JPH06323588A - トンネル換気制御装置 - Google Patents

トンネル換気制御装置

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JPH06323588A
JPH06323588A JP11060493A JP11060493A JPH06323588A JP H06323588 A JPH06323588 A JP H06323588A JP 11060493 A JP11060493 A JP 11060493A JP 11060493 A JP11060493 A JP 11060493A JP H06323588 A JPH06323588 A JP H06323588A
Authority
JP
Japan
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ventilation
tunnel
average
traffic volume
traffic
Prior art date
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Application number
JP11060493A
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English (en)
Inventor
Takahiro Watanabe
孝裕 渡辺
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 換気機の少ない運転台数で効率良くトンネル
換気できるようにする。 【構成】 この発明のトンネル換気制御装置は、トンネ
ル内を通過する上り下り別の交通量と車速を計測し、計
測された交通量と車速をもとにして一定周期ごとに過去
の上り下り別の平均交通量と平均車速とを算出し、算出
された上り下り別の平均交通量と平均車速をもとにして
交通換気力の働く方向を算出し、同時に、トンネルの両
坑口の気圧を計測し、計測された気圧計側値をもとにし
て一定周期で両坑口の平均気圧を算出し、算出された両
坑口の平均気圧から両坑口の気圧差を求め、得られた交
通換気力と気圧差を加算してトンネル内の自然換気力を
算出し、当該自然換気力の働く方向と同じ方向にトンネ
ル内の換気風を流すように換気機の運転方向を決定し、
決定された換気方向に汚染濃度計測値と風速計側値をも
とにした所定の換気力で換気するように換気機の運転台
数制御を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はトンネル内の汚染濃度
を制御するためにトンネル内に設置された換気機を最適
な換気力で換気する制御を行なうためのトンネル換気制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、交通量の多い道路トンネルで
は、自動車の排気ガスによってトンネル内が汚染される
ために汚染濃度を許容値以下に維持するように機械換気
が行なわれている。換気方式には種々のものがあるが、
比較的距離の短いトンネルでは可逆運転可能なジェット
ファンのような換気機を複数台設置した縦流換気方式が
採用されることが多い。この縦流換気方式は、交通流と
平行になるように一方の坑口から他方の坑口へ換気風を
流す方式であり、換気機の正転/逆転を切替えることに
よってトンネル内の換気方向を切替えるようにしてい
る。
【0003】そして従来のトンネル換気制御装置では、
この換気方向の切替はオペレータの判断で手動で行なっ
たり、特開昭50−71150号公報に記載されている
ように、トンネルの両坑口に設けられた煙霧透過率計
(以下、VI計と称する)からの信号を比較し、透過率
(以下、VI値と称する)の低下している方向に自動的
に切替えるようにしたものが知られている。なお、ここ
でVI値は光の透過率を表わす値で、100%に近いほ
どトンネル内の視界が良いことを意味する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のトンネル換気制御装置では、次のような問題点が
あった。すなわち、換気機が全台停止している状態にお
いても交通換気力や両坑口間の気圧差によって多少の車
道風がトンネル内に流れ、自然換気力が働く。そのた
め、換気機を運転する場合、この自然換気力が追い風と
なる方向に換気するように運転した方が換気機にかかる
空気抵抗による負荷が少なくて済み、それだけ省エネル
ギ運転が可能となる。
【0005】ところが、この自然換気力の方向は、上り
下りの交通量比や気象条件によって左右され、人が自然
換気力の働いている方向を判断するのは非常に困難であ
り、従来のように手動によって換気方向を切替える方式
やVI値の低下している方向に換気方向を切替える方式
では、必ずしも自然換気力の働く方向と同じ向きに換気
方向を制御することはできず、逆風となる方向に換気す
ることもあってエネルギ消費が大きくなる問題点があっ
た。
【0006】またオペレータが手動によって換気方向を
切替える方式では、管理しているトンネルの本数が多く
なるとオペレータにかかる負担が高くなり、各トンネル
の換気方向を適切なタイミングで切替えることが困難で
ある問題点もあった。
【0007】この発明はこのような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、自然換気力が働く方向と同じ方向に
換気方向を自動的に切替える制御ができ、換気機の運転
台数を低減して省エネルギ運転ができるトンネル換気制
御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、トン
