JPH063205A - 磁歪式歪センサ - Google Patents
磁歪式歪センサInfo
- Publication number
- JPH063205A JPH063205A JP4184585A JP18458592A JPH063205A JP H063205 A JPH063205 A JP H063205A JP 4184585 A JP4184585 A JP 4184585A JP 18458592 A JP18458592 A JP 18458592A JP H063205 A JPH063205 A JP H063205A
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- Japan
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- magnetic film
- coil
- magnetic
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- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
- Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】温度ドリフトが小さく、使用温度範囲の広い磁
歪式歪センサを提供する。 【構成】力伝達部材の表面に逆磁歪効果を有する磁性膜
を形成し、その周囲にコイルを配置した構成とし、前記
力伝達部材の表面に発生する歪みに基づく前記磁性膜の
透磁率の変化をコイルのインピーダンス変化としてとら
え、前記力伝達部材の表面に発生した歪みを検出する歪
みセンサであって、温度変化による前記磁性膜に基づく
インピーダンス変化分とコイル抵抗に基づくインピーダ
ンス変化分とを同じ値に設定したものである。
歪式歪センサを提供する。 【構成】力伝達部材の表面に逆磁歪効果を有する磁性膜
を形成し、その周囲にコイルを配置した構成とし、前記
力伝達部材の表面に発生する歪みに基づく前記磁性膜の
透磁率の変化をコイルのインピーダンス変化としてとら
え、前記力伝達部材の表面に発生した歪みを検出する歪
みセンサであって、温度変化による前記磁性膜に基づく
インピーダンス変化分とコイル抵抗に基づくインピーダ
ンス変化分とを同じ値に設定したものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転軸や固定軸にかか
るトルクや歪みを検出する歪みセンサに関する。
るトルクや歪みを検出する歪みセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車、ロボット、マニピュレー
タ、工作機械等の回転駆動系の力制御を行う場合に使用
するトルクセンサとして、小型化、非接触化の目的で、
回転軸の歪からトルクを計測する磁歪式トルクセンサが
提案されている。この方式は、回転軸の表面に磁歪を有
する複数条の帯状の磁性材料である磁歪膜を螺旋状に付
着させ、回転軸にトルクが加えられたときに変化する磁
歪膜の磁気特性をインピーダンスの変化として検出コイ
ルや磁気ヘッドにより非接触でトルクを検出している。
この磁歪膜は、アモルファス箔を接着剤で張り付ける方
法、スパッタ法、メッキ法などにより回転軸の表面に形
成され、一般にトルクの印加方向も検出できるように、
帯状にして、長手方向に磁気異方性をもたせている(例
えば、特開昭61- 195323号公報)。一方、回転
体でない場合は金属歪みゲージで歪みを検出する方法が
とられている。
タ、工作機械等の回転駆動系の力制御を行う場合に使用
するトルクセンサとして、小型化、非接触化の目的で、
回転軸の歪からトルクを計測する磁歪式トルクセンサが
提案されている。この方式は、回転軸の表面に磁歪を有
する複数条の帯状の磁性材料である磁歪膜を螺旋状に付
着させ、回転軸にトルクが加えられたときに変化する磁
歪膜の磁気特性をインピーダンスの変化として検出コイ
ルや磁気ヘッドにより非接触でトルクを検出している。
この磁歪膜は、アモルファス箔を接着剤で張り付ける方
法、スパッタ法、メッキ法などにより回転軸の表面に形
成され、一般にトルクの印加方向も検出できるように、
帯状にして、長手方向に磁気異方性をもたせている(例
えば、特開昭61- 195323号公報)。一方、回転
体でない場合は金属歪みゲージで歪みを検出する方法が
とられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、回転軸に磁
歪膜を形成した磁歪式トルクセンサの場合、トルク出力
特性の温度ドリフトが大きいため、使用可能温度範囲が
狭く、モータ内部に組み込めないという問題があった。
従って、モータを組み込んだアクチュエータの小型化は
不可能であった。一方、固定軸の歪みを検出する金属歪
みゲージの場合は、温度ドリフトを小さくするために歪
みゲージの熱膨張係数を固定軸と合わせる工夫やダミー
ゲージの使用が行われていたが、完全ではなく、また、
