JPH0631801B2 - 核燃料再処理プラント - Google Patents
核燃料再処理プラントInfo
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- JPH0631801B2 JPH0631801B2 JP135586A JP135586A JPH0631801B2 JP H0631801 B2 JPH0631801 B2 JP H0631801B2 JP 135586 A JP135586 A JP 135586A JP 135586 A JP135586 A JP 135586A JP H0631801 B2 JPH0631801 B2 JP H0631801B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nuclear fuel
- corrosion
- nitric acid
- stainless steel
- reprocessing plant
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
Landscapes
- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は原子炉での使用済核燃料再処理プラントに係
り、特に多様な腐食損傷による破損の恐れを極力低減し
た核燃料再処理プラントに関する。
り、特に多様な腐食損傷による破損の恐れを極力低減し
た核燃料再処理プラントに関する。
核燃料再処理プラントは核燃料資源を有効利用し、かつ
有害な放射性物質を分離貯蔵する上で不可欠である。現
在実用化されている該プラントの多くは、(1)使用済燃
料棒の細断、(2)硝酸溶液による燃料の溶解、(3)溶液か
らのU及びPuの抽出・分離、(4)U燃料及びPu燃料の精
製、からなる主工程と、(5)上記(3)及び(4)より回収さ
れる硝酸溶液を再生し、上記(2)へリサイクルさせる酸
回収工程、さらに、(6)各工程より生ずる放射性廃液を
濃縮し、冷却貯蔵する工程を含んでいる。(2)〜(6)の工
程を構成する反応・貯蔵容器、配管等の多くはプロセス
媒体である各種濃度、温度の硝酸溶液に接するため、従
来プラントにおいても耐硝酸腐食性を考慮した材料選定
並びに設計がなされている。特に材料としてはCrやNiを
多く含有し、かつ低C化とNb添加により安定化(固溶C
をNbにより補捉し、Cr炭化物の析出による鋭敏化、即ち
耐粒界腐食性の低下を防止すること)をはかった25Cr−
20Ni系ステンレス鋼や、高Si化により重金属イオンを含
む硝酸溶液中での耐粒界腐食性を高めた17Cr−14Ni−4
Si系ステンレス鋼あるいはZrやTi合金などが上記部材と
して有力視されている。
有害な放射性物質を分離貯蔵する上で不可欠である。現
在実用化されている該プラントの多くは、(1)使用済燃
料棒の細断、(2)硝酸溶液による燃料の溶解、(3)溶液か
らのU及びPuの抽出・分離、(4)U燃料及びPu燃料の精
製、からなる主工程と、(5)上記(3)及び(4)より回収さ
れる硝酸溶液を再生し、上記(2)へリサイクルさせる酸
回収工程、さらに、(6)各工程より生ずる放射性廃液を
濃縮し、冷却貯蔵する工程を含んでいる。(2)〜(6)の工
程を構成する反応・貯蔵容器、配管等の多くはプロセス
媒体である各種濃度、温度の硝酸溶液に接するため、従
来プラントにおいても耐硝酸腐食性を考慮した材料選定
並びに設計がなされている。特に材料としてはCrやNiを
多く含有し、かつ低C化とNb添加により安定化(固溶C
をNbにより補捉し、Cr炭化物の析出による鋭敏化、即ち
耐粒界腐食性の低下を防止すること)をはかった25Cr−
20Ni系ステンレス鋼や、高Si化により重金属イオンを含
む硝酸溶液中での耐粒界腐食性を高めた17Cr−14Ni−4
Si系ステンレス鋼あるいはZrやTi合金などが上記部材と
して有力視されている。
しかしながら、ここで更に考慮すべき点は、核燃料再処
理プラントの多くの機器構成材が強い放射線、特にγ線
