JPH06317559A - 水蒸気センサ装置 - Google Patents

水蒸気センサ装置

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JPH06317559A
JPH06317559A JP5128141A JP12814193A JPH06317559A JP H06317559 A JPH06317559 A JP H06317559A JP 5128141 A JP5128141 A JP 5128141A JP 12814193 A JP12814193 A JP 12814193A JP H06317559 A JPH06317559 A JP H06317559A
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oxygen
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sensor
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Hideaki Yagi
秀明 八木
Keiichi Ichikawa
圭一 市川
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 センサを大気中に取り出して簡単に動作確認
ができる水蒸気センサ装置を提供する。 【構成】 水蒸気センサ装置10は、通常の水蒸気濃
度測定時において、測定雰囲気中におかれた酸素センサ
20の出力電流値をプリアンプ50で増幅し、このプリ
アンプ50の出力を更に水蒸気濃度を測定するための出
力を出す第1増幅回路60により増幅し、この第1増幅
回路の出力を基に測定雰囲気中の水蒸気濃度を測定す
る。一方、センサ動作の確認時においては、スイッチS
W2により該水蒸気センサ装置10の出力を、水蒸気濃
度を測定するための第1増幅回路60側から酸素濃度を
測定するための第2増幅回路70側に切り換え、大気中
におかれた酸素センサ20の出力電流値をプリアンプ5
0で増幅し、このプリアンプ50の出力を更に酸素濃度
を測定するための第2増幅回路70により増幅し、大気
中の酸素濃度を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は拡散制限電流を利用した
酸素センサ素子を用いて水蒸気濃度を測定する水蒸気セ
ンサ装置に関する。該水蒸気センサ装置は繊維や木材の
乾燥装置等の水蒸気濃度測定に用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の水蒸気センサは、図11
に示すように、安定化ジルコニア等の固体電解質板13
0に外気を遮断する箱体134が固着され、空隙室13
5が形成されている。箱体134には微小孔133が設
けられ、空隙室135と外気とを連通する。固体電解質
板130には陽電極131と陰電極132とが設けら
れ、電圧を印加できるようにされている。固体電解質板
130は図示せぬヒータにより約500°Cに加熱さ
れ、酸素イオン伝導性を示す。陽電極131と陰電極1
32との間に電圧を印加すると陰電極132内部の酸素
はイオン化されて酸素イオンとなり、空隙室135内の
酸素は印加電圧に応じて陰電極132から陽電極131
にポンピングされる。空隙室135の中には外気から微
小孔133を通じて拡散により酸素が導入される。
【0003】ここで、陽電極131と陰電極132との
間に流れる電流Iは、印加電圧Vに応じて図5に示す実
線のように変化する。印加電圧Vが0〜V1では印加電
圧Vに応じて酸素イオンのポンピング量が増え電流値I
が増加する。印加電圧VがV1〜V2において酸素イオ
ンのポンピング量は、微小孔133を通じて拡散により
空隙室135に流入する酸素ガス量により制限され、外
気中の酸素濃度に応じた一定の第1の拡散制限電流値I
L1が流れる。第1の平坦部F1である。印加電圧Vが電
圧値V2(約1.2V)より高くなると被測定ガス中の
水蒸気が電気分解され、その分解で生じた酸素イオンが
陰電極132から陽電極131にポンピングされ始め、
