JPH06316610A - ホスフェートグラフトを有する重合体及びその使用方法 - Google Patents

ホスフェートグラフトを有する重合体及びその使用方法

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JPH06316610A
JPH06316610A JP6086991A JP6086991A JPH06316610A JP H06316610 A JPH06316610 A JP H06316610A JP 6086991 A JP6086991 A JP 6086991A JP 6086991 A JP6086991 A JP 6086991A JP H06316610 A JPH06316610 A JP H06316610A
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polymer
grafting
grafted
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alkylene
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JP6086991A
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Roger Chatelin
ロジェ、シャトラン
Louis Gavet
ルイ、ガベ
Daniel Wattiez
ダニエル、ワッティ
Jean-Francois Combes
ジャン・フランソワ、コンベ
Robert Massolo
ロベール、マソロ
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Institut Textile de France
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は水素及びアルキルから選択されたR
1要素と、アルキレン及びアルキレンのオキサイド及び
/又はポリオキサイドから選択されたR2要素と、それ
ぞれ互いに別々で、H+、一価金属イオン及びN+を帯び
た陽イオンから選択されるか、又は一体となって同一
で、この場合はR34 2+は二価の金属イオンとなるR3 +
要素及びR4 +要素とからなり、少なくとも、いくつかの
グラフトがホスフェート基を含む一連の基より成ること
を特徴とするグラフト化された重合体と、その使用方法
である。 【効果】 本発明によるグラフトの末端ホスフェート基
(−PO32)は、強い官能基とそれより弱い官能基を
併せ持ち陽イオン交換体としての性質を有するととも
に、2価金属イオンと錯体を形成する性質も持つという
特異的な特徴を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 「発明の目的」
【産業上の利用分野】本発明は、重合体、特に繊維材料
に関するもので、その重合体構造上に、グラフト化技術
により、繰り返し基の鎖(グラフトと云う)を植えつけ
られたホスフェートグラフトを有する重合体及びその使
用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、グラフト化の技術は、よく知られ
ている。例えば、それは、重合体原料を活性化し、次い
で、この活性化された重合体を、よく限定された温度及
び時間的条件下で、重合可能な単量体の溶液と接触させ
ることより成る。この活性化は、単量体の重合反応が展
開し始める重合体上の活性部位を形成する効果を有す
る。
【0003】通常、グラフト化は、出発原料の特異的特
性を保持しつつ、グラフトを存在させることにより新し
い性質を重合体に賦与することができる。特に、この技
術は、繊維材料の染色親和性を改善するため又は材料に
イオン交換体の性質を賦与するために使用されて来た。
いずれの場合も、グラフト化された材料に希望する性質
を賦与するのに適当な重合可能な単量体を決定すること
が必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】出願人の目標は、種々
の異なった目的に役立つことができるグラフト化された
重合体を示すことである。
【0005】 「発明の構成」
【課題を解決するための手段】本発明は (1)水素及びアルキルから選択されたR1要素と、ア
ルキレン及びアルキレンのオキサイド及び/又はポリオ
キサイドから選択されたR2要素と、それぞれ互いに別
々で、H+、一価金属イオン及びN+を帯びた陽イオンか
ら選択されるか、又は一体となって同一で、この場合は
34 2+は二価の金属イオンとなるR3 +要素及びR4 +
素とからなり、少なくとも、いくつかのグラフトがホス
