JPH06323248A - クラッチレス圧縮機における潤滑方法及び潤滑構造 - Google Patents

クラッチレス圧縮機における潤滑方法及び潤滑構造

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JPH06323248A
JPH06323248A JP5108539A JP10853993A JPH06323248A JP H06323248 A JPH06323248 A JP H06323248A JP 5108539 A JP5108539 A JP 5108539A JP 10853993 A JP10853993 A JP 10853993A JP H06323248 A JPH06323248 A JP H06323248A
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compressor
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真広 川口
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健 水藤
Tomohiko Yokono
智彦 横野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】クラッチレス圧縮機における潤滑を確保する。 【構成】回転軸7上に斜板支持体14を介して揺動可能
に支持された斜板15の傾角はクランク室2a内の圧力
を調整して制御される。吐出室3bに連通する吐出圧領
域3b1 は圧力通路41b,46を介してクランク室2
aに接続している。圧力通路41b,46上の弁孔41
aはボール弁43によって開閉される。ボール弁43は
電磁ソレノイド47の励消磁によって開閉する。圧縮機
本体の温度を検出する温度センサ39の検出温度と、外
気温を検出する温度センサ40の検出温度との差が所定
値以上になると、制御コンピュータCは電磁ソレノイド
47を励磁する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クラッチレス圧縮機に
おける潤滑方法及び潤滑構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平3−143725号公報に開示さ
れる可変容量型揺動斜板式圧縮機では、外部駆動源と圧
縮機の回転軸との間の動力伝達の連結及び遮断を行なう
電磁クラッチを使用していない。電磁クラッチを無くせ
ば、特に車両搭載形態ではそのON−OFFのショック
による体感フィーリングの悪さの欠点を解消できると共
に、圧縮機全体の重量減、コスト減が可能となる。
【0003】前記従来公報に開示される可変容量型揺動
斜板式圧縮機では、斜板を収容するクランク室内の圧力
を急激に高めて斜板傾角を0°付近にもってゆき、吐出
容量を実質的に零に落とすようになっている。吐出容量
を実質的に零にすることによって冷却能力が零になる。
この吐出容量の急激な低下により圧縮機における負荷が
急激に低下する。圧縮機を車両に搭載している場合に
は、車両の加速時、登坂時に車両エンジン出力全てを車
両の駆動に振り向けるのが望ましく、このような場合に
圧縮機における負荷の急激な低減が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】クラッチレス圧縮機で
は回転軸が常時回転しており、圧縮機内の摺接部位では
常に発熱状態にある。通常の容量制御状態では冷媒が外
部冷媒回路を循環しており、潤滑油が圧縮機に還流す
る。従って、前記摺接部位には潤滑油膜が常に形成さ
れ、摺接部位での焼き付きは生じない。しかしながら、
吐出容量が実質的に零になった場合には外部冷媒回路を
循環する冷媒流量が殆ど無くなり、潤滑油が圧縮機に還
流しなくなる。潤滑油が圧縮機に還流しなければ圧縮機
内では潤滑不良が生じ、摺接部位で焼き付きが起こる。
【0005】本発明は、クラッチレス圧縮機における良
好な潤滑を確保することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのために請求項1に記
