JPH0631770B2 - 沸騰水型原子炉 - Google Patents

沸騰水型原子炉

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JPH0631770B2
JPH0631770B2 JP60084567A JP8456785A JPH0631770B2 JP H0631770 B2 JPH0631770 B2 JP H0631770B2 JP 60084567 A JP60084567 A JP 60084567A JP 8456785 A JP8456785 A JP 8456785A JP H0631770 B2 JPH0631770 B2 JP H0631770B2
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cluster
core
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type control
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、原子炉圧力容器内の炉内構造物を改良した沸
騰水型原子炉に係り、特にクラスタ型制御棒を炉心の下
方から出し入れできるようにした沸騰水型原子炉に関す
る。
〔発明の技術的背景〕
一般に軽水型原子炉は制御棒駆動機構を駆動させて制御
棒を炉心に出し入れ操作し、炉心の反応度を制御してい
る。
従来の沸騰水型原子炉においては、原子炉圧力容器内に
4体一組の各燃料集合体が多数組装荷されて炉心が構成
される一方、隣り合う4体一組の燃料集合体により構成
される十字形の間隙に横断面十字形の制御棒が上下方向
に移動自在に支持され、炉心に出し入れされる。制御棒
を炉心から引抜く場合には、制御棒は下方向に駆動さ
れ、そのストローク下限まで移動されると、全引抜状態
となる。逆に、制御棒を炉心に挿入する場合には、制御
棒は上方向に駆動され、そのストローク上限まで移動さ
せると全挿入状態となる。
従来の沸騰水型原子炉は第12図に概略的に示す炉内構
造を有し、原子炉圧力容器1内に円筒状の炉心シュラウ
ド2が収容され、この炉心シュラウド2内に4体一組の
燃料集合体3が配設されて炉心4が構成される。上記各
燃料集合体3は炉心シュラウド2に取付けられた炉心支
持板5および上部格子板6により上下部が支持される。
一方、原子炉圧力容器1の底部には、多数の制御棒駆動
機構ハウジング(以下、CRDハウジングという。)7
が取付けられ、このCRDハウジング7内に制御棒駆動
機構8が設けられる。上記CRDハウジング7の頂部に
乗る形で制御棒案内管9が立設され、この制御棒案内管
9の頂部は炉心支持板5により保持されている。そし
て、制御棒案内管9の頂部に、燃料支持金具10が嵌込
み支持されており、この燃料支持金具10は4体一組の
各燃料集合体3の下端を支持している。
また、制御棒駆動機構8にはカップリング機構11を介
して十字形制御棒12が着脱自在に連結され、制御棒駆
動機構8の駆動により、制御棒12は制御棒案内管9内
を案内されながら、第13図に示すように4体一組の各
燃料集合体3,3間の十字状間隙14を上下に駆動され
る。第13図には十字形制御棒12の断面内部や燃料集
合体3の断面内部構造は省略されている。
従来の十字形制御棒12は第14図に示すように構成さ
れ、横断面十字状をなすタイロッド15の頂部および下
部に操作ハンドル16およびスピードリミッタ17が固
定されて制御棒の骨格が形成される。タイロッド15の
各突脚には深いU字状断面を有するシース18が取付け
られ、このシース18内に複数の中性子吸収棒19が列
状に収納される構造になっている。制御棒12の下端に
はカップリングソケット20が備えられ、このカップリ
ングソケット20は制御棒12を制御棒駆動機構8に連
結するカップリング機構11を構成している。制御棒1
