JPH06305884A - 単結晶引上げ装置 - Google Patents
単結晶引上げ装置Info
- Publication number
- JPH06305884A JPH06305884A JP8893693A JP8893693A JPH06305884A JP H06305884 A JPH06305884 A JP H06305884A JP 8893693 A JP8893693 A JP 8893693A JP 8893693 A JP8893693 A JP 8893693A JP H06305884 A JPH06305884 A JP H06305884A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- single crystal
- shielding material
- pulling
- inert gas
- cooling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 遮蔽材自体により積極的に冷却機能を持たせ
るための手段を提供し、引上げ単結晶により大きい冷却
速度を得ること。 【構成】 単結晶引上げ域の外周に遮蔽材を配置した単
結晶引上げ装置において、同遮蔽材の上部外面にArの
ような不活性ガス導入口を設け、内面に単結晶引上げ域
に指向する噴出口を設けた単結晶引上げ装置である。遮
蔽材の内周面に上方から導入して、SiO,CO等の有
害ガスをメルト域から除去する不活性ガスを遮蔽材自体
の冷却に利用するもので、これによって、単に輻射熱の
遮断という機能に加えて、それ自体が結晶を冷却する機
能が付加され、単結晶の引上げ速度を増大して生産性を
上げることができる。
るための手段を提供し、引上げ単結晶により大きい冷却
速度を得ること。 【構成】 単結晶引上げ域の外周に遮蔽材を配置した単
結晶引上げ装置において、同遮蔽材の上部外面にArの
ような不活性ガス導入口を設け、内面に単結晶引上げ域
に指向する噴出口を設けた単結晶引上げ装置である。遮
蔽材の内周面に上方から導入して、SiO,CO等の有
害ガスをメルト域から除去する不活性ガスを遮蔽材自体
の冷却に利用するもので、これによって、単に輻射熱の
遮断という機能に加えて、それ自体が結晶を冷却する機
能が付加され、単結晶の引上げ速度を増大して生産性を
上げることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下方に向かって縮径さ
れた円錐台形をなす遮蔽板を設けた単結晶引上げ装置に
関する。
れた円錐台形をなす遮蔽板を設けた単結晶引上げ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】特公昭57−40119号公報には、チ
ョクラルスキー法によるSi単結晶の引上げ装置におい
て、るつぼ,ヒーター,メルト等からの輻射熱を遮断し
て単結晶の引上げ方向の温度勾配を大きくするために、
単結晶の引上げ域に下方に向かって縮径された円錐台形
をなす遮蔽材を設け、さらに、欠陥発生の原因となるメ
ルトとるつぼとの反応によって生じるSiOと、それと
黒鉛部材との反応によって生じるCOのメルト上の還流
を防止するために、この円錐状遮蔽材内を不活性ガスを
還流させることが開示されている。
ョクラルスキー法によるSi単結晶の引上げ装置におい
て、るつぼ,ヒーター,メルト等からの輻射熱を遮断し
て単結晶の引上げ方向の温度勾配を大きくするために、
単結晶の引上げ域に下方に向かって縮径された円錐台形
をなす遮蔽材を設け、さらに、欠陥発生の原因となるメ
ルトとるつぼとの反応によって生じるSiOと、それと
黒鉛部材との反応によって生じるCOのメルト上の還流
を防止するために、この円錐状遮蔽材内を不活性ガスを
還流させることが開示されている。
【0003】また、特開昭63−315589号公報に
は、かかる遮蔽材を断熱構造として輻射熱の遮断効率を
上げ、結晶の冷却速度を速めて欠陥のない単結晶を得る
ことが開示されている。
は、かかる遮蔽材を断熱構造として輻射熱の遮断効率を
上げ、結晶の冷却速度を速めて欠陥のない単結晶を得る
ことが開示されている。
【0004】しかしながら、かかる従来の遮蔽材では輻
射熱の遮断は十分ではなくより完全な結晶を得るために
は引上げ単結晶の冷却速度をさらに大きくする必要があ
る。さらに、特開平4−209789号公報には、漏斗
型のガス供給部材をメルト界面近傍に設け、そこから不
活性ガスを成長単結晶の基部に直接吹付けることによ
り、単結晶中の酸素濃度を低く抑えることが開示されて
いる。しかしながらこの方式では、不活性ガスが漏斗型
のガス供給部材を通過する間に温度が上昇し、引上げ単
結晶に対する冷却能が低下し、成長単結晶の温度勾配の
大幅な増大は期待できない。
射熱の遮断は十分ではなくより完全な結晶を得るために
は引上げ単結晶の冷却速度をさらに大きくする必要があ
る。さらに、特開平4−209789号公報には、漏斗
型のガス供給部材をメルト界面近傍に設け、そこから不
活性ガスを成長単結晶の基部に直接吹付けることによ
り、単結晶中の酸素濃度を低く抑えることが開示されて
いる。しかしながらこの方式では、不活性ガスが漏斗型
