JPH0631319B2 - 緑膿菌感染に対してワクチン活性を有するリポ糖蛋白psc―aおよび緑膿菌ワクチン - Google Patents

緑膿菌感染に対してワクチン活性を有するリポ糖蛋白psc―aおよび緑膿菌ワクチン

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JPH0631319B2
JPH0631319B2 JP59104809A JP10480984A JPH0631319B2 JP H0631319 B2 JPH0631319 B2 JP H0631319B2 JP 59104809 A JP59104809 A JP 59104809A JP 10480984 A JP10480984 A JP 10480984A JP H0631319 B2 JPH0631319 B2 JP H0631319B2
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Description

【発明の詳細な説明】
(発明の目的) 本発明は、緑膿菌から得られる緑膿菌感染に対してワク
チン活性を有するリポ糖蛋白PSC−Aに関する。 緑膿菌(以下、シュードモナス・アエルギノーサという
ことがある)は、本来弱毒性の病原菌として知られてい
るが、近年の抗生物質の大量投与による菌交代性増殖の
結果と相まって、他の細菌感染症とは反対に緑膿菌感染
による症例の増加が目立つようになって来ている。 緑膿菌感染症の特徴は、基礎疾患として感染抵抗力の低
下した患者に発病しやすいことで、いわゆる日和見感染
症の代表的疾患にあげられている。感染抵抗力の低下し
た患者とは、具体的には癌患者、免疫抑制療法下の患
者、移植患者、熱傷患者および新生児などである。 また、本菌による感染症は、いったん発病すると全身感
染症にひろがる傾向が強く、さらに予後が不良のため、
今日では細菌感染症の中で最も治療の困難な感染症の1
つとされるに至っている。 この緑膿菌感染症が難治性であるのは、本菌がこれまで
常用されて来た抗生物質のほとんどすべてに対して高度
耐性を示すことに加えて、近年開発された緑膿菌にある
程度抗菌力を示す抗生物質に対しても耐性となり易く、
こうした抗生物質による薬剤療法では十分な治療効果が
得られない症例がしばしば出現することも見逃せない大
きな理由がある。 こうした緑膿菌感染症に対する抗生物質療法の限界に立
って、宿主側の緑膿菌処理能力の増強をめざして、緑膿
菌菌体成分による感染防御剤すなわち、ワクチンの開発
に関するいくつかの試みがこれまでになされて来てい
る。 例えば、13種類以上ある血清型別緑膿菌の表在抗原
(血清型別特異抗原)をそれぞれ精製して混合した全血
清型菌に有効な緑膿菌多価ワクチンPEV−01(La
ncetII;977,1979)は、熱傷患者等を対
象とする臨床応用が試みられ緑膿菌、菌血症等の予防に
有効であることが報告されている。 しかしながら、この多価ワクチンは、緑膿菌の血清型別
抗原を10数種混合するという繁雑さばかりでなく構成
成分である血清型別特異抗原は緑膿菌細胞表層にある、
いわゆるO抗原であり、内毒素と呼ばれるリポ多糖体か
ら構成されているため、強い発熱性などの局所および全
身性の副作用が無視出来ないという問題点が指摘されて
いる。 一方我国では本間らによって緑膿菌の血清学的共通抗原
としてタンパク質を主成分とするOEPが分離されてこ
のOEPが動物実験で各血清型別緑膿菌に共通の感染防
御抗原としてワクチン効果を示すことが知られている
(Jpn J.Exp,Med;47,393−40
2,1977)。 しかしながら本間らは、生体に感染する緑膿菌の病原性
には強い株と弱い株があり一定でないことから、新しい
ワクチンは緑膿菌の増殖抑制のみにとどまらず緑膿菌の
産生する有毒代謝産物を中和するものでなくてはならな
いとの考えのもとに、OEP単用による感染防御では不
