JPH06301252A - 電子写真複写機の中間トレイ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 片面コピー用紙を収容して整列し、裏面のコ
ピーに向けて用紙を送り出すための中間トレイにおい
て、用紙のサイズに対応させて整合の動作を正確に行い
得るようにする。 【構成】 中間トレイ１内で用紙の整列を行うためにエ
ンドガイド１０とサイドガイド３０とを配置し、用紙が
トレイに収容される都度、２つのガイド部材を往復移動
させて用紙の整列を行う。前記サイドガイド３０では、
２つのガイド部材３０ａ、３０ｂを組み合わせて設け、
小サイズの用紙に対しては、ガイド部材３０ｂを途中で
停止させて、給紙側のガイド部材３０ａのみを用いて用
紙の整列作用を行わせ、エンドガイド１０と互いに干渉
し合うことを防止し、用紙の整列の作用を行うことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は自動両面複写機等の両面
にコピーを形成する画像形成装置において、片面コピー
用紙を整列保持した状態で、裏面の複写に向けて送り出
すための中間トレイ装置に関し、特に、エンドガイドと
サイドガイドとを用いて小サイズの用紙に対する整列作
用を行う際に、ガイド部材の干渉を防止して、整列作用
を良好に発揮できると共に、送り出される用紙が、斜め
送りの状態を生じたりしないような機構を設けた電子写
真複写機の中間トレイ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動両面複写機等の装置においては、通
常のコピーモードにより片面コピーとして作成した用紙
を、装置内部に配置した中間トレイに一旦収容し、裏面
のコピーモードが設定された際に、その片面コピー用紙
を中間トレイから送り出して、用紙の裏面に他の画像を
形成する機構を設けている。前記自動両面複写機に設け
られる中間トレイとしては、例えば、実開平２−５５６
８２号公報等に示されるような装置が知られている。前
記従来例の中間トレイでは、用紙の整列作用を行うため
に、エンドガイドとサイドガイドとを配置しており、ト
レイに片面コピー用紙が収容される都度、２つのガイド
部材を用紙の側部と後端部に向けて往復移動させて、用
紙の整列の作用を行うようにしている。そして、その用
紙の給紙側の先端部を、給紙装置のローラ装置に対応す
る位置に規制することにより、裏面の複写に向けて給紙
作用を良好な状態で行うことができるようにしている。

【０００３】また、一般的な自動両面複写機では、図１
２に示されるような機構の中間トレイを用いている。前
記図１２に示される中間トレイ１では、そのトレイの給
紙側に配置する給紙装置は、ボトムローラ４と給紙ロー
ラ５とを組み合わせて構成しており、エンドガイドとサ
イドガイドとを往復移動可能に構成して、片面コピー用
紙がトレイに収容される都度、その収容された用紙をト
レイの一方の壁と、給紙側先端部に配置する規制部材と
に向けて押圧して整列作用を行うようにする。前記給紙
ローラ５には、リタードローラを対向させて配置して、
用紙さばき機構を構成しているもので、トレイから送り
出された用紙に重送が生じないようにしている。そし
て、中間トレイ内で２つのガイド部材により整列された
用紙は、その下部のものからボトムローラ４により用紙
さばき機構に向けて送り出し、給紙ローラを用いて裏面
のコピーの動作に向けて供給される。

