JPH06300849A - 原子炉の放射性ガス漏れ検出方法及び原子炉放射能監視装置 - Google Patents

原子炉の放射性ガス漏れ検出方法及び原子炉放射能監視装置

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JPH06300849A
JPH06300849A JP6046995A JP4699594A JPH06300849A JP H06300849 A JPH06300849 A JP H06300849A JP 6046995 A JP6046995 A JP 6046995A JP 4699594 A JP4699594 A JP 4699594A JP H06300849 A JPH06300849 A JP H06300849A
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radioactive
delay tank
gas
nuclear reactor
radioactivity
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Kingsley F Graham
キングスレイ・エフ・グラハム
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粒子モニタを効果的に使用するために、放射
性希ガスが崩壊して放射性核種娘元素になるのに充分な
時間を許容して、放射性希ガスの放射性核種娘元素への
崩壊と関連する放射を測定する。 【構成】 放射性粒子モニタ14の上流側でガスサンプ
リング管路12に遅延タンク10を設けて、該遅延タン
ク10内で漏れから生じた放射性希ガスを放射性娘粒子
に崩壊させて、該放射性娘粒子を放射性粒子モニタ14
で監視する。遅延タンク10と関連する放射をバックグ
ラウンド遅延タンク21と関連する放射と比較するため
に、遅延タンク10に加え、バックグラウンド遅延タン
ク21及び弁制御装置26を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、原子炉冷却材の漏れを検出す
るのに用いられるシステムに関し、特に、空中粒子モニ
タで一層容易に原子炉の冷却材漏れを検知することを可
能にするための感度向上装置の使用に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術の簡単な説明】原子炉冷却材の漏れにより生
ずる空中粒子の放射能強度を測定することによってこの
漏れを検出するために空中粒子放射能モニタを使用する
ことができる。しかし、このような従来の検出器と関連
する問題として、漏洩場所で起きたり、漏洩場所と監視
場所との間のサンプリング管路内でのプレートアウトも
しくは沈積損失の結果として起こる放射性粒子の損失を
定量化するのが困難であるという問題がある。
【0003】ガス状放射性核種は、原子炉冷却材漏れ箇
所からほぼ100%空気中に放出され、サンプリング管
路におけるプレートアウト損失は最小である。しかし、
ガスの空中放射能モニタ(以下、ガスモニタともいう)
は、検出器によって監視されるサンプリング室中のガス
の量にしか応答しないので、同ガスモニタは粒子の空中
放射能モニタ(以下、粒子モニタともいう)よりも相当
低い感度しか有しない。他方、粒子モニタは、フイルタ
上に長期間に亙って収集された放射性粒子に応答する。
ガスモニタに対する粒子の空中放射能モニタの感度の比
は10,000台である。
【0004】要約すると、粒子モニタ及びガスモニタに
は、原子炉の冷却材の漏れの検出に使用される場合に由
々しい欠点がある。粒子モニタは、漏洩場所における粒
子の放射能強度の損失や、サンプリング管路壁上の沈積
から生ずる損失の定量化が困難である。ガスモニタは、
粒子モニタと比較してその感度が極めて低い。
【0005】米国特許第4,820,925号明細書に
は、空気の流れによりモニタ内に運び入れられる懸濁粒
子を集めるために濾過システムを使用し、そして上記粒
子の放射能強度を装置の検出器−前置増幅器組み合わせ
