JPH06298696A - 固結しないシュウ酸結晶 - Google Patents

固結しないシュウ酸結晶

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JPH06298696A
JPH06298696A JP8867693A JP8867693A JPH06298696A JP H06298696 A JPH06298696 A JP H06298696A JP 8867693 A JP8867693 A JP 8867693A JP 8867693 A JP8867693 A JP 8867693A JP H06298696 A JPH06298696 A JP H06298696A
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JP
Japan
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oxalic acid
crystal
acid dihydrate
crystals
consolidation
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Application number
JP8867693A
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English (en)
Inventor
Masataka Onda
政剛 恩田
Yasuo Ko
恭郎 廣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 輸送中あるいは長期間保存しても固結が進行
せず、使用に際して固結した結晶の破砕等の操作が不要
であるシュウ酸結晶を得る。 【構成】 シュウ酸2水和物結晶の結晶水の一部を離脱
させることにより、シュウ酸2水和物としての純度が1
00.1〜140重量%であることを特徴とするシュウ
酸結晶。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は長期間保存しても固結し
ないシュウ酸結晶に関する。更に詳しくは、シュウ酸2
水和物結晶の結晶水の一部を乾燥等で離脱させ、シュウ
酸2水和物結晶としての結晶純度が100〜110重量
%であり、好ましくは、シュウ酸2水和物結晶中の15
0μm以下の微粉を10%以下とした、長期間保存して
も固結しないシュウ酸結晶に関する。
【0002】
【従来の技術】シュウ酸2水和物は分子式C242
2H2Oで表される2個のカルボキシル基を有する有機
酸で工業的に幅広く利用されている。主な用途としては
澱粉糖の製造における糖化剤、アルマイト工業における
シュウ酸皮膜用の電解液、繊維等の漂白洗浄剤、金属研
磨剤、車両・船舶の洗浄剤、医薬や染料の原料等が挙げ
られ、近年その利用が急激に伸びてきている分野として
希土類の精製の用途が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】シュウ酸2水和物結
晶は保存中に容易に固結が進行し、長期間保存の場合に
は使用に際して固結した結晶の破砕等の操作が必要とな
る。シュウ酸の包装形態は25kg紙袋詰め、フレコン
バック詰めが主であり、たとえ固結が進行していても破
砕等の操作で使用は可能である。しかし、希土類の精製
分野においてはシュウ酸の汚染を特に嫌い、シュウの金
属コンテナーによる輸送が検討されている。固結が進行
した場合に破砕等の操作がむずかしい金属コンテナーに
よる輸送を採用する為には、輸送中および保存中に固結
の進行しないシュウ酸の開発が望まれている。
【0004】
【問題を解決する手段】本発明者らは、シュウ酸2水和
物結晶が熱天秤による測定によって32℃から重量減少
を始めることを見出し、室温程度の温度で容易に結晶水
の一部を離脱させることができる点に着目し、固結進行
の原因の一つがこの結晶水の出入りにあると考え鋭意検
討を重ねた。その結果、乾燥度を強める等の方法であら
かじめシュウ酸2水和物結晶の結晶水の一部を離脱さ
せ、結晶水の出入りを抑制することにより固結の進行を
防止できることを発見した。
【0005】すなわち、本発明は、シュウ酸2水和物結
晶の結晶水の一部を離脱させることにより、シュウ酸2
水和物としての純度が100.1〜140重量%である
ことを特徴とするシュウ酸結晶である。ここで言う純度
は次の式で求められた値である。
【数1】 純度(%)=(酸化還元滴定により求めたシュウ酸2水
和物としての換算重量)/(試料重量)×100 結晶水の一部を離脱させた結晶のシュウ酸2水和物とし
ての純度は100.1〜140重量%であり、好ましく
は101〜110重量%、最も好ましくは102〜10
5重量%である。
【0006】シュウ酸2水和物結晶の結晶水の一部を離
脱させる方法は乾燥機で乾燥させる方法が好適で、乾燥
機としては回転式乾燥機、流動式乾燥機、気流式乾燥
機、真空乾燥機等あげられるがこれらについては特に限
定されない。
【0007】さらに、本発明者らは、シュウ酸2水和物
の微細な結晶は結晶間で接着剤の様な役割を果たし、固
結を促進させることを発見し、微粉量を少なくすること
で固結の進行を防止できることを見い出した。すなわ
ち、シュウ酸2水和物結晶中の150μm以下の微粉量
は10%以下であることが好ましく、さらに好ましくは
5%以下である。微粉を低減する方法としては、ふるい
分けによる方法が一般的であるが特に限定されない。結
晶の粒径は、粒径が小さければ単位重量当りの表面積が
大きくなり結晶水の出入りや結晶間の接触面積も大きく
なる。従ってシュウ酸2水和物結晶の平均粒径は200
μm〜2000μmが好ましく、300μm〜1000
μmがさらに好ましい。
【0008】
【実施例】次に、本発明の方法を実施例および比較例に