【０００４】前記中間トレイでは、用紙の整列を行うた
めに、図１３に示されようなエンドガイド１０を配置す
ることも行われている。前記図１３に示される中間トレ
イでは、そのトレイ本体の給紙側の上部に配置した排出
ローラ８を介して、片面コピー用紙が導入され、その用
紙の後端部を規制するエンドガイド１０を、往復駆動機
構１１を用いて移動させる機構を設けている。また、給
紙側の先端部には、前ガイド板７を配置し、用紙の給紙
側先端部の規制を行うようにして、整列の作用を行うよ
うにする。そして、トレイに収容された片面コピー用紙
は、ボトムローラ４により給紙側に向けて送られ、給紙
ローラ５とリタードローラ６との間でさばき作用が行わ
れて、１枚ずつ裏面のコピーに向けて給紙される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前記図１２
に示されるように、トレイの給紙部に配置する給紙装置
が、用紙の中央部からずれた位置に配置されているため
に、大サイズの用紙を送り出す際に、用紙が斜め送りの
状態を発生しやすいという問題がある。つまり、ローラ
装置による送りの作用が、用紙の一方の側に偏って作用
されるために、用紙に対する送りの作用と、堆積されて
いる用紙との間の摩擦力とにより、斜め送りの状態で、
用紙搬送路に向けて排出されるという不都合が発生す
る。前記斜め送りが生じた場合には、ローラ部材が作用
しない側の角の部分が先に送り出されるという現象が起
こり、用紙搬送路内での搬送作用にも支障が生じたりす
る等の問題につながる。

【０００６】前述したように、中間トレイから用紙が斜
め送りされる問題を解消するために、例えば、実開昭６
３−１９４８２６号公報等に示されるように、用紙の側
部を毛部材を植設したシートにより規制して、用紙の斜
め送りの状態を防止する手段を構成することが考えられ
る。ところが、前記植毛シートは、ガイド部材に対して
配置することが困難であり、中間トレイに対して適用す
ることが難しいと言う問題がある。さらに、給紙装置に
対応させて用紙を押圧する機構を構成することも考えら
れるものの、そのような押圧手段を配置する場合には、
用紙の収容の動作と、送り出しの動作とにそれぞれ連動
させることが困難であり、一般の中間トレイに適用しに
くいという欠点がある。

【０００７】前述したような用紙の斜め送りの問題とは
別に、トレイ内部で用紙を整列させる場合に、２つのガ
イド部材を用いて用紙の整列の動作を行うが、小サイズ
の用紙に対しては、２つのガイド部材が互いに緩衝する
位置にまで接近することがある。例えば、一般の中間ト
レイでは、Ａ３サイズからＡ４サイズ程度の大きさの用
紙を対象として整列機構を構成しているが、最近の自動
両面複写機では、それよりも小サイズの用紙に対して
も、両面コピーを行うことを要求していることが多い。
ところが、従来の中間トレイを用いて、小サイズの用紙
に対する両面コピーを行う場合には、２つのガイド部材
が互いに干渉し合い、用紙の整列の作用を良好に発揮し
得ないという問題が発生する。

【０００８】そこで、そのような問題が生じないように
するために、ガイド部材を巾の狭い部材で構成し、小サ
イズの用紙を整列させる際に、２つのガイド部材が互い
に接近した状態でも、干渉し合わないようにすることも
考えられる。しかしながら、ガイド部材の用紙を押圧す
る部分の巾が狭い場合には、大サイズの用紙に対する整
列の作用が良好な状態で発揮されないという問題につな
がる。そして、トレイ内での整列作用が良好に発揮され
ない場合には、その後の用紙の給紙の動作に支障が生
じ、前述したような斜め送りの問題が増幅されて影響を
与えることが懸念される。

【０００９】

【発明の目的】本発明は、前述したような中間トレイで
の用紙の整列と、送り出しに際しての斜め送り等の問題
を解消するもので、中間トレイの給紙部に用紙に対して
抵抗を付与するローラ部材を配置すること、および、２
つのガイド部材が接近する際に、それ等が互いに干渉し
合わないような補助手段を設けて、中間トレイからの給
紙の動作を良好に行い得るようにする電子写真複写機の
中間トレイ装置を提供することを目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段および作用】本発明は、片
面コピーとして作成された用紙をトレイに収容し、該ト
レイ内に設けたエンドガイドとサイドガイドとにより給
紙位置に整列させ、裏面のコピーに向けて用紙を送り出
す給紙機構を備えてなる中間トレイに関する。本発明の
中間トレイにおいては、前記給紙機構を構成するローラ
装置と平行な位置に、給紙方向と反対方向に駆動される
ローラ装置を配置し、給紙機構のローラ装置により送り
出される用紙に対して、前記逆転ローラ装置により戻し
方向の作用を付与して、用紙の斜め送り防止手段を構成
している。

