JPH0631355B2 - コ−クス炉ガスからの高発熱量ガスの製造法 - Google Patents

コ−クス炉ガスからの高発熱量ガスの製造法

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JPH0631355B2
JPH0631355B2 JP62213700A JP21370087A JPH0631355B2 JP H0631355 B2 JPH0631355 B2 JP H0631355B2 JP 62213700 A JP62213700 A JP 62213700A JP 21370087 A JP21370087 A JP 21370087A JP H0631355 B2 JPH0631355 B2 JP H0631355B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、コークス炉ガスから高発熱量ガスを製造する
方法、殊に、コークス炉ガスから天然ガスと同等の発熱
量を有する合成天然ガスを製造する方法に関するもので
ある。
従来の技術 コークス炉ガスは、周知のように石炭を乾留してコーク
スを製造する際に副産物として多量に発生するガスであ
り、その多くは都市ガス用として使用され、長期的に安
定して供給可能な都市ガス源となっている。
一方、近年コークス炉ガスより発熱量の高い天然ガス
が、その賦存量が膨大であること、発熱量が高いこと、
清浄なガスであることなどから都市ガスとして注目され
るに至り、現在ではこの天然ガスが都市ガスとして供給
されている地区も多く、また今後天然ガスへの転換が予
定されている地区もある。
ところで、都市ガス源の全てを天然ガスに依存すること
は、都市ガスとしてのエネルギーの永続的な安定供給の
面からは望ましくなく、エネルギー政策上はコークス炉
ガスをも都市ガス源として確保しておくことが必要であ
る。
しかしながら、通常コークス炉ガスの発熱量は5000
kcal/Nm3強であるのに対して、天然ガスの発熱量は11
000kcal/Nm3前後と高いことから、同一導管を通して
それらを供給するには互換性がなく、結果として都市ガ
スが従来のコークス炉ガスから天然ガスに変換された地
区においては、多量に副生するコークス炉ガスの都市ガ
スとしての供給を停止し、別途新たにその用途を模索し
なければならないという不都合がある。
このような不都合を回避し、天然ガスとの互換性を確保
するためにはコークス炉ガスの発熱量を天然ガスと同等
にまで高めることが必要である。
この目的のため、コークス炉ガスに発熱量の高い増熱
剤、たとえばプロパンやブタン等の炭化水素類を添加混
合する方法が考えられるが、この方法は高価な炭化水素
類を多量に必要とするものであるため、工業的には到底
採用し難い。
そこで、この点を解決する方法の一つとして、特開昭5
5−75490号公報には、コークス炉を出る赤熱コー
クスを利用し、この赤熱コークスへ炭素ガスまたは酸素
を導いて分解反応または部分酸化反応を行わせることに
よりCOを生じさせ、生じたCOをコークス炉ガスに混
合してメタン化反応に供することにより、コークス炉ガ
スを高発熱量ガスに変換する方法が示されている。
また本出願人もすでに次のような出願を行っている。
すなわち、本出願人の出願にかかる特公昭60−827
4号公報(特開昭59−51982号公報)には、コー
クス炉ガスに発生炉ガスを混合して原料ガスとなし、該
原料ガス中のHとCOまたはCOとを触媒存在下で
反応させてC〜Cの炭化水素を生成させることによ
り、高発熱量ガスを得る方法が示されている。
また、本出願人の出願にかかる特開昭60−19779
3号公報には、コークス炉ガスに発生炉ガスを混合して
原料ガスとなし、該原料ガス中のHとCOまたはCO
とを触媒存在下で反応させてC〜Cの炭化水素を
生成させ、ついで得られた中間処理ガスを、 第2の反応塔において中間処理ガス中に残留したC
とHとを反応装置させてCHを生成させるか、 アルカリ洗浄塔に供給して中間処理ガス中に残留す
るCOをアルカリ洗浄により除去し、 その後、上記処理後のガスをPSA装置に供給して、残
留する不燃成分および低カロリー成分を選択除去する方
法が示されている。
