JPH06312743A - シートパレット - Google Patents
シートパレットInfo
- Publication number
- JPH06312743A JPH06312743A JP10156093A JP10156093A JPH06312743A JP H06312743 A JPH06312743 A JP H06312743A JP 10156093 A JP10156093 A JP 10156093A JP 10156093 A JP10156093 A JP 10156093A JP H06312743 A JPH06312743 A JP H06312743A
- Authority
- JP
- Japan
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- loading surface
- sheet pallet
- sheet
- surface layer
- load
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 シートパレット1が、荷物の積載面2をなす
積載面層5と、この積載面の裏側にあたる非積載面3を
なす非積載面層6との少なくとも二層から構成され、こ
の二層がそれぞれ選択されたポリオレフィン系樹脂を主
成分としてなり、かつ、積載面2および非積載面3の両
面にそれぞれ凹凸が形成されていて、その凹凸の十点平
均あらさがそれぞれ選択されている。 【効果】 湿熱環境やほこり付着の有無などにかかわら
ず、運搬、荷扱い、シートセーブが円滑に行われるとと
もに、オートパレタイザー適性も有しており、一貫パレ
チゼーションシステムに適用可能なシートパレットが得
られる。
積載面層5と、この積載面の裏側にあたる非積載面3を
なす非積載面層6との少なくとも二層から構成され、こ
の二層がそれぞれ選択されたポリオレフィン系樹脂を主
成分としてなり、かつ、積載面2および非積載面3の両
面にそれぞれ凹凸が形成されていて、その凹凸の十点平
均あらさがそれぞれ選択されている。 【効果】 湿熱環境やほこり付着の有無などにかかわら
ず、運搬、荷扱い、シートセーブが円滑に行われるとと
もに、オートパレタイザー適性も有しており、一貫パレ
チゼーションシステムに適用可能なシートパレットが得
られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シートパレットにかか
わり、特に、いわゆるプッシュプルフォークリフトによ
り荷扱いする際に、環境変化に影響されず好適に使用で
き、さらに、荷物を製造工場から物流段階を経て倉庫、
消費者まで一貫して運搬する、いわゆる一貫パレチゼー
ションシステムに使用し得るシートパレットに関する。
わり、特に、いわゆるプッシュプルフォークリフトによ
り荷扱いする際に、環境変化に影響されず好適に使用で
き、さらに、荷物を製造工場から物流段階を経て倉庫、
消費者まで一貫して運搬する、いわゆる一貫パレチゼー
ションシステムに使用し得るシートパレットに関する。
【0002】
【従来の技術】各種商品を箱詰あるいは袋詰にした荷物
を、シート状の台にのせ、プラテンと称する部材を装着
したいわゆるプッシュプルフォークリフトによって運搬
荷役をすることは、通常行われている。これらの荷物を
積載するシート状の台は、一般にシートパレットもしく
はスリップシートと称されている。図5(a)(b)
に、このシートパレットの形状の異なる二例を示す。図
5(a)(b)双方において、符号1はシートパレット
を示している。このシートパレット1は、荷物を積載す
るための積載面2と、その裏側にあたる非積載面3と、
フォークリフトのグリップにより把持又は挟持される部
分であって、引張りタブあるいは耳部などと称される把
持部4とを備えている。
を、シート状の台にのせ、プラテンと称する部材を装着
したいわゆるプッシュプルフォークリフトによって運搬
荷役をすることは、通常行われている。これらの荷物を
積載するシート状の台は、一般にシートパレットもしく
はスリップシートと称されている。図5(a)(b)
に、このシートパレットの形状の異なる二例を示す。図
5(a)(b)双方において、符号1はシートパレット
を示している。このシートパレット1は、荷物を積載す
るための積載面2と、その裏側にあたる非積載面3と、
フォークリフトのグリップにより把持又は挟持される部
分であって、引張りタブあるいは耳部などと称される把
持部4とを備えている。
【0003】このシートパレットを使用したフォークリ
フトによる荷扱いの一態様を図3に示す。図3におい
て、荷物30を支持するために、シートパレット1の把
持部4を把持しつつ、荷物30が積載されているシート
パレット1の下にプラテン31を挿入し、全体を持ち上
げてフォークリフト32により運搬を行う。荷物30を
下ろすときは、プラテン31を、荷物30が積載されて
いるシートパレット1から引き抜き、また必要なら、そ
の後にシートパレット1のみを把持部4を把持しつつ荷
物30から引き抜く。このような荷役作業は一般にシー
トセーブと称されており、例えば倉庫ヤード内などで一
般に行われているものである。
フトによる荷扱いの一態様を図3に示す。図3におい
て、荷物30を支持するために、シートパレット1の把
持部4を把持しつつ、荷物30が積載されているシート
パレット1の下にプラテン31を挿入し、全体を持ち上
げてフォークリフト32により運搬を行う。荷物30を
下ろすときは、プラテン31を、荷物30が積載されて
いるシートパレット1から引き抜き、また必要なら、そ
の後にシートパレット1のみを把持部4を把持しつつ荷
物30から引き抜く。このような荷役作業は一般にシー
トセーブと称されており、例えば倉庫ヤード内などで一
般に行われているものである。
【0004】このような作業において用いられるシート
パレット1は、従来紙製のものが使用されていたが、把
持部4がちぎられる等の強度上の問題や耐水性の問題か
ら、最近では熱可塑性樹脂製のシートパレットが一般に
使用されるようになってきた。この熱可塑性樹脂製のシ
ートパレットは、軽量であり、簡便であり、薄肉にで
き、安価であり、しかも十分な強度と耐水性を有してい
る。この熱可塑性樹脂製シートパレットに関しては、既
に多くの発明や考案がなされている。例えば実公昭55
−16821号公報および実開昭58−38516号公
報には、シートパレットの表面に凹凸を設けて荷物の滑
り性を改善し、いわゆるシートセーブ性を向上させたも
のが示されている。また、実開昭62−82939号公
報には、二層構造とすることで、荷ズレを抑えたシート
パレットが示されている。一方、近年になって、このシ
ートパレットを、荷物の製造工場から物流段階(トラッ
ク輸送、倉庫内の荷役作業)、さらに小売店段階に至る
まで一貫して使用する、いわゆる一貫パレチゼーション
システムへの要望が、物流業界、農業関係団体などを中
心に強くなってきた。特に、ポリエチレン製袋など平滑
な合成樹脂製の外装を有する荷物の一貫パレチゼーショ
ンシステムに適合し得るシートパレットが強く求められ
ている。
パレット1は、従来紙製のものが使用されていたが、把
持部4がちぎられる等の強度上の問題や耐水性の問題か
ら、最近では熱可塑性樹脂製のシートパレットが一般に
使用されるようになってきた。この熱可塑性樹脂製のシ
ートパレットは、軽量であり、簡便であり、薄肉にで
き、安価であり、しかも十分な強度と耐水性を有してい
る。この熱可塑性樹脂製シートパレットに関しては、既
に多くの発明や考案がなされている。例えば実公昭55
−16821号公報および実開昭58−38516号公
報には、シートパレットの表面に凹凸を設けて荷物の滑
り性を改善し、いわゆるシートセーブ性を向上させたも
のが示されている。また、実開昭62−82939号公
報には、二層構造とすることで、荷ズレを抑えたシート
パレットが示されている。一方、近年になって、このシ
ートパレットを、荷物の製造工場から物流段階(トラッ
ク輸送、倉庫内の荷役作業)、さらに小売店段階に至る
まで一貫して使用する、いわゆる一貫パレチゼーション
システムへの要望が、物流業界、農業関係団体などを中
心に強くなってきた。特に、ポリエチレン製袋など平滑
な合成樹脂製の外装を有する荷物の一貫パレチゼーショ
ンシステムに適合し得るシートパレットが強く求められ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のシート