2は可動ハンドル21により制御棒駆動機構8と着脱で
きる構造となっている。
制御棒12の操作ハンドル16とスピードリミッタ17
にはそれぞれ案内ローラ22,22が取付けられ、制御
棒12のスムーズな上下動を案内している。
〔背景技術の問題点〕
従来の沸騰水型原子炉において、十字形をなす制御棒1
2は4体一組の燃料集合体3間の間隙内を上下方向に駆
動させて炉出力を制御している。そして、炉心燃料の取
出燃焼度を増加させようとすると、より反応度の高い制
御棒12が必要になる。しかしながら、4体一組の燃料
集合体3,3間の間隙内に十字形制御棒12を挿入する
タイプの原子炉では、制御棒自体の反応度を増加させて
も、制御棒12は各燃料集合体3,3の片側に位置され
るため、制御棒反応のききかた(作用のしかた)が不均
一でにぶくなる。この関係から、制御棒の反応のききか
たを増加させるために、燃料集合体内に中性子吸収棒を
均等に配分する方法が考慮されている。
理論的には、十字形制御棒に収容される各中性子吸収棒
の総断面積と等しい断面の中性子吸収棒を4体一組の燃
料集合体の中に均等に配分すると、約1.3倍の反応度
が得られることが知られており、このような制御棒はク
ラスタ型制御棒として加圧水型原子炉に用いられてい
る。加圧水型原子炉ではクラスタ型制御棒を炉心の上方
から出し入れするようになっている。
しかしながら、沸騰水型原子炉においては、炉心の上方
に気水分離器や蒸気乾燥器が配設されているため、加圧
水型原子炉と同様に、炉心の上方からクラスタ型制御棒
を出し入れしようとすると、気水分離器や蒸気乾燥器の
存在が邪魔になり、技術的困難性を伴う。
さらに、沸騰水型原子炉では、炉心で多量の蒸気が発生
しており、この蒸気の上昇流に逆らってクラスタ型制御
棒を上方から緊急挿入しようとすると、上昇蒸気流の抵
抗に打ち勝つだけの下向きの力が必要になる。また、ク
ラスタ型制御棒は、多数の中性子吸収棒が垂設され、各
中性子吸収棒が上昇蒸気流中に晒されるため、蒸気の流
れの中で流体振動を起す恐れがある。
また、沸騰水型原子炉は冷却材が炉心を通る間に加熱さ
れ、沸騰するので、炉心上部のボイド率が高く、減速材
としての水の割合が小さいので、高速中性子の減速作用
が弱く、このため熱(低速)中性子束密度が減少し、炉
心の出力が小さくなっている。この状態で炉心の上方向
からクラスタ型制御棒を挿入すると、炉心上部の出力が
さらに低下し、炉心の出力分布にその軸方向で大きな歪
が生じる。
炉心出力分布の歪みを回避させるためには、クラスタ型
制御棒を炉心の下方向から挿入させる必要がある。しか
しながら、クラスタ型制御棒は各中性子吸収棒が分散さ
れた状態で外部に露呈しており、十字形制御棒のように
充分な剛性力を備えておらず、1本1本の中性子吸収棒
の剛性が小さい。このため、クラスタ型制御棒をスムー
ズに上向き駆動させることが困難で、特に、緊急挿入時
にはクラスタ型制御棒の各中性子吸収棒が炉心構成部材
等に当接して座屈を生じたり、炉心に装荷された燃料集
合体内に挿入することは非常に困難であった。
〔発明の目的〕
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、クラ
スタ型制御棒を炉心の下方から円滑かつスムーズに挿入
させ得るようにして、緊急挿入時にも中性子吸収棒に座
屈や損傷を生じさせることがない沸騰水型原子炉を提供
することを目的とする。
〔発明の概要〕
上述した目的を達成するために、本発明に係る沸騰水型
原子炉は、炉心を内蔵した原子炉圧力容器と、この原子
炉圧力容器の底部に取付けられた複数の制御棒駆動機構
と、上記制御棒駆動機構により炉心の下方から挿入ある
いは引抜操作されるクラスタ型制御棒と、制御棒駆動機
構ハウジング上に載置され、上方側部が炉心支持板に保
持され、内部にクラスタ型制御棒を収容可能な下部クラ
スタ案内構造物と、この下部クラスタ案内構造物の頂部
