JPH06317743A - レンズ装置 - Google Patents

レンズ装置

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JPH06317743A
JPH06317743A JP10573693A JP10573693A JPH06317743A JP H06317743 A JPH06317743 A JP H06317743A JP 10573693 A JP10573693 A JP 10573693A JP 10573693 A JP10573693 A JP 10573693A JP H06317743 A JPH06317743 A JP H06317743A
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JP
Japan
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lens
aberration
image forming
lens system
lens device
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JP10573693A
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English (en)
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Osamu Kuno
治 久野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B9/00Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or -
    • G02B9/12Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or - having three components only
    • G02B9/14Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or - having three components only arranged + - +
    • G02B9/16Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or - having three components only arranged + - + all the components being simple
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/001Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 複数のレンズ2,3,5から構成された結像
レンズ系1の形成する像は、像面Iに達する前に、収差
補正板6を透過して、種々の収差を補正される。収差補
正板6は、略々平行平面板であり、片側の面が非球面部
となっている。 【効果】 収差補正板6は、略々平行平面板であるた
め、合成樹脂を材料とし、射出形成により、容易かつ高
精度に形成することができる。また、結像レンズ系1
は、収差補正板6による収差補正とは無関係に設計する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真撮影装置、撮像装
置等において被写体の像を得るために使用されるレンズ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、いわゆるスチルカメラやビデオカ
メラ等の如き写真撮影装置や撮像装置においては、被写
体の像を得るためにレンズ装置が使用されている。この
ようなレンズ装置は、複数のレンズが組み合わされて構
成された結像レンズ系を有している。
【0003】上記結像レンズ系を構成する各レンズは、
前側及び後側の各面が球面であるために、コマ収差、球
面収差、非点収差、歪曲収差等の収差を有している。そ
して、この結像レンズ系においては、複数のレンズを組
み合わせることによって上記各収差を補正しているので
あるが、これらレンズの各面が球面であるため、完全な
収差補正を行うことはできない。
【0004】このような収差をより完全に近い状態に補
正するために、上記結像レンズ系においては、一または
複数のレンズの面を、非球面とすることが行われてい
る。このような非球面を有する非球面レンズは、ガラス
により形成する場合には、一個毎に、概ね手作業によっ
