JPH06323985A - 物質の基本粘弾特性を測定する方法及びその装置 - Google Patents

物質の基本粘弾特性を測定する方法及びその装置

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JPH06323985A
JPH06323985A JP3264278A JP26427891A JPH06323985A JP H06323985 A JPH06323985 A JP H06323985A JP 3264278 A JP3264278 A JP 3264278A JP 26427891 A JP26427891 A JP 26427891A JP H06323985 A JPH06323985 A JP H06323985A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、物質の基本粘弾特性を高速でかつ
正確に測定することのできる装置及び方法を提供するこ
とを目的とし、さらに、動的応力緩和試験を実質的に自
動的に行うことの出来る方法を提供することを目的とし
ている。 【構成】 本発明は、粘弾性物質の基本粘弾特性を判定
する装置を、粘弾性物質にねじり応力を負荷する手段
と、該ねじり応力の経時的なリラクセーションを測定し
するとともに緩和応力を波形に変換する手段と、波形の
部分の形状に基づいて物質の基本粘弾特性に応じた周波
数を決定する処理手段とによって構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、物質の基本粘弾特性
の測定方法及びその装置に関するもので、特に動的応力
緩和測定装置の関するものである。
【0002】
【従来の技術】エラストマ、ゴム類、プラスチック等の
粘弾性物質は、物質のタイプに応じて変化する多数の基
本粘弾特性により表現することが出来る。実際上、これ
らの基本粘弾特性は、同一タイプの物質であっても、そ
の製造バッチ毎で変化する。従って、例えば、損失弾
性、貯蔵係数、複合粘性、損失ダンジェントといった基
本特性が、材料のタイプやグレードを特定するために使
用されている。さらにこれらの特性物質の処理特性を推
定するためにも使用される。
【0003】物質の基本粘弾特性を決定するためにこれ
までに使用されている多くの方法は、いずれもその特性
に長時間を要し、その時間は数時間にもなる。また、こ
れらの方法は、テスト作業を行う作業者の熟練度に大き
く依存している。さらに、多数の試験を行っても、ダイ
スウエリング、リラクセーションといった物質の特性の
僅かな部分しめされるにすぎず、物質の実際の基本粘弾
特性を示すことは出来ないものとなっつている。これら
の欠点は試験の工場における使用や、試験結果が材料の
組成や処理を修正するため使用される制御装置における
使用に対してこれらの試験は不適切なものとなってい
る。
【0004】アメリカ特許第3,693,421号及び
アメリカ特許第3,818,751号には、動的応力緩
和測定装置(Dynamic Stress Refl
axometer:DSR)が開示されている。これら
のアメリカ特許に開示されたDSRは、比較的短時間で
の物質のある種の特性の推定を可能にするとともに、物
質及び物質のグレード間の大ざっぱな判別を可能にして
いる。これらのアメリカ特許の開示の内容は、この明細
書の開示の一部として引用する。DSR試験において
は、粘弾性物質のサンプルは、所定の角度変形されて物
質に剪断応力を生じさせる。この状態から、経過時間に
応じて序々に減少する応力を計測して、これをプロット
することにより物質の応力緩和曲線を得る。応力緩和曲
線は、一般的に指数減衰曲線となるので、曲線に沿って
多数の標準測定点を選定することが出来、10分以内程
度の比較的短時間に試験資料に関する重要な情報を得る
ことが判る。この情報は、ダイスウエリングや、処理の
容易性又は試験された物質のタイプ又はグレード等を推
定するために用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】DSR試験は、従来の
方法に較べて非常に進歩した試験方法ではあるが、物質
の基本粘弾特性を定量的に決定することが出来ない問題
を有している。 そこで、精度を向上したDSR装置及
び、そのDSR装置に組み合わせて使用されて、測定結
果を判定して物質の基本粘弾特性を決定する手段の開発
が望まれている。
【0006】なお、本明細書において、「粘弾性」の語
は合成ゴム、天然ゴム、プラスチック、熱可塑性プラス
チック、エラストマ及びその他の粘弾性を有する物質を
包含する意味で使用されている。本発明の目的は、従っ
て、物質の基本粘弾特性を高速でかつ正確に測定するこ
とのできる装置及び方法を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は動的応力緩和試験を実
質的に自動的に行うことの出来る方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の第一の
形態よれば粘弾性物質の基本粘弾特性を判定する装置
は、粘弾性物質にねじり応力を負荷する手段と、該ねじ
り応力の経時的な緩和を測定するとともに緩和応力を波
形に変換する手段と、波形の部分の形状に基づいて物質
の基本粘弾特性に応じた周波数を決定する処理手段とを
有する。
【0009】なお、好ましくは、前記処理手段は、波形
に対応したディジタル信号を発生する第一の専用プロセ
ッサと、前記ディジタル信号の部分から基本粘弾特性を
決定する、例えばIBM相当のマイクロコンピュータ等
の第二の汎用プロセッサとを有する。また、試験する物
質の基本粘弾特性の決定の自動化を容易にするために、
前記第一のプロセッサが波形を判定して、ディジタル波
形が粘弾性物質にねじり応力を負荷した場合に予測され
る波形と大幅に異なる場合に、基本粘弾特性の決定を中
止する。
【0010】また、本発明の第二の形態によれば、粘弾
性物質の基本粘弾特性の決定方法は、粘弾性物質にねじ
り応力を負荷し、該ねじり応力の経時的な緩和を測定す
るとともに緩和応力をアナログ波形に変換し、ディジタ
ル波形を発生するため、アナログ信号波形をディジタル
化したディジタル波形の部分の形状に基づいて物質の基
本粘弾特性に応じた周波数を決定することを含んでい
る。
【0011】この場合において、試験する物質の基本粘
弾特性の決定方法の自動化を容易にするために、前記波
形を分析して試験の開始及び終了を検出し、試験が有効
に行われたか否かを検出する。好ましくは、試験される
物質の基本粘弾特性は、例えばトルクの振幅に試験され
る物質の形状因子を乗算する等によって、波形の振幅に
基づいてトルクを剪断緩和係数値に変換し、剪断応力係
数値を、八木/前川近似法(Yagi/Maekawa
approximation)によって周波数に依存
する基本粘弾特性に変換する。
【0012】
【作用】本発明の上記した第一及び第二の形態によれ
ば、基本粘弾特性を試験する粘弾性物質には、ねじり応
力が負荷される。このねじり応力は、試験する粘弾性物
質の粘弾性による緩和によって経時的に減少する。この
ねじり応力の経時的な緩和測定し、測定結果を緩和応力
に応じた波形に変換する。この波形は、試験する物質の
基本粘弾特性に応じて変化するので、本発明の第一及び
第二の形態においては、この波形を処理することによっ
て物質の基本粘弾特性に応じた周波数を発生する。
【0013】なお、本発明の上記以外の目的及び利点
は、以下の説明において明確となろう。
【0014】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付する図面を参
照しながら説明する。なお、以下に説明する実施例は、
発明の構成を理解するためのみに示すもので、本発明
は、以下の実施例に限定されるものではないことは、銘
記されなければならない。
【0015】図において、同一又は同様の要素は、同一
の参照符号を用いて説明する。図1乃至図3は、動的応
力緩和測定(DSR)装置10を示している。DSR装
置10は、動的応力緩和測定器12と、専用プロセッサ
14、汎用プロセッサ16、プリンタ17及びプロッタ
18とを有しており、これらの構成装置は協働して機能
して試験する粘弾性物質に関する量的情報及び質的情報
の双方の情報を提供する。
【0016】動的応力緩和測定器12は、粘弾性物質
(以下、供試体と称す)に、一般に1/2度、1度又は
2度の所定の衝撃的なたわみを発生させて、供試体の試
験を行う。(なお、物質の特性やDSR装置の性能及び
設計に応じて他の偏向を生起させて試験を行うことも可
能である。)これにより、供試体に、たわみに対抗する
ねじり応力が発生する。動的応力緩和測定器12は、供
試体のねじり応力の経時的な緩和を測定して、アナログ
信号形式のデータを発生して、専用プロセッサ14に供
給する。専用プロセッサ14は、この信号を調整、濾波
するとともに、ディジタル化で専用プロセッサ及び、汎
用プロセッサ16での処理を可能とする。
【0017】好ましくは、DSR装置10は、三つの試
験を選択出来るようにように構成する。これらの試験手
順は、プログラムI、プログラムII及びプログラムI
IIと呼ばれ、それぞれにデータの操作、試験の制御、
及び補助的な制御又は制御装置フィードバック、フィー
ドフォワード等の外部操作等の付加的制御が設定され
る。フィードバック制御系において使用される、DSR
装置10には、後述するように、基本粘弾特性又は他の
測定される特徴を決定する準備された粘弾性物質のサン
プルが与えられる。これらの特性又は測定された特徴の
いくつか又は全部の値が、適切な当なコントローラに与
えられ、このコントローラにより、サンプルを採取した
粘弾性物質を調製する連続混合装置に供給される樹脂及
び充填剤又は他の添加剤の量を調整する。また、DSR
装置10が制御系に用いられる他の例においては、予め
準備された粘弾性材料の処理の制御が行われる。この例
において、DSR装置10は、例えばタイヤ等を形成す
る一組の材料から採取されるサンプルの基本粘弾特性又
は他の測定される特徴を決定する。これらの特性又は測
定された特徴を示す値のいくつか又は全部がコントロー
ラに与えられ、コントローラは、例えば次の処理におけ
る温度及び時間等を、与えられた値に応じて調整する。
これはフィードフォワードの例であるが、処理される材
料のサンプルの分析に基づく材料処理のフィードバック
制御系にもDSR装置10を用いることが可能である。
【0018】専用プロセッサ14によって行われるプロ
グラムIの試験手順によれば、図4に示す対時間のトル
ク応答曲線が得られ、最大トルクと供試体の応力が所定
量以下に緩和される時間(又は所定時間内の応力緩和
率)が計測され、例えば2秒間等の所定の時間における
緩和トルクの合計が計算される。プログラムIの試験結
果は、品質管理や、材料の所定の用途における適切さ及
び処理のし易さの予測等の材料の等級付けを簡易にかつ
効率的に行い得る情報として提供される。プログラムI
が品質管理機構において使用される場合、作業のシフト
中又は他の時間に行われるいくつかの試験の数値的な試
験結果は、汎用プロセッサ16に供給され、この汎用プ
ロセッサ16によって試験結果の平均又は規格誤差等の
静的分析が行われる。
【0019】プログラムII試験手順も、同様に専用プ
ロセッサ14によって実行され、図5に示すように、ロ
グトルク対ログ時間の応力緩和曲線が得られる。プログ
ラムIIのログ数のプロットにより、プログラムIの試
験結果の正当性の証明及び説明が与えられるとともに、
例えば供試体が分岐ポリマであるか線状ポリマであるか
等の供試体のいくつかの特徴の判定を容易とする。勿
論、プログラムIIのプロットは、対数表現に限定され
るものではないが、対数表現のプロットによれば、使用
し易いフォーマットの情報が容易に得られるので好都合
である。
【0020】プログラムIIIの試験は、プログラムI
及びプログラムIIとは異なり、一部が専用プロセッサ
14で実行され、他の一部が汎用プロセッサ16で実行
される。専用プロセッサ14は、所定数のトルク及び時
間の対のデータを発生し、これを汎用プロセッサ16に
転送する。汎用プロセッサ16はこれらの対のデータよ
り、周波数の関数として、例えば貯蔵弾性係数、損失弾
性係数、複合粘性、その他のタン−デルタ(tan−d
elta)と呼ばれる特性等の供試体の複数の基本粘弾
特性を決定する。これらの値は予め選択された数値表現
又はグラフィック表現で表現され、いくつかの場合には
相互の関数として、又は複数の試験及び/又は複数の特
性を表すグラフとして得ることが出来る。(図6乃至図
9参照)プログラムI、プログラムII、プログラムI
IIの数値出力及び/又はグラフィック出力は、ビデオ
モニタ20に表示され、又はプリンタ17又はプロッタ
18によってハードコピーが作成される。ビデオモニタ
20に表示する場合には、汎用プロセッサ16は、実際
の座標データ位置に従った曲線の適合度の変更等の多量
なグラフィック出力の表示を可能とする。プログラム
I、プログラムII及びプログラムIIIの出力は、試
験をされた物質の製造するための装置又は試験された材
料を使用する種々の装置の制御に用いられる。
【0021】DSR装置10及びその構成装置の詳細を
以下に、図1乃至図3を参照しながら説明する。汎用プ
ロセッサ16は、好ましくはIBM(商標名)のコンピ
ュータシステムと互換性のある、例えばCOMPAC
(商標名)によって製造されマイクロコンピュータ等の
マイクロコンピュータによって構成することが望ましい
が、他の汎用コンピュータは、プロセッサ等を適当に通
信プロトコールを変更して使用することが可能である。
汎用プロセッサ16には、オペレータによる操作を可能
にするためにビデオディスプレイ装置20、キーボード
22等が設けられる。 専用プロセッサ14は、動的応
力緩和測定器12から供給されるアナログ入力信号を調
整するアナログの回路とディジタル信号の分析及び記録
と行うとともに汎用プロセッサ16にディジタル出力を
供給するためのディジタル回路とを有している。ディジ
タル回路の中心回路としては、INTEL(商標名)の
8085マイクロプロセッサによって構成することが望
ましい。なお、他のマイクロプロセッサを使用すること
も当然可能である。専用プロセッサ14に関して、以下
にさらに詳細に説明する。
【0022】動的応力緩和測定器12は、キャビネット
32を構成する複数のパネル30を有しており、32の
一部にはステータ装置34、ロータ装置36、制御用電
子回路37(図15参照)、及びこれらの構成部品を所
定位置に保持するための支持構造38が収容される。基
本的に、動的応力緩和測定器12を、物質の試験に使用
する場合、所定量の物質がステータ装置34上に載置さ
れる。ステータ装置34上に載置された物質は加熱され
る。ステータ装置34及びロータ装置36は、相互に接
近するように動作して物質に圧縮力を付与して所定の厚
さのサンプル片を形成する。このサンプルに上述したた
わみが与えられる(ねじり応力を発生させる)。これに
よって特にたわんだ後、緩和した材料として手動モード
で得られたデータは処理され、以下に例示するような種