十分であり、OEPにさらに緑膿菌から調製したプロテ
アーゼトキソイド、エラスターゼトキソイドあるいはエ
クソトキソイドを加えた3種あるいは4種混合ワクチン
を調製し臨床治験を実施しているが、一部に有効例の指
摘があるものの未だ実用化される段階に至っていない。 また、その他の緑膿菌ワクチンとして血清型別の菌に特
異的な作用を示すといわれるリボゾームワクチン、粘膜
表面への吸着に着目した線毛ワクチンあるいは菌の動き
を止めるといわれる鞭毛ワクチンなどが知られている
が、これらは未だいずれも実験段階の域を脱していな
い。 したがって、現在なお実用性のあるすぐれた緑膿菌感染
に対するワクチンの出現が待望されているといって過言
でない。 しかるに、本発明者らはかねてより単剤で緑膿菌感染に
対して強力な防御能を発揮する緑膿菌の全血清型菌に共
通に作用する新しい感染防御抗原を追求して来たが、そ
の過程において緑膿菌の全血清型菌に共通に反応するモ
ノクローナル抗体を産生するマウスハイブリードの作製
に成功し、当該モノクローナル抗体に対応する緑膿菌菌
体成分が緑膿菌のいずれの血清型菌の感染に対しても高
いワクチン活性を有することを初めて見い出した。 すなわち本発明者らは、緑膿菌で免疫したマウスの脾細
胞とマウスミエローマ細胞との細胞融合による抗緑膿菌
モノクローナル抗体産生ハイブリドーマの作製研究にお
いて、緑膿菌の全血清型菌に対して共通に反応するモノ
クローナル抗体産生ハイブリドーマ株(以下C−Ab産
生ハイブリドーマという)の作製に成功した。さらに、
このC−Ab産生ハイブリドーマの産生するモノクロー
ナル抗体(以下C−Abという)に対応する緑膿菌の菌
体成分をC−Abを固定化したアフィニティカラム等を
用いて分離精製した結果、得られたC−Abと反応する
本発明物質の緑膿菌の共通抗原成分がリポ糖蛋白からな
る全く新規な物質であることならびに該物質が動物実験
で緑膿菌の各種血清型菌に対してすぐれたワクチン活性
を示しかつ極めて毒性が低いものであることを見い出
し、本発明物質をPSC−Aと命名し、本発明を完成す
る至った。 以下、本発明物質を単に本物質又はPSC−Aと称する
ことが多い。 本発明は、緑膿菌感染対してワクチン活性を有するリポ
糖蛋白PSC−Aに関し、さらに詳細に緑膿菌より得ら
れるワクチン活性を有するリポ糖蛋白PSC−Aに関
し、そしてその製法および緑膿菌ワクチン組成物に関す
るものである。 さらに、本発明は、緑膿菌菌体を破砕して遠心分離して
得られる無細胞抽出液から、リポ糖蛋白PSC−Aに対
して特異的な親和性を有するモノクローナル抗体を固定
化したアフィニティカラムを用いて、単離精製すること
を特徴とする緑膿菌感染に対して防御活性を有するリポ
糖蛋白PSC−Aの製造法に関する。 さらに、本発明は、リポ糖蛋白PSC−Aを有効成分と
する緑膿菌ワクチン組成物に関するものである。 また、本発明の目的は、緑膿菌から単離されるリポ糖蛋
白PSC−Aを有効成分とする緑膿菌感染に対するワク
チン組成物を動物ならびにヒトのワクチン療法に提供す
ることにある。 (本発明の構成) つぎに本発明について具体的に説明する。 本発明に用いられる緑膿菌血清学的分類法に従って例示
すると第1表の通りである。緑膿菌の分類同定に関して
は昨今異論がなしとはしないが、本発明では、使用緑膿
菌の分類を緑膿菌研究会主催の型別検討委員会の決定
(1975年)による血清学的分類に従うものとし、こ
の分類に基づくA〜M群に属する菌株はすべて本発明に
述べる緑膿菌の血清型菌の対象になる。 なお、本発明では緑膿菌の分類法として型別検討委員会
の決定による血清学的分類を現時点での最善のものと判
別してそれに従っているが、将来において新分類基準が
採択されることを考慮した場合、本発明の緑膿菌とは本
物質PSC−Aをワクチンとして保有する細菌株すべて
がその対象になると言える。 したがって本発明の対象菌株は、上記A〜M群に属する
ものあるいはこの分類基準に従って分類しうるもののみ
