JPH0631664A - 倣い制御ロボットの制御装置 - Google Patents

倣い制御ロボットの制御装置

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JPH0631664A
JPH0631664A JP19103092A JP19103092A JPH0631664A JP H0631664 A JPH0631664 A JP H0631664A JP 19103092 A JP19103092 A JP 19103092A JP 19103092 A JP19103092 A JP 19103092A JP H0631664 A JPH0631664 A JP H0631664A
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JP
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force
control
robot
unit
filter processing
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JP19103092A
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Yasuyuki Nakada
康之 中田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 グラインダ作業等の倣い動作を行なう倣い制
御ロボットの軌道生成に関し、制御ループの特性に合わ
せた信号処理を行なうことにより倣い動作時の力制御性
能を向上させ、安定した力制御の可能な倣い制御ロボッ
トの制御装置を提供することを目的とする。 【構成】 制御対象1の制御を行なう倣い制御ロボット
の制御装置であって、制御対象1を作動させる操作部2
と、制御対象1の位置及び姿勢を制御する位置制御部9
と、制御対象1が受ける力を制御する力制御部6と、力
制御部6で用いる力信号の信号処理を行なう第1フィル
タ処理部5と、制御対象1と対象部材が接触している時
に、制御方向を算出する制御方向算出部8と、制御方向
算出部8で用いる力信号の信号処理を行なう第2フィル
タ処理部7とを有して構成し、対象部材との接触力を目
標力に追従するように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は倣い制御ロボットの制御
装置に係り、特に、グラインダ作業、バリ取り作業、研
磨作業等の倣い動作を行なう倣い制御ロボットの軌道生
成において、安定した力制御の可能な倣い制御ロボット
の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】力制御ロボットを用いて倣い動作を実現
するために、検出した接触力からロボットの制御方向を
算出し、それぞれの制御方向に基づいて位置制御、力制
御を行なう方法が既に提案されている(特開平3−18
4786)。
【0003】図6に、従来の倣い制御ロボットの制御装
置の構成図を示す。同図において、本従来例の倣い制御
ロボットの制御装置は、制御対象(対象部材の表面に沿
って加工等を行なう倣い制御ロボットであり、以下ロボ
ットという)1と、ロボット1を作動させる操作部2
と、ロボット1が受ける力を検出する力検出部103
と、ロボット1の位置、姿勢等を検出する位置検出部4
と、ロボット1と対象部材の接点の法線ベクトルを算出
して倣い座標系を算出すると共に、倣い座標系に沿って
ロボット1の移動方向ベクトルを算出する制御方向算出
部108と、制御対象1への力及び位置指令、並びに各
種パラメータの転送を行なう動作シーケンス生成部11
0と、力検出部103により検出した力に基づいてロボ
ット1に与える力を制御する力制御部106と、位置検
出部4により検出した位置座標に基づいてロボット1の
位置を制御する位置制御部9とから構成されている。
【0004】つまり、位置検出部4、位置制御部9、及
び操作部2により、ロボット1の先端位置を動作シーケ
ンス生成部110から指示される目標位置に従って移動
する位置フィードバックループを形成し、また、力検出
部103、力制御部106、及び操作部2により、力検
出部103で検出したロボット1の先端と対象部材との
接触力が動作シーケンス生成部110から生成される目
標力に一致するように力制御を行なう力フィードバック
ループを形成している。
【0005】力検出部103には、フィルタ処理部10
5が含まれており、力フィードバッックを行なう際、目
標力に安定に追従するような力波形を得るように信号処
