JPH0630200U

JPH0630200U - 貼付及び剥離可能な用紙

Info

Publication number: JPH0630200U
Application number: JP7079592U
Authority: JP
Inventors: 二郎友弘
Original assignee: 友弘紙工業株式会社
Priority date: 1992-09-17
Filing date: 1992-09-17
Publication date: 1994-04-19

Abstract

(57)【要約】【目的】上質紙を鋲，粘着テープ等を用いることなく
黒板等の支持体に容易に確実な貼付，剥離を可能とし，
紙同志の接着を防止し，自由に筆記具で記載可能とした
用紙を提供する。【構成】上質紙（１）の一表面（Ａ）にシリコーン樹
脂層（２）を設け，他表面（Ｂ）に再剥離可能な粘着剤
層（３）を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，貼付及び剥離可能な用紙に係り，紙管等に長尺状態で巻かれていても，或いは適当な大きさに裁断積載したて，該用紙がお互いに接着することが防止出来，黒板等の支持体に再剥離可能な粘着剤層で確実に貼付することが容易に出来，又容易に支持体より剥離及び貼付が容易にして，シリコーン樹脂層を有する紙面に通常の筆記具で容易に文字，絵画等を記載可能にした用紙に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来は，会議，研究発表時に上質紙に発表内容等を記載して黒板等の支持体に鋲，粘着テープ等を用いて貼付し利用されていた。この場合，貼付道具を用いていた為に紙を剥離すると支持体に傷をつけたり，汚したりする欠点があった。又，紙に粘着剤層を設けその上面に離型紙等を用いて紙同志の接着を防止することも提案されていたが，使用時に離型紙をその都度除去しなければならないわずらわしさがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

紙を支持体にそのままで容易に貼付出来，容易に剥離可能にして，紙管等に長尺に巻き取っても又適当な大きさに裁断し積載しても紙同志が接着せず取扱いを容易とし，筆記道具で自由に記載可能とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は，上述の問題を解決することを目的とし，紙（１）の一表面（Ａ）にシリコーン樹脂層（２）を，他表面（Ｂ）に再剥離可能な粘着剤層（３）を設けた貼付及び剥離可能な用紙である。更に，紙（１）の一表面（Ａ）全面にシリコーン樹脂層と他表面（Ｂ）全面に再剥離可能な粘着剤層（３）を設けた貼付及び剥離可能な用紙，及び紙（１）の一表面（Ａ）部分に長さ方向に帯状にシリコーン樹脂層（２）を設け，該樹脂層に対応する他表面（Ｂ）部分に該樹脂層より巾狹く長さ方向に再剥離可能な粘着剤層（３）を設けた貼付及び剥離可能な用紙である。

【０００５】本考案に係る用紙に供せられる紙としては白色の上質紙が好ましいが用途によってはこれに限定されるものではない。しかし上質紙でも目止め剤を塗布した紙又はラミネートされた紙では，シリコーン樹脂層を設けることから本考案の用紙の目的から，筆記具で文字，絵画を記載するときにインク等が飛んでしまうので好ましくない。

【０００６】本考案の貼付及び剥離可能な用紙は，紙の一表面にシリコーン樹脂を塗布しシリコーン樹脂層を設けてあるので，他表面に再剥離可能な粘着剤を塗布し粘着剤層を設けても，用紙を紙管等に巻き取られた状態でも，又，適当な大きさに裁断積載しても，シリコーン樹脂層が粘着剤層の粘着性を防止するので，紙相互の接着が生じることがなく用紙の使用時における取扱いが容易となる。

【０００７】紙に塗布されるシリコーン樹脂の塗布量は，シリコーン固型分換算で0.1 〜1. 0g/m²にすることが好ましい。0.1g/m²以下であるとシリコーン樹脂層が薄くなり再剥離可能な粘着剤の塗布量とも関係があるが前述の紙相互の粘着防止の効果が薄れて好ましくなく，又，1.0g/m²以上にするとシリコーン樹脂層が厚くなり該用紙に筆記具で文字，絵画等を記載するとき特に水性インキを用いるときにインキが飛んでしまうので好ましくない。

