JPH06310793A - 高出力レーザー光軸調整方法及びそれに用いる装置 - Google Patents

高出力レーザー光軸調整方法及びそれに用いる装置

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JPH06310793A
JPH06310793A JP5119341A JP11934193A JPH06310793A JP H06310793 A JPH06310793 A JP H06310793A JP 5119341 A JP5119341 A JP 5119341A JP 11934193 A JP11934193 A JP 11934193A JP H06310793 A JPH06310793 A JP H06310793A
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JP
Japan
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target
optical fiber
power laser
optical axis
laser
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JP5119341A
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English (en)
Inventor
Naoaki Kitagawa
直明 北川
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高出力レーザー加工装置を使用時の、高出力
レーザー発振装置から出力されるレーザー光を光ファイ
バーへ適正に入光させるため光軸調整作業を、確実かつ
平易にする光軸調整方法、及びそれに用いる装置を提供
する。 【構成】 高出力レーザー発振装置10で発振したレー
ザー光11を集光してコネクタ13より光ファイバー1
4へ導光し、該光ファイバー14の他端に接続した加工
ノズル15より被加工物16に向けて上記レーザー光1
1を照射する高出力レーザー加工装置の光軸調整におい
て、上記光ファイバー14の替わりにその位置に金属ま
たは合金製のターゲット1を固定し、ターゲット1に高
出力レーザー11を照射して、ターゲット1に生じた照
射痕を観察しながら各光学部品の位置調整を行い、調整
後ターゲット1を取り去りその位置に上記光ファイバー
14を固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高出力レーザー加工装
置の使用の際に、高出力レーザー発振装置から出力され
るレーザー光を光ファイバーのコネクタへ適正に入光さ
せるための光軸調整作業を、確実かつ平易にするための
方法及びそれに用いる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高出力レーザー加工装置は、ロッド状の
固体レーザー媒質(例えば、Nd:YAG、Nd:GGG、Cr:YGG等
の単結晶やNd入りガラス等)の両端に全反射ミラーと部
分反射ミラーとを配置し、励起ランプの放電光によって
上記固体レーザー媒質を励起させ、励起光をミラー間で
共振させて高出力レーザー光を発振し、これを光ファイ
バーで導いて加工ノズルから照射するもので、物質の切
断、溶接、マーキング等の材料加工に応用されている。
【0003】図2は高出力レーザー加工装置の構成を示
す概念図である。レーザー発振装置10から出力された
高出力レーザー11は、集光レンズ12を通ってビーム
径が調整され、コネクタ13に保持された光ファイバー
14に入力される。コネクタ13は支持板7に固定さ
れ、支持板7は更にステージ9に固定されている。高出
力レーザー11は光ファイバー14内を進行し、光ファ
イバー14の終端に取り付けられた加工ノズル15より
被加工物16に照射され、被加工物16が加工される。
【0004】光ファイバー14はフレキシブルであるた
め、高出力レーザー発振装置10から発振したレーザー
を遠方まで導き、自由な位置、方向で照射させることが
できる。ここでレーザー光を効率よく確実に被加工物1
6に照射するには、レーザー発振装置10、集光レンズ
12、光ファイバー14の入力端を結ぶ光軸が正確に一
致し、かつこれらの位置関係が光学的に正しくなければ
ならない。この光軸調整が適正でないとレーザー光の伝
達効率が悪くなるばかりか、コネクタ13、光ファイバ
ー14等の部品を破損することになる。
【0005】一般にこの光軸調整は、まず高出力レーザ
ー発振装置10を固定し、集光レンズ12とコネクタ支
持板7を、それぞれ3軸方向が微調整できるステージ9
に固定し、これらステージを調整して行う。光軸は、光
ファイバー14の断面の中心に垂直な方向で高出力レー
ザー11が入力するように調整される。光軸が最適に調
整されると、光ファイバー14の入力側端面での高出力
レーザー11の垂直断面は、径が最小でかつ歪の無い円
形となる。
【0006】通常この光軸調整の際には高出力レーザー
は発振せず、これと平行にしたガイド光を発振して行
う。このガイド光には、CO2レーザーや、He-Neレーザ
ー等の可視光レーザーが用いられる。可視光レーザーは
光路が肉眼で確認でき、また支持板7、コネクタ13、
光ファイバー14等の部品を破損するおそれがないから
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、可視光レーザ
ーをガイド光として用いる光軸調整では、高出力レーザ
ー発振装置のレーザー光とガイド光との光軸をあらかじ
