JPH06321517A - フラーレン異性体の分離方法 - Google Patents

フラーレン異性体の分離方法

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JPH06321517A
JPH06321517A JP5132806A JP13280693A JPH06321517A JP H06321517 A JPH06321517 A JP H06321517A JP 5132806 A JP5132806 A JP 5132806A JP 13280693 A JP13280693 A JP 13280693A JP H06321517 A JPH06321517 A JP H06321517A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液体クロマトグラフィー手法によるフラーレ
ン異性体の分離に際し、従来の方法よりも非常に高効率
でフラーレン異性体を分離、精製することの出来る方法
を提供する。 【構成】 液体クロマトグラフィー手法によってフラー
レン異性体を分離するに際して、3〜5個の原子が直鎖
状に連結した接続基を介して、ピレン環が珪素原子に対
して結合されてなる置換シリル基を、担体に化学結合せ
しめた充填剤を用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、フラーレン異性体の分離方法に
係り、特に液体クロマトグラフィー手法によってフラー
レン異性体を効率的に分取し、精製することの出来る方
法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来より、所定の充填剤を充填せしめてな
る分離カラムを用いて、該分離カラムに保持された各試
料成分を移動相によって順次経時的に溶出せしめるよう
にした液体クロマトグラフィーは、広範囲の分離条件を
適用することが出来、また試料を高温に曝すことなく室
温付近で分離することが出来るところから、生体関連物
質から有機化合物全般に至る、色々な化合物の精密分離
に適用されている。そして、この液体クロマトグラフィ
ーの高い分離能を利用して精製する手法が、分取クロマ
トグラフィーである。なお、この分取クロマトグラフィ
ーのための装置としては、分取精製出来る試料の量を増
加させるために、送液ポンプ、注入装置、カラム等が大
型化されたものを用いる場合も多いが、装置構成自体、
一般的な液体クロマトグラフィー装置と同一であり、通
常の分析に用いる液体クロマトグラフィー装置を用いて
も、分取精製は可能である。
【0003】最近、この液体クロマトグラフィー手法に
よる分取精製で注目されている化合物の一つに、フラー
レン類がある。このフラーレン類は、C60やC70に
代表されるように、炭素原子だけから構成された物質で
あり、超伝導体、強磁性体、潤滑油、半導体等、新たな
機能が期待出来る新しい化合物である。これらフラーレ
ン類は、グラファイト棒のアーク放電や、抵抗加熱等で
発生するススと共に生成し、トルエン等の芳香族炭化水
素溶媒で抽出して、ススから分離されることとなるが、
そのトルエン抽出溶液の中には、多くの類似したフラー
レン異性体が混在し、現在のところ、単一のフラーレン
のみを生成させることが出来ないために、個々のフラー
レン異性体の有用な機能を発現させるためには、精製操
作が必要となる。しかしながら、フラーレン類は異性体
が非常に多いことの他に、高融点化合物であり、更に高
温条件下で異性化する可能性もあるため、通常の化合物
の精製に良く用いられる蒸留、再結晶、昇華等の精製法
による単離が困難である。従って、高分離能を持ち、温
和な条件下で分離操作を行なうことが出来る、液体クロ
マトグラフィーによる分取精製が重要視されるのであ
る。
【0004】しかしながら、フラーレン類は、通常の殆
どの溶媒には僅かしか溶解せず、トルエン、ベンゼン等
の芳香族炭化水素溶媒に対して、やや溶解性を示すよう
な化合物であるために、液体クロマトグラフィー分取を
用いても、精製困難なものの一つとなっているのであ
る。即ち、フラーレンのクロマトグラフィー分取精製
に、フラーレンを尤も良く溶解させる芳香族炭化水素溶
媒を移動相溶媒に用いた場合において、従来からある大
部分の充填剤では、フラーレンが保持されず、分離出来