【００１１】また、本発明においては、用紙を整列させ
るための２つのガイド部材のうち、サイドガイドに対し
て補助ガイド部材を配置し、前記補助ガイド部材に対し
てサイドガイドとの間に連動機構を配置し、前記サイド
ガイドとエンドガイドとの２つのガイド部材の間での干
渉を防止して、用紙に対する整列の作用を行い得るよう
に構成することができる。さらに、本発明においては、
サイドガイドを２つのガイド部材により構成し、前記２
つのガイド部材のうちの給紙側に位置するガイド部材に
対して、他方のガイド部材を連動させて移動する機構を
構成し、前記連動駆動されるガイド部材に対して、他の
ガイド部材を移動の途中の位置で連動駆動を中断する機
構を配置し、小サイズの用紙に対しては、給紙側に位置
するガイド部材により、用紙に対する整列作用を付与す
ることができる。

【００１２】前述したように、中間トレイ装置の給紙部
に対して、給紙装置に対応させて逆転ローラ装置を配置
することにより、用紙が斜め送りの状態でトレイから排
出されることを防止することができる。また、前記逆転
ローラ装置は、特に斜め送りの状態が発生しやすい大サ
イズの用紙に対して、給紙ローラから離れた位置で作用
させることができる。また、中間トレイに設ける２つの
ガイド部材を互いに緩衝しないような機構のものとして
構成する場合に、大サイズの用紙に対しては、通常のガ
イド部材の動作により整列作用を付与することができる
ので、整列作用を良好に発揮させることができる。これ
に対して、サイドガイドに対して補助ガイド部材を設け
る手段、またはサイドガイドを２つのガイド部材で構成
すると、小サイズの用紙に対しての整列作用をも良好な
状態で行うことができる。

【００１３】

【実施例】図示される例にしたがって、本発明の電子写
真複写機の中間トレイ装置を説明する。図１に示される
例は、中間トレイ１の底板２の給紙側先端部に対応させ
て、前ガイド板７を配置して、用紙の先端部の規制を行
うとともに、前記前ガイド板７に対応する位置に、給紙
ローラ５とリタードローラ６とによる用紙さばき機構を
配置し、用紙の送り出しを行う給紙装置を構成してい
る。前記給紙装置において、給紙ローラとリタードロー
ラとは、図１に示されるように、同一の方向に駆動され
るが、用紙に対しては、反対方向に送りの作用が行われ
て、用紙に対するさばき作用を発揮できるようにしてい
る。また、前記中間トレイ１に対しては、前記従来例の
中間トレイの場合と同様に、エンドガイドとサイドガイ
ドとを往復移動可能に配置して、トレイに収容される用
紙に対して、整列作用を付与することができるようにさ
れる。

【００１４】前記給紙装置に対して、図２にも示される
ように、サイドガイド２０の側の所定の位置に、逆転ロ
ーラ１５を配置して、前記逆転ローラ１５を給紙ローラ
５と同一の方向に駆動するようにしている。そして、前
記逆転ローラ１５により、図２の矢印Ｆ１の方向に用紙
を押し戻す作用を付与し、前記逆転ローラ１５側の部分
での用紙に対する抵抗作用を加えて、給紙装置により用
紙を正常な姿勢で送り出すことができるようにされる。
なお、前記逆転ローラ１５は、例えば、給紙ローラの駆
動軸に対して連動する駆動機構を構成し、給紙ローラと
連動する状態で駆動されるようにすることが可能であ
る。