作製に熟練が必要となるため、コスト高になる問題があ
った。本発明は、温度ドリフトが小さく、使用温度範囲
の広い磁歪式歪センサを提供することを目的としたもの
である。
歪膜を形成した磁歪式トルクセンサの場合、トルク出力
特性の温度ドリフトが大きいため、使用可能温度範囲が
狭く、モータ内部に組み込めないという問題があった。
従って、モータを組み込んだアクチュエータの小型化は
不可能であった。一方、固定軸の歪みを検出する金属歪
みゲージの場合は、温度ドリフトを小さくするために歪
みゲージの熱膨張係数を固定軸と合わせる工夫やダミー
ゲージの使用が行われていたが、完全ではなく、また、
作製に熟練が必要となるため、コスト高になる問題があ
った。本発明は、温度ドリフトが小さく、使用温度範囲
の広い磁歪式歪センサを提供することを目的としたもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、力伝達部材の
表面に逆磁歪効果を有する磁性膜を形成し、その周囲に
コイルを配置した構成とし、前記力伝達部材の表面に発
生する歪みに基づく前記磁性膜の透磁率の変化をコイル
のインピーダンス変化としてとらえ、前記力伝達部材の
表面に発生した歪みを検出する歪みセンサであって、温
度変化による前記磁性膜に基づくインピーダンス変化分
とコイル抵抗に基づくインピーダンス変化分とを同じ値
に設定したものである。
表面に逆磁歪効果を有する磁性膜を形成し、その周囲に
コイルを配置した構成とし、前記力伝達部材の表面に発
生する歪みに基づく前記磁性膜の透磁率の変化をコイル
のインピーダンス変化としてとらえ、前記力伝達部材の
表面に発生した歪みを検出する歪みセンサであって、温
度変化による前記磁性膜に基づくインピーダンス変化分
とコイル抵抗に基づくインピーダンス変化分とを同じ値
に設定したものである。
【0005】
【作用】温度ドリフトは一定歪みのもとで温度が変わる
と検出回路のインピーダンスが変わることにより生じ
る。歪みを受ける軸上に磁歪膜を形成した構成の場合、
軸と磁歪膜の熱膨張係数が異なるため、温度変化で磁歪
膜に歪みが発生する。磁歪定数が正の磁歪膜の場合、温
度上昇により引張り応力がかかると膜の磁気特性(透磁
率μ)は低下する。透磁率μが低下すると自己インダク
タンスLは(1)式に基づいて低下するので、結果とし
てインピーダンスは低下する。 L=μS/b (1) ただし、Sは磁性体の断面積、bは磁気回路長である。
一方、温度上昇により、コイルの抵抗Rは(2)式およ
び(3)式により増加するので、コイルのインピーダン
スは増加する。 R=ρc/A×(1+αt)=R0 (1+αt) (2) ΔR=R0 αt (3) ただし、ΔRはコイルの抵抗増加分、R0 は初期抵抗、
ρは体積固有抵抗率、αは抵抗温度係数、tは上昇温
度、cはコイル長、Aはコイル断面積である。したがっ
て、温度ドリフトに関連する二つの項は互いに反対のイ
ンピーダンス変化を示すことになる。つまり、二つの項
に関連する因子、とくに磁性体の断面積A、コイルの抵
抗R(c、A)を調整すれば温度ドリフトをなくすこと
ができる。
と検出回路のインピーダンスが変わることにより生じ
る。歪みを受ける軸上に磁歪膜を形成した構成の場合、
軸と磁歪膜の熱膨張係数が異なるため、温度変化で磁歪
膜に歪みが発生する。磁歪定数が正の磁歪膜の場合、温
度上昇により引張り応力がかかると膜の磁気特性(透磁
率μ)は低下する。透磁率μが低下すると自己インダク
タンスLは(1)式に基づいて低下するので、結果とし
てインピーダンスは低下する。 L=μS/b (1) ただし、Sは磁性体の断面積、bは磁気回路長である。
一方、温度上昇により、コイルの抵抗Rは(2)式およ
び(3)式により増加するので、コイルのインピーダン
スは増加する。 R=ρc/A×(1+αt)=R0 (1+αt) (2) ΔR=R0 αt (3) ただし、ΔRはコイルの抵抗増加分、R0 は初期抵抗、
ρは体積固有抵抗率、αは抵抗温度係数、tは上昇温
度、cはコイル長、Aはコイル断面積である。したがっ
て、温度ドリフトに関連する二つの項は互いに反対のイ
ンピーダンス変化を示すことになる。つまり、二つの項
に関連する因子、とくに磁性体の断面積A、コイルの抵
抗R(c、A)を調整すれば温度ドリフトをなくすこと
ができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1〜図3は本発明の実施例を示す要部側面図で、
磁性膜を3種類の形状イ〜ハに形成したものである。図
において1は軸、2は磁歪膜、3は励磁および検出用の
コイルである。軸1の外周表面に磁歪膜2をイ〜ハの形
状で5μm の厚さに形成したもので、それぞれの試料の
まわりに直径70μm のコイルを種々の巻数で巻いて、
試料温度を−15から120°Cに変化させて、温度ド
リフトを測定した。結果を図4に示す。この図から、い
ずれの形状の磁性膜の場合もコイルの巻数を変化させて
ゆけば、磁歪膜の材質、膜作製法によらず温度ドリフト
