JPH06306009A - 光学活性2−置換−3−メチルアルカン酸の製造方法 - Google Patents
光学活性2−置換−3−メチルアルカン酸の製造方法Info
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- JPH06306009A JPH06306009A JP5106394A JP5106394A JPH06306009A JP H06306009 A JPH06306009 A JP H06306009A JP 5106394 A JP5106394 A JP 5106394A JP 5106394 A JP5106394 A JP 5106394A JP H06306009 A JPH06306009 A JP H06306009A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 酢酸誘導体を強塩基と反応させ、次いで光学
活性スルホン酸エステルと反応させることからなる、一
般式(I) 【化1】 (式中、R1は置換もしくは未置換のアリール基または
ビニル基を表わし、R2は置換もしくは未置換の炭素数
2以上のアルキル基を表わす。ただし、*もしくは**を
付した炭素は不斉炭素である。)で表わされる化合物お
よび一般式(IV) 【化2】 (式中、R1は置換もしくは未置換のアリール基または
ビニル基を表わし、Xは単結合またはアルキレン基を表
わす。ただし、*もしくは**を付した炭素は不斉炭素で
ある。)で表わされる化合物の製造方法。 【効果】 これまで立体選択的合成が煩雑あるいは困難
であった、光学活性2−置換−3−メチルアルカン酸お
よびその誘導体を容易に製造することができる。
活性スルホン酸エステルと反応させることからなる、一
般式(I) 【化1】 (式中、R1は置換もしくは未置換のアリール基または
ビニル基を表わし、R2は置換もしくは未置換の炭素数
2以上のアルキル基を表わす。ただし、*もしくは**を
付した炭素は不斉炭素である。)で表わされる化合物お
よび一般式(IV) 【化2】 (式中、R1は置換もしくは未置換のアリール基または
ビニル基を表わし、Xは単結合またはアルキレン基を表
わす。ただし、*もしくは**を付した炭素は不斉炭素で
ある。)で表わされる化合物の製造方法。 【効果】 これまで立体選択的合成が煩雑あるいは困難
であった、光学活性2−置換−3−メチルアルカン酸お
よびその誘導体を容易に製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶等の有機機能材料や
医薬等の生理活性物質などの合成中間体として有用な光
学活性2−置換−3−メチルアルカン酸の製造方法に関
するものである。
医薬等の生理活性物質などの合成中間体として有用な光
学活性2−置換−3−メチルアルカン酸の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】光学活性2−置換−3−メチルアルカン
酸やその誘導体は有機機能材料や生理活性物質の重要な
合成中間体である。その立体選択的合成法としては、た
とえば2−置換−2−アルケン酸の不斉水素化が知られ
ているが(T.Hayashiら,J.Am.Che
m.Soc.,109,7876(1987))、2−
置換−2−アルケン酸のオレフィン部位のシス、トラン
スを作り分ける必要がある。また置換アセトニトリルの
アニオンの光学活性2−トシルオキシアルカンによるア
ルキル化も試みられているが(特開平4−21104
3)、anti体とsyn体のほぼ等量混合物となるた
め、面倒な分離操作が必要である。立体選択的アルキル
化の試みとしてはフェニル酢酸のジアニオンやフェニル
アセトニトリルのアニオンの1−クロロ−1−フェニル
エタンとの反応が報告されている(C.R.Hause
rら,J.Am.Chem.Soc.,80,4345
(1958))が、塩化物の光学活性体合成が面倒な
上、適用化合物が1−クロロ−1−フェニルエタンに限
定されていて一般性がない。
酸やその誘導体は有機機能材料や生理活性物質の重要な
合成中間体である。その立体選択的合成法としては、た
とえば2−置換−2−アルケン酸の不斉水素化が知られ
ているが(T.Hayashiら,J.Am.Che
m.Soc.,109,7876(1987))、2−
置換−2−アルケン酸のオレフィン部位のシス、トラン
スを作り分ける必要がある。また置換アセトニトリルの
アニオンの光学活性2−トシルオキシアルカンによるア
ルキル化も試みられているが(特開平4−21104
3)、anti体とsyn体のほぼ等量混合物となるた
め、面倒な分離操作が必要である。立体選択的アルキル
化の試みとしてはフェニル酢酸のジアニオンやフェニル
アセトニトリルのアニオンの1−クロロ−1−フェニル
エタンとの反応が報告されている(C.R.Hause
rら,J.Am.Chem.Soc.,80,4345
(1958))が、塩化物の光学活性体合成が面倒な
上、適用化合物が1−クロロ−1−フェニルエタンに限
定されていて一般性がない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、有機機能材料や生理活性物質などの合成中
間体として有用な光学活性2−置換−3−メチルアルカ
ン酸の簡便かつ一般性のある製造方法を提供することに
ある。
する課題は、有機機能材料や生理活性物質などの合成中
間体として有用な光学活性2−置換−3−メチルアルカ
ン酸の簡便かつ一般性のある製造方法を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、酢酸誘導体を強塩基
と反応させ、次いで光学活性なスルホン酸エステルを反
応させることにより、ラセミ化を伴うことなく光学活性
2−置換−3−メチルアルカン酸が得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。
解決するために鋭意検討した結果、酢酸誘導体を強塩基
と反応させ、次いで光学活性なスルホン酸エステルを反
応させることにより、ラセミ化を伴うことなく光学活性
2−置換−3−メチルアルカン酸が得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、一般式(I)
【0006】
【化7】
【0007】(式中、R1は置換もしくは未置換のアリ
ール基またはビニル基を表わし、R2は置換もしくは未
置換の炭素数2以上のアルキル基を表わす。ただし、*
もしくは**を付した炭素は不斉炭素であって、それらの
絶対配置はおのおの独立にRまたはSである。)で表わ
される2−置換−3−メチルアルカン酸の製造方法であ
って、一般式(II)
ール基またはビニル基を表わし、R2は置換もしくは未
置換の炭素数2以上のアルキル基を表わす。ただし、*
もしくは**を付した炭素は不斉炭素であって、それらの
絶対配置はおのおの独立にRまたはSである。)で表わ
される2−置換−3−メチルアルカン酸の製造方法であ
って、一般式(II)
【0008】
【化8】
【0009】(式中、R1は置換もしくは未置換のアリ
ール基またはビニル基を表わす。)で表わされる酢酸誘
導体を溶媒中、強塩基と反応させてジアニオンとし、次
いで式(III)
ール基またはビニル基を表わす。)で表わされる酢酸誘
導体を溶媒中、強塩基と反応させてジアニオンとし、次
いで式(III)
【0010】
【化9】
【0011】(式中、R2は置換もしくは未置換の炭素
数2以上のアルキル基を表わし、R3は置換もしくは未
置換の低級アルキル基またはフェニル基を表わす。ただ
し、*を付した炭素は不斉炭素であって、その絶対配置
はRまたはSのいずれか一方である。)で表わされるス
ルホン酸エステルと反応させることを特徴とする方法を
提供する。また、本発明は、一般式(IV)
数2以上のアルキル基を表わし、R3は置換もしくは未
置換の低級アルキル基またはフェニル基を表わす。ただ
し、*を付した炭素は不斉炭素であって、その絶対配置
はRまたはSのいずれか一方である。)で表わされるス
ルホン酸エステルと反応させることを特徴とする方法を
提供する。また、本発明は、一般式(IV)
【0012】
【化10】
【0013】(式中、R1は置換もしくは未置換のアリ
ール基またはビニル基を表わし、Xは単結合または炭素
数1以上のアルキレン基を表わす。ただし、*もしくは*
*を付した炭素は不斉炭素であって、それらの絶対配置
はそれらの絶対配置はおのおの独立にRまたはSであ
る。)で表わされる2−置換−3−メチルアルカン酸の
製造方法であって、一般式(II)
ール基またはビニル基を表わし、Xは単結合または炭素
数1以上のアルキレン基を表わす。ただし、*もしくは*
*を付した炭素は不斉炭素であって、それらの絶対配置
はそれらの絶対配置はおのおの独立にRまたはSであ
る。)で表わされる2−置換−3−メチルアルカン酸の
製造方法であって、一般式(II)
【0014】
【化11】
【0015】(式中、R1は置換もしくは未置換のアリ
ール基またはビニル基を表わす。)で表わされる酢酸誘
導体を溶媒中、強塩基と反応させてジアニオンとし、次
いで式(V)
ール基またはビニル基を表わす。)で表わされる酢酸誘
導体を溶媒中、強塩基と反応させてジアニオンとし、次
いで式(V)
【0016】
【化12】
【0017】(式中、Xは単結合または炭素数1以上の
アルキレン基を表わし、R3は置換もしくは未置換の低
