JPH06315769A - 電気溶接機 - Google Patents

電気溶接機

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JPH06315769A
JPH06315769A JP46794A JP46794A JPH06315769A JP H06315769 A JPH06315769 A JP H06315769A JP 46794 A JP46794 A JP 46794A JP 46794 A JP46794 A JP 46794A JP H06315769 A JPH06315769 A JP H06315769A
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discharge signal
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Hidekazu Tsuda
英一 津田
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SOMATSUKUSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単位時間当りの溶接回数能力を高めるとと
も、溶接作業の迅速化、及び溶接時の発熱を抑制し、電
極支持部の温度上昇を抑制する。 【構成】 交流電源が入力される電源プラグ5、溶接電
流を生成するトランス36、このトランス36への電力
供給をオン.オフ制御するトライアック37および放電
信号発生手段31を有する。放電信号発生手段31は、
可変抵抗器49で定された時間T2だけトライアック3
7をオンさせ、溶接を行なう。放電信号発生手段31か
らのトリガ状の放電信号は、ドライブ回路43、放電信
号変換部45を介してトライアック37のゲート端子3
71に送出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、商用交流電源から大電
流を生成し、この大電流を放電して溶接を行なう電気溶
接機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高い寸法精度が要求される樹脂成
形用の金型等において、キャビティー面に肉盛り等の補
修を施すための溶接作業を行なうと、溶接時に発生する
熱により、金型の溶接個所あるいはこの近傍に変形や歪
が発生することがあり、この結果、かかる金型で生産さ
れた成形品の表面にふくらみを生じさせる等の不都合を
発生させることがあった。このため、精度が要求される
金属加工物等に対する各種の補修作業には所要出力の電
気溶接機を使用して、大量の熱の発生を抑制していた。
【0003】かかる補修のための溶接作業は、従来、溶
接の対象となる母材に金属粉や極めて小径の鋼球等を油
脂等でドロ状にしたペイストと呼ばれる媒体を載せ、溶
接用の電極をこのペイスト中に挿入して電流を流すこと
により発熱する抵抗熱で行なっていた。このような溶接
方法では、電極と母材との間に大電流を流す必要があ
り、このための溶接機としてはスライダック,昇圧トラ
ンス以後の直流電源から、一旦大容量のコンデンサに電
流を充電しておき、その後電磁開閉器、出力トランス等
を介して一度に放電して大電流を得るものが使用されて
いた。
【0004】即ち、コンデンサに電流が充電された後、
母材上のペイスト中に電極を挿入し、母材に対する電極
の位置を確定した後、足でフットスイッチを踏むことに
よりリレーを動作させて上記電磁開閉器を閉成し、コン
デンサの電荷を一機に放電させて溶接電流を流し、その
後再び充電を開始させ、この間にペイストと電極をわず
かに移動させて、電極の次の位置を確定し、しかもコン
デンサの充電が完了していれば、再度フットスイッチを
踏むことにより溶接作業を行っていた。そして、前述し
た肉盛り作業等においては、電極をわずかに移動しなが
ら、このような溶接作業を長時間繰返し行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】また、出願人は上記し
たフットスイッチで溶接を開始する手動モードでの溶接
作業の他、充電完了毎に電極と母材との接触を検出して
溶接開始を可能とする自動モードを設けた溶接機を検討
したが、この場合も前述同様充電のための待ち時間が必
要となり、作業能率の向上が果たせなかった。
【0006】そして、コンデンサ充電方式を採用してい
るため、その周辺回路部品としては、昇圧トランス、ス
ライダック等が必要となり、小型化の要請に反してい
た。
【0007】また、長時間の溶接作業で電極の温度が徐
々に上昇することにより、これを支持する電極支持部の
温度も上昇してしまい、この電極支持部の近傍を握って
作業するオペレータに不快感を与え、操作性としても理
想的ではなかった。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、溶接機の単位時間当りの溶接可能な回数を増大
させることによる溶接作業の迅速化を可能とし、乃至は
溶接時の発生熱の抑制、また電極や電極支持部等の温度
上昇の抑制を可能にする電気溶接機を提供することを目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
1次側が商用交流電源に接続可能なトランスと、2次側
に直列接続され、前記トランス出力を受けて先端から放
電を行う電極と、前記電極を支持する電極支持部と、溶
接指示に応じて所定時間だけ放電信号を出力する放電制
