JPH063165A - 光ファイバエンコーダ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は光ファイバエンコーダに関し、特
に、受光部に入光される回転検出光信号を光ファイバ増
幅器で増幅することを特徴とする。 【構成】 本発明による光ファイバエンコーダは、回転
検出光信号(1b)が光ファイバ増幅器(10)で増幅され、光
量増によるＳ／Ｎ比の高い回転検出信号を得ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバエンコーダ
に関し、特に、受光部に入光される回転検出光信号を光
ファイバ増幅器で増幅するための新規な改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、用いられていたこの種の光ファイ
バエンコーダとしては、一般に、図４で示す構成が採用
されていた。すなわち、図４において符号１で示される
ものはレーザ光源よりなる光源であり、この光源１から
の光１ａは、光カプラ２、光ファイバケーブル３及びセ
ンサヘッド７を介して回転符号板４に照射される。この
回転符号板４に形成された符号４ａは、この光１ａによ
って読み取られ、反射光よりなる回転検出光信号１ｂと
して光カプラ２をへてフォトダイオードからなる受光部
５に入射し、電気信号５ａに変換して信号処理回路６に
入力される。

【０００３】この信号処理回路６では、この電気信号５
ａに基づいて、エンコーダ信号を作成し、他の装置の制
御を行うように構成していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の光ファイバエン
コーダは、以上のように構成されていたため、次のよう
な課題が存在していた。すなわち、回転検出光信号は、
センサへッド及び光学部品を介して電気信号に変換され
るため、受光部にて受光される光量は極めて少なく、そ
の後の信号処理回路には高利得の増幅器を必要とし、そ
のため、外来ノイズに弱く、応答速度も遅く、Ｓ／Ｎ比
を向上させることが極めて困難であった。

【０００５】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、受光部に入力される回転検
出光信号を光ファイバ増幅器で増幅されるようにした光
ファイバエンコーダを得ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明による光ファイバ
エンコーダは、光源からの光を光ファイバケーブルを介
して回転符号板に送り、前記回転符号板の符号を読み取
った回転検出光信号を前記光ファイバケーブルを介して
受光部で受光し、電気信号として信号処理回路部に入力
するようにした光ファイバエンコーダにおいて、前記回
転検出光信号は光ファイバ増幅器で増幅される構成であ
る。

【０００７】さらに詳細には、前記光ファイバ増幅器
は、希土類をドープした構成の増幅用光ファイバよりな
る構成である。

【０００８】

【作用】本発明による光ファイバエンコーダにおいて
は、符号読み取り後の回転検出光信号は、光ファイバ増
幅器にて増幅された後、受光部で電気信号に変換され、
信号処理回路に対してＳ／Ｎ比の良好な信号を入力し、
高精度の回転検出を行うことができる。

【０００９】

【実施例】以下、図面と共に本発明による光ファイバエ
ンコーダの好適な実施例について詳細に説明する。な
お、従来例と同一又は同等部分には同一符号を付して説
明する。図１から図３迄は、本発明による光ファイバエ
ンコーダを示すもので、図１はブロック図、図２は図１
の要部の詳細構成図、図３は図１の詳細実施例を示す構
成図である。

【００１０】図１において符号１で示されるものはレー
ザ光源よりなる光源であり、この光源１からのパルス光
よりなる光１ａは、光カプラ２、光ファイバケーブル３
及びセンサヘッド７を介して回転符号板４に照射され
る。

【００１１】この回転符号板４に形成された符号４ａ
は、この光１ａによって読み取られ、反射光よりなる回
転検出光信号１ｂとして光カプラ２及び光ファイバ増幅
器１０を経て光量増幅後にフォトダイードからなる受光
部５に入射し、電気信号５ａに変換して信号処理回路６
に入力される。

【００１２】この信号処理回路６では、従来よりもゲイ
ンの高い電気信号５ａが入力されているため、Ｓ／Ｎ比
の高い高精度の信号処理による回転検出信号を得ること
ができる。

【００１３】前記光ファイバ増幅器１０は、原理的に
は、図２で示すように構成されており、回転検出光信号
１ｂは、第１フィルタ２０を介して、希土類であるエル
ビウム等をドーピングした構成よりなる周知の増幅用光
ファイバ２１の入口部２１ａに入光すると共に、同時
に、図３に示す励起光源２２からの励起光２２ａが入光
されている。

【００１４】前記増幅用光ファイバ２１の出口部２１ｂ
から出光した回転検出光信号１ｂは、第２フィルタ２３
を通過して増幅後の回転検出光信号１ｂＡとして受光部
５を経て前述の信号処理回路６に入力される。なお、前
記出口部２１ｂからの励起光２２ａは第２フィルタ２３
で光軸外に出される。

【００１５】また、本出願人が実際に行った実験例は、
次の通りである。なお、前記回転検出光信号１ｂと励起
光２２ａの波長は、ある特定のものを選ぶ必要があり、
１例としては、回転検出光信号１ｂが１.５５μm、励起
光２２ａが１.４８μmである。前記励起光２２ａの励起
パワーを２０mＷとし、帯域１〜４ＴＨＺとすると、飽
和出力が１０dＢm(ＭＡＸ)で、信号の利得は４０〜５０
dＢとなった。従って、従来構成に比べると、利得で約
１万倍とすることができた。

【００１６】前述の構成は、特に、損失の大きい高速信
号処理が必要とされる前述の時分割多重式の構成におい
て効果的である。

【００１７】

【発明の効果】本発明による光ファイバエンコーダは、
以上のように構成されているため、次のような効果を得
ることができる。すなわち、受光部に入光する前の回転
検出光信号を光増幅することができるため、信号処理回
路に入力される回転検出信号の利得を大幅に上げること
ができ、Ｓ／Ｎ比の高い回転検出信号を容易に得ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による光ファイバエンコーダを示すブロ
ック図である。

【図２】図１の要部の詳細構成図である。

【図３】図１の詳細実施例を示す構成図である。

【図４】従来の構成を示すブロック図である。

【符号の説明】

１ 光源 １ａ 光 １ｂ 回転検出光信号 ３ 光ファイバケーブル ４ 回転符号板 ４ａ 符号 ５ 受光部 １０ 光ファイバ増幅器 ２１ 増幅用光ファイバ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光源(1)からの光(1a)を光ファイバケー
   ブル(3)を介して回転符号板(4)に送り、前記回転符号板
   (4)の符号(4a)を読み取った回転検出光信号(1b)を前記
   光ファイバケーブル(3)を介して受光部(5)で受光し、電
   気信号(5a)として信号処理回路部(6)に入力するように
   した光ファイバエンコーダにおいて、前記回転検出光信
   号(1b)は光ファイバ増幅器(10)で増幅される構成とした
   ことを特徴とする光ファイバエンコーダ。
2. 【請求項２】 前記光ファイバ増幅器(10)は、希土類を
   ドープした構成の増幅用光ファイバ(21)を有することを
   特徴とする請求項１記載の光ファイバエンコーダ。