級アルキル基またはフェニル基を表わす。ただし、*を
付した炭素は不斉炭素であって、その絶対配置はRまた
はSのいずれか一方である。)で表わされるジスルホン
酸エステルと反応させることを特徴とする方法も提供す
る。
アルキレン基を表わし、R3は置換もしくは未置換の低
級アルキル基またはフェニル基を表わす。ただし、*を
付した炭素は不斉炭素であって、その絶対配置はRまた
はSのいずれか一方である。)で表わされるジスルホン
酸エステルと反応させることを特徴とする方法も提供す
る。
【0018】使用される強塩基としては、n−ブチルリ
チウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、エ
チルリチウム、フェニルリチウムなどの有機リチウム化
合物、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジシク
ロヘキシルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、
ナトリウムジイソプロピルアミドなどの有機金属アミ
ド、水素化カリウム、水素化ナトリウムなどの金属水素
化物を単独または混合して用いることができるが、有機
リチウム化合物および有機金属アミドが好ましく、特に
n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、
リチウムヘキサメチルジシラジドが好ましい。使用量は
酢酸誘導体1モルに対して1.5〜10モル等量用いら
れるが、望ましくは2.0〜3.0モル等量である。こ
の反応においては、非プロトン性有機溶媒、例えばジエ
チルエーテル(Et2O)、ジイソプロピルエーテル、
テトラヒドロフラン(THF)、ジメトキシメタン、ジ
メトキシエタン(CH2(OMe)2)、ジオキサン等のエ
ーテル系溶媒、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMP
A)、テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルホルム
アミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルプロ
ピレン尿素等の非プロトン性極性溶媒を用いることがで
きるが、上記エーテル系溶媒と非プロトン性極性溶媒の
混合溶媒が好ましく、特にTHF−HMPA混合溶媒が
好ましい。反応温度は−100℃から溶媒還流温度の範
囲でおこなえるが、好ましくは−78℃から室温の範囲
である。
チウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、エ
チルリチウム、フェニルリチウムなどの有機リチウム化
合物、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジシク
ロヘキシルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、
ナトリウムジイソプロピルアミドなどの有機金属アミ
ド、水素化カリウム、水素化ナトリウムなどの金属水素
化物を単独または混合して用いることができるが、有機
リチウム化合物および有機金属アミドが好ましく、特に
n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、
リチウムヘキサメチルジシラジドが好ましい。使用量は
酢酸誘導体1モルに対して1.5〜10モル等量用いら
れるが、望ましくは2.0〜3.0モル等量である。こ
の反応においては、非プロトン性有機溶媒、例えばジエ
チルエーテル(Et2O)、ジイソプロピルエーテル、
テトラヒドロフラン(THF)、ジメトキシメタン、ジ
メトキシエタン(CH2(OMe)2)、ジオキサン等のエ
ーテル系溶媒、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMP
A)、テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルホルム
アミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルプロ
ピレン尿素等の非プロトン性極性溶媒を用いることがで
きるが、上記エーテル系溶媒と非プロトン性極性溶媒の
混合溶媒が好ましく、特にTHF−HMPA混合溶媒が
好ましい。反応温度は−100℃から溶媒還流温度の範
囲でおこなえるが、好ましくは−78℃から室温の範囲
である。
【0019】一般式(II)のカルボン酸は一部市販さ
れており、またはハロゲン化(アリール)メチルのカル
ボキシル化やハロゲン化アリールとブロモ酢酸類とのカ
ップリング反応など既知の方法により容易に得られる。
一般式(III)および(V)の化合物は光学活性2−
アルカノールと塩化p−トルエンスルホニルなど塩化ス
ルホニル類とをピリジン溶媒中反応させることで容易に
得られる。この光学活性2−アルカノールは一部市販さ
れており、または2−アルカノンの不斉還元、2−アル
カノールの光学分割、光学活性エポキシプロパンのアル
キル化など既知の方法により容易に得られる。
れており、またはハロゲン化(アリール)メチルのカル
ボキシル化やハロゲン化アリールとブロモ酢酸類とのカ
ップリング反応など既知の方法により容易に得られる。
一般式(III)および(V)の化合物は光学活性2−
アルカノールと塩化p−トルエンスルホニルなど塩化ス
ルホニル類とをピリジン溶媒中反応させることで容易に
得られる。この光学活性2−アルカノールは一部市販さ
れており、または2−アルカノンの不斉還元、2−アル
カノールの光学分割、光学活性エポキシプロパンのアル
キル化など既知の方法により容易に得られる。
【0020】
【化13】
【0021】一般式(I),(II),(III),
(IV),(V)で表わされる化合物のR1で表わされ
るアリール基とその置換基およびビニル基の置換基,R
2で表わされるアルキル基とその置換基,R3,Xで表わ
されるアルキレン基の具体例を以下に挙げる。なお本発
明において、アリール基なる用語は複素芳香族基を含む
芳香族基を意味する。
(IV),(V)で表わされる化合物のR1で表わされ
るアリール基とその置換基およびビニル基の置換基,R
2で表わされるアルキル基とその置換基,R3,Xで表わ
されるアルキレン基の具体例を以下に挙げる。なお本発
明において、アリール基なる用語は複素芳香族基を含む
芳香族基を意味する。
【0022】R1のアリール基としては、フェニル、ピ
リジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4
−イル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ビフェニ
ル、3−ビフェニル、4−ビフェニルなどが挙げられ
る。その置換基としては、メトキシ、エトキシ、プロピ
ルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、1−メチ
ルヘプチルオキシ、フェノキシ、ベンジルオキシなどの
アルコキシル基、メチル、エチル、プロピル、1−メチ
ルエチル、ヘキシル、オクチル、シクロプロピル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、ベンジルなどのアルキル
基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、
アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどのアミノ
基、ニトロ基、シアノ基などが挙げられる。
リジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4
−イル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ビフェニ
ル、3−ビフェニル、4−ビフェニルなどが挙げられ
る。その置換基としては、メトキシ、エトキシ、プロピ
ルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、1−メチ
ルヘプチルオキシ、フェノキシ、ベンジルオキシなどの
アルコキシル基、メチル、エチル、プロピル、1−メチ
ルエチル、ヘキシル、オクチル、シクロプロピル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、ベンジルなどのアルキル
基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、
アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどのアミノ
基、ニトロ基、シアノ基などが挙げられる。
【0023】R1が置換ビニル基の場合、その置換基と
してはフェニル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−
イル、ピリジン−4−イル、1−ナフチル、2−ナフチ
ルなどのアリール基、メチル、エチル、プロピル、1−
メチルエチル、ヘキシル、オクチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、ベンジルなどのアルキル基、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、アミノ、ジメ