理を行なう。例えば、力波形の高周波成分によって接触
力が振動的になる場合は、高周波成分を除去するローパ
ス・フィルタを用いる。
【0006】制御方向算出部108では、力検出部10
3で検出された接触力に基づいて制御方向を算出する。
算出された制御方向に基づいて、動きが拘束される方向
へは力制御を、動きが拘束されていない方向へは位置制
御を行なうと、倣い動作を実行できる。
【0007】制御方向算出部108で算出される法線ベ
クトル及び移動方向ベクトルは、摩擦等の影響がある場
合に対象部材表面の法線方向及び接線方向と必ずしも一
致しない場合がある。従来の倣い制御ロボットの制御装
置では、力制御部106と制御方向算出部108の2つ
のフィードバックループで同一の力信号を受け取ってい
るため、算出した制御方向が実際と異なると、異なった
方向へ力制御を行ない、力制御の結果発生した接触力か
ら再び制御方向を算出して力制御を行なうといった動作
が行なわれることとなり、力制御の性能が劣化してい
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
倣い制御ロボットの制御装置では、力制御部と制御方向
算出部の2つのフィードバックループで同一の力信号を
受け取っているため、算出した制御方向が実際と異なる
と、力制御の性能が劣化するという問題があった。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するもので、
制御ループの特性に合わせた信号処理を行なうことによ
り倣い動作時の力制御性能を向上させ、安定した力制御
の可能な倣い制御ロボットの制御装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の特徴の倣い制御ロボットの制御装置
は、図1に示す如く、制御対象1の制御を行なう倣い制
御ロボットの制御装置であって、前記制御対象1を作動
させる操作部2と、前記制御対象1の位置及び姿勢を制
御する位置制御部9と、前記制御対象1が受ける力を制
御する力制御部6と、前記力制御部6で用いる力信号の
信号処理を行なう第1フィルタ処理部5と、前記制御対
象1と対象部材が接触している時に、制御方向を算出す
る制御方向算出部8と、前記制御方向算出部8で用いる
力信号の信号処理を行なう第2フィルタ処理部7とを有
して構成し、前記対象部材との接触力を目標力に追従す
るように制御する。
【0011】また、本発明の第2の特徴の倣い制御ロボ
ットの制御装置は、図1に示す如く、制御対象となるロ
ボット1の制御を行なう倣い制御ロボットの制御装置で
あって、前記ロボット1を作動させる操作部2と、前記
ロボット1が受ける力を検出する力検出部3と、前記力
検出部3により検出した力に基づいて前記ロボット1に
与える力を制御する力制御部6と、前記ロボット1の位
置、姿勢等を検出する位置検出部4と、前記位置検出部
4により検出した位置座標に基づいて前記ロボット1の
位置及び姿勢を制御する位置制御部9と、前記力制御部
6で用いる力信号の信号処理を行なう第1フィルタ処理
部5と、前記ロボット1と対象部材が接触している時
に、接触力から前記ロボット1のアームの先端の拘束方
向及び可動方向を算出する制御方向算出部8と、前記制
御方向算出部8で用いる力信号の信号処理を行なう第2
フィルタ処理部7と、前記ロボット1への力及び位置指
令、並びに各種パラメータの転送を行なう動作シーケン
ス生成部10とを有して構成し、前記対象部材との接触
力を目標力に追従するように制御する。
【0012】また、本発明の第3の特徴の倣い制御ロボ
ットの制御装置は、請求項1または2に記載の倣い制御
ロボットの制御装置において、前記第1フィルタ処理部
5及び第2フィルタ処理部7は、ローパス・フィルタで
構成される。
【0013】更に、本発明の第4の特徴の倣い制御ロボ
ットの制御装置は、請求項1または2に記載の倣い制御
ロボットの制御装置において、前記第1フィルタ処理部
5及び第2フィルタ処理部7は、ノッチ・フィルタで構
成される。
【0014】
【作用】本発明の倣い制御ロボットの制御装置は、図1
に示す如く、動作シーケンス生成部10からの目標力に
追従するように制御を行なう力検出部3、力制御部6、
及び操作部2から成る力フィードバックループと、動作
シーケンス生成部10からの目標位置に追従するように
制御を行なう位置検出部4、位置制御部9、及び操作部
2から成る位置フィードバックループと、ロボット1と
対象部材が接触している時に、接触力から拘束方向及び
可動方向を算出する制御方向算出部8と、力制御部6に
取り込まれる力信号の信号処理を行なう第1フィルタ処
理部5と、制御方向算出部8に取り込まれる力信号の信
