JPH06321189A - 揚力可変装置 - Google Patents
揚力可変装置Info
- Publication number
- JPH06321189A JPH06321189A JP10812093A JP10812093A JPH06321189A JP H06321189 A JPH06321189 A JP H06321189A JP 10812093 A JP10812093 A JP 10812093A JP 10812093 A JP10812093 A JP 10812093A JP H06321189 A JPH06321189 A JP H06321189A
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- JP
- Japan
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- lift
- speed
- aircraft
- main wing
- flight
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- Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 航空機の揚力を負担する主翼、水平尾翼、胴
体のそれぞれの分担率が速度の変化に伴い変動するた
め、機体強度設計は揚力分担率が最大となる速度域で設
計しなければならず、過剰な強度設計となり機体重量の
増加を招く不具合を解消する揚力可変装置を提供する。 【構成】 航空機の飛行速度を検知する速度センサ11
と、発生する揚力を制御できる揚力面が、全飛行速度域
で全機揚力のほぼ一定比率の揚力を発生するように揚力
面を作動させる作動量データを格納したメモリ12と、
速度センサからの信号に対応してメモリから作動量デー
タを呼び出し速度に応じた揚力面作動を行わせる制御装
置13とからなり、亜音速域から超音速域までほぼ一定
比率の揚力分担率になる様に揚力面を作動して飛行する
様にしたので過剰強度設計に伴う機体重量の増加、搭載
貨物の低減、抵抗の増加等の不具合が解消できるように
なる。
体のそれぞれの分担率が速度の変化に伴い変動するた
め、機体強度設計は揚力分担率が最大となる速度域で設
計しなければならず、過剰な強度設計となり機体重量の
増加を招く不具合を解消する揚力可変装置を提供する。 【構成】 航空機の飛行速度を検知する速度センサ11
と、発生する揚力を制御できる揚力面が、全飛行速度域
で全機揚力のほぼ一定比率の揚力を発生するように揚力
面を作動させる作動量データを格納したメモリ12と、
速度センサからの信号に対応してメモリから作動量デー
タを呼び出し速度に応じた揚力面作動を行わせる制御装
置13とからなり、亜音速域から超音速域までほぼ一定
比率の揚力分担率になる様に揚力面を作動して飛行する
様にしたので過剰強度設計に伴う機体重量の増加、搭載
貨物の低減、抵抗の増加等の不具合が解消できるように
なる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は離着陸時などの低速域か
ら音速を越す超音速の高速域まで飛行する航空機に配設
される主翼・胴体・尾翼等の揚力体に生じる揚力が全飛
行速度域で可能な限り一定の比率で各揚力体に分担され
るようにした揚力可変装置に関する。
ら音速を越す超音速の高速域まで飛行する航空機に配設
される主翼・胴体・尾翼等の揚力体に生じる揚力が全飛
行速度域で可能な限り一定の比率で各揚力体に分担され
るようにした揚力可変装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の航空機の飛行制御、若しくは姿勢
制御について図6により説明する。
制御について図6により説明する。
【0003】航空機1には、図6〔A〕に示す様に飛行
時の機体重量を支持し、飛行径路に沿って、所定姿勢角
を保持して飛行するため、機体重心近くの胴体2に主翼
3、および後部に水平尾翼4および垂直尾翼5が配設さ
れている。そして、これらの主翼3、水平尾翼4および
胴体に働く気流の作用よって機体の上方向への力、すな
わち揚力を発生させるが、これらの揚力体のうち主翼
3、水平尾翼4は扁平な揚力面で形成され、それぞれ飛
行時の目的に応じて、構成する揚力面の一部又は全部を