ない現象が生ずるのである。この現象を避けるために、
溶出力の小さな溶媒を移動相に用いると、フラーレン
が、その溶媒に殆ど溶解せず、クロマトグラフィーを行
なうこと自体、出来なくなるのである。
【0005】現在、フラーレンの分取精製には、ヘキサ
ンを主成分とする分離溶媒が用いられ、その充填剤に
は、C18(オクタデシルシリル基導入型)、シリカゲ
ル、アルミナ等の充填剤が使用されているが、フラーレ
ン類は、上述のように、ヘキサンを主成分とする溶液へ
の溶解性が低いため、多量の試料溶液をカラムに注入し
ても、結果として少量のフラーレン混合物しかカラムに
注入することが出来ず、また、より多量のフラーレン混
合物を注入するために、フラーレンのトルエン溶液を直
接カラムに注入した場合には、ピーク形状が著しく悪化
してしまう問題を生じる。これは、従来の充填剤ではフ
ラーレンに対する保持力が微弱であり、この充填剤の微
弱な保持力を補うためには、フラーレンに対する溶解性
が小さく、また、溶出力の小さな溶媒に限定する必要が
あることが原因と考えられる。このため、微弱な保持し
か持たない充填剤を用いるフラーレンの分取精製は、フ
ラーレンの抽出溶媒であるトルエンを完全に留去し、溶
出力の低いヘキサン等の試料溶液とする煩雑な操作を欠
かすことが出来ない。しかしながら、そのような煩雑な
操作を行なっても、充分な量のフラーレンを一度に分取
することは出来ず、大容量の試料溶液の注入が原因とな
るピークバンドの拡がりにより、分離能の低下を起こし
易く、このため、一般的な化合物よりも、フラーレンの
分取精製には巨大なカラムが必要とされる等の問題点が
内在している。
【0006】一方、トルエンを移動相としても、フラー
レンの液体クロマトグラフィーによる分離を可能にする
充填剤も報告されてはいるが、そのような充填剤でも、
充分な保持力が得られているとは言い難く、未だ、フラ
ーレンの液体クロマトグラフィー分取精製方法は、完成
されていないのが現状である。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その課題とするところ
は、液体クロマトグラフィー手法によるフラーレン異性
体の分離に際して、従来の方法よりも非常に高効率でフ
ラーレン異性体を分離、精製することの出来る方法を、
提供することにある。
【0008】
【解決手段】このため、本発明者らは、液体クロマトグ
ラフィー手法によるフラーレン異性体の分取精製に用い
られる充填剤における官能基の種類、並びにかかる官能
基と該充填剤を構成する担体とを結合させる部分(スペ
ーサー)について詳細に検討した結果、官能基たるピレ
ン環を担体と結合させるスペーサーの種類が、フラーレ
ンの保持に著しい影響を与えることを見出し、更にこの
充填剤を用いて、フラーレン異性体混合物の分取精製を
試みた結果、C18型充填剤の約50倍のフラーレン異
性体混合物を負荷することが出来、また極めて高い効率
で、その精製を可能とする分離方法の構築に至り、本発
明を完成するに至ったのである。
【0009】すなわち、本発明は、上記した如き課題を
解決するために、液体クロマトグラフィー手法によって
フラーレン異性体を分離するに際して、3〜5個の原子
が直鎖状に連結した接続基を介してピレン環が珪素原子
に対して結合されてなる置換シリル基を担体に化学結合
せしめた充填剤を用いることを特徴とするフラーレン異
性体の分離方法を、その要旨とするものである。
【0010】
【具体的構成・作用】このように、本発明は、ピレン環
が特定のスペーサを介して珪素原子に結合されてなる置
換シリル基を、所定の担体に化学結合せしめた充填剤を
用いて、フラーレン異性体を液体クロマトグラフィー分
離することにより、高効率の分離操作を可能ならしめる
ものであるが、そのような充填剤は、一般に、前記置換
シリル基を与えるシリル化剤を、白金を触媒とするハイ
ドロシリレーション反応にて合成し、次いでこの得られ
たシリル化剤と、シリカゲルのシラノール基の如き所定
の担体のOH基との間の反応により、例えば、Py−A
−Si(R1 )(R2 )−O−担体本体(但し、Py:
ピレン環、A:スペーサー、R1 ,R2 :アルキル基等
の置換基)にて表される、化学結合型の充填剤として調
製されるものである。
【0011】そして、そのような化学結合型の充填剤に
おいて、Aとして示されるスペーサー、換言すれば置換