て研磨して形成されるのが実情である。したがって、ガ
ラス非球面レンズは、製造のための作業が極めて困難、
かつ、煩雑である。また、このガラス非球面レンズにお
いては、面形状の精度をより向上させることが困難であ
る。
【0005】上記非球面レンズは、ポリカーボネイトや
ポリメチルメタクリレート等の合成樹脂材料によっても
形成することができる。この場合には、この非球面レン
ズは、いわゆる射出成形の手段により形成することがで
きるので、一旦、射出形成用の金型を作成してしまえ
ば、容易に、大量に形成することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な合成樹脂材料は、ガラス材料に比して、熱膨張係数が
極めて大きく、また、吸湿性が高い。そのため、この合
成樹脂材料により形成された非球面レンズは、周囲温度
及び/又は湿度の変動に伴って、面の曲率が変動してし
まう虞れがある。上記結像レンズ系を構成するレンズの
面の曲率が変動すると、上述したような種々の収差が発
生する。
【0007】また、上記非球面レンズを合成樹脂材料に
より形成する場合に、この非球面レンズが直径に対する
一定の比率以上の厚みを有している場合や、面の曲率が
大きいために中心部と周辺部との厚みの差が大きい場合
等には、射出成形における冷却工程において、内部歪み
が生じ易く、屈折率の不均一や面形状の劣化を生ずる虞
れがある。したがって、合成樹脂材料により形成される
非球面レンズは、射出成形が可能である程度に、厚み及
び面の曲率が設定されている必要があり、上記結像レン
ズ系の設計上の制限を招来している。
【0008】なお、ガラス材料からなるレンズの面を合
成樹脂材料によって被覆することにより、非球面レンズ
とすることが提案されているが、上述したような、これ
らガラス材料と合成樹脂材料とにおける熱膨張係数及び
吸湿性の差異により、充分な耐久性及び安定性を有する
ものを構成することは困難であった。
【0009】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、非球面による収差補正が良好に
行われ、かつ、周囲温度及び/又は湿度の変動に伴う収
差の変動が抑えられながら、作成が容易化されるととも
に、結像レンズ系の設計上の制限が最小限に抑えられた
レンズ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し上記
目的を達成するため、本発明に係るレンズ装置は、結像
レンズ系と、この結像レンズ系とこの結像レンズ系の結
像面との間に配設された略々平行平面板である収差補正
板とを備え、上記収差補正板は、一方の面が平面となさ
れ、他方の面が非球面である収差補正面となされ、上記
結像レンズ系が有する収差を補正してなるものである。
【0011】また、本発明は、上述のレンズ装置におい
て、上記収差補正板を、合成樹脂材料より形成してなる
ものである。
【0012】さらに、本発明は、上述の各レンズ装置に
おいて、上記収差補正板を、設置が許容される範囲内に
おいて、最も結像面に接近した位置に配設したものであ
る。
【0013】
【作用】本発明に係るレンズ装置においては、結像レン
ズ系とこの結像レンズ系の結像面との間に配設された略
々平行平面板である収差補正板は、一方の面が平面とな
され、他方の面が非球面である収差補正面となされてお
り、上記結像レンズ系が有する収差を補正するので、上
記結像面において収差の補正された良好な像を得ること
ができる。
【0014】また、上述のレンズ装置において、上記収
差補正板を、合成樹脂材料より形成することとした場合
には、この収差補正板は、射出成形等により、容易に作
成することができる。
【0015】さらに、上述の各レンズ装置において、上
記収差補正板を、設置が許容される範囲内において、最
も結像面に接近した位置に配設することとした場合に
は、この収差補正板は、該結像レンズ系が有する収差
を、像面の全面に亘って良好に補正することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照
しながら説明する。本発明に係るレンズ装置は、図1に
示す第1の例においては、第1の結像レンズ系1を有し
ている。この第1の結像レンズ系1は、いわゆるトリプ
レットタイプの3群3枚の結像レンズ系であって、メニ
スカス凸レンズである第1のレンズ2と、両凹面凹レン
ズである第2のレンズ3と、両凸面凸レンズである第3
のレンズ5とから構成されている。上記第2のレンズ3
の後方側には、虹彩絞り4が配設されている。
【0017】そして、上記第1の結像レンズ系1の後方
