JPH06313458A - ダンパー装置 - Google Patents

ダンパー装置

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JPH06313458A
JPH06313458A JP12477093A JP12477093A JPH06313458A JP H06313458 A JPH06313458 A JP H06313458A JP 12477093 A JP12477093 A JP 12477093A JP 12477093 A JP12477093 A JP 12477093A JP H06313458 A JPH06313458 A JP H06313458A
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rotor
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guide wall
wall
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Seiichi Sato
精一 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置自体の小型化を図り、広い設置スペース
を必要としないエア式のダンパー装置の提供。 【構成】 シリンダ部2aを有するケース1と、ピスト
ン部22aを有して該ケース内に回転可能に配されるロ
ータ21と、該ロータをケース内で一方向に回転付勢す
るスプリング32と、ロータを該スプリングのばね圧に
抗して付勢方向とは逆方向に強制回転させる紐体33と
を備え、上記ケースのシリンダ部とロータのピストン部
間に気密室を画成する構成となす一方、ケースの内周面
側とロータの外周面側の一方に螺旋ガイド壁6を設け、
他方に該螺旋ガイド壁と螺合する螺合壁29を設けて、
当該螺合壁の螺旋ガイド壁に対する螺合で、ロータのケ
ース内での正逆回転を案内すると共に、ロータの正逆回
転に伴う上記気密室の圧力変化で、螺旋ガイド壁と螺合
壁間に必要な摩擦抵抗を発生させることにより、収納箱
の開放動作と閉塞動作を良好にコントロールする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のインストルメ
ントパネル側に設けられるグローブボックス等の収納箱
に使用されるダンパー装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種ダンパー装置として、例え
ば、実開昭63−196752号公報と実開平2−77
285号公報に示すものが存する。前者のダンパー装置
は、具体的には図示しないが、所謂エア式として開発さ
れたもので、シリンダ本体内にOリングを周設したピス
トンを摺動可能に配設して、該ピストンを圧縮コイルば
ねで所定の一方向に付勢すると共に、ピストンにシリン
ダ本体から外方に突出する長尺なピストンロッドを一体
に延設し、当該ピストンロッドの先端部に紐体の一端部
を連結して、シリンダ本体を収納箱側に固定した場合に
は、上記紐体の他端部を収納箱の周辺部材側に止着し、
逆に、シリンダ本体を周辺部材側に固定した場合には、
紐体の他端部を収納箱側に止着する構成となっている。
【0003】又、後者のダンパー装置は、所謂オイル式
として開発されたもので、円筒状ガイド壁を有するケー
ス本体に環状溝を有するロータを回転可能に支承して、
該ロータを捻じりコイルばねで所定の一方向に回転付勢
すると共に、ロータの上部側に該ロータを捻じりコイル
ばねの付勢方向とは逆方向に強制回転させる紐体の一端
部を連結する一方、上記円筒状ガイド壁と環状溝間にグ
リス等の粘性オイルを封入して、やはり、ケース本体を
収納箱側に固定した場合には、上記紐体の他端部を収納
箱の周辺部材側に止着し、逆に、ケース本体を周辺部材
側に固定した場合には、紐体の他端部を収納箱側に止着
する構成となっている。
【0004】従って、斯る従来のダンパー装置にあって
は、エア式とオイル式の相違はあるが、実際の作動に際
しては、いずれも、収納箱の開放時に、該収納箱が自重
を利用して下方に回動しようとすると、ピストンが圧縮
コイルばねの付勢ばね圧に抗してシリンダ本体内を緩慢
に移動するか、或いは、ロータが上記オイルの粘性抵抗
と捻じりコイルばねの付勢ばね圧に抗して緩慢に回転す
るので、これにより、収納箱の開放動に必要な制動力が
付与されて、収納箱はゆっくりと開放方向に回動するこ
とが保障される。又、開放された収納箱を閉じる場合
に、収納箱を上方に回動すると、今度は、ピストンが圧