パレットは、例えばポリエチレン製袋入りの肥料やポリ
エチレンでラミネートしたダンボール箱など、平滑な合
成樹脂製の外装を有する荷物の運搬に使用する場合、特
に一貫パレチゼーションシステムにおいて使用する場
合、次のような問題点があって必ずしも満足できるもの
ではない。 (i)シートパレットの積載面および非積載面がともに
鏡面状である場合、特に梅雨期から夏にかけてなど、湿
度と気温が高い場合に、荷物の合成樹脂製外装が積載面
および非積載面に密着し、シートセーブができなかった
り、荷物の表面印刷がはがれたり、ひどい場合には破袋
したりする。また、このシートパレットは、積載面と非
積載面の摩擦係数に差がないため、トラックなどによる
物流作業中に、荷物がシートパレット上を移動し、到着
地でプッシュプルフォークリフトを使った荷役作業がで
きなくなることも多かった。さらに、シートパレット上
にほこりなどが付着した場合、滑り性が変化して突然滑
りやすくなり、フォークリフトでの運搬中に荷物が滑落
するなど安全上の問題があった。 (ii)積載面が鏡面であり、非積載面に凹凸が形成さ
れた構造のシートパレットを物流作業に用いた場合、荷
物とシートパレットとの間のズレはみられないものの、
梅雨期から夏場にかけてなどに起こる諸問題は解決に至
っていない。また、ほこりなどの付着による滑り性の変
化も解決されない。 (iii)積載面および非積載面の両面ともに凹凸が形
成された構造のシートパレットの場合は、湿度と気温が
高い場合でもシートセーブ性には問題がないものの、こ
の凹凸により印刷が部分的にはがされたり、ひどい場合
にはピンホールが発生したりする。さらに、フォークリ
フトで移動中やトラックによる物流作業中などに、荷物
がシートパレット上を移動してしまい、それ以後のシー
トセーブなどの作業ができなくなることも多く、一貫パ
レチゼーションシステムに用いることは困難であった。 (iv)非積載面がポリプロピレン系樹脂からなり、か
つ積載面がEVAからなるか、または非積載面がポリプ
ロピレン系樹脂からなり、かつ積載面がランダム系ポリ
プロピレン樹脂からなる二層構造のシートパレットを用
いると、(ii)の場合と同様、物流作業中の荷ズレは
見られないものの、シートセーブ性などについては(i
i)と同様な問題が解決できない。
パレットは、例えばポリエチレン製袋入りの肥料やポリ
エチレンでラミネートしたダンボール箱など、平滑な合
成樹脂製の外装を有する荷物の運搬に使用する場合、特
に一貫パレチゼーションシステムにおいて使用する場
合、次のような問題点があって必ずしも満足できるもの
ではない。 (i)シートパレットの積載面および非積載面がともに
鏡面状である場合、特に梅雨期から夏にかけてなど、湿
度と気温が高い場合に、荷物の合成樹脂製外装が積載面
および非積載面に密着し、シートセーブができなかった
り、荷物の表面印刷がはがれたり、ひどい場合には破袋
したりする。また、このシートパレットは、積載面と非
積載面の摩擦係数に差がないため、トラックなどによる
物流作業中に、荷物がシートパレット上を移動し、到着
地でプッシュプルフォークリフトを使った荷役作業がで
きなくなることも多かった。さらに、シートパレット上
にほこりなどが付着した場合、滑り性が変化して突然滑
りやすくなり、フォークリフトでの運搬中に荷物が滑落
するなど安全上の問題があった。 (ii)積載面が鏡面であり、非積載面に凹凸が形成さ
れた構造のシートパレットを物流作業に用いた場合、荷
物とシートパレットとの間のズレはみられないものの、
梅雨期から夏場にかけてなどに起こる諸問題は解決に至
っていない。また、ほこりなどの付着による滑り性の変
化も解決されない。 (iii)積載面および非積載面の両面ともに凹凸が形
成された構造のシートパレットの場合は、湿度と気温が
高い場合でもシートセーブ性には問題がないものの、こ
の凹凸により印刷が部分的にはがされたり、ひどい場合
にはピンホールが発生したりする。さらに、フォークリ
フトで移動中やトラックによる物流作業中などに、荷物
がシートパレット上を移動してしまい、それ以後のシー
トセーブなどの作業ができなくなることも多く、一貫パ
レチゼーションシステムに用いることは困難であった。 (iv)非積載面がポリプロピレン系樹脂からなり、か
つ積載面がEVAからなるか、または非積載面がポリプ
ロピレン系樹脂からなり、かつ積載面がランダム系ポリ
プロピレン樹脂からなる二層構造のシートパレットを用
いると、(ii)の場合と同様、物流作業中の荷ズレは
見られないものの、シートセーブ性などについては(i
i)と同様な問題が解決できない。
【0006】本発明は、上記のような従来例の有する欠
点を解消するためになされたものであり、従って本発明
の目的は、平滑な合成樹脂製の外装を有する荷物の荷扱
い、シートセーブなどを、温度、湿度、ほこりなどに影
響されず円滑にし、一貫パレチゼーションシステムにも
適用し得るシートパレットを提供することにある。
点を解消するためになされたものであり、従って本発明
の目的は、平滑な合成樹脂製の外装を有する荷物の荷扱
い、シートセーブなどを、温度、湿度、ほこりなどに影
響されず円滑にし、一貫パレチゼーションシステムにも
適用し得るシートパレットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、請求項1
において、シートパレットが、荷物の積載面をなす積載
面層と、この積載面の裏側にあたる非積載面をなす非積
載面層との少なくとも二層から構成され、この二層がそ
れぞれポリオレフィン系樹脂を主成分としてなり、積載
面層をなすポリオレフィン系樹脂が、融点135℃以上
156℃未満の、プロピレンとエチレンおよび/または
炭素数4〜12個のα−オレフィンとのランダム共重合
体を主成分とする樹脂であり、非積載面層をなすポリオ
レフィン系樹脂が、融点156℃以上の、プロピレン単
独重合体、またはプロピレンとエチレンおよび/または
炭素数4〜12個のα−オレフィンとのブロックまたは
ランダム共重合体を主成分とする樹脂であり、かつ、上
記積載面および非積載面の両面に凹凸が形成され、その
十点平均あらさ(JIS B−0601)が20μm以
上60μm以下であり、この両面の凹凸の十点平均あら
さが同じであるか、または積載面の十点平均あらさが非
積載面のそれよりも大であるシートパレットを提供する
ことによって解決できる。
において、シートパレットが、荷物の積載面をなす積載
面層と、この積載面の裏側にあたる非積載面をなす非積
載面層との少なくとも二層から構成され、この二層がそ
れぞれポリオレフィン系樹脂を主成分としてなり、積載
面層をなすポリオレフィン系樹脂が、融点135℃以上
156℃未満の、プロピレンとエチレンおよび/または
炭素数4〜12個のα−オレフィンとのランダム共重合
体を主成分とする樹脂であり、非積載面層をなすポリオ
レフィン系樹脂が、融点156℃以上の、プロピレン単
独重合体、またはプロピレンとエチレンおよび/または
炭素数4〜12個のα−オレフィンとのブロックまたは
ランダム共重合体を主成分とする樹脂であり、かつ、上
記積載面および非積載面の両面に凹凸が形成され、その
十点平均あらさ(JIS B−0601)が20μm以
上60μm以下であり、この両面の凹凸の十点平均あら
さが同じであるか、または積載面の十点平均あらさが非
積載面のそれよりも大であるシートパレットを提供する
ことによって解決できる。
【0008】また、上記の課題は、請求項2において、
請求項1記載のシートパレットであって、荷物が平滑な
ポリエチレン製の外装を有する場合に、この荷物の外装
に対する積載面の動摩擦係数が0.20以上0.42以
下であり、静摩擦係数が0.22以上0.46以下であ
り、また、この荷物に対する非積載面の動摩擦係数およ
び静摩擦係数が、積載面のそれぞれの値より小であるシ
ートパレットを提供することによって解決できる。
請求項1記載のシートパレットであって、荷物が平滑な
ポリエチレン製の外装を有する場合に、この荷物の外装
に対する積載面の動摩擦係数が0.20以上0.42以
下であり、静摩擦係数が0.22以上0.46以下であ
り、また、この荷物に対する非積載面の動摩擦係数およ
び静摩擦係数が、積載面のそれぞれの値より小であるシ
ートパレットを提供することによって解決できる。
【0009】次に、本発明のシートパレットの構成を詳
しく説明する。請求項1のシートパレットは、平滑な合
成樹脂製の外装を有する荷物を積載して運搬するための
ものであって、それぞれポリオレフィン系樹脂からなる