側、すなわち、この第1の結像レンズ系1とこの第1の
結像レンズ系1の結像面Iとの間には、収差補正板6が
配設されている。この収差補正板6は、略々平行平面板
であって、上記結像面I側の面である一方の面が平面と
なされ、上記第1の結像レンズ系1側の面である他方の
面が非球面である収差補正面となされている。
【0018】上記第1の結像レンズ系1のレンズ構成及
び上記収差補正板6の配設位置は、以下の〔表1〕に示
す通りである。
【0019】
【表1】
【0020】上記〔表1〕において、♯欄は面番号を示
しており、♯1より♯2が上記第1のレンズ2を示し、
♯3より♯4が上記第2のレンズ3を示し、♯5が上記
虹彩絞り4を示し、♯6より♯7が上記第3のレンズ5
を示し、♯8より♯9が上記収差補正板6を示してい
る。r欄は、各面の曲率半径を示している。d欄は、各
面より次の面までの距離を示している。Index G
lass欄及びν欄は、上記各レンズ2,3,5をなす
材料の屈折率及び逆分散率(アッベ数)を示しており、
該各レンズ2,3,5の前側の面番号の欄に示されてい
る。後述する〔表2〕乃至〔表6〕においても同様であ
る。また、〔表1〕、〔表3〕及び〔図5〕において、
非球面は、*で示しており、曲率半径としては、平面と
して表示してある。
【0021】上記収差補正板6は、ポリカーボネイトに
より形成されている。この収差補正板6の前面部である
非球面の形状は、光軸方向をX軸、光軸に垂直な方向を
Y軸とし、A、B、C、Dを補正係数とすると、 X=AY4 +BY6 +CY8 +DY10 ・・・・・・・・・・・・(式1) で示されるものとなっており、各補正係数A、B、C、
Dは、 A=−0.5502×10-5 ・・・・・・・・・・・・(式2) B=+0.9995×10-8 ・・・・・・・・・・・・(式3) C=−0.5172×10-10 ・・・・・・・・・・・・(式4) D=−0.1208×10-12 ・・・・・・・・・・・・(式5) となっている。
【0022】このレンズ装置は、焦点距離が51mm、
開放F値が3.5のレンズ装置として構成されている。
【0023】このレンズ装置における収差は、図2乃至
図7に示すように、良好に補正されたものとなってい
る。
【0024】すなわち、像高21.6mmにおいては、
図2に示すように、コマ収差(横収差)が略々補正され
ている。なお、この図2において、Cは、太陽吸収線の
C線(波長656.3nm)についての収差量を示し、
dは、太陽吸収線のd線(波長438.4nm)につい
ての収差量を示し、gは、太陽吸収線のg線(波長42
2.7nm)についての収差量を示している。後述する
各図におけるC、d及びgも同様である。また、像高1
6.2mmにおいては、図3に示すように、コマ収差が
略々補正され、さらに、光軸上においては、図4に示す
ように、コマ収差が略々完全に補正されている。
【0025】また、球面収差については、図5に示すよ
うに、良好に補正されている。さらに、非点収差につい
ては、図6に示すように、良好に補正されている。この
図6において、Sは、サジタル・レイ(Sagitta
l Ray)についての収差量を示し、Tは、タンジェ
ンシャル・レイ(Tanjential Ray)につ
いての収差量を示している。後述する各図におけるS及
びTも同様である。そして、歪曲収差については、図7
に示すように、良好に補正されている。
【0026】ここで、上記第1の結像レンズ系1と略々
同様の結像レンズ系について、上述した本発明に係るレ
ンズ装置との比較のために、上記収差補正板6を用いず
に結像させた場合の収差量について示す。
【0027】この結像レンズ系は、図23に示すよう
に、上記第1の結像レンズ系1と略々同様の構成を有し
ている結像レンズ系1´であって、両凸面凸レンズであ
る第1のレンズ2´と、両凹面凹レンズである第2のレ
ンズ3´と、両凸面凸レンズである第3のレンズ5´と
から構成されている。上記第2のレンズ3´の後方側に
は、虹彩絞り4´が配設されている。
【0028】この結像レンズ系1´のレンズ構成は、以
下の〔表2〕に示す通りである。
【0029】
【表2】
【0030】この結像レンズ系1´は、焦点距離が51
mm、開放F値が3.5のレンズ装置を構成している。
【0031】このレンズ装置における収差は、図24乃
至図29に示すように、充分に補正されてはいない。
【0032】すなわち、像高21.6mmにおいては、
図24に示すように、コマ収差が生じている。また、像
高16.2mmにおいては、図25に示すように、コマ
収差が生じており、さらに、光軸上においても、図26
に示すように、コマ収差が残っている。