に載置されて前記炉心に装荷される燃料集合体とを有
し、上記燃料集合体は、燃料チャンネル内に収容される
燃料バンドルに、前記クラスタ型制御棒の中性子吸収棒
の挿入・引抜きを案内するガイドチューブを複数本分散
配置する一方、前記クラスタ案内構造物は、クラスタ型
制御棒の移動を案内する案内板を内部に設け、上記案内
板にはクラスタ型制御棒を挿通させる案内窓が形成され
たものである。
〔発明の実施例〕
以下、本発明に係る沸騰水型原子炉の一実施例について
添付図面を参照して説明する。
第1図は沸騰水型原子炉の炉内構造を示す概略図であ
り、図中符号30は沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器を
示す。原子炉圧力容器30の下鏡には複数の制御棒駆動
機構ハウジング(CRDハウジング31が一体に取付け
られる。CRDハウジング31は制御棒駆動機構32を
支持する一方、CRDハウジングの頂部は原子炉圧力容
器30内に入り、その上に下部クラスタ案内構造物33
が載置されている。下部クラスタ案内構造物33は角筒
状をなし、内部にクラスタ型制御棒34を昇降自在に収
容している。クラスタ型制御棒34はカップリング機構
35を介して制御棒駆動機構32のピストンチューブ3
2aに着脱自在に連結される。
一方、下部クラスタ案内構造物33の上部は炉心支持板
36に支持されてその上下部が固定される。下部クラス
タ案内構造物33の内部には複数の案内板37が軸方向
に適宜間隔をおいて多段構造に保持され、その側面には
冷却材(冷却水)が流れ込むように複数の開口33aを
備えている。
また、炉心支持板36に保持された下部クラスタ案内構
造物33の頂部に、炉心38を構成する燃料集合体39
が載置される。燃料集合体39の上端部には上部格子板
40に支持され、この結果、複数の燃料集合体39は原
子炉圧力容器30内の炉心部に装架される。
この沸騰水型原子炉においては、炉心下方からクラスタ
型制御棒34の出入れを案内する下部クラスタ案内構造
物33は、制御棒駆動機構ハウジング31上に載置さ
れ、下部クラスタ案内構造物33の上方側部が炉心支持
板36に保持される一方、この下部クラスタ案内構造物
33頂部に第1図に示すように燃料集合体39が載置さ
れる。燃料集合体39は角筒状の燃料チャンネル41を
有し、燃料チャンネル41の頂部は上部格子板40の格
子穴内に支持される。燃料集合体39は上部格子板40
の格子穴を介して出し入れされる。保守点検時に炉心3
8から燃料集合体39を取り除くと、この燃料集合体3
9部分の空スペースができ、この空スペースを利用し
て、下部クラスタ案内構造物33を炉心支持板36の格
子穴を通し出し入れすることができる。
また、燃料集合体39の燃料チャンネル41内に核燃料
を収納した多数本の燃料ピン42と、各燃料ピン42を
束ねる上下のタイプレート43,44と、複数本のガイ
ドチューブ(ガイドシンブル)45とを収容している。
ガイドチューブ45は上部クラスタ案内構造物として構
成され、第2図に示すように多数本の燃料ピン42間に
分散状態で配置され、その下端部は下方に向ってラッパ
状に拡開され、クラスタ型制御棒34の挿入ガイドを構
成している。また、多数の燃料ピン42は上下のタイプ
レート43,44で束ねられて燃料バンドルを構成して
いる。
ところで、クラスタ型制御棒34は第3図および第4図
に示すように構成され、下端のカップリング機構35と
一体に形成された結合ヘッド46からプレート状の結合
部材47が放射状に延設され、これらの結合部材47に
中性子吸収棒48の下端部が保持され、結合される。中
性子吸収棒48は第2図に示されたガイドチューブ45
にそれぞれ反応して複数本が配置され、上記ガイドチュ
ーブ45内に案内されて昇降せしめられる。ガイドチュ
ーブ45の頂部は開放されており、中性子吸収率48の
