JPH06305145A - サーマルインクジェットヘッド - Google Patents

サーマルインクジェットヘッド

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JPH06305145A
JPH06305145A JP10065293A JP10065293A JPH06305145A JP H06305145 A JPH06305145 A JP H06305145A JP 10065293 A JP10065293 A JP 10065293A JP 10065293 A JP10065293 A JP 10065293A JP H06305145 A JPH06305145 A JP H06305145A
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JP
Japan
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groove
flow path
substrate
plane
wafer
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JP10065293A
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English (en)
Inventor
Takuro Sekiya
卓朗 関谷
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的に脆い性質を持つ単結晶シリコンウエ
ハにより流路基板を作製する場合において、流路用溝が
破損しない強度を確保すること。 【構成】 蓄熱層と発熱層とこの発熱層に通電するため
の電極と保護層とを形成した発熱体基板に対して積層さ
せる流路基板3を、(100)面に切出された単結晶シ
リコンウエハによるものとし、その(100)面に異方
性エッチングにより2つの(111)面よりなる断面V
字状に流路用溝6を形成するとともに、その厚さtをこ
れらの流路用溝6の深さhの10倍以上とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ノンインパクト記録用
ヘッドの一つである発熱体基板と流路基板とを積層させ
たヘッド構造のサーマルインクジェットヘッドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ノンインパクト記録法は、記録時におけ
る騒音の発生が無視し得る程度に極めて小さいという点
において、関心の高い記録法とされている。中でも、高
速記録が可能で、特別な定着処理を必要とせず所謂普通
紙に記録を行うことが可能な、所謂インクジェット記録
法は極めて有力な記録法である。そこで、従来において
もインクジェット記録法に関して様々な方式が提案さ
れ、種々の改良も加えられ、現に商品化されているもの
や、実用化に向けて開発段階のものもある。
【0003】このようなインクジェット記録法は、所謂
インクと称される記録液体の小滴(droplet)を飛翔させ
て普通紙などの記録媒体に付着させて記録を行うもので
ある。その一例として、例えば本出願人提案による特公
昭56−9429号公報に示されるようなものがある。
これは、要約すれば、液室内のインクを加熱して気泡を
発生させることでインクに圧力上昇を生じさせ、微細な
毛細管ノズルからインクを飛び出させて記録するように
したものである。
【0004】その後、このようなインク飛翔原理を利用
して多くの提案がなされている。これらの提案の中で、
例えば特開平2−67140号公報に示されるような流
路基板の製法が本出願人により提案されている。これ
は、単結晶シリコン(Si)の異方性エッチングを利用
したV字溝を流路とするようにしたものである。このよ
うに形成されるインク流路は、V字溝の両側2面を形成
する面が(111)面となり、単結晶の精度で形成で
き、かつ、その面も非常に滑らかとなるため、インクジ
ェットの流路として考えた場合、非常に都合のよいもの
となる。
【0005】一方、従来より単結晶Siの異方性エッチ
ングにより角錐状(断面矩形状)の窪みを形成し、その
先端が吐出ノズルとなるような、所謂シリコンノズルを
作製する方法も、例えば特開昭50−144338号公
報、特開昭51−84641号公報、特開昭51−87
924号公報等により広く知られている。この際、ノズ
ル先端部が鋭角であり、非常に壊れやすいため、SiO
2 膜、Au膜などによって保護することもよく知られて
いる。これらは、(100)面から異方性エッチングを
