JP2004105979A - 放電式肉盛り装置 - Google Patents

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青 嶋 松 寿
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Abstract

【課題】電極棒先端への接触による感電の危険性を解消した放電式肉盛り装置を提供する。
【解決手段】電極棒107先端と肉盛り対象部Oの表面との間に放電を生じさせ、電極棒材をOの表面に転移させるもので、モータ110により電極棒107に連続的な回転を付与し、電極棒接触検知回路117により電極棒107先端の、金属ワークWへの接触または非接触を検知し、リレー回路(フォトカプラ119,駆動・非駆動信号送出回路120)により、接触検知のときはサイリスタ制御回路108にサイリスタ106への制御信号出力を開始させ、非接触検知のときはサイリスタ制御回路108にサイリスタ106への制御信号出力を停止させる指令信号を出力する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極棒先端とグランド電位の金属ワークの肉盛り対象部表面との間に放電を生じさせ、電極棒材を前記肉盛り対象部表面に転移させる放電式肉盛り装置に関し、電極棒先端への接触による感電の危険性を解消ないし低減した放電式肉盛り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、射出成型やアルミニウムダイキャストに用いる金型は、使用に伴いキャビティ面が部分的に消耗するために、当該消耗部の補修が必要となる。また、金型製造時の加工ミスや、金型の設計変更などに伴い補修が必要となる。さらに、フイルム・ローラ、エンボス・ローラ等の各種印刷用ローラーの表面が金属部品の噛み込み等により欠損した場合にも、当該欠損部の補修が必要となる。
【0003】
この種の補修を行なうための装置として、従来、放電式の肉盛り装置が知られている(本願出願人による、特許文献1、特許文献2参照)。この肉盛り装置では、電極棒先端と、肉盛り対象部表面との間に放電を生じさせ、電極棒材を肉盛り対象部分に転移させることで上記した消耗部や欠損部の補修を行なっている。
【0004】
図4は、従来の肉盛り装置を示す回路図である。肉盛り装置8は、肉盛り装置本体A′と、ガンタイプのハンディアプリケータ(肉盛り銃)B′とからなる。
図4の肉盛り装置では、商用交流電力をトランス801を介して所定電圧の交流電力に変換し(同一電圧に変換することもある)、当該交流電力を整流器802を介して直流電力に変換する。整流器802の後段には平滑コンデンサ803および抵抗804が接続され、さらに抵抗804の後段には、出力用コンデンサ805が接続されている。
出力用コンデンサ805に充電された電圧は、サイリスタ806、オペレータ保護用遮断器807を介して電極棒808に印加される。サイリスタ806の制御端子gには、制御回路809から所定周波数faの制御信号(パルス)が供給され、電極棒808には当該周波数faのパルス電圧が印加される。
【0005】
一方、電極棒808は、モータ810に取り付けられている。整流器811は、トランス801からの交流電力を直流電力に変換し、これを平滑コンデンサ812を介してモータ駆動回路813に供給する。モータ駆動回路813は、設定された回転数でモータ810を駆動する。
肉盛り対象となる金属ワークWはグランドされており、電極棒808の先端は回転した状態で金属ワークWの、肉盛り対象部Oの表面との間での放電を生じさせる。この放電に際しては、不活性ガスボンベ814から、たとえば開閉信号により動作するバルブ815を介して不活性ガスが、ガンタイプのハンディアプリケータB′に供給される。ハンディアプリケータB′は、電極棒808の先端を残して、周囲を包み込む先端開口の筒体816を備えている。電極棒808先端と肉盛り対象部Oの表面との間での放電に際しては、この筒体816に送り込まれた不活性ガスは、当該筒体816の先端から放出され、電極棒808先端部分を空気から絶縁することができる。
【0006】
ところで、電極棒808先端と肉盛り対象部Oの表面との間での放電が行なわれないと、コンデンサ805の充電電圧(サイリスタ806の出力電圧)が抵抗804、コンデンサ805の容量等により決まる時定数で上昇する。このため、ある程度時間、放電を行なわない場合において、オペレータが不注意により電極棒808に触れた場合、高電圧で感電することになる。
