JPH06304520A - 塗膜の硬化方法 - Google Patents

塗膜の硬化方法

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Publication number
JPH06304520A
JPH06304520A JP10141493A JP10141493A JPH06304520A JP H06304520 A JPH06304520 A JP H06304520A JP 10141493 A JP10141493 A JP 10141493A JP 10141493 A JP10141493 A JP 10141493A JP H06304520 A JPH06304520 A JP H06304520A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating film
coating
base material
curing
near infrared
Prior art date
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Pending
Application number
JP10141493A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Sekiya
隆 関谷
Hiroshi Watarai
弘志 度会
Atsushi Minoura
淳 箕浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
Priority to JP10141493A priority Critical patent/JPH06304520A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗膜硬化のための加熱温度の上昇が可能で、
硬化時間の大幅な短縮が可能となる塗膜硬化方法を提供
すること。 【構成】 溶剤型塗料をプラスチック製基材1の表面に
塗布して塗膜3を形成後、該塗膜を硬化させる方法。塗
膜硬化の主熱源として、塗膜3を透過可能な波長の近赤
外線IRを利用することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶剤型塗料をプラスチ
ック製基材の表面に塗布して塗膜を形成後、該塗膜を硬
化(乾燥)させる方法に関する。特に、塗膜密着性を要
求されるバンパ、インストルメントパネル、サイドモー
ル、サイドガーニッシュ、ホイールキャップ、等の自動
車用内外装品の塗膜硬化に好適な発明である。
【0002】ここで、近赤外線とは、赤外線のうちで、
可視域に近い波長範囲のものを言い、波長域は、0.8
μm〜2μmであり、人間の皮膚に対して、最も深く透
過し、人体に温熱効果を最も良く与える波長域とされて
いる。
【0003】
【従来の技術】上記のような塗膜硬化の熱源としては、
通常、熱風及び/又は遠赤外線を使用していた。遠赤外
線は、塗料の塗膜形成要素となる高分子材料は、この波
長域に吸収があるものが多いためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記硬化方法
において、硬化時間短縮のために、加熱温度を上昇させ
ると、塗膜表面にピンホール等が発生して塗膜表面不良
が発生し易かった。
【0005】熱風の場合、プラスチツク製基材1上に形
成された塗膜3の表面3a側から加熱していくため、塗
膜表面3aと基材表面1a側との温度差が発生する。こ
のため、加熱温度の上昇させると、内部の溶剤が揮散し
ない内に塗膜表面3aが硬化(乾燥)してしまい、その
後、内部に残存している溶剤(気泡)5が蒸発して硬化
した塗膜表面3aを突き破って、ピンホール(ワキ)7
等を発生させる。(図1参照) 遠赤外線の場合は、塗膜自体を加熱するため、この傾向
は低減するが、プラスチック製基材が冷却物として作用
するため、やはり、熱風の場合と、加熱温度を上昇させ
ると、同様に、塗膜表面にピンホール等が発生する。
【0006】このため、塗膜加熱温度を余り上昇させる
ことができず、塗膜硬化時間の大幅な短縮は、困難であ
った。
【0007】本発明は、上記にかんがみて、塗膜硬化の
ための加熱温度の上昇が可能で、硬化時間の大幅な短縮
が可能となる塗膜硬化方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の塗膜の硬化方法
は、上記課題を下記構成により解決するものである。
【0009】溶剤型塗料をプラスチック製基材の表面に
塗布して塗膜を形成後、該塗膜を硬化させる方法におい
て、塗膜硬化の主熱源として、塗膜を透過可能な波長の
近赤外線を利用することを特徴とする。
【0010】
【手段の詳細な説明】以下、本発明の構成について、詳
細に説明をする。
【0011】(1) 溶剤型塗料としては、二液型・一液型
ウレタン系、エポキシ系、アクリル系、等任意である。
使用溶剤も特に限定されず、シンナー等の炭化水素系、
ケトン系、エステル系、アルコール系等、塗膜形成要素
を溶解可能なものを適宜組み合わせて使用可能である。
【0012】(2) プラスチック製基材を形成するプラス
チック材料としては、特に限定されず、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリ
エステル、等の熱可塑性樹脂や、ポリウレタン等の熱硬
化性樹脂を挙げることができる。
【0013】(3) 塗布方法も、溶剤型塗料に適用できる
ものなら特に限定されず、はけ塗り、浸漬塗り、スプレ
ー塗布、ロール塗り、カーテンコート等、任意である。
【0014】(4) 硬化の主熱源として使用する近赤外線
の塗膜を透過可能な波長域は、塗料の塗膜形成要素(高
分子材料)の種類により異なるが、通常、1.2〜1.
5μmとする。
【0015】加熱照射の方法は、通常、複数の近赤外線
灯を配設した炉内を、塗膜を形成したプラスチック基材