御手段と、前記商用交流電源と前記電極間であって前記
トランスに直列接続され、前記放電制御手段からの放電
信号により閉成する開閉手段とを備えたものである。
【0010】請求項2に係る発明は、前記開閉手段とし
て双方向制御整流素子を備えたものである。
【0011】請求項3に係る発明は、前記放電制御手段
は、母材と前記電極との接触を検出する接触検出手段
と、前記接触検出手段が母材と電極との接触を検出した
信号を出力すると、所定時間だけ前記開閉手段に前記放
電信号を出力する放電信号発生手段とを備えたものであ
る。
【0012】請求項4に係る発明は、前記所定時間を設
定する放電時間設定手段を備えたものである。
【0013】請求項5に係る発明は、前記接触検出手段
は母材と電極との接触が予め設定された時間を越えたと
き、前記放電信号発生手段に接触検出信号を出力するも
のとした。
【0014】請求項6に係る発明は、前記電極支持部は
前記電極の先端側へ向けて気体流通路が貫通形成されて
おり、圧縮気体源からの気体を供給する気体供給手段か
ら前記気体流通路を介して圧縮気体が前記電極に噴射さ
れるようになされたものである。
【0015】請求項7に係る発明は、前記電極支持部は
前記気体流通路からの噴射気体を前記電極の先端方向へ
向ける噴射口を有するとともに、前記噴射口に対向して
放熱部材が形成されているものである。
【0016】請求項8に係る発明は、更に、1次側が商
用交流電源に接続可能な第2トランスと、前記第2トラ
ンスの2次側に接続された整流手段と、整流出力をスイ
ッチングするスイッチング手段と、前記スイッチング手
段の出力を受けて先端から放電を行う溶接棒と、前記溶
接棒を支持する溶接棒支持部と、放電信号を出力し、そ
の出力時間だけ前記スイッチング手段をオンさせる放電
制御手段と、前記放電信号の出力時間と休止時間とを設
定する時間設定手段と、前記商用交流電源を前記トラン
スと前記第2トランスとに選択的に切り換え接続する切
換スイッチとを設けたものである。
【0017】
【作用】上記請求項1の発明によれば、前記放電制御手
段からの放電信号により開閉手段が所定時間だけ閉成さ
れると、その都度商用交流電源からトランスを介して溶
接電流がこの所定時間だけ電極から放電され、連続的放
電が行なえると共に、溶接時の過大な発熱が抑制され
る。
【0018】上記請求項2の発明によれば、双方向制御
整流素子により電極と商用交流電源との間の開閉が切換
制御される。
【0019】請求項3の発明によれば、前記接触検出手
段から母材と電極との接触を検出した信号が出力される
と、放電信号発生手段が所定時間だけ開閉手段を閉成し
て溶接が行なわれる。
【0020】請求項4の発明によれば、放電時間設定手
段により放電時間の調整が行なえる。
【0021】請求項5の発明によれば、電極と母材との
接触が予め設定された時間を越えると、放電信号発生手
段から放電信号が出力される。これにより、母材に対す
る電極位置が確定してから、放電が開始される。
【0022】請求項6の発明によれば、圧縮気体源から
供給された圧縮気体は、電極支持部内の気体流通路に供
給されて電極側に噴射される。これにより、電極や電極
支持部の放熱が促進される。
【0023】請求項7の発明によれば、噴射口からの圧
縮気体は放熱部材に噴射されるので放熱が促進されると
共に、電極先端方向への噴射が遮られるので母材上のペ
イスト等を吹き散らすことがなくなる。
【0024】請求項8の発明によれば、切換スイッチに
より商用交流電源が第2トランス側に接続されると、整
流後の直流電流が時間設定手段で設定された時間だけオ
ンして溶接棒に、その間、溶接電流が放電される。ま
た、時間設定手段により通電と通電との間の休止時間も
設定され、溶接が所要の間隔周期で行われる。
【0025】
【実施例】本発明に係る電気溶接機について、図1〜図
3を用いて説明する。図1は前方斜視図、図2は後方斜
視図、図3は内部ブロック構成図である。
【0026】まず、図1,2に示すように本発明に係る
電気溶接機は、溶接動作の制御と溶接電流の生成を行な
う本体1、把持部2、手動モード時に電気溶接機の起動
を行なうフットスイッチ3、圧縮気体源に接続される気
体供給口4、及び商用交流電源に接続される電源プラグ
5等で構成されている。そして、この本体1のフロント
パネル6の下部には、電極ターミナル7、母材ターミナ
ル8、ホース接続口9、コネクタ10等が設けられてい
る。この電極ターミナル7と把持部2間には電極ケーブ
ル11が接続され、一方、母材ターミナル8と溶接対象
である金型等の母材14には母材ケーブル12が接続さ
れ、これら電極ケーブル11と母材ケーブル12とによ
り溶接電流の供給ループが形成されている。また、ホー
ス接続口9には把持部2側に圧縮気体を供給するホース
13が接続され、コネクタ10にはフットスイッチ3が
接続されている。
【0027】一方、本体1のリアパネル15には図2に
示すように、電源プラグ5と気体供給口4とが設けられ
ており、気体供給口4は圧縮空気等を生成する図外の圧
縮気体源に接続され、電源プラグ5はAC110V又は
AC220V等の商用交流電源に接続されている。
【0028】本体1の内部には、図3に示すように放電
制御手段30が備えられており、この放電制御手段30
は溶接動作を行なわす放電信号を出力する放電信号発生
手段31と、この放電信号発生手段31に対する各種の
入出力信号を生成する複数の回路及び部材とから構成さ
れている。
【0029】放電信号発生手段31は内部にマイコンを
有し、各回路からの入力信号に基づいて信号処理を施