図4の肉盛り装置8では、サイリスタ806の出力電圧(この場合には電極棒808に印加される平均電圧Vo)が、オフ電圧Voff(ここでは90V)になったか否かを出力電圧検出器817により検出している。出力電圧検出器817は、オフ電圧Voffを検知すると、遮断器807をオフするとともに、警告灯818を点灯する。オペレータは、肉盛り操作を再開するときは、電極棒808の先端を肉盛り対象部Oに当ててリセットスイッチ819をオンする。これにより、リセット回路820が遮断器807をオンし、電極棒808に電力が再び供給される。
【0007】
【特許文献1】
特許第2866548号公報
【特許文献2】
特許第2939083号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の図4の肉盛り装置8では、オフ電圧Voffは電極棒808の放電電圧より高く設定する。すなわち、オフ電圧Voffを、あまり低い値に設定することはできず、オペレータの安全を十分に確保することができないという問題がある。
本発明の目的は、電極棒が肉盛り対象に接触していないときは、電極棒に電力を供給しない放電式肉盛り装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、電極棒先端への接触による感電の危険性を解消ないし低減した放電式肉盛り装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の放電式肉盛り装置は、電極棒先端とグランド電位に付勢された金属ワークの肉盛り対象部表面との間に放電を生じさせ、電極棒材を前記肉盛り対象部表面に転移させるもので、アーク用直流電源端子と、前記アーク用直流電源端子と前記電極棒との間に設けられた半導体スイッチと、前記半導体スイッチの制御端子にオン・オフ信号を出力する半導体スイッチ制御回路と、前記電極棒先端に連続的な振動を生じさせまたは前記電極棒に連続的な回転を付与する電極棒駆動装置と、前記電極棒先端の、前記金属ワークへの接触または非接触を検知する電極棒接触検知回路と、前記電極棒接触検知回路が、前記電極棒先端の前記金属ワークへの接触を検知したときは、前記半導体スイッチ制御回路に、前記半導体スイッチへの制御信号出力を開始させ、前記電極棒先端の前記金属ワークへの非接触を検知したときは、前記半導体スイッチ制御回路に、前記半導体スイッチへの制御信号出力を停止させる指令信号を出力するリレー回路とを備えたことを特徴とする。
これにより、電力消費の節減を図ることができ、しかも電極棒先端への接触による感電の危険性を解消することができる。
なお、前記半導体スイッチとしてサイリスタを使用することもできるし、トランジスタスイッチを用いることもできる。半導体スイッチのパルス周波数には制限はなく、たとえば数十Hz〜数kHzとすることができる。また、半導体スイッチとしてサイリスタを使用した場合、半導体スイッチ制御回路は、例えば、後述するサイリスタ制御回路108となる。
【0010】
本発明では、前記電極棒駆動装置を電磁コイル式バイブレータとすることができる。この場合、電磁コイル式バイブレータ駆動用直流電源端子と、前記電磁コイル式バイブレータを制御する電磁コイル式バイブレータ制御回路(例えば、手動オン・オフスイッチとすることもできる)とを備えることができる。 また、前記電極棒駆動装置をモータとすることができる。この場合、前記モータ駆動用直流電源端子と、前記モータを制御するするモータ制御回路(例えば、手動オン・オフスイッチとすることもできる)とを備えることができる。なお、モータの回転数には制限はなく、例えば、数十rpm〜数千rpmとすることができる。
【0011】
本発明では、前記リレー回路を、電極棒接触検知回路からの検知信号を入力するフォトカプラと、当該フォトカプラからの信号に基づく駆動信号を出力する駆動信号生成部とから構成することができる。
【0012】
本発明では、前記電極棒先端の前記金属ワークへの接触が頻繁に行なわれた場合、リレーが通常の使用態様よりも極めて多くなることがあるが、フォトカプラを用いたリレーを使用することで接点の劣化はほとんど生じない。
【0013】
本発明では、前記電極棒接触検知回路は、一方の端子が前記電極棒に接続され、他方の端子がグランドされた1対の端子を備え、両端子間に所定電圧を印加し、前記一方の端子と前記他方の端子との間を流れる電流を検出することで、前記電極棒先端の、前記金属ワークへの接触または非接触を検知するように構成できる。
