JPH0629977B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

Info

Publication number
JPH0629977B2
JPH0629977B2 JP56087767A JP8776781A JPH0629977B2 JP H0629977 B2 JPH0629977 B2 JP H0629977B2 JP 56087767 A JP56087767 A JP 56087767A JP 8776781 A JP8776781 A JP 8776781A JP H0629977 B2 JPH0629977 B2 JP H0629977B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crystal layer
semiconductor
energy band
layer
type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP56087767A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS57202546A (en
Inventor
舜平 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority to JP56087767A priority Critical patent/JPH0629977B2/ja
Publication of JPS57202546A publication Critical patent/JPS57202546A/ja
Publication of JPH0629977B2 publication Critical patent/JPH0629977B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/043Photoconductive layers characterised by having two or more layers or characterised by their composite structure
    • G03G5/0433Photoconductive layers characterised by having two or more layers or characterised by their composite structure all layers being inorganic

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Combination Of More Than One Step In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は静電複写機における選択的に静電気を帯電さ
せる板またはドラムに関し、具体的には、前記板または
ドラムに設けられる電子写真用感光体に関する。
従来静電複写機は真性の化合物半導体を光電効果を利用
して選択的に静電気を帯電させる層に用いていた。しか
しこの方法は材料自体が公害物質でありかつ発ガン物質
が印刷されているに加えて光照射により発生した電荷に
よりすでに帯電した電荷との中和をコントラストを大に
して(S/N比を大きくして)行なわしめることには必
ずしも満足していなかった。
また、従来半導体装置においては、導電型をNIP等の
3層構造としたもの、あるいはこの3層構造のエネルギ
バンドギャップ幅を広−狭−広(W−N−W)に変化さ
せたものはある。
しかし、電子写真用感光体においてこのようなW−N−
Wのエネルギバンドギャップ幅構造により感光体として
有用な効果が得られることを示唆するものが無い。
本願発明は、電子写真用感光体において、珪素を主成分
とするPINまたはNIPの3層構造半導体装置にエネ
ルギバンドギャップ幅のW−N−W構成を採用すること
により、I型層で光により発生したキャリアを効率よく
取り出せることを発見したことに基づいている。
本発明は、導電性基板上に珪素を主成分とするPまたは
N型の半導体または半絶縁体からなる第1の層を設け、
該第1の層に真性または実質的に真性(人為的にPまた
はN型の不純物を添加しないで形成される)の珪素半導
体からなる第2の層を設け、さらに該第2の層上に珪素
を主成分とするNまたはP型の半導体または半絶縁体か
らなる第3の層を設けた電子写真用感光体に関する。
本発明の電子写真用感光体では、第1の層のエネルギバ
ンドギャップ幅が第2の層のエネルギバンドギャップ幅
より大きく、第3の層のエネルギバンドギャップ幅が第
2の層のエネルギバンドギャップより大きい。また、第
1の層と第2の層と間、及び第2の層と第3の層の間に