【0033】また、球面収差については、図27に示す
ように、充分に補正されていない。さらに、非点収差に
ついては、図28に示すように、補正されていない。そ
して、歪曲収差についても、図29に示すように、充分
な補正がなされていない。
【0034】また、本発明に係るレンズ装置は、図8に
示す第2の例においては、第2の結像レンズ系7を有し
て構成される。この第2の結像レンズ系7は、3群4枚
の結像レンズ系であって、両凸面凸レンズである第1の
レンズ8と、両凹面凹レンズである第2のレンズ9と、
両凹面凹レンズである第3のレンズ11と、両凸面凸レ
ンズである第4のレンズ12とから構成されている。上
記第3のレンズ11と上記第4のレンズ12とは、接合
されている。上記第2のレンズ9の後方側には、虹彩絞
り10が配設されている。
【0035】そして、上記第2の結像レンズ系7の後方
側、すなわち、この第2の結像レンズ系7とこの第2の
結像レンズ系7の結像面Iとの間には、収差補正板13
が配設されている。この収差補正板13は、略々平行平
面板であって、上記結像面I側の面である一方の面が平
面となされ、上記第2の結像レンズ系7側の面である他
方の面が非球面である収差補正面となされている。
【0036】上記第2の結像レンズ系7のレンズ構成及
び上記収差補正板13の配設位置は、以下の〔表3〕に
示す通りである。
【0037】
【表3】
【0038】上記〔表3〕において、♯1より♯2が上
記第1のレンズ8を示し、♯3より♯4が上記第2のレ
ンズ9を示し、♯5が上記虹彩絞り10を示し、♯6よ
り♯7が上記第3のレンズ11を示し、♯7より♯8が
上記第4のレンズ12を示し、♯9より♯10が上記収
差補正板13を示している。
【0039】上記収差補正板13は、ポリメチルメタク
リレート(アクリル)により形成されている。この収差
補正板13の前面部である非球面の形状は、光軸方向を
X軸、光軸に垂直な方向をY軸とし、A、B、C、Dを
補正係数とすると、上記(式1)によって示されるもの
となっており、各補正係数A、B、C、Dは、 A=−0.9399×10-5 ・・・・・・・・・・・・(式6) B=+0.5201×10-7 ・・・・・・・・・・・・(式7) C=−0.3790×10-9 ・・・・・・・・・・・・(式8) D=+0.7356×10-12 ・・・・・・・・・・・・(式9) となっている。
【0040】このレンズ装置における収差は、図9乃至
図14に示すように、良好に補正されたものとなってい
る。
【0041】すなわち、像高21.6mmにおいては、
図9に示すように、コマ収差が略々補正されている。ま
た、像高16.2mmにおいては、図10に示すよう
に、コマ収差が略々補正され、さらに、光軸上において
は、図11に示すように、コマ収差が略々完全に補正さ
れている。
【0042】また、球面収差については、図12に示す
ように、良好に補正されている。さらに、非点収差につ
いては、図13に示すように、良好に補正されている。
そして、歪曲収差については、図14に示すように、良
好に補正されている。
【0043】ここで、上記第2の結像レンズ系7と略々
同様の結像レンズ系について、上述した本発明に係るレ
ンズ装置との比較のために、上記収差補正板13を用い
ずに結像させた場合の収差量について示す。
【0044】この結像レンズ系は、図30に示すよう
に、上記第2の結像レンズ系7と略々同様の構成を有し
ている結像レンズ系7´であって、メニスカス凸レンズ
である第1のレンズ8´と、両凹面凹レンズである第2
のレンズ9´と、両凹面凹レンズである第3のレンズ1
1´と、両凸面凸レンズである第4のレンズ12´とか
ら構成されている。上記第3のレンズ11´と上記第4
のレンズ12´とは、接合されている。上記第2のレン
ズ9´の後方側には、虹彩絞り10´が配設されてい
る。
【0045】この結像レンズ系7´のレンズ構成は、以
下の〔表4〕に示す通りである。
【0046】
【表4】
【0047】このレンズ装置における収差は、図31乃
至図36に示すように、充分に補正されてはいない。
【0048】すなわち、像高21.6mmにおいては、
図31に示すように、コマ収差が生じている。また、像
高16.2mmにおいては、図32に示すように、コマ
収差が生じており、さらに、光軸上においても、図33
に示すように、コマ収差が残っている。
【0049】また、球面収差については、図34に示す
ように、充分に補正されていない。さらに、非点収差に
ついては、図35に示すように、補正されていない。そ
して、歪曲収差についても、図36に示すように、充分
な補正がなされていない。
【0050】また、本発明に係るレンズ装置は、図15
