JPH06308548A - 光ファイバアンプおよび光ファイバアンプ制御回路 - Google Patents

光ファイバアンプおよび光ファイバアンプ制御回路

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JPH06308548A
JPH06308548A JP5099725A JP9972593A JPH06308548A JP H06308548 A JPH06308548 A JP H06308548A JP 5099725 A JP5099725 A JP 5099725A JP 9972593 A JP9972593 A JP 9972593A JP H06308548 A JPH06308548 A JP H06308548A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドープファイバに励起光を入射して信号光を
増幅する際に、入力される信号光のレベルに応じて前方
励起方式と後方励起方式のうちの優れた方に切り替える
ことができるようにする。 【構成】 ドープファイバ33の前方に接続された第1
の合波分波器321 からは第1の励起レーザダイオード
モジュール311 から前方励起方式で励起光が入射で
き、後方に接続された第2の合波分波器322 からは第
2の励起レーザダイオードモジュール312 から後方励
起方式で励起光が入射できる。制御回路43は光分岐器
34を介して入力光の強度を検知し、これに応じて前方
励起方式と後方励起方式を連続的に切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドープファイバを使用
して信号光を直接増幅する光ファイバアンプおよびこの
光ファイバアンプの制御のための光ファイバアンプ制御
回路に関する。
【0002】
【従来の技術】希土類元素を添加したドープファイバを
使用した光ファイバアンプは、その励起方法によって前
方励起のアンプと後方励起のアンプとがある。
【0003】図3は、前方励起構成の光ファイバアンプ
を示したものである。前方励起方式では、希土類元素を
添加したドープファイバ11よりも信号光の入力側に、
合波分波器(WDM)12を配置している。合波分波器
12には、信号光の増幅に使用される励起光を得るため
の励起光源13が接続されている。このような前方励起
構成の光ファイバアンプは、広い入力範囲にわたって雑
音指数が小さいという特徴を有している。しかしなが
ら、変換効率、すなわち励起光のエネルギがドープファ
イバ内で信号光のエネルギに変換される割合が後方励起
方式と比べて低いという欠点がある。すなわち、同一の
光出力で両者を比較すると、前方励起方式は後方励起方
式と比べて消費電力が大きくなるという問題がある。
【0004】図4は、後方励起方式の光ファイバアンプ
の構成を表わしたものである。この図に示すように後方
励起方式では希土類元素を添加したドープファイバ11
よりも出力側に、合波分波器12を配置している。この
合波分波器12を通じて励起光源13からの励起光の注
入が行われる。この後方励起方式では、変換効率が高い
ものの、入力光の強度がある程度大きくなると雑音指数
が悪化する。
【0005】図5は、前方励起方式と後方励起方式の双
方について入力光の強度と雑音指数の関係を表わしたも
のである。この図で実線21が前方励起方式の場合を、
破線22が後方励起方式の場合を示している。光ファイ
バアンプ内での雑音指数が悪化すると、このアンプ内で
信号に加えられる雑音が増加してシステム性能が低下し
てしまう。このため、光ファイバアンプの設計に当たっ
ては、雑音指数をなるべく低く抑える必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで前方励起方式
と後方励起方式とでは、すでに説明したように消費電力
と雑音特性に関して相反する特徴を有している。したが
って、従来の光ファイバアンプではこれらの双方を同時
に満足させることはできず、広い入力範囲での低雑音
特性を優先する一方、消費電力の増加を容認して前方励
起方式にするか、 大入力時の雑音増加を許容して、消費電力の少ない後
方励起方式にするかのいずれかを選択する必要があっ
た。
【0007】そこで本発明の目的は、入力される信号光
のレベルに応じて前方励起方式と後方励起方式のうちの
優れた方に切り替えることのできる光ファイバアンプを
提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、入力される信号光の
レベルに応じて両励起方式のうちの優れた方に切り替え
る際に、出力光のレベル変動が生じないようにした光フ
ァイバアンプを提供することにある。
【0009】本発明の更に他の目的は、入力される信号
光のレベルに応じて両励起方式のうちの優れた方に切り