作動して揚力の大きさを変化できるようにしている。即
ち図6〔B〕に示す様に主翼3は、前縁部に前縁フラッ
プ32、後縁部に後縁フラップ33が枢着され、これら
フラップ32,33に角度δn ,δf を設定することに
よって、離着陸時等飛行速度が小さいにも拘わらず大き
い揚力が発生できる様にしている。さらに、水平尾翼4
も主翼3同様にその揚力面の一部を可動にして発生する
揚力を可変にできるものや、図6〔B〕に示す様に水平
尾翼4全体を胴体2から突出させた枢支軸まわりに回動
させ気流に対する傾き角を変えて揚力を変え若しくは機
体重心との間の長い距離によって生じる回転モーメント
を使って機体姿勢角の変更又は保持を行う様にしてい
る。しかし通常の飛行時には図6〔C〕に示す様にフラ
ップ角δn ,δf は零の状態で主翼中央部31に固定さ
れ使用されている。さらに、水平尾翼4の場合も通常の
飛行時には、同図に示される様にほとんど一定の舵角に
保持されている。
時の機体重量を支持し、飛行径路に沿って、所定姿勢角
を保持して飛行するため、機体重心近くの胴体2に主翼
3、および後部に水平尾翼4および垂直尾翼5が配設さ
れている。そして、これらの主翼3、水平尾翼4および
胴体に働く気流の作用よって機体の上方向への力、すな
わち揚力を発生させるが、これらの揚力体のうち主翼
3、水平尾翼4は扁平な揚力面で形成され、それぞれ飛
行時の目的に応じて、構成する揚力面の一部又は全部を
作動して揚力の大きさを変化できるようにしている。即
ち図6〔B〕に示す様に主翼3は、前縁部に前縁フラッ
プ32、後縁部に後縁フラップ33が枢着され、これら
フラップ32,33に角度δn ,δf を設定することに
よって、離着陸時等飛行速度が小さいにも拘わらず大き
い揚力が発生できる様にしている。さらに、水平尾翼4
も主翼3同様にその揚力面の一部を可動にして発生する
揚力を可変にできるものや、図6〔B〕に示す様に水平
尾翼4全体を胴体2から突出させた枢支軸まわりに回動
させ気流に対する傾き角を変えて揚力を変え若しくは機
体重心との間の長い距離によって生じる回転モーメント
を使って機体姿勢角の変更又は保持を行う様にしてい
る。しかし通常の飛行時には図6〔C〕に示す様にフラ
ップ角δn ,δf は零の状態で主翼中央部31に固定さ
れ使用されている。さらに、水平尾翼4の場合も通常の
飛行時には、同図に示される様にほとんど一定の舵角に
保持されている。
【0004】一方、航空機の速度変化、特にマッハ数変
化に伴って、上記の揚力体の各々に作用する空気力学的
現象が変化する。特に飛行速度が音速に近い遷音速から
超音速域になると機体表面から衝撃波が発生し、しかも
これらの衝撃波はマッハ数の変動に伴い発生位置が移動
するため機体上の揚力が変って来る。その結果航空機の
各部位に生ずる揚力の航空機全体の揚力に対する比率も
図7に示す様に航空機の速度変化とともに変化する。
化に伴って、上記の揚力体の各々に作用する空気力学的
現象が変化する。特に飛行速度が音速に近い遷音速から
超音速域になると機体表面から衝撃波が発生し、しかも
これらの衝撃波はマッハ数の変動に伴い発生位置が移動
するため機体上の揚力が変って来る。その結果航空機の
各部位に生ずる揚力の航空機全体の揚力に対する比率も
図7に示す様に航空機の速度変化とともに変化する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、航空機の
各部位に生ずる揚力の比率が航空機の飛行速度によって
変化するにも拘わらず揚力面の操作が行われず全体とし
ての揚力の大きさのみを考慮して飛行が行われる結果、
航空機の各部位は全速度範囲で最大の揚力が発生する速
度によっても破壊しないように設計する必要がある。そ
のため最大揚力を生ずる速度以外の速度では過剰な強度
となり、重量の増加に伴うペイロードの減少若しくは、
抵抗の増加に伴う飛行速度の減少、又は推進エンジンの
パワーアップを要する等の不具合が生じている。
各部位に生ずる揚力の比率が航空機の飛行速度によって
変化するにも拘わらず揚力面の操作が行われず全体とし
ての揚力の大きさのみを考慮して飛行が行われる結果、
航空機の各部位は全速度範囲で最大の揚力が発生する速
度によっても破壊しないように設計する必要がある。そ
のため最大揚力を生ずる速度以外の速度では過剰な強度
となり、重量の増加に伴うペイロードの減少若しくは、
抵抗の増加に伴う飛行速度の減少、又は推進エンジンの