の照射場にさらされることである。従来プラントにおい
てはその材料選定において、前記鋭敏化や重金属イオン
含有硝酸溶液の腐食性に基づく粒界腐食に対して配慮が
なされている反面、γ線照射場での硝酸腐食に関しては
何ら考慮されていない点に問題が残されていた。また、
17Cr−14Ni−4Si系鋼やZr、Ti合金などについては溶接
時の高温割れ性、あるいは異材との溶接性に難点を残し
ている。
理プラントの多くの機器構成材が強い放射線、特にγ線
の照射場にさらされることである。従来プラントにおい
てはその材料選定において、前記鋭敏化や重金属イオン
含有硝酸溶液の腐食性に基づく粒界腐食に対して配慮が
なされている反面、γ線照射場での硝酸腐食に関しては
何ら考慮されていない点に問題が残されていた。また、
17Cr−14Ni−4Si系鋼やZr、Ti合金などについては溶接
時の高温割れ性、あるいは異材との溶接性に難点を残し
ている。
本発明の目的は、核燃料再処理プラントにおいて必然的
に付帯する強いγ線照射下における硝酸腐食に関して、
腐食損傷のリスクを極力低減させた該プラントを提供す
ることにある。
に付帯する強いγ線照射下における硝酸腐食に関して、
腐食損傷のリスクを極力低減させた該プラントを提供す
ることにある。
本発明者らは各種ステンレス鋼の耐食性に関与する再処
理プラントの環境要因について詳細な評価を行い、次の
ような現象面の特徴を見出した。
理プラントの環境要因について詳細な評価を行い、次の
ような現象面の特徴を見出した。
(1)ステンレス鋼は核分裂生成物あるいは腐食溶出物と
してRu、Ce、Crなどの重金属イオンを含む沸騰硝酸溶液
中において硝酸濃度が約5N以上になると激しい粒界腐
食を生じ得る。
してRu、Ce、Crなどの重金属イオンを含む沸騰硝酸溶液
中において硝酸濃度が約5N以上になると激しい粒界腐
食を生じ得る。
(2)ステンレス鋼は約2N以上の硝酸溶液中において、1
04R/h以上のγ線照射により腐食が加速され、特に前記
重金属イオンが共存する場合は粒界腐食が顕著に加速さ
れる。
04R/h以上のγ線照射により腐食が加速され、特に前記
重金属イオンが共存する場合は粒界腐食が顕著に加速さ
れる。
(3)25Cr−20Ni系ステンレス鋼や18Cr−8Ni系ステンレ
ス鋼は上記(1)、(2)の腐食に対して感受性を有するが、
とくに溶接性を損なわない程度のSi、即ち1〜1.5 %程
度のSiを含有する場合は耐食性が明らかに高い。
ス鋼は上記(1)、(2)の腐食に対して感受性を有するが、
とくに溶接性を損なわない程度のSi、即ち1〜1.5 %程
度のSiを含有する場合は耐食性が明らかに高い。
(4)25Cr−20Ni系ステンレス鋼の耐食性は特に最終熱処
理温度を900 〜1,100 ℃の範囲とした場合に高くなる。
理温度を900 〜1,100 ℃の範囲とした場合に高くなる。
(5)25Cr−20Ni系ステンレス鋼はC含有量が高すぎると
前記鋭敏化に基づく粒界腐食を生じやすく、逆にC含有
量が低すぎると前記重金属イオン含有硝酸溶液による粒
界腐食を生じやすくなる傾向であり、Cが0.01〜0.03%
の場合に耐食性が最も安定している。
前記鋭敏化に基づく粒界腐食を生じやすく、逆にC含有
量が低すぎると前記重金属イオン含有硝酸溶液による粒
界腐食を生じやすくなる傾向であり、Cが0.01〜0.03%
の場合に耐食性が最も安定している。
なお、上記ステンレス鋼の溶接性はSiが約1.5%以下で
あれば良好である。
あれば良好である。
(1)については重金属イオンを含む濃硝酸中ではステン
レス鋼の腐食電位が過不働態域まで上昇するために、前
記鋭敏化にはよらず粒界腐食を生じることが知られてい
る。この腐食に対してはステンレス鋼のSi含有量が重要
な役割を果たすことも示されている。例えばアーミジョ
の研究(J.S.Armijo:Corrosion 、Vol 、24(1968)P 、2
4)によればSi量が0.1 〜2%のFe−14%Cr−14%Ni系ス
テンレス鋼は上記の粒界腐食を生ずるが、この範囲以外
