JPH06304393A

JPH06304393A - 浴室衣類乾燥装置

Info

Publication number: JPH06304393A
Application number: JP9800693A
Authority: JP
Inventors: Kazuhiro Araki; 一弘荒木; Yoshikazu Miyatake; 良和宮武; Kenji Kaneoka; 賢司金岡
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1993-04-23
Filing date: 1993-04-23
Publication date: 1994-11-01

Abstract

(57)【要約】【目的】季節、外気気象条件及び衣類の水分などに応じ
て、エネルギーを有効に使用して、衣類の乾燥を効率的
におこなう。【構成】内部に送風発生装置１と送風発生装置１の吸引
側に除湿装置２、吐出側に発熱装置３を備えた本体ケー
ス４に吸込口５と吐出口６とを略同一平面上に形成した
浴室乾燥装機である。前記除湿装置２の除湿機能を調整
する手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、浴室の天井等に取着し
て浴室内に乾燥熱風を循環させる衣類等を乾燥させる浴
室衣類乾燥装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、浴室衣類乾燥装置は、発熱装置、
ファン、冷却装置、排気ダクトで構成され、除湿、排気
しながら浴室内の衣類を乾燥するものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】一般に、浴室衣類乾燥
装置においては、排気ダクトが浴室内の湿気を取出すた
めに取付けてあるが、排気ダクトから排出される湿気を
多く含んだ熱風にて、気密・断熱性を良好に施工した住
宅であっても、その気密・断熱性能を損ないやすく、ま
た排気ダクトの取付けは浴室上部スペースがない住宅が
多く、施工性も困難である。

【０００４】ところで、浴室衣類乾燥装置の冷却装置に
おける除湿機能の容量を十分にすれば、排気の必要も少
なくなるが、冷却装置の冷却能力を大きくし過ぎると、
衣類の乾燥に効果がある熱風温度を十分に高められなく
なり、乾燥効率が悪くなるのである。しかも、季節、周
辺温湿度によっては必要な除湿量が異なるのである。一
方、衣類の水分によって、乾燥開始直後の浴室内は湿度
が１００％近くにまで上がり、冷却装置の冷却能力、つ
まり除湿能力を最大限に働かせる必要があるが、時間が
経過するにつれて衣類の水分・浴室内の水分も除湿乾燥
によって減ってくるのであり、乾燥開始から時間が経過
した後も同容量で除湿機能を働かせたのでは、吹出熱風
の温度が十分に高められず、衣類の乾燥の効率が悪くな
るのである。

【０００５】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、多湿高温空気を
浴室外に排気することなく衣類の乾燥がおこなえ、かか
る場合に、冷却過多によるエネルギーの損失を回避し、
季節、外気気象条件及び衣類の水分などに応じて、エネ
ルギーを有効に使用して、衣類の乾燥を効率的におこな
うことができる浴室衣類乾燥装置を提供しようとするに
ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、内部に送風発
生装置１と送風発生装置１の吸引側に除湿装置２、吐出
側に発熱装置３を備えた本体ケース４に吸込口５と吐出
口６とを略同一平面上に形成した浴室乾燥装機におい
て、前記除湿装置２の除湿機能を調整する手段を備えた
ことを特徴とするものである。

【０００７】また、除湿装置２の吸込口５の開口量を可
変することを特徴とするものである。また、除湿装置２
をジグザグ状に形成したヒートパイプ７で構成し、ヒー
トパイプ７内に冷水を通し除湿する手段であり、前記冷
水の温度を可変することを特徴とするものである。

【０００８】また、ヒートパイプ７内に冷水を通す流量
を可変とすることを特徴とするものである。また、除湿
能力を衣類の乾燥経過時間もしくは浴室内湿度に応じて
制御・調整することを特徴とするものである。また、吐
出口６のルーバー８の開口方向を変更可能に構成して送
風方向を連続的に変更可能に構成して成ることを特徴と
するものである。

【０００９】また、除湿装置２をペルチェ素子３０の吸
熱側で構成し、発熱装置３をペルチェ素子３０の放熱側
で構成して成ることを特徴とするものである。

【００１０】

【作用】除湿装置２における除湿機能を調整すること
で、季節、外気気象条件及び衣類の水分に応じて除湿を
おこなう。エネルギーを有効に使って浴室内における衣
類の乾燥効率を高める。また、除湿装置２への吸込量を
変更して除湿装置２における除湿機能を容易に変更す
る。