パワーアップを要する等の不具合が生じている。
【0006】本発明は、飛行速度に合わせ航空機を構成
する揚力体の揚力比率が全速度域でほぼ一定となる様に
揚力面に生じる揚力を増減することによって、特定の速
度域で特定の航空機の構成部材に過剰な空気力が作用し
ない様にして、従来の航空機で生じていた不具合を解消
する揚力可変装置を提供することを目的とする。
する揚力体の揚力比率が全速度域でほぼ一定となる様に
揚力面に生じる揚力を増減することによって、特定の速
度域で特定の航空機の構成部材に過剰な空気力が作用し
ない様にして、従来の航空機で生じていた不具合を解消
する揚力可変装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の揚力
可変装置は、亜音速域から超音速域まで飛行可能な航空
機に配設され揚力面の全部又は揚力面の一部を作動して
飛行制御若しくは姿勢制御を行う揚力可変装置におい
て、航空機の飛行速度を検知する速度センサと、任意の
飛行速度での前記揚力面の揚力分担率がほぼ一定となる
ように前記揚力面の全部又はその一部を作動するための
作動量データを格納したメモリと、前記速度センサから
の信号に対応して前記メモリから呼び出された作動量デ
ータに応じた揚力面作動を行う制御装置とからなること
を特徴とする。
可変装置は、亜音速域から超音速域まで飛行可能な航空
機に配設され揚力面の全部又は揚力面の一部を作動して
飛行制御若しくは姿勢制御を行う揚力可変装置におい
て、航空機の飛行速度を検知する速度センサと、任意の
飛行速度での前記揚力面の揚力分担率がほぼ一定となる
ように前記揚力面の全部又はその一部を作動するための
作動量データを格納したメモリと、前記速度センサから
の信号に対応して前記メモリから呼び出された作動量デ
ータに応じた揚力面作動を行う制御装置とからなること
を特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の揚力可変装置によれば、上述の手段に
より機体に取り付けられた速度センサからの速度データ
を用い、これと速度変化による各部位の揚力比率の変化
を最小とするように試験データ等をもとに、あらかじめ
決定しておいたフラップ等作動量データによりフラップ
等を作動させる。これにより、例えば主翼の揚力分担率
が大きい速度域においては、フラップ又はスポイラを揚
力を減少させる方向に作動させることによって主翼以外
の他の部位との揚力比率を相対的に低下させることがで
き、主翼による揚力分担比率を速度変化に伴う変動が小
さくなるようにすることができる。また、水平尾翼につ
いても同様に、揚力分担率の大きい速度域で揚力を減少
させる方向に作動させることができるが、この場合、同
時に主翼のフラップも作動させることにより水平尾翼の
操舵によって生じる機体のモーメントを打ち消すことに
より姿勢角の変更を行うことなく可能となる。特に、空
気力学的に特異な状況となるマッハ数1.0付近におい
ても飛行速度に対するフラップ等作動データを予め細く
決定しておくこと等により、速度変化に伴う揚力比率の
変化が最小となる様にすることができる。
より機体に取り付けられた速度センサからの速度データ
を用い、これと速度変化による各部位の揚力比率の変化
を最小とするように試験データ等をもとに、あらかじめ
決定しておいたフラップ等作動量データによりフラップ
等を作動させる。これにより、例えば主翼の揚力分担率
が大きい速度域においては、フラップ又はスポイラを揚
力を減少させる方向に作動させることによって主翼以外
の他の部位との揚力比率を相対的に低下させることがで
き、主翼による揚力分担比率を速度変化に伴う変動が小
さくなるようにすることができる。また、水平尾翼につ
いても同様に、揚力分担率の大きい速度域で揚力を減少
させる方向に作動させることができるが、この場合、同
時に主翼のフラップも作動させることにより水平尾翼の
操舵によって生じる機体のモーメントを打ち消すことに
より姿勢角の変更を行うことなく可能となる。特に、空
気力学的に特異な状況となるマッハ数1.0付近におい
ても飛行速度に対するフラップ等作動データを予め細く
決定しておくこと等により、速度変化に伴う揚力比率の
変化が最小となる様にすることができる。
【0009】この様にして、揚力面に生じる揚力の全機
揚力に占める比率が最大となる特定速度において過剰強
