JPH06320675A - 木質系化粧板の製造方法 - Google Patents

木質系化粧板の製造方法

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JPH06320675A
JPH06320675A JP11040093A JP11040093A JPH06320675A JP H06320675 A JPH06320675 A JP H06320675A JP 11040093 A JP11040093 A JP 11040093A JP 11040093 A JP11040093 A JP 11040093A JP H06320675 A JPH06320675 A JP H06320675A
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JP
Japan
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adhesive
wood
decorative
board
paper
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Application number
JP11040093A
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English (en)
Inventor
Kazunori Oka
一則 岡
Kenzo Kojima
健蔵 小嶋
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Okura Industrial Co Ltd
Original Assignee
Okura Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】化粧紙を貼り合わせているにもかかわらず、特
殊合板の日本農林規格(JAS)のFタイプに合格する
表面硬度を有し、カウンターやテーブルトップ、こたつ
の天板等に好適な木質系化粧板を安価に、生産性を低下
させずに製造する方法を提供することを目的とする。 【構成】木質板と化粧紙とを非溶剤型ラジカル重合性接
着剤(例えば、無機質フィラーを含有した不飽和ポリエ
ステル樹脂接着剤)を介して(特に、前記接着剤もしく
は該接着剤の重合開始剤のいずれか一方を化粧紙側に塗
布し、他の一方を木質板側に塗布する方法が望まし
い。)加熱プレスすることを特徴とする木質系化粧板の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建材や住設家具に適し
た木質系化粧板の表面硬度の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合板、パーティクルボード(以下、PB
と称す。)、中密度木質繊維板(以下、MDFと称
す。)の表面化粧は化粧紙、化粧塩ビフィルムを酢ビや
尿素樹脂接着剤を介してラミネート加工する方法、低圧
メラミン樹脂含浸紙、ジアリルフタレート樹脂含浸紙等
を加熱プレス成形する等の方法が採用されている。
【0003】しかしながら、通常ラミネート加工して得
られたものは生産性がよく、低価格で量産できるという
利点を有しているが、表面の平滑性にやや欠け、表面硬
度も特殊合板の日本農林規格(JAS)のFWタイプに
合格するのが限度であり、Fタイプには合格できない程
度のものであった。したがって、このような方法で製造
された化粧板は耐傷性、耐摩耗性が要求されるテーブル
トップ等の水平面には使用できないものであった。
【0004】一方、低圧メラミン、ジアリルフタレート
樹脂等のプリプレグを含浸させた化粧シートを加熱プレ
ス成形したものは、表面平滑性に優れ、表面硬度もFタ
イプに合格する性能を有しており、実際にカウンターや
テーブルトップ、こたつの天板等に多用されている。し
かしながら、この方法の場合高価な原材料を使用する必
要がある上に、生産性も悪いという欠点があった。ま
た、高圧メラミン板を木質板に貼り合わせる方法もある
が、その場合は更に高価になってしまうという問題があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は特殊合板の日
本農林規格(JAS)Fタイプに合格するような表面硬
度を有し、カウンター、テーブルトップに使用できる木
質系化粧板を安価に製造する方法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、木質板
と化粧紙とを非溶剤型ラジカル重合性接着剤を介して、
加熱プレスすることを特徴とする木質系化粧板の製造方
法が提供され、更に、前記化粧紙が樹脂含浸強化紙もし
くは樹脂含浸性の優れた紙であることを特徴とする前記
木質系化粧板の製造方法が提供され、更に、前記接着剤