載の発明では、斜板傾角可変であって、斜板傾角を最小
傾角に強制保持する最小傾角保持状態と、斜板傾角を最
小傾角から増大した容量復帰状態に斜板を保持する容量
復帰保持状態とに切り換えられる斜板傾角強制変更手段
を備えたクラッチレス圧縮機を対象とし、圧縮機本体の
温度及び外気温を検出し、両検出温度の差が所定値以上
になったときには前記斜板傾角強制変更手段を容量復帰
保持状態にして冷媒を循環させるようにした。
【0007】請求項2に記載の発明では、圧縮機本体の
温度を検出する第1の温度検出手段と、外気温を検出す
る第2の温度検出手段と、第1の温度検出手段によって
検出された温度と、第2の温度検出手段によって検出さ
れた温度との差が所定値以上になったときには、前記斜
板傾角強制変更手段を容量復帰保持状態にして冷媒を循
環させる容量制御手段とを備えた潤滑構造を構成した。
【0008】
【作用】圧縮機本体の検出温度と検出外気温度との差が
所定値以上になると、斜板傾角強制変更手段が容量復帰
保持状態になり、斜板が最小傾角より大きい傾角状態に
なる。この傾角状態では冷媒が外部冷媒回路を循環し、
潤滑油が圧縮機に還流する。従って、圧縮機内の摺接部
位の油膜切れが起きることはない。
【0009】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図5に基づいて説明する。図1に示すようにクラッチレ
ス圧縮機全体のハウジングの一部となるシリンダブロッ
ク1の前端にはフロントハウジング2が接合されてい
る。シリンダブロック1の後端にはリヤハウジング3が
バルブプレート4、弁形成プレート5A,5B及びリテ
ーナ形成プレート6を介して接合固定されている。
【0010】フロントハウジング2とシリンダブロック
1との間には回転軸7がラジアルベアリング8,13を
介して回転可能に支持されている。回転軸7の前端はフ
ロントハウジング2内のクランク室2aから外部へ突出
しており、この突出端部にはプーリ9が螺着されてい
る。プーリ9はベルト10を介して車両エンジンに作動
連結されている。回転軸7の前端部とフロントハウジン
グ2との間にはリップシール11が介在されている。リ
ップシール11はクランク室2a内の圧力洩れを防止す
る。
【0011】回転軸7には回転支持体18及び位置規制
リング12が止着されている。回転軸7には球面状の斜
板支持体14がスライド可能に支持されており、斜板支
持体14には斜板15が回転軸7の軸線方向へ傾動可能
に支持されている。
【0012】斜板15の最大傾角は回転支持体18の傾
角規制突部18bと斜板15との当接によって規制され
る。又、斜板15の最小傾角は斜板支持体14と位置規
制リング12との当接によって規制される。この最小傾
角は零ではない。
【0013】斜板15には連結片16A,16Bが止着
されている。図2に示すように連結片16A,16Bに
は一対のガイドピン17A,17Bが止着されている。
回転支持体18には支持アーム18aが突設されてい
る。図2に示すように支持アーム18aには支持ピン1
9が回動可能かつ回転軸7に対して直角を成す方向へ貫
通支持されている。一対のガイドピン17A,17Bは
支持ピン19の両端部にスライド可能に嵌入されてい
る。支持アーム18a上の支持ピン19と一対のガイド
ピン17A,17Bとの連係により斜板15が斜板支持
体14を中心に回転軸7の軸線方向へ傾動可能かつ回転
軸7と一体的に回転可能である。
【0014】斜板15の傾動は、支持ピン19とガイド
ピン17A,17Bとのスライドガイド関係、斜板支持
体14のスライド作用及び斜板支持体14の支持作用に
より案内される。
【0015】クランク室2aに接続するようにシリンダ
ブロック1に貫設されたシリンダボア1b内には片頭ピ
ストン20が収容されている。片頭ピストン20の首部
20aには一対のシュー21が嵌入されている。斜板1
5の周縁部は両シュー21間に入り込み、斜板15の両
面には両シュー21の端面が接する。従って、斜板15
の回転運動がシュー21を介して片頭ピストン20の前