し、後述のドライブ回路43へ放電信号を出力するもの
である。
【0030】電源スイッチ33はフロントパネル6に取
り付けられ、電源プラグ5からの交流電源の放電制御手
段30への供給,遮断を切り換えるものである。接点3
4は、前述の気体供給口4からの圧縮空気の供給が有る
場合にオンする圧力スイッチ144(図7参照)の接点
であって、交流電源ラインに介設されている。
【0031】ACサイクル同期回路35は、後述するト
ライアック37のオンタイミングのための信号、即ち交
流電圧のゼロクロスのタイミングに同期した信号を生成
するものである。
【0032】トランス36は、その一次側がトライアッ
ク37を介して、接点34を通して入力される交流電源
に接続され、一方、2次側はその両端が電極ターミナル
7と母材ターミナル8とにそれぞれ接続されている。こ
のトランス36は、降圧トランスで所要の溶接電流が得
られる巻線数比に設定されている。前記双方向制御整流
素子として例えばトライアックを用い、このトライアッ
ク37は、トランス36の1次側に介設されており、そ
のゲート端子371にトリガとしての後述の放電信号が
入力されることにより、交流電源とトランス36間の接
続,遮断を切り換え制御するものである。
【0033】把持部2の先端部には放電を行なうための
電極230が電極支持部材210(図5参照)に交換可
能に取り付けられている。そして、溶接時には、この電
極230から溶接電流が母材14に流れることにより溶
接が行なわれるようになっている。
【0034】また、トランス36の2次側には電極23
0と母材14との接触を検出する接触検出手段が、該手
段の保護上用いることが好ましいリレー接点38を介し
て接続されている。この接触検出手段は、検出用信号と
しての高周波信号を発振し、出力する発振回路39、こ
の検出用信号を取り込んでそのレベルを判定するレベル
判定回路40、およびこれら両回路39,40とトラン
ス36の2次側間との絶縁を行なうためのトランス等か
らなる絶縁回路41,42が介設されて構成されてい
る。発振回路39で生成された検出用信号は、絶縁回路
41、リレー接点38を介してトランス36の2次側へ
出力されると共に、絶縁回路42を介してレベル判定回
路40に出力される。
【0035】トランス36の2次巻線は、電極ターミナ
ル7と母材ターミナル8とを介して電極230と母材1
4とに接続されているので、両ターミナル7,8間は、
電極230が母材14に対し非接触であれば解放され、
一方、電極230と母材14とが接触すると短絡に近い
状態にされることとなる。従って、リレー接点38の閉
成中において、電極230と母材14とが接触した時に
は、絶縁回路42の入力側の端子間が短絡されることに
なり、この結果、図4の信号aに示すように検出用信号
のレベルが非接触時に比して極めて小さくなる。レベル
判定回路40は、この低レベルへの変化を検出すること
により、電極230と母材14との接触を判断する。こ
の判断結果(図4,信号b)は、放電信号発生手段31
に入力される。
【0036】なお、トランス36の2次巻線のインダク
タンスは、検出用信号の高周波数に対して比較的高イン
ピーダンスを示すので、電極230と母材14との非接
触時における検出用信号のレベル変化を大きくすること
ができ、これにより上記接触の確実な検出を可能にして
いる。
【0037】放電信号発生手段31は、レベル判定回路
40からの出力信号がローレベルに変化し、このローレ
ベルがT1時間継続すると、図4の信号cに示すように
T2時間だけ交流電源のゼロクロスタイミングのトリガ
信号としての放電信号を出力する。ドライブ回路43
は、この放電信号をそのまま放電信号変換部45へ出力
すると共に、T2時間幅を有する信号(図4,信号d)
に変換してリレーコイル44へ出力する。リレーコイル
44は信号dのローレベル期間だけ駆動が解除され、リ
レー接点38を開成して上記絶縁回路41,42と電極
230との接続を遮断し、レベル判定回路40による電
極230と母材14との接触判定を禁止させる。
【0038】また、放電信号変換部45は内部にフォト
カプラ等を有しており、上記放電信号が入力されると上
記フォトカプラを介してトリガとしての放電信号をトラ
イアック37のゲート端子371へ出力し、T2時間だ
けトライアック37を交流電源のゼロクロスタイミング
毎にオン起動させる。このため、トライアック37が起
動されて交流電源とトランス36の1次側がこのT2時
間連続的に接続され、2次側から溶接電流(図4,信号
e)が電極230に最適効率で供給され、溶接が行なわ
れる。
【0039】なお、上記T1,T2の計時は、放電信号
発生手段31内のタイマーによって行なわれている。
【0040】波形整形回路46は、フットスイッチ3か
ら入力されるオン信号のノイズを除去すべく波形整形し
て、放電信号発生手段31の端子P1に出力するもので
ある。放電信号発生手段31は、波形整形回路46から
のハイレベルのオン信号が端子P1に入力されるとドラ
イブ回路43へT2幅の放電信号を出力して、フットス
イッチ3に連動した溶接を可能にしている。モード切換
スイッチ47はフットスイッチ(手動)モードと自動モ
ードによる溶接を切り換えるモード切換スイッチでフロ
ントパネル6の適所に配設されている。そして、波形整
形回路46は、このモード切換スイッチ47が自動モー
ド側に切り換えられると、フットスイッチ3から入力さ
れるオン信号を無視すべく、ハイレベルの信号を放電信
号発生手段31の端子P2に出力するようになってい