が無機質フィラーを含有していることを特徴とする前記
木質系化粧板の製造方法が提供され、更に、前記接着剤
もしくは該接着剤の重合開始剤のいずれか一方を化粧紙
側に塗布し、他の一方を木質板側に塗布することを特徴
とする前記木質系化粧板の製造方法が提供され、更にま
た、前記加熱プレスをエンボス板を介して行い、表面及
び/又は裏面にエンボス模様を形成させることを特徴と
する前記木質系化粧板の製造方法が提供される。
【0007】すなわち、従来JASのFWタイプに合格
するのが限度であった化粧紙を用いても、非溶剤型ラジ
カル重合性接着剤を介して接着することによりFタイプ
にも合格する表面硬度に優れた木質系化粧板を容易に製
造できることを見いだし本発明に至ったのである。
【0008】本発明においては木質板として合板、P
B、MDF等が使用される。化粧紙としては従来のラミ
ネート化粧板に使用する化粧紙が特に制限なく使用でき
るが、本発明が表面硬度の高い化粧板を目的としている
関係上、樹脂含浸強化紙もしくは加熱プレス時に非溶剤
型ラジカル重合性接着剤(以下、ラジカル重合性接着剤
と称す。)が浸透しやすい樹脂含浸性の優れた紙を使用
するのが好ましく、それらの化粧紙には更に、トップコ
ートとして強靱な樹脂を厚塗りしておくのが特に好まし
い。
【0009】本発明で使用するラジカル重合性接着剤と
しては、例えば不飽和ポリエステル樹脂系接着剤、アク
リル樹脂系接着剤が挙げられる。これらのラジカル重合
性接着剤は重合性二重結合を有するプレポリマーやモノ
マーを主成分としており、溶剤を含有していないので、
尿素樹脂接着剤や酢ビ系接着剤のように成形時の溶剤の
揮散による肉やせがないという特性を有しているが、更
に充填材を含有させると重合硬化時の体積収縮の減少、
木質板への浸透の防止効果があり、粘度が高くなって加
熱プレス成形が容易になるので好ましい。特に、炭酸カ
ルシウム、タルク、酸化チタン等の無機質フィラーを含
有させると表面硬度も高くなるので好ましくい。その
他、必要に応じて着色剤、その他の添加剤を含有させる
ことももちろん可能である。
【0010】また、ラジカル重合性接着剤のラジカル重
合を開始させる重合開始剤としてはベンゾイルパーオキ
サイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、t−ブチ
ルパーベンゾエート、ジクミルパーオキサイド等の有機
過酸化物が好適に使用され、加熱プレス時の温度、時間
等に応じてこれらの中から一種のみ、もしくは二種以上
を組み合わせるように適宜選択して使用することができ
る。また、加熱プレス時間を短縮して生産性を向上させ
るためにナフテン酸コバルト、オクチル酸銅、バナジル
アセチルアセトネート、ジメチルベンジルアミン、ジメ
チルアニリン等の重合促進剤を併用することも可能であ
る。
【0011】上記のラジカル重合性接着剤の使用にあた
っては、あらかじめラジカル重合性接着剤中に重合開始
剤を混入したものを塗布する方法も可能であるが、この
場合、重合開始剤の種類によっては保存中でも重合反応
が開始してゲル化しやすく(特に、重合促進剤を併用し
た場合は顕著である。)、また混入する重合開始剤を少
なくしてゲル化を遅らせると長時間の加熱プレス時間が
必要となり生産性が低下するという問題が生じる。
【0012】したがって、ラジカル重合性接着剤もしく
は重合開始剤のいずれか一方を化粧紙側に塗布し、他の
一方を木質板側に塗布する方法が、木質板と化粧紙が接
触するまでは安定でゲル化の心配もなく、また木質板と
化粧紙が接触すると、ラジカル重合性接着剤と重合開始
剤も接触して短時間で重合硬化するので生産性の点から
も特に好ましく、例えば、ラジカル重合性接着剤に重合
促進剤を混入したものを木質板側に塗布し、重合開始剤
は、例えばアクリルラッカー、ウレタンシーラーをバイ
ンダーにして化粧紙側に塗布してから、木質板と化粧紙
を貼り合わせた後、加熱プレスする方法が採用される。
【0013】本発明の木質系化粧板は加熱プレスして製
造するので、ラジカル重合性接着剤を効率よく加熱する
ことがでる。特に、重合開始剤もしくは重合開始剤と重
合促進剤の種類及びプレス温度を選択すれば、極めて短
時間のプレス時間で本発明の木質系化粧板を製造するこ
とも可能である。プレス温度が高すぎると、レベルが充
分でないうちにゲル化が始まり、低すぎると生産性が悪
くなるので好ましくなく、通常100〜140℃の範囲
にするのが望ましい。また、プレス時間はラジカル重合
性接着剤が完全硬化するまで行う必要はとくになく、あ
る程度硬化した状態でプレス機から取り出し、ホットス
タッキングして完全硬化させる方法をとるのが好まし
い。
【0014】なお、本発明の方法においては表面もしく
は表裏面に化粧を施すのであるが、通常は化粧紙とプレ
ス機の熱盤の間に、離形性のよい硬質板を介して加熱プ