チルアミノ、ジエチルアミノなどのアミノ基などが挙げ
られる。
してはフェニル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−
イル、ピリジン−4−イル、1−ナフチル、2−ナフチ
ルなどのアリール基、メチル、エチル、プロピル、1−
メチルエチル、ヘキシル、オクチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、ベンジルなどのアルキル基、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、アミノ、ジメ
チルアミノ、ジエチルアミノなどのアミノ基などが挙げ
られる。
【0024】R2のアルキル基としてはエチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、ノニル、デシル、シクロプロピル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、ベンジルなどが挙げられる。その
置換基としては、メトキシ、エトキシ、プロピルオキ
シ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、1−メチルヘプ
チルオキシ、2−メトキシエトキシ、フェノキシ、ベン
ジルオキシなどのアルコキシル基、メチル、エチル、プ
ロピル、1−メチルエチル、ヘキシル、オクチル、シク
ロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ベンジ
ルなどのアルキル基、フェニル、ピリジン−2−イル、
ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、1−ナフチ
ル、2−ナフチル、2−ビフェニル、3−ビフェニル、
4−ビフェニルなどアリール基、フッ素、塩素などのハ
ロゲン原子、アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ、ベンジルアミノなどのアミノ基が挙げられる。
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、ノニル、デシル、シクロプロピル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、ベンジルなどが挙げられる。その
置換基としては、メトキシ、エトキシ、プロピルオキ
シ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、1−メチルヘプ
チルオキシ、2−メトキシエトキシ、フェノキシ、ベン
ジルオキシなどのアルコキシル基、メチル、エチル、プ
ロピル、1−メチルエチル、ヘキシル、オクチル、シク
ロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ベンジ
ルなどのアルキル基、フェニル、ピリジン−2−イル、
ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、1−ナフチ
ル、2−ナフチル、2−ビフェニル、3−ビフェニル、
4−ビフェニルなどアリール基、フッ素、塩素などのハ
ロゲン原子、アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ、ベンジルアミノなどのアミノ基が挙げられる。
【0025】R3の低級アルキル基としてはメチル、エ
チル、プロピルなどが挙げられ、置換低級アルキル基と
してはトリフルオロメチルなどが挙げられる。また置換
フェニルとしては2−メチルフェニル、4−メチルフェ
ニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2−メトキシ
フェニル、4−メトキシフェニル、2,4,6−トリメ
トキシフェニル、4−クロロフェニル、2,4,6−ト
リクロロフェニル、4−フルオロフェニル、2,3,
4,5,6−ペンタフルオロフェニル、3−ニトロフェ
ニルなどが挙げられる。
チル、プロピルなどが挙げられ、置換低級アルキル基と
してはトリフルオロメチルなどが挙げられる。また置換
フェニルとしては2−メチルフェニル、4−メチルフェ
ニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2−メトキシ
フェニル、4−メトキシフェニル、2,4,6−トリメ
トキシフェニル、4−クロロフェニル、2,4,6−ト
リクロロフェニル、4−フルオロフェニル、2,3,
4,5,6−ペンタフルオロフェニル、3−ニトロフェ
ニルなどが挙げられる。
【0026】Xのアルキレン基としてはメチレン基、
1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−
ブチレン基、1,5−プロピレン基、1,6−ヘキシレ
ン基などが挙げられる。
1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−
ブチレン基、1,5−プロピレン基、1,6−ヘキシレ
ン基などが挙げられる。
【0027】本発明の一般式(I)の化合物を中間体と
して用いることによって液晶材料として有用な光学活性
2−アリール−3−メチルアルカンニトリル誘導体を立
体選択的に製造することができる。例えば、実施例1に
示す(3R,3R)−2−(4−メトキシフェニル)−
3−メチルノナン酸はアンモニアガスとポリリン酸エチ
ル(PPE)とを作用させることにより、強誘電性液晶
用キラルドーパントとして有用な(3R,3R)−2−
[4−(4−オクチルオキシフェニル)フェニル]−3
−メチルノナンニトリルの合成中間体である(3R,3
R)−2−(4−メトキシフェニル)−3−メチルノナ
ンニトリル(特開平4−211043)を得ることがで
きる(参考例3参照)。
して用いることによって液晶材料として有用な光学活性
2−アリール−3−メチルアルカンニトリル誘導体を立
体選択的に製造することができる。例えば、実施例1に
示す(3R,3R)−2−(4−メトキシフェニル)−
3−メチルノナン酸はアンモニアガスとポリリン酸エチ
ル(PPE)とを作用させることにより、強誘電性液晶
用キラルドーパントとして有用な(3R,3R)−2−
[4−(4−オクチルオキシフェニル)フェニル]−3
−メチルノナンニトリルの合成中間体である(3R,3
R)−2−(4−メトキシフェニル)−3−メチルノナ
ンニトリル(特開平4−211043)を得ることがで
きる(参考例3参照)。
【0028】このように、本発明は合成が困難あるいは
煩雑であった一般式(I)および(IV)で表わされる
化合物の簡便かつ一般的な製造方法を提供するものであ
る。
煩雑であった一般式(I)および(IV)で表わされる
化合物の簡便かつ一般的な製造方法を提供するものであ
る。
【0029】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明を具体的に説
明するが、勿論本発明の主旨及び範囲は、これら実施例
により制限されるものではない。
明するが、勿論本発明の主旨及び範囲は、これら実施例
により制限されるものではない。
【0030】なお、化合物の構造はNMR,IR,MS
及び元素分析により確認した。IRにおける(KBr)
は錠剤成形による測定を、(neat)は液膜による測
定を表わす。NMRにおけるCDCl3は溶媒を表わ
し、sは1重線、dは2重線、tは3重線、mは多重線
を表わす。MSにおけるM+は親ピークを表わし、括弧
の中の数値はそのピークの相対強度を表わす。
及び元素分析により確認した。IRにおける(KBr)
は錠剤成形による測定を、(neat)は液膜による測
定を表わす。NMRにおけるCDCl3は溶媒を表わ
し、sは1重線、dは2重線、tは3重線、mは多重線
を表わす。MSにおけるM+は親ピークを表わし、括弧
の中の数値はそのピークの相対強度を表わす。
【0031】(実施例1)(2R,3R)−2−(4−
メトキシフェニル)−3−メチルノナン酸の合成
メトキシフェニル)−3−メチルノナン酸の合成
【0032】
【化14】
【0033】4−メトキシフェニル酢酸(333mg,
2.0mmol)のTHF(8ml)、HMPA(2m
l)混合溶液に−78℃でブチルリチウムの1.6Mヘ
キサン溶液(3.2ml,5.1mmol)を加え30
分攪拌した。これに(S)−p−トルエンスルホン酸1
−メチルヘプチル(光学純度96%ee,684mg,
2.4mmol)を加え、40分攪拌した後、3時間か
けて0℃まで昇温した。塩酸処理、酢酸エチル抽出後、
シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル
=6/1)で精製して(2R,3R)−2−(4−メト
キシフェニル)−3−メチルノナン酸(293mg,収
率62%,anti:syn=>50:1,光学純度9
3%ee)を得た。ヘキサンから再結晶して光学純度は
98%eeのものを得た。 無色針状晶 融点119℃ [α]D 20−7.9゜(c=1.0,CHCl3) IR(KBr) 3160,2960,2930,28
50,1715,1660,1610,1510,12
50,1200,1170,1030,825,680
cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.67(d,J=6.
