JPH06312689A - 油槽船 - Google Patents

油槽船

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JPH06312689A
JPH06312689A JP10313293A JP10313293A JPH06312689A JP H06312689 A JPH06312689 A JP H06312689A JP 10313293 A JP10313293 A JP 10313293A JP 10313293 A JP10313293 A JP 10313293A JP H06312689 A JPH06312689 A JP H06312689A
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JP
Japan
Prior art keywords
oil
oil chamber
ship
cargo oil
coin
Prior art date
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Pending
Application number
JP10313293A
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English (en)
Inventor
Takashi Manabe
敬 真鍋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 船内の吃水線WL 付近の高さ位置に貨油艙を
上下に仕切る隔壁を水平に設けて隔壁の上下に貨油室を
それぞれ形成した油槽船において、貨油室の貨油の揺れ
をなくして船体の安定性を改善する。 【構成】 船内の吃水線WL 以下の高さ位置に、貨油艙
3を上下に仕切る隔壁8を吃水線WL に対して斜めに傾
斜させて設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油槽船に係り、特に座礁
その他による船底損傷等の事故に際し貨油の流出を防止
し得る構造とした油槽船に関するものである。
【0002】
【従来の技術】油槽船が座礁等の事故により船底等が損
傷した場合は、貨油艙からの貨油の流出のため海洋は甚
だしく汚染され、社会的、国際的に大きな問題となる。
【0003】このため、近年は、図3の油槽船1におい
て、船底6に破孔aが生じたときは、貨油艙3の貨油
は、PH=p´d ただし、Pは貨油比重 (0.81〜0.86) p´は海水比重(1.025) の式が成立する液面となるまでは、言い換えると貨油艙
3内の水頭(内圧)と油槽船1の吃水による水頭(外
圧)とが等しくなるまでは流出してしまうが、PH=p
´dとなった時点で、貨油の流出は自然に止まってしま
うという事象に着目し、船内の吃水線WL 付近の高さ位
置に貨油艙3を上下に仕切る隔壁8を水平に設けること
により、事故発生時において、下部貨油室3aからの貨
油の流出を防ぐという構造の油槽船構造が案出されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述の油槽船
構造にあっては次の問題を解決する必要があった。
【0005】船内の吃水線付近の高さ位置に貨油艙を上
下に仕切る隔壁を水平に設けて隔壁の上下に貨油室をそ
れぞれ形成すると、貨油室の数だけ貨油の自由表面の面
積が増え、船体の安定性が悪くなってしまうという虞が
ある。
【0006】本発明の第1の目的は、船内の吃水線付近
の高さ位置に貨油艙を上下に仕切る隔壁を水平に設けて
隔壁の上下に貨油室をそれぞれ形成した油槽船におい
て、貨油室の貨油の揺動を少なくして船体の安定性を改
善することにある。
【0007】本発明の別の目的は、上部貨油室から残油
なく貨油を払い出せるようにした構造の油槽船を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
すべく、船内の吃水線以下の高さ位置に貨油艙を上下に
仕切る隔壁を設けて隔壁の上下に貨油室をそれぞれ形成
した油槽船において、上記隔壁を吃水線以下の高さ位置
に吃水線に対して斜めに傾斜させて設けたものである。
【0009】さらに上部貨油室から残油なく貨油を払い
出せるようにするために、上記隔壁に、その高さ方向に
おいて最も低い位置に上部貨油室の貨油を下部貨油室に
払い出すための排出口を設け、高さ方向において最も高
い位置に排気口を設けたものである。
【0010】
【作用】隔壁を斜めに設けることにより、下部貨油室の
自由液面は可及的に小さくなる。よって下部貨油室の貨
油の揺れによる船体の揺れはなく船体の安定性は飛躍的
に改善される。
【0011】また、隔壁に、高さ方向において最も低い
位置に上部貨油室の貨油を下部貨油室に払い出すための
排出口を設け、高さ方向において最も高い位置に排気口
