JPH06310077A - 集束イオンビーム装置 - Google Patents

集束イオンビーム装置

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JPH06310077A
JPH06310077A JP5094095A JP9409593A JPH06310077A JP H06310077 A JPH06310077 A JP H06310077A JP 5094095 A JP5094095 A JP 5094095A JP 9409593 A JP9409593 A JP 9409593A JP H06310077 A JPH06310077 A JP H06310077A
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sample
ion beam
moving
focused ion
periodicity
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JP5094095A
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Hiroshi Iwamoto
寛 岩本
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】集束イオンビーム装置において、規則的な配列
構造を有する試料を正確に移動させ目標位置を所定の位
置に確実にセットすること。 【構成】集束イオンビーム装置において、試料表面の周
期的配列構造に対応して変化する荷電粒子検出手段など
による検出信号から、配列構造に基づく移動方向の確認
を行い、試料の目標位置への移動を正確に行う。 【効果】規則的な配列構造を有する試料の移動方向を配
列の幅単位で確認することによって、試料を正確に移動
できるようにし、操作の信頼性を向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集束イオンビーム装置
に係り、特にメモリー素子のように表面に規則的な周期
的配列構造を有する材料の微細加工や不良解析に好適な
集束イオンビーム装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】集束イオンビーム装置は、従来、各種材
料を微細加工する装置として一般的に知られている。最
近では、更に、例えば半導体メモリー素子の不良ビット
を解析するための装置として、その有用性が高く評価さ
れている。
【0003】このような集束イオンビーム装置による半
導体メモリー素子の不良ビット解析では、まず、不良が
発生したメモリー素子について、不良部分をメモリー単
位であるビットのレベルで電気的に割り出す。不良ビッ
トの位置情報が判明すると、次に不良であるメモリー素
子を集束イオンビーム装置の移動自在な試料ステージに
セットし、当該メモリー素子の不良ビット部分が集束イ
オンビーム装置で設定された集束イオンビーム加工位置
に来るように、試料ステージに関し位置調整の移動操作
を行う。そして、不良ビット部分が集束イオンビーム加
工位置にセットされた後に、集束イオンビームを不良ビ
ット部分に照射し、当該不良ビット部分を断面加工し
て、不良の解析を行う。
【0004】以上のような集束イオンビーム装置による
メモリー素子の不良ビット解析では、不良ビット部分
を、集束イオンビームの加工位置に正確に移動させるこ
とが、装置操作上、必須となる。従来の集束イオンビー
ム装置では、位置調整のための移動操作は、操作者によ
り人為的に行われていた。また、人為的操作を軽減する
手法として試料上に任意間隔でマーキングを施す方式
や、試料上の周期的繰返し構造を検知してくり返し間隔
を求め、試料の移動料を前記繰返し間隔で制御する手法
が提案されている。
【0005】位置調整のための移動操作を効率良く行う
ための手段として、特願平3− 224348号公報に開示さ
れる集束イオンビーム装置が提案されている。なお、本
発明との関連はほとんどないが、類似した位置調整のた
めの位置合わせ技術として、例えば特開平2−24949号公
報に開示される集束イオンビームによるデバイス加工位
置合せ装置や、特開昭58−75749 号公報に開示される荷
電粒子線装置の試料位置表示装置がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、不
良ビットを集束イオンビームの加工位置に移動させる移
動操作時に、実際の試料の移動方向が試料上で意図する
移動方向を保っているかどうかの確認に対する配慮がな
く、より高信頼性を望む市場の要求を満足していなかっ
た。
【0007】本発明の目的は、不良ビットを集束イオン