に限定されるものはない。 緑膿菌から本発明のPSC−Aを本発明の方法により単
離する場合、第1表の菌株のいずれを用いてもかまわな
いが、経験的にはシュードモーナス・アエルギノーサI
ID1130、F4859−52,N−10(以上E
型)、シュードモナス・アエルギノーサATCC101
45,IID1020(以上G型)、シュードモナス・
アエルギノーサIID1010,ChibaN−352
2(以上I型)などが好適な菌株として挙げられる。 なお、第1表に例示したA〜Mに属する緑膿菌の菌株の
うち、IID株は東京大学医科学研究所に保存されてお
り第三者に自由に分譲される。 また、本発明の製造方法であるアフィニティカラムに組
み込みPSC−Aの単離精製に用いるPSC−Aに特異
的な親和性を有するモノクローナル抗体C−Abの調製
法ならびにC−Abの性質は、試験例1に示す通りであ
る。 試験例1 モノクローナル体C−Abの調製とその性質 モノクローナル抗体産生ハイブリドーマの作製はKh
ler,Milsteinらの公知の方法に準じて行な
った。すなわち、シュードモナス・アエルギノーサII
D1130(E型)の0.3%ホルマリン処理菌体をフ
ロイントの不完全アジュバントでエマルジョンとし、1
週おきに計5回BALB/C雌性マウスの腹腔内に投与
して免疫した後、最終免疫の4日後のマウスの脾細胞5
×10個とNS−1マウスミエローマ細胞5×10
個との50%ポリエチレングリコール存在下における細
胞融合によって得られたハイブリドーマを96ウエル平
底プレートに分注しHAT(ヒポキサンチン、アミノプ
テリンおよびチミジン含有)を添加した10%牛胎児血
清加ダルベッコMEM培地で5%COで存在下37℃
培養した。ハイブリドーマの増殖を認めたウエルについ
て培養上清の抗緑膿菌モノクローナル抗体の存在の有無
を酵素免疫測定法であるドットイムノバインディングア
ッセイ法(Analytica Biochemist
ry119,142−147,1982,以下DIBA
法という)で測定した。DIBA法は96ウエルU底マ
ルチプレートを用い、1ドット当り0.4μgの0.3
%ホルマリン処理緑膿菌の全菌体を抗原として固定した
メンブランフィルター(3.1mm角)と上記の培養上
清100μlを室温で30分、ついでパーオキシダーゼ
標識ウサギ抗マウスイムノグロプリン抗体(DAKO社
製)と30分反応後クロルナフトールを基質として発色
させ、抗原を固定したメンブランフィルター上に肉眼観
察で発色を認めたものを抗体産生が陽性と判定した。 培養上清にモノクローナル抗体産生が認められたハイブ
リドーマはさらに限界希釈法でクローニングを行ない、
モノクローンになったハイブリドーマはフラスコ増殖さ
せた後、免疫抑制剤プリスタン(アルドリッチ社)処置
BALB/Cマウスの腹腔内に移植し得られたマウス腹
水からプロテインA−セファロース(ファルマシア社)
のアフィニティカラムを用いてモノクローナル抗体を精
製した。かくして得られた6株の抗緑膿菌モノクローナ
ル抗体産生ハイブリドーマの中から、本発明者らは緑膿
菌のすべての血清型菌と共通に反応するモノクローナル
抗体C−Abを産生するC−Ab産生ハイブリドーマ1
株を見い出した。このC−AbのグロプリンクラスはI
gGであり、またDIBA法によるC−Abの緑膿菌の
血清型菌に対する反応性を例示すると第2表の通りとな
り、C−Abはいずれの血清型菌ともほヾ等しい親和性
を示したが、緑膿菌以外の細菌とは反応しなかった。ま
た、C−Abは緑膿菌E型菌由来の内毒素(リポ多糖
体、シュードモナス・アエルギノーサN−10株よりモ
リソン法により自家調製)およびOEP(シュードモナ
ス・アエルギノーサN−10株より本間らの方法で自家
調製)とも反応しなかった。したがってこのことは本発
明物質PSC−Aはこれらの物質と免疫学的に異なる性
質をもつことを示している。 上述の試験例1に示すC−Abは詳細を後述するように