々の用途で使用される。なお、動的応力緩和測定器12
の動作の詳細は以下に詳述する。
【0023】動的応力緩和測定器12の前面のステータ
装置34の直上には、上側コントロールパネル40が設
けられている。上側コントロールパネル40には、手
動、自動及びオフに動作モードを切り替えるための三極
スイッチ42と、電源スイッチ43及び一対の三極スイ
ッチ44a及び44bが設けられている。三極スイッチ
44a及び44bの一方はコントロールパネル40の左
端に位置し、他方はコントロールパネルの右端に位置し
ている。これらの三極スイッチ44a及び44bは、後
述するステータ装置34及びロータ装置36の開閉を行
う。三極スイッチ44a及び44bは、無効位置(オフ
位置)に付勢されている。ステータ装置34及びロータ
装置36を閉塞位置に動作させるためには、ステータ装
置34をロータ装置36よりも僅かに低い位置に配置す
る。この位置にステータ装置34を配置するためには、
三極スイッチ44a及び44bが同時に閉塞位置の保持
されなければならない。この三極スイッチ44a及び4
4bの構成によって、オペレータが不用意にステータ装
置34とロータ装置36の閉塞位置への移動を行うこと
を防止して、オペレータの負傷を防止することができる
安全面での利点がある。また、一対のインジケータラン
プ46、48によりステータ装置34及びロータ装置3
6の開閉位置を視覚的に表示する。さらに、動的応力緩
和測定器12の上端部近傍には、閉塞、ストローク及び
引き込み圧力を目視によって読み取ることの出来るゲー
ジ50、52、54が設けられている。
【0024】上側コントロールパネル40の直下には下
側コントロールパネル56が設けられており、この下側
コントロールパネル56にはステータ装置34とロータ
装置36の温度を設定することが出来るステータ装置3
4及びロータ装置36の温度コントローラ58、60
と、動的応力緩和測定器12の閉塞から粘弾性材料への
たわみ力の負荷までの時間を制御するプリセット可能な
ストロークタイマ62が設けられている。
【0025】支持構造38は、図3に示すように、ベー
ス64とこのベースから垂直に延びる四本の支持支柱6
6を有している。垂直の支持支柱66の上端部には第二
のベース68が取り付けられている。これらのベース6
4、支持支柱66及び第二のベース68により、支持テ
ーブル70が取り付けられる安定構造が形成される。支
持テーブル70から延びる四本のシリンダロッド72
は、四角形状に配置されロータテーブル74とステータ
テーブル76を正確な相対位置に保持する。ロータ装置
36が載置されるロータテーブル74は、シリンダロッ
ド72の上端部近傍に固定して取り付けられている。一
方、ステータ装置34が載置されるステータテーブル7
6は、ブッシュ78を介してシリンダロッド72に沿っ
て移動可能に取り付けられており、シリンダロッド72
の一部をこれに沿って上下方向に移動する。このステー
タテーブル76及びステータ装置34の移動は、第二の
ベース68及びステータテーブル76間に介装された油
圧シリンダ装置80によって行われる。なお、油圧シリ
ンダ装置80の隠れている端部は第二のベース68に固
定されている。油圧シリンダ装置80から延びるシリン
ダロッド82はステータテーブル76の底面に取り付け
られている。油圧シリンダ装置80は、図示しない入口
ポート及び出口ポートへの制御油圧の給排によって動作
を制御される。
【0026】ステータテーブル76のシリンダロッド7
2に沿った上方への最大移動量は、図10に示すよう
に、支持テーブル70に形成したクリアランス孔に挿通
したロッド84によって決定される。支持テーブル70
の底面88に機械ネジ等によって取り付けられたシム8
6は、ステータ装置34の閉塞位置の高さの精密な制御
が行えるように構成されている。ロッド84の端部にナ
ット94によって取り付けられたストッパ部材92は、
ステータテーブル76が最上位に到達した時に、シム8
6に当接して、ステータテーブル76がさらに上方に移
動することを阻止する。さらに、ステータテーブル76
の最上位の移動位置は、ステータテーブル76から、ロ
ッド84の上下方向軸線にそって延びる当接ロッド96
によって決定される。この当接ロッド96は、ロータテ
ーブル74の底面100から下向きに延びる上下方向調
整ネジ98に当接する。
【0027】閉塞ゲージ102は、ステータテーブル7
6及びこれに載置されたステータ装置34の閉塞位置の
高さを視覚的に表示する。この閉塞ゲージは、下向きに
延びるゲージピン102を有しており、このゲージピン
102は、機械ネジ等によってステータテーブル76に
取り付けられた上下方向調整部材106に当接する。ス
テータ装置34の上下方向位置の正確な情報は、図11
に示すようにリミットスイッチによって検出される。こ
のリミットスイッチは、動的応力緩和測定器12の制御
用電子回路37(図15)に設けられている。下側リミ
ットスイッチ108は、ステータテーブル76に取り付
けられており、ステータテーブル76が最下位に到達し
たときに、ピン110が支持テーブル70に当接する。
上側リミットスイッチ112及び上側精密リミットスイ
ッチ114は、ステータテーブル76に取り付けられた
共通の支持部材116に取り付けられている。上側リミ
ットスイッチ112は、上下方向に延びるピン118を
有しており、このピン118は、ステータ装置34が閉
塞位置高さより0.050インチ下方の位置に到達した
ときに、ロータテーブル74の底面120に当接する。
上側精密リミットスイッチ114は、上向きに延びるピ
ン122を有しており、このピン122は、ステータテ
ーブル76が閉塞位置の高さより0.050インチ下側
の位置に到達したときに、上下方向調整コンタクト12
4に当接する。リミットスイッチ108、112及び1
14の電気信号は、動的応力緩和測定器12の制御用電
子回路37に供給される。
【0028】外側支持部材126は、ロータテーブル7
4と、支持テーブル70及びベース64に固定されてお
り、ハウジングパネル30が取り付けられる外側構造を
形成している。図12及び図13は、ステータ装置34
及びロータ装置36の断面を示している。ステータ装置
34は、ステータベース128を有しており、このステ
ータベース128は、ボルト130によりステータテー
ブル76に固定されている。絶縁部材132は、ステー
タベース128とステータテーブル76の間に介装さ
れ、ステータベース128とステータテーブル76間の
熱伝達を防止している。ステータベース128の底面1
36には、環状溝134が形成されており、この環状溝
には500ワットのリング状の電熱部材138が収容さ
れる。また、ステータベース128の底面136にはさ
らに、左右方向に延びる横方向溝140が形成されてお
り、この横方向溝140には、熱電対等の温度検出装置
142が収容される。ステータベース128にはさら
に、その上端面に円錐形溝144が形成されており、こ
の円錐形溝148に供試体容器148がボルト150等
によって離脱可能に取り付けられている。
【0029】供試体容器148は、上端部154に尖頭
状の円錐形キャビティ152を有しており、ロータ装置
36のロータ158の円錐状下側部156が嵌入する。
キャビティ152の円錐状下側領域160は上側に延び
る円筒面が先細に形成されている。この円錐状下側領域
160には、放射方向にのびるチャンネル又は溝が設け
られ。もしくは供試体容器148内に収容された供試体
の回転を阻止できる適宜な面として構成する。
【0030】ロータ158の円錐状下側部156とキャ
ビティ152の円錐形状の下側領域160の面の傾斜は
同一とされている。従って、ステータ装置34が閉塞位
置まで上昇されると、供試体の材料は、ロータ158と
キャビティ152の対向面の間にはさまれて、その全部
の部分において均一な肉厚となる。これにより、正確な
試験結果を得るために必要となる、供試体の全ての部分
に均等な応力を容易に発生することが出来るものとな
る。
【0031】ステータベース128と、供試体容器14
8及びロータ158は高い熱伝導性を有するとともに供
試体材料と化学反応を起こしにくい例えばクロム鋼等の
最良で形成される。ステータベース128と供試体容器
148の高い熱伝導性と絶縁部材132の低い熱伝導性
によって、熱伝達経路が形成され、電熱部材138によ
って発生された熱のステータテーブル76への伝達によ
る損失を最小限として、効率よく供試体に伝達できるも
のとなる。ロータ装置36は、ステータ装置34の上方
にこれと整列した状態で位置されており、図13に示す
ように、ロータテーブル74に挿通してボルト166に
より固定される環状ハウジング164を有している。ロ
ータシャフト168は、環状ハウジング164内に配設
され、環状ベアリング170及び172により正確な相
対位置に保持される。ベアリング170、172は、ロ
ータシャフト168の環状ハウジング内における回転を
許容するとともに、軸線方向の移動を規制する。ロータ
シャフト168の外周面174はステップ状に形成され
ており、下側に向かって徐々に外径が拡大する構成と成
っている。このロータシャフト168ステップ状の外周
面174により、ロータシャフトに生じる上向きの力が
ベアリング170、172を介して分散される。
【0032】ロータ158は、ロータシャフト168の
下端部に取り付けられている。ロータ158は、供試体
容器148に嵌入される円錐状下側部156と、拡開し
てロータシャフト168を取り付けるためのフランジ1
78を形成する円筒軸部176で構成されている。ロー
タ158の円錐状下側部156には、放射方向に延びる
溝又はチャンネルが形成されており、供試体の円錐状下
側部156に対する回転を防止している。ロータ158
にはさらに上下方向通路182が形成されており、この
通路に200ワットの電熱装置184が挿入される。ま
た、この通路182とずれた位置には上下方向溝186
が形成され、この上下方向溝には、熱電対等の温度検出
装置188が挿入される。電熱装置184及び温度検出
装置のリード線190はロータシャフト162に形成し
た軸線方向通路192を通って上方に延び、動的応力緩
和測定器12の制御用電子回路37に接続されている。
【0033】ロータシャフト168の下端部には、図1
4に示すようにロータアーム200が接続されている。
ロータアーム200は、ロータシャフト168の長手方
向の一端に軸線に対して直交する方向に延びているとと
もに、ユニバーサルジョイント202に接続されてい
る。ユニバーサルジョイント202は、その他端を延長
アーム204に接続されている。この延長アーム204
は、ロードセル206に接続されている。ユニバーサル
ジョイント202によるロータアーム200と延長アー
ム204の接続によって、ロータ158からロータシャ
フト168を通ってロータアーム200へのトルクの伝
達が可能となり、このトルクがロータアーム200によ
って線形力に変換されて延長アーム204を介してロー
ドセル206に伝達される。したがって、ロードセル2
06は、供試体によってロータ158の円錐状下側部1
56に負荷されるトルクを正確に測定することが出来る
ものとなる。ロードセル206は、周知の装置であり、
電気的な装置において読み取り、検出、検知、又は使用
が可能な電気的な出力を発生する。この一例は抵抗器で
あり、これをその抵抗値が負荷される値からに応じて、
又はこの負荷される値からによる変形に応じて変化する
ように構成する。また、他の例として、ピエゾ素子、可
変容量等を用いることも可能である。
【0034】ロードセル206は、ホイートストンブリ
ッジ構成(図示せず)とするのが好ましい。以下の説明
においては、ホイートストンブリッジ構成を含むもの及
びホイートストンブリッジ型のロードセルにより。ロー
ドセル206が構成されているものとして説明する。な
お、機械的な入力を検出又は検知してこれを電気的な出
力又は所望の分解能の反応を得ることの出来る他のロー
ドセル装置又はロードセル回路を使用することも可能で
ある。したがって、機械的な応力を、一般に円錐状下側
部156における抵抗トルクに線形的に比例する電気信
号を発生する電気エネルギに変換することが可能な同様
の要素を使用することが可能である。電気信号は、専用
プロセッサ14に信号線208を介して供給される。
【0035】ロードセル206は、さらに空気式シリン
ダ210にシリンダロッド212を介して接続されてい
る。空気式シリンダ210は、二つのポート214、2
16を有しており、これらのポートは空気圧の供給ライ
ンと排出ラインに接続されている。ポート214から圧
力が排出されているときに、ポート216に圧力を供給
することにより、シリンダロッド212が空気圧シリン
ダ210から突出する方向に動作する。これによって、
ロータ158が所定の角度範囲反時計回りに回転する。
この角度範囲は、シリンダロッド212が完全に引き込
まれた位置での、シリンダロッド212に取り付けられ
た環状ストッパ部材218と、シリンダベース224に
固定された当接部材220の軸線方向距離によって決定
される。また、環状スットパ部材218が当接部材33
0に当接するときのロータ100の位置はロータ158
の不動作位置であり、DSR試験の開始時のロータ位置
に対応している。
【0036】一方、ポート216から圧力を排出してい
る状態で、ポート214に圧力が供給されると、シリン
ダロッド212は空気圧シリンダ210に引き込まれ
る。したがって、ロータ158は時計回りに、シリンダ
ロッド212が完全に突出した位置における当接部材2
20とシリンダロッド212に取り付けられた環状スト
ッパ部材226間の距離に対応した所定の角度範囲で回
転する。この角度範囲は、好ましくは、ロータ158の
2度の回転角に対応する。ロータ158が2度完全に回
転するための所要時間は約5msであり、これによって
供試体にたわみが与えられる。
【0037】ロータ158の回転角度は、図示しないス
トッパ部材226に対向する当接部材220の面に適当
な幅のシムを取り付けることによって減少することが出
来る。このシムの取付によって、シリンダロッド212
の完全に突出された位置から完全に引き込まれた位置ま
でのストロークが、シムの幅分減少される。ある種の物
質においては、たわみ角度を1度乃至1/2度とするこ
とが望ましいことが分かった。例えば1度のたわみを与
えるためには、シリンダロッド212が完全に引き込ま
れた位置におけるストッパ部材226と当接部材の軸線
方向距離の1/2に対応した幅のシムが挿入され、シリ
ンダロッドのストロークを通常のストロークの1/2に
する。
【0038】図15には、動的応力緩和測定器12の制
御用電子回路37の電気回路300の回路図が示されて
いる。基本的に回路300は、ステータ装置34の上下
運動と、ロータ158の衝撃回転及びステータベース1
28及びロータ158の加熱及び温度制御を行う。回路
300は、115ボルト、20アンペアの交流電源30
2に電源スイッチ43を介して接続されている。回路3
00には、回路を保護するために15アンペアのヒュー
ズ304が挿入されている。電源スイッチ43がオンさ