ビームの加工位置に移動させる移動操作時に移動方向が
正しいか否かの判定を行い、もって信頼性向上を図るこ
とができる集束イオンビーム装置を提供することに有
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る集束イオン
ビーム装置は、上記目的を達成するために、次のように
構成される。
【0009】本発明に係る集束イオンビーム装置は、既
知のように、試料に対して集束イオンビームを偏向し照
射するイオンビーム照射光学系と、試料を保持し移動す
る試料移動機構と、この試料移動機構による移動量を検
出する移動量検出手段と、イオンビーム照射光学系によ
るイオンビーム照射によって試料から放出される荷電粒
子を検出する荷電粒子検出手段と、集束イオンビームの
偏向制御と試料の移動制御と荷電粒子検出信号の記憶及
び処理を行う制御処理手段と、試料の表面状態を表示す
る表示手段を有している。更に、試料の表面に所定間隔
の繰返し形状が存在するとき、前記荷電粒子検出手段が
出力する、前記繰返し形状変化に対応した周期的変化を
有する検出信号の変化の周期性や波形が保たれているか
否かを判定する周期性判定手段を有し、集束イオンビー
ムを試料の移動方向と垂直な方向に繰返し走査しなが
ら、試料を移動させるように構成される。周期性判定手
段は、前記制御処理装置に含まれる。
【0010】前記の構成において、操作者が移動の目的
位置を設定し、移動量と移動方向に基づいて試料移動機
構を制御することにより自動的移動を行い、この時、荷
電粒子検出信号の周期性や波形によって、移動方向の正
否を判定するように構成される。
【0011】更に好ましくは、試料の表面に光を照射す
る手段と、その反射光を受光・検出する手段を付設し、
又は走査型トンネル電子顕微鏡を付設し、これらの装置
の検出出力を前記荷電粒子検出手段の出力の代りに用い
ることにより試料の移動と移動方向の正否の判定を行う
ようにした。
【0012】
【作用】本発明による集束イオンビーム装置では、特に
半導体メモリー素子の不良ビットの不良解析を行う場合
において、メモリー素子のビットが行列のように縦横に
規則的に配列されていることを利用して、試料の移動を
同行方向の移動と同列方向の移動で行う。試料の移動中
に、集束イオンビームを試料の移動方向と垂直方向に繰
返し走査しながら照射し、荷電粒子検出信号をモニタす
る。試料の移動方向が同行方向又は同列方向であれば当
該荷電粒子検出信号の変化の周期性が保たれ、試料の移
動方向が同行方向又は同列方向からずれると、当該荷電
粒子検出信号の変化の周期性がくずれることから、試料
の移動方向が同行方向又は同列方向に保たれているか否
かを判別することができる。
【0013】本発明による集束イオンビーム装置では、
上記の如く、試料の移動中に試料の移動方向が操作者の
意図する方向に保たれているかモニタすることができ、
試料移動の信頼性を向上することができる。
【0014】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図1〜図6に基づ
いて説明する。
【0015】図1は、本発明の第1実施例に係る集束イ
オンビーム装置の全体構成を示す図である。真空容器1
の内部は排気装置(図示せず)によって真空排気されて
いる。イオンビーム照射光学系は、この真空容器1中に
設置されており、イオン源2と、引出し電極3と、コン
デンサレンズ4と、偏向電極5と、対物レンズ6で構成
されている。イオンビーム照射光学系の下方には、試料
9を移動する移動機構10が設置され、イオンビーム照
射光学系で集束されたイオンビーム8が移動機構10に
保持された試料9に照射される。この時試料9から出る
2次電子を2次電子検出器7で検出している。
【0016】イオンビーム照射光学系の上述の各構成要
素には、更にイオン源電源11,レンズ電源12,偏向
電源13が設けられており、それぞれ対応する構成要素
に電力を供給している。イオン源電源11,レンズ電源
12,偏向電源13の各出力は、制御処理部17で制御
する。移動機構10は移動機構電源14から電力を供給
されることにより駆動され、またその制御は制御処理部
17で行われる。
【0017】2次電子検出器7の入出力制御は検出器電
源15で行われ、2次電子検出器7から出力される検出
信号は、検出器電源15を経由して制御処理部17に送
られる。装置の状態や、試料9の表面の様子は、その情
報が制御処理部17から表示装置16に送られ、映像と
して表示される。試料9の表面状態の画像化は、2次電
子検出器7の出力する信号に基づいて行われる。
【0018】上記構成を有する集束イオンビーム装置に
よって、試料9の表面状態を表示装置16に表示する動
作例を説明する。
【0019】試料9は、移動機構10のステージ上に載