電流値Iが増加する。印加電圧VがV3〜V4では酸素
イオンのポンピング量は微小孔133を通じて拡散によ
り空隙室135に流入する水蒸気量により制限され、外
気中の水蒸気濃度に応じた一定の第2の拡散制限電流値
L2が流れる。第2の平坦部F2である。これら2つの
拡散制限電流値(限界電流値ともいう)IL1、IL2は酸
素濃度一定の場合、水蒸気濃度に応じて図6のように変
化する。水蒸気圧が高くなるほど第1の拡散制限電流値
L1が小さくなるのは、水蒸気圧が高くなるほど被測定
ガス中の酸素分圧が低下するからである。
【0004】上記の作動原理に基づき、この酸素センサ
を水蒸気センサ装置として用いる場合は、上記第2の平
坦部F2を利用し電極131、132間に、電圧V3〜
V4の中間の電圧Va (約2.0V)を印加し水蒸気濃
度に応じた一定の拡散制限電流値IL2を得る。この拡散
制限電流値IL2を基に水蒸気センサ装置は水蒸気濃度を
測定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】水蒸気センサ装置は、
経年による特性の変化や故障等のため正確に水蒸気濃度
の測定が行い得るか否かを確認する必要が生ずる。この
ため、従来の水蒸気センサ装置では、水蒸気濃度と酸素
濃度が既知である雰囲気中にセンサを入れて出力のドリ
フトなどを校正していた。しかし、このようにセンサの
出力を確かめるのには、既知の雰囲気を満たした槽等大
がかりな装置が必要となり、このため、センサが取り付
けられた場所では簡単に行えないという問題点があっ
た。本発明は上記の問題点を解決するためなされたもの
であり、その目的とするところは、センサを大気中に取
り出して簡単に動作確認ができる水蒸気センサ装置を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、固体電解質における拡散制限電流を利
用した酸素センサ素子を用いて水蒸気濃度を測定する水
蒸気センサ装置において、前記酸素センサ素子の出力電
流値を増幅するプリアンプと、前記プリアンプの出力を
増幅し水蒸気濃度を測定するための出力を出す第1の増
幅回路と、前記プリアンプの出力を増幅し酸素濃度を測
定するための出力を出す第2の増幅回路と、上記2つの
増幅回路の出力を切り換えて出力する出力切り換え手段
と、を備えることを特徴とする。
【0007】
【作用】上記のように構成された水蒸気センサ装置で
は、通常の水蒸気濃度測定時においては、測定雰囲気中
におかれた酸素センサ素子の出力電流値をプリアンプで
増幅し、このプリアンプの出力を更に、水蒸気濃度を測
定するための出力を出す第1の増幅回路により増幅し、
この第1増幅回路の出力を基に測定雰囲気中の水蒸気濃
度を測定する。一方、センサ動作の確認時においては、
出力切り換え手段により、水蒸気濃度を測定するための
第1の増幅回路から酸素濃度を測定するための第2の増
幅回路に切り換え、大気中におかれた酸素センサ素子の
出力電流値をプリアンプで増幅し、このプリアンプの出
力を更に、酸素濃度を測定するための第2の増幅回路に
より増幅し、大気中の酸素濃度を測定する。このよう
に、本発明の水蒸気センサ装置においては、酸素濃度測
定のための第2増幅回路を用いて、大気中の略一定の酸
素濃度を測定することにより、出力が適正であるか否か
が判断できるようにする。
【0008】
【実施例】本発明の水蒸気センサ装置の実施例について
図面を参照し説明する。図1は本実施例に係る酸素セン
サ20の斜視図を、図2は図1の酸素センサ20のA−
A断面図を示している。図1に示す酸素センサ20は、
セラミックヒータ30と、その表面に設けられる酸素イ
オン導電性を示す固体電解質板である安定化ジルコニア
板40と、この安定化ジルコニア板40内に埋設される
陽電極13及び陰電極12と、ガス導出孔18と、ガス
制限導入部17とから主として構成されている。この酸
素センサ20の中央部には通気孔19が形成されてい
る。
【0009】上記の安定化ジルコニア板40は、酸化ジ
ルコニウムに安定化剤として酸化イットリウムを添加固
溶させた固体電解質であり、この実施例では、厚さ0.