フェート基を含む一連の基より成ることを特徴とするグ
ラフト化された重合体である。
【0006】(2)R1が水素で、R2がCH2−CH2
あることを特徴とする(1)項による材料である。
【0007】(3)R3 +及びR4 +が水素であり(1)項
によりグラフト化された重合体の、pH0〜12で変化
する媒体中で使用されるイオン交換体としての使用方法
である。
【0008】(4)R3 +及びR4 +又はR34 2+がA
+、Zn2+、Cu2+、Sn2+、Hg2+のような防腐性
を有すると認められる金属イオンから選択され、(1)
項によるグラフト化された重合体の、pH0〜12で変
化する媒体中で使用される防腐性を持つ材料としての使
用方法である。
【0009】(5)R3 +及びR4 +がN+を帯びた陽イオ
ンから選択され、ベンズアルコニウム、マラカイトグリ
ーン、キノリン誘導体及びクロロヘキシジンのような認
められた防腐性を有することを特徴とする(4)項によ
る使用方法である。
【0010】(6)R34 2+がCa2+である(1)項に
よるグラフト化された重合体の、骨代替物としての使用
方法である。
【0011】(7)重合体が化学的及び生物学的に不活
性な繊維上に配置され、そのグラフト化度が少なくとも
20%であるグラフト化された重合体の(6)項による
使用方法である。
【0012】(8)重合体がポリプロピレンであるグラ
フト化された重合体の(7)項による使用方法である。
【0013】(9)重合体がセルロース基材のもので、
グラフト化度が少なくとも20%である(1)項による
グラフト化された重合体の、結合剤ぬきの複合材料とし
ての使用方法である。
【0014】(10)水素及びアルキルから選択される
1と、アルキレン及びアルキレンのオキサイド及び/
又はポリオキサイドから選択されるR2とを含む原材料
をリン酸のエチレン系エステルでグラフト化することを
第1ステップとすることを特徴とする(1)項によるグ
ラフト化された重合体の製造方法である。
【0015】(11)セルロースを基材とした重合体が
リン酸のエチレン系エステルで含浸され、成形され、次
いで照射され、そのグラフト化度が20%以上であるこ
とを特徴とする(10)項による製造方法である。
【0016】(12)化学的及び生物学的に不活性な重
合体をグラフト化後、塩化カルシウム溶液に浸漬するこ
とを特徴とする(10)項による製造方法である。
【0017】(13)原料材がポリプロピレン繊維より
成り、骨代替物となりうる剛性物品を得るために、カル
シウム結合後、繊維を配向させることを特徴とする(1
2)項による製造方法である。
【0018】(14)グラフト化度を20%以上とする
ことを特徴とする、重合物を耐火性とするための(1
0)項による製造方法である。
【0019】(15)重合体が絹であり、これをグラフ
ト化ののち、柔化剤として働くカルボン酸のアミド誘導
体で含浸することを特徴とする(14)項による製造方
法である。
【0020】(16)重合体は繊維状で、グラフト化度
は20%以上であり、グラフト化ののち重合体をアルカ
リ土類塩の溶液に浸漬し、研磨、彫刻、彫り込みのよう
な仕上げ処理を行なうことを特徴とする象牙外観を有す
る物品を製造するための(10)項による製造方法であ
る。
【0021】(17)グラフト化の前に、無機充填材、
例えば、カオリンを繊維状重合体の塊りに均一に分布さ
せることを特徴とする(14)項による製造方法であ
る。
【0022】
【作用】本発明によるグラフト化された重合体の少なく
ともいくつかのグラフトは、ホエフェート基により構成
され、水素又はアルキル基であるR1、アルキレン又は
アルキレンのオキサイド及び/もしくはポリオキサイド
であるR2、互いに別々でH+、一価金属イオン、N+
帯びた陽イオンのうちから選択されるか、又は一体とな
って同一のもので、R34 2+が二価金属イオンである。
2、R4を含有し、R3 +及びR4 +はH+で広いpH範囲
にわたるイオン交換体として作用し、R3 +及びR4 +は防
腐剤として防腐作用を有し、R34 2+はCa2+で骨代替
物として、また結合剤ぬきの複合材としての作用を程す
る。
【0023】
【実施例】本発明によるグラフト化された重合体におい
て達成され、この重合体は、その中に存在する少なくと
も、そのいくつかが下記式の一連のホスフェート基より
成るものである。
【0024】
【化1】 式中、R1は水素及びアルキルから選択され、R2はアル
キレン及びアルキレンのオキサイド及び/又はポリオキ
サイドから選択され、そして、R3 +及びR4 +は互いに別
々で、それぞれH+、一価金属イオン又はN+を帯びた陽
イオンから選択されるか、又は一体となって同一で、こ
の場合はR34 2+は二価の金属イオンである。