挿入・引抜きに伴うガイドチューブ45内への冷却材の
動きを妨げない構造となっている。
また、下部クラスタ案内構造物33に保持された案内板
37は第5図に示すようにクラスタ型制御棒34を通す
ことができる案内窓49を備えており、この案内窓49
に案内されてクラスタ型制御棒33が上下動せしめられ
る。したがって、クラスタ型制御棒33を炉心38の下
方から出し入れしても、クラスタ型制御棒33の各中性
子吸収棒48は燃料集合体39内にスムーズに案内され
る。
なお、第3図および第4図においては、中性子吸収棒4
8を24本配設したクラスタ型制御棒33を示している
が、中性子吸収棒48は燃料集合体39内にほぼ均等に
配設されればよく、24本に限定されない。
次に、本発明の変形例について説明する。
第1図に示された沸騰水型原子炉の炉内構造において
は、1つの下部クラスタ案内構造物33の頂部に1体の
燃料集合体39を配置した例を示したが、第6図の変形
例に示された沸騰水型原子炉においては、1つの下部ク
ラスタ案内構造物33Aの頂部に燃料支持金具50を1
体配設し、かつこの燃料支持金具50上に4体の燃料集
合体51を配置し、第7図に示すように、4体の燃料集
合体51が組をなすように構成したものである。
4体一組の燃料集合体51の頂部には、チャンネルファ
スナ52が取付けられ、隣接する各燃料集合体51が互
いに保持され、かつ4本の一組の燃料集合体51は上部
格子板40の一格子内に配置される。
一方、前記燃料支持金具50は第8図に示すようにブロ
ック構造に構成され、内部にクラスタ型制御棒34の各
中性子吸収棒48を案内する案内多孔板54が取付けら
れている。この案内多孔板54に形成されるガイド孔5
5に案内されてクラスタ型制御棒34の挿入・引抜きが
案内される。4体一組の燃料集合体51は第9図に示す
ように、炉心支持板36の一格子に対応して配設される
とともに、各燃料集合体51は角筒状の燃料チャンネル
56内に多数の燃料ピン42Aと複数のガイドチューブ
45Aとを収容している。各ガイドチューブ45Aは燃
料チャンネル56の燃料ピン42Aを束ねた燃料バンド
ル内にほぼ均一に分散して配置され、上記ガイドチュー
ブ45Aにクラスタ型制御棒34の各中性子吸収率48
が1本1本案内される。このクラスタ型制御棒34を案
内するために、下部クラスタ案内構造物33Aに多段構
造に保持される案内板37Aは第10図に示すように構
成され、クラスタ型制御棒34を通すことができる案内
窓49Aが形成されている。
しかして、クラスタ型制御棒34は下部クラスタ案内構
造物33Aの多段構造の案内板37Aや各燃料集合体5
1内に収容されたガイドチューブ45Aに案内されるの
で、クラスタ型制御棒34を炉心の下方から挿入・引抜
き操作を行なうことができる。
その際、クラスタ型制御棒34の各中性子吸収棒48は
燃料集合体51の各燃料ピン42A間にほぼ均一に分散
して挿入されるので、制御棒の反応度を従来の十字形制
御棒より増加させることができ、各燃料ピン42Aの燃
焼度を均一にかつ効率よく燃焼させることができる。
しかも、クラスタ型制御棒34は炉心38の下方向から
挿入されるので、炉心38内で発生する蒸気の上昇流に
逆らうことなくスムーズに案内され、流体振動の発生を
有効に抑えることができる。また、炉心下部は冷却材の
ボイド比率が小さいので、冷却材による高速中性子の減
速作用が活発に行なわれる。したがって、熱中性子密度
が大きく、炉心出力が大きい。このため、炉心38に下
方から制御棒34を挿入することにより、炉心出力制御
を効率よく行なうことができ、炉心の出力分布の軸方向
ひずみを小さくすることができる。
なお、本発明の実施例においては、燃料集合体の頂部を
上部格子板で保持した例を説明したが、上記燃料集合体
を下部クラスタ案内構造物や燃料支持金具に差し込んで
立設させ、自立させることができる。燃料集合体を自立