3mm、幅5mm、長さ23mmの大きさである。また、陰電
極12及び陽電極13は、多孔質の白金層(厚さ数10
マイクロメートル)で、一辺が2mmの電極部12a、1
3aと、細幅の中間部12b、13bと、端部12c、
13cとが形成されており、該端部12c、13cに
は、白金線14、15がそれぞれ接続されている。図2
に示すように、ガス導出孔18は、安定化ジルコニア板
40に設けられた通孔であり、電極部13aと外部とを
連通する。ガス制限導入部17は、外部からガスを導入
するために陰電極12の中間部12bの白金層を安定化
ジルコニア板40の外部まで延在させたガス導入部17
aと、該ガス導入部17aから導入されたガスの拡散を
制限するガス拡散制限部17bとから構成されている。
【0010】次に、この酸素センサ20の製造方法につ
いて図3及び図4を参照して説明する。図4に示すよう
にセラミックヒータ30は、中央部に通気孔19となる
通孔を形成したアルミナ96重量%のグリーンシート3
0aの上面に、タングステン製のペーストでヒータパタ
ーン22を印刷する。この際、陽電極13の電極部13
a及び陰電極12の電極部12aの下部となる位置に細
いパターン22aを、それ以外の箇所に太いパターン2
2bを印刷する。そして、このヒータパターン22の両
端部に白金線33、34を乗せた後、該グリーンシート
30aに、これと同形のグリーンシート30bを被せ、
これを焼成一体化して製造する。一方、センサ素子を内
蔵する安定化ジルコニア板40の製造について、図2に
示す断面図の焼成前の状態を示している図3、及び、図
1を参照して説明する。まず、図3に示すように中央部
に通気孔19となる通孔を形成した固体電解質グリーン
シート40a上に、図1に示すように焼成後にそれぞれ
陰電極12、陽電極13となる白金ペーストを印刷し、
端部に白金線14、15を載置した後、図3に示すよう
に固体電解質グリーンシート40aとは別の固体電解質
グリーンシート40bを積層し、約1500°Cで一体
焼成してセンサ素子を内蔵する安定化ジルコニア板40
を形成する。この安定化ジルコニア板40を上記セラミ
ックヒータ30に封着ガラスを用いて封着することによ
り酸素センサ20が形成される。
【0011】次に、本実施例の酸素センサ20による水
蒸気濃度の測定について、図1及び従来技術の説明に用
いた図5、図6を再び参照して説明する。上記酸素セン
サ20を木材乾燥機に通じる通気パイプ等に取り付ける
こにより被測定ガス中に位置させる。先ず、図1に示す
セラミックヒータ30の白金線33、34に電流を流
す。これにより、図4に示すように、セラミックヒータ
30の細いパターン22aが発熱し陽電極13及び陰電
極12付近のみ局所加熱される。そしてこのとき、白金
線14、15を電源に接続して陽電極13と陰電極12
との間に電圧を印加すると陰電極12内部の酸素はイオ
ン化されて酸素イオンとなり、該酸素イオンは印加電圧
Vに応じて酸素イオン導電性を示す固体電解質板である
安定化ジルコニア板40を介して陰電極12から陽電極
13にポンピングされる。他方、この陽電極13及び陰
電極12以外の箇所は加熱されておらず、ガス制限導入
部17は、酸素イオン導電性を示すほど加熱されていな
いため、酸素は、ガス導入部17aから導入され陰電極
12内に拡散する。
【0012】ここで、陽電極13と陰電極12との間に
流れる電流Iは印加電圧Vに応じて図5に示すように変
化する。印加電圧Vが0〜V1では印加電圧Vに応じて
酸素イオンのポンピング量が増え電流値Iが増加する。
印加電圧VがV1〜V2では酸素イオンのポンピング量
はガス制限導入部17のガス導入部17aから流入する
酸素ガス量により制限され、外気中の酸素濃度に応じた
一定の第1の拡散制限電流値IL1が流れる。第1の平坦
部F1である。印加電圧Vが電圧値V2(約1.2V)
より高くなると被測定ガス中の水蒸気が電気分解され、
その分解で生じた酸素イオンが陰電極12から陽電極1
3にポンピングされ始め、電流値Iが増加する。印加電
圧VがV3〜V4では酸素イオンのポンピング量はガス
制限導入部17のガス導入部17aから流入する水蒸気
量により制限され、外気中の水蒸気濃度に応じた一定の
