JPH06322654A - 刺繍機 - Google Patents

刺繍機

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Publication number
JPH06322654A
JPH06322654A JP11496693A JP11496693A JPH06322654A JP H06322654 A JPH06322654 A JP H06322654A JP 11496693 A JP11496693 A JP 11496693A JP 11496693 A JP11496693 A JP 11496693A JP H06322654 A JPH06322654 A JP H06322654A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nipple
winding
thread
guide
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11496693A
Other languages
English (en)
Inventor
Tokuashi Tanabe
篤葦 田部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TANABE SHISHIYUU KK
Original Assignee
TANABE SHISHIYUU KK
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Publication date
Application filed by TANABE SHISHIYUU KK filed Critical TANABE SHISHIYUU KK
Priority to JP11496693A priority Critical patent/JPH06322654A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ニップルに巻糸が巻き付くことなく正確に芯糸
に巻き付けて所望の刺繍体とし、布地に縫い付ける。 【構成】ニップル40の下端面に設けられた貫通孔42
から芯糸82が繰り出される。ニップル40の下部外周
面には巻糸ガイド50が回転可能に設けられており、巻
糸83は、ニップル40の貫通孔42に隣接するガイド
筒53を通って芯糸82に巻き付けられる。ニップル4
0を昇降させるニップル昇降装置60は、回転シャフト
74に偏心状態で嵌合されたニップル駆動カム75を有
している。ニップル駆動カム75の大径部にカムフォロ
ア73が当接している間はニップルが上昇し、小径部に
当接すると下降する。ニップル40の下降時間を上昇時
間に比して短くするために、大径部が270度近くにわ
たって形成されているのに対して、小径部は90度にわ
たって形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、刺繍機に関し、特に、
芯糸に巻糸を巻き付けて構成される刺繍体を布地に確実
にかつ正確に縫い付けることができる刺繍機に関する。
【0002】
【従来の技術】芯糸に巻糸を巻き付けて構成される刺繍
体は、芯糸の太さ、巻糸の太さ、巻糸の色等により、多
様に変化し、独特の模様を構成する。このために、例え
ば、特開昭59−71470号公報、特公昭60−26
861号公報等において、このような刺繍体を縫い付け
る刺繍機が開発されている。
【0003】特開昭59−71470号公報に開示され
た刺繍機では、ニップルの下端面に設けられた貫通孔か
ら芯糸が繰り出されるとともに、ニップルの回りを回転
するガイド杆の下端部に巻糸が通過するガイド口が設け
られており、このガイド口を通過する巻糸が、ニップル
の貫通孔から繰り出される芯糸に巻き付けられる。芯糸
は、ニップルの周面に設けられた引出し口から外部へと
引き出された後に、ニップルの周面に設けられた挿入口
からニップル内に引き込まれてニップル下端面の貫通孔
を通過している。
【0004】また、特公昭60−26861号公報に開
示された刺繍機も、同様に、巻糸が通過するガイド口
が、ニップルの回りを回転するガイド杆の下端部に設け
られており、このガイド口を通過する巻糸が、ニップル
下端面の貫通孔から繰り出される芯糸に巻き付けられる
ようになっている。
【0005】それぞれの公報に開示された刺繍機では、
ミシン針の上昇および下降に同期してニップルが下降お
よび上昇するようになっており、ミシン針が布地から容
易に抜けるように、布地がニップルの下端部によって押
し下げられる。
