JPH06315411A - 刃物の消毒法ならびに刃物消毒器 - Google Patents

刃物の消毒法ならびに刃物消毒器

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JPH06315411A
JPH06315411A JP13977793A JP13977793A JPH06315411A JP H06315411 A JPH06315411 A JP H06315411A JP 13977793 A JP13977793 A JP 13977793A JP 13977793 A JP13977793 A JP 13977793A JP H06315411 A JPH06315411 A JP H06315411A
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heating
razor
temperature
blade
edged tool
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JP13977793A
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Yusaku Takahashi
勇作 高橋
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 エイズ等病原体の感染防止のための刃物の加
熱消毒器の提供。 【構成】 剃刀12を、S形金具5を二つのとりつけ板
で組立てた刃物置き台と押えバネ10の間に置いて、ス
イッチ2を入れると、両側の発熱線3に通電して、剃刀
の両面が均等に加熱される。加熱温度は温度制御機構
で、加熱時間はタイマー機構によりそれぞれ設定値の範
囲内に制御されるので、有効な消毒ができると共に、過
剰加熱による切れ味の低下を、相当に押えることができ
る。加熱終了後、直ちにファン14が剃刀と発熱線を冷
却する。加熱と冷却は、はさみ作業の間に平行して実行
するので、客が目の前で消毒の実行を確認でき、かつ消
毒のために散髪の時間が延びるということもない。消毒
剤、水、湯などの購入、手配、補充が不要である。