行うことによって、角錐状の窪みを形成する方法に関す
るものであり、<100>軸方向にインクが噴射する構
成とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、V字状溝に
よる場合も角錐状溝による場合も、流路基板が単結晶基
板を材料としているため、ヘッド作製途中でこれらの流
路が破損してしまうことが多々有り、歩留まり上、改善
が要望されている。特に、前者のように、V字状溝によ
り流路を形成し、<110>軸方向にインクを流す方式
のものについては、未だ、研究が不十分であり、その破
損を生ずる形態ないしは破損に対する防止策については
不十分なものとなっている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、蓄熱層と発熱層とこの発熱層に通電するための電極
と保護層とを形成した発熱体基板と、(100)面に切
出された単結晶シリコンウエハの前記(100)面上に
異方性エッチングにより2つの(111)面よりなる断
面V字状に形成した流路用溝を有してこの溝面を発熱面
に相対させて前記発熱体基板上に積層させたこれらの流
路用溝の深さの10倍以上の厚さの流路基板とにより構
成した。
【0008】一方、請求項2記載の発明では、蓄熱層と
発熱層とこの発熱層に通電するための電極と保護層とを
形成した発熱体基板と、(110)面に切出された単結
晶シリコンウエハの前記(110)面に異方性エッチン
グにより2つの(111)面が前記(110)面に対し
て垂直となる断面矩形状に形成した流路用溝を有してこ
の溝面を発熱面に相対させて前記発熱体基板上に積層さ
せたこれらの流路用溝の対角線長さの10倍以上の厚さ
の流路基板とにより構成した。
【0009】これらの発明において、請求項3記載の発
明では、溝内部の角部に1μm以上の厚さのSiO2
を有する流路用溝とした。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明においては、単結晶シリコ
ンウエハの異方性エッチングにより断面V字状の流路用
溝を形成した流路基板の厚さを、これらの流路用溝の深
さの10倍以上とし、請求項2記載の発明においては、
単結晶シリコンウエハの異方性エッチングにより断面矩
形状の流路用溝を形成した流路基板の厚さを、これらの
流路用溝の対角線長さの10倍以上としたので、単結晶
シリコンウエハを使用しても必要な強度を確保でき、流
路用溝を破損させることなくヘッド作製を行えるものと
なり、歩留まりが向上する。
【0011】これらの発明において、請求項3記載の発
明においては、断面V字状の流路用溝や断面矩形状の流
路用溝の内部の角部に1μm以上の厚さのSiO2 膜を
形成することで、角部に丸みを持たせることができ、こ
れにより、角部への応力集中を緩和でき、長期使用環境
においても流路を破損から保護し得るものとなる。
【0012】
【実施例】請求項1記載の発明の一実施例を図1ないし
図7に基づいて説明する。まず、本実施例のサーマルイ
ンクジェットヘッドの構成及び動作原理を図2ないし図
3を参照して説明する。このヘッドチップ1は図2に示
すように発熱体基板2上に流路基板3を積層させたもの
である。ここに、流路基板3には表裏に貫通したインク
流入口4が形成されているとともに、ノズル5を形成す
るための流路用溝6が複数本形成されている。前記イン
ク流入口4はこれらの流路用溝6に連なったインク供給
室領域に連通している。また、発熱体基板2上には図3
に示すように各ノズル5(流路用溝6)に対応してエネ
ルギー作用部を構成する発熱体(ヒータ)8が複数個形
成され、各々個別に制御電極9に接続されているととも
に共通電極10に共通接続されている。これらの電極
9,10の一端は発熱体基板2の端部まで引出され、駆
動信号導入部となるボンディングパッド部11とされて
いる。ここに、発熱体基板2の発熱面上に流路基板3の
溝面側を相対させて積層接合することにより、流路用溝
6及びインク供給室領域は閉じられた状態となり、先端
にノズル5を有するインク流路とインク供給室7とが形
成される。
【0013】このようなヘッドチップ1において、サー
マルインクジェットによるインク噴射は図4に示すよう
なプロセスにより行われる。まず、定常状態では同図
(a)に示すような状態にあり、ノズル5先端のオリフ
ィス面でインク14の表面張力と外圧とが平衡状態にあ
る。ついで、ヒータ8が加熱され、その表面温度が急上
昇し隣接インク層に沸騰現象が起きるまで加熱されると
同図(b)に示すように、微小な気泡15が点在する状
態となる。さらに、ヒータ8全面で急激に加熱された隣
接インク層が瞬時に気化し、沸騰膜を作り、同図(c)