が零になる条件が存在することが分かる。すなわち、磁
性膜のインピーダンスとコイルのインピーダンスとを合
わせればよい。なお、本実施例は力伝達部材の断面形状
が円形のものについておこなったが、磁性膜のインピー
ダンスが検出できるものであれば、多角形等どんな形状
のものでもよい。
る。図1〜図3は本発明の実施例を示す要部側面図で、
磁性膜を3種類の形状イ〜ハに形成したものである。図
において1は軸、2は磁歪膜、3は励磁および検出用の
コイルである。軸1の外周表面に磁歪膜2をイ〜ハの形
状で5μm の厚さに形成したもので、それぞれの試料の
まわりに直径70μm のコイルを種々の巻数で巻いて、
試料温度を−15から120°Cに変化させて、温度ド
リフトを測定した。結果を図4に示す。この図から、い
ずれの形状の磁性膜の場合もコイルの巻数を変化させて
ゆけば、磁歪膜の材質、膜作製法によらず温度ドリフト
が零になる条件が存在することが分かる。すなわち、磁
性膜のインピーダンスとコイルのインピーダンスとを合
わせればよい。なお、本実施例は力伝達部材の断面形状
が円形のものについておこなったが、磁性膜のインピー
ダンスが検出できるものであれば、多角形等どんな形状
のものでもよい。
【0007】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、磁
歪膜に応じて、コイルの抵抗値を調整するだけで温度ド
リフトを抑制できるので、使用温度範囲の広い、たとえ
ば、温度が上昇するアクチュエータ等に適用できる磁歪
式歪センサを提供でき、その小型化に貢献できるという
効果がある。とくに、回転軸の材質に影響されなく、温
度ドリフトを小さくできる点は本発明の歪みセンサの適
用分野を広げる効果がある。
歪膜に応じて、コイルの抵抗値を調整するだけで温度ド
リフトを抑制できるので、使用温度範囲の広い、たとえ
ば、温度が上昇するアクチュエータ等に適用できる磁歪
式歪センサを提供でき、その小型化に貢献できるという
効果がある。とくに、回転軸の材質に影響されなく、温
度ドリフトを小さくできる点は本発明の歪みセンサの適
用分野を広げる効果がある。
【図1】本発明の実施例を示す磁性膜形状イの要部側面
図
図
【図2】本発明の実施例を示す磁性膜形状ロの要部側面
図
図
【図3】本発明の実施例を示す磁性膜形状ハの要部側面
図
図
【図4】コイル巻線回数に対する温度ドリフトの関係を
示す図
示す図
1 軸 2 磁歪膜 3 コイル
Claims (1)
- 【請求項1】 力伝達部材の表面に逆磁歪効果を有する
磁性膜を形成し、その周囲にコイルを配置した構成と
し、前記力伝達部材の表面に発生する歪みに基づく前記
磁性膜の透磁率の変化をコイルのインピーダンス変化と
してとらえ、前記力伝達部材の表面に発生した歪みを検
出する歪みセンサであって、温度変化による前記磁性膜
に基づくインピーダンス変化分とコイル抵抗に基づくイ
ンピーダンス変化分とを同じ値に設定したことを特徴と
する磁歪式歪センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18458592A JP3166938B2 (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 磁歪式歪センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18458592A JP3166938B2 (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 磁歪式歪センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH063205A true JPH063205A (ja) | 1994-01-11 |
JP3166938B2 JP3166938B2 (ja) | 2001-05-14 |
Family
ID=16155786
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18458592A Expired - Fee Related JP3166938B2 (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 磁歪式歪センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3166938B2 (ja) |
-
1992
- 1992-06-17 JP JP18458592A patent/JP3166938B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3166938B2 (ja) | 2001-05-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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