のガス供給部材を通過する間に温度が上昇し、引上げ単
結晶に対する冷却能が低下し、成長単結晶の温度勾配の
大幅な増大は期待できない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、遮蔽
材自体により積極的に冷却機能を持たせるための手段を
提供し、引上げ単結晶により大きい冷却速度を得ること
にある。
材自体により積極的に冷却機能を持たせるための手段を
提供し、引上げ単結晶により大きい冷却速度を得ること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、単結晶引上げ
域の外周に遮蔽材を配置した単結晶引上げ装置におい
て、同遮蔽材の上部外面に不活性ガス導入口を設け、内
面に、凝固界面と引上げた単結晶自体も含めて単結晶引
上げ域に指向する不活性ガス噴出口を設けた単結晶引上
げ装置である。
域の外周に遮蔽材を配置した単結晶引上げ装置におい
て、同遮蔽材の上部外面に不活性ガス導入口を設け、内
面に、凝固界面と引上げた単結晶自体も含めて単結晶引
上げ域に指向する不活性ガス噴出口を設けた単結晶引上
げ装置である。
【0007】遮蔽材の内面に開口する不活性ガス噴出口
を数段に設け、単結晶への冷却速度を任意に調整するこ
とが可能である。
を数段に設け、単結晶への冷却速度を任意に調整するこ
とが可能である。
【0008】また、導入された不活性ガスによる冷却能
を高めるために、遮蔽材の内部に通気性の多孔質層を形
成し、不活性ガスの滞留時間を長くすることが望まし
い。
を高めるために、遮蔽材の内部に通気性の多孔質層を形
成し、不活性ガスの滞留時間を長くすることが望まし
い。
【0009】ガス噴出口としてはノズル状,スリット状
の何れにも形成できるが、引上げ域に指向するものがよ
い。
の何れにも形成できるが、引上げ域に指向するものがよ
い。
【0010】
【作用】遮蔽材の内周面に上方から導入して、SiO,
CO等の有害ガスをメルト域から除去する不活性ガスを
遮蔽材の冷却に利用するもので、これによって、単に輻
射熱の遮断という遮蔽材の機能に加えて、熱遮蔽材自体
及び引上げ単結晶を冷却する機能が付加される。熱遮蔽
材自体を冷却するため、結晶からの熱を放射伝熱により
熱遮蔽体へ逃がすことにより結晶冷却を促進させて引上
げ速度を向上できる。
CO等の有害ガスをメルト域から除去する不活性ガスを
遮蔽材の冷却に利用するもので、これによって、単に輻
射熱の遮断という遮蔽材の機能に加えて、熱遮蔽材自体
及び引上げ単結晶を冷却する機能が付加される。熱遮蔽
材自体を冷却するため、結晶からの熱を放射伝熱により
熱遮蔽体へ逃がすことにより結晶冷却を促進させて引上
げ速度を向上できる。
【0011】さらに、不活性ガスを直接結晶に当てるこ
とにより、結晶冷却をさらに促進すると共に、不活性ガ
ス流量を可変にすることによって、結晶のトップ,ボト
ム差を解消する。
とにより、結晶冷却をさらに促進すると共に、不活性ガ
ス流量を可変にすることによって、結晶のトップ,ボト
ム差を解消する。
【0012】
【実施例】図1は本発明に係る遮蔽材1を設けた単結晶
引上げ装置10の実施例を示す。同図において、2はS
iメルトMを収納したるつぼを示し、3は加熱板、4は
保熱材を示す。遮蔽材1の上方外面に設けられた導入管
5から、Arガスを導入し、内面に数段に配置された噴
出管6から、単結晶の引上げ域を含めて噴出し、メルト
上方から有害なSiOガス,COガスを系外に排出す
る。
引上げ装置10の実施例を示す。同図において、2はS
iメルトMを収納したるつぼを示し、3は加熱板、4は
保熱材を示す。遮蔽材1の上方外面に設けられた導入管
5から、Arガスを導入し、内面に数段に配置された噴
出管6から、単結晶の引上げ域を含めて噴出し、メルト
上方から有害なSiOガス,COガスを系外に排出す
る。
【0013】図2は、遮蔽材1の垂直断面構造を示すも
ので、黒鉛からなる外殻7の内部に、通気性多孔質材8
が配置されており、導入管5から導入されたArガスは
遮蔽材1を均一に回り、複数段に配置された噴出管6か
ら内方に噴出して、Arガス流雰囲気を形成するように
されている。この通気性多孔質材8に代わって、螺旋状
の通気路を設けることもできる。
ので、黒鉛からなる外殻7の内部に、通気性多孔質材8
が配置されており、導入管5から導入されたArガスは
遮蔽材1を均一に回り、複数段に配置された噴出管6か
ら内方に噴出して、Arガス流雰囲気を形成するように
されている。この通気性多孔質材8に代わって、螺旋状
の通気路を設けることもできる。
【0014】複数段に設置された噴出管6は、引上げ単
結晶Cに直接指向し、不活性ガスを単結晶表面に垂直に
当てることにより、結晶冷却を促進させることもできる
が、噴出管6の噴出方向を単結晶外周面の接線方向に指
向せしめ、結晶の冷却を更に促進させることができる。
また、最下端に設置された噴出管は、引上げ単結晶下端
の凝固界面近傍に直接指向させることにより、単結晶の
冷却と共に、メルト表面に形成されるSiOのような有
害物質の除去を促進する構造とすることもできる。
結晶Cに直接指向し、不活性ガスを単結晶表面に垂直に
当てることにより、結晶冷却を促進させることもできる