同じく本出願人の出願にかかる特開昭61−25599
4号公報には、コークス炉ガスなどの原料ガスを、まず
クリノブチロライト系吸着剤を充填したPSA装置に供
給して処理し、ついで前工程からの中間製品ガスを有機
ガス吸着性を有する多孔性吸着剤を充填したPSA装置
に供給して処理することにより、高カロリーガスを製造
する方法が示されている。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上述のうち特開昭55−75490号公
報の方法は、コークス炉を出る赤熱コークスに炭素ガス
や酸素を吹付けるものであるため、コークスがこれらの
ガスにより侵される上、触媒も付着し、その結果、コー
クスの強度が低下し、灰分が増加し、反応性が低下する
ことを免かれない。すなわち、この方法によっては、コ
ークス炉から出た赤熱コークス全量を高炉用コークスと
しては使用不適な低品位のものにしてしまうおそれがあ
り、高炉用コークスの提供を第一義とする日本のコーク
ス製造工業にあっては到底採用しえない。
本出願人の出願にかかる特公昭60−8274号公報の
方法は、上述の特開昭55−75490号公報の方法に
おける問題点を解決したものであるが、製品ガス中にN
が含まれるため、発熱量が若干不足するという問題が
ある。
特開昭60−197793号公報の方法は、炭化水素生
成後の中間処理ガスを、第2の反応塔においてCO
とHとを反応させてCHを生成させるか、アルカ
リ洗浄塔に供給してCOをアルカリ洗浄により除去
し、その後、さらにPSA処理するものであるが、の
場合は、第2の反応塔の制御および触媒の寿命などの面
で工業的には必ずしも有利ではなく、の場合もアルカ
リ洗浄塔の装置コストおよび制御の点で必ずしも簡易な
方法であるとは言い難い。
特開昭61−255994号公報の方法は、PSA工程
のみにより高カロリーガスを製造するものであるが、処
理後のガスの発熱量がなお不足するという問題点があ
る。
本発明は、コークス炉ガスから工業的に有利に高発熱量
ガスを製造する方法を提供することを目的とするもので
ある。
問題点を解決するための手段 本発明のコークス炉ガスからの高発熱量ガスの製造法
は、 発生炉において炭素材をガス化することにより、COお
よびCOを主成分とする発生炉ガスを得る発生炉ガス
生成工程(A)、 前工程(A)で得られた発生炉ガスをコークス炉ガスに
添加して原料ガスとなすと共に、該原料ガスを触媒の充
填された流動床式または固定床式反応装置内に導入し、
主に原料ガス中のCOとHとを反応させてC1〜C4
の炭化水素を生成させる炭化水素ガス生成工程(B)、 前工程(B)の反応装置から導出されるガスを第1のP
SA装置に導入し、該ガス中に含まれるCOを分離除
去するCO分離工程(C)、 および、 前工程(C)から導出されるガスを第2のPSA装置に
導入し、該ガス中に含まれる不燃成分および低カロリー
成分を選択除去する不要成分除去工程(D)、 からなる高発熱量ガスの製造法であって、 工程(A)において発生炉に供給するブラストガスとし
て、酸化剤ガスと共に、COまたはCOとスチーム
を用い、かつそのCOの供給を、工程(C)で分離し
たCOの少なくとも一部をリサイクルすることにより
行うことを特徴とするものである。
以下本発明を図面に基いて詳細に説明する。
第1図は、本発明の製造法の一例を示したフローシート
である。
〈コークス炉ガス〉 (1)はコークス炉団であって、該コークス炉団(1)
を構成する複数の炉室の各々には、原料石炭(20)が順次
供給され、乾留に供される。該石炭の乾留中に発生する
コークス炉ガス(21)は各炉室に設けられた上昇管を介し
て集気管に集められ、ガス処理群(2)に送られる。
ガス処理群(2)は通常冷集設備、脱タール設備、脱硫
設備、脱アンモニア設備、脱ナフタリン設備、脱ベンゾ
ール設備、乾式脱硫設備等から構成されているので、該
ガス処理設備群(2)に導入されたコークス炉ガス(21)
は、それらの設備によって脱タール、脱硫、脱アンモニ
ア、脱ナフタリン、脱ベンゾール等の処理が施され、清
浄な精製済コークス炉ガス(24)となって次工程に導出さ
れる。
この場合において、コークス炉ガス(21)の一部は、ガス