シリル基における珪素原子(Si)に対してピレン環
(Py)を結合せしめる接続基は、3〜5個の原子が直
鎖状に連結されてなる構造を有する2価の官能基であっ
て、一般に、炭素原子又は炭素原子及び酸素原子にて構
成され、例えば、アルキレン基、オキシアルキレン基、
アルキレンオキシアルキレン基を代表的に示すことが出
来る。なお、この接続基中の連結原子数が、3個未満の
場合や5個を超える場合にあっては、分離操作における
試料負荷量が低くなり、高効率の分離操作が困難となる
問題を惹起する。
【0012】ところで、上記した充填剤の製造に使用さ
れるシリル化剤は、珪素原子に結合している4つの官能
基の内、少なくとも一つは塩素、臭素、メトキシ基、エ
トキシ基、アルキルアミノ基等、担体表面に存在する水
酸基等の活性部位と反応する官能基でなければならな
い。また、2つ或いは3つの反応性の官能基を持つシリ
ル化剤も存在し、何れも、担体の化学修飾に適用するこ
とが出来る。なお、このシリル化剤の合成に際しては、
二重結合を有するアルケンの炭素−炭素二重結合部分
に、白金触媒を用いてヒドロシラン(H−Si)を付加
させる方法が、広く採用されている。この反応において
は、反マルコフニコフ型の付加が主として進行し、アル
ケン分子の末端に珪素原子が結合するように反応する。
この方法は、シリル化剤への転化率が大きく、副反応も
少ないために、目的とする構造のシリル化剤が得られ易
いという利点があるが、二重結合を有する化合物は重合
する場合があり、特に高分子合成等に用いられるような
重合性の高いモノマ−類似の二重結合を持つ化合物で
は、付加反応よりも重合反応が進行する場合もある。ま
た、ヒドロシランの付加反応を用いないシリル化剤の合
成方法としては、2つ以上の反応性の官能基(主として
塩素)を持つ有機塩素化合物とグリニヤール試薬等の有
機金属試薬を反応させる方法でも、合成することが出来
る。
【0013】また、このようなピレン環を所定のスペー
サーを介して結合させた置換シリル基にて化学修飾され
て、目的とする充填剤を与える担体としては、かかる充
填剤の製造にシリル化反応が一般に用いられることとな
るところから、シリル化剤と担体表面の水酸基との反応
性並びに担体の表面積を考慮すると、シリカゲルが最も
好ましく、またシリカゲルと同様な反応性を有する多孔
性ガラスやガラスビーズも、同様に、担体として用いる
ことが可能である。そして、この担体に結合せしめる固
定相(置換シリル基)の量は、必ずしも最大限である必
要はなく、シリル化剤の反応量をある程度抑制しても、
従来からある充填剤よりも、フラーレンに対して高い分
離能が得られるものであるところから、シリカゲルより
も反応性の低いアルミナ、チタニア、ジルコニア等の他
の無機担体も採用可能である。
【0014】また、シリル化剤は、無機担体表面上に存
在する水酸基だけに反応するものでなく、有機担体に存
在する水酸基とも反応する。このシリル化剤とアルコー
ル性水酸基との反応は、アルコキシシラン(Si−O−
R)を形成し、その結合は、反応性の官能基と同等であ
り、容易に加水分解を受け、水−アルコール混合溶媒を
移動相とするような条件では使用出来ないが、フラーレ
ンの分離の場合においては、移動相に水を使用すること
はなく、また移動相にアルコールを加える必然性もない
ことから、水酸基を持つポリビニルアルコールのような
合成有機高分子担体や、セルロースのような天然高分子
も、本発明では、担体として使用することが可能であ
る。
【0015】さらに、かかる担体に結合せしめられる固
定相(置換シリル基)の量、換言すれば充填剤に結合し
ている固定相の結合量は、無機担体の場合、元素分析値
から推定することが出来るが、そのような固定相の結合
量は、溶質の保持時間に影響を与え、一般に固定相の量
が増加すると、溶質−固定相の相互作用する頻度が多く
なり、結果として溶質の保持力が増加する。この固定相
の量と溶質の保持力の関係はフラーレンについても当て
はまり、大きな固定相の結合量を持つ充填剤を使用する
と、フラーレンに対して保持力が大きくなり、フラーレ
ンにおけるC60とC70との分離能が大きくなる傾向
がある。
【0016】何れにしても、フラーレンの分離に用いら
れる充填剤の固定相結合量は、担体に対して、固定相と
しての置換シリル基を最大限に結合せしめたものである
ことが好ましいが、固定相の種類や担体の種類、更には