め正確に一致させておく必要がある。これら2種のレー
ザー光の光軸を正確に一致させる調整は、3軸方向にレ
ーザー光路を微調整しなければならず、最終目的の高出
力レーザー加工装置の光軸調整以上に手間がかかる。ガ
イド光を用いずに高出力レーザーを発振させ、その光路
から直接光軸調整を行う方法も考えられるが、装置部品
に損害を与える危険があるので好ましくない。
【0008】そこで、本発明の目的は、装置部品に損害
を与えることなく、平易でかつ確実な方法で高出力レー
ザーを光ファイバーへ導光するための、光軸調整方法及
びそれに用いる装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の高出力レーザー光軸調整方法は、高出力レーザ
ー発振装置で発振したレーザー光を集光してコネクタよ
り光ファイバーへ導光し、該光ファイバーの他端に接続
した加工ノズルより被加工物に向けて上記レーザー光を
照射する高出力レーザー加工装置の光軸調整において、
上記光ファイバーの替わりにその位置に金属または合金
製のターゲットを固定し、該ターゲットに高出力レーザ
ーを照射して、該照射により該ターゲットに生じた照射
痕を観察しながら各光学部品の位置調整を行い、調整後
該ターゲットを取り去りその位置に上記光ファイバーを
固定する点に特徴がある。
【0010】また、このような光軸調整方法に用いる装
置は、少なくとも一底面の中心にその底面に垂直で使用
する光ファイバーのコア径より大きい径とレーザー光に
対して垂直でかつ平滑な端面とを有する突起部を有する
金属または合金製の円柱型のターゲットと、該ターゲッ
トの外径より大きい内径を有して該ターゲットを着脱自
在に保持できかつ一端にフランジのついた円筒型のホル
ダーと、該フランジを押さえるための雌ネジのあるフラ
ンジ押さえリングと、設けた該フランジ押さえリングを
固定するための雄ネジのある取付リングを円形開口部に
垂直に設けた支持板と、該支持板を垂直に保持する3軸
方向に微調整可能なステージとからなり、高出力レーザ
ー発振装置から発振されたレーザー光が該ターゲットの
該突起部端面に照射されるように構成される点に特徴が
ある。
【0011】図1に本発明の装置の構成例を示す。本発
明の装置を構成するターゲット1は円柱型で、少なくと
も一底面の中心にその底面に垂直な突起部2を有する。
該突起部2の径は使用する光ファイバーのコア径と同じ
か大きくしてある。ターゲット1の材質は、高出力レー
ザーの照射によって突起部2の端面に照射痕が残るもの
であれば金属または合金のいかなる材質のものであって
も良く、レーザー光の出力に応じて適当な材質を選択で
きる。例えばステンレス鋼、炭素鋼、銅、黄銅、鉛、亜
鉛、チタン、アルミ合金、コバルト、ニッケル、等を用
いることができる。
【0012】一端にフランジ3を有するホルダー4は円
筒型で、その内径は、ターゲット1の外径より僅かに大
きく、ターゲット1を着脱自在に保持できる。このター
ゲット1とホルダー4との間隙は、ターゲット1の大き
さ、材質にもよるが、0.1mm以上あれば良い。ター
ゲット1は、このホルダー4内に突起部2をレーザー光
に向けた方向で挿入して用いる。ターゲット1は、ホル
ダー4に挿入し易くするため、底面のエッジを面取りし
たり、挿入方向に先細るテーパーをつけても良い。
【0013】フランジ押さえリング5は、ホルダー4の
フランジを押さえるためのフランジ押さえ6と、内側に
雌ネジを有し、支持板7の取付リング8にねじ込んで固
定できるようになっている。取付リング8は、支持板7
の円形開口部に垂直に設けられ、その外周に雄ネジを有
する。支持板7は、3軸方向に微調整可能なステージ9
上に垂直に固定される。上記構成で、高出力レーザー発
振装置10から発振された高出力レーザー11が、上記
ターゲット1の突起部2の端面に照射されるように構成
される。
【0014】ターゲット1の突起部2に高出力レーザー
11を一瞬照射すると、突起部2の端面に照射痕が生成
する。レーザー照射を止めてこの照射痕の状態を観察す
れば、光軸のずれやレーザー光焦点のぼけが容易に判明
できる。例えば、照射痕が突起部2端面の中心からずれ
て生成していれば、光軸がその分その方向へずれている
と判断できる。また、照射痕の径が比較的大きく生成し
ていれば、レーザー光の焦点が絞られていないと判断で
きる。
【0015】上記判断に基づいて光軸の調整を繰り返
す。ターゲット1は照射の度に新しいものと交換しても
良いし、再度同じものを用いても良い。上記光軸調整作
業を数度繰り返して、照射痕の径が最小でかつ端面の中
心に位置し、しかも照射痕の深さ方向がロッド4の端面
に垂直になるようにする。
【0016】次に、フランジ押さえリング5をはずして
ターゲット1及びホルダー4の替わりにコネクタ13を
取り付ける。コネクタ13には光ファイバー14が接続
してある。コネクタ13は、図3に示すように、フラン
ジ押さえリング5によって支持板7に取り付けることが
できる。
【0017】
【作用】コネクタ13は、光ファイバー14のコアが、
取付リング8の真の中心に位置するように光ファイバー
14を保持することが保証され、また、ターゲット1の
突起部2も取付リング8の真の中心に位置するようにし
てあるので、光ファイバー14の入光端面とターゲット
1の突起部2とが交換前後で正確に一致しているので、
高出力レーザーを発振すれば、光ファイバー14へ確実
かつ効率よく高出力レーザー11を入光させることがで
きる。本発明は、公知のいかなる高出力レーザー加工装
置にも適用できる。
【0018】
【実施例】本発明の光軸調整方法、光軸調整用装置を用