が、噴出管6の噴出方向を単結晶外周面の接線方向に指
向せしめ、結晶の冷却を更に促進させることができる。
また、最下端に設置された噴出管は、引上げ単結晶下端
の凝固界面近傍に直接指向させることにより、単結晶の
冷却と共に、メルト表面に形成されるSiOのような有
害物質の除去を促進する構造とすることもできる。
【0015】このように、本発明の遮蔽材は、加熱雰囲
気を遮断するのに留まらず、不活性ガスによって冷却さ
れるものであるので、引上げ単結晶により大きい冷却速
度を形成し、引上げ速度を速くして生産性を向上するこ
とができる。
気を遮断するのに留まらず、不活性ガスによって冷却さ
れるものであるので、引上げ単結晶により大きい冷却速
度を形成し、引上げ速度を速くして生産性を向上するこ
とができる。
【0016】
【発明の効果】本発明によって、以下の効果を奏するこ
とができる。
とができる。
【0017】(1)熱遮蔽体内に不活性ガスを流すこと
により、熱遮蔽体を効果的に冷却し、結晶からの熱を放
射伝熱により熱遮蔽体へ逃すことにより、結晶冷却を促
進する。
により、熱遮蔽体を効果的に冷却し、結晶からの熱を放
射伝熱により熱遮蔽体へ逃すことにより、結晶冷却を促
進する。
【0018】(2)ガスを直接結晶に当てることによ
り、結晶冷却を促進するので、引上げ速度をさらに向上
し、生産性を上げることができる。
り、結晶冷却を促進するので、引上げ速度をさらに向上
し、生産性を上げることができる。
【0019】(3)不活性ガスの流量を可変にすること
によって、結晶のトップとボトムとの差を解消できる。
によって、結晶のトップとボトムとの差を解消できる。
【図1】 本発明の実施例を示すもので、冷却能を有す
る遮蔽材を配置した引上げ装置の概要を示す。
る遮蔽材を配置した引上げ装置の概要を示す。
【図2】 遮蔽材の断面構造を示す。
1 遮蔽材 2 るつぼ 3 加
熱板 4 保熱材 5 不活性ガス導入管 6 不
活性ガス噴出管 7 外殻 8 通気性多孔質材 10
単結晶引上げ装置 M メルト C 単結晶
熱板 4 保熱材 5 不活性ガス導入管 6 不
活性ガス噴出管 7 外殻 8 通気性多孔質材 10
単結晶引上げ装置 M メルト C 単結晶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芳賀 博世 山口県光市大字島田3434番地 新日本製鐵 株式会社光製鐵所内 (72)発明者 津森 泰生 山口県光市大字島田3434番地 新日本製鐵 株式会社光製鐵所内 (72)発明者 大久保 正道 山口県光市大字島田3434番地 ニッテツ電 子株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 単結晶引上げ域の外周に遮蔽材を配置し
た単結晶引上げ装置において、同遮蔽材の上部外面に不
活性ガス導入口を設け、内面に単結晶引上げ域に指向す
る不活性ガス噴出口を設けた単結晶引上げ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8893693A JPH06305884A (ja) | 1993-04-15 | 1993-04-15 | 単結晶引上げ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8893693A JPH06305884A (ja) | 1993-04-15 | 1993-04-15 | 単結晶引上げ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06305884A true JPH06305884A (ja) | 1994-11-01 |
Family
ID=13956780
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8893693A Pending JPH06305884A (ja) | 1993-04-15 | 1993-04-15 | 単結晶引上げ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06305884A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6579362B2 (en) * | 2001-03-23 | 2003-06-17 | Memc Electronic Materials, Inc. | Heat shield assembly for crystal puller |
-
1993
- 1993-04-15 JP JP8893693A patent/JPH06305884A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6579362B2 (en) * | 2001-03-23 | 2003-06-17 | Memc Electronic Materials, Inc. | Heat shield assembly for crystal puller |
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