【００１５】したがって、前述したように、給紙装置の
側部に逆転ローラ１５を配置する場合には、例えば、大
サイズの用紙を給紙可能な中間トレイに対して、給紙装
置を一方の側部（基準線側）に偏った位置に配置するこ
とができる。そして、小サイズの用紙に対しては、ほぼ
中央部で給紙装置による給紙の作用を発揮させ、大サイ
ズの用紙に対しては、端の位置から給紙装置による給紙
の作用が行われた状態でも、斜め送り等の不都合が生じ
ないようにすることができる。

【００１６】（サイドガイドに対して補助ガイド部材を
設ける場合の構成）図３〜５に示される例は、用紙の側
部を規制するために設けたサイドガイド２０に対応させ
て、補助ガイド部材２２を配置しておき、小サイズの用
紙に対しては、補助ガイド部材を用いて整列作用を行わ
せる場合を示している。前記補助ガイド部材を設けた中
間トレイは、図３に示されるように構成されるもので、
サイドガイド２０の下部に下突出部２１を設けておき、
補助ガイド部材２２の揺動の作用を前記下突出部２１に
より行い得るように構成している。前記補助ガイド部材
２２は用紙を押圧する部材２２ａと、カム部材２４を設
けたアーム部材２２ｂとが、略Ｌ字状の部材として構成
されており、トレイの底板２に対して、支軸２３を介し
て揺動可能に設けられている。また、前記Ｌ字状の補助
ガイド部材２２は、用紙押圧部２２ａが重いものとして
構成されるので、通常の状態では、図３に示されるよう
に、アーム部材２２ｂが下側に突出する状態になり、用
紙押圧部２２ａが底板２に平行な位置に保持される。な
お、図示されるように、トレイの底板２の用紙支持面
が、用紙の送り出し方向に対して、平行にリブ等を設け
ている場合には、用紙Ｐは前記リブの上に支持されるの
で、用紙押圧部が倒された状態で、底板の上に若干突出
した位置に支持されていても、用紙の収容作用に支障が
生じたりすることはなくなる。

【００１７】前述したような構成を有する補助ガイド部
材２２は、サイドガイド２０が用紙を押圧する方向に移
動されると、そのサイドガイドの移動の最終段階で、下
突出部２１がカム部材２４に当接し、補助ガイド部材２
２を反時計方向に揺動させ、用紙押圧部材２２ａを直立
させるようにする。そして、前記用紙押圧部材２２ａに
より、小サイズの用紙の側面を規制して、用紙の整列の
作用を発揮し、補助ガイド部材とエンドガイドとの２つ
のガイド部材の連動作用によって、小サイズの用紙を給
紙位置に整列保持させるようにする。また、本発明のト
レイに設ける補助ガイド部材２２は、小サイズの用紙を
整列する際には、図４に示されるように、押圧部２２ａ
が突出した位置に停止させることができるが、用紙を中
間トレイに収容する都度、揺動させるようにすることも
できる。

【００１８】前述したように、サイドガイドと連動して
揺動される補助ガイド部材は、図５に示されるように、
トレイの巾方向に複数の補助ガイド部材２２、２２Ａ…
…を配置して、用紙サイズに対応させる機構を構成する
ことができる。また、前記中間トレイの底板２に対し
て、複数の補助ガイド部材を用紙サイズに対応させて配
置する場合には、サイドガイドの移動範囲を規制するた
めに、底板２に対してサイドガイドを案内するために、
長さの異なる複数のガイド溝３、３ａ……を配置するこ
とができ、それ等のガイド溝の位置に対応させて、補助
ガイド部材２２、２２Ａ……には、カム部材２４、２４
Ａ……を配置することができる。そして、中間トレイに
収容される小サイズの用紙に対応させて、サイドガイド
を案内するガイド溝を特定し、その指定されたサイズの
用紙に対して補助ガイド部材を作用させ、用紙の整列の
作用を行わせることができる。なお、前記図５に示され
るように、複数のガイド溝３、３ａ……を底板２に形成
した場合には、使用しないガイド溝に対しては、トレイ
内で整列される用紙の移動の邪魔にならないように、カ
バー部材等を取り付けることができる。