処理設備群(2)の途中から半精製ガス(22)として抜出
され、石炭乾留用の熱源としてコークス炉団(1)に供
給される。
コークス炉団(1)の各炉室で乾留されたコークスは、
押出機によって炉外に排出され、製品コークス(23)とし
てその用途に供されるが、その一部は後述する発生炉ガ
ス(25)を製造するための原料とされる。
ガス処理設備群(2)を出た精製済コークス炉ガス(24)
は、その約半量(56%前後)がHであり、該H
反応せしめて炭化水素となすための炭素源となるCOと
COは合計してもほぼ10%前後しか含まれておら
ず、残りはCHが約28%、Nおよび不飽和炭化水
素が各々数%という組成であることから、上記COとC
の全量を炭化水素に変換したとしても、変換後のコ
ークス炉ガスの発熱量は高々7500Kcal/Nm3にしかな
らず、天然ガスの11000Kcal/Nm3にははるかに及ば
ない。
〈発生炉ガス〉 そこで、精製済コークス炉ガス(24)中に不足している炭
素源を補うため、以下述べるように、炭素酸化物を多量
に含む発生炉ガス(25)を製造し、この発生炉ガス(25)を
上記精製済コークス炉ガス(24)に添加混入して原料ガス
(26)となし、該原料ガス(26)を合成天然ガスに変換する
ようにする。
この場合、合成天然ガスの発熱量を天然ガスと同等の1
1000Kcal/Nm3程度にするためには、CHのほか、
、C、C10が適当量生成することが
必要であり、化学量論的にHとCOのモル比、または
とCO、COの合計のモル比を2.25〜3.0にしな
ければならないから、コークス炉ガス(24)および発生炉
ガス(25)の組成を勘案しながら両者の混合比を定める。
第1図中(3)は、上記発生炉ガス(25)を製造するため
の公知の発生炉であり、該発生炉(3)には、原料とし
ての炭素材(27)が供給されると共に、ブラストガスとし
て酸化剤ガス(Oまたは空気)(34)とスチーム(35)と
が供給されるので、高温雰囲気で主として酸化反応およ
び水性ガス反応等が起こり、炭素酸化物に富んだ発生炉
ガス(25)が得られる。なお、酸化剤ガス(34)としてO
のみを発生炉(3)に供給するようにするときは、空気
からOを濃縮分離するO濃縮装置を発生炉(3)の
前に設け、該O濃縮装置から得られるOを発生炉
(3)に供給するようにすればよい。O濃縮装置とし
ては、分子ふるいを用いたPSA装置や深冷分離装置等
があげられる。
この場合、発生炉(3)に供給するブラストガスである
スチーム(35)の少なくとも一部、好ましくは全部をCO
で置換するので、発生炉ガス(25)中のH濃度が低下
する上、爆鳴気生成の危険が減少し、炉温制御も容易に
なる。
この目的に用いるCOとしては、後述の工程(C)で
純度の高いCOガス(32)が分離されるので、このCO
ガス(32)の少なくとも一部をリサイクル使用すること
が工程管理上、副生物の有効利用上有利である。
上記炭素材(27)としては、通常コークス炉団(1)から
得られるコークスが用いられるが、特にそれに限定され
るものではなく、たとえば、石油系のオイルコークスや
石炭等その他の炭素材でもよい。経済的には、コークス
炉団(1)から排出された赤熱コークスに散水してそれ
を冷却する際に冷却水に同伴したり、コークスの移送中
や整粒過程で発生する粉コークスや小塊または中塊コー
クスを用いるのが好ましい。
発生炉(3)から得られた当初の発生炉ガス(25)の中に
は、粉塵や炭素材(27)中に含まれた硫黄化合物が若干含
まれていることから、これらを除去すべく発生炉ガス(2
5)は通常の除塵装置(4)、脱硫装置(5)に通され
る。
このようにして得られた清浄な発生炉ガス(25)の組成
は、たとえば、酸化剤ガスとしてOの容量割合が約9
0%〜100%のOガスを用い、かつ前記のようにC
ガスを用いた場合、スチームおよびCOの吹込み
割合に応じて CO 35〜80% CO 15〜45% H 0〜40% N 0.5〜3% となる。この豊富なCOおよびCOが合成天然ガスを
製造する際の炭素源とされる。
〈合成天然ガス製造設備群〉 そして先にも述べたように、上記発生炉ガス(25)は、前
記ガス処理設備群(2)から導出された精製コークス炉
ガス(24)に添加混入され、原料ガス(26)となって合成天