【0025】出願人の知るところでは、たとえ、ホスフ
ェート単量体そのものは知られていても、これらは本発
明のグラフト化された重合体を生成させるために使用さ
れたことはない。本発明の重合体は、多くの用途を有す
るものである。
【0026】最初の用途では、R3 +及びR4 +はH+で、
この重合体は、非常に酸性(pH0)か、非常にアルカ
リ性(pH12)である極端なpHの媒体中でイオン交
換体として使用される。グラフトの末端ホスフェート基
(−PO32)は、強い官能基とそれより弱い官能基を
併せ持ち陽イオン交換体としての性質を有するととも
に、2価金属イオンと錯体を形成する性質も持つという
特異的な特徴を有するものである。
【0027】第2の用途では、R3 +及びR4 +又はR34
+2は、防腐性を認められた金属イオン、例えばAg+
Zn2+、Cu2+、Sn2+、Hg2+から、又は陽イオンの
形になっている防腐性分子、特に第四級アンモニウム塩
及びクロロヘキシジンの群から選択され、この重合体は
溶媒中で防腐材として使用される。この場合の溶媒のp
Hは、0〜12の間に入っている。たとえ、防腐作用を
有するグラフト化された重合体が知られていてもこれら
はアルカリ性で通常の条件下で洗濯できないという無視
できない欠点を有する。本発明の前述の重合体は、この
ような欠点を除去するものである。
【0028】第3の用途では、R34 2+はCa2+で、材
料は化学的及び生物学的に不活性な重合体を基材とし、
骨の代替物として使用されるものである。例えば、この
材料は繊維状ポリプロピレンで、グラフト化度は20%
以上である。
【0029】第4の用途では、材料はセルロースで、グ
ラフト化度は20%以上であり、これは結合剤ぬきの複
合材料として使用される。
【0030】第5の用途では、グラフト化度は20%以
上で、グラフト化された重合体は耐火性を有する。
【0031】第6の用途によれば、グラフト化された重
合体は、象牙のような外観を有する。このようにするた
め、材料は繊維状であり、グラフト化度は20%以上
で、R34 2+はアルカリ土族から選ばれた陽イオンであ
ることが好ましい。そして、このものは繊維材料中に無
機充填材、例えばカオリン粉末を含んでいることが望ま
しい。
【0032】本発明のグラフト化された重合体の好まし
い変形では、R1はCH3で、R2はCH2−CH2基であ
る。
【0033】本発明は、また、先に述べたグラフト化さ
れた重合体の製造工程にも関するものである。この工程
は、少なくとも1種の下記式のリン酸のエチレン系エス
テルで、原料重合体をグラフト化する第1ステップより
成るものである。
【0034】
【化2】 式中、R1は水素及びアルキルから選択され、R2はアル
キレン及びアルキレンのオキサイド及び/又はポリオキ
サイドから選択される。
【0035】他の特徴及び長所は、これから与えられる
ホスフェートグラフトを有する重合体の具体例及び用途
に関するいくつかの例についての記述を読めば、明らか
になろう。用途の例は、精製目的のために成形された物
品を遠近法で模式図的に表現した図1に示されており、
ホスフェート基を有する重合体から製造されたものであ
る。
【0036】(例1)重合体材料は、ポリプロピレン織
物である。これを10kGyで電子線照射にかけ、ホモ
重合を減衰させるために0.5〜1g/lの硫酸銅を含
むエチレングリコールメタクリレートホスフェート(E
GMAP)溶液に浸漬し、次いで、窒素で3分間脱気
し、100℃で3時間加熱する。
【0037】次の表1は、グラフト化度(A)とグラフ
トの結合能力(B)の値を含浸溶液におけるEGMAP
の濃度(C1)及び硫酸銅の濃度(C2)の関数として示
す材料の重量表である。グラフト化度Eg(A)は、抽
出後に測定され、次式に等しい。
【0038】「数1」
【0039】式中、W1はグラフト化された材料の重量
であり、W0はグラフト化前の材料の重量である。
【0040】グラフト化度(A)に対して与えられた値
は、10個の非常に再現性の高い検定(偏差最大+2
%)の平均値である。
【0041】この最初の例は、EGMAPとのグラフト
化がかなり高い程度に行なわれる可能性を示し、イオン
交換においても錯化工程においても高い結合能力に至る
ことを示している。
【0042】EGMAP溶液は、200ppmの安定剤
を添加する外は貯蔵中に特別な注意を払わなくても、保
存される76%の濃厚貯蔵液を希釈するだけで得られる
ことも、また、注目すべきことである。
【0043】(例2)繊維材料は、綿布である。グラフ
ト化操作は、30%EGMAP溶液を含浸させ、次いで
取り上げ度が100%になるまで含浸が終った布を絞
り、真空中、不活性媒体中で、含浸された材料に照射を
することによって行なわれる。