この接触・非接触の検知に際しては、前記電極棒接触検知回路は、グランドされた人体抵抗を介して取得した電流信号を、前記金属ワークへの非接触信号として検知することができる。前記電極棒接触検知回路の検出端子検出電流を求めることで、前記両端子間の抵抗を求め、人体抵抗を介した電流値と判断できるときは、半導体スイッチ制御回路による半導体スイッチへの制御信号の出力を停止させる。
【0014】
本発明では、前記電極棒の先端に空気絶縁用の不活性ガスを供給する不活性ガス供給構造を備えることができる。この不活性ガス供給構造は、前記電極棒を先端を残して当該電極棒と非接触状態で当該電極棒を包み込む筒体と、前記筒体内に前記不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、前記不活性ガスを、前記筒体内から前記電極棒の先端に向けて排出する不活性ガス排出部とを含むことができる。この場合、前記不活性ガスは、ガスボンベから前記不活性ガス供給構造に送出することができる。
【0015】
本発明では、前記金属ワークをグランド電位に付勢する金属ワーク接地具を備えることができる。
【0016】
本発明では、交流電力を入力する端子を備え、当該交流入力端子と、前記アーク用直流電源端子および/または前記電磁コイル式バイブレータ駆動用直流電源端子との間に、AC/DC変換器を備えることができる。なお、交流入力として、単相交流、3相交流何れであっても使用できる。
【0017】
本発明では、放電式肉盛り装置は、肉盛り装置本体とガンタイプのハンディアプリケータとを有し、ハンディアプリケータは、少なくとも、前記電極棒と前記不活性ガス供給構造と前記電極棒駆動装置とが内蔵される。もちろん、これら以外であっても半導体スイッチ等、大きさが搭載可能な構成要素であれば、ハンディアプリケータ側にこれらの要素を搭載することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態にかかる肉盛り装置を示す回路図である。放電式肉盛り装置1は、電極棒107先端とグランド電位に付勢された金属ワークWの肉盛り対象部O表面との間に放電を生じさせ、電極棒材を肉盛り対象部O表面に転移させるもので、肉盛り装置本体Aと、ガンタイプのハンディアプリケータ(肉盛り銃)Bとを有している。肉盛り装置本体AおよびハンディアプリケータBの外観については、図2および図3において後述する。
【0019】
図1の放電式肉盛り装置1では、商用交流電力をトランス101を介して所定電圧の交流電力に変換し(同一電圧に変換することもある)、当該交流電力を整流器102を介して直流電力に変換する。整流器(図示しないがここではダイオードブリッジからなる)102の後段には平滑コンデンサ103および抵抗104が接続されており、抵抗104の出力側には、出力用コンデンサ105が接続されている。図1では出力用コンデンサ105は可変コンデンサとして示されているが、実回路では、複数のコンデンサの接続を切り替えることで、出力用コンデンサ105の容量に相当する容量を得ている。アーク用直流電源端子は、例えば、図1では出力用コンデンサ105の出力端子a1,a2である。
【0020】
出力用コンデンサ105に充電された電圧は、サイリスタ106を介して電極棒107に印加される。サイリスタ106の制御端子gには、サイリスタ制御回路108から所定周波数faの制御信号(パルス)が供給され、電極棒107には当該周波数faのパルス電圧が印加される。本実施形態では、周波数faは周波数設定回路109により設定することができる。
【0021】
一方、電極棒107は、電極棒駆動装置、例えば、モータ110により回転できるように取り付けられている。整流器111は、トランス101からの交流電力を直流電力に変換し、これを平滑コンデンサ112を介してモータ駆動回路113に供給する。モータ駆動用直流電源端子は、例えば、図1では平滑コンデンサ112の出力端子b1,b2である。モータ駆動回路113は、設定された回転数で、モータ110を駆動する。
【0022】
肉盛り対象となる金属ワークWは、グランドされており、電極棒107の先端は回転した状態で金属ワークWの、肉盛り対象部Oの表面との間での放電を生じさせる。この放電に際しては、不活性ガスボンベ114から、開閉信号により動作するバルブ115を介して不活性ガスが、ハンディアプリケータBに供給される。ハンディアプリケータBは、電極棒107の先端を残して、周囲を包み込む先端開口の筒体116を備えている。電極棒107先端と肉盛り対象部Oの表面との間での放電に際しては、この筒体116に送り込まれた不活性ガスは、当該筒体116の先端から放出され、電極棒107先端部分を空気から絶縁することができる。