より更に具体的に説明する。 実施例1 平均粒径470μmのシュウ酸2水和物結晶を流動式乾
燥機の多孔板上に置き、下方より50℃の熱風を送り3
0分間乾燥し、シュウ酸2水和物結晶中の結晶水の一部
を取り除いた。その後100メッシュの金網を張ったふ
るいでふるった。この時結晶の表面は白くなり透明観は
なくなり、シュウ酸2水和物としての純度は102.2
%、150μm以下の微粉量は7.2%であった。前記
シュウ酸2水和物結晶を用いバイエル瓶固結試験及び積
圧下固結試験を実施した。バイエル瓶固結試験結果は表
−1に、積圧下固結試験結果は表−2に示す。
【0009】実施例2 実施例1と同じ原料を用い、70℃の熱風を送り20分
間乾燥した以外は実施例1と同様に乾燥とふるい分けを
行った。処理後のシュウ酸2水和物としての純度は10
4.5%となり、150μm以下の微粉量は2.5%で
あった。前記シュウ酸2水和物結晶を用いバイエル瓶固
結試験及び積圧下固結試験を実施した。バイエル瓶固結
試験結果は表−1に、積圧下固結試験結果は表−2に示
す。
【0010】実施例3 実施例1と同じ原料を用い、80℃の熱風を送り20分
間乾燥した以外は実施例1と同様に乾燥とふるい分けを
行った。乾燥後のシュウ酸2水和物としての純度は11
0.0%となり、150μm以下の微粉量は3.4%で
あった。前記シュウ酸2水和物結晶を用いバイエル瓶固
結試験及び積圧下固結試験を実施した。バイエル瓶固結
試験結果は表−1に、積圧下固結試験結果は表−2に示
す。
【0011】実施例4 平均粒径380μmのシュウ酸2水和物結晶を70℃の
熱風を送り25分間乾燥した以外は実施例1と同様に乾
燥とふるい分けを行った。乾燥後のシュウ酸2水和物と
しての純度は103.3%となり、150μm以下の微
粉は3.5%であった。前記シュウ酸2水和物結晶を2
5kg入り紙袋に25kg詰め、他の25kg入りの紙
袋4袋と共にパレット上に並べ上に1トンの荷重を載せ
30日間放置した。30日後荷重を除き開封したところ
固結の進行はみられなかった。 実施例5 シュウ酸2水和物結晶を気流乾燥機を用い100℃の熱
風で乾燥し、直線式振動ふるいで振るった。処理後のシ
ュウ酸2水和物としての純度は102.7%となり、1
50μm以下の微粉量は6.2%であり、平均粒径は4
00μmであった。前記シュウ酸2水和物結晶を1トン
用金属コンテナーに1000kg充填し30日間放置し
た。30日後金属コンテナー底部のバルブより結晶を抜
き出したところ、固結の進行はみられず9分間で全量ス
ムーズに抜き出せた。
【0012】比較例1 実施例1の原料を乾燥せず、ふるい分けのみ行い、バイ
エル瓶固結試験及び積圧下固結試験を実施した。シュウ
酸2水和物としての純度は99.8%、150μm以下
の微粉量は4.0%であった。バイエル瓶固結試験結果
は表−1に、積圧下固結試験結果は表−2に示す。
【0013】比較例2 シュウ酸2水和物としての純度99.8%であり、15
0μm以下の微粉量は12.7%のシュウ酸2水和物結
晶を用いバイエル瓶固結試験及び積圧下固結試験を実施
した。バイエル瓶固結試験結果は表−1に、積圧下固結
試験結果は表−2に示す。
【0014】比較例3 実施例1の乾燥品をふるい分けを行わずバイエル瓶固結
試験及び積圧下固結試験を実施した。シュウ酸2水和物
としての純度102.6%であり、150μm以下の微
粉量は13.5%であった。バイエル瓶固結試験結果は
表−1に、積圧下固結試験結果は表−2に示す。
【0015】(シュウ酸純度分析方法)試料約0.4g
を精秤し、これを純水約100mlと(1+3)硫酸溶
液10mlを入れた300mlコニカルビーカーに移
し、溶解させる。溶解液を約70℃に加温し、0.25
N過マンガン酸カリウム溶液で滴定する。過マンガン酸
カリウムで微紅色を呈する点をもって終点とする。
【数2】
【0016】(バイエル瓶固結試験)バイエル瓶に試料
20gを入れ密栓し室内に放置する。一定期間放置後バ
イエル瓶を逆さまにし、中の試料の流動状態を観察し固
結の進行を判定する。
【0017】(積圧下固結試験)二つに分割できるブロ
ックの中心に直径40mmの穴をあけネジで固定し板で
下を塞ぐ。中に40gの試量を入れステンレス棒を乗せ
て荷重をかけ室内に放置する。試験器を図1に示す。
尚、この時試量の吸湿を防ぐため試験器をポリエチレン
袋に入れ中に乾燥剤をいれておく。一定期間放置後ステ
ンレス棒を取り除き、ブロックを分割し、中の試料の状
態を観察するとともに、固結が進行している場合には圧
縮試験機で結晶の圧縮応力を測定し固結の進行の度合を
みる。
【0018】
【発明の効果】本発明のシュウ酸結晶は、輸送中あるい
は長期間保存しても固結が進行せず、使用に際して固結
した結晶の破砕等の操作が不要である。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】積圧下固結試験試験装置の見取図 1、2 ブロック 3 ステンレス製棒 4 試料 5 ブロック止めネジ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シュウ酸2水和物結晶の結晶水の一部を
    離脱させることにより、シュウ酸2水和物としての純度
    が100.1〜140重量%であることを特徴とするシ
    ュウ酸結晶。
  2. 【請求項2】 結晶径が150μm以下のシュウ酸結晶
    が全体に占める比率が10重量%以下であることを特徴
    とする請求項1記載のシュウ酸結晶。
  3. 【請求項3】 結晶の平均粒径が200μm〜2000
    μmであることを特徴とする請求項1記載のシュウ酸結
    晶。
JP8867693A 1993-04-15 1993-04-15 固結しないシュウ酸結晶 Pending JPH06298696A (ja)

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