れて、動的応力緩和測定器12がオンの状態となってい
る時には、インジケータパネル40がオン状態となり、
スイッチ43a、43bは閉となっている。これにより
回路300の補助電源アウトレット306を含む残りの
部分に電源が供給される。
【0039】回路300に電源が供給されると、ステー
タ温度コントローラ308が連続的にステータ装置34
の温度を監視して、熱電対142にステータ装置34の
温度を示す出力信号を発生する。このステータ装置34
の温度を示す信号に基づいて、ステータ温度コントロー
ラ308が、ソリッドステートスイッチ310を閉と
し、500ワットのリング状電熱部材138に電源線3
12を介して電源を供給する。10アンペアのヒューズ
314が過電流から回路を保護するために挿入されてい
る。ステータ温度コントローラ308がステータの温度
が所望の温度に達したと判断をした場合、ソリッドステ
ートスイッチ314が開放されて、500ワットの電熱
部材138への電源供給を遮断する。
【0040】同様に、ロータ158の温度は、ロータ温
度コントローラ316により、ロータに設ける熱電対1
88出力信号に基づいて制御される。ロータ158の温
度が選択された温度よりも低い場合には、ソリッドステ
ートスイッチ318が閉成されて、電源線312を介し
て200ワットのロータヒータ184に電源が供給され
る。10アンペアのヒューズ320が過電流からの回路
保護のために挿入されている。
【0041】動的応力緩和測定器12、ステータ装置3
4、ロータ装置36がそれぞれ開放位置となっている状
態においては、下側リミットスイッチ108のピン11
0が支持テーブル70に当接されてスイッチ108Aを
閉成して、電源線312を介してのコントロールパネル
40上のインジケータランプ48への給電を可能とし
て、開放状態を示すインジケータランプ48を点灯させ
る。三極スイッチ44a及び44bは不動作位置にバイ
アスされており、従ってオペレータにより両スイッチが
同時に操作されるまで電源はこの三極スイッチ44a及
び44bを介しては供給されない。
【0042】下側リミットスイッチ108にはさらに、
スイッチ108bが設けられている。このスイッチ10
8bは、ピン110が支持テーブル70に当接されてい
る状態で端子322に係合し、ステータベース128が
上昇してピン110が支持テーブル70から離れている
状態では、端子34に係合する。動的応力緩和測定器1
2が完全に開放された状態では、スイッチ108bは端
子322に係合された状態となっており、従って電源線
312から供給される電源は、クローズアップラッチ端
子326を介して下降ソレノイド328及び下降ラッチ
330を駆動して、ステータ装置34を完全に下降した
位置に保持する。動作状態の下降ラッチ330は、常閉
下降ラッチ端子332を開放して、オペレータによる操
作があるまで電流の上昇ソレノイド334への供給を遮
断する。
【0043】試験を開始する場合には、オペレータは、
三極スイッチ44a及び44bの双方を同時に上昇又は
閉塞位置に切り替える。これにより電源線312に供給
されている電源は上昇ソレノイド334及び上昇ラッチ
部材336に供給される。上昇ラッチ部材336が、常
閉の上昇ラッチクローズアップラッチ端子326を開放
して、下降ソレノイド328及び下降ラッチ330への
電流の供給を遮断し、下降ラッチ端子332を閉成す
る。これによって、ステータテーブル76の上昇動作が
許容される。この間、ピン110の下側スイッチ108
は押圧状態で保持され、スイッチ108bは端子322
に係合した位置となっている。三極スイッチ44a及び
44bを閉塞位置に保持することによって、電源が連即
的に上昇ソレノイド334に供給され、ステータ装置3
4をロータ装置36に向かって上昇させる。
【0044】ステータ装置34が、最終的な閉塞位置の
約0.050インチ下方の位置に到達すると、上側リミ
ットスイッチ112の上向きに突出しているピン118
が、ロータテーブル74の底面に当接されて、スイッチ
112aを閉成して、電源線312の電源のコントロー
ルパネル40の閉成位置インジケータランプ46への供
給を許容して、この閉成位置インジケータランプ46を
点灯させる。同時に、上側リミットスイッチ112のス
イッチ112bが閉成されて、電源線312の電源はク
ローズダウンラッチ端子332と上側リミットスイッチ
112のスイッチ112bを介して上昇ソレノイド33
4にオペレータスイッチ44aをバイパスして供給され
る。ステータ装置34が最終閉塞位置の0.050イン
チ下方の位置に到達すると、上側精密リミットスイッチ
114のピン122が調整コンタクト124によって押
圧され、従ってスイッチ114aを閉成する。自動試験
の場合には、コントロールパネル40のスイッチ42
は、自動位置(端子338と係合する位置とされ、)電
源は電源線312から上側リミットスイッチ112、三
極スイッチ42、端子338及び上側精密リミットスイ
ッチ114のスイッチ114aを介してプリセット可能
な予熱タイマ340に供給される。予熱タイマ340
は、所定値からゼロまでのカウントダウンを開始しす
る。予熱タイマ340の所定値は、ステータ温度コント
ローラ308とロータ温度コントローラ310のそれぞ
れが供試体の温度を所望の温度まで加熱するために十分
な時間に設定される。上昇ソレノイド334は、この間
最終閉塞位置に到達するまで、ステータ装置34の上昇
動作を継続する。
【0045】予熱タイマ340がタイムアウトとなる
と、タイマ端子342が閉成されて、電源線312の電
源は排気ソレノイド344及び排気タイマ346に供給
される。排気ソレノイド344の動作により空気圧シリ
ンダのポート216が大気に開放される。5秒間のタイ
ムアウト時間の最後で、排気タイマ端子348が閉成さ
れて、電源線312の電源がストロークソレノイド35
0に供給され、70psiの圧力が発生され空気圧シリ
ンダ210のポート214に供給される。これによりシ
リンダロッド212は、引き込まれてロータ158を所
定の角度範囲で回転させる。この時点において、試験が
開始され、ロードセル206が供試体によってロータ1
58に負荷されたトルクに比例した信号を発生して、こ
れを専用プロセッサ14に供給する。
【0046】動的応力緩和測定器12が手動モードで運
転されている場合には、ステータ装置34が最終閉塞位
置に到達した時点で、オペレータがスイッチ42を手動
位置に切り替える。これによてスイッチ42が端子35
2に係合して、電源が排気タイマ346及び排気ソレノ
イド344に給電線354を介して供給される。これか
ら先の動作は自動モードに関して説明したものと同一で
ある。なお、動的応力緩和測定器12は好ましくは装置
のセットアップ操作のみを手動モードで行い、実際の試
験は自動モードで行う。
【0047】試験が完了した後、オペレータが、三極ス
イッチ44a及び44bの両スイッチを同時に開放位置
又は下降位置に切り替える。三極スイッチ44a及び4
4bは、その後開放位置に保持される。これにより、電
源線312の電源が下側リミットスイッチ108の端子
324と係合しているスイッチ108bを介して、下降
ソレノイド328及び下降ラッチ330に供給される。
下降ラッチ330は、下降ラッチ端子332の開放位置
にラッチして、電源の上昇ソレノイド334及び上昇ラ
ッチ336への供給を、上側リミットスイッチ112の
スイッチ112a及び端子332の位置とは無関係に、
遮断する。同時に下降ソレノイド328が係合されステ
ータ装置34は三極スイッチ44a及び44bが双方と
も開放されている間、連続的に下降する。
【0048】回路37の安全面での特徴としては、オペ
レータによる供試体が配置されていない状況でのステー
タ装置34の移動を防止する。ステータ装置34が完全
に開放位置又は完全に下降した位置となると、上昇ラッ
チ端子326が閉成位置となり下側リミットスイッチ1
08のスイッチ108bが下降ラッチ328及び下降ソ
レノイド330に接続された状態となり、三極スイッチ
44a及び44bが同時に閉塞位置に操作されるまで、
ステータ装置34の移動を規制する。ステータ装置34
が、最終閉塞位置の0.050インチ下方位置に到達し
ていない移動状態にある場合、又は下降方向に移動して
いる場合には、三極スイッチ44a及び44bが設定位
置から切り替えられた場合には、ステータ装置34の移
動は停止される。
【0049】図16は、専用プロセッサ14における電
気回路のデータのフロー図を示している。専用プロセッ
サ14の電子回路は、ロードセル206から供給される
アナログ信号をディジタル変換する前に、アナログ処理
をするためのアナログ回路と、ディジタル情報を分析し
て供試体の種々の粘弾特性を決定するディジタル回路と
を有している。ディジタル回路には、Intel 80
85マイクロプロセッサコンピュータで構成する処理ユ
ニット402と、ROM404、RAM406、アナロ
グ/ディジタル(A/D)コンバータ408及び以下に
詳述するように多数の他の構成要素によって構成されて
いる。
【0050】まず、回路のアナログ回路要素及びアナロ
グ回路パッケージについて説明する。ロードセル206
の、ホイートストンブリッジ等の回路要素は、図16の
ブロック206に概略的に示されている。ロードセル2
06によって発生されるトルク信号は、励起された信号
電圧410及びセルの軸線方向の力の関数である。従っ
て、スパン回路412は供給電源414のロードセルへ
の供給電圧を5.25ボルト±5%の範囲で調整出来る
ようにしており、これによって異なるロードセルのおけ
る感度の変動が補償されるように構成される。
【0051】参照符号414は、導電線又は導電線の束
をしめしており、この導電線は接続、出力又は導線上の
信号を表すものとして用いられている。同様の参照符号
の使用法が他の導電線又は信号についても用いられる。
供試体の所定の角度でたわませた場合、ロードセル20
6は、信号線416にアナログ信号を発生し、このアナ
ログ信号を差動増幅器418に、周知の手動ゼロ又はオ
フセット装置422から信号線420を介して供給され
る基準信号とともに供給される。差動増幅器418は、
基準信号420とロードセルの出力信号416を加算し
てロードセル206の目盛り発生する。この結果得られ
た信号は、ロードセルの出力電圧が比較的低いため16
6のゲインで増幅される。 差動増幅器418の出力信
号424は、50ヘルツのカットオフ周波数を有するロ
ーパスフィルタ426に供給され、出力信号424の高
周波成分が濾波される。この結果得られた信号は、以下
に詳述するプログラムI、プログラムII及びプログラ
ムIIIの三つのプログラムのいずれが実行されている
かに応じてプログラムオフセット回路434によって発
生されるオフセット信号432と加算される。1インチ
−ポンドあたりのトルクに対して20ミリボルトの相関
電圧を有する出力信号436が、ストリップレコーダ
(Strip recorder)ma又は試験信号4
38として使用される。
【0052】スケールユニット440のゲインはアナロ
グ回路要素のパッケージの種々の回路要素の累積誤差に
よってアナログ信号に生じる不可避的なエラー成分を吸
収するように調整される。スケーリングユニット440
でスケーリングされた信号は、0.1インチ−ポンド
(インチ−LbS)のトルクを1カウントととするA/
Dコンバータ408に供給される。これにより、いかな
る選択されるアナログ回路要素に関しても仕様に合致す
るように調整がなされるので、DSRの性能に影響する
ことなくアナログ回路パッケージの交換又は取り替えを
行うことが可能となる。スケーリングされ、濾波された
トルク信号442は、12ビットのA/Dコンバータ4
08によりディジタル化される。
【0053】A/Dコンバータ408とスケーリングさ
れた信号は試験スイッチ444を介して接続されてい
る。試験スイッチ444は、試験信号446によりスケ
ーリング信号が、適当な条件で置き換えられることを許
容する。試験信号446は、既知の波形を有しており、
この波形は対時間の実際のDSR試験トルク曲線を模し
たものとなっている。試験信号の波形、従って波形に沿
ったデータポイント、が分かっているので、これに対応
する試験結果も分かっており、従って専用プロセッサ1
4によって算出された結果と、試験信号に応じて分かっ
ている値とが一致するか否かを判定することによって、
専用プロセッサ14のディジタル回路要素が正常に動作
をしているか否かを判定することが出来る。
【0054】試験信号は、プログラムメモリ404に格
納された一連のデータポイントアナログ再生信号であ
る。CPU402は、アドレスバス448を介して位置
メモリ404のディジタル試験データポイント格納位置
をアクセスする。データポイントが、データバス450
を介してCPU402に返される。CPU402は、試
験データを12ビットのディジタル信号をディジタル/
アナログ(D/A)コンバータ452に、12ビットの
ラッチ454を介して転送する。D/Aコンバータ45
2はラッチされた12ビットの試験データをアナログ試
験信号446に変換する。試験信号446は、試験中に
おけるA/Dコンバータに接続されるスケーリング信号
を同レベルの試験信号を増幅するバッファ456を介し
て試験スイッチ444に供給される。
【0055】スイッチ444は、試験信号をA/Dコン
バータ408に供給する。A/Dコンバータは、入力信
号がロードセル206によって発生された実際のトルク
緩和データを示すものか、試験データから再生されたも
のであるかに関わりなく、アナログ入力信号をディジタ
ルワードデータに変換する。A/Dコンパータ408は
12の情報ビットを有しており、4096の無方向性の
分解能を有している。図示の例においては、500Lb
sfのロードセル206には、動作状態において最大2
00ポンドの力が作用し、所望の分解能は1インチ−L
bfであるから、A/Dコンバータ408に4096の
可能なカウントの内の4000を割り当てることが好都
合である。これにより、1カウントは約1インチ−Lb
sfとなる。プログラムIの試験においては、測定され
るトルクは常に正のトルクとなるので残りの96は使用
しないものとなる。一方、プログラムII及びプログラ
ムIIIにおいては測定結果が小さな負の値を示すこと
があるので、この場合には残りの96を9.6インチ−
Lbsfと等しくなうようにオフセットトして用いて小
さな負のトルクを補償するものとする。
【0056】A/Dコンバータ408の入力アナログ信
号を12ビットのデータワードに変換する速度は100
0又は4000である。(他の変換率も当然使用可能で
ある)このA/Dコンバータ408の変換率は、精度タ
イマ458によって決定される。この精度タイマは、1
000又は4000ヘルツのクロック信号を発生して、
A/Dコンバータ408にライン460を介して供給し
て所望の変換率を得る。
【0057】A/Dコンバータ408によって変換され
た各12ビットのディジタルデータワードは、12ビッ
トのデータバス464を介してプログラム可能な周辺機
器インターフェース装置462に供給される。プログラ