させた場合には、上部格子板の存在は必ずしも必要では
ない。
また、第1図および第6図には下部クラスタ案内構造物
の頂部を炉心支持板で支持した例について説明したが、
下部クラスタ案内構造物の頂部を膨出させ、隣接する下
部クラスタ案内構造物の頂部が互いに結合するように構
成してもよく、この場合には、下部格子板は不要とな
る。
さらに、下部クラスタ案内構造物33,33Aからクラ
スタ型制御棒34を外部に容易に取り出し得るように、
クラスタ型制御棒34は中性子吸収棒48の頂部に第1
1図に示すようなくぼみ60を形成してもよい。このく
ぼみを形成した中性子吸収棒48のヘッダ61を図示し
ないクラスタ制御棒掴み具で把持することにより、上方
に取り出すことができる。
さらにまた、クラスタ型制御棒の中性子吸収棒は、中性
子吸収物質を含んでいればよく、ステンレスチューブや
ニッケル基合金チューブ等の被覆管内にボロンカーバイ
ド(BC)あるいは中性子吸収能力の大きなハフニウ
ムや希土類の酸化物を充填させたものでも、またハフニ
ウムの裸棒でも、さらに銀−インジウム−カドミウム合
金を収容したチューブであってもよい。その際、クラス
タ型制御棒は中性子吸収棒の頂部に含まれる中性子吸収
物質量を残りの部分より少なくしたり、その頂部に中性
子吸収能力の小さな物質を充填させることにより、クラ
スタ型制御棒頂部の中性子吸収能力を小さくすることが
できる。
本発明の一実施例や変形例では、クラスタ型制御棒は第
1図および第6図に示す全引抜状態で、中性子吸収棒の
先端がガイドチューブ下端より下方に位置するように設
定されているが、全引抜状態で、中性子吸収棒の先端が
ガイドチューブ内にわずかに挿入されるように全長を決
定してもよい。その場合には、ガイドチューブの下端を
ラッパ構造にする必要は必ずしもない。
〔発明の効果〕
以上に述べたように、本発明に係る沸騰水型原子炉にお
いては、原子炉圧力容器内にクラスタ型制御棒の移動を
案内する挿通窓を備えた案内板を設けた下部クラスタ案
内構造物と、上記クラスタ型制御棒の中性子吸収棒の挿
入・引抜きを案内するガイドチューブを備えた燃料集合
体とを備えたから、クラスタ型制御棒を炉心の下方から
円滑かつスムーズに挿入することができ、緊急挿入時に
もクラスタ型制御棒の各中性子吸収棒に座屈や損傷が生
じるのを有効的に防止することができる。
本発明に係る沸騰水型原子炉においては、下部クラスタ
案内構造物は原子炉圧力容器内で制御棒駆動機構ハウジ
ング上に載置され、その上方側部が炉心支持板に保持さ
れ、内部に案内板によりクラスタ型制御棒を下方から炉
心に出し入れ自在に案内したから、沸騰水型原子炉でも
クラスタ型制御棒を炉心の下方に設置でき、炉心の下方
に設置して炉心内にスムーズに出し入れできる。また、
保守点検時に炉心から燃料集合体を吊り出すと、その部
分に空スペースが形成されるので、クラスタ型制御棒を
炉心支持板や上部格子板を通して吊り出すことができ、
保守点検を利用してクラスタ型制御棒の洗浄や点検,交
換作業を行なうことができる。
しかも、クラスタ型制御棒は炉心の下方から出し入れさ
れ、かつ燃料集合体の燃料バンドル内に分散配置された
ガイドチューブ内を案内されるので、炉心出力の制御を
効果的に行なうことができ、さらに炉心出力の軸方向出
力分布のひずみを小さくでき、各燃料を有効的に燃焼さ
せることができる。
また、クラスタ型制御棒の中性子吸収棒先端部の中性子
吸収能力を残りの部分の中性子吸収能力より小さくした
場合には、中性子吸収能力を小さくした領域分だけ、ク
ラスタ型制御棒を挿入あるいは引抜いたときの炉心の出
力変化が緩かになり、燃料の出力変化を緩かにして燃料
破損の可能性をより小さくすることができ、燃料の健全
性を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る沸騰水型原子炉の一実施例を示す
炉内構造の簡略図、第2図は第1図のII−II線に沿う平