る。
【0041】設定信号変換回路48は、放電時間設定手
段としての可変抵抗器49の両端子間に所定レベルの電
圧を印加し、可動接点からの出力電圧を取り込み、その
取り込み電圧レベルに応じた信号を、放電信号発生手段
31に出力するものである。放電信号発生手段31は、
設定信号変換回路48から入力された電圧レベルに応じ
て、前記T2の幅を可変するようにしている。
【0042】遅延時間設定部50は、例えば半固定の抵
抗器で構成されており、この半固定抵抗器の設定電圧
が、放電信号発生手段31に入力される。放電信号発生
手段31は、その入力電圧に応じて前記T1の幅が設定
されるようにしている。
【0043】なお、電源回路51は、例えば発振回路3
9等に所要の直流電源を供給するもので、初期リセット
回路52は、この電源回路51の立上り時あるいは必要
時に、放電信号発生手段31の動作を初期状態にリセッ
トするものである。
【0044】なお、電極230と母材14との接触の検
出は、上記接触検出方法に代えて、例えば、電極230
部分に光学的あるいは磁気的センサを取り付けて母材1
4との接近距離で接触の判定を行なってもよく、また機
械的スイッチを電極部分に取付け、母材14との接触時
の押圧力による変位でこのスイッチを動作させて検出す
るようにしてもよい。
【0045】また、電気溶接機の本体1の内部には、圧
縮空気を気体供給口4から把持部2へ供給するために、
図7で示すようなエアー回路(気体供給手段)が組み込
まれている。即ち、気体供給口4から供給された圧縮空
気はエアーフィルター141で水分や塵埃が除去された
後、エアー圧調整器142に送られ、このエアー圧調整
器142で所定の圧力に調圧され、この圧力が圧力計1
43で表示される。圧力スイッチ144の接点34は放
電制御手段30に接続されており、調圧後のエアー圧が
設定値以上であればその接点34がオン接点側に接続さ
れるようになっている。
【0046】このように接点33がオンの時のみ、制御
回路部32に電源供給が行なわれるので、溶接時に発生
する熱により母材14や電極230が損傷されるという
トラブルを未然に防止することができる。
【0047】また、ホース接続口9は、ホース13が外
された後、圧縮空気が噴出しない逆止め弁の機能を有し
ているものである。これらの各部品のうち、エアー圧調
整器142とエアーフィルター141は、図2で示すよ
うに本体1の外部から調整あるいは保守が可能となるよ
うに設置されている。
【0048】次に把持部2の構造について、図5及び図
6を用いて説明する。把持部2は、オペレータが握持す
る把持部材200と、この把持部材200に交換可能に
取り付けられる導電材の電極支持部材210と、電極支
持部材210の先端に着脱可能に取り付けられる導電材
の電極230から構成されている。
【0049】把持部材200はオペレータが把持し易い
等の作業性を考慮して、ほぼ円筒形状で両端部分に多少
のふくらみをもって形成され、基端側には、電極ケーブ
ル11を圧入可能にすべくこのケーブル11の外径より
若干小径小径孔207aが穿設され、該小径孔207a
から先端側にわたって大径孔207bが穿設されてい
る。また、小径孔207aにほぼ平行して小径の第1流
通孔206が大径孔207bに連通するように穿設され
ている。第1流通孔206の基端側のほぼ中間位置まで
は、ホース13が嵌合されるようになっている。基端部
に電極ターミナル7との接続用圧着端子112を有する
電極ケーブル11の先端側は把持部材200に貫通さ
れ、大径孔207bに臨む部分の被覆が剥がされて芯線
111が露出されている。銅管201は、円筒形状で後
述する第1孔部212の内径より若干小径の寸法を有し
て形成され、その内部には上記芯線111が挿入され、
圧着されて充分な電気的接続がなされている。また、把
持部材200の周面先端位置には内径方向に貫通する第
1ネジ穴205が穿設されている。
【0050】電極支持部材210は、一体的に成形され
ている筒状体であって把持部材200の先端部分に挿入
される第1円筒部216と、把持部材200の先端面2
04に当接して没入方向の位置決めを行なう大径の第2
円筒部219と、電極230から伝導される熱を放熱す
る円板状の放熱部材221と、電極230が装着される
第3円筒部223等から形成されている。第1円筒部2
16は、内径が銅管201の外径より若干大きい直径に
穿設され、外径が大径孔207bの径と同寸法に形成さ
れている。また、第1円筒部216の周面には軸方向に
気体の流通路となる溝部217が対称位置に設けられて
いると共に、電極支持部210が把持部材200内に位
置決めされた状態で上記第1ネジ穴205と一致する周
面位置から内径方向に向けて第2ネジ穴211が穿設さ
れている。そして、電極支持部材210が把持部材20
0に嵌め込まれ、第2ネジ穴211を第1ネジ穴205
に一致させて第1押ネジ202で螺着することで第1円
筒部216を介して把持部材200と銅管201を固定
する。更に、この第1円筒部216と第2円筒部219
との境界部にはその周面方向に環状溝部218が穿さ
れ、気体流通路の一部をなしている。
【0051】第2円筒部219の中心部には後述する第
3孔部213と上記第1孔部212とを連通する第2孔
部222が穿設されている。また、第2円筒部219の
肉厚内には軸方向であって周方向に一定間隔毎に気体流
通路となる第2流通孔220が複数個貫通穿設されてい
る。放熱部材221は、第3円筒部223の周面であっ
て上記第2円筒部219から所要寸法だけ離間した位置
