JPH06307208A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

弁開閉時期制御装置

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JPH06307208A
JPH06307208A JP10088293A JP10088293A JPH06307208A JP H06307208 A JPH06307208 A JP H06307208A JP 10088293 A JP10088293 A JP 10088293A JP 10088293 A JP10088293 A JP 10088293A JP H06307208 A JPH06307208 A JP H06307208A
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oil
hydraulic
piston
oil chamber
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Shigeru Nakajima
嶋 滋 中
Yasushi Miura
浦 康 三
Yoshito Moriya
谷 嘉 人 守
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Toyota Motor Corp
Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 エンジンの高速回転且つ高負荷時において吸
排気弁を最適な時期に開閉させること。 【構成】 第1油室20に常時連通するようにカムシャ
フト11内に形成された油圧供給通路26と、油圧供給
手段30に連通させる油圧制御弁31と、油をドレン2
9へ排出するリリーフ通路41と、第1油室に常時連通
し且つピストン19の軸方向への移動の途中でリリーフ
通路と連通するようにピストンに形成された溝37と、
カムシャフト内に形成され、ジャーナル油圧が供給され
る第1油圧通路46と、カムシャフト内に第1油圧通路
と連通可能に配設された第2油圧通路47と、第1油圧
通路の途中に配設されカムシャフトの高回転時に遠心力
により開放してリリーフ通路をシリンダヘッド50内部
と連通させると共に第1油圧通路を第2油圧通路と連通
させるガバナバルブ60と、ガバナバルブの開放時に油
圧供給通路を絞る絞り機構70とを有する弁開閉時期制
御装置10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弁開閉時期制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の弁開閉時期制御装置は、
例えば、特開昭62−3111号公報に示されるものが
知られている。この従来の弁開閉時期制御装置を図2に
基づいて説明する。
【0003】図2に示す弁開閉時期制御装置80におい
て、カムシャフト81には、エンジンの吸気弁(図示せ
ず)又は排気弁(図示せず)が係合しており、カムシャ
フト81の回転に伴って吸気弁又は排気弁が開閉駆動さ
れる。カムシャフト11の周りには、ボルト82を介し
てスリーブ83がカムシャフト81と一体回転可能に固
定され、スリーブ83の外周面には、ヘリカルスプライ
ンが形成されている。
【0004】スリーブ83の周りには、タイミングプー
リ84がスリーブ83に対して相対回転可能に配設さ
れ、タイミングプーリ84の内周面には、ヘリカルスプ
ラインが形成されている。タイミングプーリ84の外歯
には、タイミングベルト85が係合しており、エンジン
のクランクシャフト(図示せず)によりタイミングベル
ト85を介してタイミングプーリ84が回転駆動するよ
うになっている。尚、タイミングプーリ84の図示左端
部には、ケース86が固定されている。
【0005】スリーブ83外周面とタイミングプーリ8
4内周面との間には、ピストン収容室87が形成され、
このピストン収容室87内には、円筒状のピストン手段
88がカムシャフト81の軸方向に移動自在に配設され
