JP3166937B2 - 磁歪式歪センサ - Google Patents

磁歪式歪センサ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁性体の逆磁歪効果を利
用した非接触式歪センサに関するもので、例えば、高速
モータの回転軸のアンバランス、ロボット、工作機械な
どに使用するモータのトルク、ワイヤの張力等を検出す
る歪センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軸の変形(曲げ)およびやトル
ク、張力などの力を検出するにはつぎのような方法がと
られていした。まず、軸の変形を測定するものとして、
モータ回転軸のアンバランスによる回転ぶれを測る場合
がある。たとえば、プリント基板に穴加工をするには高
速モータが使用されている。穴の加工精度に対する要求
が増加する中で、モータへの要求としては高速・高精度
回転が要求される。つまり、回転ぶれのないモータが要
求されている。これは回転軸にレーザ光を照射し、その
間の距離を測定し、回転軸の変位をレーザで測定する方
法である。つぎに、回転駆動系を有するロボットやマニ
ピュレータおよび工作機械などのトルクを検出して、こ
の結果を制御に用いる場合がある。この場合、非接触で
かつ小型のトルクセンサが要求されており、このような
トルクセンサとして、図1に示す構造のものがある。す
なわち、回転軸2の外周表面に逆磁歪効果を有する磁性
膜1を形成し、回転軸2に加わるトルクにより磁性膜1
の透磁率が変化する性質を利用したもので、磁性膜1の
透磁率の変化は回転軸2の周囲に一定ギャップを保って
巻いてあるコイル3のインピーダンス変化として検出す
る。センサを形成する磁性膜はFe−Ni系合金やFe
−Al合金などが用いられ、密着力、膜組成の再現性な
どの点からスパッタリング法、イオンプレーティング
法、レーザ蒸着法などの真空技術を用いて形成されてい
る。一方、回転軸には主に機械構造炭素鋼が用いられて
いるが、耐食性や軽量化が要求される用途には回転軸の
材質にはオーステナイト系ステンレス鋼(SUS30
4)やアルミニウム合金が適用されるようになった。ま
た、ワイヤのような張力を計測する場合には部材に抵抗
線ひずみゲージを貼り付けて、電気抵抗の変化としてと
りだしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、レーザ光を
照射して、回転軸の変位を測定する場合、その精度はせ
いぜいμmオーダであるため、これより小さい回転ぶれ
を測定する事ができなかった。そして、回転ぶれを測定
するためにわざわざ装置をセットしなければならず、モ
ータ製品の回転ぶれの常時観察ができなかった。また、
回転駆動系のトルクを検出する場合、オーステナイト系
ステンレス鋼(SUS304)やアルミニウム合金のよ
うな膨張係数の大きい材質の回転軸上に、従来から使用
されている磁性膜である50Ni−Fe合金膜を形成し
ても、トルク出力は全く出現しない問題がある。また,
ひずみゲージによって張力を測定するには、検出される
出力が極めて小さいため、装置が大形化したり、電気的
ノイズに対して弱いという問題があった。そこで、本発
明は上述の問題点を解決した、回転ぶれ、トルク、張力
などを高出力で、精度良く検出できる磁歪式歪みセンサ
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
め、本発明は、力伝達部材の表面に逆磁歪効果を有する
磁性膜を真空技術により形成し、その周囲に配置したコ
イルにより前記力伝達部材の表面に発生する歪みに基づ
く前記磁性膜の透磁率の変化をコイルのインピーダンス
変化としてとらえ、前記力伝達部材の表面に発生した歪
みを検出する歪みセンサであって、前記磁性膜はその熱
膨張係数が力伝達軸の熱膨張係数より小さく、かつ、磁
歪定数が負の値を示すものである。また、前記磁性膜の
材質をFe含有量0〜15Wt%と残部Niからなる合
金、Ni含有量55Wt%以上を含むCo合金またはCo
のいずれかとしている。
【0005】
【作用】磁性膜の磁歪定数には正と負の値をもつものが
あり、膜作製時に磁歪定数が正の材料は寸法的に伸ばし
た状態でないと磁気的な異方性がつかない。また、磁歪
定数が負の値を示す材料は寸法的に縮めた状態でない
と、異方性のついた膜に歪が加わるとその磁気特性が変
化する。したがって、SUS304やアルミニウム合金
からなる力伝達部材の表面上に形成した膨張係数が力伝
達部材より小さい磁性膜には圧縮応力が働いているの
で、負の磁歪定数をもつ磁性膜を使えば歪みの量に応じ
た磁気特性の変化を検出することができる。すなわち、
回転軸の回転ぶれが発生している場合は、軸表面には曲
げ応力によるひずみが発生しているので、その変化が検
出でき、トルク、張力も同様にひずみを検出できる。し
たがって、予めひずみと物理量との換算値を求めておけ
ば、変位やトルク、張力などを求めることができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。 (第一実施例)図1に本発明の第一実施例を示す。図に
おいて、1は回転軸、2は励磁および検出用のコイル、
3は磁歪膜である。回転軸1の材料は高速モータで使用
されているSUS304およびSUS316を用いた。
熱膨張係数は17×10-6/°℃である。磁性膜3の材
料は50Ni−Fe、75Ni−Fe、85Ni−F
e、Ni、Co、87Fe−Al、SmFe2 、50N
