JPH05231967A - 磁歪式トルクセンサ - Google Patents

磁歪式トルクセンサ

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JPH05231967A
JPH05231967A JP4070328A JP7032892A JPH05231967A JP H05231967 A JPH05231967 A JP H05231967A JP 4070328 A JP4070328 A JP 4070328A JP 7032892 A JP7032892 A JP 7032892A JP H05231967 A JPH05231967 A JP H05231967A
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JP
Japan
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film
alloy
torque sensor
maraging steel
magnetic
Prior art date
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Pending
Application number
JP4070328A
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English (en)
Inventor
Koji Kamimura
浩司 上村
Iwao Sasaki
巌 佐々木
Mitsuaki Ikeda
満昭 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yaskawa Electric Corp
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
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Publication date
Application filed by Yaskawa Electric Corp filed Critical Yaskawa Electric Corp
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Publication of JPH05231967A publication Critical patent/JPH05231967A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 スパッタリング法やイオンプレーティング
法、レーザ蒸着法などの真空技術を用い、300℃〜6
00℃の温度で、マルエージング鋼からなる回転軸の所
定表面に、回転軸の材質より熱膨張係数が大きく、引張
り強さが20kg/mm2 以上のNi−Fe合金、銅、
銅合金、アルミニウム合金Ni−Co合金およびNiの
いずれか一つの膜を0.1〜30μmの厚さに被覆した
回転軸構造をもつ磁歪式トルクセンサとしている。ま
た、膜のパターンをシェブロン状に形成している 【効果】 磁性膜のように磁気特性を揃える必要がな
く、膜形成によりマルエージング鋼の磁気特性を向上さ
せたものであるから特性が安定しており、しかも、出力
を大幅に向上させることが出来るので、ノイズに対して
強いトルクセンサを構成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁性体の逆磁歪効果を利
用した非接触式トルクセンサに関するもので、特に、ロ
ボット、工作機械などに使用するモータのトルクを検出
するトルクセンサである。
【0002】
【従来の技術】回転駆動系を有するロボットやマニピュ
レータおよび工作機械の制御に、非接触でかつ小型のト
ルクセンサが要求されている。このようなトルクセンサ
には種々の方式があるが、非接触で小型化に有利な方式
としては磁歪式トルクセンサがある。これは、磁性体に
力が印加されると磁性体の透磁率が変わるという逆磁歪
効果を利用してトルク検出を行うものである。磁性体か
らなる回転軸の透磁率の変化は回転軸の周囲に一定ギャ
ップを保って巻いてあるコイルまたはコイルを巻いた磁
気ヘッド(図示せず)のインピーダンス変化として検出
する。磁性体回転軸の材質にはマルエージング鋼がトル
クセンサ用として実用化されている(たとえば、特開昭
63−252487)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、マルエージ
ング鋼を回転軸に加工しトルクを印加するとその磁気特
性(透磁率)が変わり、トルクに対する出力はほぼ比例
関係になるが、この材料の透磁率の変化は非常に小さい
ため、出力も小さい。従って、アンプで大幅に増幅しな
ければならないうえ実際のモータ用回転軸に応用する場
合、トルクを検出する部分だけ回転軸の径を小さくし、
感度を上げる必要があった。その結果、その部分の機械
的強度が低下し、ロボットや工作機などの実機モータへ
の組込みは不可能であった。本発明はマルエージング鋼
からなる回転軸のトルクによる透磁率の変化を大きく
し、出力を向上させ、ノイズに強い安定した測定のでき
る磁歪式トルクセンサを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため本発明はスパッ
タリング法やイオンプレーティング法、レーザ蒸着法な
どの真空技術を用い、300℃〜600℃の温度で、マ
ルエージング鋼からなる回転軸の所定表面に、回転軸の
材質より熱膨張係数が大きく、引張り強さが20kg/
mm2 以上の膜を0.1〜30μmの厚さに被覆した回
転軸構造をもつ磁歪式トルクセンサとしている。また、
膜のパターンをシェブロン状に形成している
【0005】
【作用】磁気特性におよぼすマルエージング鋼の極表面
状態の影響は明らかではないが、種々の実験結果から、
現在のところ以下のように考えられる。マルエージング
鋼より熱膨張係数の大きな材料からなる膜を高温で被覆
すると冷却中に熱膨張係数の差によりマルエージング鋼
に圧縮応力がかかり、磁気特性に変化を引き起こす。膜
の強度が小さいとこの変化が不十分になる。膜厚が薄す
ぎると同じように不十分となり、逆に厚すぎると、測定
時に表皮効果によりマルエージング鋼に磁界が流れなく
なり出力が小さくなる。膜形成温度については高温ほど
マルエージング鋼の高温強度が小さくなるので効果は大