【0006】ガイド杆は、上糸および芯糸が挿通するニ
ップルの外周面とは適当な間隔をあけて、上糸および芯
糸を巻き込みつつ布地上を回転運動するが、ニップルが
上下運動する間も上下運動しない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ミシン針の上昇および
下降に同期して下降および上昇するニップルに対して、
巻糸ガイドはニップルが下降している間も回転されて、
ニップルの下端貫通孔から延出する芯糸に巻糸が巻き付
けられるようになっている。しかし、ニップルの下端
は、布地に接触しているために、巻糸がニップルから延
出する芯糸に巻き付かずに、ニップル下端部に巻き付く
おそれがある。この場合には、巻糸は芯糸に弛んだ状態
で巻き付けられた状態になる。
【0008】また、ニップルの周囲を回転するガイド杆
に設けられたガイド口は、ニップル下端部外周面とは適
当な間隔をあけて配置されており、ガイド口から延出す
る巻糸は、ガイド口とニップル外周面との間隙を通過し
て、ニップル下端面から延出される芯糸に巻き付けられ
る。
【0009】このように、巻糸が挿通されるガイド口が
ニップル外周面とは間隙をあけた状態になっていると、
巻糸がその間隙内を通過する間に、撓んで弛んだ状態に
なるおそれがある。このような状態で巻糸が芯糸に巻き
付けられると、巻糸は弛んだ状態で芯糸に巻き付けら
れ、巻糸の間隔が不揃いになって、巻糸を布地に正確に
縫い付けることができなくなるおそれがある。
【0010】特開平2−145843号公報には、ガイ
ド口を通過する巻糸の弛みを取りながら芯糸に向かって
繰り出す刺繍方法が提案されている。しかし、この公報
に開示された装置においても、巻糸が挿通されるガイド
口が、やはり、ニップルの外周面とは適当な間隔があけ
られた状態になっている。このために、巻糸の弛みを取
った状態であっても、ニップルの回転むら等により、所
望の巻き付け間隔で芯糸に巻き付けることができなくな
るおそれがある。
【0011】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、ニップルから繰り出される芯糸
に、巻糸を弛むことなく、しかも、正確な間隔で確実に
巻き付けることができ、その結果、芯糸に所望の状態で
巻糸が巻き付けられた刺繍体を布地に正確に縫い付ける
ことができる刺繍機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の刺繍機は、芯糸
に巻糸が巻き付けられた刺繍体を布地に縫い付ける刺繍
機であって、針孔内に上糸が挿通されて昇降駆動される
ミシン針と、このミシン針の周囲に同心状態で昇降可能
に配置されており、下端面にこのミシン針が通過すると
ともに芯糸が繰り出される貫通孔を有するニップルと、
このニップルの貫通孔に近接した位置へ巻糸を案内する
ように、このニップルの下端部外周面に回転可能に取り
付けられて、ニップルの周囲を回転駆動される巻糸ガイ
ドと、前記ミシン針の上昇および下降に同期して前記ニ
ップルを下降および上昇させるようになっており、この
ニップルの下降時間が上昇時間に比べて短くなったニッ
プル昇降装置と、を有することを特徴とするものであ
り、そのことにより上記目的が達成される。
【0013】前記巻糸ガイドは、ニップルに水平状態で
回転可能に外嵌された回転リングと、この回転リングに
対して下端開口がニップル下端面の貫通孔に近接するよ
うに傾斜状態で取り付けられて巻糸が内部を挿通するガ
イド筒とを有している。
【0014】前記巻糸ガイドは、ニップルが下降した際
には回転駆動が停止される。
【0015】
【作用】本発明の刺繍機では、ニップルの外周面に回転
可能に取り付けられて回転駆動される巻糸ガイドによっ
てニップルの貫通孔に近接した位置へと案内される巻糸
が、ニップルの貫通孔から繰り出される芯糸に巻き付け
られる。ニップルは、ミシン針の上昇および下降に同期
して下降および上昇するようになっており、しかも、ニ
ップルの下降時間は、上昇時間に比べて短くなっている
ために、巻糸は、ニップル下端部に巻き付かず、ニップ
ルの貫通孔から繰り出される芯糸に、弛むことなく、正
確な間隔で巻き付けられる。そして、芯糸に巻糸が巻き
付けられた状態の刺繍体が上糸と下糸とにより、布地に
縫い付けられる。
【0016】巻糸ガイドは、ニップルが下降している際
に回転が停止されることにより、ニップル下端部に巻糸
が巻き付けられることが、より確実に防止される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0018】図1は、本発明の刺繍機のヘッドを示す側