【０００８】再剥離可能な粘着剤の塗布量は，粘着剤固形分換算で５〜40g/ｍ²にすることが好ましい。5g/m²以下であると粘着剤層が薄く該用紙を黒板等の支持体に確実に貼付するだけの力が不足する傾向となり好ましくなく，40g/ｍ²以上にすると粘着剤層が厚くなりそれだけ接着力が増し，支持体への貼付には役立つが，該用紙が用済みとなったとき支持体から剥離するのが容易でなく支持体を傷めることも生ずる。５〜40g/ｍ²の範囲であれば，該用紙を何回も支持体に貼付したり，剥離するのに全く支障がない，粘着剤の塗布量は紙の厚さに応じてこの範囲内で自由に選定されることは可能である。

【０００９】紙の一表面にシリコーン樹脂層を帯状に設けた時にその巾より狹く紙の他表面に再剥離可能な粘着剤層の巾を設けることは，紙同志が巻かれた状態又は裁断積載された状態で，紙同志の接着を積極的に防止するためになされるものである。帯状に設けるシリコーン樹脂層，再剥離可能な粘着剤層は，紙の両端又は／及び中央部等自由に設定可能である。

【００１０】次に，本考案の係止及び剥離可能な用紙の一実施例を図１について説明するが，本考案は，勿論これに限定されるものでない。紙管に巻かれた巾788mm の坪量 84g/ｍ²上質紙（１）の一表面（Ａ）の両端5.5mm より内側にシリコーン樹脂として東レダウコーニング（株）製SRX357を用いて巾50mmに通常の方法で，シリコーン固形分が0.5g/m²になる様に塗布しシリコーン樹脂層（２）を設け巻き取った。巻き取られた上質紙（１）のシリコーン樹脂層（２）を設けた他表面（Ｂ）に両側15.5mm内側に再剥離可能な粘着剤として東洋インキ（株）製オリバインBP M-4960を用いて巾30mmに通常の方法で，粘着剤固型分が15g/ｍ²になる様に塗布乾燥し，厚さ約15μm の粘着剤層（３）を設け巻き取り本考案の貼付及び剥離可能な用紙を得た。

【００１１】上述の実施例で紙の両面両端部分にはシリコーン樹脂層と再剥離可能な粘着剤層が設けられていない紙だけの部分を設けたがこれは支持体から該用紙を剥離するのにより容易にしたためである。これは本考案の必須条件ではないことは勿論である。捲き取られた貼付及び剥離可能な用紙を適当な長さに裁断し，シリコーン樹脂層を有する面に文字，絵画等を水性インキを用いて画いた処，インキが飛ぶこともなくきれいに書け，黒板に粘着剤層のある面で貼付も確実に出来，用済後の剥離も簡単にして支持体を汚したり，傷付けもなく，又支持体に再停止させても再び確実に貼付することが出来た。

【００１２】

【考案の効果】

以上の如く本考案の貼付及び剥離可能な用紙は，紙の一表面にシリコーン樹脂層を設け，他表面に再剥離可能な粘着剤層を設けた構造にしたため，巻取り，裁断積載しても，紙同志の接着も防止出来筆記具による積載も支障なく，支持体に容易に確実に貼付出来，剥離も容易にして支持体を傷めることが防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の断面拡大図である。

【符号の説明】

１上質紙Ａ一表面Ｂ他表面２シリコーン樹脂層３再剥離可能な接着剤層

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】紙（１）の一表面（Ａ）にシリコーン樹
脂層（２）を，他表面（Ｂ）に再剥離可能な粘着剤層
（３）を設けたことを特徴とする貼付及び剥離可能な用
紙。
【請求項２】紙（１）の一表面（Ａ）の前面にシリコ
ーン樹脂層（２）を，他表面（Ｂ）の全面に再剥離可能
な粘着剤層（３）を設けてなる請求項１記載の貼付及び
剥離可能な用紙。
【請求項３】紙（１）の一表面（Ａ）部分に長さ方向
に帯状にシリコーン樹脂層（２）を設け，該樹脂層に対
応する他表面（Ｂ）部分に該樹脂層より巾狹く長さ方向
に帯状に再剥離可能な粘着剤層（３）を設けてなる請求
項１記載の貼付及び剥離可能な用紙。