ネル内に設置された汚染濃度計と風向風速計との計測値
に基づいてトンネル内に設置された複数台の換気機を操
作して汚染濃度を制御するトンネル換気制御装置におい
て、トンネル内を通過する上り下り別の交通量と車速を
計測する交通量計測手段と、交通量計測手段で計測され
た交通量と車速をもとにして、一定周期ごとに過去の上
り下り別の平均交通量と平均車速とを算出する平均交通
量演算手段と、平均交通量演算手段によって算出された
上り下り別の平均交通量と平均車速をもとにして交通換
気力の働く方向を算出し、当該交通換気力の働く方向と
同じ方向にトンネル内の換気風を流すように換気機の運
転方向を決定する換気方向決定手段と、換気方向決定手
段によって決定された換気方向に、汚染濃度計によって
計測された汚染濃度計測値と風向風速計によって計測さ
れたトンネル内の風速計側値とをもとにして所定の換気
力で換気するように換気機の運転台数制御を行なう換気
機制御手段とを備えたものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1のトンネル換
気制御装置において、換気方向決定手段が決定する交通
換気力の方向が切替わるタイミングの前後に一定幅の切
替時間帯を設け、当該切替時間帯内において汚染濃度計
の計測値が所定値以下になったタイミングに換気機制御
手段に換気方向切替指令を与える換気方向切替判断手段
を備えたものである。
【0010】請求項3の発明は、トンネル内に設置され
た汚染濃度計と風向風速計との計測値に基づいて当該ト
ンネル内に設置された換気機を操作して汚染濃度を制御
するトンネル換気制御装置において、トンネルの両坑口
の気圧を計測する気圧計測手段と、気圧計測手段によっ
て計測された気圧計側値をもとにして、一定周期で両坑
口の平均気圧を算出する平均気圧演算手段と、平均気圧
演算手段によって算出された両坑口の平均気圧をもとに
して、気圧の高い方から低い方へトンネル内の換気風を
流すように換気機の運転方向を決定する換気方向決定手
段と、換気方向決定手段によって決定された換気方向
に、汚染濃度計によって計測された汚染濃度計測値と風
向風速計によって計測されたトンネル内の風速計側値と
をもとにして所定の換気力で換気するように換気機の運
転台数制御を行なう換気機制御手段とを備えたものであ
る。
【0011】請求項4の発明は、トンネル内に設置され
た汚染濃度計と風向風速計との計測値に基づいて当該ト
ンネル内に設置された換気機を操作して汚染濃度を制御
するトンネル換気制御装置において、トンネル内を通過
する上り下り別の交通量と車速を計測する交通量計測手
段と、交通量計測手段で計測された交通量と車速をもと
にして、一定周期ごとに過去の上り下り別の平均交通量
と平均車速とを算出する平均交通量演算手段と、平均交
通量演算手段によって算出された上り下り別の平均交通
量と平均車速をもとにして交通換気力の働く方向を算出
する交通換気力演算手段と、トンネルの両坑口の気圧を
計測する気圧計測手段と、気圧計測手段によって計測さ
れた気圧計側値をもとにして、一定周期で両坑口の平均
気圧を算出する平均気圧演算手段と、平均気圧演算手段
によって算出された両坑口の平均気圧から両坑口の気圧
差を求める気圧差演算手段と、交通換気力演算手段によ
って算出された交通換気力と気圧差演算手段によって算
出された気圧差とを加算してトンネル内の自然換気力を
算出し、当該自然換気力の働く方向と同じ方向にトンネ
ル内の換気風を流すように換気機の運転方向を決定する
換気方向決定手段と、換気方向決定手段によって決定さ
れた換気方向に、汚染濃度計によって計測された汚染濃
度計測値と風向風速計によって計測されたトンネル内の
風速計側値とをもとにして所定の換気力で換気するよう
に換気機の運転台数制御を行なう換気機制御手段とを備
えたものである。
【0012】請求項5の発明は、請求項4のトンネル換
気制御装置において、換気方向決定手段が決定する自然
換気力の方向が切替わるタイミングの前後に一定幅の切
替時間帯を設け、当該切替時間帯内において汚染濃度計
の計測値が所定値以下になったタイミングに換気機制御
手段に換気方向切替指令を与える換気方向切替判断手段
を備えたものである。
【0013】
【作用】請求項1の発明のトンネル換気制御装置では、
交通量計測手段によってトンネル内を通過する上り下り
別の交通量と車速を計測し、この計測された交通量と車
速をもとにして、平均交通量演算手段が一定周期ごとに
過去の上り下り別の平均交通量と平均車速とを算出す
る。
【0014】そして換気方向決定手段が、この平均交通
量演算手段によって算出された上り下り別の平均交通量
と平均車速をもとにして交通換気力の働く方向を算出
し、当該交通換気力の働く方向と同じ方向にトンネル内
の換気風を流すように換気機の運転方向を決定する。そ
こで換気機制御手段が、換気方向決定手段によって決定
された換気方向に、汚染濃度計によって計測された汚染
濃度計測値と風向風速計によって計測されたトンネル内
の風速計側値とをもとにした所定の換気力で換気するよ
うに換気機の運転台数制御を行なう。
【0015】こうして、時間帯によって変化するトンネ
ル内の交通換気力の働く方向に応じて、その交通換気力
が働く方向と同じ方向に換気機を必要台数だけ運転す
る。
【0016】請求項2の発明では、請求項1のトンネル
換気制御装置において、換気方向決定手段が決定する交
通換気力の方向が切替わるタイミングの前後に一定幅の
切替時間帯を設け、当該切替時間帯内において汚染濃度
計の計測値が所定値以下になったタイミングに換気機制
御手段に換気方向切替指令を与えることにより、換気方
向の切替時にトンネル内の汚染濃度が悪化して視界を悪
くする事態を避ける。
【0017】請求項3の発明のトンネル換気制御装置で