おけるエネルギバンドは連続していて、キンク、ディッ
プ等の不連続がない。これらは、窒素、炭素、または酸
素の量を連続的に変化させることにより実現される。
本発明では、非公害物質である珪素を用いて電子写真用
感光体を形成し、光電効果を有する半導体または半絶縁
体中にP−I−Nまたは、N−I−P等の連続的接合を
設けて、連続的接合による内部電界を感光体中に形成し
て、光励起されたキャリアを表面及び裏面にすみやかに
移動せしめ、さらにエネルギバンドもW−N−W(WI
DE−TO−NALLOW−TO−WIDE)構造にし
て、外部からのキャリア混入を防止した。この結果、感
光体表面に静電荷を発生させるためにコロナ放電をかけ
て電界を発生させたときのSN比を増加した。なお、こ
の電界により光励起キャリアが移動させられ、光照射部
分の静電荷が光励起キャリアと再結合する。このため、
この電界を再結合電界という。
以下にその実施例を図面に従つて説明する。
第1図は本発明を適用させるべき静電複写機の感光体を
示したものである。すなわち第1図(A)において、導
電性基板上に光導電性の半導体(1)が設けられてい
る。さらにこの半導体上に静電気(3)を均質に分布せ
しめた。図面では正の電荷を静電荷発生源より放出して
半導体(1)上に付着せしめている。さらにこの後第1
図(C)に示す如く、光(5)を局部的に照射すると、
その光量およびその波長に従って照射された領域(6)
(6′)(6″)の静電気は導体(2)へと放出され
る。加えて光励起で発生した電子・ホール対のうち図面
では負の電子が正の静電気(3)と再結合して中和をす
る。かくして半導体上に選択的に静電気を分布せしめる
ことができた。
第2図は、回転ドラムに感光体を設けた静電複写機を示
している。
すなわち回転ドラムの表面部分は導体と半導体との多層
構造に第1図に同様に設けられている。さらに静電発生
源(8)より放出された静電気はドラムの上面に(3)
の如く均一に分布される。さらに光源(7)より物体
(例えは印刷された紙表面)(11)の反射光(5)がス
リット(9)をへてドラム上を照射する。すると照射さ
れた表面領域の半導体中で光起電力を発生し、その負の
電荷の再結合および正の電荷の基板導体への放出によ
り、その照射光(5)に従つて静電気(3)の濃淡
(4)ができる。さらにこの回転ドラムの表面は(1
2)の部分にて炭素粉またはそれと似質の混合物(1.
0〜100μの粒径)の黒粉体をドラム表面上に分布せ
しめる。するとこの粉体は静電気の量に比例してドラム
表面に付着する、いわゆる「可視化」を行なう。
さらにこのドラムの回転(スピードは1〜10秒/回
転)と同じスピードにてこの黒粉体の表面に接して被複
写体例えば新しい紙(13)が移動しこの粉体を被複写体
上に付着せしめる。この後この紙(13)は焼きつけ、定
着をへて複写が完成する。ドラムの表面に残存した粉体
をブラシ(14)により完全に除去した後、その表面は最
初の静電気発生源に至る。
第3図は従来の非接合型の光導電性半導体(1)のエネ
ルギバンド図である。図面(A)において、導体(2)
上にCdS等の半導体(1)が設けられている。さらに
ここに正(+)の静電気(3)が付加すると、エネルギ
バンドは第3図(B)の如くにまがる。また光照射によ
り励起(14)しこの静電気に対し電子(15)が再結合を
する。また、ホール(16)は裏面の導体(2)へと放出
される。その結果光照射が行なわれたところは、光照射
の程度に従つて静電気(3)の像が形成される。すなわ
ち、光照射が強いところは(A)のような表面が、また
光照射が弱いところは(D)のような表面が、また光照
射がないところは(B)のような表面が設けられる。
本発明はかかるCdS等の半導体ではなく、非単結晶の
珪素半導体または珪素と炭素、窒素または酸素が添加さ
れた半導体または半絶縁体を用いたことを主な特徴とし
ている。そしてこの半導体または半絶縁体はそれ自体が
公害物質ではなく、またC、Nを添加することにより絶
縁性が増加し、その結果半導体層の必要な厚さを従来の
1/3〜1/10にまでうすくでき、加えてドラムとし
ての耐摩耗性にすぐれる。
かかる半導体または半絶縁体の層の作製は以下の如く行
なつた。
SiH,SiHCl,SiCl,SiF
(40)より導入する。さらにP型半導体を形成する場合
にはIII価の不純物であるB,InClを同時
にヘリユウム等により希釈して導入する。さらに、この
ドラム(42)は直径20〜40cm、長さ250〜500cmを有し
ているためにこのドラム(42)を0.1〜1回/秒の
速度にて回転させた。このドラムの表面はアルミニユウ
ムまたはその化合物よりなる。表面の酸化アルミニウム
に珪化物気体を被膜化する前に、真空中でプラズマスパ
ツタにて、ArまたはArおよびH2との混合気体により