少なくとも二層で構成されている。そして、このシート
パレットの荷物の積載面と、その裏側にあたる非積載面
には、凹凸が形成されている。図1は、本発明の一実施
例であるシートパレットを示している。このシートパレ
ット1は、その全体の形状は、図5(a)に示したよう
な、従来のシートパレットと同様である。即ち、荷物を
積載するための方形に形成された積載面2と、その裏側
にあたる非積載面3と、方形の一辺から延びる把持部4
とを備えている。もちろん、本発明のシートパレットの
全体形状は、図1に示した形状のものに限定されるもの
ではなく、図5(b)またはその他の形状のものであっ
てもよい。
しく説明する。請求項1のシートパレットは、平滑な合
成樹脂製の外装を有する荷物を積載して運搬するための
ものであって、それぞれポリオレフィン系樹脂からなる
少なくとも二層で構成されている。そして、このシート
パレットの荷物の積載面と、その裏側にあたる非積載面
には、凹凸が形成されている。図1は、本発明の一実施
例であるシートパレットを示している。このシートパレ
ット1は、その全体の形状は、図5(a)に示したよう
な、従来のシートパレットと同様である。即ち、荷物を
積載するための方形に形成された積載面2と、その裏側
にあたる非積載面3と、方形の一辺から延びる把持部4
とを備えている。もちろん、本発明のシートパレットの
全体形状は、図1に示した形状のものに限定されるもの
ではなく、図5(b)またはその他の形状のものであっ
てもよい。
【0010】この実施例におけるシートパレット1は、
それぞれポリオレフィン系樹脂からなる二層5、6で構
成されている。この二層のうちの一層は、積載面2をな
す積載面層5であり、他の一層は非積載面3をなす非積
載面層6である。本発明の他の実施例においては、この
積載面層5と非積載面層6との間に1層またはそれ以上
の中間層が介在していてもよい。シートパレット1の積
載面2および非積載面3には、それぞれ凹凸が形成され
ている。
それぞれポリオレフィン系樹脂からなる二層5、6で構
成されている。この二層のうちの一層は、積載面2をな
す積載面層5であり、他の一層は非積載面3をなす非積
載面層6である。本発明の他の実施例においては、この
積載面層5と非積載面層6との間に1層またはそれ以上
の中間層が介在していてもよい。シートパレット1の積
載面2および非積載面3には、それぞれ凹凸が形成され
ている。
【0011】積載面層5を形成するポリオレフィン系樹
脂は、プロピレンとエチレン、またはプロピレンと炭素
数4〜12個のα−オレフィン、またはプロピレンとエ
チレンと炭素数4〜12個のα−オレフィンとのランダ
ム共重合体を主成分とするものであって、その融点が1
35℃以上156℃未満のものである。特に、その融点
が137℃以上であり、かつエチレンおよび/または炭
素数4〜12個のα−オレフィンの共重合割合が0.5
重量%以上5.5重量%以下であることが好ましい。積
載面層5が、上記のポリオレフィン樹脂で形成されるこ
とによって、本発明のシートパレットは、積載面の摩擦
係数が、非積載面のそれより大きくなるため、フォーク
リフトまたはトラックで移動中に荷ズレが生じにくく、
一貫パレチゼーションシステム用のシートパレットとし
て使用可能となる。
脂は、プロピレンとエチレン、またはプロピレンと炭素
数4〜12個のα−オレフィン、またはプロピレンとエ
チレンと炭素数4〜12個のα−オレフィンとのランダ
ム共重合体を主成分とするものであって、その融点が1
35℃以上156℃未満のものである。特に、その融点
が137℃以上であり、かつエチレンおよび/または炭
素数4〜12個のα−オレフィンの共重合割合が0.5
重量%以上5.5重量%以下であることが好ましい。積
載面層5が、上記のポリオレフィン樹脂で形成されるこ
とによって、本発明のシートパレットは、積載面の摩擦
係数が、非積載面のそれより大きくなるため、フォーク
リフトまたはトラックで移動中に荷ズレが生じにくく、
一貫パレチゼーションシステム用のシートパレットとし
て使用可能となる。
【0012】非積載面層6を形成するポリオレフィン系
樹脂は、プロピレン単独重合体、あるいはプロピレンと
エチレン、またはプロピレンと炭素数4〜12個のα−
オレフィン、またはプロピレンとエチレンと炭素数4〜
12個のα−オレフィンとのブロックまたはランダム共
重合体を主成分とするものであって、その融点が156
℃以上のものである。特に、プロピレンの単独重合体、
またはプロピレンと、エチレンおよび/または炭素数4
〜12個のα−オレフィンとのブロック共重合体よりな
ることが好ましい。また、上記ブロック共重合体と、ポ
リエチレンまたはポリエチレン共重合体とをブレンドし
たものを用いてもよい。非積載面層6が、上記のポリオ
レフィン樹脂で形成されることによって、本発明のシー
トパレットは剛性が上がり、取り扱いが容易になるとと
もに、非積載面層の摩擦係数が積載面層のそれより小さ
くなり、特にトラックによる物流作業中に、荷物とシー
トパレットとの間の荷ズレが生じにくく、一貫パレチゼ
ーションシステム用のシートパレットとして使用可能と
なる。
樹脂は、プロピレン単独重合体、あるいはプロピレンと
エチレン、またはプロピレンと炭素数4〜12個のα−
オレフィン、またはプロピレンとエチレンと炭素数4〜
12個のα−オレフィンとのブロックまたはランダム共
重合体を主成分とするものであって、その融点が156
℃以上のものである。特に、プロピレンの単独重合体、
またはプロピレンと、エチレンおよび/または炭素数4
〜12個のα−オレフィンとのブロック共重合体よりな
ることが好ましい。また、上記ブロック共重合体と、ポ
リエチレンまたはポリエチレン共重合体とをブレンドし
たものを用いてもよい。非積載面層6が、上記のポリオ
レフィン樹脂で形成されることによって、本発明のシー
トパレットは剛性が上がり、取り扱いが容易になるとと
もに、非積載面層の摩擦係数が積載面層のそれより小さ
くなり、特にトラックによる物流作業中に、荷物とシー
トパレットとの間の荷ズレが生じにくく、一貫パレチゼ
ーションシステム用のシートパレットとして使用可能と
なる。
【0013】この積載面層5と非積載面層6とを形成す
る重合体は、そのメルトフローインデックス(JIS
K−6758に従い、温度230℃、荷重2.16kg
の条件で測定、以下「MFI」と云う)が0.01〜3
0g/10分のものが好ましく、0.1〜10g/10
分のものがさらに好適である。特に好ましいのは0.5
〜5g/10分のものである。MFIが0.01g/1
0分未満の重合体を使用すると、得られた樹脂の多層シ
ート成形性がよくない。一方、30g/10分を越える
重合体を用いると、得られた成形物の機械的特性が低下
する。
る重合体は、そのメルトフローインデックス(JIS
K−6758に従い、温度230℃、荷重2.16kg
の条件で測定、以下「MFI」と云う)が0.01〜3
0g/10分のものが好ましく、0.1〜10g/10
分のものがさらに好適である。特に好ましいのは0.5
〜5g/10分のものである。MFIが0.01g/1
0分未満の重合体を使用すると、得られた樹脂の多層シ
ート成形性がよくない。一方、30g/10分を越える
重合体を用いると、得られた成形物の機械的特性が低下
する。
【0014】上記の積載面層5または非積載面層6を形
成するポリオレフィン樹脂は、遷移金属化合物と有機ア
ルミニウム化合物とから得られる触媒系(いわゆるチー
グラー触媒)、担体(例えば、シリカ)にクローム化合
物(例えば、酸化クローム)などを担持させることによ
って得られる触媒系(いわゆるフィリップス触媒)、ま
たはラジカル開始剤(例えば、有機過酸化物)などを用
いて、上に例示したオレフィンなどを単独重合または共
重合させることによって製造することができる。また、
本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂はブレンド樹
脂、例えばプロピレン単独重合体と、プロピレンとエチ
レンとのブロック共重合体やポリエチレンなどとのブレ
ンド樹脂であってもよい。
成するポリオレフィン樹脂は、遷移金属化合物と有機ア
ルミニウム化合物とから得られる触媒系(いわゆるチー
グラー触媒)、担体(例えば、シリカ)にクローム化合
物(例えば、酸化クローム)などを担持させることによ
って得られる触媒系(いわゆるフィリップス触媒)、ま
たはラジカル開始剤(例えば、有機過酸化物)などを用