に形成されており、少なくとも上記第2流通孔220に
対向する径を備えている。
【0052】第3円筒部223には、その内部に電極2
30の外径より若干大きい寸法を有する第3孔部213
が軸方向に穿設され、その先端側から電極230が挿入
可能にされている。また第3円筒部223の周面から内
径方向に向けて第3ネジ穴214が設けられている。
【0053】電極230は、円柱形状を有し、その基端
側適所であって、電極支持部材210に挿入されたとき
上記第3ネジ穴214と一致する位置に平面状の切欠部
231が形成されている。そして、電極支持部材210
と電極230が第2押ネジ215と第3ネジ穴214と
の螺着により固定される。
【0054】気体流通路は、第1押ネジ202、第2押
ネジ215により電極230,電極支持部材210,把
持部材200を連結することにより、同時に構成されて
いる。即ち、ホース13の先端から噴出される圧縮空気
は、図6の矢印Aで示すように第1流通孔206、大径
孔207bを通り、把持部材200の内壁と溝部217
とで形成される通路を通って環状溝部218に送られ
る。更にここから、第2流通孔220の各孔に分配し、
供給されて、図6の矢印Bで示すように該第2流通孔2
20から、放熱部材221に向けて噴射されて外方に放
散される。
【0055】また、矢印Aで示すように大径孔207b
に供給された圧縮空気の一部は、図6の矢印Cで示すよ
うに第1孔部212の内壁と銅管201の外壁とのわず
かな間隙を通って第2孔部222に送られる。更に、こ
こから、図6の矢印Dで示すように電極230の周面と
第3孔部213の内壁とのわずかな間隙を経て外方へ放
散される。この結果、電極230の放熱が促進される。
なお、第3孔部213の内径と電極230の外径との差
は、圧縮空気により母材上のペイストを飛散させない程
度に設定されている。
【0056】なお、上記の気体流通路への供給気体は圧
縮空気でなく、より冷却効果の大きい他のガスを使用し
ても良く、圧縮空気に限定されるものではない。例え
ば、アルゴンガスを気体流通路へ供給すると、冷却効果
のみならず母材の酸化及び窒化を防止することができる
という効果もある。また、上記圧縮空気源としては、コ
ンプレッサーで供給する方法、あるいは圧縮空気が貯蔵
されたボンベから供給する等の方法がある。
【0057】次に本電気溶接機の動作について説明す
る。
【0058】図1で示すように把持部2の電極ケーブル
11を電極ターミナル7に、ホース13をホース接続口
9にそれぞれ接続し、更に溶接の対象となる母材14を
母材ケーブル12で本体1の母材ターミナル8に接続す
る。そして、電源プラグ5を商用交流電源に接続し、気
体供給口4を圧縮空気源に接続すると、本発明に係る電
気溶接機を動作させることが可能となる。
【0059】まず、電源スイッチ33をオンにすると、
気体供給口4に所定圧力の圧縮空気が供給されているこ
とを条件に、制御回路部32に交流電源が供給される。
同時に電源回路51により各部に電源供給が行なわれる
と共に、初期リセット回路52により放電信号発生手段
31が初期にリセットされる。
【0060】また、発振回路39が発振を開始し、一
方、レベル判定回路40は、検出用信号に対するレベル
判定を開始する。即ち、今、フロントパネル6のモード
切換スイッチ47が自動モードに切り替えられて、本電
気溶接機の運転モードが自動モードに設定されているも
のとすると、ドライブ回路43からハイレベルのリレー
駆動信号がリレーコイル44に出力され、リレー接点3
8が閉じ、絶縁回路41,42とトランス36の2次側
間が接続されて、レベル判定回路40によるレベル判定
が可能になる。
【0061】この状態で、母材14上に載せられたペイ
スト20に、電極230の先端部232を所望の溶接位
置に挿入し、その後母材14を先端部232で押圧して
電極230と母材14とを接触させると、レベル判定回
路40は信号レベルが低レベルに変化したことを検出す
る。
【0062】上記レベル判定回路40から放電信号発生
手段31に入力される信号レベルが、T1時間以上、連
続してローレベルであれば放電信号発生手段31から放
電信号が出力され、リレーコイル44をオフすると共に
トライアック37をオンする。
【0063】このため、トライアック37はトランス3
6の1次側と交流電源とを接続させる。トランス36の
1次側と交流電源とが接続されると、その2次側に溶接
電流が生成されて電極230から母材14へ放電が開始
され、溶接が始まる。同時に、放電信号発生手段31は
放電時間の監視を開始し、放電時間がT2時間に達する
と、ドライブ回路43への放電信号の送出をオフにす
る。
【0064】このため、トライアック37がオフにされ
て溶接が終了されると共にリレーコイル44の駆動開始
により、リレー接点38が閉じて電極230と母材14
との接触状態の検出の再開を可能にする。そして、放電
信号発生手段31は、電極230が、一旦母材14から
離されたことを確認し、再び電極230が母材14と接
触されるのを待つ状態となる。
【0065】なお、上記遅延時間設定部50は、前述し
たように半固定抵抗器等で構成されているため、この時
間T1はオペレータの熟練度、あるいは母材14やペイ
ストの種類等によってある程度調整が必要となることを
考慮して0秒から約1秒程度の範囲で設定可能にされて
いる。また、可変抵抗器49による時間T2は、溶接状
態と操作性とのバランス及び母材の材質やその他の条件
により、設定可能であり、本実施例では5秒間に約9回
位の溶接が行なわれるように設定されている。