被膜の被形成面をクリーニングして酸化物または汚物を
除去した。さらに、これに珪化物気体例えば、Si
4,SinH2n+2′(n≧2),SiF等を電極
(47)の中央部にあるノズル(48)より導入し、プ
ラズマを0.01〜50MHz、または1〜10GHz
の周波数、100W〜1KWのパワーで加え、第4図
(B)の如くドラム(42)と電極(47)との間にプ
ラズマ化を生ぜしめた。反応性気体がノズル(48)よ
り放出され、すべてが反応してその生成物がドラム上に
被着するよう、このドラムを200〜500℃に加熱し
つつ、かつDCプラズマCVDをこのドラムと電極(4
7)との間で行なう。かくするとの反応炉(50)の内
壁には珪化物の被着が少なく、単純な平行平板型のグロ
ー放電法またはアーク放電法を利用した珪素に水素また
は水素とフツ素の如きハロゲン元素が添加された非結晶
質珪素を利用する方法に比べて、材料収率を15%より
90〜95%に向上でき、材料の有効利用ができ、低コ
スト化をはかることができた。
反応炉内は珪化物気体特にシランを3〜30%He=9
5〜70%とし、さらにP型またはP+型の層とするに
はBまたはInClを0.1〜5%導入でき
る。またN型の層を作るにはPH,SbClを同様
に同時に混入せしめた。その場合はその量に相当する希
釈材であるヘリユウムを少なくした。ヘリユウムはすべ
ての気体中最も軽くかつ熱伝導率がAr等に比べて約3
倍も大きく、反応炉内の均熱化すなわち被膜の膜厚の均
一化にきわめて好ましい希釈ガスであつた。
さらにHeはイオン化する時の電離電圧が21eVもあ
り他の気体の12〜15eVに比べきわめて大きく、結
果としてプラズマ状態の持続に対してもその寄与が大で
あつた。
さらにこの形成される被膜を半導体ではなく半絶縁体と
するためには同時にメタンまたはアンモニアを添加し
た。するとSiC1-x(0≦x<1)またはSi4-x
(0<x<4)が形成され、窒素が1〜30モル%添加
させると、その被膜はEgが2.0〜3.0eVと珪素
の1.0〜1.8eVよりも大きくすることができた。
加えて耐摩耗性も向上し、本発明の静電複写機は単純な
珪素ではなく、炭素または窒素が1〜50モル%添加さ
れ、特にこの半導体の静電気が吸着する表面またはその
近傍に炭素または窒素の添加量を大にしてSiC1-x
Si4-xにおいてxを小さくし、エネルギバンド幅
を広くし耐摩耗性を向上させた。
かくすることにより静電気のリークによる漸減が少な
く、静電気を長時間半導体上または半絶縁体上に保存す
ることができた。
炭化物気体を導入するのにMO(金属有機物)であるテ
トラメチルシラン(Si(CH3))(BP26.4
℃),テトラエチルシラン(SiC)(BP
153℃)を用いてもよい。かかる炭素、珪素化合物を
用いると、形成された半導体または半絶縁体中に珪素ま
たは炭素のクラスタが存在し半導体特性をさまたげると
いう心配がなく、きわめて好ましいものであつた。
第5図は静電複写機における本発明の半導体のエネルギ
バンド図による動作原理を示す。
図面において半導体(1)は導体(2)に接してP型半
導体または半絶縁体による第1の層(31)、真性また
は実質的に真性の第2の層(32)およびN型の第3の
層(33)を有しており、各層間の遷移領域(37),
(36)が構成されている。さらにこれら第1,第2お
よび第3の層の伝導帯(38)価電子帯(39)は連続
しており、エネルギバンド的にキンク、デイツプ等の不
連続性を有していない。
エネルギバンド幅は、光照射で励起した電子の表面への
ドリフトまたはホールの裏面へのドリフトを助長するた
めの内部電界を構成させるため、広いエネルギバンド幅
(WIDE)の第1の層(31)−せまいエネルギバン
ド幅の(NALLOW)第2の層(32)−広いエネル
ギバンド幅の第3の層(33)がP(31)−I(3
2)−N(33)接合を構成して設けられている。
かくの如き内部電界ができたため、ホールの裏面導体
(2)への拡散が従来に比べて102〜104倍も速くな
り、結果としてこの半導体(1)を従来より1/2〜1
/3の厚さの100〜10μ±20μにすることが可能
になり、省資源の面より好ましい。加えて厚さがうすく
なったため裏面導体との熱ストレスによるクラック等の
発生も少なくなり、より好ましかった。またこの裏面の
導体をアルミニュウムとし軽量化を図った。これによ
り、このドラムの半導体の作製が、プラズマCVD法に
より300〜650℃の温度にて作製する場合にオーム
接触用シンターの作製と同時に実施できた。
さらに第5図(A)におけるこの半導体(1)の表面に
第1図(B)に示す如く正の静電気(3)を帯電させる
と、第5図(B)の如くに表面のバンドが下側に下が
る。また選択的に光照射を第1図(C)の如くに行なう
と光励起された電子(15)はドリフトして表面の静電