度になる様にしていた設計が不要となり、航空機の最重
要事項である機体の軽量化が達成できる。
揚力に占める比率が最大となる特定速度において過剰強
度になる様にしていた設計が不要となり、航空機の最重
要事項である機体の軽量化が達成できる。
【0010】
【実施例】以下、図面により本発明の揚力可変装置の実
施例について説明する。図1は、本発明装置の一実施例
を示すブロック図であって、11は機体に取り付けられ
たピトー管等からなる速度センサ、12は任意の飛行速
度で全機揚力の所定比率の揚力を発生させるべく揚力面
の少なくとも一部を作動させるための作動量データを収
納したメモリ、13は速度センサ11からの飛行速度に
対応してメモリから当該飛行速度における作動量データ
をメモリから呼び出し作動量データに応じて揚力面を作
動する制御装置である。風洞試験データ等により図7に
示す様に速度(マッハ数)に対する各揚力体の揚力分担
率が変化している場合を考える。即ち胴体2は低速域で
全体のmax.45%の揚力を分担し、主翼3はマッハ数
1.0近傍で全体のmax.60%の揚力を分担し、水平尾
翼4は超音速域で全体のmax.15%の揚力を分担し、全
体として120%の揚力で強度設計を行う必要のあるこ
とがわかる。これを図2に示す様に胴体2max.40%、
水平尾翼4max.10%、主翼3max.55%に出来れば全
体として105%の揚力で強度設計 をすれば良いこと
となり、強度低減化に伴う航空機の軽量化が可能とな
る。
施例について説明する。図1は、本発明装置の一実施例
を示すブロック図であって、11は機体に取り付けられ
たピトー管等からなる速度センサ、12は任意の飛行速
度で全機揚力の所定比率の揚力を発生させるべく揚力面
の少なくとも一部を作動させるための作動量データを収
納したメモリ、13は速度センサ11からの飛行速度に
対応してメモリから当該飛行速度における作動量データ
をメモリから呼び出し作動量データに応じて揚力面を作
動する制御装置である。風洞試験データ等により図7に
示す様に速度(マッハ数)に対する各揚力体の揚力分担
率が変化している場合を考える。即ち胴体2は低速域で
全体のmax.45%の揚力を分担し、主翼3はマッハ数
1.0近傍で全体のmax.60%の揚力を分担し、水平尾
翼4は超音速域で全体のmax.15%の揚力を分担し、全
体として120%の揚力で強度設計を行う必要のあるこ
とがわかる。これを図2に示す様に胴体2max.40%、
水平尾翼4max.10%、主翼3max.55%に出来れば全
体として105%の揚力で強度設計 をすれば良いこと
となり、強度低減化に伴う航空機の軽量化が可能とな
る。
【0011】図3は、上記主翼3のマッハ数1.0近傍
で全体のmax.60%の揚力分担をmax.55%にする具体
例を示す図で、図3〔A〕に示す実線の状態から点線に
示す状態に主翼3の揚力を減すためには、図3〔B〕の
示す様にフラップ32,33に舵角を付ければ良い。即
ち全速度域の通常飛行時図3〔C〕に示す舵角δn ,δ
f になる様にフラップ32,33の作動量データをメモ
リ12に格納しておけば良い。なお主翼の揚力低減は図
3〔B〕に示すフラップ32,33に負の舵角を付ける
ほか図4に示す様に主翼上面にスポイラを設けておき、
スポイラ舵角δ s を取ることによっても達成できる。
で全体のmax.60%の揚力分担をmax.55%にする具体
例を示す図で、図3〔A〕に示す実線の状態から点線に
示す状態に主翼3の揚力を減すためには、図3〔B〕の
示す様にフラップ32,33に舵角を付ければ良い。即
ち全速度域の通常飛行時図3〔C〕に示す舵角δn ,δ
f になる様にフラップ32,33の作動量データをメモ
リ12に格納しておけば良い。なお主翼の揚力低減は図
3〔B〕に示すフラップ32,33に負の舵角を付ける
ほか図4に示す様に主翼上面にスポイラを設けておき、
スポイラ舵角δ s を取ることによっても達成できる。
【0012】次に、図5は水平尾翼4の超音速域におけ
る全体のmax.15%の揚力分担を10%にする具体例を
示す図で、図5〔A〕の実線状態から点線の状態に水平
尾翼4の揚力を減すためには図5〔B〕に示す様に水平
尾翼4を前縁下げ方向の舵角δh をつければ良い。即ち
全速度域の通常飛行時図5〔C〕に示す舵角δh になる
様に水平尾翼4の作動量データをメモリ12に格納す
る。水平尾翼4は主翼3と異なり機体重心から離れた位