替えることのできる光ファイバアンプ制御回路を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、エルビウムドープファイバのようなドープファイバ
と、このドープファイバに入射する信号光と第1の励起
光とを合波する第1の合波分波器と、ドープファイバか
ら入射される信号光を出力すると共に、第2の励起光を
このドープファイバに射出する第2の合波分波器と、ド
ープファイバに入射する信号光の強度を測定する信号光
強度測定手段と、測定した信号光の強度に応じて第1お
よび第2の励起光の強度を連続的に切り替える励起光制
御手段とを光ファイバアンプに具備させる。
【0011】すなわち請求項1記載の発明では、前方励
起方式と後方励起方式の双方を適用可能にするために、
ドープファイバに入射する信号光と第1の励起光とを合
波する第1の合波分波器と、このドープファイバから入
射される信号光を出力すると共に、第2の励起光をこの
ドープファイバに射出する第2の合波分波器を配置して
いる。そして、ドープファイバに入射する信号光の強度
を測定し、これに応じて第1および第2の励起光の強度
を連続的に切り替え、両励起方式のうちの優れた方を選
択できるようにしている。
【0012】請求項2記載の発明では、エルビウムドー
プファイバ等のドープファイバと、このドープファイバ
に入射する信号光と第1の励起光とを合波する第1の合
波分波器と、ドープファイバから入射される信号光を出
力すると共に、第2の励起光をこのドープファイバに射
出する第2の合波分波器と、ドープファイバに入射する
信号光の強度を測定する入力光強度測定手段と、測定し
た信号光の強度に応じて第1および第2の励起光の比率
を連続的に変化させる励起光比率制御手段と、第2の合
波分波器の出力側に配置されこれから出力される信号光
の強度を検出する出力光強度測定手段と、この出力光強
度測定手段によって検出される信号光の強度が一定とな
るように第1および第2の励起光の強度を制御する励起
光強度制御手段とを光ファイバアンプに具備させる。
【0013】すなわち請求項2記載の発明では、前方励
起方式と後方励起方式の双方を適用可能にするために、
ドープファイバに入射する信号光と第1の励起光とを合
波する第1の合波分波器と、このドープファイバから入
射される信号光を出力すると共に、第2の励起光をこの
ドープファイバに射出する第2の合波分波器を配置して
いる。そして、ドープファイバに入射する信号光の強度
を測定し、これに応じて第1および第2の励起光の比率
を連続的に切り替えると共に、第2の合波分波器の出力
光を測定し、これが一定になるようにして、励起方式が
切り替えられる際にも光出力が変動しないようにしてい
る。
【0014】請求項3記載の発明では、エルビウムドー
プファイバ等のドープファイバに入射する信号光の強度
を入力する入力光強度入力手段と、前方励起方式で励起
光をドープファイバに入射させる第1の励起光源に対し
て入力光強度に応じて前方励起方式が後方励起方式より
も雑音ならびに消費電力の点で優位な範囲を主としてそ
の出力制御を行う第1の励起光源出力制御手段と、後方
励起方式で励起光をドープファイバに入射させる第2の
励起光源に対して入力光強度に応じて後方励起方式が前
方励起方式よりも雑音ならびに消費電力の点で優位な範
囲を主としてその出力制御を行う第2の励起光源出力制
御手段とを光ファイバアンプ制御回路に具備させる。
【0015】すなわち請求項3記載の発明では、ドープ
ファイバに入射する信号光の強度を検出し、前方励起方
式と後方励起方式の双方について雑音ならびに消費電力
の点で優位となるように、前方励起方式で励起光をドー
プファイバに入射させる第1の励起光源と、後方励起方
式で励起光を同一のドープファイバに入射させる第2の
励起光源とを制御することにしている。
【0016】なお、特開平1−142717号公報に
は、励起光と信号光を逆方向に伝搬するようにそれ光フ
ァイバに入射させる光ファイバアンプが開示されている
が、これは信号光に参照光を随伴させて励起光と参照光
の差周波数を検出してフィードバック制御を行うことで
ブリュアン増幅度を安定させる技術であり、本発明とは
何ら技術的関連性が存在しない。
【0017】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0018】図1は本発明の一実施例における光ファイ
バアンプとその制御回路を表わしたものである。光ファ
イバアンプ30は、第1および第2の励起レーザダイオ
ード(LD)モジュール311 、312 を備えている。
これらの励起レーザダイオードモジュール311 、31
2 はそれぞれ対応する第1と第2の合波分波器321
322 に接続されている。このうち、ドープファイバ3
3の前方には第1の合波分波器321 が配置され、後方
には第2の合波分波器322 が配置されている。第1の
合波分波器321 の前方には信号光を分岐する光分岐器