いて、上に例示したオレフィンなどを単独重合または共
重合させることによって製造することができる。また、
本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂はブレンド樹
脂、例えばプロピレン単独重合体と、プロピレンとエチ
レンとのブロック共重合体やポリエチレンなどとのブレ
ンド樹脂であってもよい。
【0015】上記の樹脂には、その機能を損なわない範
囲で顔料や安定剤や耐候剤などを添加することができ
る。また、剛性を向上させたり、使用後に廃棄する際の
燃焼カロリーを下げるなどの目的で、フィラーを配合す
ることもできる。本発明のシートパレットが三層構造と
されている場合は、その中間層にフィラーなどを添加す
ることは、物性改善にとって好ましいことである。
囲で顔料や安定剤や耐候剤などを添加することができ
る。また、剛性を向上させたり、使用後に廃棄する際の
燃焼カロリーを下げるなどの目的で、フィラーを配合す
ることもできる。本発明のシートパレットが三層構造と
されている場合は、その中間層にフィラーなどを添加す
ることは、物性改善にとって好ましいことである。
【0016】上記フィラーは、一般に合成樹脂やゴムの
分野において汎用されているものを使用すればよい。特
にこれらフィラーとしては、酸素及び水と反応しないか
または反応しにくい無機化合物で、混練時および成形時
に分解しないものが好ましい。これらフィラーの例とし
ては、アルミニウム、銅、鉄、鉛またはニッケルなどの
金属、上記の金属またはマグネシウム、カルシウム、バ
リウム、亜鉛、ジルコニウム、モリブデン、ケイ素、ア
ンチモン、チタンなどの金属の酸化物、その水和物(水
酸化物)、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩などの化合物、お
よびこれらの複塩または混合物を挙げることができる。
これらのフィラーの代表例としては、前記の金属、酸化
アルミニウム(アルミナ)、その水和物、水酸化カルシ
ウム、酸化マグネシウム(マグネシア)、水酸化マグネ
シウム、酸化亜鉛(亜鉛華)、鉛丹や鉛白などの鉛酸化
物、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マ
グネシウム、ホワイトカーボン、アスベスト、マイカ、
タルク、ガラス繊維、ガラス粉末、ガラスビーズ、クレ
ー、ケイソウ土、シリカ、ワラストナイト、酸化鉄、酸
化アンチモン、酸化チタン(チタニア)、リトポン、軽
石粉、硫酸アルミニウム(石膏など)、ケイ酸ジルコニ
ウム、炭酸バリウム、ドロマイト、二硫化モリブデン、
砂鉄などを挙げることができる。
分野において汎用されているものを使用すればよい。特
にこれらフィラーとしては、酸素及び水と反応しないか
または反応しにくい無機化合物で、混練時および成形時
に分解しないものが好ましい。これらフィラーの例とし
ては、アルミニウム、銅、鉄、鉛またはニッケルなどの
金属、上記の金属またはマグネシウム、カルシウム、バ
リウム、亜鉛、ジルコニウム、モリブデン、ケイ素、ア
ンチモン、チタンなどの金属の酸化物、その水和物(水
酸化物)、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩などの化合物、お
よびこれらの複塩または混合物を挙げることができる。
これらのフィラーの代表例としては、前記の金属、酸化
アルミニウム(アルミナ)、その水和物、水酸化カルシ
ウム、酸化マグネシウム(マグネシア)、水酸化マグネ
シウム、酸化亜鉛(亜鉛華)、鉛丹や鉛白などの鉛酸化
物、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マ
グネシウム、ホワイトカーボン、アスベスト、マイカ、
タルク、ガラス繊維、ガラス粉末、ガラスビーズ、クレ
ー、ケイソウ土、シリカ、ワラストナイト、酸化鉄、酸
化アンチモン、酸化チタン(チタニア)、リトポン、軽
石粉、硫酸アルミニウム(石膏など)、ケイ酸ジルコニ
ウム、炭酸バリウム、ドロマイト、二硫化モリブデン、
砂鉄などを挙げることができる。
【0017】これらフィラーのうち粉末状のものはその
平均粒径が30μm以下(好適には10μm以下)のも
のが好ましい。また、繊維状のものでは、その径が1〜
500μm(好適には1〜300μm)で、長さが0.
1〜6mm(好適には0.1〜5mm)以下のものが望
ましい。さらに、平板状のものは、平均径が30μm以
下(好適には10μm以下)のものが好ましい。これら
のフィラーのうち、特に平板状(フレーク状)のものま
たは粉末状のものが好適である。
平均粒径が30μm以下(好適には10μm以下)のも
のが好ましい。また、繊維状のものでは、その径が1〜
500μm(好適には1〜300μm)で、長さが0.
1〜6mm(好適には0.1〜5mm)以下のものが望
ましい。さらに、平板状のものは、平均径が30μm以
下(好適には10μm以下)のものが好ましい。これら
のフィラーのうち、特に平板状(フレーク状)のものま
たは粉末状のものが好適である。
【0018】本発明のシートパレットは、その積載面2
と非積載面3との両面に凹凸が形成されている。この凹
凸は、その十点平均あらさが20μm〜60μmの範囲
となるように調整される。この凹凸によって、シートパ
レットのそれぞれの面に適度な空気層が形成され、シー
トパレットと荷物との滑り性が適度に調節されるととも
に、ほこりなどが付着したときに、これを凹部に収容し
て排除し、荷物と接する凸部を常に清浄に保つことによ
って異常な荷滑りが防止される。凹凸の十点平均あらさ
が60μmを越えると、表面印刷したポリエチレン製袋
などに対してシートセーブを行うとき、シートパレット
の凸部のために袋の印刷がはがれたり、時には袋にピン
ホールが発生することがあり使用が制限される。また十
点平均あらさが20μm未満の場合は、梅雨期や夏場な
どに荷物がシートパレットに密着してしまい、シートセ
ーブができなかったり印刷はがれを起こしたりして好ま
しくないばかりでなく、シートパレット用のパレタイザ
ーにかけたとき、シートパレットどうしが密着して一枚
一枚に分離することがむずかしくなる。さらに、十点平
均あらさが20μm未満の場合は、特にシートパレット
にほこりなどが付着したとき、荷扱い中に突然滑りやす
くなり、フォークリフトでの運搬中に荷物を滑落するな
どの問題を起こす場合がある。
と非積載面3との両面に凹凸が形成されている。この凹
凸は、その十点平均あらさが20μm〜60μmの範囲
となるように調整される。この凹凸によって、シートパ
レットのそれぞれの面に適度な空気層が形成され、シー
トパレットと荷物との滑り性が適度に調節されるととも
に、ほこりなどが付着したときに、これを凹部に収容し
て排除し、荷物と接する凸部を常に清浄に保つことによ
って異常な荷滑りが防止される。凹凸の十点平均あらさ
が60μmを越えると、表面印刷したポリエチレン製袋
などに対してシートセーブを行うとき、シートパレット
の凸部のために袋の印刷がはがれたり、時には袋にピン
ホールが発生することがあり使用が制限される。また十
点平均あらさが20μm未満の場合は、梅雨期や夏場な
どに荷物がシートパレットに密着してしまい、シートセ
ーブができなかったり印刷はがれを起こしたりして好ま
しくないばかりでなく、シートパレット用のパレタイザ
ーにかけたとき、シートパレットどうしが密着して一枚
一枚に分離することがむずかしくなる。さらに、十点平
均あらさが20μm未満の場合は、特にシートパレット
にほこりなどが付着したとき、荷扱い中に突然滑りやす
くなり、フォークリフトでの運搬中に荷物を滑落するな
どの問題を起こす場合がある。
【0019】積載面2と非積載面3の凹凸は、それぞれ
の十点平均あらさが同一値であるか、または積載面2の
方が非積載面3より大きい値とされる。積載面の十点平
均あらさが非積載面のそれより小さい場合は、シートパ
レットにほこりが付着したときなど、荷扱い中に突然滑
りやすくなり、フォークリフトでの運搬中に荷物を滑落
するなどの問題が起こりやすくなる。
の十点平均あらさが同一値であるか、または積載面2の
方が非積載面3より大きい値とされる。積載面の十点平
均あらさが非積載面のそれより小さい場合は、シートパ
レットにほこりが付着したときなど、荷扱い中に突然滑
りやすくなり、フォークリフトでの運搬中に荷物を滑落
するなどの問題が起こりやすくなる。
【0020】本発明のシートパレット1の厚さは、特に
限定されるものではないが、一般的には、例えば、0.