7Hz,3H),0.88(t,J=7.0Hz,3
H),1.10〜1.56(m,10H),2.09〜
2.22(m,1H),3.19(d,J=10.4H
z,1H),3.78(s,3H),6.84(d,J
=8.8Hz,2H),7.23(d,J=8.8H
z,2H),9.00〜12.5(broad,1H) MS m/z 278(M+,17),166(10
0) 元素分析:C17H26O3として 計算値:C,73.35;H,9.41% 実測値:C,73.13;H,9.35%
2.0mmol)のTHF(8ml)、HMPA(2m
l)混合溶液に−78℃でブチルリチウムの1.6Mヘ
キサン溶液(3.2ml,5.1mmol)を加え30
分攪拌した。これに(S)−p−トルエンスルホン酸1
−メチルヘプチル(光学純度96%ee,684mg,
2.4mmol)を加え、40分攪拌した後、3時間か
けて0℃まで昇温した。塩酸処理、酢酸エチル抽出後、
シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル
=6/1)で精製して(2R,3R)−2−(4−メト
キシフェニル)−3−メチルノナン酸(293mg,収
率62%,anti:syn=>50:1,光学純度9
3%ee)を得た。ヘキサンから再結晶して光学純度は
98%eeのものを得た。 無色針状晶 融点119℃ [α]D 20−7.9゜(c=1.0,CHCl3) IR(KBr) 3160,2960,2930,28
50,1715,1660,1610,1510,12
50,1200,1170,1030,825,680
cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.67(d,J=6.
7Hz,3H),0.88(t,J=7.0Hz,3
H),1.10〜1.56(m,10H),2.09〜
2.22(m,1H),3.19(d,J=10.4H
z,1H),3.78(s,3H),6.84(d,J
=8.8Hz,2H),7.23(d,J=8.8H
z,2H),9.00〜12.5(broad,1H) MS m/z 278(M+,17),166(10
0) 元素分析:C17H26O3として 計算値:C,73.35;H,9.41% 実測値:C,73.13;H,9.35%
【0034】(実施例2)(2S,3S)−2−(4−
メトキシフェニル)−3−メチルヘキサン酸の合成
メトキシフェニル)−3−メチルヘキサン酸の合成
【0035】
【化15】
【0036】実施例1と同様な条件下、(S)−p−ト
ルエンスルホン酸1−メチルヘプチルに代えて、(R)
−p−トルエンスルホン酸1−メチルブチル(89%e
e)を用いて、(2S,3S)−2−(4−メトキシフ
ェニル)−3−メチルヘキサン酸(収率81%,ant
i:syn=25:1,光学純度89%ee)を得た。 無色柱状晶 融点89℃ [α]D 20−19.0゜(c=1.0,CHCl3) IR(KBr) 2960,2930,2840,26
60,1705,1610,1510,1465,14
10,1330,1255,1180,1035,95
5,830,735,700,590,420cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.67(d,J=
6.7Hz,3H),0.91(t,J=7.0Hz,
3H),1.10〜1.22(m,1H),1.23〜
1.37(m,1H),1.39〜1.54(m,2
H),2.10〜2.24(m,1H),3.20
(d,J=10.4Hz,1H),3.79(s,3
H),6.85(d,J=8.8Hz,2H),7.2
4(d,J=8.8Hz,2H),9.00〜12.0
(broad,1H) MS m/z 236(M+,29),166(10
0) 元素分析:C14H20O3として 計算値:C,71.16;H,8.53% 実測値:C,71.13;H,8.57%
ルエンスルホン酸1−メチルヘプチルに代えて、(R)
−p−トルエンスルホン酸1−メチルブチル(89%e
e)を用いて、(2S,3S)−2−(4−メトキシフ
ェニル)−3−メチルヘキサン酸(収率81%,ant
i:syn=25:1,光学純度89%ee)を得た。 無色柱状晶 融点89℃ [α]D 20−19.0゜(c=1.0,CHCl3) IR(KBr) 2960,2930,2840,26
60,1705,1610,1510,1465,14
10,1330,1255,1180,1035,95
5,830,735,700,590,420cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.67(d,J=
6.7Hz,3H),0.91(t,J=7.0Hz,
3H),1.10〜1.22(m,1H),1.23〜
1.37(m,1H),1.39〜1.54(m,2
H),2.10〜2.24(m,1H),3.20
(d,J=10.4Hz,1H),3.79(s,3
H),6.85(d,J=8.8Hz,2H),7.2
4(d,J=8.8Hz,2H),9.00〜12.0
(broad,1H) MS m/z 236(M+,29),166(10
0) 元素分析:C14H20O3として 計算値:C,71.16;H,8.53% 実測値:C,71.13;H,8.57%
【0037】(実施例3−8) (2R,3R)−2−
(4−メトキシフェニル)−3−メチルペンタン酸の合
成
(4−メトキシフェニル)−3−メチルペンタン酸の合
成
【0038】
【化16】
【0039】実施例1と同様な条件下、(S)−p−ト
ルエンスルホン酸1−メチルヘプチルに代えて、(S)
−p−トルエンスルホン酸1−メチルプロピル(94%
ee)を用いて、(2R,3R)−2−(4−メトキシ
フェニル)−3−メチルペンタン酸(収率77%,an
ti:syn=12:1,光学純度86%ee)を得
た。
ルエンスルホン酸1−メチルヘプチルに代えて、(S)
−p−トルエンスルホン酸1−メチルプロピル(94%
ee)を用いて、(2R,3R)−2−(4−メトキシ
フェニル)−3−メチルペンタン酸(収率77%,an
ti:syn=12:1,光学純度86%ee)を得
た。
【0040】無色柱状晶 融点102℃ [α]D 20−29.4゜(c=1.0,CHCl3) IR(KBr) 2960,2930,2837,17
10,1610,1510,1460,1250,11
80,1030,930,534cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.67(d,J=
6.7Hz,3H),0.95(t,J=7.4Hz,
3H),1.14〜1.30(m,1H),1.53〜
1.66(m,1H),2.04〜2.18(m,1
H),3.21(d,J=10.3Hz,1H),3.
79(s,3H),6.84(d,J=8.8Hz,2
H),7.24(d,J=8.8Hz,2H),9.0
0〜12.0(broad,1H) MS m/z 222(M+,41),166(10
0)
10,1610,1510,1460,1250,11
80,1030,930,534cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.67(d,J=
6.7Hz,3H),0.95(t,J=7.4Hz,
3H),1.14〜1.30(m,1H),1.53〜
1.66(m,1H),2.04〜2.18(m,1
H),3.21(d,J=10.3Hz,1H),3.