【００１１】また、ヒートパイプ７に通す冷水の温度を
上げることで、除湿機能を容易に低く、そして、冷水の
温度を下げることで、除湿機能を容易に高める。また、
冷水の量を少なくすることで、除湿機能を容易に低く、
そして、冷水の量を多くすることで、除湿機能を容易に
高める。また、除湿能力を衣類の乾燥経過時間もしくは
浴室内湿度に応じて制御・調整することで、単に、除湿
機能を高めると乾燥のための温風の温度が下がるという
マイナス面を回避して乾燥効率を高める。つまり、乾燥
初期は浴室内湿度が高く、除湿機能を高める。乾燥の後
半期は浴室内の湿度は下がり、除湿機能を下げる。この
ことにより、温風温度を高めて乾燥効率を上げる。

【００１２】また、吐出口６に付近に吊るして衣類を乾
燥させるのに、吐出口６からの温風の吹出し方向が連続
的に変更されて、衣類に略均等に温風を送風して、乾燥
効率を高める。また、ペルチェ素子３０の吸熱側と放熱
側を有効に利用して、冷水タンクや給湯設備を不要に
し、装置をコンパクトにする。

【００１３】

【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述す
る。図１に示すように、本体ケース４内に送風発生装置
１としての送風ファン１ａ、ヒートパイプ７をジクザク
状に曲げてそのヒートパイプ７内に温水を通すことで発
熱するように構成した発熱装置３、同様にヒートパイプ
７をジクザク状に曲げてそのヒートパイプ７内に冷水を
通すことで除湿するように構成した除湿装置２が内蔵さ
れている。そして、第１仕切り板９にて除湿装置２を経
る除湿経路１０と除湿装置２を経ないバイパス路１１が
構成されている。更に、第２仕切り板１０にて仕切られ
て、発熱装置３を経る加温経路１２が構成されている。
吸込口５及び吐出口６にはルーバー８が付設されて略同
一平面内に形成されている。

【００１４】除湿装置２のヒートパイプ７には吸熱用フ
ィン（図示せず）が付設され、送風ファン１ａの運転に
て吸込口５から吸入される多湿空気が接触することによ
り、吸熱フィンにおいて結露が生じて除湿される。吸熱
フィンに結露した水滴は傾斜に沿って流下してドレイン
１３へと集められ、ドレイン１３からユニット化された
浴室ユニットルームの排水口へと導かれて排水される。

【００１５】吐出口６におけるルーバー８は、その向き
が自動的に変更されるようになっていて、送風方向を連
続的に変更できるようにしてある。以下その構成を詳述
する。図７に示すように、各ルーバー羽根１４はその固
定軸１９において固定バー２０に回動自在に固定され、
ルーバー羽根１４・・は連結アーム１５にて連結され、
モータ１６の出力軸１７に固定された回転アーム１８が
揺動アーム２１に収支連結され、この揺動アーム２１が
端部のルーバー羽根１４に枢支連結され、しかして、モ
ータ１６が回転することで、回転アーム１８及び揺動ア
ーム２１を介して端部のルーバー羽根１４を固定軸１９
において固定バー２０に対して揺動させ、連結アーム１
８を介して他のルーバー羽根１４・・を共に揺動させる
ようにしてある。このようにして、モータ１６の運転に
て、ルーバー羽根１４・・を連続的に揺動して、図８
（ａ）（ｂ）に示すように風向きを連続的に変更するこ
とができるようにしてある。そして、吸込口５における
ルーバー８も同様にその向きを連続的に変更されるよう
にしてある。そして、図９に示すように、揺動アーム２
１ａは吐出口６のルーバー８の揺動アーム２１に比べて
長く形成されていて、吸込口５を閉塞可能になされてい
る。そして、モータ１６の回転位置によって、吸込口５
の開口量が変更可能になされている。