気(3)と再結合する。またホール(16)は裏面にP
−I−N接合の接合電界とWIDE−TO−NALLO
W−TO−WIDEの構造による内部電界により急速に
導体(2)に放電する。
そしてその電界に従って静電気(3)が第5図(D)に
示す如くに残存し、光照射がない領域は第5図(B)
に、また光照射が強い領域は第5図(A)を選択的に形
成させることができる。
本発明はこのPIN構造においてその材料を珪素それ自
体よりもむしろそこに炭素または窒素を添加してSiC
l-x(0≦x<1)(X=1とすると珪素のみにな
る)、Si4-x(0<x<4)(ただしX=4とす
ると珪素のみになる)とし、高い抵抗性を有する半導体
または半絶縁体とし、また第1および第3の層には炭素
において10〜50モル%、窒素において5〜30モル
%を添加し、第2の層には炭素において1〜20モル
%、窒素において0.1〜5モル%を添加することによ
り、光照射時のS/N比を増大できた。また第2の層の
厚さを1/5〜1/20にうすく、1〜50μであって
も静電気の保持を10−50秒〜1−5分とすることが
できた。さらに第3の層は耐摩耗性にすぐれた炭化珪素
(SiC1-x(0≦x<1))または窒化珪素(Si
4-x(0<x<4))を用いることにより104〜10
6回の静電複写を行なっても静電気の保持特性に劣化が
みられなかった。
第6図は本発明の他の実施例を示す。
図面において(A)は半導体または半絶縁体(1)に対
しPIN構造であって、かつW(31)−N(32)−
W(33)とし、第3の層(33)はNまたはN-、第
1の層P+としたものである。第6図(B)は同様であ
るが第3の層(33)をN+としたものである。
第6図(C)は第3の層(33)の上面に炭化珪素(S
iC)または窒化珪素(Si)になる絶縁物を電
流を流しうる厚さすなわち10〜1000A(オングス
トローム)の厚さに設け、静電気の保持特性を向上させ
たものである。
すなわち第6図(C)は半導体層(32)とその上面の
半絶縁体(33)よりなり、さらにその上面には電流を
流しうる厚さの窒化珪素(Si)が30〜100
Aの厚さで形成されている。この窒化珪素はエネルギバ
ンド幅が5.0eVであり、酸化珪素に比べてかたく耐
摩耗性にすぐれているに加えて、その厚さを30〜10
0Aと厚くしても電流を流すことができる。このため酸
化珪素の保護膜に比べて2つの特徴を有し、本発明にお
いては第1図の反応炉に対しシランの導入を中止して、
アンモニアのみを導入しプラズマ化し、この半導体また
は半絶縁体の表面を炭化または窒化すればよい。
第6図の実施例においても、第5図の場合と同様に、各
層間に遷移領域を設け、第1、第2、第3の層の伝導帯
と価電子帯を連続的に変化させて、エネルギバンド的に
キンク、ディップ等の不連続性を除いてある。
第5図及び第6図の実施例において、連続的変化の層構
成は次のように実施された。
珪素を主成分とする非単結晶半導体の第1の層(第1の
非単結晶層ともいう)第2の層(第2の非単結晶層とも
いう)及び第3の層(第3の非単結晶層ともいう)を形
成するための減圧化学気相推積法において、反応炉を用
い、その反応炉内を0.001torrまで真空引きが
できるような真空ポンプを用いて、その反応炉内に、導
電性基板を配し、そしてその反応炉内を0.01〜10
torrの真空状態にし、次に、その状態で、反応炉内
に、上述した反応性気体を必要に応じて不純物用気体と
ともに流し、この場合基板を1.0〜50MHzの周波
数を有する高周波を用いた誘導加熱によつて、または幅
射熱による加熱によって350〜900℃の温度に加熱
して、反応性気体を励起または分解し、そして、基板上
に珪素を推積させた。
本発明において炭素、酸素または窒素が添加され、P型
またはN型の第1のエネルギバンドを有する水素または
弗素または塩素の添加された第1の非単結晶層と、第2
のエネルギバンド幅を有する水素またはハロゲン元素が
添加された真性または実質的に真性の第2の非単結晶層
との間のエネルギバンド幅を連続的に減少させるには、
被膜形成速度を0.1〜10m/分と調整し、SiC
1-x、Si4-x、SiO2-xを連続的に変化させるよ
うに添加物気体の量をON/OFFに調整または連続的
に調整した。また、第2の非単結晶層から、N型または
P型の第3のエネルギバンドを有する水素または弗素ま
たは塩素とが添加された第3の非単結晶層へエネルギバ
ンド幅を連続的に増大させるのに同様の調整を行った。
これによりエネルギバンドは伝導帯、価電子帯ともにあ
る独立階段的な連続性を、または、なめらかな連続性を
有し形成させることができた。
再結合中心中和用の不純物の添加は、電気的な反応性気
体の活性化と同時に添加される水素またはハロゲン元素
を活性化することにより成就する方法を用いた。さら