に示す第3の例においては、第3の結像レンズ系14を
有して構成される。この第3の結像レンズ系14は、2
群2枚の結像レンズ系であって、両凸面凸レンズである
第1のレンズ15と、メニスカス凹レンズである第2の
レンズ16とから構成されている。上記第2のレンズ1
6の後方側には、虹彩絞り18が配設されている。
【0051】そして、上記第3の結像レンズ系14の後
方側、すなわち、この第3の結像レンズ系14とこの第
3の結像レンズ系14の結像面Iとの間には、収差補正
板17が配設されている。この収差補正板17は、略々
平行平面板であって、上記結像面I側の面である一方の
面が平面となされ、上記第3の結像レンズ系14側の面
である他方の面が非球面である収差補正面となされてい
る。
【0052】上記第3の結像レンズ系14のレンズ構成
及び上記収差補正板17の配設位置は、以下の〔表5〕
に示す通りである。
【0053】
【表5】
【0054】上記〔表5〕において、♯1より♯2が上
記第1のレンズ15を示し、♯3より♯4が上記第2の
レンズ16を示し、♯5が上記虹彩絞り18を示し、♯
6より♯7が上記収差補正板17を示している。
【0055】上記収差補正板17は、ポリメチルメタク
リレート(アクリル)により形成されている。この収差
補正板17の前面部である非球面の形状は、光軸方向を
X軸、光軸に垂直な方向をY軸とし、A、B、C、Dを
補正係数とすると、上記(式1)によって示されるもの
となっており、各補正係数A、B、C、Dは、 A=−0.1805×10-5 ・・・・・・・・・・(式10) B=+0.4443×10-8 ・・・・・・・・・・(式11) C=−0.1110×10-10 ・・・・・・・・・・(式12) D=+0.9176×10-14 ・・・・・・・・・・(式13) となっている。
【0056】このレンズ装置は、焦点距離が500m
m、開放F値が7のレンズ装置として構成されている。
【0057】このレンズ装置における収差は、図16乃
至図22に示すように、良好に補正されたものとなって
いる。
【0058】すなわち、一定の像高位置においては、図
16乃至図19に示すように、コマ収差が略々補正され
ている。また、光軸上においては、図20に示すよう
に、コマ収差が略々完全に補正されている。
【0059】また、球面収差については、図21に示す
ように、良好に補正されている。そして、非点収差につ
いては、図22に示すように、良好に補正されている。
【0060】ここで、上記第3の結像レンズ系14と略
々同様の結像レンズ系について、上述した本発明に係る
レンズ装置との比較のために、上記収差補正板17を用
いずに結像させた場合の収差量について示す。
【0061】この結像レンズ系は、図37に示すよう
に、上記第3の結像レンズ系14と略々同様の構成を有
している結像レンズ系14´であって、両凸面凸レンズ
である第1のレンズ15´と、メニスカス凹レンズであ
る第2のレンズ16´とから構成されている。上記第2
のレンズ16´の後方側には、虹彩絞り18´が配設さ
れている。
【0062】この結像レンズ系14´のレンズ構成は、
以下の〔表6〕に示す通りである。
【0063】
【表6】
【0064】この結像レンズ系14´は、焦点距離が5
00mm、開放F値が7のレンズ装置を構成している。
【0065】このレンズ装置における収差は、図38乃
至図44に示すように、充分に補正されてはいない。
【0066】すなわち、一定の像高位置においては、図
38乃至図41に示すように、コマ収差が生じている。
また、光軸上においても、図42に示すように、コマ収
差が残っている。
【0067】また、球面収差については、図43に示す
ように、充分に補正されていない。そして、非点収差に
ついては、図44に示すように、補正されていない。
【0068】なお、上述の本発明に係る各レンズ装置に
おいて、上記各収差補正板6,13,17は、設置が許
容される範囲内において、最も上記結像面Iに接近した
位置に配設されている。上記各収差補正板6,13,1
7の設置が許容される範囲とは、上記各結像レンズ系
1,7,14の最終面より、これら結像レンズ系1,
7,14のバックフォーカスからワーキングディスタン
スを差し引いた距離の範囲内である。上記ワーキングデ
ィスタンスとは、上記結像面Iの近傍の、いわゆる一眼
式のファインダや種々の測光等のためのミラーやプリズ
ム等が配設される領域の距離である。これら収差補正板
6,13,17は、上記結像面Iに接近して配設される
ほど、上記各結像レンズ系1,7,14が有する収差
を、上記結像面Iの全面に亘って良好に補正することが
できる。