緑膿菌から本発明の物質PSC−Aを簡便かつ高収率に
製造するに際して不可欠な精製手段になるが、通常アフ
ィゲル−10(バイオラド社)やBrCN−セファロー
ス(ファルシア社)等の担体に固定化して用いるのが好
適である。 なお、本発明のPSC−Aの製造に用いる抗体は試験例
1のC−Abのみに限定するものではなく、PSC−A
に特異的な親和性を有する抗体であれば本発明の方法に
適合する。例えば後述の実施例1〜3で単離されたPS
C−Aで新たに免疫された動物あるいはPSC−Aでi
n vitro刺激された動物またはヒト由来の抗PS
C−A抗体産生性のBリンパ系細胞とミエローマ細胞と
の間で細胞融合により形成されるハイブリドーマあるい
は抗PSC−A抗体産生能を持つヒトのBリンパ系細胞
にEBウイルスを感染させて継代培養可能な増殖型に変
異させた細胞がそれぞれ産生するPSC−A特異的な親
和性を有するモノクローナル抗体あるいはそれらの抗体
混合物さらにはPSC−A免疫動物の血清から得た抗P
SC−Aポリクローナル抗体も本発明の製造方法に適合
するものである。 つぎに、本発明物質のPSC−Aを得るための基本的な
製造方法について述べる。PSC−Aの取得に用いる緑
膿菌株は前述の通りであり、緑膿菌培養方法や菌体の破
砕方法は、通常の方法に従ってよい。培地は、市販のハ
ートインフュジョンプロス、プレインハートインフュー
ジョンプロス(栄研化学製)、肉エキスペプトン培地あ
るいは自家調製の本間らの合成培地(J.Bioche
misty,83,711−18,1978)が用いら
れる。特に本間らの合成培地は培地成分として高子の蛋
白質などを含まないため、菌体成分への培地混入の影響
がない点で好適である。 培養温度培地のPHは使用した緑膿菌が生育する範囲で
あればよいが温度は25℃〜37℃、PH6.5〜8.
5の間で培養するのが好ましい。培養は好気的条件で行
なうのがよく、例えば振とう培養もしくは培養槽内での
通気撹拌培養を行なえばよい。培養時間は緑膿菌体中の
PSC−Aの収量に影響するので10時間〜72時間の
範囲で適宜選択すればよいが通常は16〜2時間が好ま
しい。例えば本間らの合成培地(PH7.4)で37℃
20時間振とう培養することにより良好な緑膿菌培養が
得られ、これを遠心分離または過して菌体を得ること
が出来る。この時菌体を少量のホルマリンで処理して死
菌体として回収することも可能である。得られた菌体は
水好ましくは適当な緩衝液と充分混合し氷冷しながらダ
イノミル(DYNO−MILL)あるいはフレンチプレ
スなどにより菌体を破砕して破砕菌体懸濁を得る。この
懸濁液をデカンテーションならびに遠心して本発明物質
PSC−Aを含む無細胞抽出液を得るが、このときの遠
心分離の条件は、未破砕菌体、部分的破砕された菌体、
細胞壁不溶性画分等を沈渣として徐去出来る通常の遠心
力でよく、たとえば39,000×g30分間遠心して
その上清を取得する。なお、上述の緑膿菌を機械破砕し
て破砕菌体濁液を得るに際して、通常菌体成分の抽出に
用いられるTritooX−100などの界面活性剤や
EDTAなどのキレート試薬を少量の緩衝液中に共存さ
せるとPSC−Aの抽出率を一層向上させることが出来
る。 また、本発明における無細胞抽出液とは破砕菌体懸濁液
から遠心分離により未破砕菌体、部分的に破砕された菌
体、不溶性の細胞壁画分等を出来る限り除いたPSC−
Aを含む画分のことである。無細胞抽出液からPSC−
Aを得るには無細胞抽出液をイオン交換クロマトカラム
やゲル過カラムに付して分画精製することも可能であ
るが、本発明の製造方法に従いPSC−Aに特異的な親
和性を有するモノクローナル抗体、例えばC−Abを固
定化したアフィニティカラムに無細胞抽出液を付してP
SC−Aの単離精製を行なうのが簡便かつ高収率であ
る。またC−Abで代表されるPSC−Aの単離精製に
用いるPSC−Aに特異的な親和性を有するモノクロー