置され保持されている。まず、イオン源2からイオンビ
ーム8を発生し、試料9に照射する。この時、引出し電
極3,コンデンサレンズ4,対物レンズ6に印加する電
圧を調整して上記イオンビーム8を細く絞る。偏向電極
5に印加する電圧は鋸歯状波であり、この電圧によりイ
オンビーム8を試料9の表面上で走査させる。この時移
動機構10は動作せず、試料9は停止した状態にある。
偏向電極5に印加する電圧の制御信号は表示装置16の
走査信号として使用される。また2次電子検出器7から
出力される検出信号は表示装置16の輝度信号として使
用される。こうして偏向電極5に印加する電圧の制御信
号と2次電子検出器7から出力される検出信号を用いて
試料9の表面における一部の領域の様子が表示装置16
に表示される。かかる表示動作に基づき集束イオンビー
ム装置で半導体メモリー素子の表面を観察すると、ビッ
トごとの凹凸に対応する検出信号の変化によるコントラ
ストでビットの規則的な、すなわち周期性を有する配列
構造を観察することができる。
【0020】上記の場合の試料9の表面と2次電子検出
器7の検出信号との関係を図2を参照して詳述する。以
下の説明において、試料9は半導体メモリー素子である
とする。
【0021】図2(A)は試料9の表面の画像であり、
実線の密な部分が明るい個所を、実線の粗な部分が暗い
個所を、それ以外の部分は明暗の変化のない個所を示し
ている。試料9の表面の画像は、試料が半導体メモリー
素子であるので、多数のビット構成部分のそれぞれが示
される。多数のビット構成部分で形成される試料9の表
面は、周期的な配列構造のパターンを示す。図2(A)
におけるA−A′線での断面構造が図2(B)に示さ
れ、図2(A)のA−A′線にそってイオンビーム8を
走査したときの2次電子検出器7の検出信号の状態を示
したのが図2(C)である。
【0022】図2(B)には、半導体メモリー素子にお
けるメモリー単位となるビットの構成部分18が3個表
示されている。図2(B)に示すように、メモリー素子
である試料9の表面にはビットの構成部分18毎に凹凸
が存在し、この凹凸に従って検出信号にも図2(C)に
示すような変化が生じている。
【0023】尚、図2(A)では、ビット構成部分の配
列の端の部分を示しており、A−A′線とB−B′線の
交点にあるビット構成部分が1番端のビットとなってい
る。このA−A′線とB−B′線の交点として決められ
る1番端のビット部分は、基準点として使用する。基準
点は、前記集束イオンビーム装置を用いて、後述するご
とき移動を行う場合の移動開始点としての機能を有す
る。
【0024】次に、試料の移動中に、集束イオンビーム
を、試料の移動方向と垂直な方向に繰返し走査するよう
照射しながら試料を移動した場合の試料9の表面と2次
電子検出器7の検出信号との関係を図3を参照して説明
する。
【0025】図3(A)は、試料9のビット構成部分の
表面と、イオンビーム8の軌跡を示している。X−X1
線はXを始点(基準点)として試料9がビット構成
の同列方向に移動した場合の移動方向を示し、X−X2
線はX0 を始点(基準点)として試料9がビット構成の
同列方向からはずれて移動した場合の試料9の移動方向
の一例を示している。X−X2線に重畳した三角波状の
線は、試料9の移動方向がX−X2線の場合のイオンビ
ーム8の軌跡を示している。図3(B)は、試料9のX
−X1線での断面形状を示しており、図2(B)に対応
する。図3(C)は、イオンビーム8が図3(A)で示
すX0からX1までを通過するときの2次電子検出器7の
検出信号強度と試料9の移動量の関係を示す。実線が、
2次電子検出器7の検出信号強度である。破線は、検出
信号強度のバラツキに対して許容する範囲の設定例を示
している。図3(D)は、イオンビーム8が図3(A)
で示すX2からX3までを通過するときの2次電子検出器
7の検出信号強度と試料9の移動量の関係を示す。実線
が、2次電子検出器7の検出信号強度である。破線は、
図3(C)で示した破線を移動して示している。
【0026】試料9の移動方向が同列方向である場合
(X−X1線に沿っている)には、2次電子検出器7の
検出信号は、図3(C)の繰返しとなり、図2(C)に
類似した周期性のあるパターンとなる。また、移動機構
10を動作させず試料9を停止させた状態でイオンビー
ム8をX−X1線に沿ってX0からX1まで走査した場合
にも図3(C)と同様のパターンの検出信号が得られ
る。試料9の移動方向が同列方向からはずれた場合(X
−X2線に沿っている)には、2次電子検出器7の検出
信号は、時には図3(C)のようであったり、図3
(D)のようであったりして周期性が無くなる。
【0027】上記の検出信号で周期性が保たれているか
否かの判定は、実際上、データ処理機能を有する制御処