【００１９】したがって、前述したように、サイドガイ
ドに対して補助ガイド部材を起伏可能に設けた場合に
は、小サイズの用紙に対する収容作用を行う際にも、サ
イドガイドの移動範囲を制限することができ、用紙を給
紙方向に向けて押圧するエンドガイドに対して、サイド
ガイドが干渉することがなくなる。また、前記トレイに
設ける補助ガイド部材は、大サイズの用紙を整列したり
用紙を送り出す動作を行う際には、その用紙の下面に接
触することがなく、小サイズの用紙に対してのみ、整列
作用を補助することができる。

【００２０】（サイドガイドを２つのガイド部材により
構成する場合）本発明の中間トレイにおいて、用紙をサ
イドガイドにより整列させるためには、図６に示される
ようなサイドガイド３０を用い、エンドガイド１０に組
み合わせて、トレイ内部での用紙の整列作用を行うこと
ができる。前記図６に示されるサイドガイド３０は、２
つのガイド部材３０ａ、３０ｂとを組み合わせて構成し
ている。そして、図７に示されるように、２つのガイド
部材のうち、用紙送り出し方向に位置するガイド部材３
０ａが、後部のガイド部材３０ｂよりも若干整列方向に
突出した状態に配置され、両部材の接合部では、若干の
段差が形成されるが、その段差は、用紙を押圧して整列
する作用には支障が生じない程度のものとされる。ま
た、前記２つのガイド部材は、スライド部材３１、３５
にそれぞれ支持され、該２つのスライド部材３１、３５
は図６に示されるように、それぞれのスライド部材に対
応するガイド溝３ｃ、３ｄに沿って、矢印Ｘ方向に案内
され、用紙の側部を規制する動作を行うようにする。

【００２１】前記サイドガイド３０を構成する２つのガ
イド部材３０ａ、３０ｂは、それぞれのガイド部材を支
持するスライド部材３１、３５の移動方向Ｘに対して、
直角な方向に支持されるもので、図７、８に示されるよ
うに、２つのガイド部材を支持するスライド部材３１、
３５の間には、係止部３３と被係止部３６とを突出させ
て設け、さらに、カム部材３７を配置している。そし
て、前記係止部材３３、３６を噛み合わせるとともに、
カム部材３７を介して、スライド部材３１がケーブル３
２により牽引される作用に追従させて、スライド部材３
５を駆動するようにしている。前記カム部材３７は、ス
ライド部材３１に対して支軸３８を介して揺動可能に設
けているもので、ガイド部材が矢印Ｘ方向に牽引される
状態で、スライド部材３５の被係止部３６は、スライド
部材３１の係止部３３とカム部材３７との間で保持され
る状態で、スライド部材３１の移動の動作に追従させて
スライド部材３５を矢印Ｘ方向に移動させるようにす
る。

【００２２】前記サイドガイド３０の移動経路の途中の
部分には、図８に示されるように、カム作動部材３９を
配置しており、該カム作動部材３９は、カム部材３７の
移動経路に対応して配置される。また、前記カム作動部
材３９は小サイズの用紙に対する整列作用を行う際に、
エンドガイド１０とサイドガイド３０とが互いに干渉し
合う位置よりも、サイドガイドの移動経路の手前部分に
配置されている。そして、サイドガイド３０が小サイズ
の用紙に対して、押圧作用を付与する際に、そのサイド
ガイドの移動の途中でカム部材３７がカム作動部材３９
に当接すると、鎖線で示されるように、該カム部材３７
が支軸３８を中心にして反時計方向に回転し、スライド
部材３５の被係止部３６とに対する係止を解除する。し
たがって、サイドガイドが用紙の整列の動作を行ってい
る途中で、カム作動部材３９による２つのスライド部材
３１と３５との係止を解除するので、一方のガイド部材
３０ｂの移動が停止され、ガイド部材３０ａのみが小サ
イズの用紙を押圧しながら移動する作用が行われること
になる。

