JPH06306304A - 染料溶液の精製方法 - Google Patents

染料溶液の精製方法

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JPH06306304A
JPH06306304A JP11908593A JP11908593A JPH06306304A JP H06306304 A JPH06306304 A JP H06306304A JP 11908593 A JP11908593 A JP 11908593A JP 11908593 A JP11908593 A JP 11908593A JP H06306304 A JPH06306304 A JP H06306304A
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JP
Japan
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dye
ink
dye solution
water
purifying
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JP11908593A
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English (en)
Inventor
Kazuo Kusaki
一男 草木
Toshiichi Nunoo
敏一 布生
Kazuyoshi Morimoto
和義 森本
Kazuo Iwata
一男 岩田
Michiyo Nishimura
三千代 西村
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高濃度にも拘らず、保存安定性に優れ、使用
時および長期保存時にもノズルに目詰まりが生じたりし
ない安定性に優れたインクを与える染料を提供する。 【構成】 水溶性染料溶液をポリベンツイミダゾロン製
逆浸透膜で精製するに際して、ポリベンツイミダゾロン
製逆浸透膜に対する排除率が66%以下の染料溶解助剤
を精製しようとする水溶性染料溶液に添加して精製する
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染料溶液の精製方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、布帛に図柄を印捺する方法として
は、スクリーン捺染法,ローラ捺染法,ロータリースク
リーン捺染法,転写捺染法等が用いられてきたが、図柄
の変更毎にスクリーン枠,彫刻ローラ,転写紙等を用意
する必要があり、これらスクリーン枠,彫刻ローラ,転
写紙の作成はかなり高価であるため、かなりのロットを
生産しないと経済的な面で合わない点のみならず、ファ
ッションの多様化に迅速に対応出来ないという欠点を有
する。
【0003】これ等の欠点を解消するために、スキャナ
ーで見本を読み取り、コンピュータで画像処理を行い、
その結果をインクジェット方式で印捺する技術が開発さ
れてきており、これ等のインクジェット方式に用いるイ
ンクとしては、各種水溶性染料を水または水と水溶性有
機溶剤との混合溶媒に溶解させたものが知られている。
【0004】しかしながら、上記の各種水溶性染料は、
各種の添加剤、例えば界面活性剤,均染剤,塩化ナトリ
ウム,硫酸ナトリウム等多くの不純物を含有し、この不
純物がインクジェット装置のノズルに目詰まりを生じた
り、ヘッドの表面に沈降物を生じたりして、インクの不
吐の原因となり、被捺染物に白すじが発生する問題があ
った。被捺染物が紙の場合、多少の白すじは品位上問題
とならず、また白すじが出た部分のみを廃棄すれば良い
が、被捺染物が布帛である場合、白すじは致命的欠陥と
なり、例えば55m長尺布帛全てが不良反となるという
問題があり、インクジェット方式の優れた特性にも拘ら
ず、その布帛への適用が遅れている原因の1つとなって
いる。
【0005】従来、このようなトラブルを回避するため
にインクに使用する染料溶液を精製することが数多く提
案され、ある程度までの改良が達成され、高い精製度の
染料溶液を使用することによって、インクに原因する白
すじの問題は少なくなってきている。
【0006】しかしながら、再結晶、逆浸透膜法等の一
般的に行われている染料溶液の精製方法では染料の溶解
助剤も精製系外に排出されてしまい、高濃度のインクを
得にくく、また染料析出に対する安定性も悪く、保存安
定性に問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題点
に鑑みてなされたものであって、高濃度にも拘らず、保
存安定性に優れ、使用時および長期保存時にもノズルに
目詰まりが生じたりしない安定性に優れたインクを与え
る染料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、水溶性染
料溶液をポリベンツイミダゾロン製逆浸透膜で精製する
に際して、ポリベンツイミダゾロン製逆浸透膜に対する
排除率が66%以下の染料溶解助剤を精製しようとする
水溶性染料溶液に添加して精製することを特徴とする染
料溶液の精製方法により達成される。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明において水溶性染料としては酸性染
料,反応染料,直接染料,塩基性染料が挙げられ、イン
クジェット方式のインクとして鮮明性,耐光性等に優れ
るものとしては、例えばC.I.アシッドイエロー1
7,19,25,38,42,49,61,72,11
6,127,141,161,207;C.I.アシッ
ドレッド19,28,35,37,51,57,95,
111,114,131,138,145,158,2
49,254,274,289,315;C.I.アシ
ッドブルー40,62,78,90,112,126,
133,140,182,299,300;C.I.ア
シッドブラック24,26,107,109,112,
155,234;C.I.リアクティブイエロー2,8
1,95,116,142,161;C.I.リアクテ
ィブレッド4,24,45,108,218;C.I.