理部17にソフト的に組み込まれて実現される周期性判
定手段により行われる。周期性の有無の判定は、基準波
形と基準波形からの許容ずれ量を基に判定される。基準
波形は、図3(C)である。許容ずれ量は、基準波形を
もとに、操作者が要求する信頼度に応じて設定するもの
で、図3(C)の破線で示す量である。周期性判定手段
は、試料移動中に収集される2次電子検出器7の検出信
号の変化の状態が、前述の許容ずれ量内に収まっている
か否かを識別することによって、基準波形と同等とみな
せるか否かを判定する。
【0028】次に、上記の集束イオンビーム装置を、半
導体メモリー素子の不良ビット解析に使用する動作例に
ついて説明する。
【0029】試料9は、半導体メモリー素子である。こ
の半導体メモリー素子における、移動の目標位置である
不良ビット部分は、ほかの手段により電気的にその位置
情報が求められる。求められた位置情報から、図2
(A)で示したA−A′線とB−B′線の交点を基準点
として、A−A′線方向とB−B′線方向の移動量が、
目標位置に関する移動量データとして求められる。
【0030】上記の状態で、試料9は、集束イオンビー
ム装置の移動機構10のステージ上に配設される。この
状態は、図1に示される。図1,図2及び図3を参照し
て説明したように、集束イオンビーム装置の移動機構1
0に試料9を配設した状態にて、イオンビームを走査し
て基準点を決定し、基準波形を求める。基準点は、A−
A′線とB−B′線の交点であり、半導体メモリー素子
の図2(A)中一番左端のビット構成部分である。モニ
タ機能を有する表示装置16には、図2(A)に示され
る試料9の一部が表示される。表示装置16の表示画像
ににおいて、試料9の基準点は明確に把握される。基準
波形は、図3(C)である。基準波形は、イオンビーム
をX0からX1まで図3(A)の実線に沿って掃引して得
られる。または、イオンビームをX0の所で縦方向に掃
引しながら、試料9をX0からX1まで移動しても同等の
波形が得られる。得られた基準波形にたいして、許容ず
れ量を設定する。
【0031】次に移動を行う。最初の移動は、基準点へ
の移動である。基準点は、A−A′線とB−B′線の交
点である。基準点がイオンビーム8の走査領域の中心に
来るように試料9の位置を移動する。試料9の移動は、
表示装置16の表示画像を参照しながら行う。次に、目
標位置への移動を行う。目標位置までの移動データに
は、前述した、基準点からのA−A′線方向とB−B′
線方向の移動量を使用する。まず、A−A′線方向に移
動する。移動中は、イオンビーム8をB−B′線方向に
繰返し掃引しながら、2次電子検出器7の検出信号を制
御処理部17で収集する。同時に移動機構10による試
料9の移動量を制御処理部17で収集する。制御処理部
17では、試料の移動量が1ビット分となるたびに、周
期性判定手段によって基準波形と同等とみなせるか否か
を判定する。基準波形と違うという判断が発生した時点
で移動を中止し、基準点への移動操作に戻る。総べて基
準波形と同等と判断された場合は、B−B′線方向の移
動に移る。移動中は、イオンビーム8をA−A′線方向
に繰返し掃引しながら、2次電子検出器7の検出信号を
制御処理部17で収集する。同時に移動機構10による
試料9の移動量を制御処理部17で収集する。制御処理
部17では、試料の移動量が1ビット分となるたびに、
周期性判定手段によって基準波形と同等とみなせるか否
かを判定する。基準波形と違うという判断が発生した時
点で移動を中止し、基準点への移動操作に戻る。総べて
基準波形と同等と判断された場合は、移動の終了した位
置が目標位置である。
【0032】以上の実施例では、2次電子検出器7の検
出信号を一次元の情報として扱ったが、該検出信号は、
本質的には、試料表面の二次元に分布した情報である。
従って、該検出信号を二次元情報として処理する周期性
判定手段を設けることにより、試料の移動方向が、同列
方向、又同行方向からずれた場合、ずれの方向を判別す
ることができる。
【0033】以下、2次電子検出器7の検出信号を二次
元情報として処理する判断方法の例について図4を用い
て説明する。図4(A)は、試料9のビット構成部分の
表面と、イオンビーム8の軌跡を示している。a−b線
はX0 を始点(基準点)として試料9がビット構成の同
列方向に移動した場合のイオンビーム8の軌跡を示し、
a−c線はX0 を始点(基準点)として試料9がビット
構成の同列方向からはずれて移動した場合のイオンビー
ム8の軌跡の一例を示している。図4(B)は、イオン
ビーム8が図4(A)で示すaからbまでを通過すると
きの円で示した所での2次電子検出器7の検出信号強度
と試料9の移動量の関係を示している。図4(C)は、
イオンビーム8が図4(A)で示すaからbまでを通過
するときの三角で示した所での2次電子検出器7の検出