きいが、600℃以上になるとマルエージング鋼の時効
による強度低下が起こり、使用上問題となるので好まし
くない。また、膜のパターン形状をシェブロン状にする
ことにより、回転軸表面の圧縮応力をさらに大きくで
き、出力特性もさらに向上させることができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。図1は本発明を用いた第1の実施例を示す磁歪式
トルクセンサの構成図で、機械加工した回転軸に直接、
膜を形成している。図2は本発明の第2の実施例を示す
図で回転軸に溝加工をほどこした上に膜を形成してい
る。図において1は回転軸、2は磁場の印加および透磁
率の変化を検出するコイル、3は膜、4は溝である。回
転軸1はマルエージング鋼である。これは鉄ニッケル・
マルテンサイト型の時効合金で引っ張り強さが200〜
300kg/mm2 、熱膨張係数は11×10-6/℃の
磁性材料である。回転軸1に用いた組成をつぎに示す。 18Ni−0.5Ti−0.1Al−8Co−5Mo
−0. 02C−Fe 25Ni−1.5Ti−0.2Al−0.5Nb−
0.01C−Fe 9.84Ni−3.62Co−0.15C−Fe 12Cr−0.5Ni−0.15C−1Mn−Fe 膜3の材質はNi−Fe合金、Cr、AL−5Cu、C
u、Cu−5AL、ジュラルミン、70Ni−Co、C
r、Al、Niとした。膜3の作製は回転軸1をトリク
レン、純水、アルコールの順に超音波洗浄を施したの
ち、各種真空槽(スパッタリング、イオンプレーティン
グ、レーザ)内にセットした。5×10-6Torr以下
に排気したのち、回転軸1を250〜600℃の間の種
々の一定温度に加熱した後、各種の膜を種々の厚さに形
成した。つぎに、トルク出力特性を測定した結果を表1
から表6に示す。膜を形成しない場合の出力は0.1V
である。
【0007】
【表1】
【0008】
【表2】
【0009】
【表3】
【0010】
【表4】
【0011】
【表5】
【0012】
【表6】
【0013】表1〜表5から分かるとおり、回転軸1の
熱膨張係数より大きい値をもち、引張り強さが20kg
/mm2 以上のNi−Fe合金、銅、銅合金、アルミニ
ウム合金、Ni−Co合金、Niの膜は膜厚が0.1〜
30μm、形成温度が300〜550℃の範囲において
トルク出力は従来法より大きくなることが分かる。これ
に対して、熱膨張係数が小さいCrや引張強さの小さい
Alなどの膜のものは出力が小さく全く効果がなかった
(表6)。マルエージング鋼は普通、時効処理(450
℃〜550℃加熱)して使用される。前記実施例より分
かるように、この時効処理温度と膜形成温度が一致して
いる条件がある。この場合、前もって、時効処理なしで
膜成形すれば時効処理を兼ねられることが予想される。
この点を調べるため、時効処理なしのマルエージング鋼
に500℃で70Ni−Fe膜を15μm付着後、トル
ク出力特性とマルエージング鋼の強度を調べた。その結
果、強度とトルク出力特性は前記実施例の試料と同じ
く、トルク出力は大きく効果のあることが分かった。図
3は本発明の第3の実施例を示す図で膜のパターンをシ
ェブロン状に形成したものである。膜材質に65Ni−
Fe合金を用い、10μmの膜厚でパターンの数を変え
て成形している。トルク出力特性を測定した結果を図4
に示す。連続した膜に比べて出力は良好になっているこ
とが分かる。なお、この実施例ではシェブロン状のもの
についてのみ示したが、膜が不連続の場合でも同様の結
果が得られることは明らかである。また、実施例は回転
軸について示したが平面上の歪を検出するセンサでも同
様の効果が得られることは明らかである。
【0014】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、磁性膜の
ように磁気特性を揃える必要がなく、膜形成によりマル
エージング鋼の磁気特性を向上させたものであるから特
性が安定しており、しかも、出力を大幅に向上させるこ
とが出来るので、ノイズに対して強いトルクセンサを構
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いた第1の実施例を示す磁歪式トル
クセンサの断面図
【図2】本発明を用いた第2の実施例を示す磁歪式トル
クセンサの断面図
【図3】本発明を用いた第3の実施例を示す磁歪式トル
クセンサの断面図
【図4】本発明を用いた第3の実施例のトルク出力特性
を示す図
【符号の説明】
1 回転軸 2 コイル 3 膜 4 溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加えられたトルクに対応して透磁率が変化
    する強磁性体の回転軸と、この強磁性体の回転軸の透磁
    率の変化を検出するために加える磁場印加手段と、透磁
    率の変化を非接触で検出する透磁率検出手段とからなる
    磁歪式トルクセンサにおいて、 前記強磁性体がマルエージング鋼からなり、その表面に
    前記マルエージング鋼より熱膨張係数が大きく、引張り
    強さが20kg/mm2 以上を有する膜が真空技術を用
    いて300℃〜600℃の温度で厚さ0.1μmから3
    0μmの厚さに形成されていることを特徴とする磁歪式
    トルクセンサ。
  2. 【請求項2】加えられたトルクに対応して透磁率が変化
    する強磁性体の回転軸と、この強磁性体の回転軸の透磁
    率の変化を検出するために加える磁場印加手段と、透磁
    率の変化を非接触で検出する透磁率検出手段とからなる
    磁歪式トルクセンサにおいて、 前記強磁性体がマルエージング鋼からなり、その表面に
    前記マルエージング鋼より熱膨張係数が大きく、引張り
    強さが20kg/mm2 以上を有する膜が真空技術を用
    いて300℃〜600℃の温度で厚さ0.1μm〜30
    μmの厚さにシェブロン状に形成されていることを特徴
    とする磁歪式トルクセンサ。
  3. 【請求項3】 前記膜がNi−Fe合金、銅、銅合金、
    アルミニウム合金、Ni−Co合金およびNiのいずれ
    かであることを特徴とする請求項1および2記載の磁歪
    式トルクセンサ。
JP4070328A 1992-02-19 1992-02-19 磁歪式トルクセンサ Pending JPH05231967A (ja)

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