縮コイルばねのばね圧で付勢方向に移動するか、或い
は、ロータが紐体を巻き取りながら捻じりコイルばねの
ばね圧で同じく付勢方向に回転するので、これにより、
収納箱は閉塞位置までスムーズに回動することが保障さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、斯る従来ダ
ンパー装置の内、前者のエア式のものは、ピストンと紐
体とを連結する長尺なピストンロッドを必要とする関係
で、シリンダ本体を含めた装置全体の長さ寸法が必然的
に大型化して、広い設置スペースが要求されることとな
るばかりか、ピストンロッドの移動ストロークをも十分
に確保しなければならないので、この点からも、設置ス
ペースがかなり要求されて、固定個所が大巾に制限され
る問題点を有している。反面、後者のオイル式のもの
は、エア式の如き長尺なピストンロッドを必要としない
ので、装置自体の大型化や設置スペースはそれほど問題
とはならないが、今度は、オイルの粘性抵抗を利用する
関係で、使用条件下での温度変化の影響を受けて、作動
の信頼性が乏しいばかりか、熱膨張によりオイル漏れを
引き起こす問題点をも併せて有していた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、この従来ダン
パー装置の種々の課題を有効に解決するために開発され
たもので、シリンダ部を有するケースと、ピストン部を
有して該ケース内に回転可能に配されるロータと、該ロ
ータをケース内で一方向に回転付勢するスプリングと、
ロータを該スプリングのばね圧に抗して付勢方向とは逆
方向に強制回転させる紐体とを備え、上記ケースのシリ
ンダ部とロータのピストン部間に気密室を画成する構成
となす一方、ケースの内周面側とロータの外周面側の一
方に螺旋ガイド壁を設け、他方に該螺旋ガイド壁と螺合
する螺合壁を設けて、当該螺合壁の螺旋ガイド壁に対す
る螺合で、ロータのケース内での正逆回転を案内すると
共に、ロータの正逆回転に伴う上記気密室の圧力変化
で、螺旋ガイド壁と螺合壁間に必要な摩擦抵抗を発生さ
せる構成の新規ダンパー装置を提供せんとするものであ
る。
【0007】
【作用】依って、本発明のダンパー装置の下で、収納箱
をその自重を利用して下方に回動すると、収納箱側に止
着している紐体が外方に引っ張られるので、これに応じ
て、ロータがスプリングの付勢方向と逆方向に回転しな
がら、ケース内を所定方向に移動して、気密室内を負圧
(又は正圧)状態となすので、これにより、螺旋ガイド
壁と螺合壁間に必要な摩擦抵抗が発生して、ロータの回
転に制動力を付与する結果、収納箱はゆっくりと開放方
向へ回動することとなり、逆に、収納箱を閉塞するため
上方に回動すると、スプリングの付勢ばね圧で、ロータ
が逆方向に回転し、今度は、気密室内を正圧(又は負
圧)状態となすので、これによっても、収納箱の閉塞動
作が良好にコントロールされることとなる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を図示する一実施例に基づいて
詳述すれば、該実施例に係るダンパー装置は、基本的に
は、エア式として開発されたものであるが、特徴とする
ところは、図1に示す如く、シリンダ部を有するケース
1と、該ケース1の開口部を閉塞するキャップ31と、
ピストン部を有してケース1内に回転可能に配されるロ
ータ21と、該ロータ21をケース1内で一方向に回転
付勢する捻じりコイルばね32と、ロータ21を該捻じ
りコイルばね32のばね圧に抗して付勢方向とは逆方向
に強制回転させる紐体33と、ロータ21のピストン部
に周設されるシール用のOリング34とを備える点にあ
る。
【0009】そして、上記構成部品の中で、特に、ケー
ス1は、図2乃至図4にも示す如く、合成樹脂の一体成
形品で、その円筒状ケース本体2の底部近傍をシリンダ
部2aとなす一方、該シリンダ部2a以外の周壁に、紐
体33の引出窓3と、キャップ31のロック爪31aを
係止する係止孔4と、上記捻じりコイルばね32の一端
部32aを係止する切欠部5を形成すると共に、ケース
本体2の内周面に凹溝状の螺旋ガイド壁6を刻設し、且
つ、フランジ7が設けられているケース本体2の底部2
bに流通孔8を開設すると共に、該流通孔8を開設した
底部2b側に調整部9を一体に形成して、当該調整部9
内にシールラバー10・シートバルブ11・スペーサ1
2を順にプッシュオンフィックス13等を介して配設す
る構成となっている。
【0010】又、ロータ21は、これも合成樹脂の一体
成形品で、同じく、図2乃至図4にも示す如く、その円
筒状ロータ本体22の底部側をオリフィス23を開設し