ている。ピストン手段88の内周面には、スリーブ83
のヘリカルスプラインと噛み合うようにヘリカルスプラ
インが形成され、ピストン手段88の外周面には、タイ
ミングプーリ84のヘリカルスプラインと噛み合うよう
にヘリカルスプラインが形成されている。ここで、ピス
トン手段88が図示右方向に移動すると、カムシャフト
81とタイミングプーリ84とは周方向の一方向へ相対
変位する。一方、ピストン手段88が図示左方向に移動
すると、カムシャフト81とタイミングプーリ84とは
周方向の他方向へ相対変位する。これにより、カムシャ
フト81とタイミングプーリ84との間の回転位相が変
化する。
【0006】ピストン手段88は、カムシャフト81の
軸方向に2分割され、その間にスプリング89が配設さ
れている。これにより、タイミングプーリ84からピス
トン手段88を介してスリーブ83へと回転トルクが伝
達する際に、各スプライン間で発生するバックラッシュ
を零とさせている。
【0007】ピストン手段88の図示左側には、受圧プ
レート90が配設され、第1油室91を形成している。
この第1油室91には、油圧通路92が連通しており、
油圧通路92を介して油圧供給手段(図示せず)から第
1油室91に油圧が供給されるようになっている。一
方、ピストン手段88の図示右側には、第2油室93が
形成され、この第2油室93内にはスプリング94がピ
ストン手段88を図示左方向に付勢するように配設され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した弁開閉時期制
御装置80では、エンジンの負荷状態に応じて油圧制御
弁(図示せず)がON/OFFに切り換えられることに
より、ピストン手段88が第1位置(受圧プレート90
がケース86内面と当接している位置)及び第2位置
(ピストン手段88がタイミングプーリ84内面と当接
している位置)に停止するのみであるので、弁開閉時期
は2つの時期しかとらない。従って、エンジンの高速回
転且つ高負荷時においては、ピストン手段88を前記第
1位置に停止させたとしても前記第2位置に停止させた
としても、吸排気弁を最適な時期に開閉させることがで
きない。
【0009】尚、上記の装置80において、エンジンの
高速回転且つ高負荷時に吸排気弁を最適な時期に開閉さ
せるように前記第1位置又は前記第2位置の位置決めを
したとしても、エンジンの低中速回転且つ高負荷時にお
いて、吸排気弁を最適な時期に開閉させることができな
くなる。
【0010】故に、本発明は、エンジンの運転状態に応
じて吸排気弁を最適な時期に開閉させること、特に、エ
ンジンの高速回転且つ高負荷時において吸排気弁を最適
な時期に開閉させることを、その技術的課題とするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために請求項1の発明において講じた技術的手段は、
エンジンの吸排気弁を開閉駆動するカムシャフトと、カ
ムシャフトを回転駆動するタイミングプーリと、カムシ
ャフトとタイミングプーリとの間に形成されたピストン
収納室と、ピストン収納室内を第1油室,第2油室に区
画すると共にタイミングプーリからカムシャフトへのト
ルク伝達を行い、ピストン収納室内をカムシャフトの軸
方向に移動することによりカムシャフトとタイミングプ
ーリとの間の回転位相を変化させるピストンと、第2油
室に配設されピストンを第1油室の容積を減少させる方
向に付勢するスプリングと、第1油室に常時連通するよ
うにカムシャフト内に形成された油圧供給通路と、油圧
供給通路を介して第1油室に油圧を供給する油圧供給手
段と、油圧供給通路と油圧供給手段とを接続する通路の
途中に配設され、エンジンの低中速回転且つ高負荷時及
び高速回転時に第1油室を油圧供給手段に連通させ、ア
イドリング時及び低中速回転且つ低負荷時に第1油室と
油圧供給手段との連通を遮断する油圧制御弁と、カムシ
ャフト内に形成され第1油室内の油をドレンへ排出する
リリーフ通路と、第1油室に常時連通し且つピストンの
軸方向への移動の途中でリリーフ通路と連通するように