【0023】
図1の放電式肉盛り装置1では、サイリスタ106の出力電圧(この場合には電極棒107に印加される平均電圧Vo)が、グランド電位Vgnd(0V)になったか否かを出力電圧検出器117により検出している。出力電圧検出器117の一方の端子(c1)はダイオード118(ここでは、直列接続された2つのダイオード)を介してサイリスタ106の出力端子(カソード)側に接続され、他方の端子(c2)はグランドされている(すなわち、金属ワークWと同電位とされたGND端子とされている)。電極棒接触検知回路は、電極棒107先端の、金属ワークWへの接触または非接触を検知するもので、例えば、上述した出力電圧検出器117とダイオード118とを有している。
【0024】
出力電圧検出器117には、グランド電位Vgndを検知するとオン信号を出力するフォトカプラ119が接続されている。フォトカプラ119の出力側端子は駆動・非駆動信号送出回路120に接続されている。駆動・非駆動信号送出回路120は、フォトカプラ119がオン状態となっているときは、サイリスタ制御回路108を駆動状態とし(すなわち、サイリスタ制御回路108に制御信号出力を開始させ)、フォトカプラ119がオフ状態となっているときは、サイリスタ制御回路108を非駆動状態とする(すなわち、サイリスタ制御回路108に制御信号出力を停止させ)。
つまり、電極棒接触検知回路が、電極棒107先端の金属ワークWへの接触を検知したときは、半導体スイッチ制御回路(例えば、サイリスタ制御回路108)に、前記半導体スイッチ(例えば、サイリスタ106)への制御信号出力を開始させ、電極棒107先端の金属ワークWへの非接触を検知したときは、前記半導体スイッチ制御回路に、前記半導体スイッチへの制御信号出力を停止させる指令信号をリレー回路により行っている。ここで、リレー回路は、例えば、電極棒接触検知回路からの検知信号を入力するフォトカプラ119と、当該フォトカプラ119からの信号に基づく駆動信号を出力する駆動信号生成部とを有する。この駆動信号生成部は、フォトカプラ119からの信号に基づく駆動信号を出力する駆動・非駆動信号送出回路120により実現される。
なお、出力電圧検出器117、フォトカプラ119および駆動・非駆動信号送出回路120とを、SSR(ソリッドステートリレー)ユニットを用いて構成することができる。
【0025】
出力電圧検出器117のダイオード118が接続された端子(c1)には、所定直流電圧(たとえば5V)が与えられている。出力電圧検出器117は、ダイオード118,電極棒107,金属ワークW,GND端子(c2)の経路流れる検出電流Idtctが、所定電流しきい値I shを超えたときにフォトカプラ119にオン信号を出力する。
このしきい値は、適宜変更できるようにしておくことができる。たとえば、c1,c2間が実質上短絡されているときに流れる電流値をIshrtとし、人体抵抗を介して流れる電流値をIbdyとしたときに、電流しきい値I shを、
Ibdy< Ish≦Ishrt
とすることで、オペレータが電極棒107に触れても、出力電圧検出器117がフォトカプラ119にオン信号を出力しないようにできる。
【0026】
本実施形態では、回転する電極棒107の先端を、肉盛り対象部Oの表面に、接触・非接触を繰り返すように、ハンディアプリケータBを操作することができる。
この場合、電極棒107の先端と肉盛り対象部Oの表面とが離れているときに、出力電圧検出器117はフォトカプラ119にオン信号を出力せず(すなわち、サイリスタ制御回路108は駆動せず)、電極棒107の先端と、肉盛り対象部Oの表面とが接触しているときに、出力電圧検出器117がフォトカプラ119にオン信号を出力する(すなわち、サイリスタ制御回路108が駆動する)ように、電流しきい値I shを設定することができる。この場合、フォトカプラ119は、高速でオン・オフを繰り返すことになる。フォトカプラ119を使用しないリレーを用いた場合(電磁コイル駆動式のリレー)を用いた場合には、接点に機械的な劣化が生じることがあるが、フォトカプラ119をリレーとして用いる場合にはこのような不都合は生じない。なお、電極棒107の先端と肉盛り対象部Oの表面とがわずかに離れたときに、出力電圧検出器117がフォトカプラ119にオフ信号を出力しても、サイリスタ106がターンオフするまでの時間はゼロではないので、放電が行なわれる。
【0027】
