス検出回路と、上記それぞれのゼロクロス検
    出回路によって得られたゼロクロス挙動信号を記憶する
    ゼロクロスメモリ回路と、上記それぞれのゼロクロスメ
    モリ回路に記憶されたゼロクロス挙動信号を比較してこ
    れらの一致を検出する一致検出回路とからなり、上記3
    つの受光センサのうちの1つを基準とし該基準の受光セ
    ンサから得られたゼロクロス挙動信号に対して、他の2
    つの受光センサから得られたゼロクロス挙動信号を順次
    スライドさせてこれらのゼロクロス挙動信号の一致を上
    記一致検出回路により検出し、該スライド量から被写体
    までの距離を演算することを特徴とするパッシブ型オー
    トフォーカス装置用測距装置。
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