34が配置されている。この光分岐器34によって分岐
された信号光は、入力光強度検出回路35に入力されて
その強度が検出されるようになっている。入力光強度検
出回路35の検出出力は制御回路36に入力される。制
御回路36は、この検出出力を基にして、第1および第
2の励起レーザダイオードモジュール311 、312
光出力を独立して制御されるようになっている。
【0019】この光ファイバアンプ30の制御回路36
は、図示しないCPU(中央処理装置)を備えており、
同じく図示しないROM(リード・オンリ・メモリ)に
格納されたプログラムにしたがって、第1および第2の
励起レーザダイオードモジュール311 、312 の光出
力を制御するようになっている。この制御に当たって、
入力光強度検出回路35の検出出力はA/D変換され、
その変換後のディジタル信号がアドレス情報となって第
1および第2の励起レーザダイオードモジュール3
1 、312 に対する制御信号が作成される。
【0020】この光ファイバアンプ30は、制御回路3
4が第1の励起レーザダイオードモジュール311 を作
動させ、第2の励起レーザダイオードモジュール312
を非作動の状態にすると、図3で示したような前方励起
方式の光ファイバアンプになる。また、これとは反対に
第1の励起レーザダイオードモジュール311 を非作動
状態とし、第2の励起レーザダイオードモジュール31
2 を作動状態にすると、図4で説明したような後方励起
方式の光ファイバアンプになる。これら双方の方式の光
ファイバアンプの雑音特性は、図5に示した通りであ
る。実際には、これらの励起レーザダイオードモジュー
ル311 、312 はある入力光強度のところで択一的に
動作と非動作を切り替えるのではなく、制御回路36に
よるスムーズな切り替え制御が行われる。
【0021】まず、入力光強度検出回路35の検出出力
が小さく、図5に示した0dBm未満であるような場合
には、雑音指数は前方励起方式でも後方励起方式でもほ
ぼ等しくなる。このときには、高効率で消費電力の小さ
い後方励起方式が優れている。そこで、本実施例の制御
回路36は入力光強度が小さいときに後方励起方式で光
ファイバアンプを動作させるようになっている。
【0022】入力光強度が0dBm以上に増大すると、
図5の破線22で示した後方励起方式の方が、実線21
で示した前方励起方式よりも雑音指数の悪化量が大きく
なる。この結果、後方励起方式の場合には、システム性
能が入力レベルの上昇と共に低下していく。前方励起方
式では入力光強度が増大しても雑音指数の悪化量はわず
かである。そこで、入力光強度がこの0dBm以上に増
大すると雑音指数の低い前方励起方式が有利となる。そ
こで、制御回路36はこの強度よりも入力光強度が増大
すると、後方側の第2の励起レーザダイオードモジュー
ル312 の駆動電流を次第に減少させて、前方側の第1
の励起レーザダイオードモジュール31 1 に電流を流し
始めるように第1および第2の励起レーザダイオードモ
ジュール311 、312 に対する制御信号を変化させ
る。
【0023】このように本実施例の制御回路36では、
入力光強度が次第に増大すると、光ファイバアンプの励
起方式を後方励起方式から前方励起方式に連続的に変更
するようにしている。この結果として、この光ファイバ
アンプに対する信号光の入力レベルが大きい場合であっ
ても、システム性能の低下を防止することができる。
【0024】変形例
【0025】図2は本発明の変形例における光ファイバ
アンプおよびその制御回路の構成を表わしたものであ
る。この光ファイバアンプ40で図1と同一部分には同
一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
この変形例では、第2の合波分波器322 の後方に光分
岐器41を配置している。光分岐器41からは増幅後の
信号光が出力される他、分岐された信号光が出力光強度
検出回路42に入力され、そのレベルが検出されるよう
になっている。これによって得られた検出信号は、入力
光強度検出回路35から得られた検出信号と共に制御回
路43に入力されるようになっている。制御回路43は
これら入力側と出力側の検出信号を基にして第1および
第2の励起レーザダイオードモジュール311 、312
に対する制御信号を独立して変化させるようになってい
る。
【0026】この変形例の光ファイバアンプ40では、
先の実施例と同様に入力光強度に応じて第1および第2
の励起レーザダイオードモジュール311 、312 に流
す電流の比率を連続的に変化させる一方で、出力光強度
検出回路42で検出される検出信号がいかなる場合にも
同一となるようにこれら第1および第2の励起レーザダ
イオードモジュール311 、312 に流す電流の総和を
制御する。このような制御は、前記したROM内の図示
しないテーブルによって各入力光強度に対して比率を読
み出し、出力光強度検出回路42で検出される検出信号