のSi含有材は耐食性が良いとされている。前記17Cr−14
Ni−4Si系鋼はこのような観点より高Si材として開発さ
れたと考えられる。しかし高Si鋼には溶接時の高温割れ
防止のため特殊な技術が必要となることから、本発明者
らはより低Si側の材料について検討を加えた。その結
果、上記アーミジョが用いた鋼より高Cr含有量の18Cr−
8Ni系や25Cr−20Ni系鋼等のオーステナイト系ステンレ
ス鋼においてはSiが1〜1.5 %程度含有されておれば上
記の過不働態粒界腐食に対する抵抗が高く、溶接に際し
ても何ら問題がないことを明らかにした。この場合、Si
が1%未満では耐食性が急激に低下し、1.5%を超え
ると溶接時の耐高温割れ性が低下する。
レス鋼の腐食電位が過不働態域まで上昇するために、前
記鋭敏化にはよらず粒界腐食を生じることが知られてい
る。この腐食に対してはステンレス鋼のSi含有量が重要
な役割を果たすことも示されている。例えばアーミジョ
の研究(J.S.Armijo:Corrosion 、Vol 、24(1968)P 、2
4)によればSi量が0.1 〜2%のFe−14%Cr−14%Ni系ス
テンレス鋼は上記の粒界腐食を生ずるが、この範囲以外
のSi含有材は耐食性が良いとされている。前記17Cr−14
Ni−4Si系鋼はこのような観点より高Si材として開発さ
れたと考えられる。しかし高Si鋼には溶接時の高温割れ
防止のため特殊な技術が必要となることから、本発明者
らはより低Si側の材料について検討を加えた。その結
果、上記アーミジョが用いた鋼より高Cr含有量の18Cr−
8Ni系や25Cr−20Ni系鋼等のオーステナイト系ステンレ
ス鋼においてはSiが1〜1.5 %程度含有されておれば上
記の過不働態粒界腐食に対する抵抗が高く、溶接に際し
ても何ら問題がないことを明らかにした。この場合、Si
が1%未満では耐食性が急激に低下し、1.5%を超え
ると溶接時の耐高温割れ性が低下する。
前記(2)についてはステンレス鋼の硝酸腐食に及ぼすγ
線照射効果を扱った研究の前例を見ないが、本発明者ら
は硝酸濃度とγ線照射量率の組み合わせによっては腐食
の加速があり得ることを見出した。即ち、硝酸単独の場
合、その濃度が希薄か、あるいは照射線量率が103R/hオ
ーダであればステンレス鋼は不働態を保ち耐食的である
が、約2N以上の硝酸濃度でかつ照射線量率が104R/h以
上となると全面腐食量が増大する。更に硝酸溶液が前記
Ruなどの重金属イオンを含む場合はやはり104R/h以上の
γ線照射により過不働態粒界腐食が促進される。このよ
うな現象を明確に説明できるメカニズムは明らかでない
が、硝酸中で形成されるステンレス鋼の不働態皮膜のイ
オン伝導性あるいは電子伝導性に対してγ線が影響を及
ぼすためと考えられる。しかしこのような環境条件下に
あっても上記の1〜1.5 %Si含有ステンレス鋼は耐食性
が良好で、特に25Cr−20Ni系鋼はγ線照射による腐食の
加速が極めて小さい。
線照射効果を扱った研究の前例を見ないが、本発明者ら
は硝酸濃度とγ線照射量率の組み合わせによっては腐食
の加速があり得ることを見出した。即ち、硝酸単独の場
合、その濃度が希薄か、あるいは照射線量率が103R/hオ
ーダであればステンレス鋼は不働態を保ち耐食的である
が、約2N以上の硝酸濃度でかつ照射線量率が104R/h以
上となると全面腐食量が増大する。更に硝酸溶液が前記
Ruなどの重金属イオンを含む場合はやはり104R/h以上の
γ線照射により過不働態粒界腐食が促進される。このよ
うな現象を明確に説明できるメカニズムは明らかでない
が、硝酸中で形成されるステンレス鋼の不働態皮膜のイ
オン伝導性あるいは電子伝導性に対してγ線が影響を及
ぼすためと考えられる。しかしこのような環境条件下に
あっても上記の1〜1.5 %Si含有ステンレス鋼は耐食性
が良好で、特に25Cr−20Ni系鋼はγ線照射による腐食の
加速が極めて小さい。
本発明は以上の研究上の知見に基づいて達成されたもの
で、核燃料再処理プラント特有の環境条件において十分
な耐食性を有する鋼材を要所に用いることにより、腐食