5mm〜3mmとされる。このとき、積載面層5の厚さ
は、シート成形時に発生する耳ロス、立ち上がりロスな
どの有効活用、製品の剛性の確保などの観点から、でき
るだけ薄い方が好ましく、通常は15〜1000μmと
される。この厚さが15μm未満の場合、成形が非常に
困難になり、1000μmを越えると、シートパレット
全体の剛性が不足したり、カールが発生しやすくなった
りする。この観点から、積載面層5の厚さは、30μm
〜700μmとすることがさらに好ましい。
限定されるものではないが、一般的には、例えば、0.
5mm〜3mmとされる。このとき、積載面層5の厚さ
は、シート成形時に発生する耳ロス、立ち上がりロスな
どの有効活用、製品の剛性の確保などの観点から、でき
るだけ薄い方が好ましく、通常は15〜1000μmと
される。この厚さが15μm未満の場合、成形が非常に
困難になり、1000μmを越えると、シートパレット
全体の剛性が不足したり、カールが発生しやすくなった
りする。この観点から、積載面層5の厚さは、30μm
〜700μmとすることがさらに好ましい。
【0021】本発明のシートパレット1は、例えば次の
ようにして製造することができる。その製造工程の一部
を図4(a)(b)に示す。図4の(a)と(b)とは
それぞれ、積層シートを成形し、その両面に凹凸を形成
するための、二つの異なるロール配置の例を示してい
る。図4(a)(b)双方において、41はシート成形
用ダイス、42は非積載面用しぼロール、43は積載面
用しぼロールである。これらの例のうち、図4(a)に
おいては、押出機44および45から押出され、フィー
ドブロック46で積層され、ダイス41により成形され
た積層シート40’に、しぼロール42、43により、
それぞれ非積載面、積載面の凹凸が同時に形成される。
また、図4(b)においては、まず、しぼロール42に
より非積載面に凹凸が形成され、その後、しぼロール4
3により積載面に凹凸が形成される。いずれの方法によ
っても、同様な凹凸を有する積層シート40が得られ
る。上記の製造例は、フィードブロックタイプの積層シ
ートの製法であるが、マルチマニホールドタイプのダイ
スを用いた積層シートの製法を採用することもできる。
また、積載面層をなすポリオレフィン系樹脂製のフィル
ムを単層シートまたはフィルム成形機を用いて成形し、
これを貼合成形する方法を用いてもよい。上記のように
して両面に凹凸が成形された積層シート40を、裁断機
などによって図2に一例を示すような形状に切断し、本
発明のシートパレット1を製造する。
ようにして製造することができる。その製造工程の一部
を図4(a)(b)に示す。図4の(a)と(b)とは
それぞれ、積層シートを成形し、その両面に凹凸を形成
するための、二つの異なるロール配置の例を示してい
る。図4(a)(b)双方において、41はシート成形
用ダイス、42は非積載面用しぼロール、43は積載面
用しぼロールである。これらの例のうち、図4(a)に
おいては、押出機44および45から押出され、フィー
ドブロック46で積層され、ダイス41により成形され
た積層シート40’に、しぼロール42、43により、
それぞれ非積載面、積載面の凹凸が同時に形成される。
また、図4(b)においては、まず、しぼロール42に
より非積載面に凹凸が形成され、その後、しぼロール4
3により積載面に凹凸が形成される。いずれの方法によ
っても、同様な凹凸を有する積層シート40が得られ
る。上記の製造例は、フィードブロックタイプの積層シ
ートの製法であるが、マルチマニホールドタイプのダイ
スを用いた積層シートの製法を採用することもできる。
また、積載面層をなすポリオレフィン系樹脂製のフィル
ムを単層シートまたはフィルム成形機を用いて成形し、
これを貼合成形する方法を用いてもよい。上記のように
して両面に凹凸が成形された積層シート40を、裁断機
などによって図2に一例を示すような形状に切断し、本
発明のシートパレット1を製造する。
【0022】本発明の請求項2のシートパレットにあっ
ては、平滑なポリエチレン製の荷物外装に対する積載面
2の動摩擦係数が0.20以上0.42以下であり、静
摩擦係数が0.22以上0.46以下であり、また、こ
の荷物に対する非積載面3の動摩擦係数および静摩擦係
数は、積載面のそれぞれの値より小とされる。
ては、平滑なポリエチレン製の荷物外装に対する積載面
2の動摩擦係数が0.20以上0.42以下であり、静
摩擦係数が0.22以上0.46以下であり、また、こ
の荷物に対する非積載面3の動摩擦係数および静摩擦係
数は、積載面のそれぞれの値より小とされる。
【0023】上記において、積載面2の動摩擦係数が
0.42を越えると、荷物外装とシートパレットとが粘
着してしまい、シートセーブ性が悪くなり、シートパレ
ットを積荷から引き抜くことが困難かあるいは不可能と
なる。無理に引き抜くと荷くずれを起こしてしまう。ま
た、その動摩擦係数が0.20未満の場合、荷物を積載
してフォークリフトで移動中、またはトラックによる物
流作業中に、荷物とシートパレットの積載面との間で荷
ズレが発生しやすく、その後のフォークリフトなどによ
る荷扱いが非常に困難になり好ましくない。
0.42を越えると、荷物外装とシートパレットとが粘
着してしまい、シートセーブ性が悪くなり、シートパレ
ットを積荷から引き抜くことが困難かあるいは不可能と
なる。無理に引き抜くと荷くずれを起こしてしまう。ま
た、その動摩擦係数が0.20未満の場合、荷物を積載
してフォークリフトで移動中、またはトラックによる物
流作業中に、荷物とシートパレットの積載面との間で荷
ズレが発生しやすく、その後のフォークリフトなどによ
る荷扱いが非常に困難になり好ましくない。
【0024】また上記において、積載面2の静摩擦係数
が0.46を越えると、シートセーブ性が悪くなる。ま
た静摩擦係数が0.22未満の場合、フォークリフトで
の移動中や、特に一貫パレチゼーションシステムに用い
た場合の、工場とユーザー間などの物流作業中に荷ズレ
が発生しやすくなって好ましくない。
が0.46を越えると、シートセーブ性が悪くなる。ま
た静摩擦係数が0.22未満の場合、フォークリフトで
の移動中や、特に一貫パレチゼーションシステムに用い
た場合の、工場とユーザー間などの物流作業中に荷ズレ
が発生しやすくなって好ましくない。
【0025】一方、平滑なポリエチレン製の外装に対す
る非積載面3の動摩擦係数および静摩擦係数が積載面の
それぞれの値を越えると、トラックなどによる物流作業
中に、荷物と積載面2との間で荷ズレが起こりやすくな
り、その後のフォークリフトなどによる荷扱いが非常に
困難になり好ましくない。
る非積載面3の動摩擦係数および静摩擦係数が積載面の
それぞれの値を越えると、トラックなどによる物流作業
中に、荷物と積載面2との間で荷ズレが起こりやすくな
り、その後のフォークリフトなどによる荷扱いが非常に
困難になり好ましくない。
【0026】シートパレットの積載面および非積載面の
動摩擦係数または静摩擦係数は、各種の方法により調節
可能である。例えば、プロピレンに対して好適な割合の
エチレンおよび/または炭素数4〜12個のα−オレフ
ィンをランダムまたはブロック共重合させた樹脂を用い
たり、表面の凹凸加工を調節することなどによって調節
できる。樹脂の組成を調節して大なる動摩擦係数または
静摩擦係数を得ようとするときは、例えば、プロピレン
とエチレンおよび/または炭素数4〜12個のα−オレ
フィンとをランダム共重合させるか、この共重合物をプ
ロピレン単独重合体にブレンドするなどの方法がある。
この場合、プロピレンに対するエチレンおよび/または
他のα−オレフィンのランダム共重合割合は、通常40
重量%以下とすることが好ましい。
動摩擦係数または静摩擦係数は、各種の方法により調節
可能である。例えば、プロピレンに対して好適な割合の
エチレンおよび/または炭素数4〜12個のα−オレフ
ィンをランダムまたはブロック共重合させた樹脂を用い
たり、表面の凹凸加工を調節することなどによって調節
できる。樹脂の組成を調節して大なる動摩擦係数または
静摩擦係数を得ようとするときは、例えば、プロピレン
とエチレンおよび/または炭素数4〜12個のα−オレ
フィンとをランダム共重合させるか、この共重合物をプ
ロピレン単独重合体にブレンドするなどの方法がある。