を設ければ、上部貨油室の貨油は下部貨油室に全て払い
出される。
【0012】
【実施例】以下に、本発明に係る油槽船の好適一実施例
を添付図面に基づいて説明する。
【0013】図1には本発明に係る油槽船を船軸方向か
ら見た断面が示されている。
【0014】油槽船1は、船巾方向の両側にそれぞれ船
軸方向に沿ったバラストタンク2を有しこれら左右のバ
ラストタンク2,2間に貨油艙3を有している。
【0015】バラストタンク2,2は、船側外板4、上
甲板5、船底6及びその船側外板4から船巾方内側に離
間させて配置され上甲板5と船底6とに垂直に掛け渡さ
れたロンジ(垂直隔壁)7によって箱形状に区画され、
貨油艙3は、上甲板5、船底6、左右のロンジ7,7に
よって箱形に区画されている。また、貨油艙3は、船体
の吃水線WL 以下の高さ位置に設けられた隔壁8によっ
て上部貨油室3bと下部貨油室3aとに仕切られてい
る。そして、これらバラストタンク2,2、上部貨油室
3b及び下部貨油室3aは、船軸方向に間隔を隔てて設
けられたトランス(垂直隔壁)9により、船軸方向に多
数に分割されている。隔壁8は、本実施例にあっては、
矩形状に切断された鋼板から成り、その一辺部10は吃
水線WL 以下の高さ位置に水密,油密に溶接され、対辺
部11は、その一辺部10の溶接位置より下方の高さ位
置に水密・油密に溶接され、さらに残りの辺部は、前後
のトランス9,9にそれぞれ水密・油密に溶接されてい
る。
【0016】ここで、隔壁8の一辺部10の溶接位置を
吃水線WL の高さ位置以下とし、対辺部11の溶接位置
をその一辺部10の溶接位置より下方の高さ位置とし
て、隔壁8を吃水線WL に対して斜めに傾斜させたの
は、隔壁8の位置を吃水線WL 以下として、船底6にお
ける内圧と外圧とを等しくすれば船底6の破損時におけ
る貨油の外部流出を防ぐことができるからであり、ま
た、下部貨油室3aの貨油の自由液面を減して貨油の揺
れを小さく抑え、これにより船体の揺れをなくすことが
できるからである。
【0017】また、隔壁8を吃水線WL に対して傾斜さ
せるという構造は、曲がり梁と同様に隔壁8に対するピ
ッチング方向の曲げモーメントにきわめて有利なものと
なり、隔壁8を薄い鋼板で形成して船体重量を削減し、
コストを下ることができるという利点や、貨油の払い出
しの際に、上部貨油室3bの底の部分に残油を集めるこ
とができるという利点が得られる。
【0018】上部貨油室3bから貨油を払い出す方式と
しては、ローディングパイプ(図示せず)を上部貨油室
3b内に挿通して貨油室3bから貨油を直接汲み上げる
という方法もあるが、この方法は、少しでも多く貨油を
払い出すという要求には合致しない。
【0019】そこで本実施例にあっては、図2に示すよ
うに、上部貨油室3bの貨油を下部貨油室3aに一旦払
出し、これを下部貨油室3aのベルマウス12及びこれ
に接続されたローディングパイプ13から船体外へ払い
出せるように構成されている。
【0020】すなわち、下部貨油室3aの底に従来の油
槽船と同様に貨油払出し用のベルマウス12が取り付け
られ、上部貨油室3bの位置的に最も低い部分、言い換
えると、隔壁8の対辺部11の溶接位置付近に上部貨油
室3bから下部貨油室3aへ貨油を払い出せるようにす
るための排出口14が設けられ、上部貨油室3bの位置
的に最も高い部分、言い換えると、隔壁8の一辺部10
の溶接位置付近に排気口15が設けられている。そして
排出口14と排気口15とには、それぞれ排出口14と
排気口15とを同期して開閉すべく開閉弁16が設けら
れる。なお、隔壁8に対する開閉弁16,16の取り付
けを容易にするために、隔壁8の一辺部10と対辺部1
1とに、図1に示すように折り曲げ部17を形成するこ
とも可能である。
【0021】したがってこのような構成によれば、貨油
の排出時において、開閉弁16を開くだけで上部貨油室
3bから下部貨油室3aに貨油が全て払い出されるよう
になり、ローディングパイプ13に接続されたカーゴポ
ンプ(図示せず)を払出し方向に駆動すれば、上部及び
下部貨油室3b,3aに貯溜された貨油は、船体外へと
払い出される。なお、この貨油の払出しにあって、下部
貨油室3aの残油を払い出すようにするためには、バラ
ストタンク2の水量を調節して船軸方向において船体を
傾け、下部貨油室3aの残油を全てベルマウス12に集
めるという方法が採用される。
【0022】次に実施例の作用について説明する。
【0023】上部及び下部貨油室3aに貨油を満載した
状態では、下部貨油室3aの自由表面は図1に示すよう
に殆どない。したがってこの状態においては、下部貨油
室3aにおける貨油の揺れはきわめて少ない。したがっ
て貨油の揺れに起因した船体の揺れはない。
【0024】座礁などの事故により船底6に破孔aが形
成されてしまったときは、破孔aから下部貨油室3aに
若干の海水が流入して下部貨油室3aの底側に海水層