信号強度(実線)と、aからcまでを通過するときの三
角で示した所での2次電子検出器7の検出信号強度(破
線)と試料9の移動量の関係を示している。図4(D)
は、イオンビーム8が図4(A)で示すaからbまでを
通過するときの四角で示した所での2次電子検出器7の
検出信号強度(実線)と、aからcまでを通過するとき
の四角で示した所での2次電子検出器7の検出信号強度
(破線)と試料9の移動量の関係を示している。図4
(B)は、図2(C)と同類の波形になる。図4(C)
では、a−b線の場合の波形(実線)に比べてa−c線
での波形(破線)は、最初高くて、後半低くなってい
る。図4(D)では、a−b線の場合の波形(実線)に
比べてa−c線での波形(破線)は、最初低くて、後半
高くなっている。試料の移動方向のずれが、図4(A)
で示すa−c線と逆の場合には、図4(C)(D)の変
化も逆になる。従って、円,三角,四角の三点で2次電
子検出器7の検出信号を収集し、円の所でのデータで周
期性を判断し、三角と四角の点のデータでレベルの変化
をチェックすることにより、試料の移動方向がずれたか
否かと、ずれた場合のずれの方向を判断することができ
る。本判定手段に依れば、ずれた方向がわかるので、移
動方向がずれ始めた時点で、試料の移動方向を修正する
ことができる。更には、イオンビーム8の走査制御信号
と、試料移動の制御信号と、2次電子検出器7の検出信
号から画像情報を造り、画像認識によって、試料の移動
方向が正しいか否かの判断を行うこともできる。
【0034】以上の如く、半導体メモリー素子における
不良ビットの部分の位置は、電気的にあらかじめ把握し
ておくことができ、これに基づき、同列方向と同行方向
に、移動機構10を用いて試料9を移動させることによ
り、不良ビット部分をイオンビーム8の加工位置である
走査領域の中心に確実に移動することができる。そし
て、かかる移動が完了した後には、イオンビーム8の照
射位置は、試料9における目標位置、すなわち不良ビッ
ト部分となっている。従って、イオンビーム8を用い
て、半導体メモリー素子の不良ビット部分、すなわち加
工を要する部分に、必要な加工を施すことができる。
【0035】次に、本発明の第2の実施例を図5により
説明する。図5は、図1の構成に光源19,受光検出器
21,受光検出器電源22を付設して構成されている。
光源19からビット幅に対応して細く絞った光20を試
料9の表面に照射し、その反射光を受光検出器21で受
ける。受光検出器21からの信号を受光検出器電源22
でA/D変換し、ディジタルデータとして制御処理部1
7へ送信する。ここで、光源19からの光の照射位置を
イオンビーム8の固定位置近傍に設定しておく。試料9
を移動すると、受光検出器21の信号に試料の凹凸によ
る反射光の変化で図2(C)と同様の変化が発生する。
そこで、基準波形及び移動中の波形に関し、図1による
実施例の説明で述べた荷電粒子検出器7からの信号のか
わりに受光検出器21の信号を使用する。こうして試料
の移動方向の把握については図1について記述したと同
様の操作を実施することができる。更に、本実施例によ
れば、試料の移動中は、イオンビーム8を試料9に照射
する必要がないので、偏向電極5に印加する電圧をかえ
てイオンビーム8が試料9に当たらないようし、試料表
面がダメージを受けないようにすることができる。
【0036】次に、本発明の第3の実施例を図6により
説明する。図6は、図1の構成に走査型トンネル顕微鏡
の探針駆動部23と、制御部24を付設して構成されて
いる。探針駆動部23の探針をイオンビーム8の走査領
域の近傍にセットしておくものとする。試料9を移動す
ると、試料9の凹凸に合わせて変化する高さの情報を得
ることができる。この情報を図1による実施例の説明で
述べた荷電粒子検出器7からの信号のかわりに使用し
て、試料の移動方向の把握について、図1で記述したと
同様の操作を実施することができる。更に、本実施例に
よれば、試料の移動中は、イオンビーム8を試料に照射
する必要がないので偏向電極5に印加する電圧をかえて
イオンビーム8が試料に当たらないようしにして試料表
面がダメージを受けないようにすることができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、半導体メモリー素子の
ビット配列のような規則的な配列構造を有する試料を移
動する場合に、試料の移動方向を確実に配列構造の同行
方向及び同列方向とすることによって、試料の移動を正
確に行うことができるようになり、操作の効率を向上す
ることができる。
【0038】また、荷電粒子検出信号のかわりに、受光
検出信号またはトンネル電流の検出信号を使用すること
により、試料の移動中は、イオンビームを試料に照射す