に示すように気泡15が成長する。この時、ノズル5内
の圧力は、気泡15の成長した分だけ上昇し、オリフィ
ス面での外圧とのバランスが崩れ、オリフィスよりイン
ク柱16が成長し始める。同図(d)は気泡15が最大
に成長した状態を示し、オリフィス面より気泡15の体
積に相当する分のインク14が押出される。この時、ヒ
ータ8には既に電流が流れていない状態にあり、ヒータ
8の表面温度は降下しつつある。気泡15の体積の最大
値は電気パルス印加のタイミングよりやや遅れたものと
なる。やがて、気泡15はインク14などにより冷却さ
れて同図(e)に示すように収縮し始める。インク柱1
6の先端部では押出された速度を保ちつつ前進し、後端
部では気泡15の収縮に伴うインク流路の内圧の減少に
よってオリフィス面からインク流路内にインク14が逆
流し、インク柱16基部にくびれが生ずる。その後、同
図(f)に示すように気泡15がさらに収縮し、ヒータ
8面にインク14が接し、ヒータ8面がさらに冷却され
る。オリフィス面では外圧がインク流路内圧より高い状
態になるため、メニスカスが大きくインク流路内に入り
込んでくる。インク柱16の先端部は液滴17となって
記録紙(図示せず)の方向へ5〜10m/secの速度で飛
翔する。その後、同図(g)に示すように毛細管現象に
よりオリフィスにインク14が再び供給(リフィル)さ
れて同図(a)の定常状態に戻る過程で、気泡15は完
全に消滅する。
【0014】ついで、このようなヘッドチップ1を構成
する発熱体基板2、流路基板3等について詳細に説明す
る。まず、発熱体基板2について説明する。この発熱体
基板2用の基板としては、アルミナセラミックス、ガラ
ス、Siウエハなどが用いられる。アルミナセラミック
スの場合には、蓄熱層としてグレーズ層を設けたものが
用いられる。或いは、スパッタリング等の技術によって
SiO2 を数μmの厚さで形成したアルミナセラミック
ス板としてもよい。ガラスの場合、熱伝導率が低いため
ガラスそれ自体が蓄熱作用を持つので、蓄熱層を別個に
設ける必要はない。Siウエハの場合、材料の入手が容
易であり(半導体プロセス分野で大量に出回ってい
る)、各種の半導体プロセス装置を利用でき、量産性が
高く都合がよい。
【0015】本実施例の発熱体基板2には、例えば、S
iウエハが用いられ、Siウエハ上にヒータ8等が形成
されることになる。このSiウエハは例えば拡散炉中で
2,H2O のガスを流しながら、800〜1000℃
の高温にさらされ、表面に熱酸化膜SiO2 を1〜2μ
m成長させる。この熱酸化膜SiO2 は図5に示すよう
に蓄熱層21として働き、後述するように発熱体で発生
した熱が発熱体基板2側に逃げないようにすることで、
インク方向に効率よく熱が伝わるようにするためのもの
である。この蓄熱層21上にはヒータ8となる発熱層2
2が形成される。この発熱層22を構成する材料として
は、タンタル‐SiO2 の混合物、窒化タンタル、ニク
ロム、銀‐パラジウム合金、シリコン半導体、或いは、
ハフニウム、ランタン、ジルコニウム、チタン、タンタ
ル、タングステン、モリブデン、ニオブ、クロム、バナ
ジウム等の金属の硼化物が有用である。金属の硼化物
中、特に優れているものは、硼化ハフニウムであり、以
下、硼化ジルコニウム、硼化ランタン、硼化タンタル、
硼化バナジウム、硼化ニオブの順となる。発熱層22は
このような材料を用いて、電子ビーム蒸着法やスパッタ
リング法などの手法により形成される。発熱層22の膜
厚としては、単位時間当りの発熱量が所望通りとなるよ
うに、その面積、材料及び熱作用部分の形状及び大き
さ、さらには、実際面での消費電力等によって決定され
るが、通常、0.001〜0.5μm、より好ましくは
0.01〜1μmとされる。本実施例では、その一例と
してHfB2 (硼化ハフニム)を材料として2000Å
の膜厚にスパッタリング形成されている。
【0016】電極9,10を構成する材料としては、通
常使用されている電極材料の多くのものを使用し得る。
具体的には、例えばAl,Ag,Au,Pt,Cu等が
挙げられ、これらを使用して蒸着等の手法により発熱層
22上の所定位置に所定の大きさ、形状、膜厚で形成さ
れる。本実施例では、例えばAlを用い、スパッタリン
グ法により膜厚1.4μmの電極9,10を形成した。
【0017】ついで、これらの発熱層22や電極9,1
0上には保護層23が形成される。この保護層23に要
求される特性は、ヒータ8部分で発生した熱をインクに
効率よく伝達することを妨げず、かつ、ヒータ8をイン
クから保護し得ることである。よって、この保護層23
を構成する材料としては、例えば酸化シリコン、窒化シ