ナル抗体は前述のようにアフィゲルやCNBr−セファ
ロース等の適当な担体に固定化して用いるのが好適であ
る。無細胞抽出液を付したアフィニティカラムは、PH
6〜8程度の中性域の緩衝液で十分洗浄して該固定化モ
ノクローナル抗体に結合しないPSC−A以外のきよう
雑物を溶出させた後、通常抗原−抗体反応物の解離に用
いられる低PH域の緩衝液例えば50mMグリシン−H
Cl緩衝生理食塩液(PH3.0)を流入してモノクロ
ーナル抗体に結合したPSC−Aを解離溶出させること
が出来る。得られた溶出液はPHを中性に調整した後蒸
留水に対して透析を行ない、さらに凍結乾燥することに
より単離精製された本発明物質のPSC−Aが得られ
る。 なお、緑膿菌の培養液について通常生菌培養物として
菌体を取得する限りにおいては培養液中のPSC−A
の濃度は無視し得るものであるが、長時間培養などで増
殖した菌体が死滅したり自己消化などを起して菌体から
PSC−Aが培養液に多量移行した場合は培養液を
遠心分離して得られる上澄液を前述のPSC−Aに対し
て特異的な親和性を有するモノクローナル抗体を固定化
したアフィニティカラムに直接付すことにより精製PS
C−Aを回収することが可能である。 また、前述の無細胞抽出液を付したアフィニティカラム
からPSC−A以外のきよう雑物を効果的に溶出除去す
るには、中性域の緩衝液にTritoX100などの界
面活性剤を少量添加してカラムを洗浄することも推奨さ
れる。 つぎに実施例1において精製して得られた本発明物質P
SC−Aについて生物物理化学的性質を調べた結果を示
す。 なお、実施例2および実施例3で得られたPSC−Aも
同様の性質を示している。 本物質リポ糖蛋白PSC−Aの生物物理化学性質: (1)分子量 15,000(SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳
動法による) なお、下記条件のポリアクリルアミドゲル電気泳動(P
AGE)においてクマジーブリリアントブルーR250
で染色される単一バンドを示す。 (2)蛋白質、糖およびヘキソサミン含量 蛋白質含量(%):27.0(ローリー変法、牛血清ア
ルブミン標準) 24.0(プロティンバインディングアッセイ法、牛血
清アルブミン標準) 55.0(加水分解によるニンヒドリン比色法、牛血清
アルブミン標準) 糖含量(%):3.0〜5.0(フエノール硫酸法、グ
ルコース標準) ヘキソサミン含量(%):1.0以下(ロンドル・モル
ガン法、グルコサミン標準) (3)脂質含量(%):7.0〜10.0(プリフ・ダ
イエルの変法) 但し、本発明物質のクロロホルムメタノール抽出物(プ
リフ・ダイエルの変法)をシリカゲルTLCにより石油
エーテル::エーテル:酢酸(80:20:1)で展開
し、50%硫酸加熱反応により発色させるとき、呈色を
原点に認める。 (4)性状、溶解性 淡黄色粉末であり、水、生理食塩液およびリン酸緩衝液
に可溶である。水に対する溶解度は1mg/m以上で
ある。メタノール、エーテル、ヘキサンおよびクロロホ
ルムにはほとんど溶けない。 (5)呈色反応 ローリー・フォリン反応、ニンヒドリン反応、フェノー
ル硫酸反応、アンスロン硫酸反応は陽性。エルソンモル
ガン反応陰性。 (6)等電点 pI=3.8〜4.2(等電点電気泳動法) (7)安定性 中性の水溶液中で、室温において24時間以上安定であ
る。 (8)紫外部吸収スペクトラム 第1図に示す通り272mm附近に極大吸収を示す。 (9)酵素活性 カゼインおよびコラーゲンに対する分解活性を示さな
い。 (10)特性 i) マウス結合織由来培養細胞株のL細胞に対して本
発明物質10μg/mで、また正常マウス脾由来培養
白血球細胞に対して本発明物質2μg/mでそれぞれ
24時間培養するとき直接細胞障害作用を示さない。 ii) 生理食塩液に溶解した本発明物質またはフロイ
ントの不完全アジュバントあるい完全アジュバントに懸