を基にして出力光強度をフィードバック制御すればよ
い。この変形例の光ファイバアンプ40では、励起方向
が変化する過程においても、光出力を一定に保つことが
でき、システムの安定化を図ることができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように請求項1〜請求項3
記載の発明によれば、同一のドープファイバに対して前
方励起方式と後方励起方式の双方を選択可能なので、雑
音指数や消費電力を勘案して、入力光のレベルに応じて
より適切な方式に切り替えることができる。しかも、そ
の切り替えは両方式を択一的に選択する動作ではなく連
続的な切替制御動作となるので、光出力が瞬間的に変動
するような事態を回避することができ、システムの安定
性を維持することができる。
【0028】また、請求項2記載の発明によれば、入力
光の強度によって前方励起方式と後方励起方式の励起光
の比率を変えるだけでなく、出力光の強度を検出して、
これが一定に保持されるようにこれらの励起光の強度を
制御するようにしたので、励起方式が切り替えられると
きにおいても、光出力を一定に保つことができ、システ
ムの安定を更に確実にすることができる。
【0029】更に請求項3記載の発明によれば、雑音指
数や消費電力の関係でもっとも特性が良くなるように前
方励起方式と後方励起方式の励起光の出力を制御するよ
うにしたので、入力光が変動しても雑音および消費電力
の少ない光ファイバアンプを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における光ファイバアンプと
その制御回路を表わした概略構成図である。
【図2】本発明の変形例における光ファイバアンプおよ
びその制御回路の構成を表わした概略構成図である。
【図3】従来使用された前方励起構成の光ファイバアン
プを示した概略構成図である。
【図4】従来使用された後方励起構成の光ファイバアン
プを示した概略構成図である。
【図5】前方励起方式と後方励起方式の双方について入
力光の強度と雑音指数の関係を表わした特性図である。
【符号の説明】
30、40 光ファイバアンプ 311 第1の励起レーザダイオードモジュール 312 第2の励起レーザダイオードモジュール 321 第1の合波分波器 322 第2の合波分波器 33 ドープファイバ 34、41 光分岐器 35 入力光強度検出回路 36、43 制御回路 42 出力光強度検出回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドープファイバと、 このドープファイバに入射する信号光と第1の励起光と
    を合波する第1の合波分波器と、 前記ドープファイバから入射される信号光を出力すると
    共に、第2の励起光をこのドープファイバに射出する第
    2の合波分波器と、 前記ドープファイバに入射する信号光の強度を測定する
    信号光強度測定手段と、 測定した信号光の強度に応じて前記第1および第2の励
    起光の強度を連続的に切り替える励起光制御手段とを具
    備することを特徴とする光ファイバアンプ。
  2. 【請求項2】 ドープファイバと、 このドープファイバに入射する信号光と第1の励起光と
    を合波する第1の合波分波器と、 前記ドープファイバから入射される信号光を出力すると
    共に、第2の励起光をこのドープファイバに射出する第
    2の合波分波器と、 前記ドープファイバに入射する信号光の強度を測定する
    入力光強度測定手段と、 測定した信号光の強度に応じて前記第1および第2の励
    起光の比率を連続的に変化させる励起光比率制御手段
    と、 前記第2の合波分波器の出力側に配置されこれから出力
    される信号光の強度を検出する出力光強度測定手段と、 この出力光強度測定手段によって検出される信号光の強
    度が一定となるように前記第1および第2の励起光の強
    度を制御する励起光強度制御手段とを具備することを特
    徴とする光ファイバアンプ。
  3. 【請求項3】 ドープファイバに入射する信号光の強度
    を入力する入力光強度入力手段と、 前方励起方式で励起光を前記ドープファイバに入射させ
    る第1の励起光源に対して前記入力光強度に応じて前方
    励起方式が後方励起方式よりも雑音ならびに消費電力の
    点で優位な範囲を主としてその出力制御を行う第1の励
    起光源出力制御手段と、 後方励起方式で励起光を前記ドープファイバに入射させ
    る第2の励起光源に対して前記入力光強度に応じて後方
    励起方式が前方励起方式よりも雑音ならびに消費電力の
    点で優位な範囲を主としてその出力制御を行う第2の励
    起光源出力制御手段とを具備することを特徴とする光フ
    ァイバアンプ制御回路。
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