は、気圧計測手段によってトンネルの両坑口の気圧を計
測し、この気圧計側値をもとにして平均気圧演算手段が
一定周期で両坑口の平均気圧を算出する。
【0018】そして換気方向決定手段が、平均気圧演算
手段によって算出された両坑口の平均気圧をもとにして
気圧の高い方から低い方へトンネル内の換気風を流すよ
うに換気機の運転方向を決定する。そこで換気機制御手
段が、換気方向決定手段によって決定された換気方向
に、汚染濃度計によって計測された汚染濃度計測値と風
向風速計によって計測されたトンネル内の風速計側値と
をもとにした所定の換気力で換気するように換気機の運
転台数制御を行なう。
【0019】こうして、時間帯によって変化するトンネ
ル内の気圧差による自然換気力の働く方向に応じて、そ
の自然換気力が働く方向と同じ方向に換気機を必要台数
だけ運転する。
【0020】請求項4の発明のトンネル換気制御装置で
は、交通量計測手段によってトンネル内を通過する上り
下り別の交通量と車速を計測し、この計測された交通量
と車速をもとにして平均交通量演算手段が一定周期ごと
に過去の上り下り別の平均交通量と平均車速とを算出
し、この算出された上り下り別の平均交通量と平均車速
をもとにして交通換気力演算手段が交通換気力の働く方
向を算出する。
【0021】また、気圧計測手段によってトンネルの両
坑口の気圧を計測し、この計測された気圧計側値をもと
にして、平均気圧演算手段が一定周期で両坑口の平均気
圧を算出し、この算出された両坑口の平均気圧から気圧
差演算手段が両坑口の気圧差を求める。
【0022】そして換気方向決定手段が、交通換気力演
算手段によって算出された交通換気力と気圧差演算手段
によって算出された気圧差とを加算してトンネル内の自
然換気力を算出し、当該自然換気力の働く方向と同じ方
向にトンネル内の換気風を流すように換気機の運転方向
を決定する。そこで換気機制御手段が、換気方向決定手
段によって決定された換気方向に、汚染濃度計によって
計測された汚染濃度計測値と風向風速計によって計測さ
れたトンネル内の風速計側値とをもとにした所定の換気
力で換気するように換気機の運転台数制御を行なう。
【0023】こうして時間帯によって変化するトンネル
内の交通換気力と気圧差とを加算した自然換気力の働く
方向に応じて、その自然換気力が働く方向と同じ方向に
換気機を必要台数だけ運転する。
【0024】請求項5の発明では、請求項4のトンネル
換気制御装置において、換気方向決定手段が決定する自
然換気力の方向が切替わるタイミングの前後に一定幅の
切替時間帯を設け、当該切替時間帯内において汚染濃度
計の計測値が所定値以下になったタイミングに換気機制
御手段に換気方向切替指令を与えることにより、換気方
向の切替時にトンネル内の汚染濃度が悪化して視界を悪
くする事態を避ける。
【0025】
【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説
する。図1は請求項1および2の発明の共通する実施例
のトンネル換気制御装置のシステム構成を示している。
【0026】トンネル1は対面通行の縦流換気式の道路
トンネルであり、上り方向がA坑口からB坑口方向であ
り、下り方向がB坑口からA坑口方向である。そしてこ
のトンネル1内の所定箇所には複数n台のジェットファ
ン(JF)2−1,2−2,…,2−nが換気機として
設置されている。トンネル1内にはまた、汚染濃度計と
して煙霧透過率(VI)計3−1,3−2とCO濃度計
4−1,4−2とが設置され、さらに風向風速計(W)
5が設置されている。またトンネルA坑口近くの道路に
は、トンネル内を通過する上り下り別の交通量と車速を
計測するために、例えばループ式トラフィックカウンタ
のような交通量計測手段(TC)7が設置されている。
【0027】そしてトンネル換気制御装置は、この交通
量計測手段7で計測された交通量と車速をもとにして、
一定周期ごとに過去の上り下り別の平均交通量と平均車
速とを算出する平均交通量演算手段9と、平均交通量演
算手段9によって算出された上り下り別の平均交通量と
平均車速をもとにして交通換気力の働く方向を算出し、
当該交通換気力の働く方向と同じ方向にトンネル内の換
気風を流すようにジェットファン2−1,2−2,…,
2−nの運転方向を決定する換気方向決定手段11と、
換気方向決定手段11が決定する交通換気力の方向が切
替わるタイミングの前後に一定幅の切替時間帯を設け、
当該切替時間帯内においてVI計3−1,3−2のVI
値が所定値以上になり、CO濃度計4−1,4−2のC
O濃度計測値が所定値以下になるタイミングに換気方向
切替指令を出力する換気方向切替判断手段12を備えて
いる。
【0028】トンネル換気制御装置はまた、VI計3−
1,3−2とCO濃度計4−1,4−2の計測値、風向
風速計5の計測値に基づいてジェットファンの運転台数
を決定する換気フィードバック制御手段6を備えてい
る。
【0029】さらにトンネル換気制御装置は、換気方向
決定手段11によって決定された換気方向に、換気フィ
ードバック制御手段6によって決定された台数だけジェ
ットファンを運転すると共に、換気方向切替判断手段1
2によって決定された切替タイミングに換気方向を切替
制御する換気機制御手段13を備えている。
【0030】次に、上記構成のトンネル換気制御装置の
動作について説明する。この実施例のトンネル換気制御
装置は、トンネル1を通行する自動車によって引き起こ
される交通換気力の過去の実績から、交通換気力が上り
方向から下り方向へ切替わるタイミング、あるいは逆に
下り方向から上り方向へ切替わるタイミングを見定めて
おき、その切替わるタイミングの前後に所定の切替時間
帯を設定し、その切替時間帯内においてトンネル1内の