面図、図2はその縦断面図である。この刺繍機のヘッド
は、図2に示すように、水平状態になった機枠10に設
けられた貫通孔11を鉛直状態で挿通する中空の針棒2
1と、この針棒21の下端部に同心状態で連結されたミ
シン針22と、を有している。この針棒21は、機枠1
0上に設けられた駆動装置(図示せず)により上下方向
に往復駆動される。
【0019】架台10の貫通孔11には、この針棒21
の周囲に間隙をあけて同心状態で嵌合されたガイドパイ
プ31が昇降および回転可能に挿通しており、また、こ
のガイドパイプ31の外周には、架台10の貫通孔11
内に上部が密着したスリーブ33が嵌合されている。こ
のガイドパイプ31の上端部には、環状の連結リング3
2が取り付けられており、この連結リング32が架台1
0の上方に位置している。連結リング32には、後述す
るニップル昇降装置60が連結されており、このニップ
ル昇降装置60により、針棒21の上昇および下降に同
期してガイドパイプ31が下降および上昇されるように
なっている。
【0020】ガイドパイプ31に嵌合されたスリーブ3
3の上端部は、架台10の貫通孔11内に位置してお
り、その上端部の下方に架台10下面に当接するフラン
ジ部34が設けられている。スリーブ33のフランジ部
34よりも下方部分には、上端部にギア36が取り付け
られたブッシュ35が密着状態で嵌合されている。ブッ
シュ35には、架台10に固定された固定リング38
(図1にのみ表されている)が嵌合されており、この固
定リング38上にギア36が支持されている。ギア36
は、架台10に支持された図示しない駆動ギアが噛み合
っており、この駆動ギアの回転がギア36に伝達され
て、ブッシュ35が回転される。駆動ギアはパルスモー
ターによって回転駆動されるようになっている。
【0021】ガイドパイプ31は、ブッシュ35内に嵌
合されたスリーブ33内を挿通して下方に延出してい
る。ガイドパイプ31の下端部には、下方に向かって開
放されたソケット部37が設けられており、このソケッ
ト部37に、円筒状のニップル40の上端部が嵌合され
てネジ止めされている。ガイドパイプ31内には、針棒
21の下端部に取り付けられたミシン針22の針孔24
内に通される上糸81が挿通しており、また、刺繍体を
構成する芯糸82も挿通している。
【0022】ニップル40が取り付けられたガイドパイ
プ31が挿通するブッシュ35の外周面には、図1に示
すように、鉛直方向に延びる伝動アーム39の上端部が
ネジ止めされている。この伝動アーム39は、上端部に
設けられた平板状のブラケット部がブッシュ35にネジ
止めされた長板状をしており、ニップル40の放射方向
に沿って上下方向に配置されている。この伝動アーム3
9は、ギア36によってブッシュ35が回転されると、
その回転をニップル40に取り付けられた巻糸ガイド5
0に伝達して、この巻糸ガイド50を回転させるように
なっている。
【0023】ブッシュ35の下部外周面にはボビンブラ
ケット85が取り付けられている。このボビンブラケッ
ト85は、伝動アーム39の上端部が取り付けられた外
周面とは反対側に設けられており、このボビンブラケッ
ト85に巻糸ボビン86が回転可能に取り付けられてい
る。巻糸ボビン86には、芯糸82に巻き付けられる巻
糸83が巻回されている。
【0024】図3はニップル40の斜視図である。ニッ
プル40は、上端部がガイドパイプ31のソケット部3
7に嵌入する小径部になっており、また、下端部が下側
になるにつれて順次小径になったテーパー部44になっ
ている。ニップル40の下端面には円形状の貫通孔42
が設けられている。ニップル40の周面には、鉛直方向
に延びる一対の長孔41(図1参照)が相互に対向して
設けられている。テーパー部44の上方のニップル40
内周面には、水平状態になった分離ワイヤー45が設け
られている。この分離ワイヤー45は、ニップル40内
を挿通する芯糸82が上糸81やミシン針22に絡みつ
かないように、ニップル40の外周部における一方の長
孔41に近接した内周面間に架設されており、芯糸82
は、この分離ワイヤー45よりもニップル40の外周側
部分を挿通している。
【0025】ニップル40におけるテーパー部44の上
端部には、巻糸ガイド50が設けられている。この巻糸
ガイド50は、ニップル40に対して回転可能に嵌合さ
れた回転リング51と、この回転リング51の外周面に
取り付けられたブロック52と、このブロック52内を
傾斜状態で貫通するガイド筒53とを有している。
【0026】ニップル40におけるテーパー部44の外
周面には、周方向に沿って溝が設けられており、この溝