により検出し検査する放射性エーロゾル用の室内空気モ
ニタが開示されている。しかし、原子力発電プラントか
ら漏出するガス状放射性核種に起因する放射能に関して
は、この装置単独でその検査に使用することはできな
い。
【0006】米国特許第3,712,850号明細書に
は、短い半減期の希ガス同位体により発生される放射能
を測定するのにガス検出器を用いる原子炉冷却材漏れ検
出方法が開示されている。しかし、この米国特許明細書
に記載されている発明では、先に述べたようにガスモニ
タの感度が極めて低いという問題が解決されていない。
【0007】米国特許第4,092,539号明細書に
は、ガスのような放射性流体からの放射を表示するシス
テムであって、ガスの放射能の濃度、放射線線量及び平
均放射エネルギの同時表示を与えるシステムが開示され
ている。
【0008】また、米国特許第4,262,203号明細
書には、ラドンガス、空中のプルトニウム或はウランダ
ストようなα崩壊を示すガス中の放射性物質を通流せし
める手段を備えた貫流線形電離室を有するα粒子モニタ
が開示されている。
【0009】また、米国特許第4,426,581号明細
書には、放射能濃度を測定するための装置が開示されて
いる。この装置は、希ガスの放射能濃度及びエーロゾル
放射能濃度を測定するためのものであって、測定室の体
積及び遮蔽ハウジングの重量を減少するために濃度を測
定すべきガスを圧縮している。
【0010】米国特許第3,621,238号明細書に
は、放射性ガス用のγ不感エアモニタが開示されてい
る。この装置においては、空気中の放射性ガスの濃度を
測定するために電離室設備が利用されている。この電離
室設備に対する外部γ放射の影響は、測定室に隣接して
設けた補償室を使用することにより除去しており、上記
2つの室は共通の軸線を中心に回動する構成となってい
る。
【0011】米国特許第3,849,655号明細書に
は、軽水炉の一次冷却材漏れ監視装置が開示されてい
る。この監視装置の動作は、陽電子の放出により、照射
された水中に見い出される窒素−13及びフッ素−18
の放射性崩壊に依拠するものである。
【0012】上述のような装置及び方法にも拘わらず、
当該技術分野においては、原子炉冷却材漏れから生ずる
空中放射能を測定するための信頼性のある方法に対する
必要性が依然として存在する。
【0013】
【発明の概要】本発明の目的は、放射性希ガスの放射性
核種娘元素への崩壊と関連する放射を測定する方法を提
供することにある。本発明の他の目的は、放射性粒子モ
ニタを用いてこの測定を行うことにある。本発明の更に
他の目的は、測定中の放射をバックグラウンド放射と比
較することにある。本発明の別の目的は、粒子モニタを
効果的に使用するために、放射性希ガスが放射性核種娘
元素に減衰するのに充分な時間を許容する手段を提供す
ることにある。
【0014】上述の目的を達成するため、請求項1の本
発明によれば、a)原子炉から漏れる放射性ガスを採取
するためのサンプリング管路を用意し、b)原子炉の下
流側で該サンプリング管路に、放射性ガスが、該放射性
ガスのアルカリ娘元素を含む放射性核種粒子に崩壊する
のに充分な滞留時間、該放射性ガスを保留する大きさの
遅延タンクを用意し、c)該遅延タンクの下流側でサン
プリング管路に空中放射性粒子モニタを用意し、d)該
放射性粒子モニタで放射性核種粒子と関連の放射能強度
を測定する、諸ステップからなる原子炉の放射性ガス漏
れ検出方法が提供される。この請求項1の放射性ガス漏
れ検出方法は、ステップd)により測定された放射能強
度を許容可能な放射能強度と比較し、測定した放射能強
度が許容可能な放射能強度を実質的に超えていれば、警
報装置をトリガーするステップe)を含むことができ
る。上述の比較は、空中放射性粒子モニタの上流側に配
置されたバックグラウンド(放射)遅延タンクを有する
バックグラウンドサンプリング管路を用いて行われる。
このバックグラウンド遅延タンクは、上述した第1の遅
延タンクとほぼ同じ大きさであり、前記空中放射性粒子
モニタにより監視される前記バックグラウンド遅延タン
クに関連した放射能強度が上述の許容可能な放射能強度