(図示せず)が形成され、貨油は、その海水層の上に浮
き上がってしまうが、隔壁8を吃水線WL 以下に形成し
たことによって上述の如く船底6において内圧と外圧と
が等しくなり、下部貨油室3aから外部へ貨油が流出す
ることはない。また、隔壁8が、ロンジ7,7、トラン
ス9,9に斜めに溶接され、油槽船1の縦強度、横強度
が高められているため、座礁などの事故発生時に、船体
に及ぼす影響もきわめて少ない。
【0025】貨油を船外に払い出す場合は、図2に示す
ように、隔壁8に設けられた開閉弁16,16を開き、
ローディングステーション(図示せず)のカーゴポンプ
を起動する。ベルマウス12及びローディングパイプ1
3を介して下部の貨油が払い出される。上部貨油室3b
に蓄えられていた貨油は、下部貨油室3aの払出し量に
応じて液面が下がり下部貨油室3aに供給される。した
がって上部貨油室3bの貨油は全て下部貨油室3aへと
払い出される。貨油の払い出しが進み、下部貨油室3a
の液面が残り少なくなった時点で、バラストタンク2か
らバラスト水を排出してベルマウス12に残油が集まる
ように船体を傾け、残油を全て払い出す。
【0026】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば次の如き優れた効果を発揮する。
【0027】(1) 請求項1記載の発明によれば下部貨油
室の貨油の自由液面を可及的に減らすことができ、船体
の安定性を高めることができる。
【0028】(2) 請求項2記載の発明によれば上部貨油
室の貨油を殆ど払い出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油槽船を船軸方向から見た断面図
である。
【図2】同じく本発明に係る油槽船を船軸方向から見た
断面図である。
【図3】従来の油槽船を船軸方向から見た断面図であ
る。
【符号の説明】
3 貨油艙 3a 下部貨油室 3b 上部貨油室 8 隔壁8 WL 吃水線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船内の吃水線以下の高さ位置に貨油艙を
    上下に仕切る隔壁を設けて隔壁の上下に貨油室をそれぞ
    れ形成した油槽船において、上記隔壁を吃水線以下の高
    さ位置に吃水線に対して斜めに傾斜させて設けたことを
    特徴とする油槽船。
  2. 【請求項2】 上記隔壁が、その高さ方向において最も
    低い位置に上部貨油室の貨油を下部貨油室に払い出すた
    めの排出口を有しその最も高い位置に排気口を有してい
    る請求項1記載の油槽船。
JP10313293A 1993-04-28 1993-04-28 油槽船 Pending JPH06312689A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10313293A JPH06312689A (ja) 1993-04-28 1993-04-28 油槽船

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10313293A JPH06312689A (ja) 1993-04-28 1993-04-28 油槽船

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Publication Number Publication Date
JPH06312689A true JPH06312689A (ja) 1994-11-08

Family

ID=14346020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10313293A Pending JPH06312689A (ja) 1993-04-28 1993-04-28 油槽船

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JP (1) JPH06312689A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI649254B (zh) * 2017-01-31 2019-02-01 日商北新產業股份有限公司 Fuel oil transfer device

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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TWI649254B (zh) * 2017-01-31 2019-02-01 日商北新產業股份有限公司 Fuel oil transfer device

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