内に止め輪55(図1および図2参照)が嵌合されて回
転リング51が回転可能に取り付けられている。ブロッ
ク52内を貫通するガイド筒53は、下端開口部が、ニ
ップル40の下端面に設けられた貫通孔42に近接する
ように傾斜状態になっており、その内部に、巻糸ボビン
86に巻回された巻糸83が通過している。
【0027】回転リング51の上面には、上方に延出す
る一対の係合ロッド54の下端部が取り付けられてい
る。各係合ロッド54の上端部は、ニップル40から離
れる方向へと屈曲されており、各係合ロッド54におけ
るそれぞれの屈曲された部分内に、前述の伝動アーム3
9が挟まれている。従って、パルスモーターの回転が伝
達されてブッシュ35が回転されることによって伝動ア
ーム39が回転されると、その回転が係合ロッド54に
伝達されて回転リング51が回転される。回転リング5
1を回転させるパルスモーターは、ニップルの昇降に同
期して制御されるようになっており、ニップルが下降し
ている間はパルスモーターの駆動が停止されるようにな
っている。
【0028】ニップル40を昇降させるニップル昇降装
置60は、針棒21の側方に、架台10上に鉛直状態で
上下方向への移動可能に設けられたガイドシャフト61
を有している。このガイドシャフト61の下部には、半
円環状のニップル駆動アーム62が取り付けられてお
り、このニップル駆動アーム62がガイドパイプ31の
上端部に設けられた連結リング32に係合している。
【0029】ガイドシャフト61には、ニップル駆動ア
ーム62を下方へと押圧する押しバネ63が嵌合されて
おり、ニップル駆動アーム62を下方へと押圧すること
により、ガイドシャフト61全体を下方へと付勢してい
る。
【0030】ニップル駆動アーム62には、水平に突出
する突起部62aが取り付けられており、この突起部6
2aの下方に、ニップル駆動レバー65の先端部に取り
付けられた駆動ピン66が位置している。ニップル駆動
レバー65の基端部は、水平シャフト67に回動可能に
嵌合されており、先端部に設けられた駆動ピン66が上
方へと移動することにより、この駆動ピン66がニップ
ル駆動アーム62の突起部62aに当接して、ニップル
駆動アーム62が上方へと移動される。
【0031】ニップル駆動レバー65の中央部には、ス
トローク調整孔65a(図1参照)が設けられており、
このストローク調整孔65a内に連結ピン68が挿通し
ている。連結ピン68は、連結アーム64の一端に取り
付けられており、連結アーム64の他端が水平ピン71
に回動可能に取り付けられた回動レバー72の一方の端
部に取り付けられている。連結ピン68は、ストローク
調整孔65a内の位置を変更することにより、ニップル
駆動レバー65の上下方向の移動ストロークを調整する
ことができる。回動レバー72は、中央部がほぼ直角に
屈曲されており、連結アーム64が先端部に取り付けら
れる一方の側部がニップル駆動レバー65とほぼ平行に
延出している。
【0032】回動レバー72の他方の側部は、水平ピン
71から上方へと延出しており、その上端部にカムフォ
ロア73が取り付けられている。このカムフォロア73
は、ガイドシャフト61が押しバネ63によって下方へ
と押圧されていることにより、回転シャフト74に嵌合
されたニップル駆動カム75の外周面に圧接されてい
る。
【0033】ニップル駆動カム75は、図1に示すよう
に、回転シャフト74に対して偏心状態になっており、
270度近くにわたって等しい直径が連続する大径部
と、この大径部よりも小さな直径がほぼ90度にわたっ
て連続する小径部とを有している。
【0034】回転シャフト74は、針棒21を昇降させ
る回転シャフト(図示せず)に同期して回転され、その
回転によりニップル駆動カム75が回転される。ニップ
ル駆動カム75の外周面に圧接されているカムフォロア
73は、ニップル駆動カム75の大径部に接触すると回
転シャフト74から遠方側へと移動し、回動レバー72
の鉛直状態になった側部が回転シャフト74から遠方側
へと回動される。これにより、回動レバー72に取り付
けられた連結アーム64が上方へと牽引されて、連結ア
ーム64の下端部に取り付けられた連結ピン68がニッ
プル駆動レバー65を上方へと牽引する。そして、ニッ
プル駆動レバー65の先端部が上方へと移動して、その
先端部の駆動ピン66がニップル駆動アーム62の突起
部62aを上方へと押し上げる。その結果、ニップル駆
動アーム62に係合した連結リング32が上方へと引き
上げられて、ガイドパイプ31が上方へと移動し、ニッ
プル40が上昇する。
【0035】これに対して、ニップル駆動カム75の小