【0044】10〜30kGyの範囲で変化する照射量
を使って、異なった検定が行なわれた。得られたグラフ
ト化のパーセントは、使用された照射量のいかんにかか
わらず、15.1〜17%の範囲内にあり、実質的には
一定であった。
【0045】(例3)材料は、ビスコース80%とポリ
エステル20%より成る不織布である。グラフト化の条
件は(例2)と同じで、グラフト化度は照射量10及び
20kGyで17.4である。
【0046】さらに、不活性媒体中ではなく、空気の存
在下で照射して検定が行なわれた。得られたグラフト化
度は、10kGyの照射に対しては12.8%で、20
kGyの照射に対しては、12.9%であった。
【0047】(例4)上の(例1)、(例2)及び(例
3)によってグラフト化された重合体は、下記一般式の
繰り返し単位を有するグラフトを持っている。
【0048】
【化3】 これらの重合体は、その結合能力に依存する濃度限界の
範囲内で防腐作用があることが知られている銀、銅、亜
鉛、スズ、及び水銀のような金属イオンを交換し、錯化
することができる。
【0049】錯化は、異なった金属塩類を含む浴中で、
グラフト化された材料をパッドする1回だけの含浸によ
り、実質的には、直ちに達成される。
【0050】金属イオン濃度により、また、適用される
形態が単一浴を使用するか、一連の複数浴を使用するか
により、結合した金属イオン及びそれらの濃度の機能に
従って、異なった防腐作用のスペクトルを持った材料を
得ることができる。(R3 +、R4 +又はR34 2+
【0051】先に述べた材料(例1)から(例4)は、
極端な酸性pH(pH0)から通常の洗浄媒体に伴なう
塩基性pH(pH12)までの間で完全に安定である。
【0052】防腐作用があることが知られていると、金
属イオンに対して云われて来たことは、陽イオン型のい
くつかの防腐性分子、特に第四級アンモニウム分子群に
ついても当てはまることである。例えば、下記一般式の
ベンズアルコニウム陽イオン:
【0053】
【化4】 式中、nは7から18の間で変化する。下記一般式のマ
ラカイトグリーン染料に対応する陽イオンによって例示
される。
【0054】
【化5】 下記一般式のキノリンから導かれる陽イオン、
【0055】
【化6】 及び下記一般式のクロロヘキシジン陽イオン。
【0056】
【化7】 (例5)250g/m2の紙10枚が50%EGMA溶
液で含浸され、取り上げ度が約100%となるようにパ
ッドされ、次いで密閉容器の中に置かれる。容器を密閉
する前に、室温における水の蒸気圧が達成されるまで、
すなわち、約20mmHgに達するまで、容器内で低真
空にされる。全体が照射量10kGy(1MRad)に
達するようにγ−イオン化放射線で照射される。
【0057】グラフト化されたセルロース材料は、はじ
めの10枚の異なった構成層が、もはや剥離できないと
ころまで密で均一な構造体として得られる。
【0058】ホスフェート基の含有率の高いセルロース
基材の錯体材料は、このようにして結合剤なしに生成さ
れた。
【0059】(例6)上の(例5)を読むことによっ
て、出発重合体材料を成形し、グラフト化された重合体
から出発した小型で与えられた形状を維持する目的物を
製造することは極めて容易であることがわかる。
【0060】この可能性は、イオン交換−錯化物品の製
造に適用するのが特に有益な適用法である。このような
物品は、濾過材やイオン交換カラムのような付属品なし
に直接使用することができる。これらの物品は、例え
ば、濾過器、散水装置又は濾過マントルのような通常の
円すい形である。
【0061】この形状の物品1は、図1に示してある。
EGMAによる100%の含浸ののち、1枚の紙2は、
それ自身巻き上げられ、一部、円筒管4の末端3のまわ
りに巻かれた。紙2で覆われた上述の末端3の先端はい
くつかの孔5があけられる。
【0062】このようにして作り上げられた組み立て体
は、密閉容器の中に置かれ、上の例5で述べられたと同
じ処理に付される。グラフト化ののち、小型物品1が得
られる。これは、イオン交換−イオン錯化に直接使用す
ることができる。精製すべき水を矢印Fで示される様
に、管4の空いている端6を通して導入する。水は、イ
オン交換体の本体7の末端孔5を通って分散する。イオ
ン状態で溶けている物質はイオン交換又は錯化によって
留められ、矢印Gにより示される様に物品1から流出す
る水は精製された水である。
【0063】上の実施で、紙の巻物の厚さは1cmであ
り、圧力0.5バールで観察された流速は、水溶性の種
類のものの精製及び分離のために使用される型の分離技
術の通常工程には完全に適用可能であった。EGMAホ
スフェート単量体がすべて重合された場合には、その全
量は重量でセルロースの50%に達することに注目すべ
