JPH0630332Y2 - ボールエンドミルの刃先締結機構 - Google Patents

ボールエンドミルの刃先締結機構

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JPH0630332Y2
JPH0630332Y2 JP1234888U JP1234888U JPH0630332Y2 JP H0630332 Y2 JPH0630332 Y2 JP H0630332Y2 JP 1234888 U JP1234888 U JP 1234888U JP 1234888 U JP1234888 U JP 1234888U JP H0630332 Y2 JPH0630332 Y2 JP H0630332Y2
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JP
Japan
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tip
clamp
end mill
chip
screw
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稔 渡辺
仁 石井
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、チップ(スローアウェイチップ)を工具本体
の先端部に移動調整可能に取付けるボールエンドミルの
刃先締結機構に関する。
〔従来の技術〕 従来、ボールエンドミルとしては、例えば、第22図に
示すように、工具本体1の先端に、一対の超高圧焼結体
付ブレード(スローアウェイチップ)2,3が、クラン
プネジ4で工具本体1に固定されるクランプ駒5と、工
具本体1にねじ込まれるクランプネジ6とによって取付
けられたものが知られている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来のボールエンドミルにあって
は、ブレード2,3が、クランプネジ4,6とクランプ
駒5とによって、工具本体1に固定されるようになって
いるために、切刃振れ出しを行なうことが困難であり、
刃先を移動させることによる微調整を行なうことができ
ないという問題があった。このことは、特に、超高圧工
具の再研磨に対応する場合において、工具本体1の先端
球面部を切削した後に、ブレード2,3の刃先を研削し
なければならないという問題を生じていた。
本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、刃先を工具本体に対して円滑に移動調
整することができ、刃先の再研磨に容易に対応すること
ができるボールエンドミルの刃先締結機構を提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案は、工具本体の先端
部にクランプ駒を工具本体の基準面に沿って移動可能に
取付け、かつこのクランプ駒をクランプネジによって工
具本体に固定することにより、上記クランプ駒と工具本
体との間に、チップを、上記工具本体の基準面に沿った
状態で挾持すると共に、上記チップをチップクランプネ
ジ及びクランプナットによって上記工具本体に固定した
ものである。
〔作用〕
本考案のボールエンドミルの刃先締結機構にあっては、
クランプ駒を工具本体の基準面に沿って移動調整した
後、このクランプ駒をクランプネジによって工具本体に
固定することにより、クランプ駒と工具本体との間にチ
ップを挾持すると共に、チップクランプネジ及びクラン
プナットによってチップを工具本体に強固に固定する。
〔実施例〕
以下、第1図ないし第21図に基づいて本考案の一実施
例を説明する。
第1図ないし第21図において、図中符号10は、エン
ドミル本体(工具本体)を示すものである。このエンド
ミル本体10は、先端側が縮径した概観略円柱状のもの
で、その先端部は略半球状に形成されている。この先端
部の軸線と対称となる位置には、それぞれ略1/4円周が
削り取られてなるチップポケット11,11が形成され
ており、これらのチップポケット11,11の回転方向
に面する壁面には、それぞれチップ取付面12,12が
形成されている。そして、これらのチップ取付面12,
12には、第1のチップ20及び第2のチップ30が装
着されている。
上記第1のチップ20は、第7図ないし第9図に示すよ
うに、略1/4円形状の上面21がすくい面とされ、かつ
平坦な下面22が着座面とされた板状のものである。こ
れらの上下面21,22間には、上面21に対して鋭角
で交差しかつ1/4円周を描く円弧状の側面23と、この