濁した本発明物質いずれもマウス免疫するとマウス血清
中に緑膿菌と反応する液性抗体が出現する。 iii) 本発明物質に対して特異的な親和性を有する
マウスモノクローナル抗体は公知の緑膿菌共通抗原OE
Pおよび緑膿菌内毒素(リポ多糖体)と反応しない。 本発明物質を緑膿菌感染に対するワクチン組成物として
用いる場合は、注射剤の型で用いるのが好ましい。本発
明物質は単独あるい通常用いられる添加剤、賦型剤を加
えて液剤あるいは用時溶解型の凍結乾燥製剤として適用
可能である。また、本発明物質は水中油適型あるいは油
中水滴型のエマルジョンとして、さらには人工的に調製
可能なリン脂質、コレステロール等から構成されるリポ
ゾームの中に封入するかあるいはリポゾームの膜の外表
面上に突起物として固着させることによっても適用可能
である。 本発明物質の用量、投与経路は適宜選択されるが用量は
体重Kgあたり0.001ないし10mgが好ましく、
投与経路は皮内、皮下、静脈内、腹腔内投与が可能であ
る。 本発明物質マウスやモルモットに対して免疫すると、血
清中に高単位に緑膿菌に対する液性抗体の産生を誘導す
るといういわゆるワクチンが具備すべき抗原特性を有し
ている。 さらに、本発明物質は動物における緑膿菌感染に対して
強いワクチン活性を示す。例えば本発明物質の投与によ
り免疫されたマウスでは、各種血清型の緑膿菌の致死量
感染に対しても感染死を免がれ生存するという劇的なワ
クチン活性が認められる。 一方、本発明物質の急性毒性はマウスに対する静脈内投
与による体重Kgあたりの50%致死量LD50値が5
mg/Kg以上であることから低毒性であり、ワクチン
療法に好適である。また、特許請求の範囲に示したよう
に本発明物質は動物の細胞に対しても比較的高濃度にも
かゝわらず直接細胞障害作用を示さないことは本物質の
1つの有利な特性と言える。 以上の種々の知見から本発明物質PSC−Aは緑膿菌感
染に対するワクチン組成物として極めて有用なものと考
えられる。 以下に本発明物質の製造法を実施例により、また本発明
の緑膿菌感染に対するワクチン組成物としての有用性を
試験例により示す。 実施例1 血清型E型の緑膿菌からの本発明物質の製造 グルタミン酸ナトリウム 20g グリセリン 5g MgSO・7HO 0.1g KHPO 0.55g NaHPO・12HO 5.6g Ca(NO・4HO 17.26mg FeSO・7HO 50μg 水を加えて1にし、PH7.4にアンモニア水でで調
整する。 シュードモナス・アエルギノーサIID1130(E
型)を普通寒天培地で37℃1夜培養し増殖した菌体を
生理食塩液に懸濁しその0.5mを上記組成の本間ら
の合成培地150mを含む坂口フラスコに接種し37
℃で16時間振とう培養した。 培養後坂口フラスコ1本当り1.2mのホルマリンを
加えて充分混合し室温に1時間放置した。ついで培養液
を遠心分離(12000×g30分間)して菌体を集
め、さらに生理食塩液と蒸留水で洗浄処理と遠心分離を
繰返し湿菌体29gを得た。 この湿菌体を2%TritonX100および10mM
EDTAを含む20mM Tris−HC緩衝液PH
8.0)120m懸濁した後氷冷下DYNO−MIL
L(ビーズ0.1mmφ)で3分間破砕した。この菌体
破砕懸濁液は静置後上澄液をデカンテーションにより集
め、残渣に上記緩衝液280mを加えてよく撹拌して
静置し再びその上澄液をデカンテーションにより集め
た。デカンテーションにより集めた上澄液はプールし遠
心分離処理(39000×g30分間して)遠心上清澄
約400mを得た。この遠心上清をアフィゲルー10
(バイオラド社製)を担体として固定した本発明物質P
SC−Aに対して特異的な親和性を有するモノクローナ
ル抗体C−Abを詰めたアフィニティカラム(サイズ1
0×60mm、アフィゲル−101mに対してC−A
b15mg結合)に付し、0.5%TritonX10
0を含む20mM Tris−HC緩衝液(PH8.