然ガス製造設備群(6)に供給される。
この合成天然ガス製造設備群(6)は、昇圧装置
(7)、主に有機硫黄の除去も目的とした脱硫塔等の最
終的なガス清浄化装置(8)、原料ガス中のCOとH
とを反応させてC〜Cの炭化水素にする反応装置
(9)、この反応装置(9)からの導出ガス(29)中に残
留するCOを分離除去する第1のPSA装置(10)、こ
の第1のPSA装置(10)からの導出ガス(30)中に残留す
る低カロリー成分、不燃成分であるH、N等を取除
く第2のPSA装置(11)からなる。
以下、合成天然ガス製造設備群(6)内の各装置につい
て詳述する。
まず、ガス清浄化装置(8)は、前述の通り、主に有機
硫黄の除去を目的として設置されるものであり、有機硫
黄を水添触媒の存在下で硫化水素に変換するための変換
装置および該変換装置で変換された硫化水素を吸着除去
する吸着剤(酸化亜鉛等)の装填された硫化水素除去装
置から構成される。この段階で原料ガス(26)中の硫黄分
を除去する理由は、微量と言えども原料ガス(26)中に硫
黄分が存在していると、後工程である反応装置(9)に
充填された触媒に悪影響を与え、該触媒が十分にその機
能を発揮できなくなるからである。また、上記変換装置
においては、原料ガス中のCは浄記触媒の働きで
となって清浄原料ガス(28)中に残留すると共
に、不燃成分であるOはHOとなってほぼ完全に除
去されるので都合がよい。
反応装置(9) 次に反応装置(9)は、内部に触媒が充填された円筒状
の反応塔であって、原料ガスが触媒層を通過する際に触
媒の作用によって原料ガス中のCOやCOとHとが
反応し、高カロリーの炭化水素を生成させるためのもの
である。
反応装置(9)においては、触媒の存在下清浄原料ガス
(28)中の主にCOをHと反応させてC〜Cの炭化
水素にする。この場合の反応は、以下の反応式のもとに
進行すると考えられる。
CO+3H→CH+HO 2CO+5H→C+2HO 3CO+7H→C+3HO 4CO+9H→C10+2HO このとき用いられる触媒としては、炭化水素化反応を行
う任意の触媒を用いることができるが、殊に、シリカま
たはアルミナ担体に鉄族金属(鉄、ニッケル、コバルト
など)、マンガン(酸化マンガンなど)、白金族金属
(ルテニウムなど)を担持させた三元金属組成の触媒が
好適である。
この反応装置(9)においてCOの一部は炭化水素に
変換されるが、逆に下式のように原料ガス中のCOとH
Oとが反応してCOが新たに生成する場合もある。
CO+4H→CH+2HO CO+HO→CO+H これらの不燃成分がまだ残留していることから、反応装
置(9)から導出されるガス(29)の発熱量は約8500
Kcal/Nm3程度にしか到達しない。
反応装置(9)における触媒の充填方法については、固
定床式あるいは流動床式のいずれかが採用される。これ
の選択については、運転操作を容易にすることに主眼を
置けば固定床式を、反応装置(9)内での発熱反応から
発する熱の制御を容易にすることに主眼を置けば流動床
式を採用するのがよい。固定床式の場合は触媒は粒状で
よいが、流動床式を採用する場合はそれを流動させるた
めに粉状とする。
このようにして反応装置(9)から導出されたガス(29)
中には、未だ反応していない不燃成分や低カロリー成分
としてのCOやH、さらには原料ガス(26)中に初め
から存在したN等が含まれている。
そこで、これらを取除いてガスの発熱量を上昇させるこ
とが必要となる。
第1のPSA装置(10) まず、これらの不燃成分や低カロリー成分のうち、第1
のPSA装置(10)により、不燃成分中のCOを分離除
去する。
そのため、吸着剤としてCOを吸着し、脱離させる目
的から、ゼオライト系吸着剤等を用い、複数の吸着塔を
用いて、各塔につき昇圧工程→吸着工程→減圧工程→再
生工程をサイクリックに行うことにより、吸着剤に吸着
されているCOを脱気させてCOを取除くようにす
る。
ここで分離したCOガス(32)は、すでに述べたよう
に、発生炉(3)に供給するブラストガスであるスチー
ム(35)に置換してまたはスチーム(35)と併用して用い
る。第2図中(12)はCOガス(32)を貯蔵する貯槽であ
る。
スチーム(35)との併用割合によっては全量を発生炉