側面23に連なりかつ所定長さ接線方向に延びる平坦な
側面24と、この側面24に連なりかつ上記上面21に
直角に交差する平面状の側面25と、この側面25に連
なる平面状の側面26と、この側面26に連なりかつ上
面21に直角に交差する平面状の側面27とがそれぞれ
形成されている。そして、第1のチップ20の上面21
の円弧状及び直線状の切刃に隣接する部位には、ホーニ
ング28が形成されており、かつ上記第1のチップ20
の中央部には、チップクランプネジ60用の装着孔29
が形成されている。
また、上記第2のチップ30は、上記第1のチップ20
と略同形状のもので、第10図ないし第12図に示すよ
うに、それぞれすくい面と着座面とされる上下面31,
32間に、上面31に対して鋭角に交差しかつ円弧状の
側面33と、この側面33に連なりかつ所定長さ接線方
向に延びる平坦な側面34と、この側面34に連なりか
つ上記上面31に直角に交差する平面状の側面35と、
この側面35に連なる平面状の側面36と、この側面3
6に連なりかつ上面31に直角に交差する平面状の側面
37とがそれぞれ形成されたものである。そして、第2
のチップ30の上面31の円弧状及び直線状の切刃に隣
接する部位には、ホーニング38が形成されており、か
つ上記第2のチップ30の中央部には、チップクランプ
ネジ60用の装着孔39が形成されている。
上記第1のチップ20は、その下面22をエンドミル本
体10のチップ取付面12に当接すると共に、側面27
を該チップ取付面12に連なるチップ装着溝13のチッ
プ基準面14に当接した状態でエンドミル本体10に装
着されている。また、上記第1のチップ20の上面21
及び側面25には、クランプ駒40の先端の切欠凹部4
1が当接され、かつこのクランプ駒40の側面42は、
上記エンドミル本体10のチップ装着溝13に連なり、
かつチップ基準面14に(エンドミル本体10の軸線
)に対して平行に形成された駒基準面15に当接する
ように構成されている。
上記クランプ駒40は、第13図ないし第18図に示す
ように、上記平面状の側面42と、この側面42に対し
てそれぞれ直角に交差する上面43、下面44、先端面
45及び基端面46と、この上面43に対して鈍角で交
差する第1傾斜面47と、上記側面42に対して平行に
形成された側面48と、これらの第1傾斜面47と側面
48との間に形成された第2傾斜面49と、上記側面4
2、上面43、第1、第2傾斜面47,49、及び側面
48と先端面45との間にそれぞれ形成された第3、第
4、第5傾斜面50,51,52と、上記下面44の基
端部に形成された突条53と、上記切欠凹部41とを主
体として構成されている。そして、この切欠凹部41の
前面54は、上記側面42に対して直角に交差するよう
に形成され、かつ切刃凹部41の張り出し面55は、そ
の先端部が前面54に対して直交し、かつ基端側が前面
54に対して鋭角に形成されている。また、上記第1傾
斜面47から、該第1傾斜面47に直交する方向に、駒
クランプネジ61装着用の長円状の挿通孔56が形成さ
れると共に、基端面46には、調整ネジ62螺合用のネ
ジ孔57が形成されている。そして、上記クランプ駒4
0の挿通孔56を貫通する駒クランプネジ61が、エン
ドミル本体10に上記クランプ駒40の第1傾斜面47
に直交する方向に形成されたネジ孔17にねじ込まれる
ことによって、クランプ駒40並びに第1のチップ20
が固定されるようになっている。さらに、上記クランプ
駒40の基端面46に形成されたネジ孔57には、調整
ネジ62がねじ込まれると共に、この調整ネジ62の頭
部は、エンドミル本体10のチップポケット11の基端
側壁面18に当接されており、上記調整ネジ62の頭部
を回転させることによって、該調整ネジ62のクランプ
駒40からの突出量が調整されてクランプ駒40並びに
第1のチップ20の位置調整がなされるように構成され
ている。さらにまた、上記エンドミル本体10のチップ
ポケット11の先端には、長円状の貫通孔19aと、こ
の貫通孔19aに連通し、かつ貫通孔19aより大きい
長円状の装着凹所19bとが形成されている。そして、
上記第1のチップ20の装着孔29及びエンドミル本体
10の貫通孔19aに上記チップクランプネジ60を貫
通し、かつこのチップクランプネジを上記装着凹所19
bに嵌め込んだクランプナット63にねじ込んで上記第
1のチップ20をエンドミル本体10に固定するように
なっている。このクランプナット63は、第19図ない
し第21図に示すように、だ円柱状のものであり、その
中央部にネジ孔63aが、かつ一方の端面63bに第