ピストンに形成された溝と、カムシャフト内に油圧供給
通路に連通可能に形成され油圧供給通路に供給された油
の一部をドレンへ戻すためのリターン通路と、ジャーナ
ル油圧を常時導入するための導入孔と、導入孔に常時連
通するようにカムシャフト内に形成された第1油圧通路
と、カムシャフト内に第1油圧通路と連通可能に配設さ
れた第2油圧通路と、シリンダヘッド内に露呈するよう
に第1油圧通路の途中に配設されカムシャフトの高回転
時に遠心力により開放してリリーフ通路をシリンダヘッ
ド内部と連通させると共に第1油圧通路を第2油圧通路
と連通させるガバナバルブと、ガバナバルブの開放時に
油圧供給通路を絞る絞り機構とを有し、絞り機構を、カ
ムシャフト内にその軸方向に移動自在に配設されガバナ
バルブの開放時に第1油圧通路から第2油圧通路を介し
て供給されるジャーナル油圧により一方向に移動する弁
体,弁体を前記一方向と反対の方向に付勢するスプリン
グ及び油圧供給通路に常時連通するように弁体に形成さ
れ弁体が一方向に移動した時に油圧供給通路を絞る溝か
ら構成したことである。
【0012】
【作用】上記技術的手段によれば、エンジンの高速回転
且つ高負荷時には、カムシャフトも高速で回転するの
で、ガバナバルブが遠心力により開放し、その結果、リ
リーフ通路がシリンダヘッド内部を介してドレンと連通
する。これと同時に、油圧制御弁により第1油室が油圧
供給通路を介して油圧供給手段と連通し、油圧が油圧供
給通路を介して第1油室に供給されてその油圧によりピ
ストンがスプリングの付勢力に抗してカムシャフトの軸
方向に移動する。ピストンの軸方向への移動の途中でピ
ストンに形成された溝がリリーフ通路に連通すると、第
1油室内の油が溝及びリリーフ通路を介してシリンダヘ
ッド内部に排出される。その結果、第1油室内の油圧が
次第に小さくなり、スプリングの付勢力よりも小さくな
ってピストンが第1油室の容積を減少させる方向に移動
する。この移動の途中で溝とリリーフ通路との連通が遮
断されて再び第1油室内の油圧が大きくなり、ピストン
がスプリングに抗して微小量だけ移動する。このような
ピストンの微小量の移動を繰り返すことにより最終的に
第1油室内の油圧によるピストンへの押圧力がスプリン
グの付勢力とが釣合ってピストンが中間進角位置で停止
する。以上より、エンジンの高速回転且つ高負荷時にピ
ストンを中間進角位置にて停止させたことにより、吸排
気弁を最適な時期に開閉させることができる。
【0013】上記の作動において、第1油室内に油圧が
供給されている状態でカムシャフトが高速で回転する
と、第1油室内の油圧が高圧になる。この時、ガバナバ
ルブが開放するので、第1油圧通路が第2油圧通路と連
通する。その結果、ジャーナル油圧が導入孔から第1油
圧通路を介して第2油圧通路に供給されて絞り機構の弁
体に作用する。これにより、弁体がスプリングの付勢力
に抗してカムシャフトの軸方向に移動するので、溝によ
り油圧供給通路が絞られる。従って、第1油室内に供給
される油量が減少し、第1油室からリリーフ通路を介し
てシリンダヘッド内部に流入する油量も減少する。故
に、油がシリンダヘッド内部に詰まることはなくなり、
第1油室内の油が確実にドレンへと戻される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0015】図1は、本実施例に係る弁開閉時期制御装
置の全体構成図である。
【0016】図1に示す弁開閉時期制御装置10におい
て、カムシャフト11は、エンジンのシリンダヘッド5
0に回転自在に支持され、カムシャフト11には、エン
ジンの吸気弁(図示せず)又は排気弁(図示せず)が係
合しており、カムシャフト11の回転に伴って吸気弁又
は排気弁が開閉駆動される。カムシャフト11の図示左
端には、ボルト12を介してカップ状ケース13が固定
され、カムシャフト11と一体回転するようになってい
る。カップ状ケース13の内周面には、ヘリカルスプラ
イン13aが形成されている。
【0017】カムシャフト11の周りには、スリーブ1
4がカムシャフト11に対して相対回転可能に配設さ