損傷の懸念を極力低減したプラントが得られる。
で、核燃料再処理プラント特有の環境条件において十分
な耐食性を有する鋼材を要所に用いることにより、腐食
損傷の懸念を極力低減したプラントが得られる。
ここで用いるべき鋼材の最重要点はSiを約1〜1.5 %含
有するオーステナイト系ステンレス鋼である点であり、
前記オーステナイト系ステンレス鋼としては18Cr−8Ni
系鋼であってもよい。しかし本発明の効果をより十分に
発揮させる上では次の点を満たす鋼が好適である。
有するオーステナイト系ステンレス鋼である点であり、
前記オーステナイト系ステンレス鋼としては18Cr−8Ni
系鋼であってもよい。しかし本発明の効果をより十分に
発揮させる上では次の点を満たす鋼が好適である。
(a)Crは全面腐食を防止する上で最も有効な元素であ
り、約24%以上で極めて耐食性を高める。
り、約24%以上で極めて耐食性を高める。
しかしCrが多量になり過ぎるとオーステナイト相が不安
定となりフェライト相を生じ、前記過不働態腐食の点で
有害となるためその上限は約26%である。
定となりフェライト相を生じ、前記過不働態腐食の点で
有害となるためその上限は約26%である。
(b)NiはCrを高めたことによるオーステナイト相の不
安定化をバランスするために19%以上が望ましい。しか
しNiが過剰になると溶接時の耐高温割れ性が低下するの
でその上限は22%である。
安定化をバランスするために19%以上が望ましい。しか
しNiが過剰になると溶接時の耐高温割れ性が低下するの
でその上限は22%である。
(c)Cは溶接などの熱影響でCr炭化物となって粒界に
析出し、鋭敏化をもたらすので制限する必要がある。鋭
敏化抵抗の点でその上限は0.03%である。しかし、同時
に微量のCr炭化物は過不働態粒界腐食の一原因であると
ころの微量不純物元素を捕獲する点で有為でもあるの
で、Cは0.01%程度以上は許容すべきである。
析出し、鋭敏化をもたらすので制限する必要がある。鋭
敏化抵抗の点でその上限は0.03%である。しかし、同時
に微量のCr炭化物は過不働態粒界腐食の一原因であると
ころの微量不純物元素を捕獲する点で有為でもあるの
で、Cは0.01%程度以上は許容すべきである。
(d)以上の元素以外については、脱硫黄並びに溶接性
の上で必要な1〜2%のMn、及び前記Siを除き、実質的
に残余はFeであり、耐食性上の有害不純物であるP及び
Sは極力低減することが望ましい。
の上で必要な1〜2%のMn、及び前記Siを除き、実質的
に残余はFeであり、耐食性上の有害不純物であるP及び
Sは極力低減することが望ましい。
(e)鋭敏化を避けるために鋼の最終熱処理温度は900
℃以上とするのが好ましい。但し、この温度が高すぎる
と不純物元素の非平衡偏析により耐過不働態腐食性が低
下するのでその上限は1,100 ℃が好ましい。
℃以上とするのが好ましい。但し、この温度が高すぎる
と不純物元素の非平衡偏析により耐過不働態腐食性が低
下するのでその上限は1,100 ℃が好ましい。
本発明のプラントは硝酸濃度が2N以上でかつγ線照射
線量率が104R/h以上の環境に接する反応・貯蔵容器並び
に配管等の全部または一部を上記のオーステナイト系ス
テンレス鋼により構成させた点が特徴である。プラント
の仕様により該環境条件が分布の変わり得るが、少なく
とも、燃料溶解槽、酸回収蒸発器、高レベル廃液濃縮器
及び高レベル廃液貯蔵タンクの各機器の全部または一部
は上記鋼により構成する必要がある。
線量率が104R/h以上の環境に接する反応・貯蔵容器並び
に配管等の全部または一部を上記のオーステナイト系ス
テンレス鋼により構成させた点が特徴である。プラント
の仕様により該環境条件が分布の変わり得るが、少なく
とも、燃料溶解槽、酸回収蒸発器、高レベル廃液濃縮器
及び高レベル廃液貯蔵タンクの各機器の全部または一部
は上記鋼により構成する必要がある。
第1表は試験に用いたステンレス鋼の成分を示す。試料
A及びEは本発明で用いるステンレス鋼であり、試料
B、C、Dは比較例である。P及びSは各材料において