Description

【発明の詳細な説明】 [0001] [産業上の利用分野]本発明は、理髪店における剃刀な
どの、刃物の消毒の方法と消毒器に関するものである。
本文では刃物の例として剃刀をとりあげて説明する。 [0002] [従来の技術]理髪店にはエイズその他の患者、感染者
が自由に出入りしているが、散髪時に剃刀で切り傷が発
生することは頻繁であり、病原体をもった血液が剃刀に
付着し、この剃刀を介して健康な客が病原体に感染する
可能性は十分にある。このため、消毒液への浸漬、煮
沸、アルコールでふく、などの対策が指導されている
が、店頭で実行が容易な、剃刀を直接加熱して消毒する
方法にかんしては、これといって定着した技術はない。 [0003] [発明が解決しようとする課題]本発明が解決しようと
する課題は、次の2項目である。 1 加熱による剃刀の切れ味の低下を最少に押えるこ
と。 焼入れをした剃刀は加熱により、硬さを減じ、切れ味が
悪くなる。焼入れによって生成した正方晶のマルテンサ
イトはα鉄の結晶格子の中に炭素原子が入りこんで膨脹
した状態にある。剃刀を加熱すると、炭素原子がε炭化
物を形成して脱けだし、体積の収縮が始まり、立方晶マ
ルテンサイトとなる。これが、いわゆる焼き戻しであ
る。この体積の収縮は、70℃付近の比較的低温度から
少しずつ進行して、剃刀の切れ味を低下させる。消毒の
ためには高温で長時間の加熱がよいが、切れ味の維持の
ためにはよくない。消毒と切れ味の維持の両者が許容で
きる妥協点の加熱温度と加熱時間を、工業技術で厳密に
管理、維持して、切れ味の低下を押えなければならな
い。 [0004]2 剃刀がすぐ使用できる状態で消毒が完
了すること。 店頭で客が剃刀の消毒を確認できる形で加熱消毒器を使
用するためには、剃刀作業工程の直前、即ちはさみ作業
工程の間に、はさみ作業と平行して剃刀の加熱と冷却を
行わなければならない。冷却の目安は、剃刀の表面の温
度が少なくとも人肌が耐えられることである。 [0005] [課題を解決するための手段]本発明では 1.次のa,b,cにより、課題1を解決した。 a.剃刀自体の温度が150℃以上にならないように、
発熱体の温度を温度制御機構を用いて一定に管理する。 b.剃刀を相対する二つの発熱体の中央に置き、両面を
均等に加熱する。 c.タイマーを用いて、剃刀の加熱時間を15分以内に
制限する 2 加熱消毒が完了した直後、剃刀に常温の風を吹付け
て、表面温度を急速にさげて、剃刀をすぐ使用できる状
態にする。これにより、課題2を解決した。 [0006] [作用] 1.剃刀の加熱消毒 スイッチをいれると、相対する発熱体に同時に通電し、
その中央に置いた剃刀の両面を加熱し、剃刀に付着した
病原体を殺す。発熱体はニクロム線、鉄クロム線、セラ
ミックなどをコイル状または棒状または面状に成型した
もので、要すれば支持板に固定し、剃刀の両面を同じよ
うに加熱するために、二つが左右対象におなじ仕様でつ
くられている。剃刀の切れ味を保っため、加熱は次の
1.1,1.2および1.3の方法で行う。 [0007]1.1 加熱温度の制御 はさみ作業の間に加熱と冷却を完了するには、加熱時間
は約15分以内でなければならない。この時間で剃刀の
切れ味を損なわないで有効な消毒をするために、剃刀自
体の温度が約70℃以上から約150℃以下であるよう
に、加熱温度を設定し、加熱中は一定してその温度を維
持するよう制御する。店頭では加熱温度の上限と下限
を、加熱時間とのかねあいで、より狭い範囲に設定す
る。なお、消毒の方法については、次のようにいろいろ
な見方がある。 エイズウィルスは56℃以上の温度に保てば30分で
死ぬ。5分間の煮沸で刃物の消毒ができる。(某煮沸消
毒器メーカー) ミルクは130℃の蒸気が通っているプレート型熱交
換器(複数枚)の間を2秒間通して殺菌する。(某大手
乳業) 121〜135℃で2気圧の蒸気で10分間かけて滅
菌する。(国立予防衛生研究所) これらは加熱対象物の形、大きさ、加熱条件、消毒の判
定基準により異なっている。本発明では平坦な剃刀の表
面についた、例えばエイズウィルスのように直径が10
000分の1mmの微小の病原体は、それよりはるかに
大きい質量を持った剃刀の組成が変質するような加熱処
理の過程では、当然に変質、死滅するはずだという工学
的な判断にもとづき、加熱条件を常圧下で70〜150
℃、15分以内とした。加熱消毒器の仕様は、加熱条件
を上記の70〜150℃、15分以内の範囲内で、現場
の状況にあわせて、120℃で8分とか100℃で10
分とかいろいろに設定できるようにしてある。 [0008]1.2 剃刀の両面の均等な加熱 剃刀の一つの側面が他の側面よりも余計に加熱される場
合は、過剰に加熱されて切れ味が落ちる部分と、加熱不
足で消毒が不十分の部分ができるので、“二つの発熱体
の中央に想定される面上もしくはそれに近接して剃刀を
置くように作られた刃物置き台”に剃刀を置いて、両面
を均等に加熱する。 [0009]1.3 加熱時間の制限 はさみ作業工程の時間は約15分であるから、 剃刀の加熱に許容される時間=15分−剃刀の冷却時間
となる。ファンによる冷却時間は1〜2分であるか
ら、加熱に割ける時間は13〜14分、最大に見ても1
5分である。 1.1で述べたように、加熱設定温度との関係で加熱時
間を予め設定して、タイマーにセットしておく。この時