れ、スリーブ14の図示左側外周部には、ヘリカルスプ
ライン14aが形成されている。スリーブ14の図示右
側外周部には、ノックピン15を介してタイミングプー
リ16が固定され、スリーブ14と一体回転するように
なっている。タイミングプーリ16の外歯には、タイミ
ングベルト(図示せず)の歯が係合しており、エンジン
のクランクシャフト(図示せず)によりタイミングベル
トを介してタイミングプーリ16が回転駆動するように
なっている。
【0018】スリーブ14外周面とカップ状ケース13
内面との間には、ピストン収容室18が形成され、この
ピストン収容室18内には、略円筒状のピストン19が
カムシャフト11の軸方向に移動自在に配設されてい
る。ピストン19の外周面には、カップ状ケース13の
ヘリカルスプライン13aと噛み合うようにヘリカルス
プライン19aが形成され、ピストン19の内周面に
は、スリーブ14のヘリカルスプライン14aと噛み合
うようにヘリカルスプライン19bが形成されている。
又、ピストン収容室18内はピストン19によりフロン
ト側の第1油室20及びリア側の第2油室21に区画さ
れている。ここで、ピストン19が図示右方向に移動す
ると、カムシャフト11とタイミングプーリ16とは周
方向の一方向へ相対変位する。一方、ピストン19が図
示左方向に移動すると、カムシャフト11とタイミング
プーリ16とは周方向の他方向へ相対変位する。これに
より、カムシャフト11とタイミングプーリ16との間
の回転位相が変化する。
【0019】第2油室21内には、スプリング22が配
設され、ピストン19を図示左方向に付勢している。こ
の第2油室21は、スリーブ14とタイミングプーリ1
6と間に形成された排出路23及び排出通路24を介し
て常時オイルパン25に連通している。従って、第2油
室21内は、常時大気圧と等しい。
【0020】カムシャフト11の内部には、第1油室2
0に常時連通するように油圧供給通路26が形成され、
この油圧供給通路26は、供給孔28及び通路29を介
してオイルパン25に連通可能になっている。尚、油圧
供給通路26は、第1通路26a,通路27a,第2通
路26b及び通路27bから構成されている。
【0021】通路29の途中には、オイルパン25側か
ら油圧ポンプ(油圧供給手段)30及び油圧制御弁31
が配設されている。油圧ポンプ30は、オイルパン25
から油を第1油室20に圧送する(即ち油圧を第1油室
20に供給する)ものである。油圧制御弁31は、エン
ジンの回転数やエンジン負荷等のエンジン情報が入力さ
れるエレクトロニックコントロールユニット(以下、E
CUと称する。)32によりON,OFFに切り換えら
れる。つまり、油圧制御弁31は、エンジンの低中速回
転且つ高負荷時及び高速回転且つ高負荷時に第1油室2
0を油圧ポンプ30に連通させ、アイドリング時,低中
速回転且つ低負荷時及び高速回転且つ低負荷時に第1油
室20と油圧ポンプ30との連通を遮断するようにEC
U32により制御される。
【0022】カップ状ケース13の外周上には、所定の
隙間33をおいてカップ状カバー34が相対回転可能に
係合しており、このカップ状カバー34はタイミングプ
ーリ16にスクリュー(図示せず)等を介して一体回転
可能に固定されている。隙間33内には粘性流体が適量
封入され、ダンパーが構成される。尚、この粘性流体が
外部に漏れるのを防ぐために、シール部材35及び36
が配設されている。
【0023】ところで、カムシャフト11の作動中に
は、エンジンの吸排気弁と係合するバルブスプリング
(図示せず)から変動トルクを受ける。従って、ヘリカ
ルスプライン13a,19a間及びヘリカルスプライン
14a,19b間にバックラッシュが発生したり、カム
シャフト11とタイミングプーリ16との間の回転位相
が変化する恐れがあるが、上記の変動トルクは前記ダン
パーにおいて粘性流体に剪断力を発生させようとするこ
とで吸収されるため何ら問題は発生しない。
【0024】ピストン19の内周面には、環状溝(溝)
37が形成され、常時第1油室20に連通している。