目的とする分離性能に応じて適宜に決定されるものであ
って、例えばスペーサー(接続基)がプロピレン基であ
るピレニルプロピルジメチルシリル化シリカゲルからな
る充填剤にあっては、その炭素含有率は7%以上とさ
れ、この7%以上の炭素含有率の充填剤であれば、フラ
ーレンに対して充分な分離を行なうことが可能である。
【0017】そして、本発明にあっては、上記した如き
構成の充填剤を用いて、液体クロマトグラフィー手法に
てフラーレン異性体を分離するのであるが、その分離操
作には、従来と同様な操作乃至は条件が採用されること
となる。
【0018】すなわち、本発明に従う充填剤を充填せし
めたカラムに対して、フラーレンは、所定の溶媒に溶解
した溶液として供給されることとなる。ところで、フラ
ーレンは、トリクロロベンゼン、トルエン、ベンゼン等
の芳香族炭化水素溶媒に良く溶解し、ヘキサンやイソオ
クタン等の脂肪族炭化水素には余り溶解しないものであ
るところから、分取精製する場合、フラーレン類を溶解
する溶媒には芳香族炭化水素系溶媒を用いる方が、より
高濃度の分離用原料溶液を調整することが可能である。
【0019】そして、この分離カラム内に溶液形態にお
いて供給されたフラーレンは、充填剤にて保持され、続
いて、分離カラム内に流通せしめられる移動相溶媒、例
えばトルエン又はトルエンとヘキサンの混合溶媒にて、
フラーレン異性体が順次溶出せしめられるのである。即
ち、フラーレンの各種異性体が、移動相溶媒によってそ
れぞれ別個に経時的に分離カラムから溶出せしめられ、
このカラムから流出される溶出液を経時的に分離するこ
とにより、フラーレンの各異性体を分取することが可能
となるのである。
【0020】かくして、本発明に従う充填剤を用いて、
フラーレン異性体を液体クロマトグラフィー手法によっ
て、各々の異性体毎に分取することが可能となり、また
そのように分取された各異性体溶出液に対して、精製操
作を施すことによって、各異性体の精製度を有効に高め
ることが可能である。
【0021】
【実施例】以下に、本発明の代表的な実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって何等の制約をも受
けるものでないことは、言うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記
の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修
正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべ
きである。なお、以下の実施例中の部及び百分率は、特
に断りのない限り、すべて重量基準にて表わされてい
る。
【0022】−充填剤の合成− 本発明に従う充填剤を含む各種の充填剤を、有機珪素化
合物を無機担体(シリカゲル)と反応させる方法によ
り、調製した。即ち、充填剤に結合、含有せしめられる
シリル化剤を、白金を触媒とするハイドロシリレーショ
ン反応で合成し、その得られたシリル化剤とシリカゲル
(担体)との反応によって、目的とする化学結合型充填
剤を得た。
【0023】先ず、その一例として、ピレニルプロピル
ジメチルシリル化シリカゲル充填剤の製造を、以下の如
くして行なった。
【0024】a)ピレニルプロピルジメチルクロロシラ
ンの合成:アリルピレン1部をベンゼン30部に溶解
し、これに0.05部の塩化白金酸を加え、80°Cに
加熱した。次いで、この溶液に、ジメチルクロロシラン
1部を10分間かけて滴下し、その滴下の後、8時間還
流した。反応後、白金触媒を濾過して除去し、そして溶
媒を減圧留去して、ピレニルプロピルジメチルクロロシ
ランを得た。生成物は、核磁気共鳴スペクトルで確認し
た。
【0025】アリルピレン(C169 −CH2 −CH=
CH21H−NMR(CDCl3)δ:4.07(d
t,C 2 −ピレン,J=16.5Hz,1.5Hz,
2H),5.04(ddt,C 2 =,J=15.2H
z(trans), 1.6Hz(geminal),1.5Hz,1
H),5.12(ddt,C 2 =,J=8.4Hz
(cis), 1.6Hz(geminal),1.5Hz,1H),
6.19(ddt,C=CH2 ,J=15.2Hz,
8.4Hz,6.15Hz),7.80−8.25
(m, arom,9H).