それぞれ0.008〜0.03%及び0.002 〜0.007 %の範囲で
あった。試験片は厚さ3mmの短冊型で、各素材を所定の
熱処理した後空冷し、その後、採取した。腐食試験は硝
酸濃度及び六価クロムの有無の影響を調べられるよう調
合した溶液を沸騰させた中に試験片を100 時間浸漬し、
腐食による重量減を測定して腐食減肉量を求めた。γ線
照射の影響の評価にはコバルト60の線減を用い、上記腐
食試験において103〜105R/hの照射を行った。
A及びEは本発明で用いるステンレス鋼であり、試料
B、C、Dは比較例である。P及びSは各材料において
それぞれ0.008〜0.03%及び0.002 〜0.007 %の範囲で
あった。試験片は厚さ3mmの短冊型で、各素材を所定の
熱処理した後空冷し、その後、採取した。腐食試験は硝
酸濃度及び六価クロムの有無の影響を調べられるよう調
合した溶液を沸騰させた中に試験片を100 時間浸漬し、
腐食による重量減を測定して腐食減肉量を求めた。γ線
照射の影響の評価にはコバルト60の線減を用い、上記腐
食試験において103〜105R/hの照射を行った。
第2表は試験結果を示す。硝酸が1.5 Nの場合及びγ線
照射線量率が2×103R/hの場合はいずれの材料も良好な
耐食性を示した。硝酸が3Nの場合は2×105R/hのγ線
照射が加わると試料B、C及びDの腐食減肉量が増大し
ているのに対して試料A及びEは小さい腐食減肉量にと
どまっている。また硝酸が5Nで4g/の六価クロムを
含む場合は、3×104R/hの照射下で全体に腐食減肉量が
増大しているが、試料Aの1,050 ℃最終熱処理を施した
ものはなお良好な耐食性を示している。
照射線量率が2×103R/hの場合はいずれの材料も良好な
耐食性を示した。硝酸が3Nの場合は2×105R/hのγ線
照射が加わると試料B、C及びDの腐食減肉量が増大し
ているのに対して試料A及びEは小さい腐食減肉量にと
どまっている。また硝酸が5Nで4g/の六価クロムを
含む場合は、3×104R/hの照射下で全体に腐食減肉量が
増大しているが、試料Aの1,050 ℃最終熱処理を施した
ものはなお良好な耐食性を示している。
耐食性が乏しかった試料B、C及びDはいずれもSiが1
%未満のものである。試料A及びEはSiが1〜1.5 %の
本発明材で耐食性が良好であった。しかし最も好適な材
料は約25%Crと約20%Niを含む試料Aの1,050 ℃溶体化
材であった。
%未満のものである。試料A及びEはSiが1〜1.5 %の
本発明材で耐食性が良好であった。しかし最も好適な材
料は約25%Crと約20%Niを含む試料Aの1,050 ℃溶体化
材であった。
〔発明の効果〕 以上のとおり本発明によればγ線照射により加速された
硝酸腐食環境においても、腐食損傷が抑制された核燃料
再処理プラントを得ることができる。
硝酸腐食環境においても、腐食損傷が抑制された核燃料
再処理プラントを得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】硝酸溶液により使用済核燃料を溶解し、化
学的分離工程により核燃料として有効な物質を抽出する
系統とともに、溶解に用いた硝酸溶液を回収、浄化して
再使用するための系統、並びに各工程より生じた放射性
廃液を濃縮・貯蔵する系統を有する核燃料再処理プラン
トにおいて、硝酸濃度2規定以上の溶液に接し、かつ10
4R/h以上のγ線照射場にさらされる機器の構造材が18〜
26%のCr、8〜22%のNi、1〜2%のMn、1.0 〜1.5 %
のSi、0.01〜0.03のCを含み、残余が主としてFeのオー
ステナイト系ステンレス鋼であることを特徴とする核燃
料再処理プラント。 - 【請求項2】オーステナイト系ステンレス鋼におけるCr
が24〜26%、Niが19〜22%であることを特徴とする特許
請求の範囲第1項記載の核燃料再処理プラント。 - 【請求項3】オーステナイト系ステンレス鋼が約900 ℃
から1,100 ℃の範囲において最終熱処理され、空冷以上
の速度で急冷された鋼であることを特徴とする特許請求