置に設けられるため、その揚力の変化は機体姿勢角に直
接影響するため水平尾翼4の揚力変化に伴い発生する重
心まわりモーメントをキャンセルさせる必要がある。こ
れを主翼3のフラップで行った例を図5〔B〕に併せて
示している。
る全体のmax.15%の揚力分担を10%にする具体例を
示す図で、図5〔A〕の実線状態から点線の状態に水平
尾翼4の揚力を減すためには図5〔B〕に示す様に水平
尾翼4を前縁下げ方向の舵角δh をつければ良い。即ち
全速度域の通常飛行時図5〔C〕に示す舵角δh になる
様に水平尾翼4の作動量データをメモリ12に格納す
る。水平尾翼4は主翼3と異なり機体重心から離れた位
置に設けられるため、その揚力の変化は機体姿勢角に直
接影響するため水平尾翼4の揚力変化に伴い発生する重
心まわりモーメントをキャンセルさせる必要がある。こ
れを主翼3のフラップで行った例を図5〔B〕に併せて
示している。
【0013】さらに、低速域での胴体2揚力分担の低減
は、胴体2が揚力可変装置を通常持たないことより主翼
3、水平尾翼4の操作により姿勢角を変化させることに
よるほかはないが、上述の説明からわかる様に低速域の
主翼3、水平尾翼4の揚力分担率が少いことから胴体揚
力分担分をこれらの舵角δn ,δf ,δh を取ることに
より負担させ達成できる。しかし胴体2は空力荷重より
別の要因でその強度が通常設計されること、及び低速域
においては空力荷重が元々小さいことからそのままとす
ることもできる。
は、胴体2が揚力可変装置を通常持たないことより主翼
3、水平尾翼4の操作により姿勢角を変化させることに
よるほかはないが、上述の説明からわかる様に低速域の
主翼3、水平尾翼4の揚力分担率が少いことから胴体揚
力分担分をこれらの舵角δn ,δf ,δh を取ることに
より負担させ達成できる。しかし胴体2は空力荷重より
別の要因でその強度が通常設計されること、及び低速域
においては空力荷重が元々小さいことからそのままとす
ることもできる。
【0014】本実施例によれば以上の主翼3、水平尾翼
4の舵角の作動量データをメモリ12に格納しておき、
制御装置13により速度センサから得られる飛行速度に
合わせメモリ12に格納されている作動量データを取り
出し主翼3、水平尾翼4の揚力面を作動量データに対応
して作動させることにより図2に示す様に、全飛行速度
域でほぼ一定比率の揚力を各揚力体に分担させることが
出来る。
4の舵角の作動量データをメモリ12に格納しておき、
制御装置13により速度センサから得られる飛行速度に
合わせメモリ12に格納されている作動量データを取り
出し主翼3、水平尾翼4の揚力面を作動量データに対応
して作動させることにより図2に示す様に、全飛行速度
域でほぼ一定比率の揚力を各揚力体に分担させることが
出来る。
【0015】
【発明の効果】本発明の揚力可変装置によれば、亜音速
域から超音速域まで飛行可能な、航空機に配設され揚力
面の少なくとも一部を作動して飛行制御若しくは姿勢制
御を行う揚力可変装置において、航空機の飛行速度を検
知する速度センサと、任意の飛行速度で全機揚力のほぼ
一定比率の揚力を発生させる前記揚力面の作動量データ
を格納したメモリと、前記速度センサからの信号に対応
して前記メモリから呼び出された作動量データに応じた
揚力面作動を行う制御装置とで構成することにより、航
空機の揚力を分担する各揚力体の揚力分担比率を全飛行
速度域でほぼ一定とすることでき航空機体の強度の適正
化ならびにこれに伴う重量軽減化が達成できる。
域から超音速域まで飛行可能な、航空機に配設され揚力
面の少なくとも一部を作動して飛行制御若しくは姿勢制
御を行う揚力可変装置において、航空機の飛行速度を検
知する速度センサと、任意の飛行速度で全機揚力のほぼ
一定比率の揚力を発生させる前記揚力面の作動量データ
を格納したメモリと、前記速度センサからの信号に対応
して前記メモリから呼び出された作動量データに応じた
揚力面作動を行う制御装置とで構成することにより、航
空機の揚力を分担する各揚力体の揚力分担比率を全飛行
速度域でほぼ一定とすることでき航空機体の強度の適正
化ならびにこれに伴う重量軽減化が達成できる。
【図1】本発明の揚力可変装置の一実施例を示すブロッ
ク図
ク図
【図2】本発明装置の採用によって得られる、各速度域
における各揚力体の揚力分担率
における各揚力体の揚力分担率