【0066】一方、モード切換スイッチ47を手動側に
切り換えると手動モードの運転が可能となり、この場合
の制御動作は、以下のようになる。即ち、モード切換ス
イッチ47が手動モードに切り換えられると、波形整形
回路46から端子P2への入力レベルがローになるの
で、フットスイッチ3がオンする間だけ、波形整形回路
46からP1へハイレベルのオン信号が出力される。放
電信号発生手段31は、フットスイッチ3からのオン信
号が入力されると、その立上りを検出して、図4の信号
Cの如くT2時間だけ放電信号を出力する。
【0067】手動モードによる溶接動作は、母材14上
のペイスト中に電極230を挿入して母材14に対する
位置が確定したら、電極230を母材14に確実に接触
させた後、オペレータがフットスイッチ3を足で踏むこ
とで行なわれる。
【0068】なお、前記課題を実現するための他の構成
として、前記トライアック37をトランス部36の2次
側に設ける構成としても良い。また、トライアック37
に代えてサイリスタを2個逆方向に並列接続して、前記
ACサイクル同期回路35からの信号を交流電源の負方
向への極性反転時、及び正方向への極性反転時のそれぞ
れのゼロクロス信号に区別して、それぞれのサイリスタ
のゲートに送ることにより、トライアック37と同一機
能を実現することも可能である。その他に、前記開閉手
段として電磁開閉器等を用いても良く、この場合、図4
の信号dの如き信号を放電信号として、電磁開閉器等の
切換えを行なわせることができる。
【0069】また、接触検出の方法として、例えば電極
230をスプリング等の弾性体を介して電極支持部21
0に支持し、この電極230が母材を押圧することによ
る電極支持部210と電極230との相対位置の変位を
マイクロスイッチ、磁気センサ、あるいは光学式センサ
等の各種センサで検出し、この検出信号を放電信号発生
手段31に入力するようにしてもよい。
【0070】次に、図8、図9を用いて本電気溶接機の
他の実施例を説明する。図8は、上記他の実施例の内部
ブロック構成図で、図3に示す内部ブロック図のに一部
部材を追加したものである。図9は、図8の実施例にお
いて付加される別の把持部を示す側断面図である。図8
に示す実施例は、先の実施例における溶接電流にレベル
調整を付加するように構成したものであるとともに、ト
ランス36による溶接に加えて直流溶接電流の生成部を
選択的に接続可能に構成したものである。
【0071】図8において、スイッチ471は交流放電
モードと直流放電モードとを切り換える交直モード切換
スイッチで、作業者が操作可能なように本機の外部適所
に設けられている。この交直モード切換スイッチ471
がオフのときはスイッチ53がトランス36側に接続さ
れて、先の実施例で説明した交流放電モードとなり、一
方、オンされると、スイッチ53が第2トランス54側
に切り換えられるとともに、波形整形回路46は放電信
号発生手段31の端子P3にハイレベルの信号を出力す
る。放電信号発生手段31は端子P3がハイレベル状態
にあるときは、直流放電モードが選択されたとして、フ
ットスイッチ3がオンされる間だけ、後述するように所
定の周期で間欠的に放電と休止とを繰り返すための放電
信号をスイッチング回路56に出力するようになってい
る。
【0072】また、可変抵抗器VR1,VR2は作業者
により調整設定が可能な位置に配設されており、以下の
ような機能を果たすものである。すなわち、交直モード
切換スイッチ471が交流放電モードに設定されている
ときは、可変抵抗器VR1はパワー調整用、可変抵抗器
VR2は時間T2を設定し、一方、直流放電モードに設
定されているときは、可変抵抗器VR1はオフ時間(休
止時間)、可変抵抗器VR2はオン時間(上記時間T2
に相当)を設定する。
【0073】交流放電モードにおいて、可変抵抗器VR
1の抵抗値は、例えば出力電圧が零ボルトのとき放電信
号変換部45からの放電信号をゼロクロスタイミングで
出力し、一方、出力電圧が高くなるに応じて上記放電信
号がディレーされて、すなわちゼロクロスタイミングか
ら遅れる分、整流時点が遅れて整流出力が低下し、パワ
ーが減少することとなる。このようにしてパワー調整が
行われる。
【0074】直流放電モードのための付加手段として
は、上記交直モード切換スイッチ471と可変抵抗器V
R1,VR2の他、スイッチ53、第2トランス54、
整流回路55、スイッチング回路56、電極ターミナル
7’,8’、把持部2’及び放電信号発生手段31内に
付加された直流放電動作を行わせるための手段である。
【0075】以下、直流放電モードの動作について説明
する。交直モード切換スイッチ471がオンされて直流
放電モードに移行すると、スイッチ53が第2トランス
54側に切り換え接続されるとともに、可変抵抗器VR
1,VR2の働きがオフ時間とオン時間の設定用に切り
換えられる。第2トランス54は、交流電源から20
V、300A程度の溶接電流を生成する降圧トランスで
ある。整流回路55は、周知のダイオードブリッジ回路
等が用いられ、更にその出力側には平滑用のコンデンサ
が接続されている。スイッチング回路56は、FET等
のスイッチングトランジスタからなり、入力溶接電流の
オンオフを行わせるものである。このスイッチング回路
56は配線をパラレルにし、両ラインにそれぞれFET
を介設し、両方を同期してスイッチングするようにする
ことで大電力での使用を可能にしている。
【0076】放電信号発生手段31は、フットスイッチ
3のオンを検出すると、可変抵抗器VR1,VR2で設