0)50m、20mM Tris−HC緩衝液(P
H8.0)50mで順次カラムを洗浄した後最終的に
50mMグリシン−HC緩衝生理食塩(PH3.0)
30mで溶出させた。得られた溶出液は1N炭酸水素
ナトリウム水溶液で中和後、蒸留水に対して4℃で24
時間透析を行ない、ついで透析内液を凍結乾燥して本発
明物質PSC−A原末を2.0mg得た。 実施例2 血清型G型の緑膿菌からの本発明物質の製造 シュードモナス・アエルギノーサATCC10145
(G型)を実施例1と同様に本間らの合成培地で37℃
20時間振とう培養し、培養液をホルマリン処理後遠心
−洗浄処理して湿菌体28.3gを得た。この湿菌体を
実施例1と全く同一条件でDYNO−MILLによる破
砕、デカンテーションによる上澄液の採集、プールした
上澄液の遠心処理による遠心上澄の採集、遠心上清のア
フィニティカラムへの流入および2種類の緩衝液による
洗浄、グリシーンHC緩衝生理食塩液による溶出、溶
出後の中和、透析および凍結乾燥を順次行ない本発明物
質PSC−A3.2mgを得た。 実施例3 血清型I型の緑膿菌からの本発明物質の製造 シュードモナス・アエルギノーサIID1010(I
型)を実施例1と同様に本間らの合成培地で37℃20
時間振とう培養し、培養液をホルマリン処理後遠心−洗
浄処理を行ない湿菌体305gを得た。この湿菌体を実
施例1の10倍のスケール以下全く同様に処理操作を行
ない、最終的に本発明物質PSC−Aの凍結乾燥品28
mgを得た。 実施例4 液剤: 実施例2で得たPSC−A1mgを10mの生理食塩
液に溶解し、ニュクリポア−N020(ヌクリポア社
製)を用いて無菌過した。得られた液を1mずつ
バイアル瓶に無菌的に分注して本発明物質の液剤を得
た。 実施例5 凍結乾燥製剤: 実施例3で得たPSC−A10mgを10mの注射用
蒸留水に溶解し、次に500mgのマンニトールを加え
て溶解した後ニュクリポア−N020を用いて無菌過
した。得られた液を1mずつ無菌的にバイアル瓶に
分注した後凍結乾燥して本発明物質の凍結燥製剤を得
た。 実施例6 エマルジョン剤: 実施例3で得たPSC−A1mgを0.5mの生理食
塩液に溶解し、次にノルマルパラフィン液とアラセル
(Arlacel A.Atlas Chemical
Industries製)の8.5:1.5の混液
0.5mを加えて連結注射針を用いて油中水型のエマ
ルジョンを得た。 (本発明の効果) 試験例2 本発明物質のマウスにおける抗原特性 フロイントの不完全アジュバントと実施例1および2で
得た本発明物質PSC−Aの生理食塩液溶解液をそれぞ
れ等量混ぜ水型のエマルジョンを作製した。 生後8週令のBALB/C雌性マウス1群5匹に上記本
発明物質のエマルジョンを1週間間隔で2回免疫(1回
あたり本発明物質10μg/マウス腹腔内投与)し、最
終免疫の4日後にマウスから採血しその血清の抗緑膿菌
抗体価を試験例1に述べたDIBA法により測定した。
結果は第3表の通りで、本発明物質の免疫により血清中
に高い抗体価が検出された。なお非免疫マウスではほと
んど抗体価が検出されなかった。 試験例3 本発明物質の緑膿菌感染に対するワクチン活
性(その1) 試験例2に示した2種類の本発明物質のエマルジョンを
生後8週令のBALB/C雌性マウス1群5匹1週間間
隔で2回免疫(1回あたり本発明物質10μg/マウス
腹腔内投与)し、最終免疫の1週間後に緑膿菌を感染さ
せた。感染緑 菌はシュードモナス・アエルギノーサP
M103(E型)およびP28(G型)の2株とし、そ
れぞれハートインフュージョン寒天培地(栄研化学製)
に一夜培養後集菌し生理食塩液にて希釈した後5%ムチ
ンを加え、マウス一匹あたり約5LD50量を腹腔内へ
接種した。 なお対照群は本発明物質のかわりに生理食塩液のみ投与
した。 緑膿菌感染後7日目に生存マウス数を調べて結果をまと
めた。結果は第4表の通りで、本発明物質にワクチン活
性が認められた。 試験例4 本発明物質の緑膿菌感染に対するワクチン活
性(その2) 実施例3で得た本発明物質PSC−Aを、生理食塩液に
溶解した生後8週令のBALB/C雌性マウス1群5匹