【0069】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るレンズ装置
においては、結像レンズ系とこの結像レンズ系の結像面
との間に配設された略々平行平面板である収差補正板
は、一方の面が平面となされ、他方の面が非球面である
収差補正面となされており、上記結像レンズ系が有する
収差を補正する。したがって、このレンズ装置において
は、上記結像面において収差の補正された良好な像を得
ることができる。
【0070】また、このレンズ装置においては、上記結
像レンズ系は、上記収差補正板による収差の補正とは無
関係に設計することができ、設計上の制限が最小限に抑
えられている。
【0071】また、上述のレンズ装置において、上記収
差補正板を、合成樹脂材料より形成することとした場合
には、この収差補正板は、略々平行平面板であり、ま
た、厚さを薄く抑えることができるので、射出成形によ
り、容易、かつ、高精度の面形状を有して作成すること
ができる。また、上記平行平面板は、略々平行平面板で
あって面形状の曲率が小さいため、周囲温度及び/又は
湿度の変動に伴う収差の変動を低く抑えることができ
る。
【0072】さらに、上述の各レンズ装置において、上
記収差補正板を、設置が許容される範囲内において、最
も結像面に接近した位置に配設することとした場合に
は、この収差補正板は、該結像レンズ系が有する収差
を、像面の全面に亘って良好に補正することができる。
【0073】すなわち、本発明は、非球面による収差補
正が良好に行われ、かつ、周囲温度及び/又は湿度の変
動に伴う収差の変動が抑えられながら、作成が容易化さ
れるとともに、結像レンズ系の設計上の制限が最小限に
抑えられたレンズ装置を提供することができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレンズ装置の構成の第1の例を示
す側面図である。
【図2】上記図1に示したレンズ装置の像高21.6m
mにおけるコマ収差を示すグラフである。
【図3】上記図1に示したレンズ装置の像高16.2m
mにおけるコマ収差を示すグラフである。
【図4】上記図1に示したレンズ装置の光軸上における
コマ収差を示すグラフである。
【図5】上記図1に示したレンズ装置の光軸上における
球面収差を示すグラフである。
【図6】上記図1に示したレンズ装置の非点収差を示す
グラフである。
【図7】上記図1に示したレンズ装置の歪曲収差を示す
グラフである。
【図8】本発明に係るレンズ装置の構成の第2の例を示
す側面図である。
【図9】上記図2に示したレンズ装置の像高21.6m
mにおけるコマ収差を示すグラフである。
【図10】上記図2に示したレンズ装置の像高16.2
mmにおけるコマ収差を示すグラフである。
【図11】上記図2に示したレンズ装置の光軸上におけ
るコマ収差を示すグラフである。
【図12】上記図2に示したレンズ装置の光軸上におけ
る球面収差を示すグラフである。
【図13】上記図2に示したレンズ装置の非点収差を示
すグラフである。
【図14】上記図2に示したレンズ装置の歪曲収差を示
すグラフである。
【図15】本発明に係るレンズ装置の構成の第3の例を
示す側面図である。
【図16】上記図15に示したレンズ装置の第1の像高
におけるコマ収差を示すグラフである。
【図17】上記図15に示したレンズ装置の第2の像高
におけるコマ収差を示すグラフである。
【図18】上記図15に示したレンズ装置の第3の像高
におけるコマ収差を示すグラフである。
【図19】上記図15に示したレンズ装置の第4の像高
におけるコマ収差を示すグラフである。
【図20】上記図15に示したレンズ装置の光軸上にお
けるコマ収差を示すグラフである。
【図21】上記図15に示したレンズ装置の光軸上にお
ける球面収差を示すグラフである。
【図22】上記図15に示したレンズ装置の非点収差を
示すグラフである。
【図23】従来のレンズ装置の構成の第1の例を示す側
面図である。
【図24】上記図23に示したレンズ装置の像高21.
6mmにおけるコマ収差を示すグラフである。
【図25】上記図23に示したレンズ装置の像高16.
2mmにおけるコマ収差を示すグラフである。
【図26】上記図23に示したレンズ装置の光軸上にお
けるコマ収差を示すグラフである。
【図27】上記図23に示したレンズ装置の光軸上にお
ける球面収差を示すグラフである。
【図28】上記図23に示したレンズ装置の非点収差を
示すグラフである。
【図29】上記図23に示したレンズ装置の歪曲収差を
示すグラフである。
【図30】従来のレンズ装置の構成の第2の例を示す側
面図である。
【図31】上記図30に示したレンズ装置の像高21.