後往復揺動に変換され、片頭ピストン20がシリンダボ
ア1b内を前後動する。
【0016】図1及び図3に示すようにリヤハウジング
3内には吸入室3a及び吐出室3bが区画形成されてい
る。バルブプレート4上には吸入ポート4a及び吐出ポ
ート4bが形成されている。弁形成プレート5A上には
吸入弁5aが形成されており、弁形成プレート5B上に
は吐出弁5bが形成されている。吸入室3a内の冷媒ガ
スは片頭ピストン20の復動動作により吸入ポート4a
から吸入弁5aを押し退けてシリンダボア1b内へ流入
する。シリンダボア1b内へ流入した冷媒ガスは片頭ピ
ストン20の往動動作により吐出ポート4bから吐出弁
5bを押し退けて吐出室3bへ吐出される。吐出弁5b
はリテーナ形成プレート6上のリテーナ6aに当接して
開度規制される。
【0017】片頭ピストン20のストロークはクランク
室2a内の圧力とシリンダボア1b内の吸入圧との片頭
ピストン20を介した差圧に応じて変わる。即ち、圧縮
容量を左右する斜板15の傾角が変化する。クランク室
2a内の圧力はリヤハウジング3の下部に取り付けられ
た制御弁25により制御される。制御弁25は冷房負荷
を反映する吸入圧の変動に基づいて弁開度を変え、吐出
室3bからクランク室2aへの吐出冷媒ガス流入量を制
御する。
【0018】シリンダブロック1端面の収容孔1aには
バルブハウジング41が嵌入固定されている。バルブハ
ウジング41内には弁座42及びボール弁43が収容さ
れている。バルブハウジング41に止着されたばね受け
44と弁座42との間には閉塞ばね45が介在されてい
る。ボール弁43はバルブハウジング41上の弁孔41
aを閉塞する方向へ閉塞ばね45のばね作用を受けてい
る。収容孔1aは圧力通路46を介してクランク室2a
に連通している。
【0019】図3に示すようにリヤハウジング3のラジ
アル中心部には吐出圧領域3b1 が吐出室3bから延出
して形成されており、バルブハウジング41の一部が収
容孔1aから吐出圧領域3b1 へ突出している。弁孔4
1aは圧力通路41bを介して吐出圧領域3b1 へ通じ
ている。
【0020】リヤハウジング3のラジアル中心部には傾
角強制変更手段を構成する電磁ソレノイド47が配設さ
れている。コイル47aへの通電によって励磁される固
定鉄芯47bと可動鉄芯47cとの間には傾角強制変更
ばね48が介在されている。電磁ソレノイド47が励磁
されると可動鉄芯47cが傾角強制変更ばね48のばね
力に打ち勝って固定鉄芯47bに吸着される。可動鉄芯
47cには押圧ロッド49が止着されている。押圧ロッ
ド49はスライド可能にバルブハウジング41を貫通
し、押圧ロッド49の前端は弁孔41aを通ってボール
弁43に当接している。
【0021】電磁ソレノイド47は制御コンピュータC
の励消磁制御を受ける。制御コンピュータCには空調装
置作動スイッチ37及び空調装置停止スイッチ38がが
信号接続されている。制御コンピュータCは空調装置作
動スイッチ37のONによって電磁ソレノイド47の励
磁を指令し、空調装置停止スイッチ38のONによって
電磁ソレノイド47を消磁する。
【0022】図1及び図3に示すようにシリンダブロッ
ク1の上面には吐出フランジ22が形成されており、吐
出フランジ22内には排出口1cが設けられている。吸
入室3a内へ冷媒ガスを導入する導入口1dと、吐出室
3bから冷媒ガスを排出する排出口1cとは外部冷媒回
路33で接続されている。排出口1cは吐出通路23を
介して吐出室3bに連通している。外部冷媒回路33上
には凝縮器34、膨張弁35及び蒸発器36が介在され
ている。
【0023】図1及び図4に示すようにフロントハウジ
ング2の周壁には第1の温度センサ39が取り付けられ
ている。第1の温度センサ39は片頭ピストン20とフ
ロントハウジング2との摺接部位の温度を検出する。
又、圧縮機本体から離れた所には第2の温度センサ40
が設置されている。第2の温度センサ40は外気温を検
出する。両温度センサ39,40の検出信号は制御コン
ピュータCに送られる。
【0024】制御コンピュータCは図5のフローチャー
トで示す容量復帰制御プログラムに基づいて電磁ソレノ