定された電圧値に対応したオン時間とオフ時間の繰り返
しでオンパルスを発生し、上記スイッチング回路56に
導くようになっている。このように、フットスイッチ3
をオンさせると、設定された所要のオン時間とオフ時間
とによって、溶接電流のオンオフ制御が行われるので、
オンオフ1周期で消費される電流量が好適値に保持され
ることとなる。また、オン、オフ時間を調整すること
で、放電電流のレベル変更調整を図ることもできる。
【0077】なお、可変抵抗器VR1,VR2は直流放
電モードと交流放電モードとで、それぞれ時間設定、パ
ワー設定用として兼用使用して部材点数の低減を図って
いるが、それぞれ別個に設けてもよい。
【0078】続いて、図9に示す把持部2’の構造につ
いて説明する。把持部2’は、作業者による把持性を考
慮して全体的にペンシル状になされた把持部材20
0’、その先端側に取り付けられた溶接棒支持部材21
0’及び先端から一部露出した溶接棒230’を備える
とともに、溶接棒230’を回転あるいは振動させる駆
動手段240’を有している。
【0079】駆動手段240’は内部に、例えばAC1
00Vで駆動する交流用のモータ241’が配設され、
回転数調整用ノブ242’で交流電源電圧の入力レベル
を調整することにより回転数が調整可能にされている。
モータ241’の回転軸241a’は先端側に向けて配
設されており、この回転軸241a’には耐熱カバー2
11’内に導かれる回転棒243’が連結され、更にそ
の先端に溶接棒支持部材210’が固設されている。溶
接棒支持部材210’の先端側には溶接棒230’がそ
の先端を耐熱カバー211’から露出するようにして取
付けられている。通電ブラシ212’は溶接棒用ケーブ
ル11’と溶接棒230’とを回転棒243’と溶接棒
支持部材210’とを介して電気的に接続するものであ
る。従って、回転棒243’と溶接棒支持部材210’
とは導電材で形成されており、また、モータ241’の
回転軸241a’、あるいは回転軸241a’と回転棒
243’間は絶縁されている。また、溶接棒支持部材2
10’は回転棒243’に螺着されるようになされて溶
接棒230’と一体で着脱可能にされている。あるい
は、溶接棒230’が溶接棒支持部材210’に対して
着脱可能に嵌着されるものでもよい。
【0080】ホース13’は把持部220’内を経由し
て耐熱カバー211’内に導かれており、ホース13’
の先端から吹き出されるエアによって溶接棒230’が
冷却されるようになっている。
【0081】また、溶接棒230’をモータ241’に
よって、例えば0〜1800rpmで回転させることに
より、肉盛りやコーティング処理の際の母材との擦り付
け接触面積を確実かつ増大でき、好適な溶接加工を確保
している。溶接棒230’の材質は母材に合わせて適宜
選択することができる。上記モータ241’は放電信号
発生手段31からの回転指示信号で駆動制御するように
なされており、直流放電モードの状態でフットスイッチ
3がオンされている間駆動するようになされている。あ
るいは、直流放電モードに切り換えられることにより回
転駆動されるようにすることもできる。
【0082】この実施例では、溶接棒230’を回転さ
せるようにしたが、モータ241’の回転軸241a’
の回転運動を直進往復動運動に変換して、溶接棒23
0’を前後方向に微振動させるようにしても同一の効果
が得られる。
【0083】なお、この発明に係る電気溶接機は、薄い
金属の溶接あるいは肉盛りによる図形や文字の記載等に
も適用できるものである。
【0084】
【発明の効果】以上のように本発明は、交流電源をトラ
ンスで変圧して溶接電流を生成し、一方、トランスと商
用電源との接続を開閉する開閉手段を、所定時間だけ閉
成することにより電極からの放電を行なわせる構成であ
るため、従来のコンデンサ直流方式に比して溶接作業の
迅速化が図れ、しかも一回の溶接時間を所定の設定時間
に設定しているため、過剰な熱の発生が防止でき、母材
への影響を少なくし、母材が樹脂用の成形金型等である
場合に、金型で生産された製品のふくらみ等のトラブル
を可及的に防止することができる。
【0085】また、このように本発明は溶接電流の生成
にトランスを使用しているため、従来のコンデンサ直流
方式に比してコンデンサ、昇圧トランス、スライダック
等の大型の部品が不要となり、電気溶接機の小型化が図
れる。
【0086】そして、開閉手段としての双方向制御整流
素子としてトライアックを用いたため、電磁開閉器とリ
レーを用いた2段構成が不要となり、その分一層小型化
が図れる。
【0087】更に、母材と電極との接触を検出して放電
を行なわせるようにしたので、最適なタイミングでの自
動運転が可能となり、作業性の向上が図れる。
【0088】そして、放電時間設定手段を設けて溶接時
間を調整可能にしたので、母材の材質やペイストあるい
は作業条件等に好適な放電時間を設定でき、幅広い溶接
条件に対応できる。
【0089】また、電極の接触が予め設定された時間を
越えた場合に、放電信号を出力するようにしたので、電
極の位置が所望の位置に確定してからの放電開始が確保
可能となり、溶接の失敗を減少させることができる。
【0090】更に、電極支持部の内部に気体流通路を穿
設し、気体供給手段からの圧縮気体を電極に噴射するよ
うにしたので、電極及びこの近傍を冷却することがで
き、高温の電極によるペイストの乾燥等を軽減すること
ができる。
【0091】また、上記気体流通路の噴射口を電極の先
端方向へ向けると共に、この噴射口に対向した位置に放
熱部材を形成したので、噴射された圧縮気体がこの放熱