の範囲第2項記載の核燃料再処理プラント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP135586A JPH0631801B2 (ja) | 1986-01-09 | 1986-01-09 | 核燃料再処理プラント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP135586A JPH0631801B2 (ja) | 1986-01-09 | 1986-01-09 | 核燃料再処理プラント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62161091A JPS62161091A (ja) | 1987-07-17 |
JPH0631801B2 true JPH0631801B2 (ja) | 1994-04-27 |
Family
ID=11499183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP135586A Expired - Lifetime JPH0631801B2 (ja) | 1986-01-09 | 1986-01-09 | 核燃料再処理プラント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0631801B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5125203A (ja) * | 1974-08-23 | 1976-03-01 | Tokyo Shibaura Electric Co | Jidoretsushaseigyosochi |
JPS54124820A (en) * | 1978-03-22 | 1979-09-28 | Kobe Steel Ltd | Nitric acid resistant austenite stainless steel |
JPS55107762A (en) * | 1979-02-08 | 1980-08-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Austenitic stainless steel having superior stress corrosion carcking resistance and corrosion resistance to oxidizing acid |
-
1986
- 1986-01-09 JP JP135586A patent/JPH0631801B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5125203A (ja) * | 1974-08-23 | 1976-03-01 | Tokyo Shibaura Electric Co | Jidoretsushaseigyosochi |
JPS54124820A (en) * | 1978-03-22 | 1979-09-28 | Kobe Steel Ltd | Nitric acid resistant austenite stainless steel |
JPS55107762A (en) * | 1979-02-08 | 1980-08-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Austenitic stainless steel having superior stress corrosion carcking resistance and corrosion resistance to oxidizing acid |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62161091A (ja) | 1987-07-17 |
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