いて、高出力レーザー加工装置の光軸調整を行った。図
2に示す装置の構成の高出力レーザー加工装置におい
て、図1に示す構成の装置を用いた。
【0019】ターゲット1には、SUS304を材料と
し、突起部2を有する円柱形状に加工したものを用い
た。寸法は、外径2.83mm、突起部2の外径1.0
mm、全高さ3.0mm、突起部2の高さ1.0mmと
した。突起部2の外径は、使用する光ファイバー14の
ファイバー径と同じである。ホルダー4には、図1に示
す円筒形状にアルミニウム合金を加工したものを用い、
内径を3.00mmとした。
【0020】ターゲット1及びホルダー4を、フランジ
押さえリング5で支持板7に固定した。レーザー発振装
置10には、YAG結晶を固体レーザー媒質とし、レー
ザー波長1.06μm、パルス幅2msec、パルス繰
り返し数70Hz、最大出力260W、広がり角20m
radの装置を用いた。光ファイバー14には、ファイ
バー径1.0mmの石英製ファイバーに、シリコン樹脂
を被覆して外径1.25mmとしたものを用いた。ター
ゲット1はホルダー4内に図1のように挿入して固定し
た。高出力レーザー発振装置10、集光レンズ12、支
持板7は、あらかじめおおよその光軸調整をしておい
た。
【0021】次に、高出力レーザーを70Hzで200
msecの間発振し、ターゲット1の突起部2の端面に
照射痕を生成させた。この照射痕を観察しながら光軸調
整し、4度の照射を繰り返し、照射痕が最適な状態にな
るようにした。このときの照射痕は、穴径400μm、
穴の深さ3mm、穴の深さ方向は突起部2の端面に垂直
であった。
【0022】次に、ダーゲット1及びホルダー3を支持
板7からはずして、光ファイバー14が接続されたコネ
クタ13を取付け、高出力レーザーを照射した。する
と、加工ノズル15より、従来と同様の効率の高出力レ
ーザー11が照射された。ここで光軸調整に従来通常約
30分かかっていたのが約5分で済み、光軸調整のため
の時間が大幅に短縮された。
【0023】
【発明の効果】本発明の光軸調整装置を用いれば、光フ
ァイバーやコネクタに損害を与えることなく、平易でか
つ確実に高出力レーザー加工装置の光軸調整を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバー光軸調整用装置を示す断
面図である。
【図2】高出力レーザー加工装置の概念図である。
【図3】光ファイバーのコネクタが支持板に固定された
様子を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ターゲット 2 突起部 3 フランジ 4 ホルダー 5 フランジ押さえリング 6 フランジ押さえ 7 支持板 8 取り付けリング 9 ステージ 10 高出力レーザー発振装置 11 高出力レーザー 12 集光レンズ 13 コネクタ 14 光ファイバー 15 加工ノズル 16 被加工物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高出力レーザー発振装置で発振したレー
    ザー光を集光してコネクタより光ファイバーへ導光し、
    該光ファイバーの他端に接続した加工ノズルより被加工
    物に向けて上記レーザー光を照射する高出力レーザー加
    工装置の光軸調整において、上記光ファイバーの替わり
    にその位置に金属または合金製のターゲットを固定し、
    該ターゲットに高出力レーザーを照射して、該照射によ
    り該ターゲットに生じた照射痕を観察しながら各光学部
    品の位置調整を行い、調整後該ターゲットを取り去りそ
    の位置に上記光ファイバーを固定することを特徴とする
    高出力レーザー光軸調整方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも一底面の中心にその底面に垂
    直で使用する光ファイバーのコア径より大きい径とレー
    ザー光に対して垂直でかつ平滑な端面とを有する突起部
    を有する金属または合金製の円柱型のターゲットと、該
    ターゲットの外径より大きい内径を有して該ターゲット
    を着脱自在に保持できかつ一端にフランジのついた円筒
    型のホルダーと、該フランジを押さえるための雌ネジの
    あるフランジ押さえリングと、設けた該フランジ押さえ
    リングを固定するための雄ネジのある取付リングを円形
    開口部に垂直に設けた支持板と、該支持板を垂直に保持
    する3軸方向に微調整可能なステージとからなり、高出
    力レーザー発振装置から発振されたレーザー光が該ター
    ゲットの該突起部端面に照射されるように構成されるこ
    とを特徴とする高出力レーザー光軸調整用装置。
JP5119341A 1993-04-23 1993-04-23 高出力レーザー光軸調整方法及びそれに用いる装置 Pending JPH06310793A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09181383A (ja) * 1995-12-27 1997-07-11 Mitsubishi Electric Corp レーザ発振器の調整装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09181383A (ja) * 1995-12-27 1997-07-11 Mitsubishi Electric Corp レーザ発振器の調整装置

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