リコン、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化タ
ンタル、酸化ジルコニウム等がよい。これらを材料とし
て、電子ビーム蒸着法やスパッタリング法により保護層
23が形成される。また、炭化珪素、酸化アルミニウム
等のセラミックス材料を用いてもよい。保護層23の膜
厚としては、通常、0.01〜10μmとされるが、好
ましくは、0.1〜5μm、最適には0.1〜3μm程
度とするのがよい。本実施例では、SiO2 膜としてス
パッタリング法により1.2μmの膜厚に形成した。
【0018】さらに、保護層23上に耐キャビテーショ
ン保護層24が形成されている。この保護層24は発熱
体領域を気泡発生によるキャビテーション破壊から保護
するためのものであり、例えば、Taをスパッタリング
法により4000Åの膜厚に形成される。さらに、その
上部には、電極9,10対応位置に位置させて膜厚2μ
mのResin層が電極保護層25として形成されている。
【0019】次に、流路基板3について説明する。この
流路基板3は単結晶Siウエハ、より具体的には、図1
(a)に示すように(100)面の結晶方位に切出され
たSiウエハが用いられる。この単結晶Siウエハは図
におけるX軸とY軸とが互いに直交する<110>とな
るように選定され、かつ、X‐Y軸面(上下面)が単結
晶の(100)面となるように選定されている。このよ
うにすると、単結晶の(111)面はY軸に平行で、か
つ、X‐Y軸面に対して約54.7°の角度で交わるこ
とになる。流路基板3に形成される流路用溝6は断面V
字状とされるが、このV字状溝はその2つの傾斜面が各
々(111)面で構成されている。(111)面は他の
結晶面に比べ水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ヒト
ラジンのようなアルカリ系溶液によるエッチング速度が
極めて遅く、(100)面をアルカリ系溶液でエッチン
グすると、(111)面で規制されたV字状溝を流路用
溝6として得ることができる。このようなV字状溝の上
部の幅はフォトエッチングの際のフォトレジストの間隔
で定まり、極めて精度の高いものとなる。また、V字状
溝の深さは(100)面と(111)面とのなす角度
(約54.7°)と上面の幅とで定まるので、これも極
めて精度の高いものとなる。さらには、エッチングによ
って現れた(111)面は極めて平滑で直線性のよいも
のとなる。
【0020】ここに、このような単結晶Siウエハを用
いて、異方性フォトエッチング法により断面V字状の流
路用溝6を形成する方法について、図6を参照して説明
する。まず、図1(a)で説明したような結晶方位面で
切出された単結晶Siからなる流路基板3用のウエハを
用意する。図6(a)に示す状態では、紙面に対して垂
直方向が<110>軸、この基板3の上下面が(10
0)面となる。このような基板3を、例えば800〜1
200℃程度の水蒸気雰囲気中に置き、表面全面に熱酸
化膜26を形成する。熱酸化膜26の膜厚はエッチング
深さの0.3%程度あれば十分である。ついで、同図
(b)に示すように、熱酸化膜26の上面全面に周知の
方法でフォトレジストを塗布し、これを写真乾板を用い
て露光し、現像を行い、フォトレジストパターン27を
得る。ついで、同図(c)に示すように、このフォトレ
ジストパターン27により露出している部分の熱酸化膜
26をフッ酸水溶液等により除去し、シリコンの露出部
3aを得て、その後、フォトレジストパターン27を取
り去る。このような状態にある基板3を、例えば5〜4
0%,80℃の水酸化カリウム溶液中においてエッチン
グする。これにより露出部3aのエッチングが進行する
が、(111)面のエッチング進行速度は(100)面
におけるエッチング進行速度の0.3〜0.4%程度で
あるため、異方性エッチングとなり、露出部3aの各溝
部からは基板3の上面(前述したように、(100)面
である)に対し、tan~1√2(約54.7°)の角度を
なす(111)面が現れる。結局、エッチングにより形
成される流路用溝6の溝形状は同図(d)に示すように
台形状となる。さらにエッチングを進めると、流路用溝
6は同図(e)に示すように、2つの(111)面によ
って規制されたV字状溝となる。
【0021】このようなV字状溝の精度について考察す
ると、まず、熱酸化膜26端部の下溝における、いわゆ
るアンダカットは極めて小さく、純度の高い水酸化ナト
リウムを使用した場合、(100)面のエッチング深さ
の0.2%程度でしかない。従って、V字状溝の幅
(W)は、フォトマスクの誤差を考慮に入れても±5μ
m程度の精度とすることができる。また、V字状溝の底
部がなす角度は(111)面同士がなす角度(約70.