径部がカムフォロア73に接触した状態になると、ニッ
プル駆動アーム62が押しバネ63の押圧力によって押
し下げられて、ニップル40が下降する。小径部は、9
0度にわたって連続しているのに対して、大径部は27
0度近くにわたって連続しており、従って、ニップル4
0の下降時間は、上昇時間の1/3程度に短くなってい
る。
【0036】図2に示すように、ニップル40の下方に
は、テーブル87が水平状態で配置されており、このテ
ーブル87上に刺繍枠によって布地88が張りつけられ
た状態で支持される。このテーブル87の下方には、下
糸84が巻き付けられたボビン89が配置されており、
このボビン89から下糸84が順次繰り出される。
【0037】このような構成の刺繍機によって、次のよ
うに、芯糸82に巻糸83が巻き付けられて布地88に
縫い付けられる。まず、ガイドパイプ31内を上糸81
が挿通されて、針棒21の下端部に固定されたミシン針
22の下端部における針孔24に挿通される。また、芯
糸82がガイドパイプ31内を挿通されるとともにニッ
プル40内を挿通されて、分離ワイヤー45よりもニッ
プル40外周側を通された後に、ニップル40下端面の
貫通孔42から下方へと延出される。さらに、巻糸ボビ
ン86に巻き付けられた巻糸83が、巻糸ガイド50に
おけるガイド筒53内を挿通されて、ニップル40から
延出した芯糸82の端部に所定量だけ巻き付けられる。
【0038】このような状態で刺繍機が駆動されると、
針棒21が下降されて、ミシン針22がテーブル87上
の布地88を貫通して、ミシン針22に取り付けられた
上糸81が、下糸ボビン89から繰り出される下糸84
に絡み付けられる。このとき、ギア36も回転されてブ
ッシュ35が回転し、その回転が伝動アーム39によっ
て巻糸ガイド50に伝達されて巻糸ガイド50がニップ
ル40の周囲を回転する。これにより、ニップル40の
下端の貫通孔42からから下方に延出した芯糸82に、
巻糸ボビン86から巻糸ガイド50のガイド筒を通って
繰り出される巻糸83が巻き付けられる。同時に、巻糸
83は、布地88の下方にて下糸84に絡まった上糸8
1にも巻き付けられる。
【0039】その後に、針棒21が上昇される。このと
き、ニップル昇降装置60におけるニップル駆動カム7
5の小径部がカムフォロア73に当接した状態になり、
回動レバー72が回動されてニップル駆動レバー65の
先端部が下降する。これにより、ニップル駆動アーム6
2が下降してガイドパイプ31が下降し、このガイドパ
イプ31の下端部に取り付けられたニップル40が下降
する。そして、ニップル40の下端が布地88に当接し
て、テーブル87に押し付けられる。このような状態
で、針棒21が上昇されると、ミシン針22は、布地8
8から引き抜かれて、布地88の上方に位置される。ニ
ップル40が下降して布地88に押しつけられた状態に
なると、巻糸ガイド50の回転リング51を回転駆動す
るパルスモーターは駆動が停止された状態になり、回転
リング51の回転が停止される。これにより、巻糸83
はニップル40の周囲を周回移動せず、従って、ニップ
ル下端部に巻き付くおそれがない。
【0040】このような状態になると、ニップル昇降装
置60におけるニップル駆動カム75の大径部がカムフ
ォロア73に当接した状態になり、回動レバー72が回
動されてニップル駆動レバー65の先端部が上昇する。
これにより、ニップル駆動アーム62が上昇してガイド
パイプ31が上昇し、このガイドパイプ31の下端部に
取り付けられたニップル40が上昇する。
【0041】その後に、再度、針棒21が下降されて、
ミシン針22がニップル40から下方へと延出して布地
88を刺し通す。そして、布地88の下方にて、上糸8
1が下糸84に絡み付けられる。その後、前述したよう
に、ニップル昇降装置60によってニップル40が下降
するとともに、針棒21の上昇によりミシン針22が上
昇されて、芯糸82に巻き付けられた巻糸83が布地8
8に縫い付けられる。以後、同様の動作が繰り返され
て、芯糸82に巻糸83が巻き付けられた刺繍体が、順
次、布地88に縫い付けられる。
【0042】ニップル40から延出した芯糸82に巻き
付けられる巻糸83は、ニップル40外周部に取り付け
られた巻糸ガイド50のガイド筒53内を通過して、ニ
ップル40の下端面の貫通孔42に近接した位置にまで
案内される。巻糸83が通過するガイド筒53は、芯糸
82が挿通するニップル40の貫通孔42に近接した状
態になっているために、巻糸83は弛むことなく、確実
に芯糸82に巻き付けられる。しかも、巻糸83の巻き
付け間隔も一定の状態で、芯糸82に巻き付けられる。