ム可能な周辺機器インターフェース装置462は、CU
P402によるアクセスの前にそのデータバッファ部に
ディジタルデータワードを一時記憶する。
【0058】CPU402はアドレスバス448を介し
てデータバッファの正しい位置を指定することによりプ
ログラム可能な周辺機器インターフェース462よりデ
ータワードにアクセスする。プログラム可能な周辺機器
インターフェース装置462より得られた各データワー
ドはCPU402により審査され、RAM406の所定
の位置に格納される。RAM406には40キロバイト
のアクセス可能な記憶領域が一乃至複数のDSR試験の
トルク及び経過時間のデータを記録するために設定され
ている。RAM406はバッテリによりバックアップが
されており、不意の電源切断により記憶データが消滅し
ないように構成される。なお、RAM406に代えてE
EPROM技術によるチップを使用することも可能であ
る。
【0059】CPU402は情報をプロッタ18又はプ
リンタ17に光学インシュレータケーブル468を介し
て供給する。CPU402はまた、カレンダクロック4
70を有しており、8ビットのラッチ472を介してデ
ータに試験が行われた日時の指標を付すことが出来ると
ともに、CPU402が所定のタイミングで試験データ
を転送できるようにしている。CPU402は、UAR
T474及び光学アイソレータ476を介して汎用プロ
セッサ16にRAM406の格納データを転送する。
【0060】CPU402は、14キロバイトのプログ
ラムメモリ404がアドレスバス448及びデータバス
450を介してインターフェースされている。プログラ
ムメモリ404はデータ記憶部とは分離して設けられて
おり、プログラムI、プログラムII及びプログラムI
IIの一部の実行可能なプログラムコード及びこれに関
連するコンピュータプログラム及び専用プロセッサ14
の制御に必要なオペレーションコードを記憶している。
プログラムメモリ404はさらに多数のポートが設けら
れており、これらのポートにより、例えば試験が実行中
であるか否か480、第一の時定数が経過したか否か4
82、第二の時定数が経過したか否か484、データが
記憶されたか否か、等の情報を表示する発光ダイオード
表示装置478を制御し、さらにプログラムI又はプロ
グラムIIの試験が完了したときにこれを表示する発光
ダイオードで構成されたREADY表示488を制御す
る。また、他のポートは4桁のディジタル表示装置49
0をディスプレイドライバ492を介して制御してお
り、手動ゼロ422を介してロードセル206の目盛付
けを行うためのトルク情報を周期的に表示させる。また
さらに他のポートは、例えば、以下に機能を詳述する追
加のキーボード496、リセットスイッチ498、ゼロ
スイッチ500、プログラムスイッチ502にインター
フェースされている。
【0061】ディジタル用電源504はディジタル回路
要素に5ボルトの電源を供給する。一方、アナログ用電
源は、±15ボルトの電源を専用プロセッサ14のアナ
ログ回路要素に供給している。図17乃至図22は専用
プロセッサ14のアナログ回路部とディジタル回路部の
概略を示している。これらの図は順に連結されて一つの
回路図を構成する。図22のロードセル206は、図2
1の一連の差動増幅器550、552及び554にアナ
ログ信号を供給する。これらの差動増幅器は図16に関
して上述した差動増幅器418、ローパスフィルタ42
6、加算器430及びスケーラ440の機能を行う。A
/Dコンバータ408の出力信号(図20)は、試験ス
イッチ444(図22)を介して供給される。A/Dコ
ンバータ408は、12ビットのワードをプログラム可
能な周辺機器インターフェース装置462に供給する。
プログラム可能な周辺機器インターフェース装置462
は、二つの8ビットポートと一つの6ビットポートを有
するスクラッチRAMで構成され、これらのポートの情
報はCPU402(図17)によりアクセス可能であ
る。なお、CPU402はIntel 8085マイク
ロプロセッサで構成するのが好ましく、アドレス/デー
タバス616と組み合わされている。CPU402は約
3メガヘルツで動作する。
【0062】好ましくは、三つのIntel製の2キロ
バイトの電子的にプログラム可能なROM(EPRO
M)の集積回路又はEPROMチップ556a、556
b,556cがプログラムメモリ404として使用され
る。各EPROMチップは8ビットの入出力ポートを有
しており、ファンクションキー494、発光ダイオード
ディスプレイ478(図17)、D/Aコンバータ45
2、4桁のディスプレイ490に接続される。(なお、
集積回路またはチップ等の語はこれらと同等のものを使
用することが可能である。)これらのEPROMチップ
556a、556b,556c(図17及び図18)
は、複合アドレス/データバス558を介してCPU4
02がアクセス可能であり、各EPROMチップ556
a、556b,556cには、複合アドレス/データバ
ス558から出力される出力の下側8ビットのアドレス
ビットをラッチすることが出来る。なおEPROMチッ
プ556a、556b,556cを市販のEPROMで
構成する場合には、下側8ビットのアドレスデータをラ
ッチするために付加的なハードウエアをを設けることが
必要となる。これらの市販ものの例がEPROM568
a、568b(図21)に示されている。チップ選択デ
コーダ559(図19)は、CPU402による記憶装
置とポートアドレスを割り当てられたEPROMチップ
556a、556b,556cのアクセスを可能にして
いる。
【0063】EPROMチップ556aの一つの8ビッ
トポートは、4桁の発光ダイオードディスプレイ490
(図17)にディスプレイドライバ492(図18)を
介して情報を供給している。EPROMチップ556a
の他方の8ビットポートは、プログラムスイッチ502
及びゼロスイッチ500(図17)を監視している。E
PROMチップ556Cの一方の8ビットポートは、イ
ンジケータランプ478(図17)を制御している。他
のポートの複数ビットは、ディスプレイドライバ492
を制御している。単一のチップ560(図19)は、1
2ビットのD/Aコンバータ452及び12ビットのラ
ッチ454として機能をしており、アナログ試験信号を
供給する。チップ560には、12ビットのディジタル
データがEPROMチップ556bよりバス562を介
して与えられる。発生されたアナログ試験信号は、ライ
ン564を介してスケーリング用差動増幅器556に供
給される。差動増幅器556の出力信号はA/Dコンバ
ート408に試験スイッチ444を介して供給される。
【0064】二つの標準的な市販されている4キロバイ
トのEPROMチップ568a、568b(図18)
は、ROMに追加の8キロバイトの容量を与える。従っ
て、プログラムメモリ404の容量は14キロバイトと
なる。これらのEPROMチップ568a、568b
は、アドレス/データバス558を介してアクセスされ
る。しかしながら、これらは標準的な市販のEPROM
チップであるため、アドレス/データバス558から下
位8ビットのアドレスをラッチするためにラッチ570
(図20)が必要となる。これら下位8ビットのアドレ
スビットはEPROMチップ568a、568bにアド
レス専用バス572を介して送られる。チップ選択デコ
ーダ574(図18)は、いずれのEPROMチップ5
68a、568bがアドレスするセクタを有しているか
を検出する。
【0065】5つの8キロバイトのスタティックRAM
576a、576b,576c,576d、576e
(図18乃至20)は、記憶メモリを構成する40キロ
バイトのRAMを形成している。好ましくは、これらの
RAMチップ576a、576b,576c,576
d、576eは標準的な市販のチップで構成し、それた
めにEPROMチップ568a、568bに関して説明
したようにアドレスをラッチするためのラッチが別途必
要となる。従って、CPU402がこれらのメモリーチ
ップ一つをアドレス/データバス558を介してアクセ
スする場合、下位8ビットのアドレスビットはラッチ5
70によってラッチされアドレス専用バス572を介し
てRAMチップ576a、576b,576c,576
d、576eに与えられる。チップ選択デコーダ578
は、アクセスするアドレスを有するRAMチップを動作
可能とする。チップ選択デコーダ578は、光学インシ
ュレーションケーブル580(図17)を介して調整電
力を供給して、電力がローの場合にRAMチップ576
a、576b,576c,576d、576eの動作を
不能として電源のオン、オフによるデータの変化を防止
している。
【0066】EPROMチップ556a、556b,5
56c、EPROMチップ568a、568b及びRA
Mチップ576a、576b,576c,576d、5
76e及びUART500へのタイミング信号はタイマ
ーチップ582(図21)によって発生される。専用プ
ロセッサ14の特定のハードウエア構成を図17乃至2
2に示したが、これは専用プロセッサの構成の一例であ
ってこれに限定されるものではなく、他の構成、チップ
の変更等はその用途に応じて等業者が適宜なしうるもの
である。
【0067】次に上記の構成の動作を説明する。図23
乃至図32及び図36乃至図41は汎用プロセッサ16
と専用プロセッサ14の動作を示すフローチャートであ
る。動作中の種々のステップに関して以下の説明におい
てはカッコ()内に示す番号は図中の対応する番号のス
テップを表している。また、図中のおいて矢印とともに
示す数字は処理のジャンプ先のステップを示している。
さらに、種々のフォローチャートにおいては好適な構成
を、等業者が所有プロセッサ又は他のコンピュータプロ
グラム実行装置により実行するためのコンピュータプロ
グラムコードが再現出来るように説明する。
【0068】DSR試験を開始するためには、電源が既
にオンと成っていない場合には、勿論最初に電源スイッ
チ43を投入しなければならない。この電源投入時にお
いて、汎用プロセッサ16及び専用プロセッサ14は初
期化処理を行う。汎用プロセッサ16は、IBM相当の
マイクロコンピュータにおける周知の初期化動作を行
う。専用プロセッサ14は、CPU402のソフトウエ
アリセット(ステップ800、図27)を行い、プログ
ラムカウンタをゼロにセットして初期機能を起動する。
この初期機能において、メモリがクリアされ、ポートの
セットアップ(802)が行われ、汎用プロセッサ16
との交信の準備(804)が行われる。
【0069】オペレータは供試体の概略の重量を秤量し
でキャビティ152の供試体容器148に供試体を投入
する。ロータ温度コントローラ58及びステータ温度コ
ントローラ60はそれぞれ動的応力緩和測定器12の下
側コントロールパネル56に設けられており、これらに
供試体を加熱する所望の温度がセットされる。好ましく
は、双方の温度コントローラにセットされる温度をほぼ
同一として、供試体の温度がその全ての部分において均
一となるようにする。下側コントロールパネル56に設
けたストロークタイマ62に、供試体の温度がロータ温
度コンロトーラ58及びステータ温度コントローラ69
にセットされた所定の温度に達するのに十分な時間に選
択される予備加熱時間がセットされる。オペレータは次
いで、専用プロセッサ14の前面に配置された外部プロ
グラムスイッチ502をプログラムI、プログラムII
又はプログラムIIIを行う位置にセットする。
【0070】汎用プロセッサ16が初期化動作を終了す
ると、オペレータは汎用プロセッサ16に所望のプログ
ラムを実行させるコマンドを入力する。汎用プロセッサ
16によって実行可能なコードは一般的に二つのセグメ
ントに分割されている。第一のセグメントはプログラム
I又はプログラムIIを実行させるもので、オペレーテ
ィングシステムレベルでDSR1又はDSR2と入力、
又はタイプインすることによって実行される。第二のセ
グメントはプログラムIIIの処理を実行するもので、
オペレーティングシステムレベルでDSR3を入力する
ことによって実行される。コードが二つのセグメントに
分離されている理由は、プログラムI及びプログラムI
Iが専用プロセッサ14によってのみ実行され、DSR
が汎用プロセッサ16の動作を伴わずに行われるためで
ある。しかしながら、プログラムIIIにおいて要求さ
れる動作を行うためには、必要に応じてオペレータの高
度な操作が必要となるので、汎用プロセッサ16を使用
する必要が生じる。入力されたコマンドに応じて、汎用
プロセッサ16はプログラムI及びプログラムIIに対
応するメインメニュー1(図18、600)又はプログ
ラムIIIに対応するメインメニュー2(601)を表
示する。両メニューに表示される例えばDSR装置の目
盛り設定、装置形状の変更、動作確認機能の実行、オペ
レーティングシステムに戻る等の多くの選択項目は共通
である。
【0071】選択された試験を行うためのコードに関し
て説明をする前に、プログラムI、プログラムII及び
プログラムIIIに共通な機能に関して説明する。在来
のオペレーティングシステムとして、本実施例ではMS
−DOS(商標名)が採用されている。MS−DOSに
関しては広く知られているので説明は要さない。このオ
ペレーティングシステムによりオペレータがプログラム
I又はプログラムIIの試験をプログラムIIIの試験
を切り替えることが出来る。このオペレーティングシス
テムにより通常のマイクロコンピュータによって実行可
能な機能、プログラムの実行をすることが出来る。載荷
重量目盛りオプション(一般的に602)は、DSR装
置の目盛り付けの方法を提供する。これを概括的に説明
すれば、既知の重量を懸架して装置にロードセルに既知
の力が付加されるように装置に連結する。専用プロセッ
サ14の動作により対応するトルクが動的応力緩和測定
器12によって計測され、4桁の発光ダイオードディス
プレイ490に表示される。この表示に基づいて、技術
者は装置のゼロ点422及びスパン412の調整等をを
行い目盛り付けをする。確認オプション(604)は、
オペレータが汎用プロセッサ16を介して専用プロセッ
サ14とともに動作することを許容し(図30参照)て
スタートレベルの設定、診断の実行等を行う。同様に形
状変更オプション(606、図23、図24)ではオペ
レータが装置の例えば曲線の適合度、ロータの高さ、シ
フト時間等のデフォルト値を変更を行えるようにするも
ので、変更されたデフォルト値のいくつかは専用プロセ
ッサ14に転送される。
【0072】メニュー1にのみ設定されたオプション
は、プログラムIIデータファイルの入力オプションで
ある。このオプションの詳細は後述する。このオプショ
ンはオペレータが既に記録されているプログラムIIの
データファイルを、曲線適合度、スケーリング因子等の
変更などのグラフィック操作を行うために入力すること
が出来るようにするものである。プログラムIIIのメ
ニュー、即ちメニュー2にのみ設定されたオプション
は、DSR装置の部材の寸法変更オプションである。こ
のオプションは、オペレータが、例えば成形要素等の重
要ジオメトリ(幾何学)値を変更出来るようにするもの
である。これらの値はプログラムIIIの実行において