又、この環状溝37は、ピストン19の軸方向への移動
の途中で通路38,リング溝39及び通路40を介して
カムシャフト11内部に形成されたリリーフ通路41に
連通するようになっている。このリリーフ通路41は後
述するガバナバルブ60を介してオイルパン25に連通
可能になっており、その結果、第1油室20内の油をオ
イルパン25に排出可能になっている。
【0025】カムシャフト11の外周部には、ジャーナ
ル油圧を常時導入するための導入孔42が形成され、油
圧ポンプ30の下流側から分岐する分岐通路43を介し
て常時オイルパン25に連通している。導入孔42は、
通路45を介してカムシャフト11の軸心上に形成され
た第1油圧通路46に連通しており、第1油圧通路46
はガバナバルブ60を介して第2油圧通路47に連通可
能になっている。
【0026】前述のガバナバルブ60は、第1油圧通路
46の途中に配設され、エンジンのシリンダヘッド50
内に露呈している。尚、このガバナバルブ60の重心は
カムシャフト11の軸心よりも図示下方に位置してい
る。このガバナバルブ60は、カムシャフト11の高速
回転時に遠心力により開放して前述のリリーフ通路41
をシリンダヘッド50内部に連通させると共に第1油圧
通路46を第2油圧通路47に連通させるものである。
【0027】ガバナバルブ60のハウジング61内に
は、内部に空洞62aを有する円筒状の弁体62が図示
上下方向に摺動自在に配設され、スプリング63により
図示上方向に付勢されている。つまり、図示下方向に加
わる遠心力がスプリング63の付勢力よりも大きい場合
に弁体62は図示下方向に移動し、遠心力がスプリング
63の付勢力よりも小さい場合に弁体62は図示上方向
に移動するようになっている。尚、空洞62aは常時シ
リンダヘッド50内を介してオイルパン25に連通して
いる。ハウジング61の図示上部には、スナップリング
64が固定され、弁体44がこのスナップリング64に
着座可能になっている。
【0028】ハウジング61には、第1通路65,第2
通路66及び第3通路67が形成されている。第1通路
65は、リリーフ通路41に常時連通しており、弁体6
2が図示下方向へ移動した時に空洞62aと連通するよ
うになっている。第2通路66は、第1油圧通路46に
常時連通しており、第3通路67は、第2油圧通路47
に常時連通している。弁体62の外周には、環状溝68
が形成され、この環状溝68は、第2通路66に常時連
通しており、弁体62が図示下方向に移動した時に第3
通路67と連通するようになっている。尚、弁体62に
は、通路69が形成され、弁体62がスナップリング6
4に着座している時に第2油圧通路47と連通するよう
になっている。
【0029】カムシャフト11の軸心上には、絞り機構
70が配設され、ガバナバルブ60が開放している時に
油圧供給通路26を絞るものである。この絞り機構70
は、スプールバルブ(弁体)71,油圧室72,スプリ
ング73及び環状溝(溝)74から構成されている。ス
プールバルブ71は、カムシャフト11の軸心上に図示
左右方向に移動自在に配設されている。油圧室72は、
常時第2油圧通路47に連通している。従って、ガバナ
バルブ60が開放した時即ち第1油圧通路46が第2油
圧通路47に連通した時にジャーナル油圧が油圧室72
に供給され、その油圧によりスプールバルブ71が図示
右方向に移動するようになっている。スプリング73
は、スプールバルブ71を図示左方向に付勢するもので
ある。尚、ジャーナル油圧によるスプールバルブ71へ
の押圧力がスプリング73の付勢力よりも大きくなって
いる。環状溝74は、スプールバルブ71の外周部に形
成され、油圧供給通路26の通路27a及び通路27b
に常時連通している。この環状溝74は、スプールバル
ブ71がスプリング73の付勢力に抗して図示左方向へ
と移動した時に油圧供給通路26の通路27bを絞るよ
うになっている。
【0030】上記の如く構成された弁開閉時期制御装置
10の作動について説明する。
【0031】まず、エンジン運転時にタイミングベルト
を介してタイミングプーリ16に伝達された回転トルク