である。そして、放射性ガスは、88Kr、89Kr及び138
Xeのうちの少なくとも1つを含み、放射性核種粒子
は、88Rb、89Rb及び138Csのうちの少なくとも1つ
を含んでいる。また、第1の遅延タンクは、約1−5c
fmのガス流速でこの遅延タンクを通る層流を維持する
ような大きさに形成されていて、前記滞留時間は、前記
空中放射性粒子モニタにより測定測定されるピークの全
放射性核種粒子濃度に一致するように選択される。
【0015】また、請求項2の本発明によれば、原子炉
から漏れる放射性ガスを採取して移送するためのサンプ
リング管路を有する原子炉放射能監視装置において、上
記原子炉の下流側で上記サンプリング管路に、上記放射
性ガスが放射能測定可能な空中放射性核種粒子に崩壊す
るのに充分な滞留時間、前記放射性ガスを保持するため
の第1の遅延タンクが設けられる。更に、該第1の遅延
タンクの下流側にインライン空中放射性粒子監視手段が
設けられる。この請求項2の原子炉放射能監視装置にお
いて、前記サンプリング管路は、原子炉の制御棒駆動装
置貫通部及び炉内計装貫通部の少なくとも1つの近くの
ガスをサンプリングする。前記第1の遅延タンクは、垂
直に方向付けられると共に、前記空中放射性粒子モニタ
により測定測定されるピークの全放射性核種粒子濃度に
一致する滞留時間を与えるように、大きさを定めること
ができる。また、請求項2の原子炉放射能監視装置は、
原子炉格納容器外のバックグラウンド源から空気を受け
るバックグラウンドサンプリング管路を含んでいて、該
バックグラウンドサンプリング管路が、バックグラウン
ド源の下流側にバックグラウンド遅延タンク(第2の遅
延タンク)を有している。このバックグラウンド遅延タ
ンクは、第1の遅延タンクと実質的に同じ大きさである
と共に、前記空中放射性粒子モニタの上流側に配置され
てそこに接続されていて、該空中放射性粒子モニタが、
前記バックグラウンド遅延タンクに関連した放射を前記
第1の遅延タンクに関連した放射と比較するようになっ
ている。上述した第1、第2の遅延タンクは、それ等の
出口側で弁制御装置に接続されていて、該制御装置によ
り、前記空中放射性粒子モニタが第1の遅延タンク及び
第2の遅延タンクに関連した放射をサンプリングして比
較するのを許容する。また、請求項2の原子炉放射能監
視装置は、第1の遅延タンクに関連した放射能強度が第
2の遅延タンクに関連した放射能強度を超える混乱状態
を警報する警報装置を含むことができる。
【0016】
【実施例】本発明の上述の目的及び他の目的は、好適な
実施例に関する以下の詳細な説明が進むに伴い一層明瞭
になるであろう。以下、本発明の一実施例を示す添付図
面を参照して、本発明の原理に関し説明する。
【0017】運転中の原子炉においては、88Kr、89
r及び138Xeのような放射性希ガス核分裂生成物は、
燃料欠陥部から容易に漏れ出て原子炉冷却材の放射能強
度の相当部分を形成する。制御棒駆動部キャノピーシー
ル、制御棒駆動装置の原子炉蓋体貫通領域、及び原子炉
容器底部の炉内計装のような原子炉からの冷却材の漏れ
に際しては、上記のようなガス放射性元素が、ほぼ10
0%の放出率(0%の損失)で漏洩領域から空気中に放
出される。これ等の希ガスは崩壊して、88Rb、89Rb
及び138Csのようなアルカリ放射性核種になる。その
プロセスは、下記のように表される。
【0018】
【数1】
【0019】崩壊してアルカリ元素になる他のガス放射
性核種が存在するが、それ等は典型的に半減期が非常に
長いか又は娘核種が安定であるかの何れかである。原子
炉冷却材内で、定常状態中、アルカリ放射性娘核種の放
射能レベルは典型的に、単位体積当たりのベクレル数
(Bq)(単位体積当たり毎秒崩壊数)において親の希
ガス放射性核種と同じである。と言うのは、上述の放射
性核種の半減期は、同放射性核種の脱塩器による除去時
間或は体積制御タンクのガス領域内への逃しによる除去
時間と比較して短いからである。従って、燃料漏洩から
の短い半減期のアルカリ放射性核種の直接放出は殆ど無
い。
【0020】冷却材の漏れで、希ガス及びアルカリ放射
性核種は両者共に漏れ領域中に放出される。ほぼ100