基本粘弾特性を決定するためにトルクを剪断応力緩和値
に変換することにおいてのみ必要とされる値であるの
で、この値の変更はプログラムI又はプログラムIIの
実行中は許容されない。
【0073】粘弾性物質の試験を行う場合、オペレータ
は実行しようとする試験に応じてプログラムI、プログ
ラムII又はプログラムIIIのいずれかをメインメニ
ュー(600又は601、図23、24)により選択す
る。プログラムI又はプログラムIIが選択された場合
には、汎用プロセッサ16は専用プロセッサ14の試験
機能を制御するルーチン(図25、26)にジャンプす
る。このルーチンにおいては、次いでオペレータに試験
を行う物質を特定する情報の入力及び例えば試験温度
(ロータ温度コントローラ58及びステータ温度コント
ローラ60に設定される温度)等の種々の試験パラメー
タ(702)の入力を要求する。次いで、このルーチン
では、RESET−232データバス(704)を使用
して専用プロセッサ14との接続を行う。接続がうまく
行われなかった場合には、プロセッサがオペレータに専
用プロセッサ14のリセットを要求する(706)。こ
れにより専用プロセッサ14のハードウエアリセット
(図27、ステップ806参照)が行われて、専用プロ
セッサ14のメモリがリセットされ、ポート(802)
がセットされて再び交信の準備がなされる(804)。
汎用プロセッサ16はここで再び専用プロセッサ14と
の接続処理(704、図25、26)を行う。専用プロ
セッサ14が接続されると、接続されたことを示すメッ
セージがモニタ上に表示される(708)。次いで、ル
ーチンは一連のコマンドを専用プロセッサ14に転送し
てプログラムI又はプログラムIIの試験ルーチンが実
行される(710)。
【0074】プログラムIIIが選択された場合には、
汎用プロセッサ16はすぐに専用プロセッサ14との接
続を行い、プログラムIIIコードを実行し、所定のデ
ータポイントを採集するためのコマンドを専用プロセッ
サ14に連続的に転送する。専用プロセッサ14は、汎
用プロセッサ16からの1又は複数のコマンドビット列
形式のデータとしてデータバス(808、図27)より
受けて、かくビットが組み合わされて入力コマンド形式
に変換する(810)。この変換されたコマンドに基づ
いて、専用プロセッサ14は実行するプログラムI又は
プログラムIIの適当なルーチンを制御するプログラム
制御コマンドを発生する(812)。
【0075】プログラムIが選択されて実行される場合
(図28参照)には、汎用プロセッサ16にヘッダー情
報の請求が行われ(810−812)汎用プロセッサ1
6から供給される情報が記憶メモリ406に格納される
(814)。次いで、このルーチンにおいて精密タイマ
458に4000ヘルツのクロック信号を発生させてA
/Dコンバータ408をセットして1秒あたり4000
の変換率で12ビットのワードへの変換を行うための、
コマンドが発生される(816)。次いで、このルーチ
ンではフラグがクリアされて有効が未だに開始されてい
ないことを表示する。(ここで有効な試験の語はDSR
装置が供試体にたわみを発生させている状態を示す。)
CPU402はプログラム可能な周辺機器インターフェ
ース装置462を介してワードのアクセスを開始し、開
始フラグをチェックして有効な試験が開始されようとし
ているか否かを判定し(818)、各ワードを予め設定
された値と比較して有効な試験が開始されたか否かを判
定する(820)。この段階では、有効な試験は開始さ
れていないので、ルーチンはこの段階(818−82
0)でループして、ワードをアクセスし、スタートフラ
グ(818)をチェックする。この段階においても有効
な試験は開始されていないので、スタートフラグは有効
な試験が開始されていないことを示すため、さらに(8
18−820)のループが繰り返され、各ループサイク
ル毎に新しくアクセスされたワードが比較される。
【0076】プログラムII又はプログラムIIIが選
択されると(図29参照)、これらを取り扱うルーチン
によって汎用プロセッサ16から必要な情報を得ること
が要求される(852−854)、汎用プロセッサ16
から転送された情報が記憶メモリ406に格納される
(856)。ここで、精密タイマ458が起動され、1
000ヘルツのクロック信号が発生される。このクロッ
ク信号はA/Dコンバータに供給されて、毎秒1000
の変換率で12ビットのワードが発生される。スタート
フラグは、試験が開始されていないことを示すためにク
リアされる。CPU402は、プログラム可能な周辺機
器インターフェース装置462を介して発生されたワー
ドをアクセスし、これを設定値と比較して、有効な試験
が開始されているか否かを判定する(862)。この状
態では有効な試験は開始されていないので、ルーチンは
(860−862)のステップで、プログラムIについ
て説明したのと同様にループする。
【0077】この時点から、専用プロセッサ14には、
オペレータがメインメニューにより選択したプログラム
I、プログラムII、プログラムIIIのいずれかの試
験の実行コマンドが汎用プロセッサ16から供給され
る。専用プロセッサ14は、ロードセル206からの入
力信号のディジタルワードへの変換を継続し、変換され
たデジタルワードを選択されたルーチンによって分析し
て、供試体にたわみが発生されたか否かを判定する。
【0078】この時点において、オペレータによる温度
コントローラの設定、メインメニューによる選択、供試
体のキャビティ152へのセット等の作業が行われる。
この動作は、上記した手順とは異なる手順で行うことが
可能である。上記の手順は単にオペレータの作業の手順
の一例を示すもので、同一の結果を得ることの出来るい
かなる手順においても作業を行うことが可能である。
オペレータは汎用プロセッサ16によって要求されてい
る情報の入力を行うと、この情報は専用プロセッサ14
に転送され、これと同時に汎用プロセッサ16にはDS
Rが試験開始の準備を完了していることを示すREAD
Yのメッセージを表示する。(712、図25、26)
オペレータが上記に述べた他の全ての作業を完了してい
ると仮定すると、この段階でオペレータは、三極スイッ
チ44a及び44bを両方同時に閉塞位置に操作してス
テータ装置34の上昇を開始させる。この動作は、油圧
シリンダ80を駆動してステータテーブル76とステー
タ装置34をロータ装置36に向かって移動させること
で行われる。
【0079】ステータテーブル76が最終閉塞位置の
0.050インチ下側の位置に到達すると、上側リミッ
トスイッチ112がロータテーブル74の底面120に
当接する。これにより、ステータ装置34をロータ15
8に向かって所定距離上昇させる自動制御が行われる。
この時点で、閉塞ゲージがオペレータに、ステータ装置
34が自動制御により上昇を制御する位置に到達したこ
とを可視情報として表示する。この時点で、オペレータ
は三極スイッチ44a及び44bを開放する。
【0080】この時点以降、DSR試験は完全に自動的
に行われ、オペレータには試験完了まで何の作業、操作
も要求されない。これにより人間の関与による可変要素
を完全に排除しているので、試験結果及びこれに基づい
て算出された物質の基本粘弾特性信頼性及び精度が大き
く向上することが出来る。さらに、試験の重要な工程
(即ち供試体にたわみを与えて供試体の試験結果の出力
を得るまでの工程)においてオペレータに何等の関与も
要求しないので、オペレータに要求される技術を最小に
することが出来る。
【0081】ステータ装置34が最終閉塞位置に接近す
ると、ロータ158の円錐面156が供試体容器148
のキャビティ152に嵌入して供試体を押圧する。この
押圧力により空隙、気泡等が供試体より除かれ、余分の
供試体材料はロータ158の円錐状下側部156の下側
縁部と供試体容器148の円筒面162の間に押し出さ
れる。ロータ158のヒータ部材184が、供試体に密
接して供試体をキャビティ152の円錐状下側部156
との間において加熱する。
【0082】ステータ装置34が最終高さ位置のすぐ下
に到達すると上側精密リミットスイッチ114が調整コ
ンタクト124に当接して、このコンタクト124を押
圧して閉成する、これによって、予備加熱ストロークタ
イマが起動される。これによりDSRが予備加熱期間
(ストロークタイマ62に設定された時間)ポーズ状態
となり供試体が確実に所定の温度まで加熱されるように
する。この期間に、ステータ装置34は、最終位置に到
達して、供試体の圧縮過程において発生され、ロータ1
58の円錐状下側部156と面160、162の間に蓄
えられた残留応力がほぼ完全に消滅する。
【0083】シリンダロッド212を伸張位置に保持す
る空気圧は、この状態でポート216を介して排出され
る。ポート216は5秒間大気に開放状態を保持されシ
リンダの圧力が確実に大気圧まで降下するようにする。
この時点で、シリンダ210にはポート214を介して
約70psiの圧力が導入されて、シリンダロッド21
2はシリンダ内に引き込まれる。シリンダロッド212
の軸線に沿った引き込み方向の動作は、ロータシャフト
168を介してユニバーサルジョイント202及びロー
タアーム200により回転方向の力に変換され、所望の
回転運動をロータ158に発生する。
【0084】ロータ158の衝撃的な回転方向変位によ
ってロータ158の円錐状下側部156及びキャビティ
152の面160、162の間に介装された供試体が変
形し、対向面158、160、162に抵抗トルクを負
荷する。このトルクは、ロータシャフト168及びロー
タアーム200を介して軸線方向の力に変換されて、延
長アーム204を介してロードセル206に伝達され
る。応力検出要素又はロードセル206の要素は、この
機械的軸線方向の応力を軸線方向応力に比例したアナロ
グ信号に変換する。このアナログ信号がロードセル20
6よりライン208を経て専用プロセッサ14に入力さ
れる。専用プロセッサ14はこのアナログ信号を選択さ
れたプログラムI、プログラムII、プログラムIII
の試験に応じて処理される。 プログラムI 供試体がたわまされる直前の状態について概括的に説明
をすると、この時点においてはプログラムIの試験ルー
チンには既にヘッダ情報が汎用プロセッサ16より与え
られており(810−812)、メモリに格納されてお
り(814)ディジタル変換率が毎秒4000で12ビ
ットのワードを発生するように設定され(816)、ル
ープがセットアップされて実際の試験の待ち状態と成っ
ている。この処理は、供試体の実際の変形を検出するた
めに用いられるので、有効な試験が開始される以前に開
始される必要があり、処理開始直後より試験データの記
録と分析を開始する。
【0085】このルーチンにおいては、スケーリングさ
れフィルタにより高周波帯域を濾波されたアナログ信号
に対応するディジタルデータワードと実際の試験におい
てトルク−時間応答曲線上の所定の点の基準値と比較す
ることにより、供試体にたわみが与えられているか否か
の判定が可能である。実際の試験中に(即ち、供試体に
たわみが与えられている時に)前述したようにたわみが
与えられた粘弾性物質に発生されるねじり応力が、たわ
みの付与から40ms、通常は5−10msの期間にお
いて最大値まで上昇し、次いで一般的に指数応答曲線に
そって緩和されることが知られている。また、所定の物
質において、この発生される応力は及びこれに対応して
ロードセルによって発生される信号は、所定のスタート
レベルと呼ばれる値を越えて増加する。なお、このスタ
ートレベルは、試験を行う物質における予想最大応力に
近い値に設定されるが、このレベルは、供試体の肉厚を
均一にするために圧縮したときに供試体に発生する応力
よりも大きい値に設定する必要がある。また、発生され
た応力は、40msのウインド期間にスタートレベルの
1/2を下回ることがないようにすることも必要であ
る。従って、ディジタル化された応答曲線は実際の曲線
の知られている特性を比較することによって供試体がた
わまされているか否かを判定することが出来る。
【0086】プログラム可能な周辺機器インターフェー
ス装置462からスタートレベルを越えるデータワード
が得られない間は、供試体にたわみが加えられていない
との判定がなされ、メモリ403に書き込まれるデータ
ワードはオーバーライトされる。データワードがスター
トレベルを越えた場合(820)には二つの可能性があ
る。一方は供試体にたわみが加えられて、供試体に発生
した応力に等しいディジタル化されたデータワードが発
生された場合と、他方は専用プロセッサ14の入力ライ
ンに異常信号が発生した場合である。実行されているル
ーチンでは、この時点において実際に試験が開始された
のか、異常信号が発生したのかを検出できないので、デ
ータが試験によって得られたものとして処理がすすめら
れる。
【0087】従って、40msのウインド期間が開始さ
れ有効な試験が行われていることを示すスタートフラグ
がセットされる。スタートレベルを越えた最初のデータ
ワードが、2秒間の積分の初期値を形成するとともに、
40msのタイマがインクリメントされる(822)。
アクセスされたデータワードは、記録されている最大ト
ルク値と比較される。試験開始初期におけるこのトルク
値はゼロである。従って、スタートレべルを越えたデー
タワードが一時的な最大トルク値とされる(24)。タ
イマはスタートレベルを越えるデータワードが検出され
てからの経過時間が40msを越えたか否かをチェック
する(826)。この時点においては、40ms期間が
終了していないので、なんの動作も行われず、次のデー
タワードがアクセスされ順次にメモリ406に経過時間
とともに記録される。従って、経過時間に対するトルク
の緩和曲線のディジタルデータの蓄積が開始される。
【0088】ルーチンはスタートフラグのチェックを行
う。このときスタートフラグは、有効な試験が行われて
いることを示している(818)。データワードは、2
秒間の積分値に加算され、40msタイマがインクリメ
ントされる。データワードは、一時的に最大トルク値と
された値と比較され、データワードが最大トルク値とし
て記憶されている値よりも大きい場合には、最大トルク
値が更新される(824)。タイマは、再度40msの
ウインド期間が終了したか否かをチェックする(82
6)。 40msのウインド期間が終了していない場合
には次のデータが毎秒4000データの変換率でディジ
タル化され、ループが反復される(818、822−8
26)。
【0089】40msのウインド期間が終了したと判定
されると、最後のアクセスされたデータワードがスター
トレベルの1/2の値と比較される(828)。このデ
ータワードがスタートレベルの1/2の値よりも小さい
場合には、初期においてスタートレベルを越えるデータ
ワードが検出されたので有効な試験が開始されたとの判
断が誤りであったとの判断がなされ、試験は異常があっ
たものと宣言される。この場合、2秒間の積分値、40
msタイマ及びスタートフラグがクリアされ(83
0)、新たに試験の開始を検出するループ(818−8
20)が開始され、スタートレベルを越えるデータワー
ドの検出が行われる。その後に有効な試験の開始が検出