汚染濃度が所定値以下である時に実際の換気方向を切替
える制御を行ない、トンネル1内の汚染濃度が切替タイ
ミング時にも所定値以上に悪化することがないように切
替制御する。
【0031】そこで、VI計3−1,3−2、CO濃度
計4−1,4−2それぞれはトンネル1内のVI値、C
O濃度を計測して換気フィードバック制御手段6および
換気方向切替判断手段12に与える。
【0032】また交通量計測手段7はトンネル1にA坑
口から入る上り自動車の交通量(大型車、小型車を区別
したそれぞれの交通量)と車速、またこのA坑口から出
る下り自動車の交通量(これも、大型車、小型車を区別
したそれぞれの交通量)と車速を計測して平均交通量演
算手段9に与える。この交通量計測手段7が計測するデ
ータは次の通りである。
【0033】〇上り大型車台数(台/5分) 〇上り小型車台数(台/5分) 〇上り車速(km/h) 〇下り大型車台数(台/5分) 〇下り小型車台数(台/5分) 〇下り車速(km/h) そこで平均交通量演算手段9では、交通量計測手段7が
計測した過去1ヶ月間の交通量と車速をもとにして1時
間単位で24時間分の平均交通量と平均車速を演算す
る。この平均値の演算項目は次の通りである。
【0034】〇上り大型車平均台数(台/h) 〇上り小型車平均台数(台/h) (図2(a)に一例
が示してある。) 〇上り平均車速(km/h) (図2(b)に一例が示
してある。) 〇下り大型車平均台数(台/h) 〇下り小型車平均台数(台/h) 〇下り平均車速(km/h) なおこれらの項目は、平日と休日に分けて演算するもの
とする。
【0035】こうして平均交通量演算手段9が求めた平
均交通量データにもとにして、換気方向決定手段11は
が次の式に基づいて1日の各時間帯ごとの交通換気力Δ
Ptを算出する。
【0036】
【数1】 ここで、 ΔPt:交通換気力(Pa) ρ: 空気密度(kg/m3 ) Ar : 車道断面積(m2 ) Vt1: 上り平均車速(m/s) Vt2: 下り平均車速(m/s) n1 : 上り線のトンネル内在車台数(台) n2 : 下り線のトンネル内在車台数(台) N1 : 上り平均交通量(台/h) N2 : 下り平均交通量(台/h) Pt1: 上り大型車混入率 Pt2: 下り大型車混入率 Al : 大型車等価抵抗面積(m2 ) As : 小型車等価抵抗面積(m2 ) L: トンネル全長(m) である。
【0037】こうして平均交通量演算手段9が求めた交
通換気力ΔPtの一日の各時間帯ごとの推移は図3に示
すようになる。
【0038】そこで換気方向決定手段11は、この平均
交通量演算手段9が求めた各時間帯ごとの交通換気力Δ
Ptをもとにして、ΔPtが正の場合には交通換気力が
上り方向に働くので換気方向を上りと決定し、逆にΔP
tが負の場合には交通換気力が下り方向に働くので換気
方向を下りと決定する。
【0039】しかしながら、換気方向が頻繁に切替わる
ことを避けるために、先の切替から次の切替までに最小
Tc時間(この実施例では、Tc=4時間とする)以上
経過していることを1つの切替条件とする。したがっ
て、図3(a)に示す交通換気力の時間推移がある場
合、7時と19時とが切替タイミングとなり、同図
(b)に示すように0〜7時は上り方向、7〜19時は
下り方向、19〜0時は上り方向にそれぞれ換気方向を
決定する。さらに換気方向決定手段11は、この切替タ
イミングの前後に切替時間帯τ(この実施例では、τ=
2時間とする)を設定し、この切替時間帯τのデータを
換気方向切替判断手段12に与える。
【0040】換気方向切替判断手段12では、切替時間
帯τが到来した時に、トンネル内の汚染濃度や風力な
ど、次の条件が成立するタイミングを検出して実際の換
気方向切替指令を換気機制御手段13に出力する。
【0041】(1)換気方向決定手段で決定された切替
時間帯τ内であり (2)VI計の計測値がすべて設定値(例えば、50
%)以上であり (3)CO濃度計の計測値がすべて設定値(例えば、3
0ppm)以下であり (4) トンネル内の風速の絶対値が設定値(例えば、
3m/s)以下であり (5) 上り下りの交通量合計が設定値(例えば、30
0台/h)以下である。
【0042】このようにして切替時間帯τを設定し、そ
の中で上記(1)〜(5)の条件が成立するタイミング
を見定めて実際の換気方向の切替を行なう理由は、換気
方向を切替える際にはトンネル内の風速が一時的に0m
/sまで低下するために汚染濃度が悪化しやすいので、
この汚染濃度の悪化をできるだけ抑える必要があるため
である。
【0043】換気機制御手段13は通常は、換気フィー
ドバック制御手段6が指示するトンネル内の汚染濃度と
風向風速に基づく運転台数指令に応じてジェットファン
2−1,2−2,…,2−nの台数制御を行なっている
が、換気方向切替判断手段12から換気方向切替指令を
受ければ、それまでの換気方向を反対方向に切替える制
御を行なうことになる。この換気方向の切替手順は次の
通りである。
【0044】( i)現在運転されているジェットファ
ンの台数を記憶し、( ii )換気フィードバック制御を
一時中断し、(iii )すべてのジェットファンを停止
し、( iv )ジェットファンを(i)で記憶された台数
分だけ、換気方向決定手11によって決定された換気方
向に運転再開し、(v)換気フィードバック制御を再開
する。
【0045】こうして、この実施例のトンネル換気制御
装置では、時間帯によって変化するトンネル内の交通換
気力の働く方向に応じて、その交通換気力が働く方向と
同じ方向に換気機を必要台数だけ運転し、加えて、換気
方向決定手段11が決定する交通換気力の方向が切替わ
るタイミングの前後に一定幅の切替時間帯τを設け、こ
の切替時間帯τ内において汚染濃度が所定値以下になっ