号処理を行なう第2フィルタ処理部7と、作業を実行す
るための制御指令を生成する動作シーケンス生成部10
とから構成されている。
【0015】第1フィルタ処理部5及び第2フィルタ処
理部7では、力検出部3で検出した接触力に適当なフィ
ルタリング処理を行ない、力制御部6及び制御方向算出
部8のそれぞれに必要な周波数成分を持つ力信号を生成
する。
【0016】例えば、力制御部6の力信号を生成する第
1フィルタ処理部5では、ある程度高速な応答を要求さ
れるので、ややカットオフ周波数の高いローパス・フィ
ルタを用い、制御方向算出部8の力信号を生成する第2
フィルタ処理部7では、カットオフ周波数の低いローパ
ス・フィルタを用いる。
【0017】このように、力制御部6の力信号と制御方
向算出部8の力信号を別々に生成することによって、そ
れぞれの制御対象に合わせたフィードバックループを組
むことができ、より倣い動作時の力制御性能を向上さ
せ、安定した力制御の可能な倣い制御ロボットの制御装
置を実現できる。
【0018】
【実施例】次に、本発明に係る実施例を図面に基づいて
説明する。図1に本発明の一実施例に係る倣い制御ロボ
ットの制御装置の構成図を示す。図1において、図6
(従来例)と重複する部分には同一の符号を附す。
【0019】同図において、本従来例の倣い制御ロボッ
トの制御装置は、制御対象(対象部材の表面に沿って加
工等を行なう倣い制御ロボットであり、以下ロボットと
いう)1と、ロボット1を作動させる操作部2と、ロボ
ット1が受ける力を検出する力検出部3と、ロボット1
の位置、姿勢等を検出する位置検出部4と、力制御部6
に取り込まれる力信号の信号処理を行なう第1フィルタ
処理部5と、制御方向算出部8に取り込まれる力信号の
信号処理を行なう第2フィルタ処理部7と、ロボット1
と対象部材が接触している時に接触力から拘束方向及び
可動方向を算出する制御方向算出部8と、ロボット1へ
の力及び位置指令、並びに各種パラメータの転送を行な
う動作シーケンス生成部10と、力検出部3により検出
した力に基づいてロボット1に与える力を制御する力制
御部6と、位置検出部4により検出した位置座標に基づ
いてロボット1の位置を制御する位置制御部9とから構
成されている。
【0020】位置検出部4、位置制御部9、及び操作部
2は、ロボット1の先端位置を動作シーケンス生成部1
0から指示される目標位置に従って移動する位置フィー
ドバックループを形成し、また、力検出部3、力制御部
6、及び操作部2は、力検出部3で検出したロボット1
の先端と対象部材との接触力が動作シーケンス生成部1
0から生成される目標力に一致するように力制御を行な
う力フィードバックループを形成している。
【0021】位置検出部4は、制御対象であるロボット
アームの関節部のモータの回転角を検出するエンコーダ
及びカウンタと、回転角から基準座標系へ座標を変換す
る座標変換部とからなり、基準座標系でのロボット1の
先端位置を検出する。
【0022】力検出部3は、ロボットアームの先端に接
続された力覚センサと、力覚センサで検出された電気信
号から基準座標系における接触力を算出する力信号算出
部とからなり、基準座標系での接触力を検出する。基準
座標系での接触力の算出は後述する。
【0023】ロボットアームは操作部2によって駆動さ
れるが、操作部2は、サーボ・モータ、パワー・アン
プ、D/Aコンバータ、及び補償器で構成され、位置制
御部9及び力制御部6で生成された基準座標系での速度
指令に追従するようにロボットの関節部を駆動する。
【0024】位置制御部9は、位置検出部4で検出され
たロボット1の先端位置X、動作シーケンス生成部10
から与えられた目標位置XO 、及び位置制御ゲイン等の
位置制御パラメータに基づいて、位置制御方向の速度指
令信号VP を生成する。
【0025】力制御部6は、第1フィルタ処理部5によ
り信号処理された力信号、設定力(力指令FO )、及び
力制御パラメータに基づいて力制御方向の速度指令信号
fを生成する。
【0026】制御方向算出部8は、第2フィルタ処理部
7により信号処理された力信号、及び倣い軌道を決定す
るために予め設定されているベクトルoOPから、倣い動
作を行なうための制御方向を算出する。
【0027】また、第1フィルタ処理部5は、力検出部
3により検出された力Fから、力制御部6で用いる力信
号を生成し、第2フィルタ処理部7は、制御方向算出部
8で用いる力信号を生成する。
【0028】更に、動作シーケンス生成部10には、オ
ペレータにより作業のための動作手順が設定され、以下