は、スリーブ14からヘリカルスプライン14a,19
b、ピストン19、ヘリカルスプライン19a,13a
を経てカップ状ケース13に伝達され、ボルト12を介
してカムシャフト11に伝達される。その結果、吸排気
弁が開閉駆動される。
【0032】エンジンのアイドリング時並びに低中速回
転且つ低負荷時には、ECU32により油圧制御弁31
がOFF状態にされ、第1油室20と油圧ポンプ30と
の連通が遮断されるので、第1油室20内には油圧が供
給されない。従って、ピストン19はスプリング22に
よりカップ状ケース13の内面に当接した状態で停止す
る。従って、カムシャフト11とタイミングプーリ16
との間の回転位相が遅角状態に維持される。尚、上記の
作動中は常時ガバナバルブ60が閉じているので、リリ
ーフ通路41とオイルパン25との連通が遮断されてい
ると共に第1油圧通路46と第2油圧通路47との連通
が遮断されている。
【0033】次に、エンジンの低中速回転且つ高負荷時
には、ECU32により油圧制御弁31がON状態に切
り換えられ、油圧ポンプ30から通路29,供給孔2
8,第2通路26b,通路27b,環状溝74,通路2
7a及び第1通路26aを介して第1油室20に油圧
(又は油)が供給される。その結果、ピストン19はス
プリング22の付勢力に抗して図示右方向に移動する。
この時、ヘリカルスプライン14a,19bの作用によ
りスリーブ14がピストン19に対して相対回転すると
共に、ヘリカルスプライン13a,19aの作用により
カップ状ケース13がピストン19に対して相対回転す
る。従って、タイミングプーリ16とカムシャフト11
との間の回転位相が変化し、カムシャフト11の回転位
相がタイミングプーリ16の回転位相よりも進角する。
尚、第1油室20内の油圧は僅かに第2油室21に漏れ
るが、排出路23及び排出通路24を介してオイルパン
25へと排出される。
【0034】ここで、上記作動中、ガバナバルブ60が
閉じているので、ピストン19の図示右方向への移動の
途中で第1油室20が環状溝37を介してリリーフ通路
41に連通したとしても、第1油室20内の油はリリー
フ通路41を介してオイルパン25に排出されない。従
って、ピストン19は、スプリング22の付勢力に抗し
て図示右方向に移動し続け、タイミングプーリ16に当
接した位置で停止し、カムシャフト11とタイミングプ
ーリ16との間の回転位相が最進角状態に維持される。
尚、この時、ガバナバルブ60が閉じているので、第1
油圧通路46と第2油圧通路47との連通が遮断されて
いる。
【0035】次に、エンジンの高速回転且つ高負荷時に
は、カムシャフト11が高速で回転するので、ガバナバ
ルブ60の弁体62に作用する遠心力がスプリング63
の付勢力よりも大きくなり、弁体62がスナップリング
64から離脱してリリーフ通路41がシリンダヘッド5
0内部を介してオイルパン25と連通する。これと同時
に、ECU32により油圧制御弁31がON状態に切り
換えられ、第1油室20が油圧ポンプ30と連通し、油
圧ポンプ28から油圧が前述の如く第1油室20に供給
されてその油圧によりピストン19がスプリング22の
付勢力に抗して図示右方向に移動する。ピストン19の
図示右方向への移動の途中で環状溝37がリリーフ通路
41に連通すると、第1油室20内の油が環状溝37,
通路38,リング溝39,通路40,リリーフ通路41
及びシリンダヘッド50内部を介してオイルパン25に
排出される。その結果、第1油室20内の油圧が次第に
小さくなり、この油圧によるピストン19への押圧力が
スプリング22の付勢力よりも小さくなると、ピストン
19が図示左方向に移動する。これに伴って環状溝37
とリリーフ通路41との連通が遮断されると、第1油室
20内の油圧が次第に大きくなり、その油圧による力が
スプリング22の付勢力よりも大きくなる。
【0036】その結果、ピストン19が微小量だけ図示
右方向に移動する。このようにピストン19の微小量の
移動が繰り返されることによって第1油室20内の油圧
によるピストン19への押圧力がスプリング22の付勢