たタイミングに換気機制御手段13に換気方向を切替さ
せる制御を行なうことにより、換気方向の切替時にトン
ネル内の汚染濃度が悪化して視界を悪くする事態を極力
避けるのである。
【0046】なお、上記実施例において交通量計測手段
7が検出する車速に代えて、トンネル1内の平均車速を
あらかじめ予測した固定値、例えばトンネル1の制限速
度やトンネル開通後に実測した車速平均値を用いること
もできる。
【0047】また請求項1の発明のトンネル換気制御装
置は上記実施例に限定されることはなく、制御システム
を簡素な構成とするために切替時間帯の設定を行なわ
ず、過去の実勢データに基づいて算出した交通換気力の
推移に基づき、交通換気方向が切替わるタイミングに換
気方向を切替える構成とすることもでき、この場合にも
交通換気力を追い風とする換気制御が行なえ、省エネル
ギ運転が可能となる。
【0048】次に、請求項3の発明の一実施例について
説明する。図4は請求項3の発明の一実施例のシステム
構成を示している。この実施例のトンネル換気制御装置
は大部分、図1に示した第一実施例と共通する構成要素
を備えているので、共通する構成要素については図1と
同じ符号を付すことによってその説明を省略する。
【0049】図4に示すトンネル換気制御装置の特徴
は、トンネル1のA,B両坑口それぞれの気圧を計測す
るためにA,B坑口それぞれに気圧計(P)8−1,8
−2を設置し、これらの気圧計8−1,8−2によって
計測された気圧をもとにして、一定周期でA,B両坑口
の平均気圧を算出する平均気圧演算手段10を備え、さ
らに換気方向決定手段11が、この平均気圧演算手段1
0によって算出されたA,B両坑口の平均気圧をもとに
して気圧の高い方から低い方へトンネル1内の換気風を
流すようにジェットファンの運転方向を決定するように
したところにある。
【0050】したがって、平均気圧演算手段10がトン
ネル1のA,B両坑口に設置された気圧計8−1,8−
2によって計測された過去1ヶ月の計測値をもとにし
て、前述の平均交通量演算手段と同様に1時間単位で2
4時間分の平均気圧を算出し、換気方向決定手段11が
このA,B両坑口の気圧差から各時間帯ごとの自然換気
方向を見定め、その自然換気方向と一致する方向に換気
方向を決定する。そしてこの換気方向の決定の際、換気
方向が頻繁に切替わることを避けるために、第一実施例
と同様に、先の切替から次の切替までに最小Tc時間
(この実施例では、Tc=4時間とする)以上経過して
いることを1つの切替条件とし、さらに切替タイミング
の前後に切替時間帯τ(この実施例では、τ=2時間と
する)を設定し、この切替時間帯τのデータを換気方向
切替判断手段12に与える。
【0051】換気方向切替判断手段12では、切替時間
帯τが到来した時にトンネル内の汚染濃度や風力など、
次の条件が成立するタイミングを検出して実際の換気方
向切替指令を換気機制御手段13に出力する。
【0052】(1)換気方向決定手段で決定された切替
時間帯τ内であり (2)VI計の計測値がすべて設定値(例えば、50
%)以上であり (3)CO濃度計の計測値がすべて設定値(例えば、3
0ppm)以下であり (4)トンネル内の風速の絶対値が設定値(例えば、3
m/s)以下である。
【0053】このようにして切替時間帯τを設定し、そ
の中で上記(1)〜(4)の条件が成立するタイミング
を見定めて実際の換気方向の切替を行なう理由は、換気
方向を切替える際にはトンネル内の風速が一時的に0m
/sまで低下するために汚染濃度が悪化しやすいので、
この汚染濃度の悪化をできるだけ抑える必要があるため
である。
【0054】なお、換気機制御手段13が行なうジェッ
トファン2−1,2−2,…,2−nの運転台数制御お
よび換気方向制御は第一実施例と同じである。
【0055】こうして、この実施例のトンネル換気制御
装置では、時間帯によって変化するトンネル内の気圧に
よる自然換気力の働く方向に応じて、その自然換気力が
働く方向と同じ方向に換気機を必要台数だけ運転し、加
えて、換気方向決定手段11が決定する交通換気力の方
向が切替わるタイミングの前後に一定幅の切替時間帯τ
を設け、この切替時間帯τ内において汚染濃度が所定値
以下になったタイミングに換気機制御手段13に換気方
向を切替させる制御を行なうことにより、換気方向の切
替時にトンネル内の汚染濃度が悪化して視界を悪くする
事態を極力避けるのである。
【0056】なお、この実施例においても、制御システ
ムを簡素な構成とするために切替時間帯の設定を行なわ
ず、過去の実勢データに基づいて算出した気圧差の推移
に基づき、自然換気方向が切替わるタイミングに換気方
向を切替える構成とすることもでき、この場合にも自然
換気力を追い風とする換気制御が行なえ、省エネルギ運
転が可能となる。
【0057】次に、請求項4および5の発明の共通の実
施例について説明する。図5はこの実施例のトンネル換
気制御装置のシステム構成を示しているが、その構成要
素の大部分は図1に示した第一実施例と共通するので、
共通する構成要素については図1と同じ符号を付すこと
によってその詳しい説明を省略する。
【0058】この実施例のトンネル換気制御装置の特徴
は、トンネル1内を通行する自動車による交通換気力と
トンネル1のA,B両坑口の気圧差を加算して得られる
トンネル1内の自然換気力を求め、この自然換気力を追
い風とするようにジェットファンの換気方向を制御する
ことによりって省エネルギを達成しようとするところに
ある。そしてトンネル1は対面通行の縦流換気式の道路
トンネルであり、このトンネル1内の所定箇所には複数
n台のジェットファン(JF)2−1,2−2,…,2
−nが換気機として設置されている。トンネル1内には
また、汚染濃度計として煙霧透過率(VI)計3−1,