に、炭素CH、C等の炭化物気体、酸素は
、O、O等の酸化物気体、窒素はアンモニア、ヒ
ドラジン等の窒化物体を前述の反応性気体に含ませる。
これら混合物としてNO、NO、CHOHその他
のアルコール類CO、CO等を水素等のキヤリアガス
を用いた反応炉内に導入し、さらに添加物を窒素と酸素
または炭素と酸素というように2種類以上添加してもよ
い。しかし半導体被膜を、P型、N型の導電形にするた
めには、炭素を添加した炭化珪素被膜が、最も形成しや
すい。これらの添加物を珪素膜作製と同時に電気または
電気と熱とを併用して実施することにより添加すると、
これらの添加物の化学量論比に応じて半導体は1.1e
Vから3eV(SiC)、5.5eV(Si34)、8
eV(SiO2)の中間の値を得ることができた。この
被膜のEgはモノクロメータまたは光励起法により測定
した。
その結果、エネルギバンド幅の変化により、例えば光照
射で励起した電子の表面(光照射部分)へのドリフト、
またはホールの裏面へのドリフトを助長するための内部
電界が形成された。
なお、第5図(C)に示すように、表面近くで光励起し
た電子(15)は、表面に移動しやすいが、ホール(1
6)は裏面から遠いので、裏面への移動に内部電界が有
効に作用する。そして、本発明に係る感光体では、第2
の層で発生したキャリア、すなわち電子やホールの移動
が主として問題となるので、内部電界が有効に作用す
る。
また、異なるEgの非単結晶層の間においてエネルギバ
ンド幅が連続して増加あるいは減少する遷移領域におい
ては、Egのエッジである伝導帯および価電子帯には、
キンク、ディップ等は存在しないまたは実質的に存在し
ない。このために、第2の非単結晶層において光励起で
発生したキャリア、すなわち電子やホールが、再結合電
界により感光体表面及び裏面に移動するときに、この領
域で再結合により消滅してしまうことが実質的に無い。
また、比較的厚い第2の非単結晶層から第1の非単結晶
層や第3の非単結晶層を介してキャリアを取り出すこと
を促進できる。
さらに、本発明では、特にPまたはN型の第1の非単結
晶層及び第3の非単結晶層のエネルギバンドギャップ幅
を大きくして、基板側及び表面側から入り込む電子やホ
ールに対しては、大きな障壁とした。これにより、外乱
となる電子やホールの混入を防止できる。
以上の説明より明らかな如く、本発明は従来のCdS等
の化合物半導体を用いた静電複写機に比べて、安価な珪
素を主成分とした半導体とした。その半導体中特にその
表面またはその近傍に窒素を添加してかたくし耐摩耗性
を向上し、さらに静電気のリークを半導体を半絶縁化す
ることにより防止した。導体基板またはドラム近傍には
P型の半導体を設け、P−I,接合を作ることにより内
部電界を発生せしめ、S/N比を向上させた。
本発明の電子写真用感光体においては、真性または実質
的に真性の珪素半導体の第2の非単結晶層を挟んだP型
またはN型の第1の非単結晶層とN型またはP型の第3
の非単結晶層が、それぞれ第2の非単結晶層に対しエネ
ルギバンドギャップ幅が連続的に変化して接合されてお
り、且つ第2の非単結晶層より大きなエネルギバンドギ
ャップ幅を有している。このために、比較的厚い第2の
非単結晶層の中で光照射により発生したキャリアが、感
光体の表面(光照射部分)及び基体へのキャリアの移動
に際し、これを促進すると共に、これらが消滅してしま
うことを防止でき、且つ外部からの電子やホールの侵入
に対し大きな障壁が形成されている。
この結果、感光体表面に対し、光照射が選択的に行われ
た部分について、光励起されたキャリアが感光体表面に
おける光照射部分の静電荷と再結合することが充分に行
われて、消滅させるべき静電荷が残ってしまうことがな
くなる。また、外部から入ってくる電子やホールに対す
る障壁は、これらの電子やホールが感光体表面に残すべ
き静電荷(光照射のない部分)と結合してしまうおそれ
や感光体表面の静電荷がその位置を変えたり、感光体内
に入り込んでしまうおそれを防止する。従って、感光体
表面において静電荷の残留及び消去が選択的光照射の通
りに行われる。すなわちS/N比を向上する効果が達成
される。
本発明の実施例においては正の静電気を帯びさせる場合
を主として記した。しかし負の静電気を帯びさせる場合
は接合をP(第3の層)−I(第2の層)−N(第1の
層)とするべき導体上の第1の半導体層の導電型を定め
ればよく、全く逆符号の関係になる。
さらにこのドラム上での半導体または半絶縁体の被膜化
をドラムを回転しながらDCプラズマを利用して減圧C
VD法を用いたため、材料の反応炉の壁への付着による
ロスを少くした等の特徴と有するもので、工学的にきわ
めて重要であると信じる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の感光体における静電気の局部的な帯