【００２３】また、前述したようにして、サイドガイド
の移動経路の途中で、カム作動部材３９に当接して回転
されたカム部材３７は、前記カム作動部材３９に沿って
図８の鎖線で示される状態で、スライド部材３１ととも
に移動する。そして、前記サイドガイドを駆動するケー
ブル３２が逆方向に駆動されると、カム部材３７はスラ
イド部材３１とともに戻される方向に移動し、カム作動
部材３９による係止状態が解除されると、図示を省略し
たスプリング部材等により、スライド部材３５に係合す
る位置に戻される。それと同時に、カム作動部材３９の
先端部に対応する位置で停止されていたスライド部材３
５は、被係止部３６が係止部３３に当接することにより
戻し方向に移動し、サイドガイドの待機位置に戻ること
になる。

【００２４】本発明の装置においては、前記図６〜８に
示されたように、サイドガイド３０を２つのガイド部材
３０ａ、３０ｂを組み合わせて構成し、該サイドガイド
を移動させる途中で、エンドガイドと干渉する恐れのあ
るスライド部材３５を停止させ、給紙側のスライド部材
３０ａのみを用いて、小サイズの用紙に対する整列作用
を付与できるようにすることが可能になる。そして、前
記サイドガイドを戻す際に、スライド部材３１を戻し方
向に移動させる途中で、別のスライド部材３５をカム部
材と係止部材とを介して保持し、待機位置にまで戻すこ
とができる。したがって、サイドガイドの動作をケーブ
ル３２を介して１つのスライド部材を往復移動させるの
みで、小サイズの用紙に対する整列の作用を良好に発揮
させることができる。なお、本発明のサイドガイド３０
を用いて、大サイズの用紙に対する整列の動作を行う場
合には、カム部材３８がカム作動部材３９に接する位置
にまで移動することがないのであるから、２つのガイド
部材は連動して移動し、巾の広い用紙の側面を連動して
押圧し、整列の作用を発揮することができる。

【００２５】（エンドガイド駆動機構の制御）前述した
ように、中間トレイ内部での用紙の整列作用を行う際に
は、サイドガイドとエンドガイドとを連動させて駆動
し、トレイに用紙が収容される都度、それ等のガイド部
材を移動させて用紙の送り出し側の後端部と、側面とを
押圧して位置決めの作用を行うようにする。その用紙の
整列の動作を行う際に、例えば、図１３に示されるよう
なエンドガイドの駆動機構を用いて、該エンドガイド１
０に対する往復移動を行わせることが行われている。前
述したように、エンドガイド１０を駆動して用紙を整列
する動作は、自動両面複写機において、片面コピー用紙
を全部収容して整列し、その後で、裏面のコピーに向け
て中間トレイから用紙を順次送り出す動作を行う場合に
は、前記トレイ内部で用紙に対する整列の動作を容易に
行うことが可能になる。

【００２６】前述したような動作とは別に、自動両面複
写機を用いて両面コピーを作成する場合でも、自動原稿
搬送装置を再循環複写モードに設定し、原稿を反転搬送
しながら、両面コピーを作成するモードで、電子写真複
写機の動作を行わせる場合がある。そして、両面コピー
を順次作成するモードを設定し、中間トレイに対して片
面コピー用紙を収容して整列させると同時に、裏面のコ
ピーに向けて用紙を送り出す場合には、図９のタイミン
グチャートに示されるように、中間トレイに設けた各動
作部材が作動される。つまり、トレイに対して片面コピ
ー用紙が収容されることに対応させて、エンドガイドが
往復移動して用紙の整列作用を行う。その際に、ボトム
ローラ４の駆動が行われて、用紙を整列位置に向けて移
動させ、それ等の動作が終了して、設定されたタイミン
グの時間Ｔが経過してから、所定のタイミングで給紙ロ
ーラに対する駆動が行われて、用紙を裏面のコピーに向
けて送り出すようにする。また、前記各部材の動作は、
制御装置に設定されたプログラムにしたがって行われる
もので、例えば、画像形成部に設けたセンサ等の基準信
号出力手段からの出力により、中間トレイ内での用紙の
整列の動作もコントロールされる。