6mmにおけるコマ収差を示すグラフである。
【図32】上記図30に示したレンズ装置の像高16.
2mmにおけるコマ収差を示すグラフである。
【図33】上記図30に示したレンズ装置の光軸上にお
けるコマ収差を示すグラフである。
【図34】上記図30に示したレンズ装置の光軸上にお
ける球面収差を示すグラフである。
【図35】上記図30に示したレンズ装置の非点収差を
示すグラフである。
【図36】上記図30に示したレンズ装置の歪曲収差を
示すグラフである。
【図37】従来のレンズ装置の構成の第3の例を示す側
面図である。
【図38】上記図37に示したレンズ装置の第1の像高
におけるコマ収差を示すグラフである。
【図39】上記図37に示したレンズ装置の第2の像高
におけるコマ収差を示すグラフである。
【図40】上記図37に示したレンズ装置の第3の像高
におけるコマ収差を示すグラフである。
【図41】上記図37に示したレンズ装置の第4の像高
におけるコマ収差を示すグラフである。
【図42】上記図37に示したレンズ装置の光軸上にお
けるコマ収差を示すグラフである。
【図43】上記図37に示したレンズ装置の光軸上にお
ける球面収差を示すグラフである。
【図44】上記図37に示したレンズ装置の非点収差を
示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第1の結像レンズ系 7・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第2の結像レンズ系 14・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第3の結像レンズ系 6,13,17・・・・・・・・・・・・収差補正板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】すなわち、像高21.6mmにおいては、
図2に示すように、コマ収差(横収差)が略々補正され
ている。なお、この図2において、Cは、太陽吸収線の
C線(波長656.3nm)についての収差量を示し、
dは、太陽吸収線のd線(波長587.6nm)につい
ての吸収量を示し、gは、太陽吸収線のg線(波長43
5.8nm)についての吸収量を示している。後述する
各図におけるC、d及びgも同様である。また、像高1
6.2mmにおいては、図3に示すように、コマ収差が
略々補正され、さらに、光軸上においては、図4に示す
ように、コマ収差が略々完全に補正されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】また、球面収差については、図5に示すよ
うに、良好に補正されている。さらに、非点収差につい
ては、図6に示すように、良好に補正されている。この
図6において、Sは、サジタル・レイ(Sagitta
l Ray)についての収差量を示し、Tは、タンジェ
ンシャル・レイ(Tangential Ray)につ
いての収差量を示している。後述する各図におけるS及
びTも同様である。そして、歪曲収差については、図7
に示すように、良好に補正されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】また、球面収差については、図12に示す
ように、良好に補正されている。さらに、非点収差につ
いては、図13に示すように、良好に補正されている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】また、球面収差については、図34に示す
ように、充分に補正されていない。さらに、非点収差に
ついては、図35に示すように、補正されていない。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結像レンズ系と、 上記結像レンズ系とこの結像レンズ系の結像面との間に
    配設された略々平行平面板である収差補正板とを備え、 上記収差補正板は、一方の面が平面となされ、他方の面
    が非球面である収差補正面となされ、上記結像レンズ系
    が有する収差を補正してなるレンズ装置。
  2. 【請求項2】 収差補正板は、合成樹脂材料より形成さ
    れてなる請求項1記載のレンズ装置。
  3. 【請求項3】 収差補正板は、設置が許容される範囲内
    において、最も結像面に接近した位置に配設されてなる
    請求項1または請求項2記載のレンズ装置。
JP10573693A 1993-05-06 1993-05-06 レンズ装置 Withdrawn JPH06317743A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006178406A (ja) * 2004-11-25 2006-07-06 Konica Minolta Opto Inc 投影光学系
US10606038B2 (en) 2016-11-24 2020-03-31 Largan Precision Co., Ltd. Photographing lens assembly, image capturing unit and electronic device

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JP2006178406A (ja) * 2004-11-25 2006-07-06 Konica Minolta Opto Inc 投影光学系
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