6°)で決定される。V字形の深さ(d)はW/√2と
なる。
【0022】最後に、同図(f)に示すように、エッチ
ングマスクに使用した熱酸化膜26をフッ酸水溶液等に
より除去することによりV字状溝形状なる流路用溝6が
形成された単結晶Siのみによる流路基板3となる。
【0023】このように異方性エッチングによりV字状
溝形状で形成された流路用溝6を有する流路基板3は、
前述したようにヒータ8等が形成された発熱体基板2上
に、接合又は圧接されて積層状態とされる。ここに、積
層されたこれらの基板2,3について、ヒータ8部分か
ら少し下流(100〜200μm程度)の領域におい
て、流路(流路用溝6)に対してほぼ垂直方向にダイシ
ングソーによって切断することによりインク吐出用のノ
ズル5が切出されてヘッドチップ1が完成する。図2は
このようにして完成したヘッドチップ1を示し、図7は
そのインク吐出ノズル5から見た一部を拡大して示す正
面図である。
【0024】なお、インク吐出用のノズル5の形成方法
としては、上記のように、ダイシングソーによって切断
した面をそのまま直接インク吐出用ノズル面とする他、
例えば、図8に示すように、三角形状の吐出ノズル28
aを形成したノズル板28を別個に用意し、これをヘッ
ドチップ1端面に接合させるようにしてもよい。このよ
うなノズル板28は、例えばポリサルフォン、ポリエー
テルサルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリプロ
ピレンなどの樹脂板(厚さは、10〜50μm程度)
に、エキシマレーザを照射して樹脂を除去・蒸発させる
ことにより吐出ノズル28aを形成したものとすればよ
い。このような製法によると、吐出ノズル28a用の三
角形のマスクパターンに沿った精密な加工を簡単に行う
ことができ、高精度なノズル板28が得られる。このノ
ズル板28はヘッドチップ1の切断面に接着剤により接
合される。また、このような製法で得られる吐出ノズル
28aの大きさは、ヘッドチップ1の切断面におけるイ
ンク流路の断面の大きさと同等か、やや小さめとするの
がよい。何れにしても、このようにノズル板28を別体
で設けたヘッド構造によれば、図2等に示したものに比
べ、インク噴射の安定性が高いものとなる。
【0025】このような本実施例の基本構成によれば、
インク流路が非常に滑らかなため、インク噴射性能に優
れたものとなる。
【0026】上述したようなヘッドチップ1の構成は、
本実施例の基本をなすものであるが、流路基板3を単結
晶Siウエハ製としているため、単結晶材料の持つ性質
として、機械的な衝撃に対して脆く、破損し易いという
欠点がある。この点、本実施例では下記のような実験例
に基づき、流路基板3をなす単結晶Siウエハの厚さを
適正にすることにより、歩留まりが向上するようにした
ものである。
【0027】(実験例1)(100)面を利用した断面
V字状の流路用溝6を有する300dpi ,128ノズル
のヘッドチップ1を試作した。この場合に、流路基板3
を構成するために使用したSiウエハは直径5インチも
のとし、1枚のウエハから7mm×13mmの流路基板チッ
プを112個とるようにした。また、流路用溝6の大き
さは、図1(b)に示すように、溝幅a=54μm、深
さh=38μmとなるように設定した。このような条件
下に、Siウエハの厚さtを330μmから400μm
の範囲で10μm刻みで変化させて得た流路基板3を用
いてヘッドチップ1を作製した場合の歩留まりを調べた
ところ、表1に示すような結果が得られたものである。
【0028】
【表1】
【0029】ここに、破損を生じた流路基板3について
検討したところ、全てについて、その破損領域は図9に
示すようにV字状の流路用溝6の底の角部部分からクラ
ック29が入ることに起因するSi単結晶のへき開によ
るものが原因であった。表1に示す結果によれば、流路
基板3をなすSiウエハの厚さtが380μm以上であ
れば、流路基板3ないしはヘッドチップ1の作製時に破
損を生じておらず、それより薄い場合には破損を生じ得
ることが分かる。換言すれば、流路用溝6の深さhの1
0倍以上の厚さtを持つSiウエハを用いることによ
り、流路基板3ないしはヘッドチップ1の作製時に破損
を生じないものとなる。
【0030】(実験例2)実験例1と同様の実験を、4
00dpi ,128ノズルのヘッドチップ1の試作につい
て行ったものである。この場合に、流路基板3を構成す
るために使用したSiウエハは直径5インチものとし、
1枚のウエハから7mm×10mmの流路基板チップを14
4個とるようにした。また、流路用溝6の大きさは、溝
幅a=47μm、深さh=33μmとなるように設定し
た。このような条件下に、Siウエハの厚さtを300
μmから350μmの範囲で10μm刻みで変化させて
得た流路基板3を用いてヘッドチップ1を作製した場合
の歩留まりを調べたところ、表2に示すような結果が得