この場合、プロピレンに対するエチレンおよび/または
他のα−オレフィンのランダム共重合割合は、通常40
重量%以下とすることが好ましい。
【0027】本発明のシートパレットは、例えば次のよ
うにして、実際の荷扱いに使用することができる。図3
に、その使用態様の一例を示す。図3において、水平な
床33の上に、積載面2を上向きにしてシートパレット
1を置き、この積載面2に荷物30を、頂部がほぼ水平
になるように多数積み重ね、運搬ユニット34を形成す
る。この運搬ユニット34を移動するには、例えばその
シートパレット1の把持部4をプッシュプルフォークリ
フト32のグリップ35で把持して、シートパレット1
の下部にフォークリフト32のプラテン31を挿入し、
プラテン31を上昇させることによってユニット34全
体を持ち上げ、トラックの荷台など、任意の場所に移動
し、プラテン31を引き抜く。同様な操作によって運搬
ユニット34上に、他の運搬ユニット34’を積み重ね
ることもできる。
うにして、実際の荷扱いに使用することができる。図3
に、その使用態様の一例を示す。図3において、水平な
床33の上に、積載面2を上向きにしてシートパレット
1を置き、この積載面2に荷物30を、頂部がほぼ水平
になるように多数積み重ね、運搬ユニット34を形成す
る。この運搬ユニット34を移動するには、例えばその
シートパレット1の把持部4をプッシュプルフォークリ
フト32のグリップ35で把持して、シートパレット1
の下部にフォークリフト32のプラテン31を挿入し、
プラテン31を上昇させることによってユニット34全
体を持ち上げ、トラックの荷台など、任意の場所に移動
し、プラテン31を引き抜く。同様な操作によって運搬
ユニット34上に、他の運搬ユニット34’を積み重ね
ることもできる。
【0028】
【実施例】次に本発明の実施例を示す。図2は、図1に
示した実施例の展開図である。図2において、シートパ
レット1は角が丸められた方形をなし、積載面2の寸法
は、X=1150mm、Y=1150mmである。ま
た、把持部4の延長幅はZ=75mmである。この把持
部4は、フォークリフトのグリッパー(図3の35)に
より挟持されるように、積載面2に対して上向きに折曲
されている。この実施例の積載面2および非積載面3に
は、図1に示すように、凹凸が形成されている。
示した実施例の展開図である。図2において、シートパ
レット1は角が丸められた方形をなし、積載面2の寸法
は、X=1150mm、Y=1150mmである。ま
た、把持部4の延長幅はZ=75mmである。この把持
部4は、フォークリフトのグリッパー(図3の35)に
より挟持されるように、積載面2に対して上向きに折曲
されている。この実施例の積載面2および非積載面3に
は、図1に示すように、凹凸が形成されている。
【0029】(実施例1〜4)実施例1〜4のシートパ
レットは、次のようにして製造した。115mmφ、9
0mmφの押出機をもつフィードブロックタイプの二層
シート成形機を用い、1500mm幅のダイスにより、
それぞれ表1に示す組成、構造、厚さの二層シートを成
形し、引き続いて、図4(a)の方法によって、各種あ
らさのしぼロールを用いて両面に凹凸を形成した。これ
を図2に示した形状に切断し、実施例1〜4のシートパ
レットを得た。
レットは、次のようにして製造した。115mmφ、9
0mmφの押出機をもつフィードブロックタイプの二層
シート成形機を用い、1500mm幅のダイスにより、
それぞれ表1に示す組成、構造、厚さの二層シートを成
形し、引き続いて、図4(a)の方法によって、各種あ
らさのしぼロールを用いて両面に凹凸を形成した。これ
を図2に示した形状に切断し、実施例1〜4のシートパ
レットを得た。
【0030】(比較例1〜7)比較のため、比較例1〜
7のシートパレットを次のようにして製造した。比較例
1、2、4は、実施例1で用いたシート成形機を用い、
ただしスクリュー径90mmφの押出機を停止し、単層
のシート成形を行った。比較例1は、積載面側にあらさ
90μmのしぼロールを用いて成形し、比較例2は、積
載面側に鏡面ロールを用いて成形した。一方、比較例
3、5、6、7は、実施例と同様の二層シート成形機を
用い、二層シートとしたが、ただし、比較例3ではしぼ
ロール42,43の代りにそれぞれ鏡面ロールを用い、
また、比較例7ではそれぞれあらさ140μmのしぼロ
ールを用いた。これら各シートを、実施例と同じ寸法に
切断して比較例1〜7のシートパレットを得た。
7のシートパレットを次のようにして製造した。比較例
1、2、4は、実施例1で用いたシート成形機を用い、
ただしスクリュー径90mmφの押出機を停止し、単層
のシート成形を行った。比較例1は、積載面側にあらさ
90μmのしぼロールを用いて成形し、比較例2は、積
載面側に鏡面ロールを用いて成形した。一方、比較例
3、5、6、7は、実施例と同様の二層シート成形機を
用い、二層シートとしたが、ただし、比較例3ではしぼ
ロール42,43の代りにそれぞれ鏡面ロールを用い、
また、比較例7ではそれぞれあらさ140μmのしぼロ
ールを用いた。これら各シートを、実施例と同じ寸法に
切断して比較例1〜7のシートパレットを得た。
【0031】実施例1〜4の各試料の構造、各層の組
成、厚さ、および凹凸の十点平均あらさを表1に示す。
成、厚さ、および凹凸の十点平均あらさを表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】同様に、比較例1〜7の各試料の構造、組
成、各層の厚さ、および十点平均あらさを表2に示す。
成、各層の厚さ、および十点平均あらさを表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】表1および2において、各組成の記号は下
記の重合体を表す。 PP−1:プロピレンとエチレンとのランダム共重合
体。MFI=1.0g/10分、エチレン濃度=2.8
重量%、融点=144.5℃。 PP−2:プロピレンとエチレンとのブロック共重合
体。MFI=2.5g/10分、エチレン濃度=16重
量%、融点=160.5℃。 PP−3:プロピレンとエチレンとのランダム共重合
体。MFI=2.6g/10分、エチレン濃度=4.3
重量%、融点=138.0℃。 PP−4:プロピレンとエチレンとのランダム共重合
体。MFI=2.4g/10分、エチレン濃度=7.5
重量%、融点=130.5℃。 PP−5:PP−2に、平均粒径2.0μmのタルクを
30重量%混入し、スクリュー径50mmφの同方向二
軸押出機を用い、樹脂温度240℃で混練押出してペレ
タイズしたもの。融点=160.5℃。
記の重合体を表す。 PP−1:プロピレンとエチレンとのランダム共重合
体。MFI=1.0g/10分、エチレン濃度=2.8
重量%、融点=144.5℃。 PP−2:プロピレンとエチレンとのブロック共重合
体。MFI=2.5g/10分、エチレン濃度=16重
量%、融点=160.5℃。 PP−3:プロピレンとエチレンとのランダム共重合
体。MFI=2.6g/10分、エチレン濃度=4.3
重量%、融点=138.0℃。 PP−4:プロピレンとエチレンとのランダム共重合
体。MFI=2.4g/10分、エチレン濃度=7.5
重量%、融点=130.5℃。 PP−5:PP−2に、平均粒径2.0μmのタルクを
30重量%混入し、スクリュー径50mmφの同方向二
軸押出機を用い、樹脂温度240℃で混練押出してペレ
タイズしたもの。融点=160.5℃。
【0036】表1および2において、各試料の積載面と
非積載面とのそれぞれの凹凸の十点平均あらさは、小坂
研究所社製万能表面形状測定器(SE−3C)を用い、
JIS−BO601−1982に従って測定した。表2
において、「鏡面」とは、十点平均あらさが0.1未満
であるものをいう。
非積載面とのそれぞれの凹凸の十点平均あらさは、小坂
研究所社製万能表面形状測定器(SE−3C)を用い、
JIS−BO601−1982に従って測定した。表2
において、「鏡面」とは、十点平均あらさが0.1未満
であるものをいう。
【0037】実施例および比較例の各試料について、摩
擦係数の測定と作業性の評価とを行い、一貫パレチゼー
ションシステムへの適性の総合判定を行った。摩擦係数
は、各試料のそれぞれ積載面と非積載面とについて、平
常環境における静・動摩擦係数(「平常摩擦係数」と記