79(s,3H),6.84(d,J=8.8Hz,2
H),7.24(d,J=8.8Hz,2H),9.0
0〜12.0(broad,1H) MS m/z 222(M+,41),166(10
0)
【0041】さらに同様な条件下、溶媒を変え、2−
(4−メトキシフェニル)−3−メチルペンタン酸を得
た。結果を表1に示す。
(4−メトキシフェニル)−3−メチルペンタン酸を得
た。結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】(実施例9)(2R,3R)−2−(4−
ブロモフェニル)−3−メチルノナン酸の合成
ブロモフェニル)−3−メチルノナン酸の合成
【0044】
【化17】
【0045】ジイソプロピルアミン(534mg,5.
3mmol)のTHF(6ml)溶液に−78℃でブチ
ルリチウムの1.6Mヘキサン溶液(3.2ml,5.
1mmol)を加え、直ちに−40℃に昇温し40分間
攪拌した。さらに−78℃に冷却し4−ブロモフェニル
酢酸(438mg,2.0mmol)のTHF(5m
l)、HMPA(2ml)混合溶液を加え、30分間攪
拌した。これに(S)−p−トルエンスルホン酸1−メ
チルヘプチル(光学純度96%ee,684mg,2.
4mmol)を加え、40分攪拌した後、3時間かけて
0℃まで昇温した。塩酸処理、酢酸エチル抽出後、シリ
カゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=6
/1)で精製して(2R,3R)−2−(4−ブロモフ
ェニル)−3−メチルノナン酸(293mg,収率88
%,anti:syn=>50:1,光学純度96%e
e)を得た。 無色針状晶 融点114℃ [α]D 20−9.5゜(c=1.1,CHCl3) IR(KBr) 3160,2960,2930,28
50,1715,1665,1410,1200,11
70,880cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.67(d,J=
6.7Hz,3H),0.88(t,J=7.0Hz,
3H),1.10〜1.54(m,10H),2.10
〜2.23(m,1H),3.23(d,J=10.1
Hz,1H),7.20(d,J=8.5Hz,2
H),7.44(d,J=8.5Hz,2H),9.0
0〜12.0(broad,1H) MS m/z 328(M++2,8),326(M+,
8),216(99),214(100) 元素分析:C16H23BrO2として 計算値:C,58.72;H,7.08;Br,24.
42% 実測値:C,58.60;H,6.80;Br,24.
39%
3mmol)のTHF(6ml)溶液に−78℃でブチ
ルリチウムの1.6Mヘキサン溶液(3.2ml,5.
1mmol)を加え、直ちに−40℃に昇温し40分間
攪拌した。さらに−78℃に冷却し4−ブロモフェニル
酢酸(438mg,2.0mmol)のTHF(5m
l)、HMPA(2ml)混合溶液を加え、30分間攪
拌した。これに(S)−p−トルエンスルホン酸1−メ
チルヘプチル(光学純度96%ee,684mg,2.
4mmol)を加え、40分攪拌した後、3時間かけて
0℃まで昇温した。塩酸処理、酢酸エチル抽出後、シリ
カゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=6
/1)で精製して(2R,3R)−2−(4−ブロモフ
ェニル)−3−メチルノナン酸(293mg,収率88
%,anti:syn=>50:1,光学純度96%e
e)を得た。 無色針状晶 融点114℃ [α]D 20−9.5゜(c=1.1,CHCl3) IR(KBr) 3160,2960,2930,28
50,1715,1665,1410,1200,11
70,880cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.67(d,J=
6.7Hz,3H),0.88(t,J=7.0Hz,
3H),1.10〜1.54(m,10H),2.10
〜2.23(m,1H),3.23(d,J=10.1
Hz,1H),7.20(d,J=8.5Hz,2
H),7.44(d,J=8.5Hz,2H),9.0
0〜12.0(broad,1H) MS m/z 328(M++2,8),326(M+,
8),216(99),214(100) 元素分析:C16H23BrO2として 計算値:C,58.72;H,7.08;Br,24.
42% 実測値:C,58.60;H,6.80;Br,24.
39%
【0046】(実施例10)(2S,3S)−2−(4
−ブロモフェニル)−3−メチルヘキサン酸の合成
−ブロモフェニル)−3−メチルヘキサン酸の合成
【0047】
【化18】
【0048】実施例9と同様な条件下、(S)−p−ト
ルエンスルホン酸1−メチルヘプチルに代えて、(R)
−p−トルエンスルホン酸1−メチルブチル(89%e
e)を用いて、(2S,3S)−2−(4−ブロモフェ
ニル)−3−メチルヘキサン酸(収率65%,ant
i:syn=17:1,光学純度89%ee)を得た。 無色針状晶 融点114℃ [α]D 20+12.8゜(c=1.0,CHCl3) IR(KBr) 3180,2960,2930,26
80,1720,1665,1490,1410,11
95,1170,1010,890,420cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.67(d,J=
6.7Hz,3H),0.91(t,J=7.0Hz,
3H),1.10〜1.22(m,1H),1.25〜
1.38(m,1H),1.38〜1.56(m,2
H),2.11〜2.25(m,1H),3.23
(d,J=10.4Hz,1H),7.20(d,J=
8.4Hz,2H),7.45(d,J=8.4Hz,
2H),9.00〜12.0(broad,1H) MS m/z 286(M++2,11),284
(M+,12),29(100) 元素分析:C13H17BrO2として 計算値:C,54.75;H,6.01;Br,28.
02% 実測値:C,54.66;H,5.87;Br,27.
91%
ルエンスルホン酸1−メチルヘプチルに代えて、(R)
−p−トルエンスルホン酸1−メチルブチル(89%e
e)を用いて、(2S,3S)−2−(4−ブロモフェ
ニル)−3−メチルヘキサン酸(収率65%,ant
i:syn=17:1,光学純度89%ee)を得た。 無色針状晶 融点114℃ [α]D 20+12.8゜(c=1.0,CHCl3) IR(KBr) 3180,2960,2930,26
80,1720,1665,1490,1410,11
95,1170,1010,890,420cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.67(d,J=
6.7Hz,3H),0.91(t,J=7.0Hz,
3H),1.10〜1.22(m,1H),1.25〜
1.38(m,1H),1.38〜1.56(m,2
H),2.11〜2.25(m,1H),3.23
(d,J=10.4Hz,1H),7.20(d,J=
8.4Hz,2H),7.45(d,J=8.4Hz,
2H),9.00〜12.0(broad,1H) MS m/z 286(M++2,11),284
(M+,12),29(100) 元素分析:C13H17BrO2として 計算値:C,54.75;H,6.01;Br,28.
02% 実測値:C,54.66;H,5.87;Br,27.
91%
【0049】(実施例11)(2R,3R)−2−(4
−ブロモフェニル)−3−メチルペンタン酸の合成
−ブロモフェニル)−3−メチルペンタン酸の合成
【0050】
【化19】
【0051】実施例9と同様な条件下、(S)−p−ト
ルエンスルホン酸1−メチルヘプチルに代えて、(S)
−p−トルエンスルホン酸1−メチルプロピル(94%
ee)を用いて、(2R,3R)−2−(4−ブロモフ
ェニル)−3−メチルペンタン酸(収率63%,ant
i:syn=11:1,光学純度89%ee)を得た。 無色柱状晶 融点98℃ [α]D 20−27.5゜(c=1.0,CHCl3) IR(KBr) 3440,2970,2930,16
90,1490,1415,1210,1010,81
5,505cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.67(d,J=
6.7Hz,3H),0.95(t,J=7.4Hz,
3H),1.15〜1.29(m,1H),1.53〜
1.65(m,1H),2.05〜2.18(m,1
H),3.24(d,J=10.5Hz,1H),7.