(3)にリサイクルすると過剰となることがあるので、
その場合は、過剰分はドライアイスその他の用途に別途
使用COガス(33)として用いることができる。
第2のPSA装置(11) 第1のPSA装置(10)でCOを除去されたガス(30)
は、合成天然ガス処理設備群(6)内の最終設備である
第2のPSA装置(11)に導入される。
この第2のPSA装置(11)において用いられる吸着剤と
しては、たとえば、合成ゼオライト、天然ゼオライト、
活性炭、またはそれらを組合せたものなどがあげられ、
、CO、H等の不燃成分や低カロリー成分とCH
およびC〜Cの炭化水素とが分子の大きさにおい
て2つのグループに分類されることに着目し、CH
〜Cの炭化水素は吸着するが、N、CO、H
等の不燃成分や低カロリー成分は通過するような吸着剤
を選択する。
第2のPSA装置(11)におけるPSA操作も、複数の吸
着塔を用いて、各塔につき昇圧工程→吸着工程→減圧工
程→再生工程をサイクリックに行う。吸着剤に吸着され
たC1〜C4の炭化水素は、減圧、再生工程において、
製品である合成天然ガス(31)として取出される。
得られた合成天然ガス(31)の発熱量は約10600〜1
1000Kcal/Nm3であり、天然ガスとほぼ同等の品質を
有する。もし必要であれば、少量の液化天然ガスを添加
して発熱量を微調整する。
作 用 本発明の製造法は、発生炉ガス生成工程(A)で得られ
た発生炉ガスをコークス炉ガスに添加して原料ガスとな
し、続いて炭化水素ガス生成工程(B)で原料ガス中の
COとHとを反応させてC〜Cの炭化水素を生成
させ、さらにこのガスを第1のPSA装置に導入して該
ガス中に含まれるCOを分離除去するCO分離工程
(C)を実施し、最後に前工程からの導出ガスを第2の
PSA装置に導入して該ガス中に含まれる不燃成分およ
び低カロリー成分を選択除去する不要成分除去工程
(D)を実施するものである。
コークス炉ガス中には多量のHが含まれており、その
発熱量は5000Kcal/Nm3強程度と小さいが、これに発
生炉ガスを添加混入して炭素酸化物の割合を増大させた
状態で炭化水素ガス生成工程(B)を実施することによ
り、発熱量は8500Kcal/Nm3程度まで増大する。
続いて第1のPSA装置によりCO分離工程(C)を
実施すると、不燃成分であるCOが除去されるので、
発熱量は9400Kcal/Nm3程度まで増大する。
最後に第2のPSA装置により不要成分除去工程(D)
を実施すると、N、CO、H等の不燃成分や低カロ
リー成分が除去されるので、発熱量は約10600〜1
1000Kcal/Nm3程度になり、天然ガスとほぼ同等の品
質を有するようになる。
工程(C)で分離したCOは工程(A)において発生
炉にリサイクルする。このリサイクルにより、CO
有効利用が図られる上、ブラストガスとしてのスチーム
の使用量を減じまたは省略することができるので発生炉
ガス中のHの量が減少する結果、目的とする合成天然
ガスの発熱量が増大し、かつ発生炉ガス生成工程(A)
の制御も行いやすくなる。
実施例 次に実施例をあげて本発明の方法をさらに説明する。
実施例1 石炭を乾留して得たコークス炉ガス83.0容量%に発生炉
ガスより得た発生炉ガス17.0容量%を混入して原料ガス
とした。
コークス炉ガスとしては、通常のコークス炉操業により
得られる精製されたコークス炉ガスを用いた。
発生炉ガスとしては、炉内温度1100〜1300℃に
制御された発生炉に、炭素材としてのコークスとブラス
トガスとを供給することにより発生したものをさらに精
製したものを用いた。なおブラストガスとしては、後述
の第1のPSA装置からの導出ガスであるCOガス
と、空気から分離して得られたOとを用いた。
このようにして得られた原料ガスを有機硫黄除去処理を
行ってから、アルミナ担体に鉄族元素、酸化マンガンお
よび白金族金属を組合せて担持させた触媒を充填した流
動床式反応装置に供給して反応させた。反応温度は26
0℃に設定した。
この反応装置から導出されたガスを、吸着剤としてクリ
ノブチロライト系吸着剤を充填した第1のPSA装置に
導入してPSA操作を行い、ガス中に含まれるCO
吸着分離した。
吸着剤から脱気したCOガスは、前述の発生炉におけ
るブラストガスとして使用した。