られたものである。
【0031】
【表2】
【0032】表2に示す結果によれば、流路基板3をな
すSiウエハの厚さtが330μm以上であれば、流路
基板3ないしはヘッドチップ1の作製時に破損を生じて
おらず、それより薄い場合には破損を生じ得ることが分
かる。換言すれば、この表2に示す結果からも、流路用
溝6の深さhの10倍以上の厚さtを持つSiウエハを
用いることにより、流路基板3ないしはヘッドチップ1
の作製時に破損を生じないものとなる。
【0033】(比較例1)厚さt=300μm,350
μm,400μmの3種のパイレックスガラスチップ
(大きさは、7mm×13mm)を各々30枚ずつ用意し、
ダイシングソーによって実験例1と同様の大きさ、数の
V字状の流路用溝を形成して流路基板を作製しヘッドア
センブリを行った。ダイシングソーは、ディスコ社製D
AD−2H/5型を使用し、ブレード回転数は3000
0rpm 、ブレード送り速度は2mm/sとした。使用した
ブレードは実験例1と同じ大きさのV字状の溝となるよ
うに特別に断面がV字型となるように作製したものを用
いた。この結果、全ての流路基板について破損を生ずる
ことなく作製でき最終的なヘッドチップとしてのアセン
ブリ後も流路破損は生じなかったものである。
【0034】このような比較例1を考慮して、実験例
1,2の結果を考察すると、パイレックスガラスにV字
状の流路用溝を形成した流路基板では問題とならなかっ
たような基板厚さであっても、Siウエハ等の単結晶材
料を使用した場合にはその材料の持つ「機械的に脆い」
という性質故に、壊れ易いため、実験例1,2の結果に
示すように、Siウエハの厚さtを慎重に決定すること
が必要かつ重要といえる。
【0035】つづいて、請求項2記載の発明の一実施例
を図10ないし図13により説明する。前記実施例で示
した部分と同一部分は同一符号を用いて示す(以下の実
施例でも同様とする)。本実施例は、単結晶Siウエハ
による流路基板30に関して、その流路用溝31の断面
形状を断面V字状のものから、断面矩形状のものとし、
その流路用溝31の対角線長さとの関係で、流路基板3
0の厚さtを適正化したものである。
【0036】まず、本実施例で流路基板30用に用いら
れる単結晶Siウエハは、図11に示すように、(11
0)面なる結晶方位面に切出されたものが用いられ、こ
のような(110)面に対して前記実施例と同様に異方
性エッチング処理を行うことにより、図12に示すよう
に、(110)面と垂直な結晶方位面なる2つの(11
1)面を内壁とする凹部が矩形状に形成されて流路用溝
31となる。
【0037】このように形成された流路基板30は発熱
体基板2上に積層され、図10に示すようにヘッドチッ
プ1が完成する。ここに、インク吐出用のノズル5の切
出しは、前記実施例の場合と同様に、ダイシングソーに
よって行われる。また、インク噴射を安定させるため
に、図8に示した変形例と同様にノズル板を別個に設け
て接合させるようにしてもよい。
【0038】しかして、流路基板30には単結晶材料、
具体的には、(110)面に切出した単結晶Siウエハ
を用いており、機械的な衝撃に対して脆く、破損し易い
という性質を持つため、本実施例にあっても、前述した
実験例1,2と同様な実験を行ったものである。
【0039】(実験例3)(110)面を利用した断面
矩形状の流路用溝31を有する300dpi ,128ノズ
ルのヘッドチップ1を試作した。この場合、流路基板3
を構成するために使用したSiウエハは直径5インチも
のとし、1枚のウエハから7mm×13mmの流路基板チッ
プを112個とるようにした。また、流路用溝31の大
きさは、図13に示すように、溝幅a=32μm、深さ
h=32μmとなるように設定した。このような条件下
に、Siウエハの厚さtを400μmから470μmの
範囲で10μm刻みで変化させて得た流路基板30を用
いてヘッドチップ1を作製した場合の歩留まりを調べた
ところ、表3に示すような結果が得られたものである。
【0040】
【表3】
【0041】ここに、破損を生じた流路基板30につい
て検討したところ、全てについて、その破損領域は図1
4に示すように断面矩形状の流路用溝31の底の角部部
分(コーナ部分)からクラック29が入ることに起因す
るSi単結晶のへき開によるものが原因であった。表3
に示す結果によれば、流路基板30をなすSiウエハの
厚さtが450μm以上であれば、流路基板30ないし
はヘッドチップ1の作製時に破損を生じておらず、それ
より薄い場合には破損を生じ得ることが分かる。換言す
れば、流路用溝31の対角線長さ(この場合、32×√
2≒450μm)の10倍以上の厚さtを持つSiウエ
ハを用いることにより、流路基板30ないしはヘッドチ
ップ1の作製時に破損を生じないものとなる。
【0042】(実験例4)実験例3と同様の実験を、4
00dpi ,128ノズルのヘッドチップ1の試作につい
て行ったものである。この場合、流路基板30を構成す