第2の拡散制限電流値IL2が流れる。第2の平坦部F2
である。これら2つの拡散制限電流値(限界電流値)I
L1、IL2は酸素濃度一定の場合、水蒸気濃度に応じて図
6のように変化する。拡散制限電流値IL2は水蒸気圧の
相対的に低い部分では比較的ゆるやかな勾配を示し(第
1の勾配部と呼ぶ)、また、水蒸気の相対的に高い部分
では比較的急な勾配を示す(第2の勾配部と呼ぶ)。他
方、第1の拡散制限電流値IL1は水蒸気圧が高くなるほ
ど小さくなっている。これは、水蒸気圧が高くなるほど
被測定ガス中の酸素分圧が低下するからである。
【0013】上記特性を示す酸素センサ20を用いる本
発明の第1実施例の水蒸気センサ装置10は、図7に示
す回路構成により水蒸気濃度と酸素濃度とを測定する。
この回路構成は、水蒸気濃度の指標となる拡散制限電流
値IL2を測定するための電圧Va(約2.0V)と、酸
素濃度の指標となる拡散制限電流値IL1を測定するため
の電圧Vb(約1.0V)と、この電圧VaとVbとを
切り換え酸素センサ20に加えるスイッチSW1と、酸
素センサ20の出力電流値を電圧値に変換して増幅する
プリアンプ50と、このプリアンプ50の出力電圧を水
蒸気濃度検出のために増幅する第1増幅回路60及び酸
素濃度検出のために増幅する第2増幅回路70と、この
第1増幅回路60と第2増幅回路70との出力を切り換
え図示しない濃度表示装置に接続するためのスイッチS
W2とから構成されている。
【0014】上記プリアンプ50、第1増幅回路60及
び第2増幅回路70の構成について図8を参照して更に
詳しく説明する。プリアンプ50は、酸素センサ20の
出力電流を電圧値に変換するオペアンプ51と、このオ
ペアンプ51の出力を水蒸気濃度の特性に適合させるた
めのオペアンプ53とから主として構成されている。こ
のオペアンプ53の入力端子53b側には、電圧源V及
び可変抵抗(ボリューム)55aからなる特性調整部5
5が接続され、この特性調整部55により水蒸気濃度0
%の時に出力電圧が0Vになるよう調整される。また、
この可変抵抗55aの値を調整することにより水蒸気セ
ンサ装置10の測定値が校正できるようになっている。
【0015】このプリアンプ50の出力が加えられる水
蒸気濃度検出のための第1増幅回路60は、オペアンプ
63と、該オペアンプ63の入力端子63a側に加えら
れる電圧を水蒸気濃度の特性に合わせて調整する特性調
整部65とから主として構成されている。この特性調整
部65は、次のような出力特性を得るために設けられて
いる。即ち、図6に関連して前述したように、拡散制限
電流値IL2は水蒸気圧の相対的に低い部分では比較的ゆ
るやかな勾配を示し(第1の勾配部)、また、水蒸気の
相対的に高い部分では比較的急な勾配を示し(第2の勾
配部)、水蒸気濃度にリニアに正比例する訳ではない。
このため特性調整部65では、この拡散制限電流値IL2
の第1の勾配部(水蒸気圧が0のときのある値の電流値
からgまで)を鎖線で示す第1の線分IL2’で近似し、
第2の勾配部(電流がg以上)を一点鎖線で示す第2の
線分IL2''近似し、この第1と第2の線分を電流値gを
境にオペアンプ63の増幅率を切り換える動作を行う。
これによりオペアンプ63の出力電圧は水蒸気濃度に対
して略リニアに比例するようになる。この特性調整部6
5は、電圧源Vと、この電圧源Vに接続された抵抗65
aと、該抵抗65aとプリアンプ50の出力側との間に
接続された抵抗65bと、この抵抗65bとオペアンプ
63の入力端子63a側との間に接続されたダイオード
65cと、抵抗65b及びダイオード65cと並列に接
続された抵抗65dとから成る。この特性調整部65に
おいて、ダイオード65cには抵抗65aを介して電圧
源Vの電圧がバイアスされており、前述したように水蒸
気圧が0のときの電流値から値gまでは、鎖線で示す第
1の線分IL2’の増幅特性を示すようオペアンプ63に
入力を与え、電流値がgに到達すると該ダイオード極性
が切り換わり一点鎖線で示す第2の線分IL2''の増幅特
性を示すようオペアンプ63に入力を与える。
【0016】一方、プリアンプ50の出力が加えられる
酸素濃度測定のための第2増幅回路70は、オペアンプ
73と、該オペアンプ73の出力電圧を酸素濃度の特性