【0026】ピレニルプロピルジメチルクロロシラン
(C169 −CH2 −CH2 −CH2−Si(CH32
−Cl)1H−NMR(CDCl3 )δ:0.40
(s,C 3 −Si,6H),1.30(m,C 2
Si,2H),2.01(m,C 2 −CH2 −Si,
2H),3.42(m,C 2 −ピレン,2H),7.
80−8.30(m,arom,9H).
【0027】b)ピレニルプロピルジメチルシリル化シ
リカゲルの合成:シリカゲル1部を30部のトルエンに
分散せしめ、これに、上記で合成したピレニルプロピル
ジメチルクロロシランの1部とピリジン0.5部を加
え、8時間加熱還流した。反応の後、100部のメタノ
ールおよびクロロホルムで吸引濾過洗浄し、50℃で乾
燥することにより、シリカゲル担体上にピレニルプロピ
ルジメチルシリル基を置換シリル基として化学結合せし
めた、目的とする充填剤を得た。
【0028】また、かかるピレニルプロピルジメチルシ
リル化シリカゲル充填剤の場合と同様にして、アリルピ
レンに変えて、ビニルピレン、5−ピレニルペンテン、
9−ピレニルノネン、ピレニルメチルアリルエーテル、
ピレニルメチルオキシエチルアリルエーテル、またはビ
ニルナフタレンを用い、同様なハイドロシリレーション
反応を経て、シリカゲル担体上に各種の置換シリル基を
化学結合せしめて、それぞれ、目的とする充填剤を得
た。なお、ニトロ化ピレニルプロピル型充填剤について
は、硝酸を用いてピレニルプロピル型充填剤をニトロ化
することにより、合成した。また、比較のために、オク
タデシルジメチルクロロシランから、オクタデシルジメ
チルシリル化充填剤(C18)も合成した。
【0029】かくして得られた、各種の充填剤の名称と
略号を、下記の表1に示す。また、これら充填剤は、ピ
レン環とシリカゲルに結合する官能基であるジメチルシ
リル基とを結合する部分(スペーサー)に違いがあり、
下記表2にシリカゲルと結合しているシリル化剤(固定
相)の構造と、スペーサーを構成する連結原子数をスペ
ーサー長さとして表わした数値を示す。なお、充填剤の
略号は、ピレン環が結合している充填剤をPYとし、ス
ペーサー長さを後に示した。また、スペーサー部分に酸
素を含むものについては、略号の後にOを付け、更に、
酸素の数をその後に示した。更に、各充填剤の元素分析
値も参考の為に、下記表3に示した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】−混合溶媒移動相のフラーレンに対する溶
出力の評価− フラーレンに対して良溶媒である芳香族炭化水素溶媒と
しての、トルエンと、貧溶媒の、脂肪族炭化水素溶媒で
あるヘキサンを移動相とした時のフラーレンに対する溶
出力の評価を行なった。充填剤としては、本発明に従う
PY−3型充填剤、また比較例としてPY−2型充填
剤、C−18型充填剤を用い、カラムサイズが内径:
4.6mm、長さ:150mmである分離カラムを用い、検
出波長:285nmで、紫外線吸収検出を行なった。
【0034】下記表5に、トルエン、ヘキサン並びに両
溶媒を混合した溶液を移動相とし場合におけるC60及
びC70保持(k′値)を示す。k′値は、充填剤が溶
質(ここではC60とC70)を保持する大きさを示
し、大きなk′値を与える充填剤程、その溶質に強い保
持力があることを表す。また、同一の充填剤を用いて移
動相に用いる溶液を変えた時に、溶質の保持が小さくな
った場合、その溶液は、相対的に強い溶出力があると言
える。例えば、下記表4のPY−2において、50%ト
ルエン移動相では、C60のk′値が4.244である
のに対して、80%トルエンを移動相とした場合、C6
0のk′値は1.598となり、k′値が、4.244
から1.598と小さくなっているので、80%トルエ
ン移動相は50%トルエン移動相よりも溶出力が強い
と、言うことが出来る。
【0035】そして、下記の表4の結果の対比から明ら
かなように、移動相に含有されるトルエンの割合が多く
なる程、C18、PY−2、PY−3の何れの充填剤に
おいても保持(k′)が小さくなり、トルエンは、ヘキ
サンと比較して、フラーレンに対して強い溶出力を持つ
ことを示している。
【0036】