されると、無効な試験においてメモリ406に書き込ま
れたデータに新しいデータワードがオーバーライトされ
る。
【0090】40msのウインド期間の最後にアクセス
されたデータワードが、スタートレベルの1/2よりも
小さくなっていない場合には、試験が有効であることが
宣言され、試験が継続される。最大トルクは、40ms
のウインド期間に発生することが知られているので、こ
のウインド期間中に得られた一時的な最大トルク値が最
大トルク値TMとなる。試験は継続され、2秒間の積分
値は4でわり算され(832)、引き続く期間において
毎秒1000データワードの割合でセットされたA/D
コンバータによって変換される値と、同じ重みとされ
る。
【0091】供試体の応力は指数的に減少するので、こ
の応力が約ゼロになるまでの時間は非常に長くなり、A
/Dコンバータの分解能は12ビットとされており、さ
らに試験の終末近くにおけるトルクの変化は微少ににな
るため、応力がゼロとなるまでの時間を正確な測定は困
難である。このため、周知の信号値が最大値に対して所
定の割合と減少するまでの時間を計測して時定数を決定
するする方法を採用するのが有利である。一般化された
系の第一の時定数Tは、1/e又は最大振幅の3
6.79%(説明を容易にするために小数点第二位でま
るめた値)であり、第二の時定数Tは、1/e又は
最大振幅の13.53%である。従って、DSR装置
に、第一の時定数Tはトルク信号に対応するディジタ
ル値が最大計測トルクの36.79%まで減少する時間
であり、第二の時定数Tはトルク信号に対応するディ
ジタル値が最大トルク値の13.53%となるまでの時
間となる。
【0092】2秒間の積分値(822)に加算され、有
効な試験が行われているか否を判定するためにチェック
された最後にアクセスされたデータワードは、最大トル
ク値TMの36.79%に対応する値(数学的には1/
e*TM、以下TC1と称す)と比較される(83
6)。データワードがTC1よりも小さい値に減少して
いる場合には、第一の時定数に達したことが検出され、
スタートレベルを越えるデータワードが検出された時点
からこの時点までの経過時間(ms)がメモリ406に
T1として記録され、この事実を示すフラグがセットさ
れる。このときCPU402は、ポート404に書き込
みを行い専用プロセッサ14の前面に設けられた発光ダ
イオード482を点灯させて第一の時定数に達している
ことの視覚的な表示を行う。一方、データワードがTC
1よりも小さい値まで減少されていない場合には、何等
の動作も行われない。
【0093】上記の第一の時定数T1に関連するステッ
プと同様に、ルーチンにより第二の時定数T2に達した
か否かの判定が行われる(838)。データワードは、
最大測定トルクTMの13.53%(数学的には1/e
*TM:以下TC2と称す)に対応する値と比較され
る。データワードがTC2よりも小さい値に減少してい
る場合には、第二の時定数に到達したと判断され、デー
タワードが最初にスタートレベルと越えた時点からの経
過時間(ms)がメモリ406にT2として記録され
る。これとともに、第二の時定数に到達したことを示す
フラグがセットされる。さらに、CPU402はプログ
ラムメモリ装置404のポートに書き込みを行い、専用
プロセッサ14の前面の発光ダイオード484を点灯さ
せて、第二の時定数に達したことを視覚的に表示する。
なお、上記と同様に、データワードがTC2を下回るま
で減少されていない場合には、なんの動作も行われな
い。
【0094】これらのステップ(836、838)が最
初に実行される時点においては、TC1と比較される最
初のデータワードは40msのウインド期間の終端にお
いてアクセスされ、試験が有効であると判断された値で
あるので、トルク対時間の応答曲線のディジタル値が第
一の時定数T1の値よりも小さくなっていることは有り
得ないことである。(勿論、第二の時定数T2の値は第
一の時定数の値よりも小さいので、データワードがこの
第二の時定数T2の値より小さくなることも有り得ない
ことである。)従って、データワードがTC1及びTC
2と比較されない40msのウインド期間中に第一の時
定数及び第二の時定数に到達することは有り得ないこと
である。
【0095】次に、ルーチンは、時定数フラグと試験時
間のチェックを行い、試験結果が得られているか否かの
判定を行う(840)。両フラグがセットされていない
場合には少なくとも第二の時定数T2に未だに到達して
いないことが示され、又は試験時間が2秒に達していな
いことが示され。この場合には、試験が終了していない
ので、次のデータワードがアクセスされ、処理されると
ともに試験タイマがインクリメントされる(842)。
試験時間が2秒に達していない場合には、データワード
は2秒間の積分値に加算される(844)。データワー
ドは、次いでTC1及びTC2と比較され第一及び第二
の時定数に達しているか否かの判定が行われる(83
6、838)。さらに時定数フラグ及び試験時間が再度
チェックされ、試験結果が得られているか否かの判定が
行われる(840)。ルーチンは、両方の時定数に到達
しかつ試験時間が2秒間の積分値が算出されるまでの
間、データワードをアクセスし、2秒間の積分値に加算
し、データワードをTC1、TC2と比較するループ
(840、842、844、836、838、840)
を継続する。
【0096】試験が完了すると、データ(T1,T2,
トルク対時間の座標値及び2秒間の積分値)が記憶され
(846)、汎用プロセッサ16にRS−232データ
バスを介して転送される(848)。データレジスタは
クリアされ、全てのフラグ及びタイマはリセットされ、
発光ダイオードのディスプレイは消灯される(85
0)。ルーチンは、A/Dコンバータ408の変換率を
毎秒4000データワードにセットし(816)、新た
な試験の開始を検出するためのループを開始する(81
7、818、820)。
【0097】RS−232データバスの他端に接続され
た汎用プロセッサ16は専用プロセッサ14からの情報
を受けてディスプレイモニタ20に情報を数値情報の形
式で表示する(714:図25、26)このデータは、
その後汎用プロセッサ16のハードディスク又はフロッ
ピーディスクに記録され、プリンタによってプリンとさ
れる。汎用プロセッサ16によって実行されるルーチン
は、リセットスイッチが押圧されたか否かをチェックす
る(718)。リセットスイッチが押圧されていた場合
には、専用プロセッサ14によって実行中の試験に異常
があるとの判断がなされ、オペレータに新たな試験を行
うための情報の入力が要求される(702)。リセット
ボタンが押圧されていない場合には、ルーチンがオペレ
ータがF10キーの押圧により試験情報の変更を選択し
たか否かを判定する(720)。F10のファンクショ
ンキーが押圧されていた場合には、ディスプレイモニタ
がクリアされ、専用プロセッサ14によって行われてい
る試験が無効とされる(722)。この場合も、オペレ
ータに新たな試験情報の入力が要求される(702)。
F10のファンクションキーが押圧されていなことが判
定された場合には、ルーチンは、専用プロセッサ14か
らの新しいプログラムIの試験データを待つ待機状態と
なる。
【0098】上記の説明より明かなように、試験情報の
再入力が不要であり、リセットスイッチが押圧されてい
ない場合には、自動的にプログラムIのプログラムの試
験を繰り返してデータを蓄積し、分析し、複数の試験の
データを記憶する。このあいだ、オペレータの操作は一
切不要となる。従って、プログラムIがメインメニュー
から選択されると(700、図23、24)オペレータ
は、シフトの開始等の情報を入力するのみで、専用プロ
セッサ14又は汎用プロセッサ16の動作への介入は不
要となる。オペレータは、単に所望の量の材料の供試体
を、供試体キャビティに投入し、DSR装置を閉塞位置
に動作させ、使用された供試体を新しい供試体と交換
し、再びDSR装置を閉塞しで次の試験を実行する。こ
のプロセスは、異なるタイプの資料の試験を行う場合、
試験のパラメータを変更する場合、又は試験情報を変化
させるまでの間、永久に反復される。 プログラムII、プログラムIII 前述したように、プログラムII及びプログラムIII
の試験は、供試体が実際にたわみを与えられるまえから
実行される。この時点においては既にヘッダ情報が要求
され、入力を受け(852−854、図29参照)、メ
モリに記憶されている(856)。A/Dコンバータの
変換率は、毎秒1000の12ビットデータワードに設
定される(858)。ループ(860、862、86
4)は形成され、実際の試験が開始されるまで待機状態
となる。ルーチンがプログラムIIを実行している場合
も、プログラムIIIによりデータの収集を行っている
場合も、ルーチンは同一の動作によって供試体にたわみ
しTpチヲられて実際の試験が開始されたか否かの判定
を行う。
【0099】プログラムIによる試験に関して詳述した
ように、たわみが与えられた粘弾性物質に発生されるね
じり応力が、たわみの付与から40msのウインド期間
において最大値まで上昇し、次いで一般的に指数応答曲
線にそって緩和されることが知られている。また、所定
の物質において、この発生される応力は及びこれに対応
してロードセルによって発生される信号は、所定のスタ
ートレベルと呼ばれる値を越えて増加する。なお、この
スタートレベルは、試験を行う物質における予想最大応
力に近い値に設定されるが、このレベルは、供試体の肉
厚を均一にするために圧縮したときに供試体に発生する
応力よりも大きい値に設定する必要がある。また、発生
された応力は、40msのウインド期間にスタートレベ
ルの1/2を下回ることがないようにすることも必要で
ある。従って、ディジタル化された応答曲線は実際の曲
線の知られている特性を比較することによって供試体が
たわまされているか否かを判定することが出来る。
【0100】ルーチンは、このためA/Dコンバータ4
08によって毎秒1000ワードの変換率で変換された
データワードを収集するプログラム可能な周辺機器イン
ターフェース装置462を介してデータワードをアクセ
スする(860)。ルーチンが、実際の試験が行われて
いると判定できる状態になっていない場合には、データ
ワードがスタートレベルを越える値となるまでループ
(860、862、864)が繰り返される。データワ
ードがスタートレベルを越えると、スタートフラグがセ
ットされ、40msのウインド期間が開始される(86
6)。スタートレベルは、96ディジタルカウント分オ
フセットされ、従って9.6インチ−lbsfに対応す
るオフセット分、オペレータの設定値よりオフセットし
ている。この9.6インチ−lbsfのアナログオフセ
ットは、A/Dコンバータ408によって受け取られる
アナログ入力信号にプログラムII又はプログラムII
Iにセットされたプログラムスイッチ502によって与
えられる。
【0101】さらにデータワードのアクセス(860)
が行われ、ルーチンはスタートフラグをチェックし(8
62)、試験が行われていることを検出する。従って、
ルーチンは試験タイマをインクリメントし、40msの
ウインド期間が終了したか否かを検出する。ルーチン
は、ループ(860、862、866、868)をタイ
マが40msを越えてインクリメントされるまで継続さ
れる。40msのウインド期間が終了するtp,ルーチ
ンは最後にアクセスされたデータワードがスタートレベ
ルの1/2よりも小さくなっていないかをチェックす
る。小さくなっている場合には、試験に異常があること
が宣言され、試験タイマ、スタートフラグがリセットさ
れ(872)、ルーチンは新たな試験が開始されてスタ
ートレベルを越えるデータワードが発生したときにこれ
を検出するようにループされる。40msのウインド期
間の最後にアクセスされたデータワードがスタートレベ
ルの1/2よりも大きい場合(870)には、試験が有
効に行われたことが宣言され、CPU402によって発
光ダイオード482、484(プログラムIの時定数に
達したときに点灯される発光ダイオードに対応)が、プ
ログラムメモリのポートに書き込みを行うことによって
オンされる(874)。この点においてルーチンは、オ
ペレータがプログラムIIを選択したか、プログラムI
IIを選択したかを判定する。 (A) プログラムII プログラムIIが選択されている場合には、ルーチンは
0.4秒から400秒までのログ(対数)間隔で21の
データポイントのデータワードを収集し、対応する時間
とともに一時記憶する(876)。全てのデータの収集
が完了すると、400秒後にCPU402がプログラム
メモリのポートに書き込みを行って発光ダイオード48
8を点灯させて、全てのデータの収集が完了したことを
視覚的に表示する。その後に供試体が取り外される。オ
ペレータは、専用プロセッサ14の前面に設けられたゼ
ロスイッチ500を操作してCPU402にゼロトルク
の状態におけるロードセル206の出力の読み込みを指
令する。ゼロトルクにおけるロードセルの出力値は、比
較的長い試験時間のプログラムIIの実行中のロードセ
ルのドリフトを示している。ルーチンは、各データポイ
ントを補正して精度を向上し、ログベースの変換を行い
修正されたログベースデータポイントを記憶する(87
8)。
【0102】各データポイントの対をなすログトルクと
ログ時間は、プロッタ18に転送される。プロッタ18
は、例えば図5に示すグラフを作成する。さらに上記の
データは汎用プロセッサ16に転送される。汎用プロセ
ッサ16は転送されたデータをディスプレイモニタ20
に表示する(880)。ルーチンはその後にデータレジ
スタをクリアし、スタートフラグ及び試験タイマをリセ
ットし、発光ダイオードをオフにする(882)。次い
で新しい試験の開始を検出するために、ループ(86
0、862、864)が形成される。
【0103】汎用プロセッサ16が、専用プロセッサ1
4からプログラムIIのデータの転送を受けると(71
4、図25、26)、付設されたプリンタ17によって
数値データがプリンとされるとともにハードディスク又
はフロッピーディスクに記憶される。汎用プロセッサ1
6はログトルク対ログ時間をディスプレイモニタ上にプ
ロットして応力緩和曲線を形成する(726)。これと
ともにモニタには複数のカウントの選択項目が表示され
(728)オペレータにより選択が行われる(72
8)。この機能には、応力緩和曲線のプリント又はプロ
ット(730、732)及びトルク対時間の座標系にお
ける曲線の適合度の変更が含まれる。こうした状況にお
いて、機能が実行されると、ルーチンはメニュー表示に
戻りオペレータの新たな機能選択が行われる。所望の機
能が実行されると、ルーチンは第二のメニューとなりオ
ペレータは、曲線適合度に関するプリセットの変更、プ
ログラムIIの試験に戻る、ログトルク及びログ時間の
応力緩和曲線をディスクに格納する新たな試験情報を入
力する、プログラムを終了してMS−DOS等の、メイ
ンのオペレーティングシステムに戻る等の付加機能の選
択も可能となる。
【0104】プログラムI及びプログラムIIは、オペ
レータの介入をほとんど必要としない。この事実は、オ
ペレータが希望すればプログラムIIの試験を反復して