また、放電状態によっては、電極棒107の先端と、肉盛り対象部Oの表面とが実質上接触している場合もある。このときには、出力電圧検出器117がフォトカプラ119にオン信号を出力し続けるように(すなわち、サイリスタ制御回路108が駆動し続ける)ように電流しきい値I shを設定することができる。
図2は、図1 に示した回路を備えた放電式肉盛り装置1の外観図である。図1において、放電式肉盛り装置1は、装置本体AとガンタイプのハンディアプリケータBとからなる。図3にハンディアプリケータBの銃身部前端側の部分切欠き図を示す。
【0028】
肉盛り装置本体Aは、単相電力(AC100V)用のコンセント201を備えており、前面パネルには主電源オン・オフ用のメインスイッチ202、出力電圧レベル(後述するパルス)を手動調節するための電圧レベル切換え器203、出力パルス電圧の周波数を手動調節する周波数調整摘み204、および出力部205が設けられている。出力部205には20〜1,000ヘルツのパルス電圧を出力するパルス電源端子(図1のサイリスタ106からの出力)、モータ駆動電源端子、ハンディアプリケータBからの制御信号を入力する端子等の端子群2051、アース端子2052および不活性ガス送出口2053が設けられている。
【0029】
端子群2051は、ケーブル206を介してハンディアプリケータBに接続され、アース端子2052は、ケーブル207を介して金属ワークWに接続される。なお、金属ワーク接地具は、金属ワークWをグランド電位に付勢するもので、例えば、ケーブル207の先端に設けられたクリップ208である。このクリップ208は、金属ワークWの適宜個所に取り付けられる。不活性ガス送出口2053にはガスホース209が接続されており、このガスホース209を介してハンディアプリケータBに不活性ガスを供給する。肉盛り装置本体Aには、不活性ガス(アルゴンガス等)ボンベ114が付属しており、図示しない電磁バルブ(図1の符号115参照)が開となることで、内部のガスは不活性ガス送出口2053から送り出される。
【0030】
ハンディアプリケータBは、把持部31と銃身部32とを有し、把持部31前面の引き金部分には、回転速度調節機能付きのモータ用のオン・オフスイッチ311が設けられている。銃身部32にはしないモータ(図1の符号110)が内蔵され、電極棒107は当該モータの回転軸に取り付けられている。
ハンディアプリケータBの銃身部32の前端側には、電極棒107の先端を残して電極棒107と非接触状態で当該電極棒を包み込む筒体116が設けられている。銃身部32の内部には、不活性ガス導入口210が設けられており、ガスホース209を介して送られた不活性ガスを筒体116に導入する。
なお、電極棒107として、例えば、Ni;20〜100重量%、Mo;5〜20重量%、Cr;10〜30重量%、Fe;1〜20重量%のニッケル合金であって、外径が1〜10mmのものが用いられる。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、電極棒が肉盛り対象に接触していないときは、電極棒に電力を供給しないことで、電力消費の節減を図ることができ、しかも電極棒先端への接触による感電の危険性を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる肉盛り装置を示す回路図である。
【図2】図1 に示した回路を備えた放電式肉盛り装置の外観図である。
【図3】図2に示したハンディアプリケータの銃身部前端側の部分切欠き図である。
【図4】従来の肉盛り装置を示す回路図である。
【符号の説明】
1 放電式肉盛り装置
31 把持部
32 銃身部
101 トランス
102 整流器
103 平滑コンデンサ
104 抵抗
105 出力用コンデンサ
106 サイリスタ
107 電極棒
106 サイリスタ
108 サイリスタ制御回路
109 周波数設定回路
110 モータ
111 整流器
112 平滑コンデンサ
113 モータ駆動回路
114 不活性ガスボンベ
115 バルブ
116 筒体
117 出力電圧検出器
118 ダイオード
119 フォトカプラ
120 駆動・非駆動信号送出回路
201 コンセント
202 メインスイッチ
203 電圧レベル切換え器
204 周波数調整摘み
205 出力部
206,207 ケーブル
107 電極棒
208 クリップ
209 ガスホース
210 不活性ガス導入口
311 オン・オフスイッチ
2051 端子群
2052 アース端子
2053 不活性ガス送出口
A 装置本体
B ハンディアプリケータ
a1,a2,b1,b2 直流入力端子