3−2とCO濃度計4−1,4−2とが設置され、さら
に風向風速計(W)5が設置されている。
【0059】トンネルA坑口近くの道路には、トンネル
内を通過する上り下り別の交通量と車速を計測するため
に、例えばループ式トラフィックカウンタのような交通
量計測手段(TC)7が設置されており、トンネル換気
制御装置は、交通量計測手段7で計測された交通量と車
速をもとにして、一定周期ごとに過去の上り下り別の平
均交通量と平均車速とを算出する平均交通量演算手段9
を備えている。
【0060】またトンネル1のA,B両坑口それぞれの
気圧を計測するためにA,B坑口それぞれに気圧計
(P)8−1,8−2が設置されており、トンネル換気
制御装置は、これらの気圧計8−1,8−2によって計
測された気圧をもとにして、一定周期でA,B両坑口の
平均気圧を算出する平均気圧演算手段10も備えてい
る。
【0061】この実施例のトンネル換気制御装置が備え
る換気方向決定手段11は、平均交通量演算手段9によ
って算出された上り下り別の平均交通量と平均車速をも
とにして交通換気力の働く方向を算出し、同時に、平均
気圧演算手段10によって算出されたA,B両坑口それ
ぞれの気圧から気圧差を算出し、これらを加算すること
によって各時間帯ごとの自然換気力を算出するようにな
っている。
【0062】この実施例のトンネル換気制御装置はさら
に、図1に示した第一実施例と同じ換気フィードバック
制御手段6と、換気方向切替手段12と、換気機制御手
段13を備えている。
【0063】次に、上記構成のトンネル換気制御装置の
動作について説明する。この実施例のトンネル換気制御
装置は、トンネル1を通行する自動車によって引き起こ
される交通換気力の過去の実績値とA,B両坑口間の気
圧差の実績値とを加算することによって1日24時間の
各時間帯ごとの自然換気力の推移を求め、自然換気力が
上り方向から下り方向へ切替わるタイミング、あるいは
逆に下り方向から上り方向へ切替わるタイミングを見定
めておき、その切替わるタイミングの前後に所定の切替
時間帯を設定し、その切替時間帯内においてトンネル1
内の汚染濃度が所定値以下である時に実際の換気方向を
切替える制御を行ない、トンネル1内の汚染濃度が切替
タイミング時にも所定値以上に悪化することがないよう
に切替制御する。
【0064】そこで、VI計3−1,3−2、CO濃度
計4−1,4−2それぞれはトンネル1内のVI値、C
O濃度を計測して換気フィードバック制御手段6および
換気方向切替判断手段12に与える。
【0065】また交通量計測手段7は第一実施例と同じ
く、トンネル1にA坑口から入る上り自動車の交通量
(大型車、小型車を区別したそれぞれの交通量)と車
速、またこのA坑口から出る下り自動車の交通量(これ
も、大型車、小型車を区別したそれぞれの交通量)と車
速を計測して平均交通量演算手段9に与える。
【0066】平均交通量演算手段9は第一実施例と同じ
く、交通量計測手段7が計測した過去1ヶ月間の交通量
と車速をもとにして1時間単位で24時間分の平均交通
量と平均車速を演算する。
【0067】また平均気圧演算手段10は図4に示した
第二実施例と同じく、トンネル1のA,B両坑口に設置
された気圧計8−1,8−2によって計測された過去1
ヶ月の計測値をもとにして、前述の平均交通量演算手段
9と同様に1時間単位で24時間分の平均気圧を算出す
る。
【0068】換気方向決定手段11は、平均交通量演算
手段9が求めた平均交通量データにもとにして、前述の
数1式に基づいて1日の各時間帯ごとの交通換気力ΔP
tを算出する。換気方向決定手段11はまた、平均気圧
演算手段10が求めたA,B両坑口の平均気圧から各時
間帯ごとの気圧差を求めて交通換気力ΔPtに加算し、
自然換気力ΔPnを1時間単位で24時間分、算出す
る。この自然換気力ΔPnは次の数2式に基づいて算出
されるが、その結果は、図3に示した第一実施例の交通
換気力推移グラフにおいて交通換気力ΔPtを自然換気
力ΔPnと読替えたようなものとなる。
【0069】
【数2】ΔPn=ΔPt+(Pn1−Pn2) ここで、ΔPn:自然換気力(Pa) ΔPt:交通換気力(Pa) Pn1: A坑口側の平均気圧(Pa) Pn2: B坑口側の平均気圧(Pa) である。
【0070】そこで換気方向決定手段11は、この自然
換気力ΔPnをもとにしてΔPnが正の場合には自然換
気力が上り方向に働くので換気方向を上りと決定し、逆
にΔPnが負の場合には自然換気力が下り方向に働くの
で換気方向を下りと決定する。しかしながら、換気方向
が頻繁に切替わることを避けるために、先の切替から次
の切替までに最小Tc時間(この実施例では、Tc=4
時間とする)以上経過していることを1つの切替条件と
する。したがって、図3(a)に示すような自然換気力
の時間推移がある場合、7時と19時とが切替タイミン
グとなり、同図(b)に示すように0〜7時は上り方
向、7〜19時は下り方向、19〜0時は上り方向にそ
れぞれ換気方向を決定する。さらに換気方向決定手段1
1は、この切替タイミングの前後に切替時間帯τ(この
実施例では、τ=2時間とする)を設定し、この切替時
間帯τのデータを換気方向切替判断手段12に与える。
【0071】換気方向切替判断手段12では第一実施例
と同様に、切替時間帯τが到来した時に、トンネル内の
汚染濃度や風力など、前述の(1)〜(5)の条件が成
立するタイミングを検出して実際の換気方向切替指令を
換気機制御手段13に出力する。
【0072】換気機制御手段13は通常は、換気フィー
ドバック制御手段6が指示するトンネル内の汚染濃度と
風向風速に基づく運転台数指令に応じてジェットファン
2−1,2−2,…,2−nの台数制御を行なっている