行うことが出来、この場合オペレータは、継続オプショ
ンの選択と新しいデータによるプログラムIIの再実行
オプションの二つの入力要求に応答するのみが必要とな
る。
【0105】プログラムIIのディスクに格納されたメ
インメニュー700によって再読みだしを選択すること
が出来る。この場合、ルーチンのプロンプトはオペレー
タが表示しようとするデータを含むファイルを入力する
ことである(図25、26、738参照)。ルーチン
は、指定されたファイルをオープンしてデータを表示す
る(740)とともにログトルクとログ時間の応力緩和
曲線をディスプレイモニタに表示することが出来る。そ
の後、ルーチンはオペレータにメニュー1又はメニュー
2より曲線のプリント又はプロット(730、73
2)、曲線の適合度の変更、新しいデータによるプログ
ラムIIの試験の実行を含む機能を選択することが出来
る(728、736)。 (B) プログラムIII プログラムIIIの試験が選択されると、ルーチンがま
ず専用プロセッサ14で実行される。この段階におい
て、専用プロセッサ14にはデータポイントの数、を与
えることが出来、また専用プロセッサ14は選択された
データポイントを収集する(884、図22)。ルーチ
ンは均等にログ間隔で表示されたデータポイントを収集
して、各データポイントを対応する時間とともに一時記
憶する(886)。全てのデータポイントが収集される
と、CPU402はプログラムメモリ404のポートに
書き込みを行って、発光ダイオード488を点灯させ
て、すべてのデータの収集を完了したことを表示する
(888)。オペレータはDSRから供試体を取り外し
て、専用プロセッサ14の前面のゼロスイッチ500を
投入してCPU402にゼロトルク時のロードセル出力
の読み取りを指令する。読み取られた値は比較的長いプ
ログラムIIIの実行中にロードセル206に生じたド
リフトである。ルーチンはこのドリフトの大きさに応じ
てデータの補正が必要か否かを判定して、必要と判定し
た場合(890)には収集されたデータポイントの補正
を行いデータの精度を向上する。
【0106】トルク対ログ時間のデータポイントはRS
−232データバスを介して汎用プロセッサ16に転送
される。汎用プロセッサ16のプログラムIIIの処理
においては、トルクデータとログ時間ポイントとを分離
して一次元のデータ列として格納する(図31、ステッ
プ900参照)。このデータ列を以下の説明においては
トルク及びXアレイと呼ぶ。以下の説明においてアレイ
配列された変数は、変数名の後に(アレイ)を付して表
記する。なお便宜上アレイの表記は変数が最初に説明さ
れたときにのみ付すものとする。
【0107】ルーチンは、ログ変換を行って、トルクの
緩和値を算出して一次元アレイに記憶する(902)。
このアレイは以下にYアレイと称する。Yに格納された
ログトルクは変換されて緩和弾性係数のログ値とされY
に再度格納される。緩和弾性係数のログ値はG(アレ
イ)に格納され、それらに対応する時間はTIM(アレ
イ)に格納される(906)。緩和弾性係数はGとして
略称される。このGは、八木/前川近似法により物質の
基本粘弾特性を近似的に決定する。
【0108】ログトルク緩和値からログトルク緩和弾性
係数への変換は、たわみを付与された供試体のジオメト
リ及びたわみ量に関する情報により可能とされる。たわ
みを与えられた供試体のジオメトリは、ロータ158及
びキャビティ152の寸法及び閉塞高さの関数として与
えられる。特定の動的応力緩和測定器12に関するこれ
らのジオメトリパラメータが測定され、汎用プロセッサ
16のデータファイルに記録される。緩和弾性係数の算
出を方法に関して以下に説明する。
【0109】式1においてトルクTは、DSR試験中に
計測され、その値はロータ158の円錐状下側部156
と面160、162によって規制された供試体に発生さ
れ、円錐面に伝達されるた応力に応じて変化する。
【0110】
【数1】 式1においては、剪断応力Tは発生された供試体の変形
量又は歪量γと式2に示す剪断緩和弾性係数Gで表され
る。
【0111】
【数2】 緩和弾性係数Gは供試体の挙動によって示される供試体
の挙動による線形的粘弾理論によって表現される独立し
た歪である。Gは、時間の関数として変化するが積分に
関して定数と考えることが出来る。Gを積分された値よ
り減算することにより、次の式3が得られる
【0112】
【数3】 供試体のねじれの正確な表現に依存する整数は、ロータ
158とキャビティ152のジオメトリ形状因子の逆数
を示している。ロータ158とキャビティ152の実際
のジオメトリが判っており、形状因子は算出可能である
ので、これを算出して上記の式3を解くために使用され
る。緩和トルクTは試験中に計測されるので、これも既
知の値である。従って、剪断緩和弾性係数Gのみが式3
における未知数となるので、形状因子に測定された緩和
トルクTを乗算することによって解を得ることが出来
る。
【0113】式3は、変形中のねじれ率の経過の効果を
考慮していない。代表的な従来の応力緩和実験において
はほぼ瞬間的な供試体の変形を発生させるように試みら
れている。現実的には、しかしながら、変形を発生する
ための期間の5乃至10倍の期間に得られたデータが理
論的な瞬間的な変形によって得られるデータに近いもの
となるため、変形以降の初期期間の応力緩和データは、
使用されない。プログラムIIIのルーチンの実行によ
って専用プロセッサ14に収集されるデータはこの条件
に合致したものとなる。
【0114】閉塞状態となっているロータ158とキャ
ビティ152の実際のジオメトリの拡大図は図33に示
されている。このジオメトリの形状因子の算術的なモデ
ルにおける複雑さを回避するために図34の試験ジオメ
トリにはいくつかの近似値が採用されている。ロータの
半径Rとキャビティの半径Roの双方はz軸線にそって
変化する。ロータ158とキャビティ152の面160
との距離と歪を発生させるたわみ量はオペレータによっ
て選択可能となっており従って変数として扱われる。
【0115】供試体における歪モデルの形成を容易とす
るために、局部座標系による変換が有効である。この目
的で、Y軸線は垂直又はロータ158の円錐面156に
対して直角に設定される。局部x軸線は円錐状下側部1
56の接線方向でたわみ方向に向けて設定される。この
「流体」要素の局部ひずみ以下の式4で示される。
【0116】
【数4】 上記の局部座標系への変換は「潤滑近似」として知られ
ており、空隙が空隙の極率半径に較べて十分に小さい場
合に狭い空隙内に閉塞された流体要素の局部歪を示して
いる。この近似法をDSRに使用する場合zの値が小さ
い場合には(値は円錐面の点に近い)疑問が生じる。し
かしながら、合計トルクに比較してこの領域に応力を導
入することには、この領域のモーメントアームRが小さ
いので最小となる。zは、曲率半径の増加、従ってモー
メントアームRの増加に伴って増加する。従って近似全
体の精度は、問題とならない範囲となる。
【0117】図35は、ΔY又はS、ロータ158のキ
ャビティ152の面間の距離がzの関数として変化する
要領の概略を示している。この図から明かなようにDS
R試験のジオメトリは三つの分離した領域を考慮するこ
とを要する。特に、合計トルクは、各三つの領域のトル
ク成分の和で構成される。これは式5で表現される。
【0118】
【数5】 歪とトルク成分の算出は以下の式によって行われる。
【0119】
【数6】
【数7】 上記の式7、9、11を式5に代入することによってD
SR試験のモデルが形成される。トルク成分の検討は、
G,応力緩和弾性係数が単一の乗算因子として(未知の
変数)として現れることを示している。他の条件は既知
でありロータの製造される寸法より又はオペレータの選
択するオプション(例えばたわみ角及び閉塞高さ)によ
って数量的に得られる。従って、条件と乗算子として除
かれるGの和がDSR装置のジオメトリの形状因子の逆
数となる。応力緩和弾性係数Gは時間の関数であり、時
間の関数としての計測された緩和トルクTを形状因子で
乗算することによって算出することが可能となる。
【0120】従って、アレイYのログトルク値は、形状
因子で乗算され、上記の数学的な分析により計算され
て、再びYに格納されて、応力緩和弾性係数Gのログを
示す(904)。これらの値はベース10に変換されて
アレイGに格納される応力緩和弾性係数が得られる。予
め選択された度合いの最小二乗多項曲線の適合、こうし
たクロート(Crout’s)の換算技術を使用するこ
とによって得ることが出来る。多項係数は曲線の適合ル
ーチンにおいてC(アレイ)に記憶され(910)、後
に供試体の基本粘弾特性の決定に使用される。
【0121】ログ応力緩和弾性係数及びログ時間の最大
値と最小値を決定するルーチンは、適切なスケーリング
要素によって得られる(912)また,ディスプレイモ
ニタ20上にログ応力緩和弾性係数対ログ時間曲線がプ
ロットされる(914)。オペレータ又は技術者は複数
のオプションの中から選択を行い(916)、例えばプ
リント又はプロットによるハードコピーを作成し、曲線
の適合度を変更して曲線と実際のデータの整合性を高
め、プロットの座標を手動入力し、又は継続(図6に示
した3つの異なる物質のログ応力緩和弾性係数とログ時
間の曲線)等を行う。選択が継続以外のものである場合
には、ルーチンが選択に対応した適当なルーチンにジャ
ンプして選択された機能を実行して、メニューに戻り他
の選択を可能とする。なお、上記において、図中の矢印
とともにその先端に示した数字は、ジャンプ先のステッ
プを示しており、矢印の根元に示した数字又は丸囲いを
施した数字はジャンプ元のステップを示す。
【0122】再スケーリング、印刷等のメニューによっ
て選択された機能が実行されると(916)、応力緩和
弾性係数対時間データが、表形式で表示されプリンタに
よってプリントアウトされる(918)。(908)で
決定された多項係数は予め設定された又は変更された適
合度とともに周知の八木井/前川近似法を行うために使
用され基本周波数に依存した粘弾特性情報が得られる。
この粘弾特性情報は、損失弾性係数GPP(アレイ)、
貯蔵弾性係数GP(アレイ)、複合粘性VIS(アレ
イ)、損失係数TAND(アレイ)を含んでおり、これ
らは、ぞれぞれの係数は角度周波数W(アレイ)の関数
として算出される。
【0123】最小二乗曲線の適合はログベース周波数W
の関数としての粘弾特性のGPP,GP,VIS,TA
NDの各係数の対数の基数値により行われる(92
2)。粘弾特性データの最大値と最小値はグラフィック
表示のスケーリングに用いられ特性データはプリンタに
より表形式でプリントアウトされる、ディスプレイモニ
タ20に表示される(926)。オペレータにはこの時
点で粘弾特性、対時間の緩和弾性係数及び曲線適合係数
等の一連のデータをセーブするオプションが与えられる
(928)。
【0124】損失弾性係数GPP,貯蔵弾性係数GP及
び複合粘性VISのグラフィックのプロットは角度周波
数の関数としてディスプレイモニタ20上の同一のグラ
フに」表示される(930)。オペレータは、一連のオ
プションが与えられさらに他の機能の選択が行われて、
スクリーン上のプロットのプリント又はプロットが取ら
れ(図8参照)、曲線適合度が変更、データの手動スケ
ーリング又は単に継続の機能が実行される。継続が選択
された場合を除く各機能においてルーチンは適切なルー
チンにジャンプする。機能が終了するオプションが再び
表示され(932)、他の機能の選択が可能となる。損
失弾性係数を貯蔵弾性係数の関数として表示するコルー
コル(Cole−Cole)のプロットディスプレイ上
に表示される(934)(図9参照)オペレータは、こ
の時点で、曲線の適合度の変更と、新たなデータによる
プログラムIIIの試験の再実行、新たな情報の入力、
プログラムの終了の第二の選択オプションが与えられる
(936)。
【0125】プログラムI及びプログラムIIと同様
に、プログラムIIIの試験は順次に行われ、オペレー
タに要求される操作は非常に僅かである。例えば、オペ
レータがDSR装置を所定の位置で閉塞されると、試験
が実行され試験結果が発生されオペレータにはこのあい
だ何の操作も要求されない。試験が完了すると、オペレ
ータはいくつかの簡単な入力要求に応答しなければなら
ないが、それらは後で分析を行うためデータの記憶、新
たなデータによるプログラムIIIの試験の再実行等で
ある。この要領で多くの試験が行われ、試験結果が熟練
した技術者又はエンジニアによる分析のために保存され
る。
【0126】プログラムIIIの一連の試験が完了する
と、試験結果が検討され、ソフトウエア操作によって記
憶データと比較される。まず、プログラムIIIのコー
ドによりプリンタ17、プロッタ18等との交信用イン
ターフェイスパラメータが決定され、ディスプレイのモ
ニタの表示特性が決定される(1000、図36参
照)。ルーチンは次いでオペレータに所望の比較オプシ
ョン選択を要求して、緩和弾性係数又は貯蔵弾性係数曲
線を以前に行われた試験結果との比較を行う(100
2)。オペレータは、比較のための以前に行われた試験
結果のデータファイルの選択を要求される(100
4)。これらのファイルはファイル名等の識別子と緩和
弾性係数、時間座標とを有している。メニュー3から選
択されるオプションに応じてルーチンが対応するサブル
ーチンにジャンプして、要求される機能を実行する。な
お、図36乃至図41において、は比較オプションの選
択と対応するサブルーチン、AA、BB等の二重符号で
示されている。
【0127】オペレータが緩和弾性係数曲線の比較オプ
ションを選択すると、複数の以前に行われた試験結果と
の比較が行われる。このためルーチンは、サブルーチン
(AA)にジャンプし、選択されたファイルと最大値及
び最小値が検出されて適切なスケーリングが行われる
(1006)。ルーチンはディスプレイモニタに軸線と
ラベリングを設定し(1008)、最初に選択されたフ
ァイルの緩和弾性係数対時間データ座標のグラフのプロ
ットを行い、次いでグラフの多項適合係数によって決定
される緩和弾性係数曲線のプロットを行う(101
0)。なお、グラフには例えば四角又は丸のシンボル等
の適当なシンボルによりデータポイントが表示される
が、これらは実際の試験において採集されたデータであ
り、曲線は最小二乗ルーチンによって決定された関数で
あるので、これらの実データを正確に通過するものとは
ならない。
【0128】選択されたファイルのデータポイントと関
連する曲線のプロットが完了すると、プロットの表示色
が変更され(1010)、次のファイルのプロットが行
われる。ルーチンでは、全ての選択されたファイルのプ
ロットが完了したか否かを判定し、全てのファイルのプ
ロットが完了するまで上記の処理を反復する(101
0)。オペレータには、ディスプレイモニタに表示され
たグラフのプリント又はプロットオプションが与えられ
るとともに、手動による再スケーリング又は機能を選択
しないオプションが与えられる。オペレータにより手動
の再スケーリングが選択されると、プログラム制御はス
テップ(1010)に戻り再び選択されたファイルのプ
ロットが行われる。全てのグラフィックオプション選択