す)、高温高湿度環境に保存した後の静摩擦係数(「湿
熱摩擦係数」と記す)、および、ほこり類付着時の静・
動摩擦係数(「ほこり付着時摩擦係数」と記す)を測定
した。
擦係数の測定と作業性の評価とを行い、一貫パレチゼー
ションシステムへの適性の総合判定を行った。摩擦係数
は、各試料のそれぞれ積載面と非積載面とについて、平
常環境における静・動摩擦係数(「平常摩擦係数」と記
す)、高温高湿度環境に保存した後の静摩擦係数(「湿
熱摩擦係数」と記す)、および、ほこり類付着時の静・
動摩擦係数(「ほこり付着時摩擦係数」と記す)を測定
した。
【0038】上記において、静摩擦係数は、傾斜式静摩
擦係数測定機(日本TMC社製)を用い、JCS T−
0005のダンボール規格に準拠して下記の条件で測定
した。 摩擦面積 50×100mm2 荷 重 750g 角 速度 1.5゜/sec 試 料 ポリエチレン製肥料袋 ただし、静摩擦係数において、「平常摩擦係数」は、2
3℃、65%RHの環境下で測定した。また、「湿熱摩
擦係数」は、70℃、80%RHの環境下に1週間放置
後、23℃、65%RHの環境下で測定した。
擦係数測定機(日本TMC社製)を用い、JCS T−
0005のダンボール規格に準拠して下記の条件で測定
した。 摩擦面積 50×100mm2 荷 重 750g 角 速度 1.5゜/sec 試 料 ポリエチレン製肥料袋 ただし、静摩擦係数において、「平常摩擦係数」は、2
3℃、65%RHの環境下で測定した。また、「湿熱摩
擦係数」は、70℃、80%RHの環境下に1週間放置
後、23℃、65%RHの環境下で測定した。
【0039】動摩擦係数は、滑り式摩擦係数測定機(東
洋精機社製)を用い、下記の条件でASTMD−189
4に準拠して測定した。なお、測定環境条件は、上記の
平常摩擦係数の場合と同様である。 摩擦面積 50×80mm2 荷 重 625g 引張速度 50mm/min 試 料 ポリエチレン製肥料袋
洋精機社製)を用い、下記の条件でASTMD−189
4に準拠して測定した。なお、測定環境条件は、上記の
平常摩擦係数の場合と同様である。 摩擦面積 50×80mm2 荷 重 625g 引張速度 50mm/min 試 料 ポリエチレン製肥料袋
【0040】「ほこり付着時摩擦係数」は、ほこりなど
が付着した際のシートパレットの滑り性の変化を試験す
るものである。ここでは、ほこりの代替として炭酸カル
シウム粉末を用い、付着後の試料面の静/動摩擦係数を
測定した。測定は下記のように行った。シートパレット
試料(150mm×100mm)の積載面または非積載
面上に平均粒径2μmの炭酸カルシウム粉末5gを均一
に散布し、その後、炭酸カルシウム粉末を払い除き、こ
の各面について、それぞれ前記と同様にして平常条件で
静/動摩擦係数を測定した。
が付着した際のシートパレットの滑り性の変化を試験す
るものである。ここでは、ほこりの代替として炭酸カル
シウム粉末を用い、付着後の試料面の静/動摩擦係数を
測定した。測定は下記のように行った。シートパレット
試料(150mm×100mm)の積載面または非積載
面上に平均粒径2μmの炭酸カルシウム粉末5gを均一
に散布し、その後、炭酸カルシウム粉末を払い除き、こ
の各面について、それぞれ前記と同様にして平常条件で
静/動摩擦係数を測定した。
【0041】実施例1〜4について、上記の各種摩擦係
数を測定した結果を表3に示す。
数を測定した結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】同様に、比較例1〜7について、各種摩擦
係数を測定した結果を表4に示す。表中、「密着」と
は、ポリエチレン製肥料袋から帯電防止剤などがブリー
ドした結果、シートパレット試料と密着した場合を表
す。
係数を測定した結果を表4に示す。表中、「密着」と
は、ポリエチレン製肥料袋から帯電防止剤などがブリー
ドした結果、シートパレット試料と密着した場合を表
す。
【0044】
【表4】
【0045】次に、実施例および比較例の各試料を実際
の運搬荷役作業現場で使用し、その作業性の評価を行っ
た。作業性の評価は、各種荷物を積載したときのシート
セーブ性、フォークリフトで移動中の荷ズレの程度
(「フォークリフト適性」と記す)、トラックで移動中
の荷ズレの程度(「トラック輸送適性」と記す)、パレ
タイザー適性、および試料引抜き時の印刷剥がれの程度
(「印刷保存性」と記す)について、観察によって評価
した。
の運搬荷役作業現場で使用し、その作業性の評価を行っ
た。作業性の評価は、各種荷物を積載したときのシート
セーブ性、フォークリフトで移動中の荷ズレの程度
(「フォークリフト適性」と記す)、トラックで移動中
の荷ズレの程度(「トラック輸送適性」と記す)、パレ
タイザー適性、および試料引抜き時の印刷剥がれの程度
(「印刷保存性」と記す)について、観察によって評価
した。
【0046】シートセーブ性は、各試料にポリエチレン
製(PE製)またはポリプロピレン製(PP製)の肥料
袋(肥料20kg詰)を各50袋積載し、実際にシート
セーブを行って使用の難易を下記の4段階に評価した。 ◎:全く問題なし。 ○:実用上問題なし。 △:熟練したフォークリフト運転作業者が操作する場
合、問題なし。 ×:使用困難。
製(PE製)またはポリプロピレン製(PP製)の肥料
袋(肥料20kg詰)を各50袋積載し、実際にシート
セーブを行って使用の難易を下記の4段階に評価した。 ◎:全く問題なし。 ○:実用上問題なし。 △:熟練したフォークリフト運転作業者が操作する場
合、問題なし。 ×:使用困難。
【0047】フォークリフト適性およびトラック輸送適
性は、各試料にPE製またはPP製肥料袋(肥料20k
g詰)を各50袋積載し、実際にフォークリフトまたは
トラックで移動して、移動中の荷ズレの程度を下記の4
段階に評価した。 ◎:全く問題なし。 ○:実用上荷ズレ(荷くずれ)に問題なし。 △:熟練した作業者が操作する場合は、一応問題なし。 ×:使用困難。
性は、各試料にPE製またはPP製肥料袋(肥料20k
g詰)を各50袋積載し、実際にフォークリフトまたは
トラックで移動して、移動中の荷ズレの程度を下記の4
段階に評価した。 ◎:全く問題なし。 ○:実用上荷ズレ(荷くずれ)に問題なし。 △:熟練した作業者が操作する場合は、一応問題なし。 ×:使用困難。
【0048】パレタイザー適性は、シートパレット用パ
レタイザー(シートパレット供給装置オオクラ輸送機社
製)を用いて、各試料それぞれ100枚について分離の
程度を下記の4段階に評価した。 ◎:全く問題なし。 ○:実用上問題なし。 △:若干結合し、使用上やや困難。 ×:使用不能。
レタイザー(シートパレット供給装置オオクラ輸送機社
製)を用いて、各試料それぞれ100枚について分離の
程度を下記の4段階に評価した。 ◎:全く問題なし。 ○:実用上問題なし。 △:若干結合し、使用上やや困難。 ×:使用不能。
【0049】印刷保存性は、各試料にPE製またはPP
製肥料袋(肥料20kg詰)を各50袋積載し、その最
下層の肥料袋は印刷面が試料の積載面に接触するように
置き、この試料についてシートセーブした後の肥料袋の
上記印刷面の剥がれの程度を、下記の5段階に評価し
た。 ○:若干の剥がれはあるが、問題なし。 ○〜△:若干の剥がれはあるが、ほとんど気にならず使
用可能。 △:剥がれはあるが、ほとんど気にならず、一応使用可
能。 ×〜△:剥がれがあり、使用不能。 ×:剥がれがはげしく、使用不能。
製肥料袋(肥料20kg詰)を各50袋積載し、その最
下層の肥料袋は印刷面が試料の積載面に接触するように
置き、この試料についてシートセーブした後の肥料袋の
上記印刷面の剥がれの程度を、下記の5段階に評価し
た。 ○:若干の剥がれはあるが、問題なし。 ○〜△:若干の剥がれはあるが、ほとんど気にならず使
用可能。 △:剥がれはあるが、ほとんど気にならず、一応使用可
能。 ×〜△:剥がれがあり、使用不能。 ×:剥がれがはげしく、使用不能。
【0050】実施例1〜4について、上記の各作業性の
評価結果を表5に示す。
評価結果を表5に示す。
【0051】
【表5】
【0052】同様に、比較例1〜7について、各作業性
の評価結果を表6に示す。
の評価結果を表6に示す。
【0053】
【表6】
【0054】以上の摩擦係数の測定結果と作業性評価の