20(d,J=8.5Hz,2H),7.41(d,J
=8.5Hz,2H),9.00〜12.0(broa
d,1H) MS m/z 272(M++2,6),270(M+,
7),29(100)
ルエンスルホン酸1−メチルヘプチルに代えて、(S)
−p−トルエンスルホン酸1−メチルプロピル(94%
ee)を用いて、(2R,3R)−2−(4−ブロモフ
ェニル)−3−メチルペンタン酸(収率63%,ant
i:syn=11:1,光学純度89%ee)を得た。 無色柱状晶 融点98℃ [α]D 20−27.5゜(c=1.0,CHCl3) IR(KBr) 3440,2970,2930,16
90,1490,1415,1210,1010,81
5,505cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.67(d,J=
6.7Hz,3H),0.95(t,J=7.4Hz,
3H),1.15〜1.29(m,1H),1.53〜
1.65(m,1H),2.05〜2.18(m,1
H),3.24(d,J=10.5Hz,1H),7.
20(d,J=8.5Hz,2H),7.41(d,J
=8.5Hz,2H),9.00〜12.0(broa
d,1H) MS m/z 272(M++2,6),270(M+,
7),29(100)
【0052】(実施例12)(2R,3R)−2−トラ
ンス−スチリル−3−メチルペンタン酸の合成
ンス−スチリル−3−メチルペンタン酸の合成
【0053】
【化20】
【0054】スチリル酢酸(163mg,1.0mmo
l)のTHF(4ml)−HMPA(1ml)混合溶液
に、−78℃でブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶
液,1.4ml,2.2mmol)を加え、30分攪拌
した。これに(S)−2−トシルオキシブタン(278
mg,1.2mmol)のTHF(1ml)溶液を加
え、3時間かけて徐々に反応温度を0℃まで上昇させ
た。反応液に2N塩酸(25ml)を加え、酢酸エチル
で抽出、硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
エステル=6:1)で精製して、(2R,3R)−2−
トランス−スチリル−3−メチルペンタン酸(137m
g、収率67%、anti:syn=8:1)を得た。 無色柱状晶 融点65−67℃ [α]D 20 −44.33(C= 1.0, CHCl3) IR (KBr) 2960,2920,1685,14
15,1280,1210, 70,760,695
cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.91( d,J=
6.9Hz,3H),0.91(t,J=7.2Hz,
3H),1.19(ddq,J=7.2,8.3and
14.9Hz,1H),1.42(ddq,J=4.
8,7.2and14.9Hz,1H),1.92(d
ddq,J=4.8,6.9,7.6and8.3H
z,1H),3.04(dd,J=7.6and9.7
Hz,1H),6.20(dd,J=15.9and
9.7Hz,1H),6.47(d,J=15.9H
z,1H),7.20−7.40(m,5H) MS m/z 218(M+, 26),162(10
0)
l)のTHF(4ml)−HMPA(1ml)混合溶液
に、−78℃でブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶
液,1.4ml,2.2mmol)を加え、30分攪拌
した。これに(S)−2−トシルオキシブタン(278
mg,1.2mmol)のTHF(1ml)溶液を加
え、3時間かけて徐々に反応温度を0℃まで上昇させ
た。反応液に2N塩酸(25ml)を加え、酢酸エチル
で抽出、硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
エステル=6:1)で精製して、(2R,3R)−2−
トランス−スチリル−3−メチルペンタン酸(137m
g、収率67%、anti:syn=8:1)を得た。 無色柱状晶 融点65−67℃ [α]D 20 −44.33(C= 1.0, CHCl3) IR (KBr) 2960,2920,1685,14
15,1280,1210, 70,760,695
cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.91( d,J=
6.9Hz,3H),0.91(t,J=7.2Hz,
3H),1.19(ddq,J=7.2,8.3and
14.9Hz,1H),1.42(ddq,J=4.
8,7.2and14.9Hz,1H),1.92(d
ddq,J=4.8,6.9,7.6and8.3H
z,1H),3.04(dd,J=7.6and9.7
Hz,1H),6.20(dd,J=15.9and
9.7Hz,1H),6.47(d,J=15.9H
z,1H),7.20−7.40(m,5H) MS m/z 218(M+, 26),162(10
0)
【0055】(実施例13)(1S,2S,3S,4
S)−1,4−ビス(4−メトキシフェニル)−2,3
−ジメチル−1,4−ブタンジカルボン酸および(1
S,2S,3S,4S)−1,4−ビス(4−メトキシ
フェニル)−2,3−ジメチル−1,4−ブタンジカル
ボン酸ジメチルの合成
S)−1,4−ビス(4−メトキシフェニル)−2,3
−ジメチル−1,4−ブタンジカルボン酸および(1
S,2S,3S,4S)−1,4−ビス(4−メトキシ
フェニル)−2,3−ジメチル−1,4−ブタンジカル
ボン酸ジメチルの合成
【0056】
【化21】
【0057】4−メトキシフェニル酢酸 (199m
g,1.2mmol)のTHF(4ml)−HMPA
(1ml)混合溶液に、−78℃でブチルリチウム
(1.6Mヘキサン溶液, 1.7ml,2.7mmo
l)を加え、30分攪拌した。これに(2R,3R)−
2,3−ジベンゼンスルフォニルオキシブタン(185
mg,0.5mmol)のTHF(1ml)溶液を加
え、3時間かけて徐々に反応温度を0℃まで上昇させ
た。2N塩酸(25ml)を加え、酢酸エチルで抽出、
硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、(1S,2S,3S,
4S)−1,4−ビス(4−メトキシフェニル)−2,
3−ジメチル−1,4−ブタンジカルボン酸粗生成物
た。これをクロロホルムーメタノールに溶解し、氷冷後
ジアゾメタンのエーテル溶液を加え30分攪拌した。反
応液に酢酸を加えた後、酢酸エチルエステルで抽出し
た。炭酸水素ナトリウム水溶液と食塩水で洗浄した後、
硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルエステ
ル = 9:1 )で精製して、(1S,2S,3S,4
S)−1,4−ビス(4−メトキシフェニル)−2,3
−ジメチル−1,4−ブタンジカルボン酸ジメチル(6
5mg、収率31%、(1S,2S,3S,4S):
(1S,2S,3S,4R)=>50:1)を得た。 無色柱状晶 融点214−215℃ [α]D 20 +2.37(C=0.9,CHCl3) IR(KBr)3450,2960,1730,161
0,1510,1250,1200,1180,116
0,1030cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.61(d,J=6.
9Hz,3H),2.34(m,2H),3.37
(d,J=11.2Hz,2H),3.71(s,3
H),3.79(s,3H),6.85(d,J=8.