リアクティブブルー2,5,15,19,41,49,
72,75,190;C.I.リアクティブブラック
1,8;C.I.ダイレクトイエロー28,39,10
6;C.I.ダイレクトレッド79,80,83,9
2;C.I.ダイレクトブルー71,78,86,10
6,189,199,207,218;C.I.ダイレ
クトブラック62,113等が挙げられるが、これらの
染料に限定されるものではない。
【0011】上記の如き従来の水溶性染料は、一般に市
販されているが、塩化ナトリウム,硫酸ナトリウム等の
無機塩、各種の界面活性剤、分散剤、均染剤その他多く
の有機物も含有されている。
【0012】本発明の染料溶液の精製は、上記の水溶性
染料を、水または水と水溶性有機溶剤との混合溶剤、好
ましくは水に溶解し、得られた水溶性染料の溶液を、ポ
リベンツイミダゾロン(以下PBILと呼称する)製逆
浸透膜を用いて精製する。そして精製に際しては、PB
IL製逆浸透膜に対する排除率が66%以下の染料溶解
助剤を添加する。かかる排除率をもつものとしては、エ
タノール(排除率61%)、尿素(排除率65%)等が
挙げられる。排除率が66%を超える染料溶解助剤は精
製の時に、大部分が取り除かれてしまうため高濃度のイ
ンクが得られず、保存安定性に劣るため、上記の範囲を
必須とする。
【0013】このような精製を行うと、PBIL製逆浸
透膜に対する排除率が高い塩化ナトリウム,硫酸ナトリ
ウム等の無機塩、各種の界面活性剤、分散剤、均染剤は
除去され、染料溶解助剤のみが残るようになるので、高
濃度にも拘らず、保存安定性に優れ、使用時および長期
保存時にもノズルに目詰まりが生じたりしない安定性に
優れた染料溶液となる。
【0014】以上の如く精製された染料溶液は、そのま
ま、あるいは水または水と水溶性有機溶剤との混合溶
剤、尿素等の染料溶解助剤を加えてインクとなす。
【0015】このような精製された染料溶液からなるイ
ンクの適用はノズル内に発熱抵抗素子を埋め込み、その
発熱によりインクを沸騰させ、その泡の圧力によりイン
クを吐出させるバブルジェット方式、圧電素子に電気信
号を加えて変形させインク室の体積変化を励起してイン
ク粒子を飛ばすパルスジェット方式、超音波振動してい
るノズルからインクを加圧連続噴射させて粒子化し、粒
子を荷電量に制御一定電界中を通過偏向させ記録,非記
録粒子に分けて記録する荷電制御方式等により実施され
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。
【0017】実施例1 反応性染料Cibacron Turquoise G
R(チバ・ガイギー社製,C.I.Reactive
Blue72)の50重量%リキッドタイプ染料100
0ccと、尿素80g/ l、エタノール50g/ lを蒸
留水に溶かした水溶液1000ccを混合攪拌し、分離
膜精製装置(メーカ:帝人エンジニアリング(株),分
離膜:B−31(膜面積0.39m2 ),膜材質:ポリ
ベンツイミダゾロン(PBIL),精製装置:TL−2
00)に充填した。
【0018】この精製系に窒素気流下で20気圧の圧力
をかけ、1000ccの排出水を分取した。次に、この
精製系を減圧して常圧に戻した後、尿素80g/ l、エ
タノール50g/ lを蒸留水に溶かした水溶液1000
ccを添加し、同条件で1000ccの排出水を分取す
る作業を2回繰り返し、実施例1の精製染料溶液を得
た。
【0019】次に、この精製染料溶液を用いて、精製染
料溶液40重量%、尿素5重量%、水55重量%からな
るインクを調整した。そして、このインクをパルスジェ
ット方式のインクジェットプリンターに搭載し、8ドッ
ト/mmの連続プリントを絹平織物に実施した。
【0020】比較例1 実施例1において、染料の精製に尿素/エタノール水溶
液を使用せず、蒸留水のみを用いた他は実施例1と同様
の操作を行い、比較例1の精製染料溶液を得た。次い
で、実施例1と同様にインクを調整し、絹平織物に印捺
した。
【0021】実施例2 実施例1において、反応性染料Cibacron Tu
rquoise GRに代えて酸性染料Kayanol
Milling Red 3B(日本化薬社製,C.
I.Acid Red 274)を用いた他は実施例1
と同様の操作を行い、実施例2の精製染料溶液を得た。
次いで実施例1と同様にインクを調整し、絹平織物に印
捺した。
【0022】比較例2 実施例2において、染料の精製に尿素/エタノール水溶
液を使用せず、蒸留水のみを用いた他は実施例2と同様
の操作を行い、比較例2の精製染料溶液を得た。次いで
実施例1と同様にインクを調整し、絹平織物に印捺し
た。
【0023】実施例1〜2、比較例1〜2における染料
溶液を精製するに際しての起泡性と、得られた染料溶液
の保存安定性と、インクの吐出性を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1から明らかなように実施例では精製時
に気泡の発生が少なく、得られた染料溶液は保存安定性
に優れ、得られたインクは不吐出がないことがわかる。
【0026】
【発明の効果】以上詳述したように本発明で得られる染
料溶液は高濃度にも拘らず、保存安定性に優れ、使用時
および長期保存時にもノズルに目詰まりが生じたりしな
い安定性に優れたインクを得うるので、生産性の向上、
品質の向上という効果を奏し、ファッションの多様化に
対応できる捺染が可能であり、非常に有用である。更
に、精製時に気泡の発生が少なく、作業効率の向上とい
う効果を奏する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性染料溶液をポリベンツイミダゾロ
    ン製逆浸透膜で精製するに際して、ポリベンツイミダゾ
    ロン製逆浸透膜に対する排除率が66%以下の染料溶解
    助剤を精製しようとする水溶性染料溶液に添加して精製
    することを特徴とする染料溶液の精製方法。
JP11908593A 1993-04-21 1993-04-21 染料溶液の精製方法 Pending JPH06306304A (ja)

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