イド47の励消磁を制御する容量制御手段となる。図1
の状態では空調装置作動スイッチ37がONしており、
電磁ソレノイド47は励磁状態にある。電磁ソレノイド
47の励磁状態ではボール弁43が弁孔41aを閉じて
おり、吐出圧領域3b1 の高圧冷媒ガスがクランク室2
aへ供給されることはない。従って、クランク室2aの
圧力は制御弁25によって制御され、斜板傾角が冷房負
荷を反映する吸入圧に応じて可変制御される。
【0025】空調装置停止スイッチ38がONされる
と、図4に示すように電磁ソレノイド47が消磁し、可
動鉄芯47cが傾角強制変更ばね48のばね作用により
固定鉄芯47bから離間する。この可動鉄芯47cの移
動によりボール弁43が弁孔41aを開く。この弁開に
より、吐出圧領域3b1 の高圧冷媒ガスが圧力通路41
b,46を経由してクランク室2aへ流入する。高圧冷
媒ガスの流入によりクランク室2a内の圧力が吐出圧ま
で急激に上昇し、斜板15の傾角が最小となる。即ち、
斜板支持体14が位置規制リング12に当接する位置に
移動配置される。従って、吐出容量は僅かとなり、本実
施例のクラッチレス圧縮機ではクラッチ装着式の圧縮機
においてクラッチを遮断したときの圧縮機無負荷状態に
近い状態が得られる。
【0026】即ち、ボール弁43及び電磁ソレノイド4
7は、斜板傾角を最小傾角に強制保持する最小傾角保持
状態と、斜板傾角を最小傾角から増大した容量復帰状態
に斜板15を保持する容量復帰保持状態とに切り換えら
れる斜板傾角強制変更手段を構成する。
【0027】斜板15が最小傾角(>0)となった状態
でクラッチレス圧縮機を運転しても吐出容量は零になら
ず、クラッチレス圧縮機内の冷媒ガス圧が均一化するこ
とはない。そのため、クランク室2a内の圧力を低下さ
せて斜板15を最小傾角から傾けることができる。即
ち、本実施例では斜板15の最小傾角が斜板傾角を復帰
できる角度に設定してあり、電磁ソレノイド47を励磁
することによって斜板15が最小傾角から傾けられる。
【0028】このようなクラッチレス圧縮機において電
磁ソレノイド47が消磁状態にあるときには斜板15が
最小傾角にあるが、斜板15は常時回転している。その
ため、斜板15とシュー21との間といった摺接部位で
は発熱が起きており、圧縮機本体の温度が上昇してい
る。
【0029】第1の温度センサ39は斜板15とシュー
21との間の摺接部位に近い所の温度を検出しており、
第2の温度センサ40は圧縮機本体の温度の影響を受け
ない周囲で外気温を検出している。制御コンピュータC
は、第1の温度センサ39から得られる検出温度Tx
と、第2の温度センサ40から得られる検出温度Tyと
の差(Tx−Ty)と、予め設定された所定値ΔT
の大小比較を行なう。(Tx−Ty)が所定値ΔT
達しない場合、制御コンピュータCは空調装置作動スイ
ッチ37あるいは空調装置停止スイッチ38のON操作
がない限り電磁ソレノイド47の現時点の励消磁状態を
維持する。
【0030】(Tx−Ty)が所定値ΔT 以上になっ
た場合、電磁ソレノイド47が励磁状態にあるときには
制御コンピュータCはこの励磁状態を維持する。電磁ソ
レノイド47が消磁状態にあるときには制御コンピュー
タCは電磁ソレノイド47を励磁する。この励磁により
吐出圧領域3b1 からクランク室2aへの吐出冷媒ガス
流入が停止し、斜板15は制御弁25による通常の傾角
制御を受ける。即ち、斜板15の傾角が最小傾角から増
大して容量復帰し、外部冷媒回路33を循環する冷媒流
量が増える。この循環冷媒流量増により潤滑油が圧縮機
に還流し、圧縮機内の必要潤滑部位における油膜切れが
回避される。従って、摺接部位の油膜切れによる焼き付
きが防止される。
【0031】圧縮機本体の検出温度Txのみの値で容量
復帰の是非を判断することも考えられる。検出温度Tx
が所定温度以上になった場合には容量復帰状態にするの
であるが、これは油膜切れによる異常発熱の高い検出精
度を保障しない。圧縮機本体の温度Txは外気温Tyの
影響を受ける。即ち、外気温Tyが高ければ圧縮機本体
の温度Txも高くなり、外気温Tyが低ければ圧縮機本