断面図、第3図は沸騰水型原子炉に用いられるクラスタ
型制御棒を示す側面図、第4図は第3図に示すクラスタ
型制御棒の平面図、第5図は第1図のV−V線に沿う平
断面図。第6図は本発明に係る沸騰水型炉の変形例を示
す図、第7図は第6図のVII−VII線に沿う平断面図。第
8図は4体一組の燃料集合体を支持する燃料支持金具を
示す一部破断斜視図、第9図は第6図のIX−IX線に沿う
平断面図、第10図は第6図のX−X線に沿う平断面
図、第11図はクラスタ型制御棒の中性子吸収棒の先端
部の構造を示す図、第12図は従来の沸騰水型原子炉の
炉内構造を示す図、第13図は4体一組の燃料集合体と
十字形制御棒の配置関係を示す平面図、第14図は十字
形制御棒の構造を示す斜視図である。 30…原子炉容器、32…制御棒駆動機構、33,33
A…下部クラスタ案内構造物、34…クラスタ型制御
棒、35…カップリング機構、36…炉心支持板、3
7,37A…案内板、38…炉心、39,51…燃料集
合体、40…上部格子板、41,56…燃料チャンネ
ル、42,42A…燃料ピン、45,45A…ガイドチ
ューブ、47…結合部材、48…中性子吸収棒、50…
燃料支持金具。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉心を内蔵した原子炉圧力容器と、この原
    子炉圧力容器の底部に取付けられた複数の制御棒駆動機
    構と、上記制御棒駆動機構により炉心の下方から挿入あ
    るいは引抜操作されるクラスタ型制御棒と、制御棒駆動
    機構ハウジング上に載置され、上方側部が炉心支持板に
    保持され、内部にクラスタ型制御棒を収容可能な下部ク
    ラスタ案内構造物と、この下部クラスタ案内構造物の頂
    部に載置されて前記炉心に装荷される燃料集合体とを有
    し、上記燃料集合体は、燃料チャンネル内に収容される
    燃料バンドルに、前記クラスタ型制御棒の中性子吸収棒
    の挿入・引抜きを案内するガイドチューブを複数本分散
    配置する一方、前記クラスタ案内構造物は、クラスタ型
    制御棒の移動を案内する案内板を内部に設け、上記案内
    板にはクラスタ型制御棒を挿通させる案内窓が形成され
    たことを特徴とする沸騰水型原子炉。
  2. 【請求項2】下部クラスタ案内構造物は複数の案内板を
    多段構造に水平方向に保持した特許請求の範囲第1項に
    記載の沸騰水型原子炉。
  3. 【請求項3】クラスタ型制御棒は、その中性子吸収棒の
    頂部にくびれ部を形成し、上記中性子吸収棒の上端にク
    ラスタ型制御棒取出し用ヘッドを構成した特許請求の範
    囲第1項に記載の沸騰水型原子炉。
  4. 【請求項4】クラスタ型制御棒は、その中性子吸収棒の
    頂部の中性子吸収能力が残りの部分の中性子吸収能力よ
    り小さくなるように設定した特許請求の範囲第1項に記
    載の沸騰水型原子炉。
JP60084567A 1985-04-22 1985-04-22 沸騰水型原子炉 Expired - Lifetime JPH0631770B2 (ja)

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JPS61243393A JPS61243393A (ja) 1986-10-29
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JPS5030227A (ja) * 1973-07-17 1975-03-26

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JPS61243393A (ja) 1986-10-29

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