たピストン部22aとなして、該ピストン部22aの周
壁に上記Oリング34を周設する環状溝24を形成する
と共に、ロータ本体22の内部に捻じりコイルばね32
を支持する格子状の支持部25と、捻じりコイルばね3
2の折曲他端部32bを係止する二叉状の係止部26
と、紐体33の一端部33aを係止する引掛部27を設
ける一方、ロータ本体22の中央部に紐体33を巻き取
る環状のリール溝28を形成すると共に、該リール溝2
8を画成する壁部に上記螺旋ガイド壁6に螺合する複数
の螺合壁29を一定の高低差をもって突設して、当該螺
合壁29の螺旋ガイド壁6に対する螺合状態の下で、ロ
ータ21のケース本体2内での正逆回転を案内し、且
つ、Oリング34を周設したピストン部22aと上記ケ
ース本体2のシリンダ部2aとで、ロータ21の正逆回
転に伴い容積が変化する気密室Sを画成する構成となっ
ている。尚、上記リール溝28には差込窓30を開設し
て、該差込窓30から紐体33の一端部33aを内部の
引掛部27に係止できる構成を併せて採用している。
【0011】依って、斯る構成のダンパー装置を組み立
てる場合には、上記ピストン部22aの環状溝24内に
Oリング34を周設すると共に、差込窓30から紐体3
3の一端部33aを引掛部27に係止する一方、捻じり
コイルばね32の折曲他端部32bを二叉状の係止部2
6に係止する状態を得て、捻じりコイルばね32をロー
タ21の内部に配して、斯る状態のまま、紐体33の他
端部33bをケース本体2の引出窓3から外部に引き出
しながら、ロータ本体22をケース本体2の内部に収納
して、その各螺合壁29を螺旋ガイド壁6に螺合させな
がら、ロータ本体22を所定方向に回転させると、図2
に示す如く、ロータ本体22がケース本体2内に回転可
能に配される。
【0012】従って、後は、図3に示す如く、キャップ
31側のロック爪31aをケース本体2側の係止孔4に
係止すれば、これにより、ケース本体2の開口部が閉塞
されて、装置自体が簡単に組み立てられることとなる
が、本実施例の下では、エア式として開発されたもので
あるにも拘らず、従来の如き長尺なピストンロッドを必
要としないので、装置自体の小型化が期待できることと
なる。尚、斯る組立状態にあっては、捻じりコイルばね
32の一端部32aがケース本体2の切欠部5とキャッ
プ31の切欠部31bに係止しているので、この捻じり
コイルばね32のばね圧で、図示する如く、ロータ21
側のピストン部22aがシリンダ部2aの底部2b側に
当接して、気密室Sを完全に閉ざしている。依って、実
際の使用に際しては、図5に示す如く、グローブボック
ス等の収納箱35側面に設けられているボス部36にケ
ース本体2の引出窓3から外部に引き出されている紐体
33の他端部33bを止着して、ケース1自体をそのフ
ランジ7を介してインストルメントパネル(図示せず)
側に固定すれば良い。但し、使用態様はこれに限定され
るものではない。
【0013】そして、斯る収納箱35の閉塞状態におい
ては、捻じりコイルばね32のばね圧で、紐体33はロ
ータ21のリール溝28に巻き取られている訳である
が、この閉塞状態から、図6に示す如く、収納箱35を
その自重を利用して下方に回動すると、収納箱35のボ
ス部36に他端部33bを止着している紐体33が外方
に引っ張られるので、これに応じて、図7に示す如く、
ロータ21が捻じりコイルばね32の付勢方向と逆方向
に回転しながら、ケース本体2の底部2bから離れて、
気密室Sの容積を徐々に拡げていく。すると、この時に
は、ケース本体2内の空気が、ピントン部22a側のオ
リフィス23を通って気密室S内にその流量が制限され
ながら吸い込まれることとなるが、このロータ21の移
動で、気密室Sが負圧状態となるので、これにより、螺
旋ガイド壁6と螺合壁29間に必要な摩擦抵抗が発生し
て、ロータ21の回転に制動力を働かせる結果、収納箱
35はゆっくりと開放方向へ回動することが保障され
る。
【0014】逆に、収納箱35を閉塞するため上方に回
動すると、捻じりコイルばね32の付勢ばね圧で、ロー
タ21が逆の付勢方向に回転し、今度は、気密室S内の
空気を圧縮しながらケース本体2の底部2b方向に移動
して、シートバルブ11をシールラバー10から離間さ
せて、流通孔8から流動した圧縮空気を外部に排気させ
るので、これにより、収納箱35の閉塞動作も良好にコ
ントロールされることとなる。尚、この場合において、
外方に引き出されている紐体33は、ロータ21の回転
に応じて、そのリール溝28に順次自動的に巻き取られ
ていくことは言うまでもない。
【0015】又、上記の実施例は、ロータ21が図3か