る必要がないので、試料表面がダメージを受けないよう
にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による集束イオンビーム装
置の構成図である。
【図2】試料(メモリー素子の場合)の表面と断面及び
検出信号の関係を示した図である。
【図3】試料(メモリー素子の場合)の表面と断面及び
検出信号の関係を示した図である。
【図4】試料(メモリー素子の場合)の表面と検出信号
の関係を示した図である。
【図5】本発明の第2実施例による集束イオンビーム装
置の構成図である。
【図6】本発明の第3実施例による集束イオンビーム装
置の構成図である。
【符号の説明】
1…真空容器、2…イオン源、3…引出し電極、4…コ
ンデンサレンズ、5…偏向電極、6…対物レンズ、7…
二次電子検出器、8…イオンビーム、9…試料、10…
移動機構、11…イオン源電源、12…レンズ電源、1
3…偏向電源、14…移動機構電源、15…検出器電
源、16…表示装置、17…制御処理部、18…ビット
の構成部分、19…光源、20…光源からの光、21…
受光検出器、22…受光検出器電源、23…走査型トン
ネル顕微鏡の探針駆動部、24…走査型トンネル顕微鏡
の制御部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集束イオンビームを偏向し試料に照射する
    イオンビーム照射光学系と、試料を保持し移動する試料
    移動機構と、この試料移動機構による移動量を検出する
    移動量検出手段と、前記イオンビーム照射光学系による
    イオンビーム照射によって試料から放出される荷電粒子
    を検出する荷電粒子検出手段と、集束イオンビームの偏
    向制御と試料の位置制御と荷電粒子検出信号の記憶及び
    処理を行う制御処理手段と、試料の表面状態を表示する
    表示手段を有する集束イオンビーム装置において、 試料の表面に所定間隔の繰返し形状が存在するとき、前
    記荷電粒子検出手段が出力し、前記繰返し形状変化に対
    応した周期的変化を有する検出信号の変化の周期性また
    は波形が保たれているか否かを判定する周期性判定手段
    を有し、試料の移動中に集束イオンビームを、試料の移
    動方向と垂直な方向に繰返し走査するよう照射しながら
    試料を移動し、この時、前記荷電粒子検出手段が出力す
    る検出信号の変化の周期性または波形が保たれているか
    否かによって、試料の移動方向が正しいか否かを判定す
    ることを特徴とする集束イオンビーム装置。
  2. 【請求項2】請求項1の集束イオンビーム装置におい
    て、前記試料の表面に光を照射する手段と、その反射光
    を受光・検出する手段を付設し、前記荷電粒子検出手段
    の代わりにこれらの手段を使用し、照射する光の方向を
    試料の移動方向と垂直な方向に繰返し変化させながら試
    料を移動し、この時の反射光を受光・検出する手段が出
    力する検出信号の変化の周期性または波形が保たれてい
    るか否かによって、試料の移動方向が正しいか否かを判
    定することを特徴とする集束イオンビーム装置。
  3. 【請求項3】請求項1の集束イオンビーム装置におい
    て、走査型トンネル電子顕微鏡を付設し、前記荷電粒子
    検出手段の代わりに前記走査型トンネル顕微鏡を使用
    し、前記走査型トンネル顕微鏡を試料の移動方向と垂直
    な方向に繰返し反復移動しながら試料を移動し、この
    時、前記走査型トンネル顕微鏡の出力の変化の周期性ま
    たは波形が保たれているか否かによって、試料の移動方
    向が正しいか否かを判定することを特徴とする集束イオ
    ンビーム装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018538659A (ja) * 2015-10-16 2018-12-27 エイ・エル・ディー ヴァキューム テクノロジーズ ゲー・エム・ベー・ハーALD Vacuum Technologies GmbH 区切られた面上におけるエネルギービームの入射点の可変の位置を特定するための方法

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JP2018538659A (ja) * 2015-10-16 2018-12-27 エイ・エル・ディー ヴァキューム テクノロジーズ ゲー・エム・ベー・ハーALD Vacuum Technologies GmbH 区切られた面上におけるエネルギービームの入射点の可変の位置を特定するための方法

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