c1,c2 出力電圧検出器の検出端子
fa 周波数
g 制御端子
O 肉盛り対象部
W 金属ワーク

Claims (12)

  1. 電極棒先端とグランド電位に付勢された金属ワークの肉盛り対象部表面との間に放電を生じさせ、電極棒材を前記肉盛り対象部表面に転移させる放電式肉盛り装置において、
    アーク用直流電源端子と、
    前記アーク用直流電源端子と前記電極棒との間に設けられた半導体スイッチと、
    前記半導体スイッチの制御端子にオン・オフ信号を出力する半導体スイッチ制御回路と、
    前記電極棒先端に連続的な振動を生じさせまたは前記電極棒に連続的な回転を付与する電極棒駆動装置と、
    前記電極棒先端の、前記金属ワークへの接触または非接触を検知する電極棒接触検知回路と、
    前記電極棒接触検知回路が、前記電極棒先端の前記金属ワークへの接触を検知したときは、前記半導体スイッチ制御回路に、前記半導体スイッチへの制御信号出力を開始させ、前記電極棒先端の前記金属ワークへの非接触を検知したときは、前記半導体スイッチ制御回路に、前記半導体スイッチへの制御信号出力を停止させる指令信号を出力するリレー回路と、
    を備えたことを特徴とする放電式肉盛り装置。
  2. 前記半導体スイッチがサイリスタであることを特徴とする請求項1に記載の放電式肉盛り装置。
  3. 前記電極棒に連続的な振動を生じさせる前記電極棒駆動装置が電磁コイル式バイブレータであり、さらに電磁コイル式バイブレータ駆動用直流電源端子と、前記電磁コイル式バイブレータを制御する電磁コイル式バイブレータ制御回路とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の放電式肉盛り装置。
  4. 前記電極棒に連続的な回転を付与する前記電極棒駆動装置がモータであり、さらに前記モータ駆動用直流電源端子と、前記モータを制御するするモータ制御回路とを備えたことを特徴と請求項1または2に記載の放電式肉盛り装置。
  5. 前記リレー回路は、電極棒接触検知回路からの検知信号を入力するフォトカプラと、当該フォトカプラからの信号に基づく駆動信号を出力する駆動信号生成部とを有することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の放電式肉盛り装置。
  6. 前記電極棒接触検知回路は、一方の端子が前記電極棒に接続され、他方の端子がグランドされた1対の端子を備え、両端子間に所定電圧を印加し、前記一方の端子と前記他方の端子との間を流れる電流を検出することで、前記電極棒先端の、前記金属ワークへの接触または非接触を検知することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の放電式肉盛り装置。
  7. 前記電極棒接触検知回路は、グランドされた人体抵抗を介して取得した信号を、前記金属ワークへの非接触信号として検知することを特徴とする請求項1から6の何れか記載の放電式肉盛り装置。
  8. 前記電極棒の先端に空気絶縁用の不活性ガスを供給する不活性ガス供給構造を備えたことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の放電式肉盛り装置。
  9. 前記不活性ガス供給構造は、前記電極棒先端を残して当該電極棒と非接触状態で当該電極棒を包み込む筒体と、前記筒体内に前記不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、前記不活性ガスを前記筒体内から前記電極棒の先端に向けて排出する不活性ガス排出部と、
    を含むことを特徴とする請求項8に記載の放電式肉盛り装置。
  10. 前記金属ワークをグランド電位に付勢する金属ワーク接地具を備えたことを特徴とする請求項1から9の何れかに記載の放電式肉盛り装置。
  11. 交流電力を入力する端子を備え、当該交流入力端子と、前記アーク用直流電源端子および/または前記電磁コイル式バイブレータ駆動用直流電源端子との間に、AC/DC変換器を備えたことを特徴とする請求項1から10の何れかに記載の放電式肉盛り装置。
  12. 肉盛り装置本体とガンタイプのハンディアプリケータとを有し、当該ハンディアプリケータに、少なくとも、前記電極棒と前記不活性ガス供給構造と前記電極棒駆動装置とが内蔵されていることを特徴とする請求項1から11の何れかに記載の放電式肉盛り装置。
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