続いて第1のPSA装置からスルーしたCO除去後の
ガスを、吸着剤として活性炭を充填した第2のPSA装
置に導入し、炭化水素成分を吸着させると共に、ガス中
に含まれるN、H等の不燃成分や低カロリー成分を
スルーさせた。
吸着剤から減圧下に脱着させることにより、炭化水素成
分に富む脱着ガスを得た。
この脱着ガスに増熱剤であるブタンガスを約2%混入し
て発熱量の微調整を行うことにより、合成天然ガスを得
た。
各工程におけるガスの組成および発熱量を第1表に示
す。
表中の略号の意味は次の通りである。
a:精製済コークス炉ガス、 b:発生炉ガス、 c:原料ガス(精製済コークス炉ガスaに発生炉ガスb
を添加混入したもの)、 d:反応装置からの導出ガス、 e:第1のPSA装置からの導出ガス、 f:第2のPSA装置からの脱着ガス g:増熱剤、 h:合成天然ガス、 i:第2のPSA装置からの排出ガス このように、発熱量5260Kcal/Nm3のコークス炉ガス
は、第2のPSA装置による処理後には10600Kcal
/Nm3となり、微量の増熱剤の添加により最終的には発熱
量は11000Kcal/Nm3となって天然ガスと同等とな
り、その燃焼速度およびウォッベ・インデックスもそれ
ぞれ都市ガスとしての13A規格に適合する。
発明の効果 本発明によれば、コークス炉ガスから工業的に有利に高
発熱量ガスを製造することができる。
また、工程(C)で分離したCOを工程(A)におい
て発生炉にリサイクルしているので、このリサイクルに
よりCOの有効利用が図られる上、目的とする合成天
然ガスの発熱量が増大し、かつガス発生炉の炉温維持の
制御が行いやすくなるという利点がある。
よって本発明は、高発熱量ガスを製造する上で工業上極
めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の製造法の一例を示したフローシート
である。 (1)……コークス炉団、(2)……ガス処理設備群、
(3)……発生炉、(4)……除塵装置、(5)……脱
硫装置、(6)……合成天然ガス製造設備群、(7)…
…昇圧装置、(8)……ガス清浄化装置、(9)……反
応塔、(10)……第1のPSA装置、(11)……第2のPS
A装置、(12)……COガス貯留槽、 (20)……原料石炭、(21)……コークス、(22)……半精製
ガス、(23)……製品コークス、(24)……精製済コークス
炉ガス、(25)……発生炉ガス、(26)……原料ガス、(27)
……炭素材、(28)……清浄原料ガス、(29)……反応装置
導出ガス、(30)……第1のPSA装置導出ガス、(31)…
…合成天然ガス、(32)……COガス、(33)……別途使
用COガス、(34)……酸化剤ガス、(35)……スチーム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発生炉において炭素材をガス化することに
    より、COおよびCOを主成分とする発生炉ガスを得
    る発生炉ガス生成工程(A)、 前工程(A)で得られた発生炉ガスをコークス炉ガスに
    添加して原料ガスとなすと共に、該原料ガスを触媒の充
    填された流動床式または固定床式反応装置内に導入し、
    主に原料ガス中のCOとHとを反応させてC〜C
    の炭化水素を生成させる炭化水素ガス生成工程(B)、 前工程(B)の反応装置から導出されるガスを第1のP
    SA装置に導入し、該ガス中に含まれるCOを分離除
    去するCO分離工程(C)、 および、 前工程(C)から導出されるガスを第2のPSA装置に
    導入し、該ガス中に含まれる不燃成分および低カロリー
    成分を選択除去する不要成分除去工程(D)、 からなる高発熱量ガスの製造法であって、 工程(A)において発生炉に供給するブラストガスとし
    て、酸化剤ガスと共に、COまたはCOとスチーム
    を用い、かつそのCOの供給を、工程(C)で分離し
    たCOの少なくとも一部をリサイクルすることにより
    行うことを特徴とするコークス炉ガスからの高発熱量ガ
    スの製造法。
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