【図3】本発明装置を構成する揚力面としての主翼にお
ける、揚力低減の第一実施例を示す図で、〔A〕は揚力
分担率と速度の関係を示す図、〔B〕は主翼フラップの
舵角設定を示す図、〔C〕は各速度域における舵角設定
値を示す図、
ける、揚力低減の第一実施例を示す図で、〔A〕は揚力
分担率と速度の関係を示す図、〔B〕は主翼フラップの
舵角設定を示す図、〔C〕は各速度域における舵角設定
値を示す図、
【図4】主翼における揚力低減の第二実施例を示す図、
【図5】本発明装置を構成する揚力面として水平尾翼に
おける揚力低減を示す図で、〔A〕は揚力分担率と速度
の関係を示す図、〔B〕は水平尾翼と主翼の舵角設定を
示す図、〔C〕は水平尾翼の各速度域における舵角設定
値を示す図、
おける揚力低減を示す図で、〔A〕は揚力分担率と速度
の関係を示す図、〔B〕は水平尾翼と主翼の舵角設定を
示す図、〔C〕は水平尾翼の各速度域における舵角設定
値を示す図、
【図6】従来の航空機を示す図で、〔A〕は全体図、
〔B〕は主翼と水平尾翼を離着陸時の状態にした図、
〔C〕は通常飛行時の状態にした図、
〔B〕は主翼と水平尾翼を離着陸時の状態にした図、
〔C〕は通常飛行時の状態にした図、
【図7】従来の航空機の各速度域における各揚力体の揚
力分担率を示す図である。
力分担率を示す図である。
1 航空機 2 胴体 3 主翼 4 水平尾翼 11 速度センサ 12 メモリ 13 制御装置 31 主翼中央部 32 前縁フラップ 33 後縁フラップ
Claims (1)
- 【請求項1】 亜音速域から超音速域まで飛行可能な航
空機に配設され揚力面の少なくとも一部を作動して飛行
制御若しくは姿勢制御を行う揚力可変装置において、航
空機の飛行速度を検知する速度センサと、任意の飛行速
度で全機揚力のほぼ一定比率の揚力を発生させる前記揚
力面の作動量データを格納したメモリと、前記速度セン
サからの信号に対応して前記メモリから呼び出した作動
量データにより揚力面作動を行う制御装置とからなるこ
とを特徴とする揚力可変装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10812093A JPH06321189A (ja) | 1993-05-10 | 1993-05-10 | 揚力可変装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10812093A JPH06321189A (ja) | 1993-05-10 | 1993-05-10 | 揚力可変装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06321189A true JPH06321189A (ja) | 1994-11-22 |
Family
ID=14476436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10812093A Withdrawn JPH06321189A (ja) | 1993-05-10 | 1993-05-10 | 揚力可変装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06321189A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009542520A (ja) * | 2006-07-11 | 2009-12-03 | エアバス ドイチェランド ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 調整可能な水平尾翼 |
-
1993
- 1993-05-10 JP JP10812093A patent/JPH06321189A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009542520A (ja) * | 2006-07-11 | 2009-12-03 | エアバス ドイチェランド ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 調整可能な水平尾翼 |
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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