電の原理を示した説明図である。 第2図は、本発明の応用にかかるドラム式の静電複写機
の原理を示した説明図である。 第3図は、従来の感光体のエネルギバンド図を示す説明
図である。 第4図は、本発明の複写機を作るための製造装置の原理
を示す説明図である。 第5図は、本発明の実施例の感光体のエネルギバンド図
を示す説明図である。 第6図は、本発明の他の実施例の感光体のエネルギバン
ド図を示す説明図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−24355(JP,A) 特開 昭56−24356(JP,A) 特開 昭56−62254(JP,A) 特開 昭54−145537(JP,A) 特開 昭56−4150(JP,A) 特開 昭56−115573(JP,A) 特開 昭56−146142(JP,A) 特開 昭55−11329(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属導体の円筒状ドラム上に水素、弗素、
    あるいは塩素を含み、ホウ素あるいはインジューム、ま
    たはリンあるいはアンチモンが添加され、かつ窒素、炭
    素または酸素が添加された珪素を主成分としたP型若し
    くはN型の半導体または半絶縁体の第1の非単結晶層
    と、第1の非単結晶層の上に形成され、水素、弗素、あ
    るいは塩素を含み、真性または実質的に真性の珪素半導
    体の第2の非単結晶層と、第2の非単結晶層の上に形成
    され、前記第1の非単結晶層とは異なる導電型で、珪素
    を主成分として水素、弗素あるいは塩素を含み、さらに
    炭素が添加されたN型若しくはP型の珪素半導体または
    半絶縁体の第3の非単結晶層を有し、第1の非単結晶層
    及び第3の非単結晶層のエネルギバンド幅は、第2の非
    単結晶層のエネルギバンド幅より大きく、エネルギバン
    ド幅に広−狭−広の構造を形成し、第1の非単結晶層と
    第2の非単結晶層との境界において窒素、炭素または酸
    素の量が連続的に減少することにより、第1の非単結晶
    層のエネルギバンドから第2の非単結晶層のエネルギバ
    ンドに連続的に変化し、さらに第2の非単結晶層と第3
    の非単結晶層の境界において、炭素の量が連続的に増加
    することにより、第2の非単結晶のエネルギバンドから
    第3の非単結晶層のエネルギバンドに連続的に変化して
    いることを特徴とする電子写真用感光体。
JP56087767A 1981-06-08 1981-06-08 電子写真用感光体 Expired - Lifetime JPH0629977B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56087767A JPH0629977B2 (ja) 1981-06-08 1981-06-08 電子写真用感光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56087767A JPH0629977B2 (ja) 1981-06-08 1981-06-08 電子写真用感光体

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5346709A Division JP2585964B2 (ja) 1993-12-22 1993-12-22 感光体の作製方法
JP5346708A Division JP2573150B2 (ja) 1993-12-22 1993-12-22 電子感光装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS57202546A JPS57202546A (en) 1982-12-11
JPH0629977B2 true JPH0629977B2 (ja) 1994-04-20

Family

ID=13924111

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP56087767A Expired - Lifetime JPH0629977B2 (ja) 1981-06-08 1981-06-08 電子写真用感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0629977B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0616178B2 (ja) * 1983-07-19 1994-03-02 株式会社東芝 光導電部材