力と等しくなり、ピストン19が遅角状態位置と最進角
状態位置との間の中間進角状態位置で停止する。即ち、
カムシャフト11とタイミングプーリ16との間の回転
位相が中間進角状態に維持される。尚、この時、環状溝
37とリリーフ通路41との連通が遮断されている。こ
のように、エンジンの高速回転且つ高負荷時にピストン
19を中間進角位置にて停止させたことにより、吸排気
弁を最適な時期に開閉させることができる。
【0037】ところで、上記の作動において、油圧
(油)が第1油室20に供給された状態でカムシャフト
11が高速で回転している時には、第1油室20内の油
圧が高圧になる。この状態で、ピストン19の移動に伴
い環状溝37がリリーフ通路41と連通すると、第1油
室20内の多量の油がリリーフ通路41を介してシリン
ダヘッド50内部に流入する恐れがあり、その結果、油
がシリンダヘッド50内部で詰まる危険性がある。
【0038】そこで、カムシャフト11が高速で回転す
ると、前述の如くガバナバルブ60の弁体62がスナッ
プリング64から離脱してスプリング63の付勢力に抗
して図示下方向に移動する。この弁体62の図示下方向
への移動により、環状溝68が第3通路67と連通す
る。その結果、ジャーナル油圧が第1油圧通路46,第
1通路66,環状溝68,第3通路67及び第2油圧通
路47を介して油圧室72に供給され、この油圧により
スプールバルブ71がスプリング73の付勢力に抗して
図示左方向に移動する。これに伴い、環状溝74と油圧
供給通路26の通路27bとの連通面積が次第に減少
し、通路27bが絞られる。この結果、第1油室20内
に供給される油量が減少し、第1油室20からリリーフ
通路41を介してシリンダヘッド50内部に流入する油
量も減少する。従って、油がシリンダヘッド50内部に
詰まることはなくなり、第1油室20内の油が確実にオ
イルパン25へ戻される。
【0039】尚、油圧室72に油圧が存在する状態でガ
バナバルブ60が閉じた場合には、第3通路67が通路
69に連通するので、油圧室72内の油圧(又は油)が
第2油圧通路47,第3通路67,通路69,空洞62
a及びシリンダヘッド50内部を介してオイルパン25
に排出される。
【0040】最後に、エンジンの高速回転且つ低負荷時
には、ガバナバルブ60は開放するが、ECU32によ
り油圧制御弁31がOFF状態に切り換えられているの
で、油圧が油圧ポンプ30から第1油室20に供給され
ない。従って、前述したアイドリング時並びに低中速回
転且つ低負荷時の作動と同様に、カムシャフト11とタ
イミングプーリ16との間の回転位相が遅角状態に維持
される。
【0041】尚、カムシャフト13とタイミングプーリ
16との間の回転位相の変角量は、遅角→中間進角,遅
角→最進角,中間進角→最進角,最進角→中間進角,最
進角→遅角及び中間進角→遅角のいずれもとることがで
きる。
【0042】
【発明の効果】本発明は、以下の如く効果を有する。
【0043】エンジンの高速回転且つ高負荷時において
吸排気弁を最適な時期に開閉させることが可能になる。
【0044】又、エンジンの高速回転且つ高負荷時時に
おいてリリーフ通路を介してシリンダヘッド内部に流入
する油量を減少させることが可能になり、油がシリンダ
ヘッドに詰まることが防がれる。その結果、第1油室内
の油を確実にドレンへと排出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る弁開閉時期制御装置の全体構成
図である。
【図2】従来技術に係る弁開閉時期制御装置の全体構成
図である。
【符号の説明】
10 弁開閉時期制御装置 11 カムシャフト 16 タイミングプーリ 18 ピストン収容室 19 ピストン 20 第1油室 21 第2油室 22 スプリング 25 オイルパン(ドレン) 26 油圧供給通路 30 油圧ポンプ(油圧供給手段) 31 油圧制御弁 37 環状溝(溝) 41 リリーフ通路 42 導入孔 46 第1油圧通路 47 第2油圧通路 50 シリンダヘッド 60 ガバナバルブ 70 絞り機構 71 スプールバルブ(弁体) 73 油圧室 74 環状溝(溝)