【表4】
【0037】−フラーレンの保持特性− 上例の各種の充填剤の保持力の評価のために、同一条件
下におけるフラーレン(C60、C70)の保持の大き
さを評価し、その結果を下記表5に示した。同一移動相
の場合、より大きな保持(k′)を与える充填剤程、相
対的に強い保持力を示すと考えられる。なお、移動相と
しては、トルエンを用いたが、C18型充填剤の場合に
あっては、フラーレンに対する保持力が小さいために、
溶出力が大きなトルエンを移動相とした場合、保持が観
察されず、そのためヘキサンで保持特性を評価した。ま
た、検出波長:285nm、流速:1.0ml/min .カラ
ムサイズ:内径4.6mm/長さ150mmを採用した。
【0038】
【表5】
【0039】かかる表5の結果から明らかなように、芳
香族炭化水素を結合せしめた充填剤(No.1〜8)は、
トルエン中で保持を示した。一方、C18型充填剤(N
o.9)は、トルエンを移動相とした場合、フラーレンを
全く保持せず、ヘキサンを50%添加したトルエンにお
いても、有効な保持を示さなかった。
【0040】しかしながら、芳香族炭化水素を結合した
充填剤においても、フラーレンに対する保持力には違い
があり、ピレン環を持ち、且つスペーサー部のエーテル
結合の有無に拘らず、スペーサー長さが3〜5の充填剤
(No.2、3及び5)が、C60に対してk′=1.0
以上、またC70に対してk′=1.9以上という大き
な保持力を与えた反面、ピレン環を持つ充填剤でも、ス
ペーサー長さが2(No.1)或いはスペーサー長さが8
や9の充填剤(No.4、6)では、相対的に小さな保持
を示している。
【0041】さらに、スぺーサーの長さが3で、ピレン
環を有する充填剤であっても、ピレン環にニトロ基のよ
うな電子吸引性の官能基を持つ充填剤(No.7)や、ナ
フタレンのような、ピレン環よりも小さな芳香族環を持
つ充填剤(No.8)では、フラーレンの保持が小さくな
った。
【0042】これらの結果から、ニトロ基のような官能
基を結合していないピレン環を、長さ(連結原子数)が
3〜5のスペーサーを介して、珪素原子に結合せしめて
なる置換シリル基をシリカゲル担体に化学結合せしめた
充填剤が、フラーレンに対して大きな保持を与えること
が明らかである。
【0043】−試料負荷量の比較− 分取精製では、試料溶液の注入量(試料負荷量)が、分
取効率に大きな影響を与える。ここでは、充填剤の種類
と試料負荷量の関係を評価するために、10mgのC60
と10mgのC70を20mlのトルエンに溶解した溶液
を、評価試料溶液として、内径:4.6mm、長さ:15
0mmのクロマト管に各充填剤を詰めたカラムを用いて、
C60とC70が略完全分離するときの負荷限界量を測
定した。なお、移動相としてはトルエンを用い、検出波
長:UV285nm、流速:1.0ml/min の条件にて行
なった。そして、その結果を下記表6に示した。
【0044】
【表6】
【0045】かかる表6の結果から、最も大きな試料負
荷量を与えた充填剤は、ピレン環とシリカゲルとをメチ
レン基3つで構成したスぺーサーで結合したPY−3
(No.2)であり、次いで、メチレン基が5つのスぺー
サーで結合したPY−5(No.3)となった。かかる表
6のシリカゲル表面に結合された官能基の構造と試料負
荷量との関係と、前記表5で示したシリカゲル表面に結
合された官能基の構造とフラーレンの保持との関係を比
較すると、フラーレンに対して大きな保持を与える充填
剤程、大きな試料負荷量を示していることが判る。ま
た、エーテル結合をスぺーサーに持つPY−5−O(N
o.5)と略等しいスペーサー長さを持ち、エーテル結合
を持たないPY−5(No.3)との比較から、スぺーサ
ー中のエーテル結合は、試料負荷量を減少させる効果が
認められるが、エーテル結合を持たないが、短いスぺー
サーであるPY−2(No.1)、或いは、より長いスぺ
ーサーを持つPY−9(No.4)と比較して、PY−5
−O(No.5)型充填剤がより大きな負荷量を示してい
ることから、最適なスぺーサー長さを有する充填剤に
は、試料負荷量を増大する効果のあることが示されてい
る。
【0046】この結果から、フラーレンの分取精製に