が、換気方向切替判断手段12から換気方向切替指令を
受ければ、それまでの換気方向を反対方向に切替える制
御を行なう。この換気方向の切替は第一実施例と同じ
く、前述の(i)〜(v)の手順で行なう。
【0073】こうして、この実施例のトンネル換気制御
装置では、時間帯によって変化するトンネル内の交通換
気力と両坑口の気圧差を加算して得られる自然換気力の
働く方向に応じて、その自然換気力が働く方向と同じ方
向に換気機を必要台数だけ運転し、加えて、換気方向決
定手段11が決定する自然換気力の方向が切替わるタイ
ミングの前後に一定幅の切替時間帯τを設け、この切替
時間帯τ内において汚染濃度が所定値以下になったタイ
ミングに換気機制御手段13に換気方向を切替させる制
御を行なうことにより、換気方向の切替時にトンネル内
の汚染濃度が悪化して視界を悪くする事態を極力避ける
のである。
【0074】なお、上記実施例において交通量計測手段
7が検出する車速に代えて、トンネル1内の平均車速を
あらかじめ予測した固定値、例えばトンネル1の制限速
度やトンネル開通後に実測した車速平均値を用いること
もできる。
【0075】また請求項4の発明のトンネル換気制御装
置は上記実施例に限定されることはなく、制御システム
を簡素な構成とするために切替時間帯の設定を行なわ
ず、過去の実勢データに基づいて算出した自然換気力の
推移に基づき、自然換気方向が切替わるタイミングに換
気方向を切替える構成とすることもでき、この場合にも
自然換気力を追い風とする換気制御が行なえ、省エネル
ギ運転が可能となる。
【0076】なお、上記各実施例において、交通換気力
や自然換気力の過去の実績値として、過去1カ月ではな
く、前年の同時期の1カ月間のデータを使用するように
してもよい。
【0077】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
トンネル内を通過する上り下り別の交通量と車速を計測
し、この計測された交通量と車速をもとにして一定周期
ごとに過去の上り下り別の平均交通量と平均車速とを算
出し、さらに算出された上り下り別の平均交通量と平均
車速をもとにして交通換気力の働く方向を算出し、当該
交通換気力の働く方向と同じ方向にトンネル内の換気風
を流すように換気機の運転方向を決定し、決定された換
気方向に汚染濃度計測値と風速計側値をもとにした所定
の換気力で換気するように換気機の運転台数制御を行な
うので、時間帯によって変化するトンネル内の交通換気
力の働く方向に応じてその交通換気力が働く方向と同じ
方向に換気機を必要台数だけ運転することができ、換気
機の少ない運転台数によって効果的にトンネル換気を行
なうことができ、省エネルギが図れる。
【0078】請求項2の発明によれぱ、請求項1のトン
ネル換気制御装置において、交通換気力の方向が切替わ
るタイミングの前後に一定幅の切替時間帯を設け、この
切替時間帯内において汚染濃度が所定値以下になったタ
イミングに換気方向切替指令を与えるようにしているの
で、換気方向の切替時にトンネル内の汚染濃度が悪化し
て視界を悪くする事態を避けることができ、より効果的
なトンネル換気制御が可能となる。
【0079】請求項3の発明によれば、トンネルの両坑
口の気圧を計測し、この気圧計側値をもとにして一定周
期で両坑口の平均気圧を算出し、算出された両坑口の平
均気圧をもとにして気圧の高い方から低い方へトンネル
内の換気風を流すように換気機の運転方向を決定し、決
定された換気方向に汚染濃度計測値と風速計側値をもと
にした所定の換気力で換気するように換気機の運転台数
制御を行なうので、時間帯によって変化するトンネル内
の気圧差による自然換気力の働く方向に応じて、その自
然換気力が働く方向と同じ方向に換気機を必要台数だけ
運転することができ、換気機の少ない運転台数によって
効果的にトンネル換気を行なうことができ、省エネルギ
が図れる。
【0080】請求項4の発明によれば、トンネル内を通
過する上り下り別の交通量と車速を計測し、計測された
交通量と車速をもとにして一定周期ごとに過去の上り下
り別の平均交通量と平均車速とを算出し、算出された上
り下り別の平均交通量と平均車速をもとにして交通換気
力の働く方向を算出し、同時にトンネルの両坑口の気圧
を計測し、計測された気圧計側値をもとにして一定周期
で両坑口の平均気圧を算出し、算出された両坑口の平均
気圧から両坑口の気圧差を求め、得られた交通換気力と
気圧差を加算してトンネル内の自然換気力を算出し、当
該自然換気力の働く方向と同じ方向にトンネル内の換気
風を流すように換気機の運転方向を決定し、決定された
換気方向に汚染濃度計測値と風速計側値をもとにした所
定の換気力で換気するように換気機の運転台数制御を行
なうので、時間帯によって変化するトンネル内の自然換
気力の働く方向に応じてその自然換気力が働く方向と同
じ方向に換気機を必要台数だけ運転することができ、換
気機の少ない運転台数によって効果的にトンネル換気を
行なうことができ、省エネルギが図れる。
【0081】請求項5の発明によれば、請求項4のトン
ネル換気制御装置において、自然換気力の方向が切替わ
るタイミングの前後に一定幅の切替時間帯を設け、この
切替時間帯内において汚染濃度が所定値以下になったタ
イミングに換気方向切替指令を与えるようにしているの
で、換気方向の切替時にトンネル内の汚染濃度が悪化し
て視界を悪くする事態を避けることができ、より効果的
なトンネル換気制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1および2の発明の共通する一実施例の
ブロック図。
【図2】上記実施例における平均交通量演算手段が算出
した平均交通量と平均車速の24時間分の推移グラフ。
【図3】上記実施例における換気方向決定手段が算出し