体の温度Txもこれに応じて低くなる。このような状況
において油膜切れ回避の目安となる前記所定温度の適正
設定は難しく、この設定如何によっては油膜切れのおそ
れの全くない圧縮機本体の発熱状態でも容量復帰が行わ
れてしまうことになる。このような誤動作は蒸発器36
におけるフロスト発生に影響を与える。外気温が氷点付
近という環境条件下では蒸発器36でフロストが発生し
易く、不必要な容量復帰状態は蒸発器36における熱交
換を高めてフロストをもたらす。
【0032】本実施例では圧縮機本体の検出温度Txと
外気温Tyとの差(Tx−Ty)で容量復帰の是非を判
断しており、圧縮機本体の温度状態に影響を与える外気
温Tyが検出温度Txから排除されている。差(Tx−
Ty)は圧縮機本体の内部からの発熱具合を的確に反映
しており、摺接部位における油膜の状態を判別するため
の所定値ΔT を適正設定することができる。従って、
油膜切れのおそれの全くない圧縮機本体の発熱状態で容
量復帰が行なわれてしまうことはなく、かつ油膜切れの
おそれが生じ始めていれば容量復帰が行なわれて潤滑が
良好に行われる。
【0033】前記実施例では2つの温度センサ39,4
0が圧縮機内の摺接部位における潤滑状態を反映する圧
縮機の発熱状態を検出するために用いられたが、図6〜
図9に示すような単一の温度センサ24を用いて圧縮機
内の摺接部位における潤滑状態を的確に把握することも
できる。
【0034】図7に示すようにこの温度センサ24は、
ケース26内の上下に収容された一対のバイメタル27
A,27Bと、弾性変位可能な一対の電極端子28A,
28Bと、一対の変位伝達ロッド29A,29Bとから
構成されている。両バイメタル27A,27Bはいずれ
も温度上昇に伴って温度センサ24を取り付けたフロン
トハウジング2の周壁に接近する方向に湾曲変位する。
バイメタル27A,27Bの湾曲は変位伝達ロッド29
A,29Bを介して電極端子28A,28Bに伝えら
れ、電極端子28A,28Bはフロントハウジング2の
周壁に接近する方向へ湾曲変位する。
【0035】ケース26を構成する隔離体26aは熱伝
導性の低い材質でできており、バイメタル27Aは専ら
外気温に感応し、バイメタル27Bは専らフロントハウ
ジング2の温度に感応する。フロントハウジング2の温
度Tx及び外気温Tyが一定の温度状態(Tx=Ty=
0 )の場合にはバイメタル27A,27Bは湾曲する
ことなく平行状態にある。
【0036】図6に示すように温度センサ24、直流電
源30及び空調装置スイッチ31は直列回路を構成して
いる。図6の状態では電極端子28A,28Bが接触し
ており、空調装置スイッチ31がONしている。従っ
て、直列回路は閉回路を構成しており、電磁ソレノイド
47は励磁状態にある。
【0037】バイメタル27Aは外気温Tyに応じてフ
ロントハウジング2の周壁に接近する方向に湾曲変位
し、バイメタル27Bはフロントハウジング2の温度T
xに応じてフロントハウジング2の周壁に接近する方向
に湾曲変位する。バイメタル27Aの湾曲変位割合はバ
イメタル27Bの湾曲変位割合よりも大きくしてある。
そのため、フロントハウジング2の温度Txが上昇した
場合にも温度Tx,Tyの差(Tx−Ty)が所定値Δ
Tに達しない場合には電極端子28A,28Bは図8に
示すように接触状態を維持する。しかし、温度Tx,T
yの差(Tx−Ty)が所定値ΔT以上になると電極端
子28A,28Bは図9に示すように離間し、電磁ソレ
ノイド47が消磁する。所定値ΔTは両バイメタル27
A,27Bの湾曲変位割合の比率に依存する。
【0038】バイメタル27Bは図1の実施例の温度セ
ンサ39に対応する第1の温度検出手段となり、バイメ
タル27Aと図1の実施例の温度センサ40に対応する
第2の温度検出手段となる。このような温度センサ23
を採用すれば図1の実施例に用いられた制御コンピュー
タCは不要となり、制御回路構成が簡素化される。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、圧縮機本
体の検出温度と検出外気温度との差が所定値以上になる