【００１６】図２においては、浴室２２の天井の開口部
に浴室衣類乾燥装置Ａを取着した斜視図を示し、発熱装
置３を構成するヒートパイプ７は浴槽２３内に温水を供
給する加熱ボイラ２４、あるいは浴室２２の外に配置さ
れている暖房用ボイラ（図示せず）等に送水管２５を介
して連結し、ヒートパイプ７内に温水を通すようにする
とともに、送水管２５の中間部に設けた電磁弁２６で開
閉自在にしている。そして、浴室２２内に衣類等を吊下
げ乾燥する。そして、除湿装置２を構成するヒートパイ
プ７には冷水を供給している。冷水は蓄熱式のタンクに
蓄えられる。

【００１７】図３（ａ）（ｂ）には、除湿装置２へ供給
する冷水の流量を制御する系統図を示し、（ａ）は比例
三方弁にて構成した電磁弁Ｖ₁を温度センサー３３によ
る検出温度に応じて設定温度との対比により比例制御す
ることにより、流量制御をおこなう。つまり、冷水送り
の水を電磁弁Ｖ₁にて一部冷水環水路ａに流すことによ
りヒートパイプ７の流量を減らすのである。（ｂ）は湿
度センサー２７もしくはタイマー２８により比例三方弁
の電磁弁Ｖ₁を制御し、流量制御をおこなう。

【００１８】このように、電磁弁（電動弁）Ｖ₁と温度
センサー３３によって冷水の流量を制御するのに、乾燥
開始後１００分位もしくは浴室湿度が５０％以下になる
まで冷水の流量を十分な状態に制御し、それ以後は除湿
機能をあまり必要としないので、冷水を流さない状態に
制御する。もし、湿度が５０％を上回れば冷水を流すよ
うにすれば乾燥の効率が良くなる。

【００１９】上記、乾燥時間経過１００分は、実験より
浴室内湿度が５０％をきるのが約１００分後になるとい
うことからである。浴室内湿度５０％は、隣室の湿度や
外気湿度が通常約５０％であることからである。図４は
冷水の温度を制御する系統図を示す。同図（ａ）は三方
弁Ｖ₂と温度センサー３３を用い、温水の一部を冷水に
混合させ、冷水の温度を調節する。かかる場合、発熱装
置３に供給されている温水を利用することにより、冷水
との混合比率を制御しながら、流量を変えることなく冷
水の投入温度を制御する。同図（ｂ）は湿度センサー２
７もしくはタイマー２８により混合弁Ｖ₂を調節する。

【００２０】図６（ａ）は乾燥からの経過時間が１００
分程度を過ぎると、除湿機能を下げる制御であり、同図
（ｂ）は湿度５０％以下の検出結果にて除湿機能を下げ
る制御を示し、そして、同図（ｃ）は湿度７０％を検知
し、除湿機能を下げ、また、湿度５０％を検知し、更に
除湿機能を下げる制御をおこない、つまり、乾燥初期は
除湿機能を高く、それ以降は徐々に除湿機能を下げ、湿
度５０％以下になればかかる状態を略一定に保つように
するものである。

【００２１】図１０は請求項７記載の実施例を示し、全
体構成は、図１と略同様で、ただし、ペルチェ素子３０
の吸熱側を吸込側に配置し、放熱側を吐出側に配置して
いる。ペルチェ素子３０の吸熱側は冷却されるので、湿
った空気に接触するとフィン３１に結露し、水滴とな
り、ドレイン１３に流れ、除湿される。ペルチェ素子３
０の放熱側は乾いた空気と接触して熱風となり、吐出口
６から吐出される。

【００２２】尚、上記ヒートパイプ７やペルチェ素子３
０は周知のものを使用するものである。

【００２３】

【発明の効果】本発明は上述のように、内部に送風発生
装置と送風発生装置の吸引側に除湿装置、吐出側に発熱
装置を備えた本体ケースに吸込口と吐出口とを略同一平
面上に形成した浴室衣類乾燥装置において、前記除湿装
置の除湿機能を調整する手段を備えているから、除湿装
置における除湿機能を調整することで、季節、外気気象
条件及び衣類の水分に応じて除湿をおこなえ、多湿空気
を浴室外部に排気しなくてもよく、排気された多湿空気
による問題を回避しながら、エネルギーを有効に使って
浴室内における衣類の乾燥効率を高めることができると
いう利点がある。