に合わせる特性調整部75とから主として構成されてい
る。特性調整部75は、上述したプリアンプ50からの
出力電圧は水蒸気濃度0%の時に0Vとなるように調整
されているため、酸素濃度を測定する際に酸素濃度0%
のとき出力が0Vとなるよう調整するために設けられた
ものである。この調整部75は、電源部75aと、接地
部75bと、電源部75a及び接地部75b間に直列に
接続された分圧用の抵抗75c及び75dとからなり、
該抵抗75c、75dにより分圧された電圧源Vの電圧
がオペアンプ73の入力端子73b側に加えるよう構成
されている。
【0017】再び、図7に戻り、本実施例の水蒸気セン
サ装置10による水蒸気濃度の測定動作について説明す
る。通常の水蒸気濃度測定のときにはスイッチSW1は
a端子側に接続され、また、スイッチSW2はc端子側
に接続されている。スイッチSW1のa端子を介して水
蒸気濃度を測定するための電圧Va(約2.0V)が酸
素センサ20に加えられ、これにより酸素センサ20
は、拡散制限電流値IL2をプリアンプ50に出力する。
該プリアンプ50からは、拡散制限電流値IL2に対応す
る電圧、即ち、水蒸気濃度が0%の時は0Vが、そして
水蒸気濃度が0%以上のときにはそれに対応する電圧が
第1増幅回路60に出力される。第1増幅回路60で
は、図6を参照して上述した拡散制限電流値IL2のゆる
やかな勾配(第1の勾配部)と比較的急な勾配(第2の
勾配部)とに対応させ、水蒸気濃度に略リニアに比例す
る電圧を出力し、スイッチSW2のc端子を介して、図
示しない濃度表示装置により水蒸気濃度を表示させる。
【0018】次に、上記水蒸気センサ装置10の測定中
に異常と思われる濃度表示があった場合、及び、定期的
に精度検査を行う場合について説明する。本実施例の水
蒸気センサ装置10は、酸素センサ20を用いて常には
水蒸気濃度を測定しているが、試験を行う際には、大気
中の酸素濃度を測定して異常か否かをチェックする。即
ち、酸素濃度は、大気中で常に一定であると見做すこと
ができ、また、大気中の水蒸気濃度は10mmHg程度で、
無視できる範囲内にあるため、酸素センサ20の出力が
酸素濃度に相当する一定の範囲内にないときは異常であ
ると判断するのである。このために、測定の際には先
ず、酸素センサ20を被測定装置から外して大気中に置
く。そして、水蒸気センサ装置10のスイッチSW1を
b端子側に、また、スイッチSW2をc側に切り換え
る。これにより、スイッチSW1のb端子を介して酸素
濃度を測定するための電圧Vb(約1.2V)が酸素セ
ンサ20に加えられ、これにより酸素センサ20は、拡
散制限電流値IL1をプリアンプ50に出力する。該プリ
アンプ50は、拡散制限電流値IL1に対応する電圧を第
2増幅回路70に出力する。このプリアンプ50からの
出力電圧は、上述したように電圧Vaを酸素センサ20
に加えたときに水蒸気濃度0%の時0Vとなるように調
整された値であるため、第2増幅回路70は、酸素濃度
0%のきに0Vとなるよう調整した値を増幅させて出力
し、スイッチSW2のd端子を介して、図示しない濃度
表示装置に酸素濃度を表示させる。
【0019】操作者は、上記の試験の結果、濃度表示装
置に表示され酸素濃度が、大気中の酸素濃度である2
0.8%から大きく外れている場合には、水蒸気センサ
装置10に故障有りと判断する。他方、酸素センサ20
の特性の経年変化等により指示値がずれていれば、図8
に示すプリアンプ50の可変抵抗(ボリューム)55a
を調整して、濃度表示装置が適正な酸素濃度を示すよう
校正にすることにより、再び水蒸気濃度を正確に測定で
きる状態に戻す。
【0020】図7に示した水蒸気センサ装置10では、
電圧を水蒸気濃度測定用のVaと酸素濃度測定用のVb
とでスイッチSW1により切り換えて測定を行ったが、
本発明の装置は、スイッチSW1を取り除き、水蒸気濃
度測定用の電圧Vaのみで水蒸気濃度と酸素濃度とを測
定することが可能である。このように構成した第2実施
例について図9を参照して以下説明する。
【0021】ここで第2実施例の説明に先立ち、水蒸気
濃度測定用の電圧Vaにより水蒸気濃度と酸素濃度とが
測定可能な理由について説明する。図5に示したよう