レスを行う。特に、表面にエンボス模様を施した硬質板
を介して行うと、深みのあるエンボス模様を有する木質
系化粧板を容易に製造することができる。
【0015】
【実施例】
実施例1 厚み20mmのMDF(中密度繊維板)の片面に表1の
組成の不飽和ポリエステル樹脂接着剤100重量部とベ
ンゾイルパーオキサイド(BPO)1重量部との混合物
を150g/m2塗布した後、ただちに含浸性のよいプリン
ト化粧紙を貼り合わせ、圧力15kg/cm2、温度140℃
で60秒間、平滑な鏡面板を介して加熱プレスして表面
が化粧された本発明の木質系化粧板を得た。この化粧板
の表面硬度を特殊合板のJAS規格(表面硬度A試験)
にもとづいて測定したところ、傷の深さは6.2μであ
り、Fタイプに合格するものであった。なお、この接着
剤の混合物を放置しておくと室温で1日以内にゲル化し
【0016】
【表1】
【0017】比較例1 厚み20mmのMDF(中密度繊維板)の片面に、酢ビ
エマルジョン/尿素樹脂=5/5の水性接着剤(樹脂含
量: 50wt%)を100g/m2塗布し、含浸性のよいプリ
ント化粧紙を貼り合わせ、圧力15kg/cm2、温度120
℃で30秒間、平滑な鏡面板を介して加熱プレスして木
質系化粧板を得た。この化粧板の表面硬度を特殊合板の
JAS規格(表面硬度A試験)にもとづいて測定したと
ころ、傷の深さは21μであり、表面硬度B試験におい
ても11μでありFWタイプにも合格しないものであっ
た。
【0018】実施例2 厚み15mmのパーティクルボードの両面に、不飽和ポ
リエステル樹脂接着剤(同上)を各々100g/m2塗布し
た後、裏面にメチルエチルケトンパーオキサイドを2wt
%含有させたアクリルラッカーを20g/m2塗布した m2
量が30g/m2の樹脂含浸処理プリント紙を貼り合わせ、
圧力10kg/cm2、温度120℃で40秒間、平滑な鏡面
板を介して加熱プレスして両面が化粧された本発明の木
質系化粧板を得た。この化粧板の表面硬度を特殊合板の
JAS規格(表面硬度A試験)にもとづいて測定したと
ころ、傷の深さは7.5μであり、Fタイプに合格する
ものであった。また、使用した不飽和ポリエステル樹脂
接着剤の保存安定性は良好であった。
【0019】実施例3 砂目模様の凹凸を有する鏡面板を介して加熱プレスする
以外は実施例2と同様にして、表面硬度の高いエンボス
模様を有する本発明の両面が化粧された木質系化粧板を
得た。
【0020】
【効果】従来、化粧紙を貼り合わせた木質系化粧板は表
面硬度が低いため、カウンターやテーブルトップ、こた
つの天板等には使用できなかったが、本発明の方法によ
り特殊合板の日本農林規格(JAS)のFタイプに合格
する木質系化粧板を安価に、生産性を低下させずに製造
することが可能となった。また、含浸性の優れた化粧紙
を用いた場合は、ラジカル重合性接着剤が化粧紙に浸透
するので化粧紙の補強もでき、ラジカル重合性接着剤と
重合開始剤を別の面に塗布した場合は接着剤の可使時間
が長くなるので作業性、経済性にも好適である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木質板と化粧紙とを非溶剤型ラジカル重合
    性接着剤を介して、加熱プレスすることを特徴とする木
    質系化粧板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記化粧紙が樹脂含浸強化紙もしくは樹脂
    含浸性の優れた紙であることを特徴とする請求項1記載
    の木質系化粧板の製造方法。
  3. 【請求項3】前記接着剤が無機質フィラーを含有してい
    ることを特徴とする請求項1記載の木質系化粧板の製造
    方法。
  4. 【請求項4】前記接着剤もしくは該接着剤の重合開始剤
    のいずれか一方を化粧紙側に塗布し、他の一方を木質板
    側に塗布することを特徴とする請求項1記載の木質系化
    粧板の製造方法。
  5. 【請求項5】前記加熱プレスをエンボス板を介して行
    い、表面及び/又は裏面にエンボス模様を形成させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の木質系化粧板の製造方
    法。
JP11040093A 1993-05-12 1993-05-12 木質系化粧板の製造方法 Pending JPH06320675A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006264101A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Dainippon Printing Co Ltd キッチン吊り戸の底板用化粧板
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