1、第2傾斜面63c,63dがそれぞれ形成されたも
のである。
また、上記第2のチップ30は、上記第1のチップ20
と略同様に、その下面32をエンドミル本体10のチッ
プ取付面12に当接すると共に、側面37を該チップ取
付面12に連なる基準面16に当接した状態でエンドミ
ル本体10に装着されている。さらに、上記第2のチッ
プ30の上面31及び側面35には、クランプ駒40の
切欠凹部41の張り出し面55の先端及び前面54が当
接され、かつこのクランプ駒40の側面42は、上記基
準面16に当接するように構成されている。そして、上
記クランプ駒40の長円状の挿通孔56を貫通する駒ク
ランプネジ61によって、エンドミル本体10にクラン
プ駒40並びに第2のチップ30が固定され、かつクラ
ンプ駒40の基端面46のネジ孔57にねじ込まれた調
整ネジ62の突出量によって、クランプ駒40並びに第
2のチップ30の位置調整がなされると共に、上記第2
のチップ30の装着孔39及びエンドミル本体10の貫
通孔19aを貫通するチップクランプネジ60と、エン
ドミル本体10の装着凹所19bに嵌め込まれたクラン
プナット63とが螺合することによって、第2のチップ
30がエンドミル本体10に強固に固定されるようにな
っている。
上記のように構成された刃先締結機構を備えたボールエ
ンドミルにおいて、エンドミル本体10に第1のチップ
20を取付ける場合には、エンドミル本体10のチップ
取付面12に第1のチップ20の下面22を載置し、か
つチップ装着溝13内に第1のチップ20を装着して、
このチップ装着溝13のチップ基準面14に第1のチッ
プ20の側面27を当接する一方、クランプ駒40の基
端面46のネジ孔57にねじ込まれた調整ネジ62の頭
部をエンドミル本体10のチップポケット11の基端側
壁面18に当接すると共に、上記クランプ駒40の切欠
凹所41の張り出し面55の先端及び前面54に、上記
第1のチップ20の上面21及び側面25をそれぞれ当
接し、また、該クランプ駒40の側面42をエンドミル
本体10の駒基準面15に押し当てた状態において、駒
クランプネジ61を、クランプ駒40の挿通孔56を介
してエンドミル本体10のネジ孔17にねじ込むことに
より、エンドミル本体10に第1のチップ20及びクラ
ンプ駒40を装着すると共に、チップクランプネジ60
を、第1のチップ20の装着孔29及びエンドミル本体
10の貫通孔19aを介して、エンドミル本体10の装
着凹所19bに嵌め込まれたクランプナット63のネジ
孔63aにねじ込むことにより、第1のチップ20をエ
ンドミル本体10に強固に固定する。
また、第2のチップ30をエンドミル本体10に取付け
る場合にも、上記第1のチップ20の場合と略同様にし
て、エンドミル本体10のチップ取付面12に第2のチ
ップ30の下面32を載置し、かつ基準面16に第2の
チップ30の側面37及びクランプ駒40の側面42を
当接すると共に、クランプ駒40の基端面46のネジ孔
57にねじ込まれた調整ネジ62の頭部をエンドミル本
体10のチップポケット11の基端側壁面18に当接す
ると共に、上記クランプ駒40の切欠凹部41の張り出
し面55の先端及び前面54に、上記第2のチップ30
の上面31及び側面35をそれぞれ当接した状態におい
て、駒クランプネジ61を、クランプ駒40の挿通孔5
6を介してエンドミル本体10のネジ孔17にねじ込む
ことにより、エンドミル本体10に第2のチップ30及
びクランプ駒40を装着すると共に、チップクランプネ
ジ60を、第2のチップ30の装着孔39及びエンドミ
ル本体10の貫通孔19aを介して、エンドミル本体1
0の装着凹所19bに嵌め込まれたクランプナット63
のネジ孔63aにねじ込むことにより、第2のチップ3
0をエンドミル本体10に堅固に固定する。
このようにして、各チップ20,30をエンドミル本体
10に取付ける場合において、各クランプ駒40にねじ
込まれた調整ネジ62の突出量を変えることにより、エ
ンドミル本体10におけるクランプ駒40の取付位置
を、クランプ駒40の長円状の挿通孔56内に駒クラン
プネジ61を貫通した状態で、エンドミル本体10の軸
線に沿って移動調整できる上に、各チップ20,30
の装着孔29,39に装着されたチップクランプネジ6
0をエンドミル本体10の長円状の貫通孔19aに挿通
し、かつこのチップクランプネジ60に緩く螺合されて
いるクランプナット63をエンドミル本体10の長円状
の装着凹所19b内に嵌め込んだ状態で、各チップ2
0,30及びチップクランプネジ60とクランプナット
63をエンドミル本体10の軸線に沿って移動調整で