るために使用したSiウエハは直径5インチものとし、
1枚のウエハから7mm×10mmの流路基板チップを14
4個とるようにした。また、流路用溝31の大きさは、
溝幅a=28μm、深さh=28μmとなるように設定
した。このような条件下に、Siウエハの厚さtを36
0μmから420μmの範囲で10μm刻みで変化させ
て得た流路基板30を用いてヘッドチップ1を作製した
場合の歩留まりを調べたところ、表4に示すような結果
が得られたものである。
【0043】
【表4】
【0044】表4に示す結果によれば、流路基板30を
なすSiウエハの厚さtが400μm以上であれば、流
路基板30ないしはヘッドチップ1の作製時に破損を生
じておらず、それより薄い場合には破損を生じ得ること
が分かる。換言すれば、この表4に示す結果からも、流
路用溝31の対角線長さの10倍以上の厚さtを持つS
iウエハを用いることにより、流路基板30ないしはヘ
ッドチップ1の作製時に破損を生じないものとなる。
【0045】(比較例2)厚さt=350μm,400
μm,450μmの3種の感光性ガラス(大きさは、7
mm×13mm)を各々30枚ずつ用意し、エッチングによ
り幅32μm、深さ32μmの矩形状の溝を300dpi
相当の配列密度で128本形成してエッチングにより形
成して流路用溝とし、このような流路基板を用いてヘッ
ドアセンブリを行った。この結果、全ての流路基板につ
いて破損を生ずることなく作製でき最終的なヘッドチッ
プとしてのアセンブリ後も流路破損は生じなかったもの
である。
【0046】このような比較例2を考慮して、実験例
3,4の結果を考察すると、感光性ガラスに矩形状の流
路用溝を形成した流路基板では問題とならなかったよう
な基板厚さであっても、Siウエハ等の単結晶材料を材
料を使用した場合にはその材料の持つ「機械的に脆い」
という性質故に、壊れ易いため、実験例3,4の結果に
示すように、Siウエハの厚さtを慎重に決定すること
が必要かつ重要といえる。
【0047】さらに、請求項3記載の発明の一実施例を
図15により説明する。前述した2つの実施例は、何れ
も、ヘッド作製途中ないしは作製直後における流路基板
3,30の破損防止を特に考慮したものであるが、本実
施例は、実際にヘッドチップ1として作製した後で実際
にインク噴射を行う実使用における信頼性を考慮したも
のである。
【0048】まず、前述した実施例のように作製された
ヘッドチップ1を長期に渡って使用すると、時々、図9
や図14に示したようなクラック29が流路用溝6,3
1の角部から入って破損してしまうことがある。これ
は、流路用溝6,31の角部が最も弱く、かつ、単結晶
Si材料が持つ脆いという性質によるものであるが、こ
のような点を考慮して、その対策を講じたものである。
その着想として、流路用溝の内面角部に対して単結晶S
i材料ではない材料の層(膜)を形成することで、機械
的強度が向上し、長期使用に対して信頼性が向上するも
のと考え、以下の実験を行ったものである。即ち、流路
基板3,30作製後に、そのSiウエハを拡散炉に入
れ、O2 又はH2O 蒸気を流しながら、1000℃前後
に保って表面にSiO2 膜を成長させるようにしたもの
である。以下の実験では、このようにSiO2 膜の膜厚
を変化させて(SiO2 膜を有しないものを含む)、流
路の破損発生や内壁の腐食の有無などを調べたものであ
る。
【0049】(実験例5)本実験例に用いたヘッドチッ
プは、V字状の流路用溝6を300dpi の密度で128
ノズル分有する流路基板3を備えたもので、そのSiウ
エハの厚さt=320μmと比較的壊れやすいものとし
た。ここに、SiO2 膜を形成しなかったものと、図1
5(a)に示すようにSiO2 膜32を形成したもの
(その膜厚に関しては、0.5μm,0.7μm,1.
0μm,1.3μmのように異ならせた)との5種類を
各々10個ずつ用意してヘッドアセンブリ化を行い、イ
ンク噴射耐久試験を行ったものである。使用したインク
は、グリセリン:18%、エチルアルコール:4.8
%、水:75%、C.I.ダイレクトブラック154
(染料):2.2%の組成よりなるものである。また、
駆動周波数f0 =6kHzとし、10日間連続噴射を行
ったものである。使用ノズルは各種類のヘッドとも、1
28ノズル中で、8ノズルのみとした。表5にその結果
を示す。
【0050】
【表5】
【0051】表5によれば、SiO2 膜32を1μm以
上の膜厚で形成し、流路用溝6の内面角部に丸み32a
を持たせれば、流路破損を生じていないことが分かる。
これは、単結晶Siに比して強度的に強いSiO2 膜3
2によって丸み32a部分が形成されることにより、流
路用溝6単独で丸みを持たない場合に比べて応力が集中
することがないため、機械的強度が向上するためと考え
られる。もっとも、SiO2 膜32を設ける場合でもそ
の膜厚が1μmよりも薄い場合には(0.5μmや0.