と容量復帰を行なうようにしたので、不要な容量復帰を
することなく圧縮機内の摺接部位の潤滑を的確に行ない
得るという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を具体化た一実施例のクラッチレス圧
縮機全体の側断面図である。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 図1のB−B線断面図である。
【図4】 斜板傾角最小の状態を示す圧縮機の側断面図
である。
【図5】 容量復帰制御プログラムを示すフローチャー
トである。
【図6】 別例の温度センサを用いたクラッチレス圧縮
機全体の側断面図である。
【図7】 温度センサの電極端子が接触している状態を
示す拡大断面図である。
【図8】 温度センサの電極端子が離間している状態を
示す拡大断面図である。
【図9】 温度センサの電極端子が接触している状態を
示す拡大断面図である。
【符号の説明】
15…斜板、27A…別例の第2の温度検出手段となる
バイメタル、27B…別例の第1の温度検出手段となる
バイメタル、39…第1の温度センサ、40…第2の温
度センサ、43…斜板傾角強制変更手段を構成するボー
ル弁、47…斜板傾角強制変更手段を構成する電磁ソレ
ノイド、C…容量制御手段となる制御コンピュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 園部 正法 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】斜板傾角可変であって、斜板傾角を最小傾
    角に強制保持する最小傾角保持状態と、斜板傾角を最小
    傾角から増大した容量復帰状態に斜板を保持する容量復
    帰保持状態とに切り換えられる斜板傾角強制変更手段を
    備えたクラッチレス圧縮機において、 圧縮機本体の温度及び外気温を検出し、両検出温度の差
    が所定値以上になったときには前記斜板傾角強制変更手
    段を容量復帰保持状態にして冷媒を循環させるクラッチ
    レス圧縮機における潤滑方法。
  2. 【請求項2】斜板傾角可変であって、斜板傾角を最小傾
    角に強制保持する最小傾角保持状態と、斜板傾角を最小
    傾角から増大した容量復帰状態に斜板を保持する容量復
    帰保持状態とに切り換えられる斜板傾角強制変更手段を
    備えたクラッチレス圧縮機において、 圧縮機本体の温度を検出する第1の温度検出手段と、 外気温を検出する第2の温度検出手段と、 第1の温度検出手段によって検出された温度と、第2の
    温度検出手段によって検出された温度との差が所定値以
    上になったときには、前記斜板傾角強制変更手段を容量
    復帰保持状態にして冷媒を循環させる容量制御手段とを
    備えたクラッチレス圧縮機における潤滑構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0919721A3 (en) * 1997-11-27 2000-05-17 Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho Thermal overload control of a variable displacement compressor
EP1004769A2 (en) * 1998-11-10 2000-05-31 Ford Motor Company Variable capacity swash plate type compressor
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EP1228909A2 (en) * 2001-01-31 2002-08-07 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Control device of variable displacement compressor

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