を通過させることにより行う。このときの塗膜加熱温度
は、基材の耐熱臨界温度(軟化温度)付近まで上昇させ
ることができる。硬化時間(加熱時間)を極めて短く設
定することができるため、基材表面が若干軟化するのみ
で、基材全体が変形するおそれがない。
【0016】(5) 上記、近赤外線と併用する補助熱源と
しては、従来使用していた、熱風や遠赤外線、電熱ヒー
タ、ガスヒータ、等を挙げることができる。
【0017】
【発明の作用・効果】本発明の塗膜硬化方法は、上記の
ように、塗膜加熱の主熱源として、塗膜を透過可能な波
長の近赤外線を利用する構成なので、下記のような作用
・効果を奏する。(図2参照) 塗膜に照射する近赤外線IRは、塗膜3に吸収されず、
基材表面5に到達する。そして、基材表面5が主に加熱
されるため、塗膜3は主に基材表面1側から加熱され、
塗膜表面3aが硬化する前に溶剤(気泡)5が逃げる。
このため、塗膜硬化温度(基材表面温度)を上昇させて
も、従来の如く、塗膜にピンホールが発生するおそれが
ない。従って、塗膜加熱温度を上昇させることが可能で
あり、硬化時間を大幅に短縮可能となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の塗膜の硬化方法を、実施例に
基づいて、さらに詳細に説明をする。なお、下記で「ソ
フレックス」は、関西ペイント株式会社の商品名であ
る。
【0019】(1) 塗膜形成基材の調製 イソプロピルアルコールで清浄化処理をしたポリプロピ
レン(PP)製バンパ(プラスチック製基材)の表面
に、「ソフレックス2501プライマー」(極性基導入
ポリオレフィン系ベース、芳香族系溶剤希釈型)を使用
して膜厚(未硬化)10μmとなるように、スプレーで
下塗りして、フラッシング後、表1に示す各塗料を使用
して膜厚(未硬化)30〜35μmとなるように、スプ
レーで上塗りした。
【0020】(2) 塗膜硬化 そして、各基材を表示の条件で、セッテンング(室温放
置)後、各実施例の場合は、近赤外線灯が配設された乾
燥炉内を、各比較例の場合は、熱風炉内をそれぞれ通過
させて、塗膜の硬化を行った。
【0021】このとき実施例1及び比較例1の被加熱物
(塗膜形成基材)の加熱温度(表面温度)の変化を図3
に示す。
【0022】(3) 試験項目及び評価 上記硬化後の試験片について、下記項目の試験を行った
ので、その結果を表1に示す。
【0023】塗膜硬化度(ゲル分率)…塗膜を乾燥直
後に重量測定し、アセトン中に室温で24時間浸漬する
ことにより、未硬化成分を抽出し、乾燥後に塗膜の重量
を測定して、硬化分/全塗膜重量の比を求める。
【0024】各実施例は、各比較例に比して硬化時間が
大幅に短く設定したにもかかわらず(約80%短縮)、
硬化度(ゲル分率)も各比較例に比して高いことが分か
る。
【0025】外観…ワキ(ピンホール)の有無を目視
判定することにより行った。
【0026】各実施例は、セッティング時間が零にもか
かわらズ、良好な外観が得られることが分かる。
【0027】塗膜密着性…初期及び耐水試験(40℃
×240時間浸漬)後の各試験片についてゴバン目試験
( JIS k 5400)を行った。
【0028】各実施例は、いずれも各比較例に比して、
塗膜密着性が優れていることが分かる。
【0029】塗料の種類による相違…メタリック塗料
の場合、アルミ片が熱を吸収してワキが発生し易くなく
と考えられたが、ソリッド塗料との差異は認められなか
った。
【0030】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の熱風加熱における塗膜硬化現象を説明す
るための原理断面図
【図2】本発明の近赤外線加熱における塗膜硬化現象を
説明するための原理断面図
【図3】実施例・比較例の塗膜硬化における被加熱物の
表面温度の変化を示すグラフ図
【符号の説明】
1 プラスチツク製基材 3 塗膜 IR 近赤外線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶剤型塗料をプラスチック製基材の表面
    に塗布して塗膜を形成後、該塗膜を硬化させる方法にお
    いて、 塗膜硬化の主熱源として、前記塗膜を透過可能な波長の
    近赤外線を利用することを特徴とする塗膜の硬化方法。
JP10141493A 1993-04-27 1993-04-27 塗膜の硬化方法 Pending JPH06304520A (ja)

Priority Applications (1)

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JP10141493A JPH06304520A (ja) 1993-04-27 1993-04-27 塗膜の硬化方法

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JPH06304520A true JPH06304520A (ja) 1994-11-01

Family

ID=14300055

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JP (1) JPH06304520A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009172516A (ja) * 2008-01-24 2009-08-06 Rinrei:Kk 手すりベルトのコーティング方法
WO2014192628A1 (ja) * 2013-05-31 2014-12-04 コニカミノルタ株式会社 透明電極の製造方法及び有機電子デバイス

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Date Code Title Description
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020528