に、電圧Vbを印加すると酸素センサ20には、外気中
の酸素濃度に応じた一定の第1の拡散制限電流値IL1
流れる(第1の平坦部F1)。そして、更に高い電圧V
aにおいて、外気中の水蒸気濃度に応じた一定の第2の
拡散制限電流値IL2が流れる(第2の平坦部F2)。図
5に示す実線は水蒸気濃度が高い被測定ガス中における
酸素センサ20の電流を、そして、一点鎖線は水蒸気濃
度が低い大気中における酸素センサ20の電流を示して
いる。即ち、拡散制限電流は水蒸気濃度が低くなるに連
れて第1の平坦部F1が高くなると共に第2の平坦部F
2が低くなり、図5の一点鎖線に示すように大気中では
水蒸気濃度が非常に低いため、酸素濃度による第1の平
坦部F1と水蒸気濃度による第2の平坦部F2との差が
殆どなくなる。このため、酸素センサ20は外気中にさ
らされた状態で、水蒸気濃度測定用の電圧Vaが印加さ
れると、水蒸気濃度に対応する拡散制限電流値IL2を流
すが、この値は上記図7に示す実施例において酸素測定
用の電圧Vbを印加したときの酸素濃度に対応する拡散
制限電流値IL1にほぼ等しい。従って、この拡散制限電
流値IL2から酸素濃度を測定することが可能になる。
【0022】次に、この第2実施例の水蒸気センサ装置
90による測定について説明する。この第2実施例は、
図7に示した実施例とスイッチSW1及び電圧Vbを除
いて略同様であるので回路構成についての説明は省略す
る。この第2実施例では、水蒸気濃度を測定する通常の
測定動作のときにはスイッチSW2はc端子側に接続さ
れている。水蒸気濃度を測定するための電圧Va(約
2.0V)が酸素センサ20に加えらると、酸素センサ
20は拡散制限電流値IL2をプリアンプ50に出力す
る。該プリアンプ50からは、拡散制限電流値IL2に基
づき水蒸気濃度に対応する電圧を第1増幅回路60へ出
力する。第1増幅回路60では、上述した拡散制限電流
値IL2の特性{図6に示すゆるやかな勾配(第1の勾配
部)と比較的急な勾配(第2の勾配部)}を調整して水
蒸気濃度と比例する電圧を出力し、スイッチSW2のc
端子を介して図示しない濃度表示装置により水蒸気濃度
を表示させる。
【0023】次に、上記水蒸気センサ装置90の測定中
に異常と思われる濃度表示があった場合、及び、定期的
に精度検査を行う場合について説明する。先ず、酸素セ
ンサ20を被測定装置から外して大気中にさらすと共
に、スイッチSW2をd側に切り換える。上述したよう
に酸素センサ20からは、大気中の水蒸気濃度の指標と
なる拡散制限電流値IL2がプリアンプ50へ出力され、
該プリアンプ50からはこの拡散制限電流値IL2に対応
する電圧が第2増幅回路70へ出力される。このプリア
ンプ50からの出力電圧は、水蒸気濃度0%のときに0
Vとなるよう調整されているため、第2増幅回路70に
おいて酸素濃度が0%のときに0Vとなるよう調整し、
スイッチSW2のd端子を介して、図示しない濃度表示
装置により酸素濃度を表示させる。操作者は、上記の試
験の結果、濃度表示装置に表示された酸素濃度が、大気
中の酸素濃度から大きく外れている場合には、水蒸気セ
ンサ装置90に故障有りとの判断を下す。他方、素子特
性の経年変化等により指示値がずれているのであれば、
プリアンプ50の図示しない可変抵抗(ボリューム)を
調整して濃度表示装置が適正な酸素濃度を示すように校
正することにより、水蒸気濃度を正確に測定できる状態
にする。
【0024】なお、第1及び第2実施例の水蒸気センサ
装置10、90の上述した試験は、酸素センサ20を被
測定器(木材乾燥機に通じる通気パイプ)から外して大
気中にさらして行ったが、この代わりに該通気パイプに
大気を通過させることにより行うことも可能である。
【0025】本発明の酸素センサとしては、図1に示す
構成のもの以外の従来構成に係るものを用いることも可
能である。ここでは酸素センサの別の例として図10に
酸素センサ150を示す。この酸素センサ150では、
安定化ジルコニア等の固体電解質板160に外気を遮断
する箱体164が固着され空隙室165が形成されてい
る。箱体164中には酸素及び水蒸気を拡散させる微小
気泡163が設けられ、空隙室165と外気とを連通す
る。この固体電解質板160には陽電極161と陰電極