%の放射性希ガスは、ほぼ100%が漏洩部を取り巻く
空気中に放出される。潜在的に定量化が困難であるアル
カリ放射性核種は、移動可能な空中粒子を形成し、他
方、残部は漏洩箇所近傍に付着する。漏洩領域における
空気のサンプルを採取するサンプリング管路は、本質的
に100%の希ガスをモニタに移送し、他方、粒子形態
にある定量が困難な相当部のアルカリ放射性核種は、サ
ンプリング管路の壁上に沈積して損失し、モニタに到達
しない。
【0021】既に述べたように、ガスモニタは、粒子モ
ニタよりも感度が相当に低く、他方、粒子モニタには定
量化が困難な相当量の損失が生ずる。本発明によれば、
空中放射性粒子モニタ14の直前でサンプリング管路1
2の端に第1の遅延タンク10が配置される。図3を参
照されたい。この遅延タンク10内で、漏出して殆ど損
失を受けていない希ガス放射性核種がアルカリ放射性核
種に崩壊する。この場合、初期状態において荷電イオン
であるアルカリ放射性核種は、空気中に常時存在する粒
子に容易に付着する。粒子に付着したこれ等のアルカリ
放射性核種は次いで高感度で測定することができる。各
放射性核種の量を算出し最適遅延時間を計算で求めるこ
とができる。
【0022】88Rbに崩壊する88Krに関する方程式は
下記のように表される。
【数2】
【0023】89Rbに崩壊する88Kr並びに138Csに
崩壊する138Xeに対しても係数が異なるだけで同じ方
程式が当て嵌まる。88Rbの崩壊レートは、88Rbの濃
度に崩壊定数を乗じたものである。即ち、
【数3】
【0024】各放射性核種に対し零時点における初期濃
度が既知であれば、上記の方程式を解くことができる。
定常状態における原子炉の冷却材においては、親希ガス
88Kr及び子88Rbの単位体積当たりの放射能ベクレル
(Bq)は本質的に等しい。漏洩箇所及びサンプリング
管路においては、本発明が適用されない場合、遅延タン
ク或は粒子モニタに流入する前に、88Rbの相当部分が
失われる。
【0025】遅延タンクを用いることの有利さを示す一
例を掲げる。この例において、冷却材漏洩部を囲繞する
空気中の希ガスの濃度は、下記の通りであるとする。
【数4】
【0026】粒子放射性核種が、漏洩部での損失及びサ
ンプリング管路内での損失に起因してモニタ地点に到達
しないとすれば、本発明を適用しない粒子モニタにおけ
る粒子放射能は零となる。
【0027】図1は、本発明を適用した場合の、遅延タ
ンク通過後の粒子放射能の濃度を示す。即ち、崩壊時間
の関数としてベクレル(Bq)/mで放射能を示して
いる。特に、曲線4は88Rb、89Rb及び138Csの全
ベクレル(Bq)/mであり、曲線1は88Rbのベク
レル(Bq)/mを示し、曲線2は89Rbについての
ベクレル(Bq)/mを示し、そして曲線3は138
sについてのベクレル(Bq)/mを示す。全粒子放
射能は初期値零から30分以内に約90ベクレル(B
q)/mに立ち上がる。これは、初期において、逃げ
たガスと平衡状態にある全ての粒子が、遅延タンク10
に達する前に漏洩部においてか或はサンプリング管路又
はその両者において損失すると仮定しても、相当量の初
期ガス放射能を示している。従って、図1は最悪の事例
の仮想状況を表している。
【0028】より楽観的な事例は、原子炉冷却材のアル
カリ放射性核種の内の50%が移動可能な粒子を形成し
(従って、漏洩部近傍で50%の損失が生ずる)、そし
てその内の50%がサンプリング管路のモニタ端に達す
る(従って、更に50%の損失が生ずる)場合である。
アルカリ放射性核種が原子炉内部で冷却材中の希ガス親
核種と平衡状態にあるとすれば、遅延を伴わない場合の
モニタにおける粒子の濃度は次式で与えられる。
【0029】
【数5】
【0030】この事例は、近最適遅延タンクが用いら
れ、初期粒子の100%が失われる前例よりも由々しく
はない。図2は、上述の50%×50%損失例と関連し
て遅延タンクを用いた場合におけるモニタの粒子濃度を
示す。この例においては、約20分の遅延で、全粒子の
濃度は約130ベクレル(Bq)/mのピークに達
し、大きな利点を示している。
【0031】本発明の主たる利点は、移送可能な粒子を