部材に吹き付けられて放熱を促進すると共に、噴射され
た圧縮気体が電極の先端方向に行くのを阻止することが
できる。従って、噴射された圧縮気体による母材上のペ
イストの移動あるいは飛散を防止することができ、溶接
作業が支障なく行なうことができる。また、この結果、
電極支持部を把持する部分への熱伝導も可及的に抑制す
ることができるため、把持部分の温度上昇を押えてオペ
レータへの不快感が抑制され、連続して長時間の溶接作
業を行なうことが可能になる。
【0092】そして、トランスを用いて交流の溶接電流
を放電させるタイプに、直流電流を溶接電流とする構成
であって、放電時間を所要の時間内で設定して使用可能
にしたタイプを付加したので、1回の放電毎に充電のた
めの待ち時間を要求される従来の充電式に比して溶接効
率が高く、しかも作業目的に応じて交流、直流のいずれ
のタイプも適宜選択的に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気溶接機の前方斜視図である。
【図2】本発明に係る電気溶接機の後方斜視図である。
【図3】電気溶接機の内部ブロック図である。
【図4】電気溶接機の動作を示すタイムチャート図であ
る。
【図5】電気溶接機の電極支持部の分解斜視図である。
【図6】上記電極支持部の縦断面図である。
【図7】電気溶接機のエアー回路図である。
【図8】本発明の他の実施例の内部ブロック構成図で、
図3に示す内部ブロック図に一部部材を追加したもので
ある。
【図9】図8に示す実施例において付加される別の把持
部を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 本体 2 把持部 230 電極 210 電極支持部材 220 第二流通孔 221 放熱部材 4 気体供給口 5 電源プラグ 31 放電信号発生手段 32 制御回路部 35 ACサイクル同期回路 36 トランス 37 トライアック 38 リレー接点 39 発振回路 40 レベル判定回路 43 ドライブ回路 45 放電信号変換部 48 設定信号変換回路 49 可変抵抗器 50 遅延時間設定部 471 交直モード切換スイッチ 53 スイッチ 54 第2トランス 55 整流回路 56 スイッチング回路 7’,8’ 電極ターミナル 2’ 把持部 230’ 溶接棒 VR1,VR2 可変抵抗器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次側が商用交流電源に接続可能なトラ
    ンスと、2次側に直列接続され、前記トランス出力を受
    けて先端から放電を行う電極と、前記電極を支持する電
    極支持部と、溶接指示に応じて所定時間だけ放電信号を
    出力する放電制御手段と、前記商用交流電源と前記電極
    間であって前記トランスに直列接続され、前記放電制御
    手段からの放電信号により閉成する開閉手段とを備えて
    なる電気溶接機。
  2. 【請求項2】 前記開閉手段は双方向制御整流素子であ
    ることを特徴とする請求項1記載の電気溶接機。
  3. 【請求項3】 前記放電制御手段は、母材と前記電極と
    の接触を検出する接触検出手段と、前記接触検出手段が
    母材と電極との接触を検出した信号を出力すると、所定
    時間だけ前記開閉手段に前記放電信号を出力する放電信
    号発生手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の
    電気溶接機。
  4. 【請求項4】 前記所定時間を設定する放電時間設定手
    段を備えていることを特徴とする請求項1または3に記
    載の電気溶接機。
  5. 【請求項5】 前記接触検出手段は、母材と電極との接
    触が予め設定された時間を越えたとき、前記放電信号発
    生手段に接触検出信号を出力するものであることを特徴
    とする請求項3記載の電気溶接機。
  6. 【請求項6】 前記電極支持部は、前記電極の先端側へ
    向けて気体流通路が貫通形成されており、圧縮気体源か
    らの気体を供給する気体供給手段から前記気体流通路を
    介して圧縮気体が前記電極に噴射されるようになされて
    いることを特徴とする請求項1記載の電気溶接機。
  7. 【請求項7】 前記電極支持部は、前記気体流通路から
    の噴射気体を前記電極の先端方向へ向ける噴射口を有す
    るとともに、前記噴射口に対向して放熱部材が形成され
    ていることを特徴とする請求項6記載の電気溶接機。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の電気溶
    接機において、1次側が商用交流電源に接続可能な第2
    トランスと、前記第2トランスの2次側に接続された整
    流手段と、整流出力をスイッチングするスイッチング手
    段と、前記スイッチング手段の出力を受けて先端から放
    電を行う溶接棒と、前記溶接棒を支持する溶接棒支持部
    と、放電信号を出力し、その出力時間だけ前記スイッチ
    ング手段をオンさせる放電制御手段と、前記放電信号の
    出力時間と休止時間とを設定する時間設定手段と、前記
    商用交流電源を前記トランスと前記第2トランスとに選
    択的に切り換え接続する切換スイッチとを設けたことを
    特徴とする電気溶接機。
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