ら図7に回転移動する時に生じる気密室Sの負圧状態を
利用して、収納箱35の開放動に制動力を加えることを
意図して構成されたものであるが、逆に、ロータ21が
図7から図3に回転移動する時に生じる気密室Sの正圧
状態を利用して、収納箱35の開放動に制動力を加える
ように構成することも実施に応じ任意である。この場合
には、具体的には図示しないが、既述した螺旋ガイド壁
6の螺旋方向と捻じりコイルばね32の付勢方向と紐体
33の巻き取り方向を、上記の実施例とは全く正反対の
関係となして、且つ、ケース本体2の底部2b側に設け
られる調整部9内の構造を図8に示す構成となせば良
い。
【0016】従って、斯る正圧利用構造の下でも、収納
箱35をその自重を利用して下方に回動すると、収納箱
35のボス部36に他端部33bを止着している紐体3
3が外方に引っ張られるので、これに応じて、ロータ2
1が捻じりコイルばね32の付勢方向と逆方向に回転し
ながら、ケース本体2の底部2b方向に移動して、気密
室S内の空気がオリフィス23を通ってケース本体2内
にその流量が制限されながら流動するが、今度は、ロー
タ21の移動で、気密室S内が正圧状態となるので、こ
れにより、螺旋ガイド壁6と螺合壁29間に摩擦抵抗が
発生して、ロータ21の回転に制動力を働かせる結果、
やはり、収納箱35はゆっくりと開放方向へ回動するこ
とが保障される。又、逆に、収納箱35を閉塞するため
上方に回動すると、捻じりコイルばね32の付勢ばね圧
で、ロータ21が逆方向に回転して、シートバルブ11
をシールラバー10から離間する方向に移動させ、流通
孔8を経て外部から空気を吸い込みながら回転するの
で、これにより、収納箱35の閉塞動作もコントロール
されることとなる。
【0017】
【発明の効果】以上の如く、本発明は、上記構成の採用
により、従来のエア式ダンパーの如き長尺なピストンロ
ッドを全く必要としないので、装置自体の小型化を図
り、設置スペースを可及的に小さくすることが可能とな
った。従って、ケースを収納箱又その周辺部材に固定す
る場合でも、任意の最適個所に固定することができるの
で、固定に関しても、かなりの自由度が期待できること
となる。その上、本発明のダンパー装置は、例え、ロー
タの正逆回転を利用すると雖も、粘性オイルを必要とし
ないので、使用条件下での温度変化の影響を受けて、作
動の信頼性が乏しくなったり、熱膨張によりオイル漏れ
を引き起こす心配も解消できると共に、構造の簡素化や
コストの低廉化も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るダンパー装置を示す要部
分解斜視図である。
【図2】同ダンパー装置の組立状態をキャップを取り付
ける前の状態で示す平面図である。
【図3】(A)(B)は完全な組立状態を異なる方向から示
す断面図である。
【図4】調整部側の構造を示す要部拡大断面図である。
【図5】収納箱にセットした状態を示す説明図である。
【図6】収納箱が開放方向に回動した状態を示す説明図
である。
【図7】(A)(B)はダンパー装置が作動した状態を異な
る方向から示す断面図である。
【図8】正圧状態を利用した他例の調整部側の構造を示
す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ケース 2 ケース本体 6 螺旋ガイド壁 2a シリンダ部 21 ロータ 22 ロータ本体 22a ピストン部 29 螺合壁 31 キャップ 32 捻じりコイルばね(スプリング) 33 紐体 34 Oリング S 気密室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ部を有するケースと、ピストン
    部を有して該ケース内に回転可能に配されるロータと、
    該ロータをケース内で一方向に回転付勢するスプリング
    と、ロータを該スプリングのばね圧に抗して付勢方向と
    は逆方向に強制回転させる紐体とを備え、上記ケースの
    シリンダ部とロータのピストン部間に気密室を画成する
    構成となす一方、ケースの内周面側とロータの外周面側
    の一方に螺旋ガイド壁を設け、他方に該螺旋ガイド壁と
    螺合する螺合壁を設けて、当該螺合壁の螺旋ガイド壁に
    対する螺合で、ロータのケース内での正逆回転を案内す
    ると共に、ロータの正逆回転に伴う上記気密室の圧力変
    化で、螺旋ガイド壁と螺合壁間に必要な摩擦抵抗を発生
    させるように構成したことを特徴とするダンパー装置。
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