フロントページの続き (72)発明者 守 谷 嘉 人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸排気弁を開閉駆動するカム
    シャフトと、 前記カムシャフトを回転駆動するタイミングプーリと、 前記カムシャフトと前記タイミングプーリとの間に形成
    されたピストン収納室と、 前記ピストン収納室内を第1油室,第2油室に区画する
    と共に、前記タイミングプーリから前記カムシャフトへ
    のトルク伝達を行い、前記ピストン収納室内を前記カム
    シャフトの軸方向に移動することにより前記カムシャフ
    トと前記タイミングプーリとの間の回転位相を変化させ
    るピストンと、 前記第2油室に配設され、前記ピストンを前記第1油室
    の容積を減少させる方向に付勢するスプリングと、 前記第1油室に常時連通するように前記カムシャフト内
    に形成された油圧供給通路と、 前記油圧供給通路を介して前記第1油室に油圧を供給す
    る油圧供給手段と、 前記油圧供給通路と前記油圧供給手段とを接続する通路
    の途中に配設され、エンジンの低中速回転且つ高負荷時
    及び高速回転且つ高負荷時に前記第1油室を前記油圧供
    給手段に連通させ、エンジンが上記状態以外の場合に前
    記第1油室と前記油圧供給手段との連通を遮断する油圧
    制御弁と、 前記カムシャフト内に形成され、前記第1油室内の油を
    エンジンのシリンダヘッド内部を介してドレンへ排出す
    るリリーフ通路と、 前記第1油室に常時連通し且つ前記ピストンの軸方向へ
    の移動の途中で前記リリーフ通路と連通するように前記
    ピストンに形成された溝と、 ジャーナル油圧を常時導入するための導入孔と、 前記導入孔に常時連通するように前記カムシャフト内に
    形成された第1油圧通路と、 前記カムシャフト内に前記第1油圧通路と連通可能に配
    設された第2油圧通路と、 前記シリンダヘッド内に露呈するように前記第1油圧通
    路の途中に配設され、前記カムシャフトの高回転時に遠
    心力により開放して前記リリーフ通路を前記シリンダヘ
    ッド内部と連通させると共に前記第1油圧通路を前記第
    2油圧通路と連通させるガバナバルブと、 前記ガバナバルブの開放時に前記油圧供給通路を絞る絞
    り機構とを有し、 前記絞り機構は、前記カムシャフト内にその軸方向に移
    動自在に配設され前記ガバナバルブの開放時に前記第1
    油圧通路から前記第2油圧通路を介して供給されるジャ
    ーナル油圧により一方向に移動する弁体,前記弁体を前
    記一方向と反対の方向に付勢するスプリング及び前記油
    圧供給通路に常時連通するように前記弁体に形成され前
    記弁体が前記一方向に移動した時に前記油圧供給通路を
    絞る溝から構成されていることを特徴とする弁開閉時期
    制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040046376A (ko) * 2002-11-27 2004-06-05 현대자동차주식회사 캠 샤프트의 윤활과 연속 가변 밸브 타이밍 장치의 구동용오일의 공급 경로
JP2015105643A (ja) * 2013-12-02 2015-06-08 株式会社デンソー バルブタイミング調整装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20040046376A (ko) * 2002-11-27 2004-06-05 현대자동차주식회사 캠 샤프트의 윤활과 연속 가변 밸브 타이밍 장치의 구동용오일의 공급 경로
JP2015105643A (ja) * 2013-12-02 2015-06-08 株式会社デンソー バルブタイミング調整装置

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