の処理を行なう。 (1)力指令FO の発生、力制御パラメータの転送 (2)位置指令XO の発生、位置制御パラメータの転送 (3)位置制御、力制御の切り換え (4)フィルタ帯域の設定 (5)倣い軌道を決定するベクトルの設定 次に、本実施例の制御方向算出部8の詳細構成図を図2
に示す。
【0029】倣い動作の制御方向は、接触点における倣
い座標系から決定される。倣い座標系は接触点で定義さ
れる直交座標系であり、力制御を行なう力制御方向の単
位ベクトルをn、ロボット1の先端の移動方向の単位ベ
クトルをo、ベクトルn及びoに直交するもう1つの位
置制御方向の単位ベクトルをaとする。単位ベクトル
n、o、及びaは、 a=n×o を満たす。
【0030】ある接触点での法線ベクトルnは、次のよ
うにして求められる。尚、法線ベクトルnの算出方法
は、特開平3−184786に開示されている方法と同
一である。
【0031】単位法線ベクトルnは、基準座標系で記述
された接触力O Fから算出される。力検出部3の力覚セ
ンサでは、力覚センサ座標系で記述された接触点での反
SFのXS 、YS 、及びZS 方向のそれぞれの分力f
X 、fY 、及びfZ 、並びに、各座標軸回りのモーメン
トmX 、mY 、及びmZ が検出される。ここで、座標軸
S 、YS 、及びZS は力覚センサ座標系を表す。以下
では、力覚センサの検出するモーメント成分についての
説明は省略する。
【0032】反力S Fをベクトル表示すると(Sは力覚
センサ座標系OS −XS S S で記述されている
ことを示す)、S F=(S X S Y S Z T となる。力覚センサ座標系で記述された接触力S Fを基
準座標系で表すと、O F=O S S F =(O X O Y O Z T である。座標変換行列O S は、力覚センサの姿勢によ
って変化し、ロボットアームの関節角θi を同次変換
(或いはDenavit-Hartenbergの記法)を用いて求めるこ
とができる。以下、接触力O FをFとし、その成分を、 F=(fX Y Z T で表す。
【0033】接触力Fは、第2フィルタ処理部7で信号
処理された後、制御方向算出部8へ転送される。倣い座
標系の単位法線ベクトルnは、接触力Fと逆向きのベク
トルであり、成分表示すると、
【0034】
【数1】
【0035】である。次に、オペレータが与えた移動方
向ベクトルoOPと、求めた法線ベクトルnを用いて、移
動方向ベクトルoを算出する。但し、移動方向ベクトル
OPと法線ベクトルnは、 oOP=n、 または oOP=−n を満たさないものとする。移動方向ベクトルoは、法線
ベクトルnに直交し、移動方向ベクトルoOPと法線ベク
トルnの成す平面上にあるベクトルである。この時、倣
い座標系の座標軸を表す単位ベクトルの1つであるa
は、法線ベクトルnと移動方向ベクトルoOPを用いて、 a=(n×oOP)/|n×oOP| で表される。移動方向ベクトルoは、ベクトルn及びa
の直交関係により、 o=a×n で求められる。
【0036】次に、次に、本実施例の力制御部6の詳細
構成図を図3に示す。同図に示すように、力制御部6
は、転置座標変換行列(RT )演算部61と、力補償器
62と、選択行列(Sf )演算部63と、座標変換行列
(R)演算部64とから構成されている。
【0037】力制御部6では、算出された倣い座標系
n、o、及びa、並びに、力検出部3で検出された接触
力Fを第1フィルタ処理部5によって信号処理した力信
号を用いて力制御を行なう。
【0038】力信号は、転置座標変換行列(RT )演算
部61で求められる座標変換行列R T によって、基準座
標系から倣い座標系に変換される。座標変換行列R
T は、単位ベクトルn、o、及びaで与えられ、例え
ば、スカラ型ロボットのように並進3自由度、回転1自
由度の場合、
【0039】
【数2】
【0040】となる。尚、座標変換行列RT は、倣い座
標系から基準座標系にベクトルを変換する座標変換行列
Rの転置行列であり、座標変換行列Rは、
【0041】
【数3】
【0042】で表される。力補償器62では、倣い座標
系で記述された接触力F、目標力FO 、及び力制御ゲイ
ンGに基づいて、力速度指令信号を生成する。
【0043】選択行列(Sf )演算部63で求められる
選択行列Sf は、力速度指令信号の力制御方向成分のみ
を取り出すために用いられる。選択行列Sf は、
【0044】
【数4】
【0045】で与えられる。更に力速度指令信号は、座
標変換行列Rによって、倣い座標系から基準座標系へ変
換される。
【0046】次に、本実施例の第1フィルタ処理部5及
び第2フィルタ処理部7は、ディジタル・フィルタで構
成され、力制御部6及び制御方向算出部8で必要となる
力信号に応じて適当な種類のフィルタが選択される。例
えば、フィルタとして一次のバターワース・ローパス・