【００２７】ところが、片面コピー用紙を中間トレイに
収容する段階で、用紙搬送路内でのローラ装置のスリッ
プ等によって、用紙が中間トレイに到達する時間に遅れ
が発生する場合がある。そのように、用紙が制御装置に
設定された時間よりも遅れを生じた状態では、図１０の
タイミングチャートに示されるように、エンドガイドに
より用紙を整列している途中に、ローラ部材に対する駆
動信号が出力されて、ローラ装置による送り出しの動作
が開始されることがある。しかし、そのようなローラ装
置に対する駆動モードが設定されても、中間トレイから
用紙を送り出すことができず、装置にジャム信号が出力
されて動作が中断される等の問題が発生する。

【００２８】そこで、本発明の中間トレイに対する駆動
の制御を行う際に、トレイに対して用紙が収容される信
号に遅れが発生した場合には、図１１のタイミングチャ
ートに示されるように、次のローラ装置に対する駆動を
１ピッチだけスキップするモードを設定している。そし
て、中間トレイに収容される用紙のタイミングが遅れを
生じた場合には、自動両面複写機の動作を１ピッチだけ
遅れさせるような制御モードを設定する。したがって、
中間トレイに収容される用紙に対しては、制御装置に設
定されたプログラムでの動作を、１ピッチに対応する時
間だけスキップして、その１ピッチに対応する時間が経
過した後で、プログラムにしたがった動作を再開させ、
次に設定された動作のタイミングにしたがって、トレイ
からの給紙の動作を再開させるようにする。

【００２９】なお、前述したように構成される本発明の
装置では、給紙ローラに対して逆転ローラを設ける機構
を、他のサイドガイドの実施例に組み合わせることや、
エンドガイドの駆動タイミングの制御に組み合わせるこ
とができる。また、サイドガイドの構成とエンドガイド
の駆動機構とを組み合わせること、および、従来の中間
トレイの構成部材として本発明の実施例に示された機構
や、制御方式を組み合わせること等も容易に実施するこ
とができる。さらに、本発明の実施例に示された中間ト
レイは、両面コピーに対応させて用紙を送り出す場合の
他に、多重コピーに対応させて用紙の収容と送り出しの
動作を行うことができるものであり、多重コピーの場合
でも、両面コピーと同様にして、各部材を作動させるこ
とができる。

【００３０】

【発明の効果】本発明の電子写真複写機の中間トレイ装
置は、前述したように構成しているものであるから、中
間トレイ装置の給紙部に対して、給紙装置に対応させて
逆転ローラ装置を配置することにより、用紙が斜め送り
の状態でトレイから排出されることを防止することがで
きる。また、前記逆転ローラ装置は、特に斜め送りの状
態が発生しやすい大サイズの用紙に対して、給紙ローラ
から離れた位置で作用させることができる。また、中間
トレイに設ける２つのガイド部材を互いに緩衝しないよ
うな機構のものとして構成する場合に、大サイズの用紙
に対しては、通常のガイド部材の動作により整列作用を
付与することができるので、整列作用を良好に発揮させ
ることができる。これに対して、サイドガイドに対して
補助ガイド部材を設ける手段、またはサイドガイドを２
つのガイド部材で構成する手段を設けると、小サイズの
用紙に対しての整列作用をも良好な状態で行うことがで
きる。さらに、中間トレイに収容される用紙の到着のタ
イミングに遅れが生じた場合にも、トレイに設けた部材
の動作を１ピッチだけ遅れさせるモードを設定すること
により、中間トレイから用紙を排出する際に、ジャム信
号が出力されたりすることを防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 中間トレイの給紙装置に、逆転ローラを設け
た装置の斜視図である。

