JPH0630432Y2 - フリーブロー付真空成形機のフリーブローボックス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、樹脂シートを真空成形する装置におけるフリ
ーブローボックスの改良に関する。

（従来技術と課題） 従来、樹脂シートの真空成形機の一つとして、フリーブ
ローボックス上にセツトして加熱軟化せしめた樹脂シー
トを、空気圧で上方へ膨張させた後成形型に吸着させ
て、樹脂シートを成形するように構成されたいわゆるフ
リーブロー付真空成形機がある。ところで、このように
構成された真空成形機においては、成形型のフリーブロ
ーボックス内への入出は、フリーブローボックスの側壁
に形成した開口から行っているが、この開口の閉鎖は鋼
板製の蓋を多数のロック装置により固定する方式により
行っており、このためその開口を開放するには、多数の
ロック装置を外した後に鋼板製の蓋をクレーン等で吊り
上げて取り除かなければならず、人力の簡単に行うこと
ができない非常に厄介な作業になるなどの問題があっ
た。

本考案は上記の問題を解消するために成されたものであ
る。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案におけるフリーブロ
ー付真空成形機のフリーブローボックスは、側壁に形成
した成形型入出用開口を、引戸により閉鎖するようにし
たものである。

（作用） 上記のように構成されたフリーブロー付真空成形機のフ
リーブローボックスは、引戸を水平方向へ移動させるこ
とにより成形型入出用開口を開閉することができる。

（実施例） 実施例について図面を参照して説明すると、第１図にお
いて、（１）は密閉箱状を成したフリーブローボックス
で、天井壁に成形型（図示せず）の通過可能な開口（図
示せず）が形成されかつ圧縮空気源（図示せず）に連通
接続されている。そして、該フリーブローボックス
（１）は、第３図で部分的に示すように、長方形の四隅
に位置しかつ上下方向に指向する４本のアングル（２）
（３）（２本だけ図示）と、該アングル（２）（３）に
固着されて側壁を構成する鋼板（４）（４）とで構成さ
れている。なお、アングル（２）（３）の前側には、鋼
板は取り付けられておらず、この結果、成形型入出用の
開口（５）が形成されることとなる。また、フリーブロ
ーボックス（１）の前側の上下両部には左右方向に指向
するアングル（６）（７）が固着され、該アングル
（６）、（７）にはこれらに沿って延びるアングル
（８）（９）が歯部にて固着されていて左右方向に延び
る溝（１０）（１１）が形成されている（第２図参
照）。また、左側のアングル（２）には上下方向に延び
るアングル（１２）がアングル（８）（９）の左端間に
位置してその歯部にて固着されていて、上下方向に延び
る溝（１３）が形成されている（第３図参照）。また、
溝（１０）（１１）間には開口（５）を閉鎖可能な大き
さの鋼板製引戸（１４）が左右動可能に挿入されてい
る。また、右側のアングル（３）には上下方向に延びる
四角棒（１５）がアングル（３）と引戸（１４）の間の
位置にして固着されている（第４図参照）。また、引戸
（１４）の右端には、引戸（１４）の左端の溝（１３）
内に進入した時、四角棒（１５）の右側面に接触可能な
上下方向に延びるアングル（１６）が固着されている。
（１７）は引戸（１４）の右端にブラケット（１８）を
介して取り付けられた取手である。

このように構成されたものは、図示するように、開口
（５）を引戸（１４）により閉鎖するとともに、加熱軟
化した樹脂シートを膨張させるべく圧縮空気をフリーブ
ローボックス（１）内に供給すると、引戸（１４）は圧
縮空気の圧力によりアングル（８）（９）（１２）に押
し付けられる。そして、アングル（１６）が四角棒（１
５）に当接されており、この結果、開口（５）は引戸
（１４）により気密に閉鎖されて、圧縮空気が開口
（５）から洩れることはほとんどなく、樹脂シートは所
定状態に膨張せしめられる。一方、成形型の交換あるい
は成形型等の点検のために開口（５）を開く場合は、取
手（１７）を持って引戸（１４）を右方へ移動させれば
よい。

なお、引戸（１４）側に溝（１０）（１１）、（１３）
に相当する溝を形成するようにしても同様の作用効果が
得られる。

（考案の効果） 以上の説明からも明らかなように本考案は、フリーブロ
ーボックスの成形型入出用開口を引戸により閉鎖するよ
うに構成したから、当該開口の開閉が極めて容易になる
と共にブロー時の気密性が保持できるようになり、かつ
構造も簡単であるなどの優れた実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は正面図、第２
図は第１図のＡ〜Ａ断面図、第３図は主要部の平面図、
第４図は第３図のＢ部拡大図である。 （１）：フリーブローボックス （５）：成形型入出用開口 （１４）：引戸

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】密閉箱状を成すとともに圧縮空気源に連通
   接続されかつ天井壁に成形型通過用開口を成形し、さら
   に、その内部に成形型を昇降可能に配設したフリーブロ
   ー付真空成形機のフリーブローボックスにおいて、 少なくとも一側面に成形型入出用の開口（５）を形成
   し、該開口（５）の上下位置に横方向に延びる溝（１
   ０、１１）を構成し、該上・下の溝（１０、１１）の一
   端間には上下方向に延びる溝（１３）を構成し、前記上
   ・下の溝（１０、１１）には引戸（１４）を移動可能に
   嵌合し、前記上・下の溝（１０、１１）間における前記
   開口（５）を挟んだ前記溝（１３）と対向する位置には
   上下方向に延びる四角棒（１５）を固着し、前記引戸
   （１４）の内面には、引戸（１４）の一側部が前記溝
   （１３）内に進入した時に前記四角棒（１５）の外側面
   に接触可能な上下方向に延びるアングル（１６）を固着
   したことを特徴とするフリーブロー付真空成形機のフリ
   ーブローボックス。