フィルタ(低域通過型フィルタ)を用いる場合、離散形
の伝達関数H(z)は、次式で与えられる。
【0047】
【数5】
【0048】但し、F(z)はフィルタ通過前の力信号
Fのz変換、F* (z)はフィルタ通過後の力信号のz
変換、τはサンプリング時間、fC はカットオフ周波
数、z-1はz変換の演算子である。カットオフ周波数f
C はオペレータによって与えられる。
【0049】フラットな特性のフィルタを用いると、共
振特性を示す場合がある。この場合、共振周波数付近の
信号成分を選択的にカットするノッチ・フィルタを用い
るとよい。ノッチ・フィルタを用いる場合、離散形の伝
達関数H(z)は次式で与えられる。
【0050】
【数6】
【0051】但し、ζは減衰係数である。尚、カットオ
フ周波数fC 、減衰係数ζはオペレータが与える。フィ
ルタを直列に配置すると、それぞれのフィルタ特性を兼
ね備えた信号特性となる。従って、上述したローパス・
フィルタとノッチ・フィルタを組み合わせて、第1フィ
ルタ処理部5及び第2フィルタ処理部7を2つのフィル
タ特性を持つように構成してもよい。
【0052】図4に本実施例の倣い制御ロボットの制御
装置における倣い動作時の接触力の時間応答の例を示
す。同図(1)の接触力の時間応答特性図において、横
軸は時間、縦軸は接触力(force[Kgf])である。また同
図(2)は、この時のロボット先端の基準座標系のZ軸
方向の位置座標を表しており、横軸は時間、縦軸はZ座
標(pos-Z[mm] )である。
【0053】同図の特性は、倣い動作の開始時の設定
を、基準座標系のZ軸方向に0.5[Kgf]の力制御
とし、進行方向はY軸方向とし、また、第1フィルタ処
理部5のカットオフ周波数fC1=20[Hz]、第2フ
ィルタ処理部7のカットオフ周波数fC2=1[Hz]と
した。
【0054】また、図5は従来の倣い制御ロボットの制
御装置における倣い動作時の接触力の時間応答特性図で
ある。同図(1)はフィルタ処理部105のカットオフ
周波数fC =20[Hz]、同図(2)はフィルタ処理
部105のカットオフ周波数fC =1[Hz]としてい
る。
【0055】図4及び図5を比較して分かるように、従
来の制御装置のようにフィルタ処理部を分離せずに倣い
動作を行なった場合に比べて、本実施例のようにフィル
タ処理部を第1フィルタ処理部5及び第2フィルタ処理
部7に分離した場合の方が、目標力に対する追従性が良
くなっていることが分かる。
【0056】以上のように、本実施例では、フィルタ処
理部を力制御用の第1フィルタ処理部5と制御方向算出
用の第2フィルタ処理部7に分離し、第1フィルタ処理
部5のカットオフ周波数fC1を第2フィルタ処理部7の
カットオフ周波数fC2よりも大きく(fC1>fC2)する
と効果があることを示した。
【0057】しかし、第2フィルタ処理部7のカットオ
フ周波数fC2の値を小さくとると、図4(1)の10
秒、27秒、及び38秒付近の接触力の時間応答から分
かるように、倣い面の傾きの変化が大きいと制御方向の
切り換えが遅くなるために、接触力と目標力の偏差が一
時的に大きくなる。従って、傾きの変化が激しい局面を
倣う場合には、第2フィルタ処理部7のカットオフ周波
数fC2を第1フィルタ処理部5のカットオフ周波数fC1
よりも大きく(fC2>fC1)して、制御方向の切り換え
を速く行なうようにするとよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
動作シーケンス生成部からの目標力に追従するように制
御を行なう力検出部、力制御部、及び操作部から成る力
フィードバックループと、動作シーケンス生成部からの
目標位置に追従するように制御を行なう位置検出部、位
置制御部、及び操作部から成る位置フィードバックルー
プと、ロボットと対象部材が接触している時に、接触力
から拘束方向及び可動方向を算出する制御方向算出部
と、力制御部に取り込まれる力信号の信号処理を行なう
第1フィルタ処理部と、制御方向算出部8に取り込まれ
る力信号の信号処理を行なう第2フィルタ処理部と、作
業を実行するための制御指令を生成する動作シーケンス
生成部とを具備し、第1フィルタ処理部及び第2フィル
タ処理部では、力検出部で検出した接触力に適当なフィ
ルタリング処理を行ない、力制御部及び制御方向算出部
のそれぞれに必要な周波数成分を持つ力信号を生成する
こととしたので、力制御部の力信号と制御方向算出部の
力信号を別々に生成することによって、それぞれの制御
対象に合わせたフィードバックループを組むことがで
き、より倣い動作時の力制御性能を向上させ、安定した