きる。これにより、上記クランプ駒40の切欠凹所41
に係合されるチップ20,30の位置調整を容易にかつ
円滑に行なうことができる。従って、チップ20,30
を再研磨する場合に、各チップ20,30をエンドミル
本体10の先端側にせり出すことにより、エンドミル本
体10の先端部を切削することなく、たやすくチップ2
0,30の刃部の再研磨に対応することができる。ま
た、このような再研磨を実施しても、エンドミル本体1
0の定位置に各チップ20,30を取付けることがで
き、取付再現性が良好でボールエンドミルの全長を一定
に保持できる。さらに、エンドミル本体10に取付けら
れる各20,30は、クランプ駒40及びチップクラン
プネジ60によって固定されるから、極めて強固に取付
けることができる。さらにまた、従来のボールエンドミ
ルに容易に置換でき、汎用性が極めて高い。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案は、工具本体の先端部にク
ランプ駒を工具本体の基準面に沿って移動可能に取付
け、かつこのクランプ駒をクランプネジによって工具本
体に固定することにより、上記クランプ駒と工具本体と
の間に、チップを、上記工具本体の基準面に沿った状態
で挾持すると共に、上記チップをチップクランプネジ及
びクランプナットによって上記工具本体に固定したもの
であるから、クランプ駒を工具本体の基準面に沿って移
動調整した後、このクランプ駒をクランプネジによって
工具本体に固定することにより、クランプ駒と工具本体
との間にチップを挾持すると共に、チップクランプネジ
及びクランプナットによってチップを工具本体に強固に
固定することにより、刃先を工具本体に対して円滑に移
動調整することができ、刃先を工具本体の先端側にせり
出すことにより、刃先の再研磨に容易に対応することが
できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第21図は本考案の一実施例を示すもの
で、第1図は第1のチップ20側からみたボールエンド
ミルの一例の正面図、第2図は同底面図、第3図は第1
図のIII−III線矢視図、第4図ないし第6図はエンドミ
ル本体の一例を示すもので、第4図は正面図、第5図は
底面図、第6図は第4図のVI−VI線に沿う断面図、第7
図ないし第9図は第1のチップ20の一例を示すもの
で、第7図は正面図、第8図は側面図、第9図は断面
図、第10図ないし第12図は第2のチップ30の一例
を示すもので、第10図は正面図、第11図は側面図、
第12図は断面図、第13図ないし第18図はクランプ
駒40の一例を示すもので、第13図は正面図、第14
図は側面図、第15図は第13図のXV−XV線矢視図、第
16図は第13図のXVI−XVI線矢視図、第17図は第1
6図のXVII−XVII線矢視図、第18図は第13図のXVII
I−XVIII線矢視図、第19図ないし第21図はクランプ
ナット63の一例を示すもので、第19図は正面図、第
20図は側面図、第21図は第19図のXXI−XXI線矢視
図、第22図は従来のボールエンドミルの正面図であ
る。 10……エンドミル本体(工具本体)、 14……チップ基準面、 15……駒基準面、 16……基準面、 20……第1のチップ、 30……第2のチップ、 40……クランプ駒、 60……チップクランプネジ、 61……駒クランプネジ、 63……クランプナット。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】工具本体の先端部にクランプ駒がこの工具
    本体の基準面に沿って移動可能に取付けられ、かつこの
    クランプ駒をクランプネジによって工具本体に固定する
    ことにより、上記クランプ駒と工具本体との間に、チッ
    プが、上記工具本体の基準面に沿った状態で挾持される
    と共に、上記チップがチップクランプネジ及びクランプ
    ナットによって上記工具本体に固定されたことを特徴と
    するボールエンドミルの刃先締結機構。
JP1234888U 1988-02-01 1988-02-01 ボールエンドミルの刃先締結機構 Expired - Lifetime JPH0630332Y2 (ja)

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JPH01117818U JPH01117818U (ja) 1989-08-09
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