162が設けられ、電圧を印加できるようにされてい
る。この固体電解質板160は図示せぬヒータにより約
500°Cに加熱され酸素イオン伝導性を示す。陽電極
161と陰電極162との間に電圧を印加すると陰電極
162内部の酸素はイオン化されて酸素イオンとなり、
空隙室165内の酸素は印加電圧に応じて陰電極162
から陽電極161にポンピングされる。空隙室165の
中には外気から微小気泡163を通じて拡散により酸素
が導入される。この時の陽電極161と陰電極162と
の間の電流値により水蒸気濃度及び酸素濃度が測定でき
る。また更に、本発明の酸素センサとして、図11に示
す従来技術の説明において参照した酸素センサを用いる
ことも可能である。
【0026】以上説明した第1、第2実施例の水蒸気セ
ンサ装置においては、被測定用の装置に酸素センサ20
が取り付けられ水蒸気濃度の測定を行う。そして、水蒸
気濃度の測定中に異常が発生した場合には、被測定気体
中の水蒸気濃度の変動か、酸素センサ20の異常または
劣化により出力が変わったのかを、酸素センサ20を大
気中に取り出してスイッチSW2を切り換え大気中の酸
素濃度を測定することにより簡単に確認することができ
る。また、簡単に測定が行えるので、頻繁に精度測定を
行い校正を行うことにより常に一定以上の精度で水蒸気
を測定することが可能になる。
【0027】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を有し、測定中に
異常が発生した場合、被測定気体中の水蒸気濃度の変動
か、センサの異常または劣化により出力が変わったのか
を、センサを大気中に取り出してスイッチを切り換える
ことにより簡単に確認できる。また、簡単に精度校正が
行えるので、常に一定以上の精度で水蒸気濃度を測定す
ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る酸素センサの一部切
り欠き斜視図。
【図2】 図1の酸素センサのA−A断面図。
【図3】 図1の酸素センサのA−A断面図。
【図4】 図1に示す酸素センサのセラミックヒータの
一部切り欠き斜視図。
【図5】 拡散制限電流値を示す電圧−電流の特性図。
【図6】 電流と水蒸気圧との関係を示す特性図。
【図7】 本発明の第1実施例の水蒸気センサ装置のブ
ロック図。
【図8】 図7に示す水蒸気センサ装置のプリアンプ、
第1増幅回路、第2増幅回路のブロック図。
【図9】 本発明の第2実施例の水蒸気センサ装置のブ
ロック図。
【図10】 酸素センサの別の構成を示す断面図。
【図11】 酸素センサの更に別の構成を示す断面図。
【符号の説明】
10 水蒸気センサ装置 20 酸素センサ 30 セラミックヒータ 40 安定化ジルコニア板 50 プリアンプ 60 第1増幅回路 70 第2増幅回路 90 水蒸気センサ装置 SW1 スイッチ SW2 スイッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体電解質における拡散制限電流を利用
    した酸素センサ素子を用いて水蒸気濃度を測定する水蒸
    気センサ装置において、 前記酸素センサ素子の出力電流値を増幅するプリアンプ
    と、 前記プリアンプの出力を増幅し水蒸気濃度を測定するた
    めの出力を出す第1の増幅回路と、 前記プリアンプの出力を増幅し酸素濃度を測定するため
    の出力を出す第2の増幅回路と、 上記2つの増幅回路の出力を切り換えて出力する出力切
    り換え手段と、を備えることを特徴とする水蒸気センサ
    装置。
  2. 【請求項2】 前記増幅回路の切り換えに対応して前記
    酸素センサ素子に印加する電圧を切り換えるようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の水蒸気センサ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005124333A1 (fr) * 2004-06-18 2005-12-29 Wentao Liu Polarographe

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