及び処理が完了すると、メニュー(メニュー3b)に第
二の比較オプションが表示され、オペレータに他の特性
の比較、新しいファイルの選択又はプログラムの終了を
選択するオプションが与えられる(1016)。
【0129】オペレータが貯蔵弾性係数、損失弾性係数
又は複合粘性データの比較を選択した場合には、ルーチ
ンがこの比較を取り扱うサブルーチン(BB,図38参
照)にジャンプする。このルーチンにおいては、オペレ
ータには全てのデータファイルの一つの特性を同一グラ
フ中に表示するオプションが与えられる。選択に応じ
て、ルーチンは選択されたファイルの最大値ト最小値を
検出して(1018)これに基づいてスケーリング因子
に基づいてスケーリング点を算出してプロットする(1
020)。次いで、ルーチンは全てのファイルのグラフ
上へのプロットが完了したか否かをチェックし(102
2)全てのファイルのプロットが完了するまで処理を反
復する。オペレータには、ディスプレイモニタに表示さ
れたグラフのプロット又はプリント、手動による再スケ
ーリング(1024)のオプションが与えられる。全て
のグラフィックオプションが完了すると、第二のオプシ
ョンメニューが再表示され、オペレータが他の比較処理
を選択できるようにする。
【0130】オペレータがコルーコル(COLE−CO
LE)プロットを選択した場合には、剪断損失弾性係数
の剪断貯蔵弾性係数の関数としてのプロットが行われ
る。ルーチンはこのため、これに関連するサブルーチン
(CC、図39参照)にジャンプする。ルーチンは、最
初に、損失弾性係数と貯蔵弾性係数の双方の最大値と最
小値WP検出して曲線のスケーリングを行う(102
6)、軸線がプロットされ、適当なラベリングが与えら
れる(1028)。損失弾性係数GPPの実際の値及び
貯蔵弾性係数GPの実際の値は八木井/前川変換法によ
り決定されているので、それぞれの最小二乗曲線の多項
係数はGPの関数としてGPPを算出するために使用さ
れる(1030)。十分なのこれらの値が算出されると
比較的小さな曲線にプロットが行われる。曲線にそって
シンボルによって表示された点は、実際の試験データで
はなく、算出された曲線の表示に都合によい点となって
いる。子の処理は選択された全てのファイルに関して、
グラフ表示が完了するまで反復して行われる(103
0、1032)。オペレータには再度グラフィックオプ
ションが与えられ、プリント、プロット、再スケーリン
グの選択が可能となる。選択された全てのグラフィック
オプションが完了すると、プログラム制御は第二の比較
選択メニューに戻り、次の比較処理の選択を可能とす
る。
【0131】他のオプションはオペレータによる比較基
準値の一覧表の選択である。このオプションは、オペレ
ータが種々のサンプルの一定の特性値又は時間/周波数
値を比較する場合の基準値の選択を行うもので、この処
理を行うサブルーチン(DD、図40)は、まず、基準
値ファイルが既に作成されているか否かを判定する(1
036)。基準値ファイルがすでに作成されている場合
には、オペレータに基準値ファイル名の入力を要求し
(1038)、ファイル名により指定された基準値ファ
イルを表示する(1040)。基準値ファイルが作成さ
れていない場合には、適当なファイルがオープンされる
(1042)。オペレータは、表を形成するための基準
値の入力を要求され(1044)、基準値を作成するパ
ラメータの種類の入力が要求される(1046)。例え
ば、選択されたパラメータが緩和弾性係数対時間、貯蔵
又は損失弾性係数対周波数、複合粘性対周波数又は損失
弾性係数対貯蔵弾性係数である。オペレータは、基準値
の作成基準、例えば一定に保持する特性値が独立したパ
ラメータタイプのものか従属して変化するパラメータタ
イプのものかを選択する(1048)。オペレータは、
一定値に保持する基準値の数値の入力を要求される。
(1050)。選択された基準値の合計数の全部が入力
されなかった場合(1052)、オペレータは、次のパ
ラメータタイプ(1046)、基準値の作成基準(10
48)及び一定値の数値(1050)の入力を要求さ
れ、全ての基準値が格納される(1060)。
【0132】一定値によって形成される表のべースは、
パラメータのタイプに応じて、また基準値が独立したも
のか否かによって選択される。選択された基準値が。緩
和弾性係数、貯蔵弾性係数、損失弾性係数又は複合粘性
の独立した一定値である場合には、入力された数値は単
に最小二乗多項係数によって決定されるパラメータタイ
プの関数として取り込まれて、表の値となる(106
2)。一方、一定の基準値が緩和弾性係数、貯蔵弾性係
数、損失弾性係数又は複合粘性の可変の従属したもので
ある場合には、各プログラムIII試験の基準値表の値
は、ニュートンの周知の反復法により決定される(10
64)。したがって、選択されたG,GP,GPP又は
VISのパラメータの最小二乗多項値は独立して反復的
に偏差することの出来る値として与えられる。この反復
的な変化は所望の独立変数との差が所定の誤差範囲とな
るかもしくは反復が所定の最大反復回数に到達するまで
行われる。反復が最大反復回数まで行われた場合には、
警報が発生られる。
【0133】選択された一定の基準値が損失弾性係数対
貯蔵弾性係数のパラメータタイプの独立変数である場
合、即ちGP二つの処理が行われる(1066)。ま
ず、貯蔵弾性係数対周波数の最小二乗多項が、ニュート
ンの反復法を用いて反復的に解かれて一定基準値におけ
る周波数が得られる。次に周波数値の解が最小二乗多項
に代入されて損失弾性係数対周波数が求められて、所望
の損失弾性係数の基準値表が形成される。
【0134】選択された一定の基準値が損失弾性係数対
貯蔵弾性係数パラメータタイプの従属変数である場合、
即ちGPPである場合には、二つの処理が行われる(1
068)。まず損失弾性係数の最小二乗多項がニュート
ンの反復法によって解かれて選択された一定のGPP基
準値に対応する周波数が求められ、次いで貯蔵弾性係数
対周波数の最小二乗多項が上記によって求められた周波
数を用いて解かれて、所望の貯蔵弾性係数の基準値表が
作成される。
【0135】上記の処理(1062、1064、106
6、1068)の一つが基準値表完成するまで、全ての
データファイルについて反復される。基準値表が完成す
ると、この表が適当なフォーマットでディスプレイモニ
タに表示される。オペレータには、ここで第二の比較オ
プションが与えられ、次の比較、新しいデータの分析、
プログラムの終了を選択することが出来るものとなる。
【0136】
【発明の効果】上記のように本発明によれば、粘弾性物
質の基本粘弾特性を判定する装置は、粘弾性物質にねじ
り応力を負荷する手段と、該ねじり応力の経時的な緩和
を測定しするとともに緩和応力を波形に変換する手段
と、波形の部分の形状に基づいて物質の基本粘弾特性に
応じた周波数を決定する処理手段とによって、物質の基
本粘弾特性を高速でかつ正確に測定することのできる。
また、本発明によれば、動的応力緩和試験を実質的に自
動的に行うことの出来る方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動的応力緩和測定装置を示す図であ
る。
【図2】動的応力緩和測定装置の一部を切り欠いて示す
斜視図である。
【図3】動的応力緩和測定装置の内部構成部品を示す正
面図である。
【図4】プログラムIによるトルク対時間曲線を示すグ
ラフである。
【図5】プログラムIIによるログトルクとログ時間の
プロットを示す図である。
【図6】プログラムIIIにより発生されるデータを示
す図である。
【図7】プログラムIIIにより発生されるデータを示
す図である。
【図8】プログラムIIIにより発生されるデータを示
す図である。
【図9】プログラムIIIにより発生されるデータを示
す図である。
【図10】DSRの部分側面図である。
【図11】DSRの背面図である。
【図12】ステータ装置とロータ装置の断面図である。
【図13】ステータ装置とロータ装置の組み合わせ状態
を断面に示す図である。
【図14】ロードセルと空気圧シリンダの関係を示すロ
ータテーブルの平面図である。
【図15】DSR装置の制御電子回路を示す概略ブロッ
ク図である。
【図16】専用プロセッサのデータブロック図である。
【図17】専用プロセッサのブロック図である。
【図18】専用プロセッサのブロック図である。
【図19】専用プロセッサのブロック図である。
【図20】専用プロセッサのブロック図である。
【図21】専用プロセッサのブロック図である。
【図22】専用プロセッサのブロック図である。
【図23】汎用プロセッサによって実行されるプログラ
ムI、プログラムIIプログラムIIIを含むソフトウ
エアの機能を示すフローチャートである。
【図24】汎用プロセッサによって実行されるプログラ
ムI、プログラムIIプログラムIIIを含むソフトウ
エアの機能を示すフローチャートである。
【図25】汎用プロセッサによって実行されるプログラ
ムI、プログラムIIプログラムIIIを含むソフトウ
エアの機能を示すフローチャートである。
【図26】汎用プロセッサによって実行されるプログラ
ムI、プログラムIIプログラムIIIを含むソフトウ
エアの機能を示すフローチャートである。
【図27】専用プロセッサによって実行されるプログラ
ムI、プログラムIIプログラムIIIを含むソフトウ
エアの機能を示すフローチャートである。
【図28】専用プロセッサによって実行されるプログラ
ムI、プログラムIIプログラムIIIを含むソフトウ
エアの機能を示すフローチャートである。
【図29】専用プロセッサによって実行されるプログラ
ムI、プログラムIIプログラムIIIを含むソフトウ
エアの機能を示すフローチャートである。
【図30】専用プロセッサによって実行されるプログラ
ムI、プログラムIIプログラムIIIを含むソフトウ
エアの機能を示すフローチャートである。
【図31】プログラムIIIのデータ分析に関連する汎
用プロセッサの動作を示すフローチャートである。
【図32】プログラムIIIのデータ分析に関連する汎
用プロセッサの動作を示すフローチャートである。
【図33】ロータとステータの閉塞位置における状態を
示す図である。
【図34】ロータとステータの数学モデルによる閉塞状
態を示す図である。
【図35】ロータとステータの個別の数学モデルを示す
図である。
【図36】プログラムIIIの比較機能を示すフローチ
ャートである。
【図37】プログラムIIIの比較機能を示すフローチ
ャートである。
【図38】プログラムIIIの比較機能を示すフローチ
ャートである。
【図39】プログラムIIIの比較機能を示すフローチ
ャートである。
【図40】プログラムIIIの比較機能を示すフローチ
ャートである。
【図41】プログラムIIIの比較機能を示すフローチ
ャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロナルド エル.デランジェロ アメリカ合衆国,オハイオ 44230,ドイ ルスタウン,エルムウッド ドライブ 200 (72)発明者 エミット アール.ハレル,ジュニア アメリカ合衆国,オハイオ 44012,エイ ボンレイク,ベックスレイ サークル 32097

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粘弾性物質にねじり応力を負荷する手段
    と、 該ねじり応力の経時的なリラクセーションを測定すると
    ともに緩和応力を波形に変換する手段と、波形の部分の
    形状に基づいて物質の基本粘弾特性に応じた周波数を決
    定する処理手段とを備えて構成したことを特徴とする粘
    弾性物質の基本粘弾特性を判定する装置。
  2. 【請求項2】前記処理手段は、波形に対応したディジタ
    ル信号を発生する第一のプロセッサと、前記ディジタル
    信号の部分から基本粘弾特性を決定する第二のプロセッ
    サとを有する請求項1の装置。
  3. 【請求項3】前記第一のプロセッサが波形を判定して、
    ディジタル波形が粘弾性物質にねじり応力を負荷した場
    合に予測される波形と大幅に異なる場合に、基本粘弾特
    性の決定を中止する請求項2の装置。
  4. 【請求項4】前記の測定及び変換手段がロードセルを含
    む請求項1の装置。
  5. 【請求項5】前記ロードセルが機械的応力を電気信号に
    変換するホイートストンブリッジを有している請求項4
    の装置。
  6. 【請求項6】前記のねじり応力を発生する手段がロータ
    手段とステータ手段を有し前記粘弾性物質はロータ手段
    と前記ステータ手段の間で圧縮される請求項1の装置。
  7. 【請求項7】前記のねじり応力を発生する手段は所定角
    度範囲において衝撃回転するロータ手段を有している請
    求項6の装置。
  8. 【請求項8】前記の回転角度範囲が2度である請求項7
    の装置。
  9. 【請求項9】前記の回転角度範囲が1度である請求項7
    の装置。
  10. 【請求項10】前記の回転角度範囲が1/2度である請
    求項7の装置。
  11. 【請求項11】前記ロータ手段と前記ステータ手段が前
    記ロータ手段を衝撃的に回転する前に粘弾性物質を所定
    温度に加熱する手段を有している請求項7の装置。
  12. 【請求項12】粘弾性物質にねじり応力を負荷し、 該ねじり応力の経時的な緩和を測定するとともに緩和応
    力をアナログ波形に変換し、 ディジタル波形を発生するため、アナログ信号波形をデ
    ィジタル化しディジタル化したディジタル波形の部分の
    形状に基づいて物質の基本粘弾特性に応じた周波数を決
    定する粘弾性物質の基本粘弾特性の決定方法。
  13. 【請求項13】前記ディジタル波形が時間−トルク振幅
    において対数スケールの等時間間隔でアナログ信号波形
    をサンプリングする請求項12の方法。
  14. 【請求項14】前記の決定ステップはトルク値を時間に
    依存した剪断緩和弾性係数値に変換する請求項13の方
    法。
  15. 【請求項15】前記変換ステップがトルク値を試験状態
    の粘弾性物質のジオメトリに応じ形状因子で乗算するこ
    とを含む請求項14の方法。
  16. 【請求項16】前記の決定ステップが、時間依存の剪断
    応力緩和弾性係数値を八木井/前川近似法(Yagii
    /Maekawa approximation)によ
    って周波数に依存する基本粘弾特性に変換する請求項1
    4の方法。
  17. 【請求項17】前記のステップがディジタル波形を分析
    し、このディジタル波形が有効な試験結果を構成してい
    るか否かを決定するステップを有する請求項12の方
    法。
  18. 【請求項18】前記分析ステップが波形の振幅が所定の
    閾値を越えたことを検出して、波形の振幅を、所定時間
    経過後に前記閾値の少なくとも1/2の値であることを
    確認するように比較するようにした請求項17の方法。
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