間が来るとタイマーが働いて、二つの発熱体の通電を停
止する。 [0010]2. 剃刀の冷却 二つの発熱体への通電が止められた直後、冷却用フアン
への通電がはじまり、あらかじめタイマーに設定した時
間だけ常温の風が送られ、熱せられた剃刀の表面を人肌
が耐える温度まで下げる。予め設定した時間が来るとタ
イマーが働いて、ファンへの通電を停止する。 [0011] [実施例]実施例について、図面を参照して説明する。
刃物として剃刀を例にとりあげる。図1、図2、図3、
図4において剃刀12を、数本の押えバネ10と“数本
のS形金具5を、とりつけ板8ととりつけ板9に接合し
てなる刃物置き台”の間に挿入する。剃刀はS形金具の
ストッパ7で背の位置をきめられ、押えバネで側面を刃
物置き面6に押付けられる。刃物置き台に平行して左右
に、発熱線3を支持板4に固定した発熱体がある。剃刀
の両面を均等に加熱するため、左右の発熱体の中央に想
定される面上もしくはそれに近接して、“刃物置き台に
装着された剃刀の中心線”がくるように、刃物置き台が
取付けてある。剃刀の温度を測定する温度センサー13
も、二つの発熱体の中央に想定される面上にくるように
二本のS形金具の間にとりつける。22はセンサーのリ
ード線である。 [0012]スイッチ2を押すと、発熱体に通電し、加
熱中を示す赤色の表示灯17が点灯し、剃刀の加熱がは
じまると共に、タイマー25も付勢され、予め設定した
時間がくると発熱体への通電をとめて加熱を終了し、表
示灯17を消す。加熱温度は、センサーを含む温度制御
機構により、予め設定した上限値と下限値の間に維持さ
れる。 [0013]加熱終了と共にファンモーター15が通電
され、ファン14が回って、剃刀と発熱体を冷却する。
ファンモーターは、スイッチ2を押して加熱を開始した
とき、タイマー26が付勢され、加熱時間経過後、通電
を開始することで起動される。このとき、冷却中を示す
緑色の表示灯19が点灯する。ファンモーターは、タイ
マー27に予め設定した時間が経過すると通電をとめら
れ、停止する。このとき、表示灯19は消えて、消毒が
完了する。 [0014] [発明の効果]本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下にしめす効果を発揮する。 1.発熱体が発する熱で (イ)刃物の表面に付着した病原体を、直接、殺す。 (ロ)刃物の表面自体の温度を上昇させて、刃物表面の
細かい窪みの陰に潜む病原体を殺す。 という、二重で確実な消毒効果をもつ。 2.加熱による刃物の切れ味の低下を最少に押えること
で、刃物を何回も繰返して使用できる。(コストダウン
効果) 3.消毒剤、水、湯などを購入、手配、補充する費用と
手間が、不要である。(コストダウン効果、省力効果) 4.はさみ作業工程の間に、加熱と冷却が完了するの
で、消毒のために散髪の時間が伸びて、一日当りの処理
客数が減るということがない。 5.目の前で加熱と冷却の実行が確認できて、客が安心
する。(安心効果)
【図面の簡単な説明】 [図1]消毒器の平面図で、剃刀を装着した状態を示
す。 [図2]図1のA−A′断面を示す、断面図 [図3]発熱体の平面図 [図4]消毒器の平面図で、剃刀を装着していない状態
を示す。 [符号の説明] 1 台盤 2 スイッチ 3 発熱線 4 (発熱線の)支持板 5 S形金具 6 (S形金具の)刃物置き面 7 (S形金具の)ストッパ 8 (S形金具の)とりつけ板 9 (S形金具の)とりつけ板 10 押えバネ 11 (押えバネの)とりつけ板 12 剃刀 13 温度センサー 14 ファン 15 ファンモーター 16 (空気取入れ口の)金網 17 表示灯(赤色) 18 表示(加熱中) 19 表示灯(緑色) 20 表示(冷却中) 21 剃刀の柄 22 センサーのリード線 23 消毒器の上部カバー 24 (消毒器の上部カバーの)刃物挿入用切り欠き 25 タイマー 26 タイマー 27 タイマー 28 (配線部品をとりつけた)基板

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 [請求項1] 相対する二つの発熱体を用いて、その中
    央に想定される面上もしくはそれに近接して置いた刃物
    を加熱し、加熱中は刃物自体の温度が70〜150℃の
    範囲にあるように温度制御し、加熱時間は15分以内と
    し、加熱終了後、常温の風を吹付けて冷却する、刃物の
    消毒法。 [請求項2] スイッチ、二つの発熱体、二つの発熱体
    の中央に想定される面上もしくはそれに近接して刃物を
    置くように作られた刃物置き台、加熱温度制御機構、フ
    ァン、発熱体への通電を停止するタイマー機構、ファン
    への通電と停止を行うタイマー機構をふくんでなる刃物
    消毒器。
JP13977793A 1993-05-06 1993-05-06 刃物の消毒法ならびに刃物消毒器 Pending JPH06315411A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009061010A1 (ja) * 2007-11-05 2009-05-14 Yuusaku Takahashi 1客毎剃刀消毒システム
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