【００２４】また、除湿装置の吸込口の開口量を可変す
るから、除湿装置への吸込量を変更して除湿装置におけ
る除湿機能を容易に変更することができるという利点が
ある。また、除湿装置をジグザグ状に形成したヒートパ
イプで構成し、ヒートパイプ内に冷水を通し除湿する手
段であり、前記冷水の温度を可変するから、冷水の温度
を上げることで、除湿機能を容易に低く、そして、冷水
の温度を下げることで、除湿機能を容易に高めることが
できるという利点がある。

【００２５】また、ヒートパイプ内に冷水を通す流量を
可変とするから、その冷水の量を少なくすることで、除
湿機能を容易に低く、そして、冷水の量を多くすること
で、除湿機能を容易に高めることができるという利点が
ある。また、除湿能力を衣類の乾燥経過時間もしくは浴
室内湿度に応じて制御・調整するから、単に、除湿機能
を高めると乾燥のための温風の温度が下がるというマイ
ナス面を回避し、乾燥効率を高めることができ、つま
り、乾燥初期は浴室内湿度が高いので、除湿機能を高
め、乾燥の後半期は浴室内の湿度は下がるので、除湿機
能を下げることにより、温風温度を高めて乾燥効率を上
げることができるという利点がある。

【００２６】また、吐出口のルーバーの開口方向を変更
可能に構成して送風方向を連続的に変更可能に構成して
あるから、吐出口に付近に吊るして衣類を乾燥させるの
に、吐出口からの温風の吹出し方向が連続的に変更され
て、衣類に略均等に温風を送風でき、乾燥効率を高める
ことができるという利点がある。また、除湿装置をペル
チェ素子の吸熱側で構成し、発熱装置をペルチェ素子の
放熱側で構成してあるから、ペルチェ素子の吸熱側と放
熱側を有効に利用して、冷水タンクや給湯設備を不要に
し、装置をコンパクトにできるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の浴室衣類乾燥装置の一実施例の断面図
である。

【図２】同上の浴室衣類乾燥装置を浴室に取付けた状態
の斜視図である。

【図３】（ａ）（ｂ）は同上の冷水供給流量制御を示す
説明図である。

【図４】（ａ）（ｂ）は同上の冷水供給温度制御を示す
説明図である。

【図５】除湿機能がなく、温風吹出しのみの浴室内湿度
の変化を示す実験データグラフである。

【図６】（ａ）は除湿機能があり、温風吹出しをおこな
なっている浴室内湿度の変化を示す実験データグラ、
（ｂ）（ｃ）（ｄ）はタイムチャートである。

【図７】同上の吹出口におけるルーバーの開閉構成を示
す斜視図である。

【図８】（ａ）（ｂ）は同上のルーバーの動作を示す斜
視図である。

【図９】同上の吸込口におけるルーバーの開閉構成を示
す斜視図である。

【図１０】同上の他の実施例の断面図である。

【符号の説明】

１送風発生装置２除湿装置３発熱装置４本体ケース５吸込口６吐出口７ヒートパイプ８ルーバー

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】内部に送風発生装置と送風発生装置の吸
引側に除湿装置、吐出側に発熱装置を備えた本体ケース
に吸込口と吐出口とを略同一平面上に形成した浴室衣類
乾燥装置において、前記除湿装置の除湿機能を調整する
手段を備えたことを特徴とする浴室衣類乾燥装置。
【請求項２】除湿装置の吸込口の開口量を可変するこ
とを特徴とする請求項１記載の浴室衣類乾燥装置。
【請求項３】除湿装置をジグザグ状に形成したヒート
パイプで構成し、ヒートパイプ内に冷水を通し除湿する
手段であり、前記冷水の温度を可変することを特徴とす
る請求項１記載の浴室衣類乾燥装置。
【請求項４】ヒートパイプ内に冷水を通す流量を可変
とすることを特徴とする請求項３記載の浴室衣類乾燥装
置。
【請求項５】除湿能力を衣類の乾燥経過時間もしくは
浴室内湿度に応じて制御・調整することを特徴とする請
求項１記載の浴室衣類乾燥装置。
【請求項６】吐出口のルーバーの開口方向を変更可能
に構成して送風方向を連続的に変更可能に構成して成る
ことを特徴とする請求項１記載の浴室衣類乾燥装置。
【請求項７】除湿装置をペルチェ素子の吸熱側で構成
し、発熱装置をペルチェ素子の放熱側で構成して成るこ
とを特徴とする請求項１記載の浴室衣類乾燥装置。