結果とを総合して、総合判定を行った。即ち、一貫パレ
チゼーションシステムへの適性ありと判断されたものに
は○、使用不能と判断されたものには、その程度に応じ
て×〜△、または×を付して表した。なお、判定にあた
っての着目点を付記した。各実施例および各比較例につ
いての総合判定結果、および付記事項を、それぞれ表
7、表8に示す。
結果とを総合して、総合判定を行った。即ち、一貫パレ
チゼーションシステムへの適性ありと判断されたものに
は○、使用不能と判断されたものには、その程度に応じ
て×〜△、または×を付して表した。なお、判定にあた
っての着目点を付記した。各実施例および各比較例につ
いての総合判定結果、および付記事項を、それぞれ表
7、表8に示す。
【0055】
【表7】
【0056】
【表8】
【0057】以上の結果から、上記実施例のシートパレ
ットが、作業性の総合評価において比較例より優れてお
り、特に湿熱環境やほこり付着時においてもその特性が
劣化せず、結果として、一貫パレチゼーションシステム
に適用し得るものであることがわかる。
ットが、作業性の総合評価において比較例より優れてお
り、特に湿熱環境やほこり付着時においてもその特性が
劣化せず、結果として、一貫パレチゼーションシステム
に適用し得るものであることがわかる。
【0058】
【発明の効果】本発明の請求項1のシートパレットは、
ポリオレフィン系樹脂を主成分とする少なくとも二層で
構成され、積載面層と非積載面層との上記ポリオレフィ
ン系樹脂の組成がそれぞれ選択され、また、積載面およ
び非積載面の両面にそれぞれ凹凸が形成されていて、そ
の凹凸の十点平均あらさが選択されているので、平滑な
合成樹脂製の外装を有する荷物または作業台などとシー
トパレットとの、またはシートパレットどうしの間の滑
り性が好適に調整され、温度、湿度に係わりなく荷扱
い、シートセーブが円滑に行われるとともに、荷物の印
刷を剥がすこともなく、オートパレタイザー適性も有し
ており、また、ほこりなどが付着したとき突然滑りやす
くなって荷物を滑落するなどの問題も解決され、一貫パ
レチゼーションシステムに適用可能となる。本発明の請
求項2のシートパレットは、積載面および非積載面の動
摩擦係数および静摩擦係数がそれぞれ選択されているの
で、特にポリエチレン表面に対する滑り性が好適に調整
され、荷物が例えばポリエチレン製肥料袋やポリエチレ
ンラミネートダンボール箱など、平滑なポリエチレンの
外装を有する場合にも、荷扱い、シートセーブが円滑に
行われる。
ポリオレフィン系樹脂を主成分とする少なくとも二層で
構成され、積載面層と非積載面層との上記ポリオレフィ
ン系樹脂の組成がそれぞれ選択され、また、積載面およ
び非積載面の両面にそれぞれ凹凸が形成されていて、そ
の凹凸の十点平均あらさが選択されているので、平滑な
合成樹脂製の外装を有する荷物または作業台などとシー
トパレットとの、またはシートパレットどうしの間の滑
り性が好適に調整され、温度、湿度に係わりなく荷扱
い、シートセーブが円滑に行われるとともに、荷物の印
刷を剥がすこともなく、オートパレタイザー適性も有し
ており、また、ほこりなどが付着したとき突然滑りやす
くなって荷物を滑落するなどの問題も解決され、一貫パ
レチゼーションシステムに適用可能となる。本発明の請
求項2のシートパレットは、積載面および非積載面の動
摩擦係数および静摩擦係数がそれぞれ選択されているの
で、特にポリエチレン表面に対する滑り性が好適に調整
され、荷物が例えばポリエチレン製肥料袋やポリエチレ
ンラミネートダンボール箱など、平滑なポリエチレンの
外装を有する場合にも、荷扱い、シートセーブが円滑に
行われる。
【図1】 本発明のシートパレットの一実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図2】 本発明のシートパレットの一実施例を示す展
開図である。
開図である。
【図3】 シートパレットを用いる荷扱いの一態様を示
す説明図である。
す説明図である。
【図4】 (a)(b)それぞれ、シートパレットの製
造工程の一例を示す説明図である。
造工程の一例を示す説明図である。
【図5】 (a)(b)それぞれ、一般的なシートパレ
ットを示す斜視図である。
ットを示す斜視図である。
1…シートパレット、2…積載面、3…非積載面、4…
把持部、5…積載面層、6…非積載面層、30…荷物、
32…フォークリフト。
把持部、5…積載面層、6…非積載面層、30…荷物、
32…フォークリフト。
Claims (2)
- 【請求項1】 平滑な合成樹脂製の外装を有する荷物を
積載して運搬するためのシートパレットであって、この
シートパレットが、荷物の積載面をなす積載面層と、こ
の積載面の裏側にあたる非積載面をなす非積載面層との
少なくとも二層から構成され、この二層がそれぞれポリ
オレフィン系樹脂を主成分としてなり、積載面層をなす
ポリオレフィン系樹脂が、融点135℃以上156℃未
満の、プロピレンとエチレンおよび/または炭素数4〜
12個のα−オレフィンとのランダム共重合体を主成分
とする樹脂であり、非積載面層をなすポリオレフィン系
樹脂が、融点156℃以上の、プロピレン単独重合体、
またはプロピレンとエチレンおよび/または炭素数4〜
12個のα−オレフィンとのブロックまたはランダム共
重合体を主成分とする樹脂であり、かつ、上記積載面お
よび非積載面の両面に凹凸が形成され、その十点平均あ
らさが20μm以上60μm以下であり、この両面の凹
凸の十点平均あらさが同じであるか、または積載面の十
点平均あらさが非積載面のそれよりも大であることを特
徴とするシートパレット。 - 【請求項2】 請求項1記載のシートパレットであっ
て、荷物が平滑なポリエチレン製の外装を有する場合
に、この荷物の外装に対する積載面の動摩擦係数が0.
20以上0.42以下であり、静摩擦係数が0.22以
上0.46以下であり、また、この荷物に対する非積載
面の動摩擦係数および静摩擦係数が、積載面のそれぞれ
の値より小さいことを特徴とするシートパレット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10156093A JP2703859B2 (ja) | 1993-04-27 | 1993-04-27 | シートパレット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10156093A JP2703859B2 (ja) | 1993-04-27 | 1993-04-27 | シートパレット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06312743A true JPH06312743A (ja) | 1994-11-08 |
JP2703859B2 JP2703859B2 (ja) | 1998-01-26 |
Family
ID=14303808
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10156093A Expired - Lifetime JP2703859B2 (ja) | 1993-04-27 | 1993-04-27 | シートパレット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2703859B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106115045A (zh) * | 2016-08-29 | 2016-11-16 | 陈锦瀚 | 一种新型超薄快速物流托盘 |
-
1993
- 1993-04-27 JP JP10156093A patent/JP2703859B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106115045A (zh) * | 2016-08-29 | 2016-11-16 | 陈锦瀚 | 一种新型超薄快速物流托盘 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2703859B2 (ja) | 1998-01-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970909 |