8Hz,4H),7.26(d,J=8.8Hz,4
H) MS m/z 414(M+,1),179(100)
g,1.2mmol)のTHF(4ml)−HMPA
(1ml)混合溶液に、−78℃でブチルリチウム
(1.6Mヘキサン溶液, 1.7ml,2.7mmo
l)を加え、30分攪拌した。これに(2R,3R)−
2,3−ジベンゼンスルフォニルオキシブタン(185
mg,0.5mmol)のTHF(1ml)溶液を加
え、3時間かけて徐々に反応温度を0℃まで上昇させ
た。2N塩酸(25ml)を加え、酢酸エチルで抽出、
硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、(1S,2S,3S,
4S)−1,4−ビス(4−メトキシフェニル)−2,
3−ジメチル−1,4−ブタンジカルボン酸粗生成物
た。これをクロロホルムーメタノールに溶解し、氷冷後
ジアゾメタンのエーテル溶液を加え30分攪拌した。反
応液に酢酸を加えた後、酢酸エチルエステルで抽出し
た。炭酸水素ナトリウム水溶液と食塩水で洗浄した後、
硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルエステ
ル = 9:1 )で精製して、(1S,2S,3S,4
S)−1,4−ビス(4−メトキシフェニル)−2,3
−ジメチル−1,4−ブタンジカルボン酸ジメチル(6
5mg、収率31%、(1S,2S,3S,4S):
(1S,2S,3S,4R)=>50:1)を得た。 無色柱状晶 融点214−215℃ [α]D 20 +2.37(C=0.9,CHCl3) IR(KBr)3450,2960,1730,161
0,1510,1250,1200,1180,116
0,1030cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.61(d,J=6.
9Hz,3H),2.34(m,2H),3.37
(d,J=11.2Hz,2H),3.71(s,3
H),3.79(s,3H),6.85(d,J=8.
8Hz,4H),7.26(d,J=8.8Hz,4
H) MS m/z 414(M+,1),179(100)
【0058】(実施例14)(1S,2S,4S,5
S)−1,5−ビス(4−メトキシフェニル)−2,4
−ジメチル−1,4−ペンタンジカルボン酸および(1
S,2S,4S,5S)−1,5−ビス(4−メトキシ
フェニル)−2,4−ジメチル−1,4−ペンタンジカ
ルボン酸ジメチルの合成
S)−1,5−ビス(4−メトキシフェニル)−2,4
−ジメチル−1,4−ペンタンジカルボン酸および(1
S,2S,4S,5S)−1,5−ビス(4−メトキシ
フェニル)−2,4−ジメチル−1,4−ペンタンジカ
ルボン酸ジメチルの合成
【0059】
【化22】
【0060】実施例13と同様な条件下、(2R,3
R)−2,3−ジベンゼンスルフォニルオキシブタンに
代えて、(2R,4R)−2,4−ジベンゼンスルフォ
ニルオキシペンタンを用いて、(1S,2S,4S,5
S)−1,5−ビス(4−メトキシフェニル)−2,4
−ジメチル−1,4−ペンタンジカルボン酸を経て(1
S,2S,4S,5S)−1,5−ビス(4−メトキシ
フェニル)−2,4−ジメチル−1,4−ペンタンジカ
ルボン酸ジメチル(収率 43%、(1S,2S,4
S,5S):(1S,2S,4S,5R)=4:1)を
得た。 無色柱状晶 融点180−181℃ [α]D 20 +19.57(C=1.0,CHCl3) IR (KBr) 3450,2960,1730,16
10,1515,1250,1180,1160,10
30 cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ0.61(d,J=6.9
Hz,3H),2.34(m,2H), 3.37
(d,J=11.2Hz,2H),3.71(s,3
H),3.79(s,3H),6.85(d,J=8.
8Hz,4H),7.26(d,J=8.8Hz,4
H) MS m/z 428(M+,1),396(100) 元素分析:C25H32O6として 計算値:C,70.07;H,7.53% 実測値:C,77.05;H,7.66%
R)−2,3−ジベンゼンスルフォニルオキシブタンに
代えて、(2R,4R)−2,4−ジベンゼンスルフォ
ニルオキシペンタンを用いて、(1S,2S,4S,5
S)−1,5−ビス(4−メトキシフェニル)−2,4
−ジメチル−1,4−ペンタンジカルボン酸を経て(1
S,2S,4S,5S)−1,5−ビス(4−メトキシ
フェニル)−2,4−ジメチル−1,4−ペンタンジカ
ルボン酸ジメチル(収率 43%、(1S,2S,4
S,5S):(1S,2S,4S,5R)=4:1)を
得た。 無色柱状晶 融点180−181℃ [α]D 20 +19.57(C=1.0,CHCl3) IR (KBr) 3450,2960,1730,16
10,1515,1250,1180,1160,10
30 cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ0.61(d,J=6.9
Hz,3H),2.34(m,2H), 3.37
(d,J=11.2Hz,2H),3.71(s,3
H),3.79(s,3H),6.85(d,J=8.
8Hz,4H),7.26(d,J=8.8Hz,4
H) MS m/z 428(M+,1),396(100) 元素分析:C25H32O6として 計算値:C,70.07;H,7.53% 実測値:C,77.05;H,7.66%
【0061】(参考例1)2−(4−メトキシフェニ
ル)−3−メチルペンタン酸の合成
ル)−3−メチルペンタン酸の合成
【0062】
【化23】
【0063】実施例1と同様な条件下、(S)−p−ト
ルエンスルホン酸1−メチルヘプチルに代えて、2−ヨ
ードブチルを用いて、2−(4−メトキシフェニル)−
3−メチルペンタン酸を収率66%で得たが、ant
i:syn比は4:1にすぎなかった。
ルエンスルホン酸1−メチルヘプチルに代えて、2−ヨ
ードブチルを用いて、2−(4−メトキシフェニル)−
3−メチルペンタン酸を収率66%で得たが、ant
i:syn比は4:1にすぎなかった。
【0064】(参考例2)(3R)−2−(4−メトキ
シフェニル)−3−メチルノナンニトリルの合成
シフェニル)−3−メチルノナンニトリルの合成
【0065】
【化24】
【0066】4−メトキシフェニルアセトニトリル
(1.04g,7.0mmol)のTHF(20m
l)、HMPA(4ml)混合溶液に−78℃でブチル
リチウムの1.6Mヘキサン溶液(4.8ml,7.7
mmol)を加え30分攪拌した。これに(S)−p−
トルエンスルホン酸1−メチルヘプチル(640mg,
2.2mmol)を加え、−20℃まで昇温した。常法
に従い、後処理・精製して(2R,3R)および(2
S,3R)−2−(4−メトキシフェニル)−3−メチ
ルノナン酸約1:1混合物(収率70%)を得た。この
ようにアリール酢酸の代わりにアリールアセトニトリル
を用いると選択性がない。
(1.04g,7.0mmol)のTHF(20m
l)、HMPA(4ml)混合溶液に−78℃でブチル
リチウムの1.6Mヘキサン溶液(4.8ml,7.7
mmol)を加え30分攪拌した。これに(S)−p−
トルエンスルホン酸1−メチルヘプチル(640mg,
2.2mmol)を加え、−20℃まで昇温した。常法
に従い、後処理・精製して(2R,3R)および(2
S,3R)−2−(4−メトキシフェニル)−3−メチ
ルノナン酸約1:1混合物(収率70%)を得た。この
ようにアリール酢酸の代わりにアリールアセトニトリル
を用いると選択性がない。
【0067】(参考例3)2−トランス−スチリル−3
−メチルペンタン酸および4−フェニル−5−メチル−
2−ヘプテン酸の合成
−メチルペンタン酸および4−フェニル−5−メチル−
2−ヘプテン酸の合成
【0068】
【化25】
【0069】実施例12と同様な条件下、(S)−p−
トルエンスルホン酸1−メチルヘプチルに代えて、2−
ヨードブチルを用いたところ、2−トランス−スチリル
−3−メチルペンタン酸および4−フェニル−5−メチ
ル−2−ヘプテン酸の約1:1混合物を収率81%で得