DE4434766A1 (de) * 1994-09-29 1996-04-04 Roland Man Druckmasch Verfahren zum Unterstützen der Bebilderung einer Druckform und Druckform zur Verwendung in einem der Verfahren

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2746967C2 (de) * 1977-10-19 1981-09-24 Siemens AG, 1000 Berlin und 8000 München Elektrofotographische Aufzeichnungstrommel
JPS54145537A (en) * 1978-05-04 1979-11-13 Canon Inc Preparation of electrophotographic image forming material
JPS564150A (en) * 1979-06-22 1981-01-17 Minolta Camera Co Ltd Electrophotographic receptor
JPS5624356A (en) * 1979-08-07 1981-03-07 Fuji Photo Film Co Ltd Electrophotographic receptor
JPS5624355A (en) * 1979-08-07 1981-03-07 Fuji Photo Film Co Ltd Electrophotographic receptor
JPS5662254A (en) * 1979-10-24 1981-05-28 Canon Inc Electrophotographic imaging material
JPS56115573A (en) * 1980-02-15 1981-09-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd Photoconductive element
JPS56146142A (en) * 1980-04-16 1981-11-13 Hitachi Ltd Electrophotographic sensitive film

Also Published As

Publication number Publication date
JPS57202546A (en) 1982-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0415938B2 (ja)
US4769303A (en) Electrophotographic photosensitive member
JPH0629977B2 (ja) 電子写真用感光体
US5303007A (en) Printing apparatus for electrostatic photocopying
JP2573150B2 (ja) 電子感光装置
JP2585964B2 (ja) 感光体の作製方法
US4666803A (en) Photoconductive member for exhibiting photoconductivity upon illumination by electromagnetic light in the visible to ultraviolet range
JP2617417B2 (ja) 電子写真用感光体
JP2662707B2 (ja) ドラム形感光体の作製方法
US5070364A (en) Printing member for electrostatic photocopying
US5103262A (en) Printing member for electrostatic photocopying
JPH0723962B2 (ja) ドラム形感光体の作製方法
JPH0514898B2 (ja)
US5008171A (en) Printing member for electrostatic photocopying
US4999270A (en) Printing member for electrostatic photocopying
JPH09120173A (ja) 感光体の作製方法
JP2595536B2 (ja) 電子写真感光体
JP2553558B2 (ja) 電子写真感光体
US4971872A (en) Electrostatic photocopying machine
JPH11305471A (ja) 電子写真感光体
JPS6017451A (ja) 複写機の作製方法
JPS63113544A (ja) 電子写真感光体
JPS63113547A (ja) 電子写真感光体
JPS6383726A (ja) 電子写真感光体
JPH02167556A (ja) 電子写真感光体