形成するのために漏洩部から逃げる非ガス・アルカリ放
射性核種を有意味な損失を伴なわずにモニタに移送しよ
うとする構成ではない点にある。図1は、合理的ではあ
るが粒子の損失を防ぐのが困難でしかも遅延タンクを用
いない場合と比較して、遅延タンクを用いた場合、該遅
延タンク以前に100%の粒子損失があっても更に高レ
ベル粒子を得ることができることを示している。遅延タ
ンクを用いることにより、粒子の濃度は図2の例に示す
ように増加する。遅延時間を短くすれば、大きな利得を
得ることができる。図1において、粒子損失が100%
であっても、6分の遅延で40ベクレル(Bq)/m
より大きい利点が得られることが分かる。
【0032】図3は、本発明を原子炉冷却材漏れ用のモ
ニタに適用した例を示す。原子炉18の下流側で、燃料
交換キャビィテイー壁/遮蔽20の外部でしかも粒子モ
ニタ14の直前の箇所でサンプリング管路12に遅延タ
ンク10が付加されている。
【0033】運転中、原子炉18からのガス漏れ16、
例えば炉内計装貫通部19や、制御棒駆動装置貫通部1
7からのガス漏れ16の結果として、サンプリング管路
12を介し88Kr、89Kr及び138Xeのような放射性
希ガスが遅延タンク10内に送られる。この遅延タンク
の大きさは、放射性ガスが、アルカリ娘元素88Rb、89
Rb及び138Csのような放射性核種粒子に崩壊するの
に充分な滞在時間を該放射性ガスに対して確保するよう
に選択されている。ガス放出時点において、これ等のガ
スはそれぞれのアルカリ娘元素と平衡状態にあるが、ガ
スのほぼ約100%はサンプリング管路、従って遅延タ
ンク内に放出されるのに対し、粒子形態にあるアルカリ
娘元素の多くは、次に述べる2つの現象に起因し漏洩部
で失われてしまう。即ち、これ等の元素を含むダスト粒
子の多くは漏洩箇所で落下分離してしまい、サンプリン
グ管路を介して粒子モニタに達することはなく、他方、
放射性子粒子は、先に述べたように、サンプリング管路
12の壁上に沈積して粒子モニタに達することはないか
らである。
【0034】遅延タンク10の大きさは各用途の特定の
状況に依存するが、実際上は、約30分の滞留時間を確
保するような大きさのタンクが、その製造費用及びタン
クの占有空間に鑑みてほぼ最大の大きさであろう。更
に、実際的な適用例として、3〜9分の滞留時間を有す
るタンクとするのが一層有利であろう。図3に示すよう
に、タンク10は、沈澱する放射性粒子の量を最小にす
ることができるように垂直配向にすべきである。また、
図3に示すように、遅延タンク10は、粒子が容易に粒
子モニタ14に移送されて監視することができるように
同粒子モニタ14の上方に配置すべきである。更に、遅
延タンク10は、該タンク10の入口において層流を維
持し乱流を最小にするように設計すべきであり、更に
は、タンク10の内部表面上での沈積損失を最小にする
のに充分な大きさとすべきである。
【0035】また、図3に示すように、本発明の好適な
実施例は、バックグラウンドサンプリング管路24を介
してバックグラウンドサンプル22を受けるバックグラ
ウンドサンプルタンク21を備える。このバックグラウ
ンドサンプルタンク21は、遅延タンク10からの放射
に起因する放射能がバックグラウンドサンプルタンク2
1から測定された放射能を顕著に越える場合に、そのこ
とを粒子モニタ14が指示することができるように設計
された弁制御装置26を介して遅延タンク10に接続さ
れている。遅延タンク内の放射能レベルは、四シグマ統
計法で測定することができるように充分に高い必要性が
ある。一般に、バックグラウンド放射に対し遅延タンク
10と関連の放射が約10%増加すれば、このことは、
混乱状態が生起していること、従って、適切な修正対策
をとる必要があることを指示するのに充分であろう。こ
のような指示は、適当な警報装置28を用いて達成する
ことができるが、このような警報装置28は、当業者に
良く知られているところであり、本発明を構成するもの
ではないので説明は省略する。
【0036】以上、本発明を特定の実施例と関連して詳
細に説明したが、当業者には明らかなように、ここに開