i−Co、60Ni−Coとした。含有量は全て重量%
である。これら磁性膜の熱膨張係数は13×10-6/℃
以下である。磁性膜3の形成にはスパッタリング法、イ
オンプレーティング法、およびレーザ蒸着法の3つの方
法を用いた。SUS304とSUS316からなる回転
軸1をトリクレン、純水、アルコールの順に超音波洗浄
を施したのち、スパッタ装置内にセットした。5×10
-6Torr以下に排気したのち、回転軸を450℃に加
熱した後、回転軸の一部に各種磁性膜を厚さ5μmだけ
形成し、歪センサを構成した。回転軸の周囲に配置した
コイルは600ターンである。次に、回転軸を回転させ
ながら歪センサの出力を回転位置に対して測定した。手
動で回転させたときの値を基準に回転数を20000r
pmまで増加して出力を測定した。その結果を表1に示
す。
【0007】
【表1】
【0008】回転数の増加にともない軸に曲げ応力が負
荷されている事が分かった。回転軸の熱膨張係数より小
さい値をもつ磁性膜については、その磁歪定数が負でな
いと出力が出ていないことが分かる。また、回転数の増
加により歪の値(出力)が大きくなっているのは遠心力
の増加ではなく回転ぶれが回転数に従い大きくなってい
る事を示している。なお、比較のため、従来法のレーザ
法によって変形を測定したが検出限界以下の変形であっ
た。
【0009】(第二実施例)図2に本発明の第二の実施
例を示す。図において、1は回転軸、2は励磁および検
出用のコイル、3は磁歪膜である。回転軸1の材料とし
てSUS304およびジュラルミンを用いた。その熱膨
張係数はSUS304が17×10-6/℃、ジュラルミ
ンが23×10-6/℃である。磁性膜の材料とその形成
方法は第一の実施例に近い組成を用い、図2のような5
μmの膜厚の磁性膜を形成した。つぎに、トルクセンサ
を構成して、トルク出力特性を測定した。結果を表2に
示す。
【0010】
【表2】
【0011】この結果から、第一の実施例と同様に回転
軸1の熱膨張係数より小さい値をもつ磁性膜について
は、材料によらずその磁歪定数が負でないと出力が出て
いないことが分かる。 (第三実施例)図3に本発明の第三の実施例を示す。図
において、4は力伝達軸、2は励磁および検出用のコイ
ル、3は磁歪膜である。力伝達軸4の材料は第一の実施
例と同様のSUS304およびSUS316を用いた。
磁性膜の材料とその形成方法は第一の実施例と同様のも
のを用い、図3のような5μmの膜厚の磁性膜を形成し
た。つぎに、引張りセンサを構成して、引張り出力特性
を測定した。結果を表3に示す。
【0012】
【表3】
【0013】この結果から、第一第および二の実施例と
同様に力伝達軸1の熱膨張係数より小さい値をもつ磁性
膜については、材料によらずその磁歪定数が負でないと
出力が出ていないことが分かる。本実施例はスパッタ法
による磁性膜について示したが真空技術を使用する磁性
膜形成法や湿式メッキ法でも同じ効果が得られることは
作用の考え方から明らかである。平面上の歪を検出する
センサでも同様の効果が得られることは明かである。
【0014】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば力伝
達部材の表面に負の磁歪定数をもつ膜を設けたので、つ
ぎの効果が得られる。 歪がかかる回転軸などのわずかな歪を検出でき、回転
ぶれの少ない製品の選別ができる。また、製品に組み込
んでおけば、使用中の軸回転状態を常時観察できるの
で、異常事態の早期発見にも役立つ。 耐食性が要求されるSUS304などのオーステナイ
ト系ステンレスシャフト鋼や軽量化が要求されるアルミ
ニウム合金などのシャフトを備えたモータに本トルクセ
ンサを構成し得る。 ノイズに強い高出力の引張センサが構成し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転ぶれを検出する磁歪式歪センサの
構成図である。
【図2】本発明のトルクを検出する磁歪式歪トルクの構
成図である。
【図3】本発明の引張り力を検出する磁歪式歪センサの
構成図である。
【符号の説明】
1 磁歪膜 2 回転軸 3 コイル 4 力伝達軸
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−20678(JP,A) 特開 昭59−61730(JP,A) 特開 平3−56835(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 1/12 G01L 3/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】力伝達部材の表面に逆磁歪効果を有する磁
    性膜を真空技術により形成し、その周囲に配置したコイ
    ルにより前記力伝達部材の表面に発生する歪みに基づく
    前記磁性膜の透磁率の変化をコイルのインピーダンス変
    化としてとらえ、前記力伝達部材の表面に発生した歪み
    を検出する歪みセンサであって、前記磁性膜はその熱膨
    張係数が力伝達軸の熱膨張係数より小さく、かつ、磁歪
    定数が負の値を示すものであることを特徴とする磁歪式
    歪センサ。
  2. 【請求項2】前記磁性膜の材質がFe含有量0〜15Wt
    %と残部Niからなる合金、Ni含有量55Wt%以上を
    含むCo合金またはCoのいずれかであることを特徴と
    する磁歪式歪センサ。
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