【図２】 図１の機構を組み込んだ中間トレイの平面図
である。

【図３】 中間トレイに補助ガイド部材を設けた例の正
面図である。

【図４】 図３の補助ガイド部材を立てた状態の説明図
である。

【図５】 本発明の別の実施例のトレイの平面図であ
る。

【図６】 サイドガイドを２つのガイド部材により構成
する例の斜視図である。

【図７】 図６のサイドガイドにおけるガイド部材の支
持機構の説明図である。

【図８】 図６の装置でのガイド部材を支持するスライ
ド部材の動作の説明図である。

【図９】 中間トレイにおける用紙の送りの動作を示す
タイミングチャートである。

【図１０】 用紙の到着に遅れが生じた場合の各部材の
動作を示すタイミングチャートである。

【図１１】 動作を１ピッチ遅れさせる場合のタイミン
グチャートである。

【図１２】 一般的な中間トレイに配置する整合と送り
部材の関係を示す平面図である。

【図１３】 従来の中間トレイに設けるエンドガイドの
駆動機構と給紙装置の側面図である。

【符号の説明】

１ 中間トレイ、 ２ 底板、 ４ ボトムロー
ラ、５ 給紙ローラ、 ７ 前ガイド板、 １０
エンドガイド、１１ 駆動装置、 １５ 逆転ロ
ーラ、 ２０・３０ サイドガイド、２１ 下突出
部、 ２２ 補助ガイド部材、３１・３５ スライ
ド部材、 ３２ ケーブル、 ３３ 係止部、３６
被係止部、 ３７ カム部材、 ３９ カム作
動部材。

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【手続補正書】

【提出日】平成５年１２月９日

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【図２】

【図３】

【図４】

【図５】

【図９】

【図６】

【図７】

【図８】

【図１０】

【図１１】

【図１２】

【図１３】

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 片面コピーとして作成された用紙をトレ
   イに収容し、該トレイ内に設けたエンドガイドとサイド
   ガイドとにより給紙位置に整列させ、裏面のコピーに向
   けて用紙を送り出す給紙機構を備えてなる中間トレイに
   おいて、 前記給紙機構を構成するローラ装置と平行な位置に、給
   紙方向と反対方向に駆動されるローラ装置を配置し、 給紙機構のローラ装置により送り出される用紙に対し
   て、前記逆転ローラ装置により戻し方向の作用を付与し
   て、用紙の斜め送り防止手段を構成することを特徴とす
   る電子写真複写機の中間トレイ装置。
2. 【請求項２】 片面コピーとして作成された用紙をトレ
   イに収容し、該トレイ内に設けたエンドガイドとサイド
   ガイドとにより給紙位置に整列させ、裏面のコピーに向
   けて用紙を送り出す給紙機構を備えてなる中間トレイに
   おいて、 前記サイドガイドに対して補助ガイド部材を配置し、前
   記補助ガイド部材に対してサイドガイドとの間に連動機
   構を配置し、 前記サイドガイドとエンドガイドとの２つのガイド部材
   の間での干渉を防止して、用紙に対する整列の作用を行
   い得るように構成することを特徴とする電子写真複写機
   の中間トレイ装置。
3. 【請求項３】 サイドガイドを２つのガイド部材により
   構成し、前記２つのガイド部材のうちの給紙側に位置す
   るガイド部材に対して、他方のガイド部材を連動させて
   移動する機構を構成し、 前記連動駆動されるガイド部材に対して、他のガイド部
   材を移動の途中の位置で連動駆動を中断する機構を配置
   し、 小サイズの用紙に対しては、給紙側に位置するガイド部
   材により整列作用を付与する手段を作動させることを特
   徴とする請求項２に記載の電子写真複写機の中間トレイ
   装置。