示した本発明の綜合的な教示に徴し細部に関して種々の
変更或は代替を想到もしくは展開することが可能であろ
う。従って、ここに開示した特定の配列もしくは構成は
単なる例示であって、本発明の範囲を制限するものでは
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 原子炉からの放射性ガスの漏洩箇所におい
て、放射性粒子損失が100%であると仮定した場合の
空中粒子モニタでの放射能と遅延時間との関係をグラフ
で示す図である。
【図2】 漏洩箇所における放射性粒子損失が75%、
即ち、モニタ装置に移送される粒子が25%であると仮
定した場合の空中粒子モニタでの放射能と遅延時間との
関係をグラフで示す図である。
【図3】 本発明の好適な実施例によるサンプリング管
路、遅延タンク及びバックグラウンドサンプルタンク並
びに空中放射性粒子モニタを備える原子炉の簡略図であ
る。
【符号の説明】
10…第1の遅延タンク、12…サンプリング管路、1
4…空中放射性粒子モニタ(空中放射性粒子監視手
段)、16…放射性ガスの漏れ、18…原子炉。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉の放射性ガスの漏れを検出する方
    法であって、 a) 原子炉から漏れる放射性ガスを採取するためのサ
    ンプリング管路を用意し、 b) 前記原子炉の下流側で前記サンプリング管路に、
    前記放射性ガスが崩壊して放射性核種粒子になるのに充
    分な滞留時間、該放射性ガスを保持する大きさの第1の
    遅延タンクを用意し、 c) 前記第1の遅延タンクの下流側で前記サンプリン
    グ管路に空中放射性粒子監視手段を用意し、 d) 前記空中放射性粒子監視手段を用いて前記放射性
    核種粒子に関連する放射能強度を測定する、 原子炉の放射性ガス漏れ検出方法。
  2. 【請求項2】 原子炉から漏れる放射性ガスを採取して
    移送するためのサンプリング管路を有する原子炉放射能
    監視装置であって、前記原子炉の下流側で前記サンプリ
    ング管路に設けられ、前記放射性ガスが崩壊して放射能
    強度の測定可能な空中放射性核種粒子になるのに充分な
    滞留時間、該放射性ガスを保持するための第1の遅延タ
    ンクと、該第1の遅延タンクの下流側に設けたインライ
    ン空中放射性粒子監視手段とを含むように改良した原子
    炉放射能監視装置。
JP6046995A 1993-03-17 1994-03-17 原子炉の放射性ガス漏れ検出方法及び原子炉放射能監視装置 Expired - Lifetime JPH06300849A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/032579 1993-03-17
US08/032,579 US5345479A (en) 1993-03-17 1993-03-17 Sensitivity enhancement for airborne radioactivity monitoring system to detect reactor coolant leaks

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06300849A true JPH06300849A (ja) 1994-10-28

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ID=21865682

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JP6046995A Expired - Lifetime JPH06300849A (ja) 1993-03-17 1994-03-17 原子炉の放射性ガス漏れ検出方法及び原子炉放射能監視装置

Country Status (9)

Country Link
US (1) US5345479A (ja)
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