きである。得られた物品1は完全に安定で、均一な集合
体を形成している。
【0064】(例7)ポリプロピレン繊維が一時的に圧
搾できる鋳型に均一に分布され、過剰とならない様な量
と濃度のEGMAP溶液で含浸される。組み立て全体
は、10kGyの照射量が製品全体に行き渡るようにガ
ンマー線(例えば、コバルト起源の)に曝される。この
操作は室温で行なわれる。あるいは、グラフト化操作の
間に単量体が繊維塊全体に行き渡るように分散を促進す
るために80℃で行なえばなお一層よい。鋳型から取り
はずして得られる物品は、均一で非常に堅固である。こ
の物品は、溶液が物品全体に完全に分散するまで、20
%塩化カルシウム溶液に浸漬する。化学量論による計算
により、分散が完了したことを確認する。先に述べた条
件下では、EGMAPのグラフト化度は25%程度であ
り、これは錯化により5%程度のカルシウムの結合を可
能ならしめる程度である。
【0065】得られた目的物は、骨の代替物として使用
することができる。このカルシウムは、ホスフェート官
能基と結合し、必要な機能として、カルシウムの保存又
は回復に関与する器官に行き渡っている法則に従う。
【0066】この物品の形状と構造は、骨の代替物であ
ることを目的とする物の機能により決定されることは明
白であろう。特に、この代替物が、使用に際して、より
密接に天然の骨に近付くように、脈管及び/又は中央導
管の腔を備え持っているとよい。
【0067】ポリプロピレン繊維以外の他の基材も考え
られる。しかしながら、他の基材は化学的及び生物学的
に不活性で、かつ、物品が高い機械的強度を有すること
が必要である。この強度は、長い骨の場合、繊維を選択
的に縦方向に充分配向させるか又は圧迫を受けやすい対
象を量で分散することにより得られる。
【0068】(例8)30g/m2の絹布がEGMAP
の30%溶液で含浸され、次いで、20mmHgの部分
真空における20kGy(2MRad)の照射量で加速
された電子によって活性化される。
【0069】乾燥されたのち、布は秤量される。グラフ
ト化度は36%である。グラフト化によって与えられた
固い感触は、SAPAMINE OCの名称で知られる
柔軟剤で含浸することにより修正される。この柔軟剤
は、陽イオン型のカルボン酸のアシド誘導体であり、羊
毛及び絹の仕上げ剤として使用されるものである。
【0070】完全に柔軟性を回復した布は、ASTM
D1230.83基準に従って耐火試験に付される。炭
化された表面は、約40cm3で、これは、分類Bに相
当する。
【0071】比較のため、グラフト化しない布が、同じ
テストに付された。炭化された表面は約150cm
3で、これは分類Dに相当する。
【0072】(例9)ポリプロピレン繊維とカオリン粉
末が一時的に圧搾できる鋳型に均一に分布され、次い
で、上の例7の方法がグラフト化と塩化カルシウム溶液
への浸漬について適用される。得られる物品は、研磨の
のちは、象牙に似た外観と堅固さを有している。
【0073】このものは、また、バルクで彫刻され、刻
み込まれることができる。
【0074】無機充填物の存在は、研磨の質を高め、材
料の堅固さを改善する。他の繊維もまた使用され、従っ
て、グラフト化技術も適用される。
【0075】この発明は、制限的でない例として記述さ
れた具体例及び利用形態に限定されるものではなく、可
能な全ての改変を網羅するものである。特に、他の単量
体は、共重合グラフト化を行なうために、グラフト化中
にホスフェート単量体と一緒に用いられてもよい。
【0076】
【発明の効果】本発明によるグラフトの末端ホスフェー
ト基(−PO32)は、強い官能基とそれより弱い官能
基を併せ持ち陽イオン交換体としての性質を有するとと
もに、2価金属イオンと錯体を形成する性質も持つとい
う特異的な特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す小型物品の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1…小型物品 2…紙 3…末端 4…管 6…端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロジェ、シャトラン フランス国69380 リズィュー パール ローザンヌ、アレ デ モン ドール ボ ワ ディュー、36 (72)発明者 ルイ、ガベ フランス国69005 リヨン、リュ デュ ドクトゥール ロカル、110 (72)発明者 ダニエル、ワッティ フランス国69380 リズィュー パール ローザンヌ、アレ デュ ボア ダル ボ ワ デュ、4 (72)発明者 ジャン・フランソワ、コンベ フランス国69001 リヨン、ケ センヴァ ンセン、38 (72)発明者 ロベール、マソロ フランス国69300 ウリン、リュベルトロ、 45