力制御の可能な倣い制御ロボットの制御装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る倣い制御ロボットの制
御装置の構成図である。
【図2】実施例の制御方向算出部の詳細構成図である。
【図3】実施例の力制御部の詳細構成図である。
【図4】実施例の倣い制御ロボットの制御装置における
倣い動作時の接触力の時間応答例であり、図4(1)は
接触力の時間応答特性図、図4(2)はロボット先端の
基準座標系のZ軸方向の位置座標である。
【図5】従来の倣い制御ロボットの制御装置における倣
い動作時の接触力の時間応答特性図であり、図5(1)
はフィルタ処理部のカットオフ周波数fC =20[H
z]、図5(2)はフィルタ処理部のカットオフ周波数
C =1[Hz]である。
【図6】従来の倣い制御ロボットの制御装置の構成図で
ある。
【符号の説明】
1…制御対象(ロボット) 2…操作部 3,103…力検出部 4…位置検出部 5…第1フィルタ処理部 105…フィルタ処理部 6,106…力制御部 7…第2フィルタ処理部 8,108…制御方向算出部 9…位置制御部 10,110…動作シーケンス生成部 X…位置検出部で検出されるロボットの先端位置 XO …動作シーケンス生成部から与えられる目標位置 VP …位置制御方向の速度指令信号 F…接触力 FO …動作シーケンス生成部から与えられる設定力(力
指令) Vf …力制御方向の速度指令信号 61…転置座標変換行列(RT )演算部 62…力補償器 63…選択行列(Sf )演算部 64…座標変換行列(R)演算部 fC1…第1フィルタ処理部のカットオフ周波数 fC2…第2フィルタ処理部のカットオフ周波数 n,o,a…単位ベクトル oOP…移動方向ベクトル G…力制御ゲイン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象(1)の制御を行なう倣い制御
    ロボットの制御装置であって、 前記制御対象(1)を作動させる操作部(2)と、 前記制御対象(1)の位置及び姿勢を制御する位置制御
    部(9)と、 前記制御対象(1)が受ける力を制御する力制御部
    (6)と、 前記力制御部(6)で用いる力信号の信号処理を行なう
    第1フィルタ処理部(5)と、 前記制御対象(1)と対象部材が接触している時に、制
    御方向を算出する制御方向算出部(8)と、 前記制御方向算出部(8)で用いる力信号の信号処理を
    行なう第2フィルタ処理部(7)とを有し、 前記対象部材との接触力を目標力に追従するように制御
    することを特徴とする倣い制御ロボットの制御装置。
  2. 【請求項2】 制御対象となるロボット(1)の制御を
    行なう倣い制御ロボットの制御装置であって、 前記ロボット(1)を作動させる操作部(2)と、 前記ロボット(1)が受ける力を検出する力検出部
    (3)と、 前記力検出部(3)により検出した力に基づいて前記ロ
    ボット(1)に与える力を制御する力制御部(6)と、 前記ロボット(1)の位置、姿勢等を検出する位置検出
    部(4)と、 前記位置検出部(4)により検出した位置座標に基づい
    て前記ロボット(1)の位置及び姿勢を制御する位置制
    御部(9)と、 前記力制御部(6)で用いる力信号の信号処理を行なう
    第1フィルタ処理部(5)と、 前記ロボット(1)と対象部材が接触している時に、接
    触力から前記ロボット(1)のアームの先端の拘束方向
    及び可動方向を算出する制御方向算出部(8)と、 前記制御方向算出部(8)で用いる力信号の信号処理を
    行なう第2フィルタ処理部(7)と、 前記ロボット(1)への力及び位置指令、並びに各種パ
    ラメータの転送を行なう動作シーケンス生成部(10)
    とを有し、 前記対象部材との接触力を目標力に追従するように制御
    することを特徴とする倣い制御ロボットの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第1フィルタ処理部(5)及び第2
    フィルタ処理部(7)は、ローパス・フィルタで構成さ
    れることを特徴とする請求項1または2に記載の倣い制
    御ロボットの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第1フィルタ処理部(5)及び第2
    フィルタ処理部(7)は、ノッチ・フィルタで構成され
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の倣い制御
    ロボットの制御装置。
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