た。
トルエンスルホン酸1−メチルヘプチルに代えて、2−
ヨードブチルを用いたところ、2−トランス−スチリル
−3−メチルペンタン酸および4−フェニル−5−メチ
ル−2−ヘプテン酸の約1:1混合物を収率81%で得
た。
【0070】(参考例4)(2R,3R)−2−(4−
メトキシフェニル)−3−メチルノナンニトリルの合成
メトキシフェニル)−3−メチルノナンニトリルの合成
【0071】
【化26】
【0072】(2R,3R)−2−(4−メトキシフェ
ニル)−3−メチルノナン酸(光学純度98%ee,1
03mg,0.4mmol)に五酸化リン(50g)、
エーテル(50ml)とクロロホルム(100ml)か
ら調製したPPE−クロロホルム溶液2.5mlを加
え、アンモニアガス雰囲気下、室温で3時間攪拌した。
さらにPPE−クロロホルム溶液2.5mlを加え、ア
ルゴン雰囲気下、3時間加熱還流した。反応液に飽和炭
酸水溶液を加え、酢酸エチル抽出後、シリカゲルクロマ
トグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/1)で精
製して(2R,3R)−2−(4−メトキシフェニル)
−3−メチルノナンニトリル(光学純度98%ee,9
00mg,収率94%)を無色油状物質として得た。 沸点143℃/0.07Torr [α]D 20+33.0゜(c=1.0,CHCl3) IR(KBr) 2930,2860,2240,16
10,1515,1465,1385,1305,12
50,1180,1035,830cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.87(d,J=
7.1Hz,3H),0.97(t,J=6.7Hz,
3H),1.11〜1.42(m,10H),1.86
〜1.99(m,1H),3.63(d,J=6.5H
z,1H),3.81(s,3H),6.89(d,J
=8.6Hz,2H),7.20(d,J=8.8H
z,2H) MS m/z 259(M+,8),147(100) 元素分析:C17H25NOとして 計算値:C,78.72;H,9.72;N,5.40
% 実測値:C,78.46;H,9.50;N,5.22
%
ニル)−3−メチルノナン酸(光学純度98%ee,1
03mg,0.4mmol)に五酸化リン(50g)、
エーテル(50ml)とクロロホルム(100ml)か
ら調製したPPE−クロロホルム溶液2.5mlを加
え、アンモニアガス雰囲気下、室温で3時間攪拌した。
さらにPPE−クロロホルム溶液2.5mlを加え、ア
ルゴン雰囲気下、3時間加熱還流した。反応液に飽和炭
酸水溶液を加え、酢酸エチル抽出後、シリカゲルクロマ
トグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/1)で精
製して(2R,3R)−2−(4−メトキシフェニル)
−3−メチルノナンニトリル(光学純度98%ee,9
00mg,収率94%)を無色油状物質として得た。 沸点143℃/0.07Torr [α]D 20+33.0゜(c=1.0,CHCl3) IR(KBr) 2930,2860,2240,16
10,1515,1465,1385,1305,12
50,1180,1035,830cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.87(d,J=
7.1Hz,3H),0.97(t,J=6.7Hz,
3H),1.11〜1.42(m,10H),1.86
〜1.99(m,1H),3.63(d,J=6.5H
z,1H),3.81(s,3H),6.89(d,J
=8.6Hz,2H),7.20(d,J=8.8H
z,2H) MS m/z 259(M+,8),147(100) 元素分析:C17H25NOとして 計算値:C,78.72;H,9.72;N,5.40
% 実測値:C,78.46;H,9.50;N,5.22
%
【0073】
【発明の効果】本発明によりこれまで立体選択的合成が
困難であった、光学活性−2−置換−3−メチルアルカ
ン酸およびその誘導体を容易に製造することができる。
困難であった、光学活性−2−置換−3−メチルアルカ
ン酸およびその誘導体を容易に製造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1は置換もしくは未置換のアリール基または
ビニル基を表わし、R2は置換もしくは未置換の炭素数
2以上のアルキル基を表わす。ただし、*もしくは**を
付した炭素は不斉炭素であって、それらの絶対配置はお
のおの独立にRまたはSである。)で表わされる2−置
換−3−メチルアルカン酸の製造方法であって、一般式
(II) 【化2】 (式中、R1は置換もしくは未置換のアリール基または
ビニル基を表わす。)で表わされる酢酸誘導体を非プロ
トン性有機溶媒中、強塩基と反応させてジアニオンと
し、次いで一般式(III) 【化3】 (式中、R2は置換もしくは未置換の炭素数2以上のア
ルキル基を表わし、R3は置換もしくは未置換の低級ア
ルキル基またはフェニル基を表わす。ただし、*を付し
た炭素は不斉炭素であって、その絶対配置はRまたはS
のいずれか一方である。)で表わされるスルホン酸エス
テルと反応させることを特徴とする方法。 - 【請求項2】 一般式(IV) 【化4】 (式中、R1は置換もしくは未置換のアリール基または
ビニル基を表わし、Xは単結合または炭素数1以上のア
ルキレン基を表わす。ただし、*もしくは**を付した炭
素は不斉炭素であって、それらの絶対配置はそれらの絶
対配置はおのおの独立にRまたはSである。)で表わさ
れる2−アリール−3−メチルアルカン酸の製造方法で
あって、一般式(II) 【化5】 (式中、R1は置換もしくは未置換のアリール基または
ビニル基を表わす。)で表わされる酢酸誘導体を非プロ
トン性有機溶媒中、強塩基と反応させてジアニオンと
し、次いで一般式(V) 【化6】 (式中、Xは単結合または炭素数1以上のアルキレン基
を表わし、R3は置換もしくは未置換の低級アルキル基
またはフェニル基を表わす。ただし、*を付した炭素は
不斉炭素であって、その絶対配置はRまたはSのいずれ
か一方である。)で表わされるジスルホン酸エステルと
反応させることを特徴とする方法。 - 【請求項3】 溶媒がエーテル系溶媒と非プロトン性極
性溶媒との混合溶媒であり、強塩基が有機リチウム化合
物または有機金属アミドである、請求項1または請求項
2記載の2−置換−3−メチルアルカン酸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5106394A JPH06306009A (ja) | 1993-02-26 | 1994-02-25 | 光学活性2−置換−3−メチルアルカン酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6143093 | 1993-02-26 | ||
JP5-61430 | 1993-02-26 | ||
JP5106394A JPH06306009A (ja) | 1993-02-26 | 1994-02-25 | 光学活性2−置換−3−メチルアルカン酸の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06306009A true JPH06306009A (ja) | 1994-11-01 |
Family
ID=26391590
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5106394A Pending JPH06306009A (ja) | 1993-02-26 | 1994-02-25 | 光学活性2−置換−3−メチルアルカン酸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06306009A (ja) |
-
1994
- 1994-02-25 JP JP5106394A patent/JPH06306009A/ja active Pending
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