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素及びアルキルから選択されたR1
    素と、アルキレン及びアルキレンのオキサイド及び/又
    はポリオキサイドから選択されたR2要素と、それぞれ
    互いに別々でH+、一価金属イオン及びN+を帯びた陽イ
    オンから選択されるか、又は一体となって同一で、この
    場合はR34 2+は二価の金属イオンとなるR3 +要素及び
    4 +要素とからなり、少なくともいくつかのグラフトが
    ホスフェート基を含む一連の基より成ることを特徴とす
    るグラフト化された重合体。
  2. 【請求項2】 R1が水素で、R2がCH2−CH2である
    ことを特徴とする請求項第1項による材料。
  3. 【請求項3】 R3 +及びR4 +が水素であり請求項第1項
    によりグラフト化された重合体の、pH0〜12で変化
    する媒体中で使用されるイオン交換体としての使用方
    法。
  4. 【請求項4】 R3 +及びR4 +又はR34 2+がAg+、Z
    2+、Cu2+、Sn2 +、Hg2+のような防腐性を有する
    と認められる金属イオンから選択され、請求項第1項に
    よるグラフト化された重合体の、pH0〜12で変化す
    る媒体中で使用される防腐性を持つ材料としての使用方
    法。
  5. 【請求項5】 R3 +及びR4 +がN+を帯びた陽イオンか
    ら選択され、ベンズアルコニウム、マラカイトグリー
    ン、キノリン誘導体及びクロロヘキシジンのような認め
    られた防腐性を有することを特徴とする請求項第4項に
    よる使用方法。
  6. 【請求項6】 R34 2+がCa2+である請求項第1項に
    よるグラフト化された重合体の、骨代替物としての使用
    方法。
  7. 【請求項7】 重合体が化学的及び生物学的に不活性な
    繊維上に配置され、そのグラフト化度が少なくとも20
    %であるグラフト化された重合体の請求項第6項による
    使用方法。
  8. 【請求項8】 重合体がポリプロピレンであるグラフト
    化された重合体の請求項第7項による使用方法。
  9. 【請求項9】 重合体がセルロース基材のもので、グラ
    フト化度が少なくとも20%である請求項第1項による
    グラフト化された重合体の、結合剤ぬきの複合材料とし
    ての使用方法。
  10. 【請求項10】 水素及びアルキルから選択されるR1
    と、アルキレン及びアルキレンのオキサイド及び/又は
    ポリオキサイドから選択されるR2とを含む原材料をリ
    ン酸のエチレン系エステルでグラフト化することを第1
    ステップとすることを特徴とする請求項第1項によるグ
    ラフト化された重合体の製造方法。
  11. 【請求項11】 セルロースを基材とした重合体がリン
    酸のエチレン系エステルで含浸され、成形され、次いで
    照射され、そのグラフト化度が20%以上であることを
    特徴とする請求項第10項による製造方法。
  12. 【請求項12】 化学的及び生物学的に不活性な重合体
    をグラフト化後、塩化カルシウム溶液に浸漬することを
    特徴とする請求項第10項による製造方法。
  13. 【請求項13】 原料材がポリプロピレン繊維より成
    り、骨代替物となりうる剛性物品を得るために、カルシ
    ウム結合後、繊維を配向させることを特徴とする請求項
    第12項による製造方法。
  14. 【請求項14】 グラフト化度を20%以上とすること
    を特徴とする、重合物を耐火性とするための請求項第1
    0項による製造方法。
  15. 【請求項15】 重合体が絹であり、これをグラフト化
    ののち、柔化剤として働くカルボン酸のアミド誘導体で
    含浸することを特徴とする請求項第14項による製造方
    法。
  16. 【請求項16】 重合体は繊維状で、グラフト化度は2
    0%以上であり、グラフト化ののち重合体をアルカリ土
    類塩の溶液に浸漬し、研磨、彫刻、彫り込みのような仕
    上げ処理を行なうことを特徴とする象牙外観を有する物
    品を製造するための請求項第10項による製造方法。
  17. 【請求項17】 グラフト化の前に、無機充填材、例え
    ば、カオリンを繊維状重合体の塊りに均一に分布させる
    ことを特徴とする請求項第14項による製造方法。
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