に1週間間隔で4回免疫(1回あたり本発明物質20μ
g/マウス皮下投与)し、最終免疫の5日後にシュード
モナス・アエルギノーサPA103(E型)およびP2
8(G型)の2菌株をそれぞれ感染させた。感染菌は試
験例3と同様に調製したものをマウス1匹あたり約3L
50量を腹腔内に接種した。なお対照群は本発明物質
のかわりに生理食塩液のみ投与した。 緑膿菌感染後7日目に生存マウス数を算定した。 結果は第5表の通りで、本発明物質ワクチン活性が認め
られた。 試験例5 急性毒性: 1群6匹の生後5週令BALB/C雌性マウスに生理食
塩液に溶解した実施例3の本発明物質を静脈投与した。
同様に、大腸菌のLPS(シグマ社製リポ多糖体、血清
タイプNo0111:B4)も静脈投与した。投与後2
4時間後観察しその結果から本発明物質の静脈内投与お
ける50%致死用量LP50を推定した。LD50第6
表の通りで、本発明物質は、LPSと全く異なり低い毒
性を示した。
【図面の簡単説明】
図面は本発明物質の紫外部吸収スペクトラムを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/06 C12P 21/08 8214−4B (C12P 21/00 C12R 1:385) (C12P 21/08 C12R 1:91)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】緑膿菌に対するワクチン活性を有する下記
    の生物物理化学的性質を示すリポ糖蛋白PSC−A。 (1)分子量 15,000 (2) 蛋白質、糖およびヘキソサミン含量 蛋白質含量(%):24〜55 糖含量(%):3.0〜5.0 ヘキソサミン含量(%):1.0以下 (3)脂質含量(%):7.0〜10.0 (4)性状、溶解性 淡黄色粉末であり、水、生理食塩液およびリン酸緩衝液
    に可溶である。水に対する溶解度は1mg/m以上で
    ある。メタノール、エーテル、ヘキサンおよびクロロホ
    ルムにはほとんど溶けない。 (5)呈色反応 ローリー・フォリン反応、ニンヒドリン反応、フェノー
    ル硫酸反応、アンスロン硫酸反応は陽性。エルソンモル
    ガン反応は陰性。 (6)等電点 pI=3.8〜4.2(等電点電気泳動
    法) (7)安定性 中性の水溶液中で、室温において24時間以上安定であ
    る。 (8)紫外線吸収スペクトラム 272nm付近極大吸収を示す。 (9)酵素活性 カゼインおよびコラーゲンに対する分解活性を示さな
    い。 (10)特性 i) マウス結合組織由来培養細胞株のL細胞に対して
    本発明物質10μg/mで、また正常マウス脾由来培
    養白血球細胞に対して本発明物質2μg/mでそれぞ
    れ24時間培養するとき直接細胞障害作用を示さない。 ii) 生理食塩液に溶解した本発明物質またはフロイ
    ントの不完全アジュバントあるいは完全アジュバントに
    懸濁した本発明物質はいずれもマウスに免疫するとマウ
    ス血清中に緑膿菌と反応する液性抗体が出現する。 iii) 本発明物質に対して特異的な親和性を有する
    マウスモノクローナル抗体は公知の緑膿菌共通抗原OE
    Pおよび緑膿菌内毒素(リポ多糖体)と反応しない。
  2. 【請求項2】緑膿菌より得られたものである特許請求の
    範囲第1項記載のリポ糖蛋白PSC−A。
  3. 【請求項3】緑膿菌菌体を破砕して遠心分離して得られ
    る無細胞抽出液からリポ糖蛋白に結合する抗体を固定化
    したアフィニティカラムを用いて単離精製することを特
    徴とする緑膿菌に対するワクチン活性を有するリポ糖蛋
    白PSC−Aの製造法。
  4. 【請求項4】リポ糖蛋白PSC−Aを有効成分とする緑
    膿菌に対するワクチン組成物。
  5. 【請求項5】リポ糖蛋白PSC−Aが緑膿菌より得られ
    たものである特許請求の範囲第1項記載のワクチン組成
    物。
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