た交通換気力の24時間分の推移グラフ。
【図4】請求項3の発明の一実施例のブロック図。
【図5】請求項4および5の発明の共通する一実施例の
ブロック図。
【符号の説明】
1 トンネル 2−1,2−2,…,2−n ジェットファン 3−1,3−2 煙霧透過率計(VI計) 4−1,4−2 CO濃度計 5 風向風力計 6 換気フィードバック制御手段 7 交通量計測手段 8−1,8−2 気圧計 9 平均交通量演算手段 10 平均気圧演算手段 11 換気方向決定手段 12 換気方向切替判断手段 13 換気機制御手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル内に設置された汚染濃度計と風
    向風速計との計測値に基づいてトンネル内に設置された
    複数台の換気機を操作して汚染濃度を制御するトンネル
    換気制御装置において、 トンネル内を通過する上り下り別の交通量と車速を計測
    する交通量計測手段と、 前記交通量計測手段で計測された交通量と車速をもとに
    して、一定周期ごとに過去の上り下り別の平均交通量と
    平均車速とを算出する平均交通量演算手段と、 前記平均交通量演算手段によって算出された上り下り別
    の平均交通量と平均車速をもとにして交通換気力の働く
    方向を算出し、当該交通換気力の働く方向と同じ方向に
    トンネル内の換気風を流すように換気機の運転方向を決
    定する換気方向決定手段と、 前記換気方向決定手段によって決定された換気方向に、
    前記汚染濃度計によって計測された汚染濃度計測値と前
    記風向風速計によって計測されたトンネル内の風速計側
    値とをもとにして所定の換気力で換気するように前記換
    気機の運転台数制御を行なう換気機制御手段とを備えて
    成るトンネル換気制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のトンネル換気制御装置
    において、 前記換気方向決定手段が決定する交通換気力の方向が切
    替わるタイミングの前後に一定幅の切替時間帯を設け、
    当該切替時間帯内において前記汚染濃度計の計測値が所
    定値以下になったタイミングに前記換気機制御手段に換
    気方向切替指令を与える換気方向切替判断手段を備えて
    成るトンネル換気制御装置。
  3. 【請求項3】 トンネル内に設置された換気機を操作し
    て汚染濃度を制御するトンネル換気制御装置において、 トンネルの両坑口の気圧を計測する気圧計測手段と、 前記気圧計測手段によって計測された気圧計側値をもと
    にして、一定周期で両坑口の平均気圧を算出する平均気
    圧演算手段と、 前記平均気圧演算手段によって算出された両坑口の平均
    気圧をもとにして、気圧の高い方から低い方へトンネル
    内の換気風を流すように換気機の運転方向を決定する換
    気方向決定手段と、 前記換気方向決定手段によって決定された換気方向に、
    前記汚染濃度計によって計測された汚染濃度計測値と前
    記風向風速計によって計測されたトンネル内の風速計側
    値とをもとにして所定の換気力で換気するように前記換
    気機の運転台数制御を行なう換気機制御手段とを備えて
    成るトンネル換気制御装置。
  4. 【請求項4】 トンネル内に設置された汚染濃度計と風
    向風速計との計測値に基づいて当該トンネル内に設置さ
    れた換気機を操作して汚染濃度を制御するトンネル換気
    制御装置において、 トンネル内を通過する上り下り別の交通量と車速を計測
    する交通量計測手段と、 前記交通量計測手段で計測された交通量と車速をもとに
    して、一定周期ごとに過去の上り下り別の平均交通量と
    平均車速とを算出する平均交通量演算手段と、 前記平均交通量演算手段によって算出された上り下り別
    の平均交通量と平均車速をもとにして交通換気力の働く
    方向を算出する交通換気力演算手段と、 トンネルの両坑口の気圧を計測する気圧計測手段と、 前記気圧計測手段によって計測された気圧計側値をもと
    にして、一定周期で両坑口の平均気圧を算出する平均気
    圧演算手段と、 前記平均気圧演算手段によって算出された両坑口の平均
    気圧から両坑口の気圧差を求める気圧差演算手段と、 前記交通換気力演算手段によって算出された交通換気力
    と前記気圧差演算手段によって算出された気圧差とを加
    算してトンネル内の自然換気力を算出し、当該自然換気
    力の働く方向と同じ方向にトンネル内の換気風を流すよ
    うに換気機の運転方向を決定する換気方向決定手段と、 前記換気方向決定手段によって決定された換気方向に、
    前記汚染濃度計によって計測された汚染濃度計測値と前
    記風向風速計によって計測されたトンネル内の風速計側
    値とをもとにして所定の換気力で換気するように前記換
    気機の運転台数制御を行なう換気機制御手段とを備えて
    成るトンネル換気制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のトンネル換気制御装置
    において、 前記換気方向決定手段が決定する自然換気力の方向が切
    替わるタイミングの前後に一定幅の切替時間帯を設け、
    当該切替時間帯内において前記汚染濃度計の計測値が所
    定値以下になったタイミングに前記換気機制御手段に換
    気方向切替指令を与える換気方向切替判断手段を備えて
    成るトンネル換気制御装置。
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