7μmのもの)、厚さ不足により角部に丸み32aをつ
けて応力集中を緩和させるまでには至らなかったと考え
られる。しかし、流路用溝6の内壁のインクに対する腐
食防止効果を考えた場合には、SiO2 膜32は薄くて
も効果が発揮されるものとなる。
【0052】なお、断面矩形状の流路用溝31を有する
流路基板30の場合には、図15(b)に示すように、
その内壁に対して1μm以上の膜厚のSiO2 膜32を
形成し、両側の角部に丸み32aを形成するようにすれ
ばよい。
【0053】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、蓄熱層と
発熱層とこの発熱層に通電するための電極と保護層とを
形成した発熱体基板と、(100)面に切出された単結
晶シリコンウエハの前記(100)面上に異方性エッチ
ングにより2つの(111)面よりなる断面V字状に形
成した流路用溝を有してこの溝面を発熱面に相対させて
前記発熱体基板上に積層させたこれらの流路用溝の深さ
の10倍以上の厚さの流路基板とにより構成したので、
単結晶シリコンウエハを使用しても必要な強度を確保で
き、流路用溝を破損させることなくヘッド作製を行える
ものとなり、歩留まりを向上させることができる。
【0054】また、請求項2記載の発明では、蓄熱層と
発熱層とこの発熱層に通電するための電極と保護層とを
形成した発熱体基板と、(110)面に切出された単結
晶シリコンウエハの前記(110)面に異方性エッチン
グにより2つの(111)面が前記(110)面に対し
て垂直となる断面矩形状に形成した流路用溝を有してこ
の溝面を発熱面に相対させて前記発熱体基板上に積層さ
せたこれらの流路用溝の対角線長さの10倍以上の厚さ
の流路基板とにより構成したので、単結晶シリコンウエ
ハを使用しても必要な強度を確保でき、流路用溝を破損
させることなくヘッド作製を行えるものとなり、歩留ま
りを向上させることができる。
【0055】これらの発明において、請求項3記載の発
明では、溝内部の角部に1μm以上の厚さのSiO2
を有する流路用溝とすることで、角部に丸みを持たせる
ようにしたので、角部への応力集中を緩和して、長期使
用環境においても流路を破損から保護できるものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の一実施例の流路基板に関
し、(a)は結晶面及び結晶軸方向を示す斜視図、
(b)は溝形状及び寸法関係を示す正面図である。
【図2】ヘッドチップを示す斜視図である。
【図3】発熱体基板を示す斜視図である。
【図4】サーマルインクジェットの記録原理を順に示す
縦断側面図である。
【図5】ヒータ付近を拡大して示す縦断側面図である。
【図6】流路基板に関する異方性エッチング工程を順に
示す縦断正面図である。
【図7】ヘッドチップの一部を拡大して示す正面図であ
る。
【図8】変形例を示す分解斜視図である。
【図9】クラック発生状況を示す説明図である。
【図10】請求項2記載の発明の一実施例を示すヘッド
チップの斜視図である。
【図11】流路基板の結晶面及び結晶軸方向を示す斜視
図である。
【図12】流路用溝形状を示す正面図である。
【図13】その寸法関係を示す正面図である。
【図14】クラック発生状況を示す説明図である。
【図15】請求項3記載の発明の一実施例を示す正面図
である。
【符号の説明】 2 発熱体基板 3 流路基板 6 流路用溝 9,10 電極 21 蓄熱層 22 発熱層 23 保護層 30 流路基板 31 流路用溝 32 SiO2

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄熱層と発熱層とこの発熱層に通電する
    ための電極と保護層とを形成した発熱体基板と、(10
    0)面に切出された単結晶シリコンウエハの前記(10
    0)面に異方性エッチングにより2つの(111)面よ
    りなる断面V字状に形成した流路用溝を有してこの溝面
    を発熱面に相対させて前記発熱体基板上に積層させたこ
    れらの流路用溝の深さの10倍以上の厚さの流路基板と
    よりなることを特徴とするサーマルインクジェットヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 蓄熱層と発熱層とこの発熱層に通電する
    ための電極と保護層とを形成した発熱体基板と、(11
    0)面に切出された単結晶シリコンウエハの前記(11
    0)面に異方性エッチングにより2つの(111)面が
    前記(110)面に対して垂直となる断面矩形状に形成
    した流路用溝を有してこの溝面を発熱面に相対させて前
    記発熱体基板上に積層させたこれらの流路用溝の対角線
    長さの10倍以上の厚さの流路基板とよりなることを特
    徴とするサーマルインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 溝内部の角部に1μm以上の厚さのSi
    2 膜を有する流路用溝としたことを特徴とする請求項
    1又は2記載のサーマルインクジェットヘッド。
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