は、ピレン環とシリカゲルを結合させるスペーサーの長
さが3〜5である充填剤を用いる分取精製法が好まし
く、特にスぺーサーがメチレン基から構成されているも
ので、大きな試料負荷量が得られることが判明した。
【0047】−フラーレン抽出溶液の分取精製による比
較− 比較充填剤として、C18型及びPY−2型を用いる一
方、本発明に従う充填剤としてPY−3型を用いて、内
径:20mm、長さ:250mmの分取カラムによる、実際
のフラーレン抽出溶液の最大負荷量の評価を行なった。
そして、図1にフラーレン抽出溶液を最大限負荷した時
のクロマトグラムを示した。なお、試料たるフラーレン
抽出溶液は、放電によって生成したススから抽出された
フラーレン混合物のトルエン溶液を用い、また移動相と
しては、C18型充填剤の場合には、60%トルエン/
40%アセトニトリル、PY−2型及びPY−3型の場
合にはトルエンをそれぞれ用い、流速:18.0ml/mi
n 、検出波長:UV285nm、試料濃度:3.5mg/ml
であった。また、試料負荷量は、C18型充填剤の場合
には1ml、PY−2型充填剤の場合には20ml、PY−
3型充填剤の場合には50mlであった。
【0048】かかる評価の結果、同じカラムサイズ(内
径:20mm、長さ:250mm)においても、負荷量に著
しい差が認められ、C18型充填剤の場合(a)、前記
試料負荷量の比較において最も大きな試料負荷が可能で
あった移動相条件を適用しても、1mlの試料負荷で、ピ
ーク形成が著しく悪化した。また、PY−2型充填剤に
ついては、図1の(b)に示したように、20mlの試料
溶液を負荷しても、C60の単離が可能であったが、C
70とC70以上のフラーレン成分の分離が不完全であ
り、これらを分離するためには、試料溶液の注入量を1
0ml以下まで減少させる必要があった。一方、PY−3
型充填剤については、図1の(c)に示される如く、フ
ラーレン抽出溶液を50ml注入しても、C60、C70
及びC70以上の成分の分離が可能であり、最適化した
充填剤を用いた場合、極めて高い効率でフラーレンの分
取精製が可能であることが判った。
【0049】以上の結果から、連結原子数が3〜5であ
るスぺーサーを介してピレン環を珪素原子に対して結合
せしめてなる置換シリル基を、シリカゲル等の所定の担
体に化学結合させて得られる充填剤を用いて、フラーレ
ン異性体の液体クロマトグラフィー分離を行なうことに
より、従来から採用されているC18型充填剤や、スぺ
ーサー長さが2であるピレン結合型充填剤よりも、極め
て良好な分取精製が可能であることが明らかとなった。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従って、フラーレン異性体の液体クロマトグラフィー
分離において、3〜5個の原子が直鎖状に連結した接続
基(スぺーサー)を介して、ピレン環が珪素原子に対し
て結合されてなる置換シリル基を、所定の担体に化学結
合せしめた充填剤を用いることにより、従来の充填剤に
比べて、多量のフラーレン異性体混合物を負荷すること
が出来、しかも極めて高い効率で分離精製が可能となっ
たのであり、そこに、本発明の大きな工業的意義が存す
るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において得られた、各種充填剤を用いた
フラーレン抽出溶液の分取精製におけるクロマトグラム
を示し、(a)はC18型充填剤(試料負荷量:1m
l)、(b)はPY−2型充填剤(試料負荷量:20m
l)、(c)はPY−3型充填剤(試料負荷量:50m
l)の場合のものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体クロマトグラフィー手法によってフ
    ラーレン異性体を分離するに際して、3〜5個の原子が
    直鎖状に連結した接続基を介してピレン環が珪素原子に
    対して結合されてなる置換シリル基を担体に化学結合せ
    しめた充填剤を用いることを特徴とするフラーレン異性
    体の分離方法。
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