その結果、巻糸83は所望の状態で芯糸82に巻き付け
られる。
【0043】ニップル40内を挿通する巻糸83は、分
離ワイヤー45によってミシン針22に接近しない状態
になっているために、ミシン針22が巻糸83を刺し通
すおそれがなく、しかも、上糸81に絡みつくおそれも
ない。
【0044】また、ニップル40が下降して布地88に
接触する時間は、ニップル40が上昇している時間に比
べて短くなっており、しかも、ニップル40が下降して
いる間は巻糸ガイド50の回転リング51の回転が停止
しているために、巻糸83がニップル40の下端部に巻
き付くおそれがなく、芯糸82に確実に巻き付けられ
る。
【0045】
【発明の効果】本発明の刺繍機は、このように、ニップ
ルの下降時間を上昇時間に比して短くすることにより、
ニップル下端に布地が接触する時間が短くなり、ニップ
ルの貫通孔から繰り出される芯糸に巻糸が確実に巻き付
けられ、しかも、巻き付け間隔も不揃いになることなく
一定になる。巻糸を案内する巻糸ガイドは、ニップルに
回転可能に取り付けられた回転リングにガイド筒が傾斜
状態で設けられており、このガイド筒によって、芯糸が
繰り出されるニップルの下端に設けられた貫通孔に近接
位置にまで巻糸が案内されるために、巻糸は芯糸に正確
にかつ確実に巻き付けられる。ニップルが下降してる間
は巻糸ガイドの回転が停止されると、巻糸がニップルの
下端部に巻きつくことがより一層確実に防止される。そ
の結果、所望の形態の刺繍体が形成されて布地に確実に
縫い付けられる。さらには、刺繍体としての種類が広が
り、多様な商品を展開することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の刺繍機の一例を示す要部の側面図であ
る。
【図2】その刺繍機要部の縦断面図である。
【図3】その刺繍機に設けられた巻糸ガイドの斜視図で
ある。
【符号の説明】
10 架台 11 貫通孔 21 針棒 22 ミシン針 24 針孔 31 ガイドパイプ 32 連結リング 35 ブッシュ 36 ギア 39 伝動アーム 40 ニップル 42 貫通孔 50 巻糸ガイド 51 回転リング 53 ガイド筒 54 係合ロッド 60 ニップル昇降装置 61 ガイドシャフト 62 ニップル駆動アーム 63 押しバネ 65 ニップル駆動レバー 72 回動レバー 73 カムフォロア 74 回転シャフト 75 ニップル駆動カム 81 上糸 82 芯糸 83 巻糸 84 下糸

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯糸に巻糸が巻き付けられた刺繍体を布
    地に縫い付ける刺繍機であって、 針孔内に上糸が挿通されて昇降駆動されるミシン針と、 このミシン針の周囲に同心状態で昇降可能に配置されて
    おり、下端面にこのミシン針が通過するとともに芯糸が
    繰り出される貫通孔を有するニップルと、 このニップルの貫通孔に近接した位置へ巻糸を案内する
    ように、このニップルの下端部外周面に回転可能に取り
    付けられて、ニップルの周囲を回転駆動される巻糸ガイ
    ドと、 前記ミシン針の上昇および下降に同期して前記ニップル
    を下降および上昇させるようになっており、このニップ
    ルの下降時間が上昇時間に比べて短くなったニップル昇
    降装置と、 を有することを特徴とする刺繍機。
  2. 【請求項2】 前記巻糸ガイドは、ニップルに水平状態
    で回転可能に外嵌された回転リングと、この回転リング
    に対して下端開口がニップル下端面の貫通孔に近接する
    ように傾斜状態で取り付けられて巻糸が内部を挿通する
    ガイド筒とを有する請求項1に記載の刺繍機。
  3. 【請求項3】 前記巻糸ガイドは、ニップルが下降した
    際には回転駆動が停止される請求項1に記載の刺繍機。
JP11496693A 1993-05-17 1993-05-17 刺繍機 Pending JPH06322654A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102535054A (zh) * 2011-08-25 2012-07-04 浙江冠军机电科技有限公司 多功能绳带刺绣装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102535054A (zh) * 2011-08-25 2012-07-04 浙江冠军机电科技有限公司 多功能绳带刺绣装置

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